JPH06118866A - 二輪車の運転訓練用ライディングシミュレーション装置 - Google Patents

二輪車の運転訓練用ライディングシミュレーション装置

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JPH06118866A
JPH06118866A JP26636492A JP26636492A JPH06118866A JP H06118866 A JPH06118866 A JP H06118866A JP 26636492 A JP26636492 A JP 26636492A JP 26636492 A JP26636492 A JP 26636492A JP H06118866 A JPH06118866 A JP H06118866A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 教習等における自動二輪車の運転訓練の際、
公道走行に於ける危険場面を模擬的に操縦者に体験さ
せ、以って、事故回避のための操縦テクニック等につい
て有効に訓練させることを目的とする。 【構成】 人が搭乗可能な模擬自動二輪車に搭乗した搭
乗者の運転操作にしたがって模擬自動二輪車のピッチ動
及びロール動を制御するとともに、当該運転操作に応じ
て変化する映像を搭乗者の前方に映し出し、以って、実
際の走行感をシミュレート再現する二輪車の運転訓練用
ライディングシミュレーション装置において、特定の走
行状態を選択する手段と、当該選択された特定の走行状
態に対応して前記模擬自動二輪車の動きを制御する第1
の制御手段と、当該選択された特定の走行状態に対応し
て映像の表示内容を変化させることにより、走行状態に
対応した映像を制御する第2の制御手段とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は二輪車のライディングシ
ミュレーション装置に関し、教習等において、人が搭乗
可能な模擬自動二輪車を用いてその操縦に応じた走行状
態をシュミレートして搭乗者に操縦操作を実体験をさせ
ることにより、二輪車の運転縦訓練を行わせる、二輪車
の運転訓練用ライディングシミュレーション装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、模擬自動二輪車を用いてその
搭乗者に二輪車の走行感覚を模擬的に実体験させるよう
なシミュレーション装置が各種開発されている(例え
ば、米国特許番号第4,887,967号参照)。ま
た、一方で、本出願人は、特願平2−158939号及
び特願平2−158940号等において、走行中の二輪
車の車体の挙動等の走行感をより実際のものに近づけた
二輪車のライディングシミュレーション装置を提案して
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記米国特許
に開示されたものは、単に機械的に動かされる二輪車に
乗った搭乗者に対し、別個に撮影された走行状態を示す
映像を見せるだけで、必ずしも、二輪車の走行状態を実
体験できるものとは言えなかった。一方、前記国内特許
出願等に記載されたものでは、搭乗者に見せる映像と模
擬二輪車の動きとが互いに関連しあっており、従って、
より実走行に近い走行状態を模擬的に搭乗者に体感させ
ることができる。しかし、交通事故等を防ぐための予知
予測の能力を訓練して会得させるには不十分なものであ
った。そこで、本発明は上記の事情に鑑み、教習等にお
ける事故回避のための予知予測の能力を訓練して身につ
けさせることができるような二輪車の運転訓練用ライデ
ィングシミュレーション装置を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決しようとする手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、請求項1記載の構成では、人が搭乗可能
な模擬自動二輪車に搭乗した搭乗者の操縦操作にしたが
