JP2004111798A - 荷電粒子ビーム露光方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】近接効果補正を行うとともに、近接効果以外の影響による寸法変化に対しルールベースで補正することにより、微細なレジストパターンの精度を向上させる。
【解決手段】前処理工程1及び2では、着目設計パターンとこれに最接近している設計パターンとの間の距離Spと、該着目設計パターンの該距離の方向の幅Wとに基づいて、該着目設計パターンの該最接近設計パターン側の辺を該距離の方向へ、実験式に基づき予め決定されたδ(W,Sp)だけシフトさせて第1露光パターンを得る。近接効果補正工程3では、該第1露光パターンのレジストパターンが得られるように、露光強度分布関数に基づき該第1露光パターンに対し近接効果補正して、パターンサイズをさらに変更した第2露光パターンを得るとともに露光量のデータを得る。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、近接効果補正及びその他の補正を行う荷電粒子ビーム露光方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体装置の集積度向上に伴って、要求されるパターンルールが微細化され、従来の光露光方法では解像が困難になりつつある。そこで、荷電粒子ビーム、特に電子ビームを用いた露光方法が使用されるようになった。荷電粒子ビーム露光方法は、ビームを非常に細く絞れること、及び、電磁界による制御性がよいこと等の理由により、微細パターンの形成に適している。以下、荷電粒子ビームが電子ビームである場合について説明する。
【0003】
電子ビーム露光のスループットを向上させるために、可変成形ビーム露光方法や、繰り返し使用される透過孔パターンが複数形成されたステンシルマスクを用いたブロック露光方法が使用されている。さらに、チップ内全てのパターンに対応するマスクを用いたプロジェクション型露光装置の開発も進んでいる。
【0004】
いずれの露光手法を用いる場合にも問題となるのは、近接効果の影響により、露光パターンの粗密等に応じて解像線幅が異なることである。
【0005】
電子ビームがレジストに与えるエネルギーは、通常長さレンジの異なるいくつかのガウス関数の和として表されるが、最も一般的なのは(1)式のように2つのガウス分布の和で表される露光強度分布(EID: Exposure Intensity Distribution)関数である。
【0006】
【数1】
Figure 2004111798
【0007】
ここに、
βf:前方散乱半径
βb:後方散乱半径
η:後方散乱係数
である。これらの値は、電子ビームのエネルギー、レジスト膜の膜厚及び基板の材料などに依存し、実験により定められる。電子ビームの加速電圧が高くなるほど、βは小さくなり、βは大きくなる。
【0008】
従来では、このようなEID関数を用い、レジストパターン(転写パターン)が設計パターンに等しくなるようにするため、このようなEID関数を用いて、露光パターンに対し次のような近接効果補正を行っていた(例えば特許文献1参照)。ここで、補正前の露光パターンは、設計パターンと同じである。
【0009】
(1)EID関数おける前方散乱項に基づいて個別露光パターンの前方散乱強度分布を計算し、そのピーク値の所定パーセントである基準値のラインで該分布をスライスしたときの幅が、設計パターン幅に等しくなるように、露光パターンのサイズを変更する。
【0010】
(2)次に、後方散乱強度を計算し、該基準値ラインと該分布の交点での前方散乱強度(=基準値)と、該交点での後方散乱強度との和が閾値を超えないよう(最大値が閾値に等しくなるよう)且つ全ての露光パターンで略一致するように、各ショットの露光量を決定する(露光量補正を行う)。
【0011】
(3)次に、露光量が所定値以上足りないところに補助露光ショットを発生させるため、その露光量(補助露光量)を算出する。
【0012】
このような近接効果補正方によれば、露光強度分布の閾値における傾斜が急になるので、露光量の誤差に対するレジストパターン幅の変化が小さくなって、すなわち露光量のマージンが広くなって、レジストパターン精度が向上する。
【0013】
【特許文献1】
特開2001−052999号公報
【0014】
【特許文献2】
特開平08−321450号公報
【0015】
【非特許文献1】
OTTO SPIE 1994 vol. 12197 p1−p16
【0016】
【非特許文献2】
J. Vac. Sci. Technol. B 18 3150 12000
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
パターン幅が100nm以下になると、上述のようなEID関数に基づく近接効果補正では説明できない現象を、本発明者は確認した。
【0018】
図22は、図21に示すような、幅Wのライン11〜13が間隔Spで平行に形成されたライン・アンド・スペース(L&S)の設計パターン10と、他のパターンからの後方散乱の影響が無視できる(例えば他のパターンから2μm以上離れた)、幅Wの孤立ラインパターン14に対し上記近接効果補正を行い、その結果に基づいて、あるネガ型レジストに対し、50kVの電子ビーム露光装置で露光した場合に、L&Sの中央ライン12に対応するレジストパターンの幅と該孤立ラインに対応するレジストのパターン幅との差2δが設計スペース幅Spに対してどのように変化するかをプロットしたグラフである。
【0019】
ネガ型レジストでスペースが小さくなるほど線幅が細る現象は、上記モデルでは説明できない。つまり、従来の近接効果補正方法で図22のレジストパターン幅変化を補正することは不可能である。図22に示したパターン幅変化はレジストに依存し、レジストによっては図23のようにスペースが小さくなるほど線幅が太るという逆の傾向を示す。線幅変動のばらつきは、他の原因にも依存していることを示している。
【0020】
このような複雑な現象を、モデル化し上述のような近接効果補正方法に取り込むのは容易でない。
【0021】
本発明の目的は、このような問題点に鑑み、近接効果補正を行うとともに、近接効果以外の影響による寸法変化に対しルールベースで補正することにより、微細なレジストパターンの精度を向上させることが可能な荷電粒子ビーム露光方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段及びその作用効果】
