JPH06120101A - 露光方法及び露光装置 - Google Patents

露光方法及び露光装置

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JPH06120101A
JPH06120101A JP28504392A JP28504392A JPH06120101A JP H06120101 A JPH06120101 A JP H06120101A JP 28504392 A JP28504392 A JP 28504392A JP 28504392 A JP28504392 A JP 28504392A JP H06120101 A JPH06120101 A JP H06120101A
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学 冨田
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 露光条件を定めるための補正に要する時間を
短縮でき、かつシステム的にも低コストにすることが可
能な露光方法及び露光装置を提供する。 【構成】 露光すべきパターンの寸法をパラメータと
し、複数の寸法について各寸法に応じた適正露光量を予
め実験や計算により求めておき(II) 、露光時に、被露
光体のパターンの寸法に応じた適正露光量を、前記予め
求めた各寸法についての適正露光量から導いて、この露
光量により露光照射を行う露光方法。近隣のパターン
と孤立した位置にあるパターンについて、近隣のパター
ンの該パターンに対する散乱の影響を無視して露光量算
定の方程式を立て、該方程式に、露光すべきパターンの
寸法を入れて解き、これにより適正露光量を導き、この
露光量により露光照射を行う露光方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、露光方法及び露光装置
に関する。本発明は、パターン状に露光を行うことによ
り所望のパターンを形成する各種技術分野において用い
ることができる。例えば、電子材料(半導体装置等)製
造の際のパターン露光のために用いるフォトマスクを製
造するときのマスクパターン形成や、あるいは半導体ウ
ェーハを直接露光するための電子線描画技術に適用して
利用することができる。
【0002】
【従来の技術】電子線、可視・紫外光等、各種のエネル
ギ線を用いてこれを被露光体に照射し、露光することが
行われている。パターン露光の解像度の限界は各種要因
により定まるが、近接効果と称される現象が解像限界を
支配する大きな要因となる場合がある。近接効果とは、
或るパターンに対して、それに近接するパターンからの
照射エネルギの散乱の影響が及ぼされることを言う。
【0003】この近接効果は、電子線描画(EBリソグ
ラフィー)において顕著に見られるので、以下この場合
を例にとって従来技術を説明する。
【0004】一般に、EBリソグラフィーにおいては、
近接効果が解像度の限界を支配しており、微細加工を行
うフォトマスク作製やウェーハ直接描画の際に大きな問
題となることが知られている。
【0005】近接効果現象が起きる原因は、電子が固体
内で散乱することによる。図8は、フォトマスクの構造
における電子の散乱モデルを示したもので、レジスト1
の表面の1点に電子を複数個打込んだ時の散乱の状態を
示している。打込まれた電子は、まず始めに、レジスト
1中の原子と衝突して入射方向に散乱するものがあり、
次に、クロム膜2に達した電子の中には、クロム原子と
衝突し、入射方向と反対方向に散乱し再びレジストを露
光してしまう電子もある。
【0006】最初の、入射された方向と同一な方向に広
がった散乱を、前方散乱といい、次の、入射方向と反対
方向に大きく広がった方を、後方散乱という。
【0007】これらの散乱の大きさは、レジストの種
類、レジストの膜厚、基板の材質、描画装置の加速電圧
等によって変化するが、一般的に前方散乱による広がり
(前方散乱半径)は小さく、1μm以下のオーダーであ
るが、後方散乱による広がり(後方散乱半径)は大き
く、数μmから数十μmに達することが知られている。
フォトマスクのパターン寸法はデバイス寸法の一般に5
倍であるが、近年の微細加工の進歩により、既に数ミク
ロンのオーダーになっており、近接効果の影響を受けて
いる。
【0008】また、近接効果はパターンの形状により2
種類に分類することができる。図9に2種類の近接効果
について示した。
【0009】図9(a)は孤立微小パターン(近隣にパ
ターンがない)の場合における設計寸法と、実際の出来