って当該模擬自動二輪車のピッチ動及びロール動を制御
すると共に、当該操縦操作に応じて変化する映像を搭乗
者の前方に映し出し、以って、実際の走行感をシュミレ
ート再現する二輪車の運転訓練用ライディングシミュレ
ーション装置において、特定の走行状態を選択する手段
と、当該選択された特定の走行状態に対応して前記模擬
自動二輪車の動きを制御する第1の制御手段と、当該選
択された特定の走行状態に対応して映像の表示内容を変
化させることにより、走行状態に対応した映像を制御す
る第2の制御手段とを設けた。また、請求項2記載の構
成では、前記特定の走行状態には、少なくとも、低速走
行状態並びに高速走行状態の2種類の走行状態が含まれ
るようにした。請求項3記載の構成では、前記特定の走
行状態に応じて予め設定された上限速度以上に走行速度
が加速される場合には、強制的に加速度をゼロとして、
当該上限速度以内にて前記模擬自動二輪車の模擬走行を
おこなわせる走行速度制限手段を更に設けた。請求項4
記載の構成では、模擬走行の最初において速度ゼロから
模擬自動二輪車の走行がスタートした後、前記特定の走
行状態に応じて予め設定された下限速度を一旦超えた後
に、当該下限速度以下で模擬走行しようとした場合、強
制的に減速をゼロとして、当該下限速度以上で前記模擬
自動二輪車の模擬走行を行わせる走行速度制限手段を更
に設けた。請求項5記載の構成では、前記模擬走行にお
いて、前記模擬自動二輪車たる自車が映像として映し出
される道路内において予め定められた領域に侵入した際
に所定のアナウンス音を発生する手段を更に設けた。請
求項6記載の構成では、前記模擬走行において、前記模
擬自動二輪車たる自車が映像として映し出される道路内
において予め定められた領域に侵入したか否かを検出す
る検出手段と、当該領域内への侵入が検出された際に、
映像として映し出される他車の走行速度及び走行位置を
自車の走行速度及び走行位置に基づき計算し、制御を行
う手段を更に設けた。請求項7記載の構成では、自車の
走行速度をVm、前記領域内に侵入した際の自車位置と
他車と衝突又は接近予定位置との間の距離をL1、他車
位置と当該衝突又は接近予定位置との間の距離をL2と
した場合、他車の走行速度Vcは、Vc=(L2/L
1)・Vmの式により計算して決めるようにした他車速
度計算手段を更に具備した。
【0005】
【作用】請求項1及び2記載の構成では、単に自動二輪
車の実際の走行状態をシュミレートするだけでなく、低
速/高速走行状態等の特定の走行状態における特殊な操
縦操作を搭乗者に模擬的に体験させることにより、実際
の走行訓練では得られないような優れた訓練効果が得ら
れるようになる。また、請求項3及び4記載の構成で
は、走行速度を強制的に所定の上限速度以内又は下限速
度以上に制限することにより、特定の走行状況を強制的
に再現して体験させるようにした。請求項5記載の構成
では、自車が所定領域に侵入した際に、アナウンス音を
発生して、操縦者に何らかの注意を促すことができるよ
うにした。これにより、例えば、映像上、交差点侵入直
前に操縦者に対して操縦上の適切なアドバイスを行うこ
とができ、以って、教育訓練効果が高まる。請求項6記
載の構成では、模擬的に自車と他車との接近或いは衝突
状態を作り出すことにより、操縦者に、いわゆる事故に
至るヒヤリ体験をさせることができる。このような運転
訓練により、衝突前の走行状況の観察とその衝突回避行
動を行うことの訓練とが可能となる。更に、請求項7記
載の構成では、上記のように衝突或いは接近すべく映像
上シミュレート走行をする他車の走行速度が所定の式に
より一義的に設定され、これにより、比較的簡単な計算
制御により衝突或いは接近状態を模擬的に作り出すこと
ができる。
【0006】
【実施例】
[A]実施例の機械的構成 図1並びに図2は、本発明の一実施例に係る二輪車の運
転訓練用ライディングシミュレーション装置の機械的構
成を示しており、ここで、参照符号100は基台、20
0はこの基台100に配設される可動機構部を示す。ま