本発明による荷電粒子ビーム露光方法の一態様では、
少なくとも、着目設計パターンと該着目設計パターンに最接近している設計パターンとの間の距離Spと、該着目設計パターンの該距離の方向の幅Wとに基づいて、該着目設計パターンのサイズを補正した第1露光パターンを得る前処理工程と、
該第1露光パターンのレジストパターンが得られるように、露光強度分布関数に基づき該第1露光パターンに対し近接効果補正して、パターンサイズをさらに変更した第2露光パターンを得るとともに露光量のデータを得る近接効果補正工程とを有する。
【0023】
ここで、「パターンサイズをさらに変更」とは、近接効果補正の結果としてパターンサイズが変更される意味であり、近接効果が無視できるパターンについてパターンサイズが変更されない場合を含む意味である。
【0024】
該第1露光パターンを得るためのサイズ補正量は例えば、該着目設計パターンの該最接近設計パターン側の辺の、該距離の方向へのシフト量δである。例えば、該幅Wと該距離Spと該シフト量δとの間の実験式を予め作成しておき、該シフト量δを該実験式に基づいてを決定する。
【0025】
上記一態様によれば、近接効果補正のみでは補正できない、レジストに複雑に依存した誤差をルールベースで補正することができ、微細レジストパターンの精度向上に寄与するところが大きい。
【0026】
本発明の他の目的、構成及び効果は以下の説明から明らかになる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。複数の図中の対応する同一又は類似の構成要素には、同一又は類似の符号を付している。
【0028】
最初に、用語の意味を説明する。
【0029】
露光データは、露光パターンと露光量のデータを含んでおり、露光量のデータは、上述の補正露光量と補助露光量とを含んでいる。補正は、近接効果補正と、上記現象に対する補正とを含んでいる。レジストパターン(転写パターン)が設計パターンに等しくなるようにするため、露光パターンを変更するとともに各ショットの露光量を決定するという補正を行う。補正前の露光パターンは、設計パターンと同じであり、補正前の各ショットの露光量は定数、例えば1である。
【0030】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態の露光データ補正方法を示すフローチャートである。この方法は、次の3つの大工程からなる。
【0031】
工程1:実験を行い、その結果に基づきテーブルを作成する。
【0032】
工程2:テーブルを用いて図形変更を行う。
【0033】
工程3:EID関数に基づきモデルベースの近接効果補正を行う。
【0034】
図2は、テーブル作成工程1を示す詳細フローチャートである。この工程は、ステップS1及びS2からなる。
【0035】
(S1)次のようなステップS11〜S13で実験を行う。
【0036】
(S11)EID関数を用いて説明できる近接効果の影響を取り除くため、EID関数に基づき設計パターンに対し工程3と同一の近接効果補正をして、露光データを取得する。この設計パターンは例えば、図21に示すようなライン幅W及びスペース幅Spのライン・アンド・スペース・パターン(L&Sパターン)10と、他のパターンからの後方散乱の影響が無視できる(例えば他のパターンから2μm以上離れた)、幅Wのラインパターン(孤立ラインパターン)14とを含んでいる。
【0037】
ライン幅W及びスペース幅Spの値の組は、例えば、スペース幅Spが70nm、80nm、90nm、100nm、120nm、140nm、160nm、180nm、200nm、220nm、240nm、280nm、320nm、360nm、400nm、500nm及び1000nmの17種類と、ライン幅Wが70nm、100nm、120nm、150nm、200nm、250nm、300nm、350nm、400nm、500nmの10種類との全ての組み合わせであるである。この170組のL&Sパターンと該10種類のライン幅Wの孤立ラインパターンについて、可変成形ビームで露光する場合の該露光データを取得する。
【0038】
(S12)該露光データに基づいて、レジストが塗布された半導体ウェーハを可変成形ビームで露光し、現像して、例えば図5に示すようなレジストパターン14を形成する。このレジストパターン14の第1〜3行のL&Sパターン及び孤立パターンの各ラインに対応する設計パターンの幅Wはそれぞれ200nm、150nm及び120nmであり、第1〜第3列のL&Sパターンのライン間スペースに対応する設計幅Spはそれぞれ90nm、100nm及び120nmである。実際には、例えば上記170組のL&Sパターンと10種類のライン幅Wの孤立ラインパターンとのレジストパターンを形成する。3ラインからなる各L&Sパターン及び各孤立パターンの露光が互いに影響しないように、半導体ウェーハ上に形成されるL&Sパターン間及びL&Sパターンと孤立パターンとの間の距離が定められている。
【0039】
なお、ステップS11で得られた露光データに含まれる露光量は、相対露光量であり、実際の露光量は該相対露光量を定数倍である。この定数は、レジストの種類に依存し、レジストパターン14中の孤立ラインパターンの幅が設計幅Wに等しくなるように定められる。
【0040】
(S13)形成されたレジストパターン14中の各L&Sパターンについて、3本のラインのうち中央のライン(図21のラインパターン12に対応したレジストパターン)の幅を測定するとともに、レジストパターン14中の孤立ラインパターンの幅を測定し、両者の差2δ=R(W,Sp)−R(W,∞)を実験データとして求める。ここに、R(W,Sp)は、設計ライン幅W及び設計スペース幅SpのL&Sパターンに対応したレジストパターンの中央のラインの幅であり、孤立ラインパターン幅はSp=∞としたR(W,∞)に等しい。差δは、近接効果補正では補正できないものである。
【0041】
(S2)次のようなステップS21及びS22でテーブルを作成する。
【0042】
(S21)実験データに基づいて、設計パターン幅W毎に、差δとスペース幅Spとの関係の実験式を求める。
【0043】