上り寸法の違いを比較したものである。図9(a)に示
すような微小パターンでは、入射した電子がパターンの
外に散乱してしまうため、設計寸法内での蓄積エネルギ
が所望の値に達することが出来ず、その結果出来上り寸
法が小さくなってしまう。即ち、設計寸法6aに対し、
図10(a)に示すように丁度その角部に入射した電子
は、7aに示す分布を持ち、よって図から理解できるよ
うに、設計パターン6aの露光に寄与するのは1/4に
なる。また、辺部に入射した電子は、7bに示す分布を
持ち、同じく1/2になる。このため図9(a)に6b
に示したように4隅が丸まったパターンが、更には図示
しないが、辺が狙ったようなパターンに形成されてしま
う。このような現象は、内部近接効果、あるいは図形内
近接効果と呼ばれている。
【0010】一方、図9(b)は、パターンとパターン
が接近している場合の近接効果現象を示している。パタ
ーン同士が接近している場合には、設計パターン寸法6
c,6dに対し、このパターンとパターンの間には直接
電子を照射させていないにもかかわらず、図10(b)
に符号7c,7dで示すように両側のパターンからの電
子の散乱により蓄積エネルギーが所定の値に達してしま
い、パターニングされてしまって、図9(b)に6e,
6fで示すような形状になることがある。
【0011】このような接近したパターン同士が接触し
たり、ゆがんでしまう現象を相互近接効果あるいは図形
間近接効果という。以上の2種類の現象を総称して近接
効果という(近接効果の影響については、図11参
照)。
【0012】近接効果を補正する手段として、個々のパ
ターンに与える電子線照射量を数値計算により求めて補
正を行う方法がある。
【0013】これに従う従来の一般的な照射量補正方法
では、内部近接効果と相互近接効果の両方を補正する構
成をとる。この従来方法では、図13に示すように、パ
ターンを矩形と台形(三角形を含む)の素図形に分け、
パターン同士が接触していない部分の辺の中点に評価点
1 〜P7 を設ける。
【0014】この評価点P1 〜P7 での蓄積エネルギを
計算することにより、パターンに与える最適な照射量を
設定する。その計算の過程を次に示す(従来技術につい
ては、例えば、服藤ら「電子ビーム直接描画のための近
接効果補正システム」National Techni
cal Report、Vol.36No.4Au
g.、1990、参照)。
【0015】まずP1 地点の蓄積エネルギは、次式のよ
うになる。
【0016】
【数1】
【0017】(1)式において、積分の項(露光強度)
をKi , j を使って一般式の形に表すと、次のようにな
る。
【0018】
【数2】
【0019】ここで評価点での蓄積エネルギはパターニ
ングされるのに最低限必要なエネルギであるEthと等し
くなるという条件を満足させることにより、設計寸法通
りにパターニングされることから次式が得られる。
【0020】
【数3】Epi−Eth=0 (3)
【0021】この(3)式を行列式の形に書き改めると
次式のようになる。
【0022】
【数4】
【0023】(4)式を解くことにより、各パターンに
与える照射量D1 ,D2 ,・・・,Dm が求められる。
一般に(4)式は未知数に対して方程式の数が多いた
め、最小二乗法を利用した繰り返し計算により求めなけ
ればならない。従ってパターン数が多くなると補正時間
が長くなってしまう。一度に計算するパターン数を減ら
すため、ある領域の面積で区切って狭い領域内毎に補正
計算を行うといった工夫も必要となる。
【0024】上記のように、従来方法では1つのパター
ンに与える照射量を計算するためにその近隣のパターン
の大きさや距離の関係を考慮しなければならないため、
計算時間が著しく長くなってしまう。このためスーパー
コンピュータを用いたり、複数のCPUを並列につない
で専用ハードウェアを用いたりするため、システムにコ
ストがかかる。
【0025】
【発明の目的】本発明は上記従来技術の問題点を解決し
て、露光条件を定めるための補正に要する時間を短縮で
き、かつシステム的にも低コストにすることが可能な露
光方法及び露光装置を提供することを目的とする。
【0026】
【問題点を解決するための手段】本出願の請求項1の発
明は、パターン状にエネルギ照射して露光を行う露光方
法において、露光すべきパターンの寸法をパラメータと
し、複数の寸法について各寸法に応じた適正露光量を予
め求め、露光時に、被露光体のパターンの寸法に応じた
適正露光量を、前記予め求めた各寸法についての適正露
光量から導いて、この露光量により露光照射を行うこと