た、300は実際の二輪車を模倣した模擬自動二輪車を
示し、この模擬自動二輪車300は車体フレーム30
2、ハンドル機構304、これらを覆うカウリングシー
ト(図示せず)、及び前記車体フレーム302に配設さ
れ、搭乗者の運転操作を検出する各種センサとから構成
されている。
【0007】また、臨場感を高めるべく、道路、建物、
木々等を投影するためのディスプレイ装置400は基台
100に対向配置され、模擬自動二輪車300の運転状
況を音響及び映像により再現することが可能である。こ
のディスプレイ装置400は、走行場面等の映像を投影
するビデオプロジェクタ402と、該ビデオプロジェク
タ402から投影された画像を反射する一次反射鏡40
4及び二次反射鏡406と、平面スクリーン408と、
フレネルレンズ410とから構成されている。一次反射
鏡404は、ビデオプロジェクタ402から投影された
画像の下部の一部をマスキング可能な位置に配置されて
いる。このフレネルレンズ410を介して運転状況に対
応した映像を再現することが可能である。また、このデ
ィスプレイ装置400には、搭乗者に対して左右R/L
チャンネルのステレオ音響効果を高めるためのスピーカ
SPと、搭乗時のライディングを行うためのスポットラ
イトLと、搭乗者に対して走行感覚を与えるための送風
用ファン(図示せず)とが、各々所定の位置に設けられ
ている。
【0008】次に、可動機構部200の概略構成につい
て説明する。この可動機構部200は、模擬自動二輪車
300に配設され、搭乗者の運転操作を検出する各種セ
ンサの出力に基づき当該模擬自動二輪車300にピッチ
動(図2に示す矢印A方向)及びロール動(図2に示す
矢印B方向)を与えるものである。このため、上記可動
機構部200は、ピッチ可動機構202とロール可動機
構204とを含んでいる。ピッチ可動機構202は模擬
自動二輪車300を構成する車体フレーム302と係合
し、当該車体フレーム302を上下動させることによ
り、そのピッチ動作を行う。また、ロール可動機構20
4は、このピッチ可動機構202と共に、模擬自動二輪
車300をロール軸の回りに傾動させることにより、そ
のロール動作を行う。具体的には、基台100上に第1
支承部材206が設けられ、この第1支承部材206に
ロール可動機構204を構成する第1のモータ208を
保持させる。一方、この第1のモータ208の図示しな
い回転駆動軸はアーム状の第2の支承部材210を保持
し、更に、この第2の支承部材210は第2のモータ2
12を保持する。この第2のモータ212の回転駆動軸
(図示せず)は、油圧シリンダ213と係着される。こ
の油圧シリンダ213から上方へ延在するシリンダロッ
ド214は、車体フレーム302をフローティング支持
している。
【0009】一方、前記車体フレーム302は、更に第
3のモータ306をその先端部に保持し、この第3のモ
ータ306はその回転駆動軸がハンドル308に連結さ
れている。この第3のモータ306は、搭乗者のハンド
ル308の操作時にその力に対応した反力を与えるため
のハンドル可動用モータであり、これによって、実際に
近いハンドル操作感を生み出すことができる。
【0010】また、前記模擬自動二輪車300は、実際
の自動二輪車の形状等を模擬しており、搭乗者の操作状
態を検出するために、ハンドル308の他に、スロット
ルレバー310、前後輪用ブレーキ312,314、ク
ラッチレバー316、ギヤチェンジ用のトランスミッシ
ョン318、ヘッドライトスイッチ320、スタートス
イッチ322等が設けられ、これらの操作や搭乗者の体
重移動を検出する各種センサが設けられている。
【0011】これらのセンサとして、スロットルレバー
開度センサ324、クラッチレバー用センサ325、ハ
ンドルトルクセンサ328、フロントブレーキ圧センサ
330、リヤブレーキ圧センサ332、及びギヤポジシ
ョンセンサ334が設けられている。
【0012】従って、搭乗者が操作すれば、その操作に
対応したセンサから検出信号が出力され、コンピュータ