図6は、ある設計パターン幅Wについての実験データと、これに基づいて得られた実験式とを示す。この実験式は、δ=aLn(Sp)+bとし、定数a及びbを最小自乗法で求めたものであり、a=−2.629、b=19.333である。ここにLnは自然対数である。
【0044】
(S22)得られた実験式に基づいて、図7に示すような、パターン幅WとSpの値の各組に対し差δが記入されたテーブルδ(W,Sp)を作成する。
【0045】
(S3)上記のようにして作成したテーブルに基づき、補正前の各露光パターンに対し、図形変更工程2を行う。
【0046】
なお、可変成形ビーム露光の替わりに、ステンシルマスクを用いたブロック露光を行ってもよい。
【0047】
図3は、補正前の露光パターンの任意の1つである着目露光パターンに対する該図形変更を示す詳細フローチャートである。図8は、図3の処理説明図である。
【0048】
図8において、露光パターンP0の辺L1〜L4にそれぞれ最接近したパターンは、露光パターンP1〜P4である。
【0049】
(S31)着目露光パターンPの辺Liを選択をする。例えば、露光パターンP0の辺L1を選択をする。以下の具体例では、P=P0の場合について説明する。
【0050】
(S32)辺Liを横切る着目露光パターンPの幅パターン幅Wを取得する。Li=L1の場合、W=W1である。
【0051】
(S33)着目露光パターンPと、辺Li側の最接近パターンとの間のスペース幅Spを求める。Li=L1〜L4の場合それぞれ、Sp=Sp1〜Sp4である。
【0052】
(S34)上記テーブルδ(W,Sp)を参照して、差δを求める。
【0053】
例えば図7のテーブルに示すように、パターン幅Wに対する差δの変化量及びスペース幅Spに対する差δの変化量は比較的小さい。そこで、例えば次のような規則により、差δを求める。
【0054】
120nm≦W<150nm、100nm≦Sp<120nmである場合、パターン幅W及びスペース幅Spの値を、それらがテーブル上で含まれる範囲の最小値W=120nm、Sp=100nmとみなし、差δ(120,100)=−5nmと決定する。
【0055】
(S35)辺Liを差δだけ着目露光パターンPの内側へシフトする。Li=L1〜L4の場合それぞれ、辺L1〜L4をδ1〜δ4だけ露光パターンP0の内側へシフトさせて、点線で示す辺L1a〜L4aに変更する。
【0056】
(S36)着目露光パターンPについて、未処理の辺があればステップ31へ戻る。
【0057】
このような処理が着目露光パターンPの各辺について行なわれ、P=P0の場合、露光パターンP0がP0aに変更される。
【0058】
次に、ステップS3で補正された露光パターンに対する、図1のモデルベース近接効果補正工程3を行なう。
【0059】
この補正は、例えば特願2001−153233に記載された方法と同一であり、次にこれを説明する。
【0060】
最初に、クーロン効果などによる電子ビームのぼけδを考慮した公知のEID関数を説明する。
【0061】
上式(1)のエネルギー強度分布関数f(X,Y)は、電子ビームが一点に入射する場合のものであるが、実際には拡がりがある。電子ビーム露光装置において、電子銃から放射された電子ビームが露光対象物に到るまでにクロスオーバーし、その位置で電子同士がクーロン斥力を受けて電子ビームが拡がる(クーロン効果)。また、電子ビームのエネルギー分布に基づく収差によっても、電子ビームが拡がる。拡がりを持った電子ビーム入射点での電流密度分布は、ガウス関数S(X,Y)で近似され、その指数部は−(X+Y)/δで表される。また、ぼけδは、電子ビーム電流I並びに定数a及びbを用いて、
δ=aI+b
と近似することができる。例えば、a=0.03μm/A、b=0.05μmである。電子ビーム電流Iは、マスク上に照射される電子ビームの電流密度Jと、マスク上の電子ビーム照射部の開口面積S(選択されたブロック露光パターン又は可変アパーチャの開口面積)との積で表されるので、この式は、
δ=aJS+b   (2)
と表される。通常、電流密度Jは一定であるので、開口面積Sからぼけδを容易に求めることができる。
【0062】
ビームぼけδを考慮したエネルギー強度分布関数F(X,Y)は、次式で表される。
【0063】
【数3】
Figure 2004111798
【0064】
実効前方散乱半径β’=(β +δ1/2及び
実効後方散乱半径β’=(β +δ1/2
を用いれば、この式(3)は、上式(1)においてβ及びβをそれぞれβ’及びβ’で置換したものと同じになる。
【0065】
また、例えばβ=11.43μm、I<1.5μAでδ<0.1μmであるので、β’=βとみなすことができる。
【0066】
これらのことから、上式(3)は次式で表される。
【0067】
【数4】
Figure 2004111798
【0068】
以上のことから、近接効果補正計算においてクーロン効果などを考慮するには、ショット毎に、開口面積Sに依存した実効散乱係数β’を計算し、その値を用いればよい。
【0069】
上述のように例えばβ=0.028μm、δ<0.1μmであり、β’がパターン間隔に比べ短い場合には、前方散乱の影響のみ考えるとき、着目パターンのみ考慮すればよく、着目パターンに対するその周囲パターンの影響は無視できる。簡単化のために、以下では実効散乱係数をβで表す。
【0070】
近接効果補正工程3は、次の3つの大工程を有する。
【0071】
自己補正工程31:前方散乱項(ビームぼけに関するクーロン効果などの影響を含む)のみかつ着目パターンのみ考慮して露光パターン幅を調整する。
【0072】
露光量補正工程32:前方散乱項と後方散乱項を考慮して露光量を補正する。
【0073】
補助露光発生工程33:ブロック露光パターン内の複数パターンの補正露光量の最小値をこのブロック露光パターンの補正露光量Qcpとして求めるとともに、ブロック内の露光強度不足領域に対する補助露光量Qauxを求め、Qaux又はQaux/Qcpが所定値以上の領域にする。
【0074】
以下、1ショットで露光されるブロック露光パターンについて説明する。個別パターンに対する処理は、1個のパターンのみ有するブロック露光パターンに対する処理と同一である。
【0075】
図4は、図1の自己補正工程31の、1つのブロック露光パターンに対する処理を示す詳細フローチャートである。
【0076】