を特徴とする露光方法であって、これにより上記目的を
達成するものである。
【0027】本出願の請求項2の発明は、予め求める適
正露光量が、実験により求めたものであることを特徴と
する請求項1に記載の露光方法であって、これにより上
記目的を達成するものである。
【0028】本出願の請求項3の発明は、近隣のパター
ンと孤立した位置にあるパターンについて、該パターン
状にエネルギ照射して露光を行う露光方法において、照
射エネルギの散乱の分布式を求めることにより適正露光
量を求めて露光を行う構成とするとともに、近隣のパタ
ーンの該パターンに対する散乱の影響を無視して露光量
算定の方程式を立て、該方程式に、露光すべきパターン
の寸法を入れて解き、これにより適正露光量を導き、こ
の露光量により露光照射を行うことを特徴とする露光方
法であって、これにより上記目的を達成するものであ
る。
【0029】本出願請求項4の発明は、近隣のパターン
と孤立した位置にあるパターンについて、該パターン状
にエネルギ照射して露光を行う露光方法において、露光
すべきパターンの寸法をパラメータとし、複数の寸法に
ついて各寸法に応じた適正露光量を照射エネルギの散乱
の分布式を求めてこれを解くことにより予め求める構成
とするとともに、近隣のパターンの該パターンに対する
散乱の影響を無視して露光量算定の方程式を立て、該方
程式に、露光すべきパターンの寸法を入れて解き、これ
により適正露光量を導き、露光時に、被露光体のパター
ンの寸法に応じた適正露光量を、前記予め求めた各寸法
についての適正露光量から導いて、この露光量により露
光照射を行うことを特徴とする露光方法であって、これ
により上記目的を達成するものである。
【0030】本出願の請求項5の発明は、パターン状に
エネルギ照射して露光を行う露光装置において、パター
ン寸法の複数値について各寸法に応じて予め求めた適正
露光量を記憶する手段を備え、露光時に、被露光体のパ
ターンの寸法に応じた適正露光量を、前記記憶手段から
導いて、この露光量により露光照射を行う構成としたこ
とを特徴とする露光装置であって、これにより上記目的
を達成するものである。
【0031】本出願の請求項6の発明は、予め求めて記
憶された適正露光量が、実験により求めたものであるこ
とを特徴とする請求項5に記載の露光装置であって、こ
れにより上記目的を達成するものである。
【0032】本出願の請求項7の発明は、近隣のパター
ンと孤立した位置にあるパターンについて、該パターン
状にエネルギ照射して露光を行う露光装置において、照
射エネルギの散乱の分布式を求めることにより適正露光
量を求めて露光を行う構成とするとともに、近隣のパタ
ーンの該パターンに対する散乱の影響を無視して露光量
算定の方程式を立て、該方程式に、露光すべきパターン
の寸法を入れて解き、これにより適正露光量を導き、こ
の露光量により露光照射を行う構成としたことを特徴と
する露光装置であって、これにより上記目的を達成する
ものである。
【0033】本出願の請求項8の発明は、近隣のパター
ンと孤立した位置にあるパターンについて、該パターン
状にエネルギ照射して露光を行う露光装置において、パ
ターンの寸法の複数値について各寸法に応じた適正露光
量を照射エネルギの散乱の分布式を求めてこれを解くこ
とにより予め求めてこれを記憶する記憶手段を備える構
成とするとともに、近隣のパターンの該パターンに対す
る散乱の影響を無視して露光量算定の方程式を立て、該
方程式に、露光すべきパターンの寸法を入れて解き、こ
れにより適正露光量を導き、露光時に、被露光体のパタ
ーンの寸法に応じた適正露光量を、前記記憶手段から導
いて、この露光量により露光照射を行う構成としたこと
を特徴とする露光装置であって、これにより上記目的を
達成するものである。
【0034】本出願の請求項9の発明は、記憶手段が有
さないパターン寸法値に対しては、記憶手段の有するデ
ータにより近似値を求めて該パターン寸法値に対する適
正露光量とする構成としたことを特徴とする請求項5な
いし8のいずれか記載の露光装置であって、これにより
上記目的を達成するものである。
【0035】
【作用】本出願の請求項1,2,4,5,6,8の発明
によれば、実験値または計算値により、パターン寸法の
複数値についての適正露光量を予め求め、このデータに
基づき露光時に実際のパターン寸法に応じた適正露光量
を導いてこれにより露光を行うので、補正に要する時間
を著しく短縮することができ、システムも簡便にでき
て、コスト的にも有利にできる。
【0036】本出願の請求項3,4,7,8の発明によ