に入力されると共に、ディスプレイ装置400の画像が
該コンピュータの制御によって変化し、前記第1及至第
3のモータ208,212,306及び油圧シリンダ2
13が付勢・消勢制御され、これにより、実際の自動二
輪車と同様に体感できる挙動が再現される。
【0013】次に、ディスプレイ装置400について説
明する。ここで、模擬自動二輪車300にまたがった搭
乗者は、図1に示すような視点位置から前記フレネルレ
ンズ410を介して、映像が投影された平面スクリーン
408を見ることになる。このとき、平面スクリーン4
08とそれに対して傾斜配置されたフレネルレンズ41
0との間において、その下方の間隔Xは上方の間隔Yよ
り大となるように設定されている。このように、両者を
傾斜状態に配置することにより、例え、搭乗者の視点と
平面スクリーン408との間の距離が近づいた場合で
も、傾斜したフレネルレンズ410を通すことにより、
搭乗者の視覚の焦点を比較的遠い位置に結ばせることが
できる。
【0014】従って、遠方に存在するが如く投影された
映像を実際に近い遠近感で搭乗者に視覚認識させること
ができる。しかも、平面スクリーン408より四散する
光がフレネルレンズ410により搭乗者の視線方向にま
とめられるため、映像が一層明るく鮮明になるという利
点もある。
【0015】更に、平面スクリーン408に対してフレ
ネルレンズ410を傾斜配置しているため、映像が下部
にいくに従って拡大されることになる。このことは、搭
乗者が路上を走行している感覚で映像を見た場合、拡大
されている部分では映像が速く流れるように感得され
る。この結果、車速感が高まり、実車走行に近い感覚で
模擬走行体験ができるようになる。
【0016】また、本発明に好適な模擬自動二輪車の機
械的構成としては、上記実施例に示した以外にも、種々
提案されている。
【0017】[B]実施例の全体動作 次に、上記の如く構成された本実施例の全体動作につい
て説明する。例えば、アクセル操作やブレーキ操作で加
減速を行ったときは、第2のモータ212により車体フ
レーム302を前後動させ、これにより、模擬自動二輪
車300が前後に動く。この場合、模擬自動二輪車30
0が後上がりになったり、また、搭乗者には加減速感が
与えられる。また、ディスプレイ画像がコーナ部に差し
掛かり搭乗者が体重移動を行ったときには、第1のモー
タ208により、図示しないローリング軸を回動させて
模擬自動二輪車300を横方向に傾動させる。その際、
必要に応じて油圧シリンダ213が付勢され、シリンダ
ロッド214の伸長作用下に車体フレーム302が傾動
方向に上昇する。このため、搭乗者にコーナリング時の
旋回感を一時的に体感させる。
【0018】[C]表示・制御システムの構成 次に、本実施例に用いられる表示・制御システムの構成
について図3〜図5に示すブロック図と共に説明する。
本実施例による表示・制御システムは、シュミレートさ
れる模擬自動二輪車(以下、自車と記す)の操縦者から
見た視界映像の表示及び操縦者の運転操作に基づく自車
の制御を行う表示制御部Aと、当該表示制御部Aと協働
して、インストラクタに対する表示の制御を行う表示制
御部Bとを具備している。
【0019】上記表示制御部Aは、CPU11とバスで
接続されたCPU10、入出力インタフェース14を介
してCPU10からの制御情報に基づき操縦者から見た
視界映像の表示を指示する情報を受けてビデオプロジェ
クタ402に操縦者から見た前方及び自車後方の映像を
表示するための赤色・緑色・青色の3原色信号(RG
B)を送出するカラー画像信号発生装置16、操縦者の
運転操作に基づくアナログ操作信号をデジタルデータに
変換してCPU10へ送出するA/D変換装置12、C
PU10から出力された自車走行速度情報及び走行に起
因する自車音情報をアナログ信号に変換するD/A変換
装置20、操縦者の操作によるオン・オフ信号及びイン
ストラクタにより操作される運転終了指示信号を入力し
てそれに対応する情報を前記CPU10へ送出する入力