以下、ステップS3で補正された露光パターンを第1露光パターン、その幅を第1露光パターン幅、工程31で自己補正された露光パターンを第2露光パターン、その幅を第2露光パターン幅と称す。
【0077】
自己補正工程31では、各ブロック露光パターンについて、上式(4)の前方散乱項に基づき、ブロック内各パターンの前方散乱強度分布の基準前方散乱強度εでの幅Wdが、第1露光パターン幅W1に等しくなるようにパターン幅を調整する。基準前方散乱強度εは、ブロック露光パターン毎に決定される。
【0078】
(S41)ブロック内の開口面積の総和Sを上式(2)に代入してビームぼけδを求める。
【0079】
(S42)ブロック内の最小幅の矩形パターンを選出し、このパターンの前方散乱強度分布の半値幅が設計幅になるようにしたときの半値強度をブロック露光の基準前方散乱強度εと決定する。εは、次のようにして求められる。
【0080】
図9(A)は、X−Y直交座標系におけるX方向及びY方向の寸法がそれぞれ第2露光パターン幅W2及びH2の矩形パターンを示す。このパターンの前方散乱強度分布F(X,Y;W2,H2)は、簡単化のためW2及びH2をそれぞれW及びHと記載すると、次式
【0081】
【数5】
Figure 2004111798
【0082】
で表され、ここに、関数Gは
【0083】
【数6】
Figure 2004111798
【0084】
で定義され、誤差関数erfは次式
【0085】
【数7】
Figure 2004111798
【0086】
で定義される。図9(B)は、図9(A)の透過孔のマスクを用いた場合のX軸に沿った前方散乱強度分布F(X,0;W2,H2)を示す。ブロック内の最小幅の第1露光パターン寸法W10×H10のパターンについて、X軸及びY軸に沿った前方散乱強度分布の半値幅がそれぞれ幅W10及びH10に等しくなるように、第2露光パターン幅W2及びH2を決定する。W2及びH2は、次の2元連立方程式
(W10/2,0;W2,H2)=F(0,0;W2,H2)/2   (8)
(0,H10/2;W2,H2)=F(0,0;W2,H2)/2   (9)
の解である。基準前方散乱強度εは、この解W2及びH2を用いて次式
ε=F(W10/2,0;W2,H2)/2   (10)
で表される。
【0087】
図10は、H2=∞、実効前方散乱半径β=0.04μmの場合の第1露光パターン幅W1に対する式(8)の数値解W2を示す。第2露光パターン幅W2が狭すぎると出来上がりパターン像精度が悪くなるので、実験に基づき許容最小パターン幅Dmを定める。例えばDm=0.04μmである。W2<Dmとなった場合又は解が存在しない場合にはW2=Dmとし、これを式(8)に代入してH2を求め、式(10)に基づき基準前方散乱強度εを決定する。
【0088】
(S43)リトライフラグRFをリセットし、ブロック内パターン識別番号iに1を代入する。
【0089】
(S44)i≦nであればステップS45へ進み、そうでなければステップS4Aへ進む。ここにnは着目ブロック内のパターン数である。
【0090】
(S45)ブロック内の第1露光パターン寸法W1×H1のパターンについて、前方散乱強度分布Fの基準前方散乱強度εでの幅が第1露光パターン幅に等しくなるように第2露光パターン幅W2及びH2を定める。すなわち、次の2元連立方程式
(W1/2,0;W2,H2)=ε   (11)
(0,H1/2;W2,H2)=ε   (12)
の解W2及びH2を求める。
【0091】
(S46)W2又はH2がそれぞれ前回値W2b又はH2bからずれていれば、ステップS41のδが変化して関数Fのパラメータが変化するので、ブロック内全パターンについてステップS45の計算を再度行う必要がある。そこで、W2及びH2が収束していなければ、すなわち|W2−W2b|又は|H2−H2b|が所定値より大きければ、ステップS47へ進み、そうでなければステップS49へ進む。前回値W2b又はH2bの初期値はそれぞれ第1露光パターン幅W1及びH1である。
【0092】
(S47)W2及びH2をそれぞれW2b及びH2bとして記憶する。
【0093】
(S48)リトライフラグRFをセットする。
【0094】
(S49)iを1だけインクリメントし、ステップS44へ戻る。
【0095】
(S4A)RF=1であればステップS41へ戻り、そうでなければ図2の処理を終了する。
【0096】
例えば、図12に波線で示すように、図12(A)の可変成形の太幅孤立パターン及び図12(B)の可変成形の細幅孤立パターンと、図12(C)のブロック露光の太幅パターン及び細幅パターンのX方向第1露光パターン幅がそれぞれ(X2−X1)、(X4−X3)、(X6−X5)及び(X8−X7)であった場合、自己補正工程31の処理により実線で示すように第2パターン幅が狭くされる。これらのパターンを露光した場合、ホトレジストが塗布されたウェーハ上の前方散乱強度分布の概略は図13(A)に示す如くなる。図13(A)では、無限とみなせる大きな矩形パターンの前方散乱強度分布の最大値が1になるように規格化されている。可変成形ビーム露光の前方散乱強度分布は、上記特許文献1の場合と同様であり、前方散乱強度分布の半値幅が第1露光パターン幅になるようにパターン幅がシフト(第1露光パターンが第2露光パターンに図形変更)される。第1露光パターン幅に等しくなる前方散乱強度は、可変成形ビーム露光の太幅パターン及び細幅パターンの場合それぞれ1/2及びεであり、ブロック露光の太幅パターン及び細幅パターンの場合いずれもほぼεであり(εの値はパターンにより異なる)、ε≦1/2である。図12において、太幅パターン21Aは、可変成形ビーム露光の太幅パターン21よりも狭くなる。
【0097】
次に、図13(B)及び図14を参照して、露光強度分布に対する前方散乱及び後方散乱の寄与を視覚的に説明する。
【0098】
図13(B)は図13(A)の前方散乱強度分布に後方散乱露光強度分布を加算した露光強度分布を示す概略線図である。露光量は一定であり、近接効果補正されていない。
【0099】
この場合、パターン面積密度α(α≦1)の後方散乱成分はα・ηであり、第1露光パターン幅に等しくなる露光強度はいずれのパターンもε+α・ηで表される。太幅孤立パターンは、ε=1、α=1である。後方散乱の影響は広範囲にわたるものの、面積積分しなければその値は比較的小さいので、細幅孤立パターンのα・ηは無視することができる。
【0100】