れば、近隣パターンの散乱による影響を無視して補正計
算を行い、これにより露光を行うので、補正に要する時
間を著しく短縮することができ、システムも簡便にでき
て、コストにも有利にできる。
【0037】本出願の請求項9の発明は、記憶されたデ
ータにないパターン寸法については、記憶データに基づ
く近似値により露光を行うので、いずれのパターン寸法
についても適正な露光を簡便に行うことができる。
【0038】本出願の請求項1,2,4,5,6,8の
発明では、予め計算によるか、もしくは実験データによ
り、補正テーブルを作成しておき、それを計算手段に組
みこんでおくという構成にできる。
【0039】このようにすると、データファイルよりパ
ターン寸法を読み取った直後にその補正テーブルを参照
することにより、瞬時に最適な照射量を得ることができ
る。
【0040】この高速な補正方法のデータ処理システム
のフローの例を示したのが、図1である。
【0041】このようなフローに従い、まず最初に補正
テーブルを作成し、次にパターンデータを1つずつ読み
込み補正テーブルを参照することにより、簡単に補正が
行え、これにより適正露光を実現できる。
【0042】補正テーブルは、例えば後記説明する表1
のように、正方形の辺の長さに対応して5.0μm〜
1.05μm間隔0.05μmのポイントで照射量を設
定するように構成できる。これを用いての長方形パター
ンの場合は、短辺と長辺の平均値により表を引く方法
と、パターン面積を計算して平方根を求め表を引く方法
とがある。スピードを追求する場合は平均値で表を引い
た方が良いが、精度が厳しい場合は平方根を用いる方が
良い。
【0043】次に、本出願の請求項3,4,7,8の発
明の、近接パターンの散乱による影響を無視して補正を
行う手法について説明する。
【0044】この発明は、他のパターンの影響が無視で
きるパターンのみに厳密に適用でき、また、影響があっ
てもそれ程重要でない場合について、簡便手段として用
いることができる。更に、他のパターンの影響がある場
合でも、最初の近似値として、あるいは大ざっぱな量を
決定する手法としても用いることができる。
【0045】特に、2種類の近接効果現象の内、内部近
接効果が生ずるようなパターンに限定して近接効果補正
を行う場合に、好適に利用できる。内部近接効果現象が
発生するパターンは、代表的にはコンタクトホールレイ
ヤーに存在するパターンである。
【0046】フォトマスクの製造では、コンタクトホー
ルレイヤーのパターンが小さくなってしまう内部近接効
果が問題となっている。これを説明したものが図11で
ある。これは、フォトマスク(5倍レチクル)における
設計寸法と誤差の関係を示す。即ち図11は、加速電圧
20kV,電子線ポジ型レジストEBR−9(膜厚0.
5μm)時におけるコンタクトホールパターンとライン
パターンにおける設計寸法と出来上り寸法の誤差につい
てシミュレーションしたグラフである。
【0047】この図によると、コンタクトホールパター
ンでは5μm以下(実デバイスでは1.0μmルールに
相当する)から誤差が発生し、設計寸法が小さくなるに
つれて急激に誤差が大きくなってしまう。これに対して
ラインパターンでは1.75μm(実デバイス0.35
μmルールに相当)では誤差が0.1μm以下であり、
コンタクトホールパターンと比較すると誤差が発生する
ポイントが遅れている。
【0048】フォトマスクの製造を考えると、量産レベ
ルで最も数量が多い1.0μm〜0.35μmルールデ
バイス用のフォトマスクでは内部近接効果のみしか発生
しないため、内部近接効果補正に限定したシステムでも
極めて有効であることが分る。
【0049】この発明の手法では、他のパターンからの
エネルギ寄与を無視できるので、前記説明した(1)式
における他のパターンからのエネルギの寄与の項がゼロ
となる。従って最初から他のパターンの影響を考慮に入
れなければよいので、計算式は簡単となる。
【0050】特に、コンタクトホールパターンは、単純
な矩形で構成されている場合が多い。この場合、補正モ
デルは簡単になる。
【0051】図3に、本発明による補正モデルを示す。
他のパターンからのエネルギーの寄与がないため、図形
の対称性を考えると、評価点は2ケ所で済む(正方形の
場合は1ケ所で良い)。
【0052】この2ケ所の蓄積エネルギを平均して、所
望の照射量を計算する。P1 地点での蓄積エネルギは、
次の(5)式で与えられる。
【0053】
【数5】
【0054】P2 地点での蓄積エネルギは、次の(6)
式で与えられる。
【0055】
【数6】