インタフェース13、CPU10から出力されたモータ
制御信号を受けて第1〜第3のモータ208,212,
306を各々制御する信号を出力するサーボ信号発生イ
ンタフェース22を具備している。
【0020】結局、上記CPU10は、入出力処理、操
縦者の運転操作に対応した信号に基づく自車走行位置・
方向・自車姿勢の演算処理、表示制御処理、自車の姿勢
制御処理、他車状況の制御処理、並びに操縦採点処理等
を行う。
【0021】一方、A/D変換装置12に入力されるア
ナログ操作信号は、ハンドル308の回転角度信号(即
ち、ステアリング回転角度信号)、スロットルグリップ
回転位置信号、前ブレーキレバー位置信号、後ブレーキ
レバー位置信号、及びクラッチ切替位置信号であり、こ
れらは、例えば、ハンドル308、クラッチレバー31
6、前輪用ブレーキ312、後輪用ブレーキ314に連
動するポジションセンサにより検出される。或いは、こ
れらをロータリエンコーダによって検出してもよく、こ
の場合には、A/D変換装置12を省略して、その各種
検出信号を前記入力インタフェース13に入力するよう
にしてもよい。
【0022】また、入力インタフェース13は、走行モ
ード指示信号、自車のスタート信号、1速・2速等のト
ランスミッションの設定値、右及び左ウインカの点灯・
消灯指示信号及び運転終了信号を入力する。これらの信
号は、走行モード指示スイッチ、スタートスイッチ6
2、トランスミッション設定検出スイッチ60、左及び
右のウインカスイッチ58,59、前及び後のブレーキ
操作スイッチ、ヘッドライトスイッチ320、インスト
ラクタによって操作される運転指示スイッチ等から出力
される。
【0023】カラー画像信号発生装置16は操縦者の前
方視界の映像、即ち、自車前方の周囲の映像に対応する
3次元データを走行モードに対応して複数格納し、か
つ、バックミラーに映る自車後方の他車の走行状況を含
む映像に対応する3次元データを走行モードに対応して
複数格納した外部記憶装置を備え、入出力インタフェー
ス14を介して入力されるCPU10から出力される走
行モードの情報に基づいて3次元データを読み出して処
理し、その結果、対応する画像を画像表示装置に表示さ
せる。
【0024】サーボ信号発生インタフェース22は、C
PU10からの制御信号を受けて、第1〜第3のモータ
208,212,306を駆動制御して自車の姿勢を制
御し、ハンドル308の操作時の反力の制御を行う。
【0025】一方、表示制御部Bは、CPU10とバス
を介して接続されたCPU11、インタフェース34を
介して疑似音制御信号を受け、スピーカSPを駆動して
模擬走行をしている自車の周囲に生じる疑似音を発生さ
せる疑似音発生器36、カラー画像信号発生装置16か
ら出力された3原色信号データをNTSC方式のカラー
ビデオ信号に変換するNTSCコンバータ24、CPU
11から出力されるトランスミッション設定値、自車走
行速度、左及び右ウインカの点滅指示信号、前輪及び後
輪ブレーキ操作指示信号、自車走行速度情報に基づく映
像信号とNTSCコンバータ24から出力されたカラー
ビデオ信号とを合成するビデオ信号合成器26、並びに
NTSCコンバータ24から出力されるカラービデオ信
号中のバックミラーに写すべき映像のカラービデオ信号
部分を分岐する映像信号分岐回路28とを備えている。
【0026】上記ビデオ信号合成器26において合成さ
れたカラービデオ信号は、モニター受像機30に供給さ
れ、その結果、操縦者から見た視界の映像がカラー表示
される。ここで、モニター受像機30のスクリーン中、
下中央部に設けた速度表示部38には、自車走行速度、
トランスミッション設定値、左右ウインカの状態、並び
に前後輪ブレーキの状態が表示される。一方、その速度
表示部38の左右に各々設けた左表示部分34及び右表
示部分37には、左右のバックミラーに映る映像が表示
される。また、前記映像信号分岐回路28によって分岐
されたカラービデオ信号部分中の右側部分に対応するカ
ラービデオ信号は、右バックミラー位置に設けた液晶モ