なお、図13(A)及び図13(B)において、上式(4)から明らかなように、露光強度は実際には定数1/(1+η)を掛けた値になるが、この定数は省略されている。
【0101】
次に、図1の露光量補正工程32を概説する。
【0102】
図14は、図13(B)の露光強度分布に対し補正を行った後の露光強度分布を示す概略線図である。
【0103】
図14に示す如く、各パターンについて、補正されたパターン設計幅(第1露光パターン幅)に等しくなる露光強度(ε+α・η)の補正露光量Qcp倍が現像される閾値Ethに等しくなるように、すなわち、
(ε+α・η)Qcp=Eth   (13)
を満たすように補正露光量Qcpが決定される。図14中、Q〜Qはそれぞれ可変成形ビーム露光の孤立太幅パターン及び孤立細幅パターン並びにブロック露光パターンの補正露光量Qcpであり、
(1/2+η)Q=ε=(ε+α・η)Q=Eth
となるようにQ〜Qが決定される。
【0104】
以上では、簡単化のためにパターン面積密度αを用いたが、実際にはαは後述の実効パターン面積密度α’である。
【0105】
次に、露光量補正工程32を詳説する。
【0106】
(S5)チップ上レジストパターンに対応した第2露光パターンの配置面をサイズA×Aのメッシュに分割し、第i行第j列の升目ーンの面積密度αi,j、
αi,j=(第i行第j列のメッシュ内のパターンの面積)/A
を計算する。例えば、ブロックショットサイズは一辺が4.5μmの正方形であり、升目は一辺が1.5μmの正方形である。パターン幅変更は露光量補正工程32及び補助露光ショット発生工程33で行わないので、1回のみ計算すればよい。
【0107】
(S6)後述する実効パターン面積密度α’i,jを計算する。
【0108】
図11において、メッシュで分割された第(i+l)行第(j+m)列の矩形領域全面を露光したとき、その後方散乱による第i行第j列の升目中央点の露光強度al,mは、上式(4)の後方散乱項を第(i+l)行第(j+m)列のメッシュ内で面積分することにより得られ、次式で表される。
【0109】
【数14】
Figure 2004111798
【0110】
al,mは、上式(4)の後方散乱項を全範囲で面積分した値が1になるように、すなわち、al,mの全てのl及びmの値についての総和Σal,mが1になるように規格化されている。
【0111】
第(i+l)行第(j+m)列の升目内の面積密度αi+l,j+mのパターンを補正露光量Qi+l,j+mで露光したとき、その後方散乱による第i行第j列の升目内の露光強度を、η×al,m×αi+l,j+mQi+l,j+mで近似する。ある点への後方散乱の影響は、この点を中心とする半径2β内と考えれば計算精度上充分である。したがって、実効パターン面積密度α’i,jを次式で定義すると、後方散乱による第i行第j列の升目内の露光強度は、ηα’i,jQcpと近似される。
【0112】
【数15】
Figure 2004111798
【0113】
ここに、整数l及びmの範囲はいずれも、−int(2β/A)〜int(2β/A)であり、int(x)はxの小数点以下を切り上げて整数化する関数である。上式(15)の計算を、スムージング処理と称す。
【0114】
ここで、ブロックパターンの補正露光量Qcpと補助露光量Qauxの関係について説明する。簡単化のために、メッシュの升目を単位として補助露光を行う場合を考える。したがって、補助露光ショットサイズはA×Aである。ブロック露光領域に第1〜9メッシュが含まれ、第kメッシュの補助露光量Qaux及び実効パターン面積密度をそれぞれQaux.k及びα’kと表記し、k=mでブロック内の実効パターン面積密度が最大値になるとする。
【0115】
各メッシュkについて、(ε+ α’k・η)Qcpと補助露光量 Qaux.kとの和が、Ethに等しくなるように定められる。すなわち、次式
(ε+ α’k・η)Qcp+ Qaux.k=Eth   (16)
k=mのとき Qaux.k=0となるようにQcpを定めると、式(16)から次式が導出される。
【0116】
(ε+α’m・η)Qcp=Eth   (17)
上式(16)と(17)とから、次式が導かれる。
【0117】
Qaux.k=(α’m−α’k)ηQcp.i   (18)
Qaux.k=0となる領域には補助ショットを発生しない。なお、 Qaux.k>Δ・Qcp.i、すなわち、
(α’m− α’k)η > Δ   (19)
を補助露光発生条件としてもよい。ここにΔは、要求される出来上がりパターン寸法精度により決定され、例えば0.05又は0.01などであり、それぞれ省略される補助露光量は補正露光量の5%又は1%より小さいことを意味している。
【0118】
(S7)上式(17)に基づいて補正露光量Qcpを計算する。上式式(17)はブロック露光に関するものであるが、複数の升目別露光パターンについても適用される。露光量補正工程32での処理は、式(17)中のεがブロック露光パターン毎に異なる点でのみ、上記特願平12−166465と異なる。
【0119】
次に補助露光発生工程33について説明する。この処理は、上記特許文献1記載のものと同一である。
【0120】
(S8)上式(17)に基づいて補助露光量Qaux.kを計算する。上式(18)はブロック露光に関するものであるが、複数の升目別露光パターンについても適用される。
【0121】
(S9)上述のように、例えば上式(19)の条件を満たす升目に対し、補助露光を行うと決定する、すなわち補助露光ショットを発生する。補助露光ショットは、ブロック露光のショットに重ねて行う。補助ショットでは、矩形電子ビームサイズをA×Aに一致させ、焦点を合わせて露光する。
【0122】
(S10)各補正露光量Qcp及び補助露光量Qaux.kが収束していなければ、ステップS6へ戻る。
【0123】
本第1実施形態によれば、近接効果補正のみでは補正できない、レジストに複雑に依存した誤差をルールベースで補正することができ、微細レジストパターンの精度向上に寄与するところが大きい。
【0124】
なお、ステップS6では、補助露光量も考慮する。また、各補正露光量Qcpの初期値は例えば孤立太幅パターンの補正露光量とする。
【0125】