【0056】蓄積エネルギの平均値は、次の(7)式の
ようになる。
【0057】
【数7】
【0058】(7)式のEAVE がEthに等しくならなけ
ればならないので、(8)式の関係となる。 EAVE −Eth=0 (8) よって(8)式のような条件方程式が得られるので、こ
れを解くと(9)式が得られる。
【0059】
【数8】
【0060】(9)式のようにパターンに与える照射量
1 が簡単に求められる(正方形パターンの場合はD1
=Eth/K11である)。
【0061】他のパターンの影響を考える場合は複雑な
連立方程式を解かなければならないが、内部近接効果補
正に限定することにより、本発明により簡単に補正をす
るこができる。
【0062】また露光強度Kの計算は近接効果関数(E
ID関数)の重積分を行っているが、これは積分テーブ
ルを利用しているため四則計算のみで求めることができ
る。従って(9)式においても単純な四則計算のみで求
めることができる。(9)式を個々のパターンについて
1つ1つ計算して行くことにより全てのパターンが補正
できる。
【0063】本発明によれば、従来は図12に示すよう
なパターンについて、各パターンを全て同ドーズ量で露
光していたのに対し、図2に示すように、同寸法のパタ
ーン毎に、各々適正露光量で露光を行うことができる。
【0064】
【実施例】以下本発明の実施例について、図面を参照し
て説明する。但し当然のことではあるが、本発明は以下
の実施例に限定されるものでない。
【0065】実施例1 実際に0.35μmルールのメモリデバイス用フォトマ
スク作成のために本発明システムを用いた。このデバイ
ス用フォトマスクでは、4種類の乾板を用いている。
【0066】電子線描画装置は日本電子(株)製JBX
6AIII MVを用い、加速電圧20kVである。補正方
法は実験値に基づく補正テーブルを用いる高速タイプを
選択した。長方形の場合の補正テーブルの参照の仕方は
面積の平方根を採用した。
【0067】補正テーブルは4種類の乾板に合せて、4
種類用意した。4種類の乾板の構造は、図4〜図7に示
す。
【0068】図4に示すタイプ(1)の乾板は、レジス
ト1として東ソー(株)製電子線用ネガ型レジストCM
S−EX(S)を、膜厚0.4μmで用いたものであ
り、図4中、2は2酸化クロム膜(AR3*)で、膜厚
は0.105μmである。3は合成石英で、厚みは2.
286mm(0.09inch)である。
【0069】図2のタイプ(2)の乾板は、基板4のサ
イズがタイプ(1)よりも大きいだけで、1,2の材質
と膜厚は同じである。符号4で示すのは、符号3と同じ
合成石英で、厚みは6.35mm(0.25inch)
である。
【0070】図6と図7の符号5で示すレジストは、東
レ(株)製電子線用ポジ型レジストで、膜厚は0.5μ
mである。図6の2,3は、図4の2,3と全く同じ構
造である。図7の2,4は図5の2,4と全く同じ構造
である。
【0071】以上の4種類の乾板のためにそれぞれ4種
類の補正テーブルを実験データより作成した。補正テー
ブルの実験の方法は、設計寸法5.0μm,4.5μ
m,3.5μm,3.0μm,2.5μm,2.0μ
m,1.5μmの正方形パターンを作成し、これらの図
形に与える電子線照射量を3.0μC/cm2 〜5.0
μC/cm2 の間で細かく設定した。このパターンをそ
れぞれの乾板に描画し、現像工程→ポストベーク→デヌ
カム→エッチング→レジスト剥離後に各マスクのパター
ンを測定し、設計寸法通りになった所の照射量を補正テ
ーブルの値とした。この補正テーブルの値は、次の表1
のようになった。補正プログラムでは各設計寸法の間を
線形補間して0.05μmピッチの補正テーブルを作成
した。
【0072】
【表1】
【0073】
【表2】
【0074】
【表3】
【0075】
【表4】
【0076】4種類の補正テーブルはデバイスの各レイ
ヤーによって用いる乾板に合せて自動的に選択されるよ
うになっている。
【0077】システムに用いたコンピュータはDEC社
製VAX Station3100でMIPS値5.7
である。
【0078】本実施例では、図1に示すフローに従っ
て、露光データを求め、これにより露光を行うようにし
た。即ち、スタートIして、上記した手順で補正テーブ
ル作成IIを行う。次いで、1パターンデータ読み込みII
I を行い、補正テーブルの参照IVを行い、適宜補正テー
ブルに追加Vをし、全てのパターンを処理したか否かの
判断VI後、パターンデータ読み込みIII に戻るか、終了
VII する。
【0079】このシステムに基づいて、全レイヤーの内