本第1実施形態では、繰り返し利用される一括露光領域(ブロック)内の最小幅の矩形パターンを選出し、このパターンの前方散乱強度分布に基づいて基準前方散乱強度εと決定し、ブロック内の各パターンの前方散乱強度分布の基準前方散乱強度εでの幅が、補正された設計幅(第1露光パターン幅)に等しくなるようにパターン幅を調整するので、図14に示す如く、ブロック内細幅パターンの露光強度分布の閾値Ethでの傾きが急になり、露光条件のばらつきに対する出来上がりパターン像の幅のばらつきが小さくなり、高精度の細幅パターンを得ることができる。太幅パターンについては、上記特許文献1の場合よりも該傾斜が緩やかになるが、太幅であることにより寸法精度の低下は小さい。したがって、パターン全体として出来上がりパターン像の寸法精度が従来よりも向上する。
【0126】
また、上記特許文献1と同様に、補正露光量を比較的短時間で求めることができる。
【0127】
なお、前方散乱強度分布の傾きは半値強度付近で比較的大きいので、ステップS42において、必ずしもブロック内最小幅のパターンの半値幅を第1露光パターン幅に等しくにする必要は無く、前方散乱強度分布FのピークがFmaxであるとき、F=κFmax、κ=30〜70%の範囲内の値での幅を第1露光パターン幅に等しくすれば、出来上がりパターンの寸法精度が従来より向上する。この範囲制限の理由は、30%より低いと接近したパターンの露光強度分布の重なりの影響により、70%より高いとその位置での前方散乱強度分布の傾きが緩やかであることにより、寸法変動マージンが小さくなるためである。
【0128】
また、ステップS42において、基準前方散乱強度εを、一括描画領域内で最小の第1露光パターン幅を持つパターンの前方散乱強度分布のスライスレベルでの幅が第1露光パターン幅に等しくなるようにスライスレベルを調整したときの該スライスレベルにしてもよい。すなわち、ブロック内最小幅の第1露光パターン寸法W10×H10のパターンについて、基準前方散乱強度εを、ε=F(W10/2,0;W10,H10)と決定してもよい。一括描画する領域内のパターン寸法が極端に異なる場合に、微細パターンの前方散乱強度分布の半値強度に合わせて大きなパターンを図形変更すると、前方散乱強度分布の裾付近での幅が第1露光パターン幅に等しくなるため、大きなパターンの露光マージンが低下するが、この様に、最小寸法のパターンを図形変更しないで比較的高い強度に基準前方散乱強度εを設定することで、大きなパターンの露光マージンの低下を低減することができる。
【0129】
さらに、ステップS45において、一括描画する領域内のパターンに対する寸法シフトを、短辺方向に対しては上述のように前方散乱強度分布の基準前方散乱強度εにおける幅が第1露光パターン幅に等しくなるように行い、長辺方向に対しては前方散乱強度分布のF=κFmaxにおける幅が第1露光パターン幅に等しくなるように行ってもよい。一般に、パターンを大きく細らせるとコーナー部分の露光強度が低くなって丸くなりやすいが、長辺方向に対してこのようにすることで、パターンの接続部分における前方散乱強度がピーク強度の2κ倍(κ=0.5ならピーク強度と同じ強度)になり、接続部における露光強度の低下を低減することができる。公知のエネルギー強度分布関数を説明する。
【0130】
[第2実施形態]
上述のように、使用するレジストによっては、上記現象により、差δがパターン幅W及びスペース幅Spのみならず、後方散乱強度αp・ηに依存する(影響が無視できない)場合がある。
【0131】
図15は、この場合の、本発明の第2実施形態の露光データ補正方法を示すフローチャートである。
【0132】
この方法では、着目露光パターンPのパターン幅Wと、着目露光パターンPの各辺から最近接パターンまでの距離Spだけでなく、着目露光パターンPが受ける後方散乱強度も考慮して図形変更量を行った後、EID関数に基づき近接効果補正を行う。
【0133】
この方法も、上記第1実施形態と同様に、次の3つの大工程からなる。
【0134】
工程1A:実験を行い、その結果に基づきテーブルを作成する。
【0135】
工程2A:テーブルを用いて図形変更を行う。
【0136】
工程3:EID関数に基づきモデルベースの近接効果補正を行う。
【0137】
図16は、テーブル作成工程1Aを示す詳細フローチャートである。この工程は、ステップS1a及びS2aからなる。上記テーブル作成工程1と異なる点は、複数のオフセット露光量Eofs1〜Eofsmの各々について、実験しテーブルを作成する点である。
【0138】
(S1a)次のようなステップS11a〜S13aで実験を行う。
【0139】
(S11a)オフセット露光の下で補正前の設計パターンのレジストパターンが得られるように、露光強度分布関数に基づき該設計パターンに対し近接効果補正して、露光データを取得する。この設計パターンは、図2のステップS11と同じL&Sパターン及び孤立ラインパターンである。オフセット露光は、後方散乱の影響を見るために全てのL&Sパターン及び孤立ラインパターンに対し一様に重畳する露光であり、複数のオフセット露光量Eofs1〜Eofsmの各々について、上記近接効果補正して、可変成形ビームで露光する場合の露光データを取得する。
【0140】
(S12a)オフセット露光量Eofs1〜Eofsmの各々について、該露光データに基づき、レジストが塗布された半導体ウェーハを可変成形ビームで露光(可変成形ビーム露光+オフセット露光)し、現像してレジストパターンを形成する。オフセット露光量Eofs1〜Eofsmの各々について、例えば上記170組のL&Sパターン及び10種の孤立ラインパターンからなるレジストパターンを形成する。
【0141】
図17は、オフセット露光量Eofs1〜Eofs3の各々についてのレジストパターン30〜32を模式的に示す。
【0142】
(S13a)オフセット露光量Eofs1〜Eofsmの各々について、形成されたレジストパターン中の各L&Sパターンの中央のラインの幅を測定するとともに、レジストパターン中の各孤立ラインパターンの幅を測定し、両者の差2δ=R(W,Sp,Eofs)−R(W,∞,Eofs)を実験データとして求める。ここに、R(W,Sp,Eofs)は、設計ライン幅W及び設計スペース幅SpのL&Sパターンに対応した、露光量Eofsのオフセット露光が付加的に行われて形成されたレジストパターンの中央のラインの幅であり、孤立ラインパターン幅はSp=∞としたR(W,∞,Eofs)に等しい。差δは、近接効果補正では補正できないものである。
【0143】