13レイヤーについて処理したが、その時の補正時間は
1レイヤー当たり約6分であった。変換速度は22.7
Kbyte/secであった。
【0080】従来の複雑な処理システムを用いると数時
間かかるので、1レイヤー6分というのは非常に速く、
充分に実用性のあるシステムである。また、本システム
を用いた場合のパターンの短寸法精度は0.1μm以下
であり、13レイヤー全てについて検査工程において合
格となった。
【0081】補正処理を行わないで描画した場合は設計
寸法1.75μmの正方形パターンが1.255μm
に、2.0μmのパターンは1.588μmになってし
まったが、補正システムを用いた場合は1.75μmが
1.78μmで、2.0μmが2.03μmであり、高
精度にパターニングされていた。
【0082】実施例2 タイプ(1)(図4)とタイプ(3)(図6)の乾板に
おいて、実験値による実施例1と異なり計算による補正
方法により補正を実施した。計算の際に用いるEID関
数のパラメータは、タイプ(1)がα=0.46μm,
β=2.18μm,η=0.48,Eth=1.6μC/
cm2 、タイプ(3)ではα=0.32μm,β=1.
905μm,η=0.46,Eth=1.51μC/cm
2 であった。
【0083】この条件により10レイヤーの補正を行っ
たが、1レイヤー当たりの補正時間は約8分であった。
従来法に比して、格段の高速化が達成できたものであ
る。
【0084】この実施例は、個々のパターンが近隣のパ
ターンから後方散乱半径より離れているパターン群に対
して厳密に適用できるもので、個々のパターンの大きさ
のみを考慮して最適な電子線照射量を計算により瞬時に
求めるため、従来のような他のパターンの大きさや距離
の関係を計算する必要がないので、補正にかける時間を
著しく短縮することが可能となった。
【0085】
【発明の効果】本発明は上記従来技術の問題点を解決し
て、露光条件を定めるための補正に要する時間を短縮で
き、かつシステム的にも低コストにすることが可能な露
光方法及び露光装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のパターン露光における工程を示すフ
ロー図である。
【図2】本発明による露光例の説明図である。
【図3】補正計算の説明図である。
【図4】実施例1のパターン露光における被露光材断面
例を示す図である(1)。
【図5】実施例1のパターン露光における被露光材断面
例を示す図である(2)。
【図6】実施例1のパターン露光における被露光材断面
例を示す図である(3)。
【図7】実施例1のパターン露光における被露光材断面
例を示す図である(4)。
【図8】電子の固体散乱モデルである。
【図9】近接効果の説明図である。
【図10】近接効果の説明図である。
【図11】近接効果の影響を示す図である。
【図12】従来技術による描画方法の説明図である。
【符号の説明】
I〜VII パターン露光工程
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のパターン露光における工程を示すフ
ロー図である。
【図2】本発明による露光例の説明図である。
【図3】補正計算の説明図である。
【図4】実施例1のパターン露光における被露光材断面
例を示す図である(1)。
【図5】実施例1のパターン露光における被露光材断面
例を示す図である(2)。
【図6】実施例1のパターン露光における被露光材断面
例を示す図である(3)。
【図7】実施例1のパターン露光における被露光材断面
例を示す図である(4)。
【図8】電子の固体散乱モデルである。
【図9】近接効果の説明図である。
【図10】近接効果の説明図である。
【図11】近接効果の影響を示す図である。
【図12】従来技術による影響を示す図である。
【図13】従来方法における照射量補正方法を示す図で
ある。
【符号の説明】 I〜VII パターン露光工程

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パターン状にエネルギ照射して露光を行う
    露光方法において、 露光すべきパターンの寸法をパラメータとし、 複数の寸法について各寸法に応じた適正露光量を予め求
    め、 露光時に、被露光体のパターンの寸法に応じた適正露光
    量を、前記予め求めた各寸法についての適正露光量から
    導いて、この露光量により露光照射を行うことを特徴と
    する露光方法。
  2. 【請求項2】予め求める適正露光量が、実験により求め
    たものであることを特徴とする請求項1に記載の露光方