(S2a)次のようなステップS21a及びS22aでテーブルを作成する。
【0144】
(S21a)実験データについて、オフセット露光量Eofs毎及び設計パターン幅W毎に、上記ステップS21と同様に差δとスペース幅Spとの関係の実験式を求める。
【0145】
(S22a)得られた実験式に基づいて、図18〜図20に示すようなオフセット露光量毎の、パターン幅WとSpの値の各組に対し差δが記入されたテーブルδ(W,Sp)を作成する。図18〜図20はそれぞれ、後方散乱強度がそれぞれ10%、20%及び30%、すなわちオフセット露光量がそれぞれ0.1η、0.2η及び0.3ηである場合を示す。
【0146】
上記のようにして作成したテーブルに基づき、補正前の各露光パターンに対し、図形変更工程2Aを行う。
【0147】
この工程2Aは、パターン面積密度計算ステップS5aと、実効パターン面積密度計算ステップS6aと、テーブルに基づく図形変更ステップS3aとからなる。ステップS7a及びS8aの処理は、計算対象の露光パターンが、補正前の露光パターン、すなわち設計パターンと同じである点以外は、それぞれ上記ステップS5及びS6と同一である。ステップS3aの処理は、補正前の各露光パターンについて、パターン幅W及びSpのみならずステップS8aで求めた実効面積密度αpにηを乗じた後方散乱強度αp・ηも考慮する点以外は、上記ステップS3と同一である。
【0148】
次に、図1の工程3と同一の近接効果補正を行なう。
【0149】
なお、可変成形ビーム露光の替わりに、ステンシルマスクを用いたブロック露光を行ってもよい。
【0150】
本第2実施形態によれば、近接効果補正のみでは補正できない、レジストに複雑に依存した誤差をルールベースで補正することができ、微細レジストパターンのさらなる精度向上に寄与するところが大きい。
【0151】
本発明には外にも種々の変形例が含まれる。
【0152】
例えば、上記第1実施形態の図形変更において、テーブルδ(W,Sp)を用いる替わりに、実験式δ(W,Sp)を用いてもよい。同様に、上記第2実施形態の図形変更において実験式δ(W,Sp,Eofs)を用いてもよい。また、実験式とテーブルの組み合わせ、例えば、差δ(W,Sp,Eofs)=テーブルf(W,Sp)+実験式g(Eofs)の形であってもよい。
【0153】
また、上記実施形態では、近接効果補正により、可変成形ビーム露光やブロック露光のようにショット毎に露光量のデータをもつ場合を説明したが、本発明は、上記現象に対し補正された露光パターンのレジストパターンが得られるように、露光強度分布関数に基づき該補正された露光パターンに対し近接効果補正して、パターンサイズをさらに変更するとともに露光量のデータを得る近接効果補正を行うものであればよい。例えば、パターンをマスクに作成して一括転写露光するような場合には、上記工程3において、EID関数に基づき後方散乱強度も考慮して図形変更を行う近接効果補正(特願平H13−153233又は特願2001−112787)を適用することができる。
【0154】
さらに、上記第2実施形態において、ステップS3aでの図形変更、ステップS9での補正露光量の設定、及び、ステップS11での補助露光の発生により、実効的な後方散乱強度が変わるので、高精度の補正のためには、さらにステップS5aからステップS10までを繰返し行ってもよい。すなわち、近接効果補正工程3から図形変更工程2Aに戻ったとき、近接効果補正工程3により更新された後方散乱強度を、図形変更工程2Aで用い、その結果に対し近接効果補正工程3を行ってもよい。
【0155】
また、図15において、自己補正工程31から処理を開始し、ステップS11からステップS5aに戻り、ステップS10まで処理する構成であってもよい。
【0156】
以上の説明から明らかなように、本発明には以下の付記が含まれる。
【0157】
(付記1)少なくとも、着目設計パターンと該着目設計パターンに最接近している設計パターンとの間の距離Spと、該着目設計パターンの該距離の方向の幅Wとに基づいて、該着目設計パターンのサイズを補正した第1露光パターンを得る前処理工程と、
該第1露光パターンのレジストパターンが得られるように、露光強度分布関数に基づき該第1露光パターンに対し近接効果補正して、パターンサイズをさらに変更した第2露光パターンを得るとともに露光量のデータを得る近接効果補正工程と、
を有することを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。
【0158】
(付記2)該前処理工程において、該第1露光パターンを得るためのサイズ補正量は、該着目設計パターンの該最接近設計パターン側の辺の、該距離の方向へのシフト量δであることを特徴とする付記1記載の荷電粒子ビーム露光方法。(1)
(付記3)該幅Wと該距離Spと該シフト量δとの間の実験式を予め作成しておき、該実験式に基づいて該シフト量δを決定することを特徴とする付記2記載の荷電粒子ビーム露光方法。(2)
(付記4)該実験式に基づいて該幅Wと該距離Spと該シフト量δとの関係のテーブルを予め作成しておき、該テーブルを参照して該シフト量δを決定することを特徴とする付記3記載の荷電粒子ビーム露光方法。
【0159】
(付記5)該前処理工程は、
(a)近接効果による寸法変化を取り除くため、露光強度分布関数に基づき該設計パターンに対し近接効果補正して、露光データを取得し、
(b)該露光データに基づいて対象物を露光し、現像してレジストパターンを形成し、
(c)該レジストパターンの幅を測定してその設計パターン幅Wに対する差を求め、
(d)該第1露光パターンを得るためのサイズ補正量を決定するために、該レジストパターンについて、該距離Spと該幅Wとに関係した該差の実験式を求める、
工程を有することを特徴とする付記1乃至4のいずれか1つに記載の荷電粒子ビーム露光方法。(3)
(付記6)該工程(a)における設計パターンは、ライン幅W、スペース幅Spのライン・アンド・スペース・パターンであり、
該工程(b)において、該ライン幅Wと該スペース幅Spの組み合わせが異なる複数の該ライン・アンド・スペース・パターンを1つの該対象物に露光する、
ことを特徴とする付記5記載の荷電粒子ビーム露光方法。(4)
(付記7)該前処理工程では、さらに該着目設計パターンの位置での後方散乱強度にも基づいて、該第1露光パターンを得るためのサイズ補正をすることを特徴とする付記1乃至6のいずれか1つに記載の荷電粒子ビーム露光方法。(5)