    法。
  3. 【請求項3】近隣のパターンと孤立した位置にあるパタ
    ーンについて、該パターン状にエネルギ照射して露光を
    行う露光方法において、 照射エネルギの散乱の分布式を求めることにより適正露
    光量を求めて露光を行う構成とするとともに、 近隣のパターンの該パターンに対する散乱の影響を無視
    して露光量算定の方程式を立て、該方程式に、露光すべ
    きパターンの寸法を入れて解き、これにより適正露光量
    を導き、この露光量により露光照射を行うことを特徴と
    する露光方法。
  4. 【請求項4】近隣のパターンと孤立した位置にあるパタ
    ーンについて、該パターン状にエネルギ照射して露光を
    行う露光方法において、 露光すべきパターンの寸法をパラメータとし、 複数の寸法について各寸法に応じた適正露光量を照射エ
    ネルギの散乱の分布式を求めてこれを解くことにより予
    め求める構成とするとともに、 近隣のパターンの該パターンに対する散乱の影響を無視
    して露光量算定の方程式を立て、該方程式に、露光すべ
    きパターンの寸法を入れて解き、これにより適正露光量
    を導き、 露光時に、被露光体のパターンの寸法に応じた適正露光
    量を、前記予め求めた各寸法についての適正露光量から
    導いて、この露光量により露光照射を行うことを特徴と
    する露光方法。
  5. 【請求項5】パターン状にエネルギ照射して露光を行う
    露光装置において、 パターン寸法の複数値について各寸法に応じて予め求め
    た適正露光量を記憶する手段を備え、 露光時に、被露光体のパターンの寸法に応じた適正露光
    量を、前記記憶手段から導いて、この露光量により露光
    照射を行う構成としたことを特徴とする露光装置。
  6. 【請求項6】予め求めて記憶された適正露光量が、実験
    により求めたものであることを特徴とする請求項5に記
    載の露光装置。
  7. 【請求項7】近隣のパターンと孤立した位置にあるパタ
    ーンについて、該パターン状にエネルギ照射して露光を
    行う露光装置において、 照射エネルギの散乱の分布式を求めることにより適正露
    光量を求めて露光を行う構成とするとともに、 近隣のパターンの該パターンに対する散乱の影響を無視
    して露光量算定の方程式を立て、該方程式に、露光すべ
    きパターンの寸法を入れて解き、 これにより適正露光量を導き、この露光量により露光照
    射を行う構成としたことを特徴とする露光装置。
  8. 【請求項8】近隣のパターンと孤立した位置にあるパタ
    ーンについて、該パターン状にエネルギ照射して露光を
    行う露光装置において、 パターンの寸法の複数値について各寸法に応じた適正露
    光量を照射エネルギの散乱の分布式を求めてこれを解く
    ことにより予め求めてこれを記憶する記憶手段を備える
    構成とするとともに、 近隣のパターンの該パターンに対する散乱の影響を無視
    して露光量算定の方程式を立て、該方程式に、露光すべ
    きパターンの寸法を入れて解き、 これにより適正露光量を導き、 露光時に、被露光体のパターンの寸法に応じた適正露光
    量を、前記記憶手段から導いて、この露光量により露光
    照射を行う構成としたことを特徴とする露光装置。
  9. 【請求項9】記憶手段が有さないパターン寸法値に対し
    ては、記憶手段の有するデータにより近似値を求めて該
    パターン寸法値に対する適正露光量とする構成としたこ
    とを特徴とする請求項5ないし8のいずれか記載の露光
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100423917B1 (ko) * 1995-03-13 2005-02-02 소니 가부시끼 가이샤 마스크패턴의보정방법및보정장치
JP2007033765A (ja) * 2005-07-26 2007-02-08 Fujifilm Holdings Corp パターン製造システム、露光装置、及び露光方法

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KR100423917B1 (ko) * 1995-03-13 2005-02-02 소니 가부시끼 가이샤 마스크패턴의보정방법및보정장치
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