(付記8)該前処理工程と該近接効果補正工程との組を複数回繰り返し、該近接効果補正工程から該前処理工程に戻ったとき、該近接効果補正工程により更新された後方散乱強度を、該前処理工程で用い、その結果に対し該近接効果補正工程を行う、
ことを特徴とする付記7記載の荷電粒子ビーム露光方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の露光データ補正方法を示すフローチャートである。
【図2】図1中のテーブル作成工程1の詳細フローチャートである。
【図3】1つの着目露光パターンに対する、図1中の図形変更2の詳細フローチャートである。
【図4】1つのブロック露光パターンに対する、図1中の自己補正工程31の詳細フローチャートである。
【図5】図2中のステップS12で形成されるレジストパターンの説明図である。
【図6】ある設計ライン幅Wの、近接効果補正されたL&Sパターン及び孤立パターンについての、スペース設計幅Spに対するレジストパターン幅差δの実験データと、これに基づいて得られた実験式とを示す図である。
【図7】実験式に基づいて作成された、パターン幅Wとスペース幅Spの値の各組に対する差δのテーブルを示す図である。
【図8】図3の処理説明図である。
【図9】(A)は矩形の第2露光パターンを示し、(B)はこの第2露光パターンの透過孔マスクを用いたときのX軸に沿った前方散乱強度分布図である。
【図10】H2=∞、実効前方散乱半径β=0.04μmの場合の第1露光パターン幅W1に対する第2露光パターン幅W2の数値解を示す図である。
【図11】パターン面積密度法説明図である。
【図12】太幅孤立パターン(A)、細幅孤立パターン(B)及びブロック露光パターン(C)の第1及び第2露光パターンを示す図である。
【図13】(A)は、図12の第2露光パターンに対応した前方散乱強度分布と、補正された設計幅との関係を示す概略線図であり、(B)は、この前方散乱強度に後方散乱強度を加えた露光強度分布と、補正された設計幅との関係を示す概略線図である。
【図14】図13(B)の露光強度分布に対し補正を行った後の露光強度分布を示す概略線図である。
【図15】本発明の第2実施形態の露光データ補正方法を示すフローチャートである。
【図16】図15中のテーブル作成工程の詳細フローチャートである。
【図17】(A)〜(C)はそれぞれオフセット露光量Eofs1〜Eofs3の各々についてのレジストパターンを模式的に示す図である。
【図18】オフセット露光量が0.1ηである場合の、パターン幅Wとスペース幅Spの値の各組に対する差δのテーブルを示す図である。
【図19】オフセット露光量が0.2ηである場合の、パターン幅Wとスペース幅Spの値の各組に対する差δのテーブルを示す図である。
【図20】オフセット露光量が0.2ηである場合の、パターン幅Wとスペース幅Spの値の各組に対する差δのテーブルを示す図である。
【図21】実験で用いたライン・アンド・スペース及び孤立ラインの設計パターンを示す図である。
【図22】あるレジストを用いた場合の、L&Sの中央ラインに対応するレジストパターンの幅と孤立ラインに対応するレジストのパターン幅との差2δの実験結果を、複数のライン幅設計値について示すグラフである。
【図23】他のレジストを用いた場合の、L&Sの中央ラインに対応するレジストパターンの幅と孤立ラインに対応するレジストのパターン幅との差2δの実験結果を、複数のライン幅設計値について示すグラフである。
【符号の説明】
10 ライン・アンド・スペース・パターン
11〜13 ラインパターン
20 マスク
P 補正前の着目露光パターン
P0〜P4 補正前の露光パターン
Li、L1〜L4 辺
W、W1、W2 パターン幅
Sp、Sp1〜Sp4 スペース幅
δ、δ1〜δ4 誤差

Claims (5)

  1. 少なくとも、着目設計パターンと該着目設計パターンに最接近している設計パターンとの間の距離Spと、該着目設計パターンの該距離の方向の幅Wとに基づいて、該着目設計パターンのサイズを補正した第1露光パターンを得る前処理工程と、
    該第1露光パターンのレジストパターンが得られるように、露光強度分布関数に基づき該第1露光パターンに対し近接効果補正して、パターンサイズをさらに変更した第2露光パターンを得るとともに露光量のデータを得る近接効果補正工程と、
    を有することを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。
  2. 該前処理工程において、該第1露光パターンを得るためのサイズ補正量は、該着目設計パターンの該最接近設計パターン側の辺の、該距離の方向へのシフト量δであることを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム露光方法。
  3. 該前処理工程は、
    (a)近接効果による寸法変化を取り除くため、露光強度分布関数に基づき該設計パターンに対し近接効果補正して、露光データを取得し、
    (b)該露光データに基づいて対象物を露光し、現像してレジストパターンを形成し、
    (c)該レジストパターンの幅を測定してその設計パターン幅Wに対する差を求め、
    (d)該第1露光パターンを得るためのサイズ補正量を決定するために、該レジストパターンについて、該距離Spと該幅Wとに関係した該差の実験式を求める、
    工程を有することを特徴とする請求項1又は2記載の荷電粒子ビーム露光方法。
  4. 該工程(a)における設計パターンは、ライン幅W、スペース幅Spのライン・アンド・スペース・パターンであり、
    該工程(b)において、該ライン幅Wと該スペース幅Spの組み合わせが異なる複数の該ライン・アンド・スペース・パターンを1つの該対象物に露光する、
    ことを特徴とする請求項3記載の荷電粒子ビーム露光方法。
  5. 該前処理工程では、さらに該着目設計パターンの位置での後方散乱強度にも基づいて、該第1露光パターンを得るためのサイズ補正をすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の荷電粒子ビーム露光方法。
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