ニター受像機291に供給され、一方、左側部分に対応
するカラービデオ信号は左バックミラー位置に設けた液
晶モニター受像機292に供給され、これらによって、
自車後方の映像が表示される。また、ビデオ信号合成器
26から出力されるカラービデオ信号は、映像信号記録
装置32に供給され、ここで録画される。
【0027】尚、前記疑似音制御信号中に自車の速度に
応じた疑似音信号を含めて、これにより、疑似音発生器
36を駆動して自車の速度に応じた疑似音を発生するよ
うにしても良い。このように構成した場合には、D/A
変換装置20から自車音情報を出力する必要は無くな
る。
【0028】[D]実施例の動作 次に、上記の如く構成された本実施例の動作について、
図6に示すフローチャートとともに説明する。先ず、プ
ログラムをスタートさせると初期設定がなされ(ステッ
プSA1)入力インタフェース13を介して前記の各種
信号を読み込み、走行モードが指定されるのを待つ(S
A2)。この走行モードには、例えば、一般道路走行モ
ード、交通混雑時の走行モード、及び危険状態時の走行
モード等があり、各走行モードに対応した視界生成に必
要な3次元データがカラー画像信号発生器16の外部記
憶装置(例えば、CD−ROM)に格納されている。ま
た、走行モードの指定はインストラクタによって行われ
る。
【0029】走行モードの指定がなされると、その走行
モードに対応する視界の3次元データがカラー画像信号
発生器16内のランダム・アクセス・メモリ(RAM)
に一旦転送される。次に、前記入力インタフェース13
からの出力の読み込みスタート信号が入力されるのを待
つ(ステップSA3)。このスタート信号が入力される
とA/D変換装置12の出力及び入力インタフェース1
3からの出力の読み込みを開始し、このようにして読み
込まれた模擬自動二輪車に関する各種情報は一旦CPU
10内の記憶装置に格納される(ステップSA4)。
【0030】このようにして読み込んだステアリング回
転角度信号、スロットルグリップ回転位置信号、前ブレ
ーキレバー位置信号及び後ろブレーキレバー位置信号、
並びにクラッチ位置信号に基づいて、自車位置、走行速
度、進行方向が各々演算される(ステップSA5)。こ
のようにして演算された速度情報に対応する自車音情報
が記憶手段から読み出されてアナログ信号に変換され、
当該アナログ信号によって左右のスピーカSPが駆動さ
れて、自車音が再生される(ステップSA6)。一方、
演算速度情報に対応した自車走行速度情報が記憶手段か
ら読み出されてアナログ信号に変換され、当該アナログ
信号によって自車に設けた速度計が駆動され、その結
果、自車速度が表示される(ステップSA7)。
【0031】続いて、前記ステップSA4において読み
込んだ各種信号からステアリング反力量、自車の姿勢
(即ち、自車のローリング量、及びピッチング量)が演
算される(ステップSA8)。このようにして演算され
たステアリング反力量、ローリング量及びピッチング量
に各々対応する信号が図3に示すサーボ信号発生インタ
フェース22に送出され、その結果、第3のモータ30
6、第1のモータ208及び第2のモータ212が駆動
制御されて、これにより、自車のステアリングの動作に
対する反力が模擬自動二輪車及び搭乗者に与えられ、自
車にローリング動及びピッチング動が付与される。
【0032】従って、操縦者はハンドル操作において実
車に搭乗しているのと同一の力を必要とし、操縦者に実
車に搭乗しているのと略同一のローリング感、ピッチン
グ感が付与され、更に、実車に搭乗しているときと略同
一の風切り音が聞こえることとなる。
【0033】ステップSA5及びSA8の演算結果に基
づいて操縦者の視点位置が演算され(ステップSA
9)、指定された走行モードに基づく走行モード情報と
演算された視点位置情報とが入出力インタフェース14
を介してカラー画像信号発生装置16に送出されて、そ
の結果、走行モードに対応してカラー画像信号発生装置
16のRAMに転送された3次元データから上記視点位
置情報に対応する処理が施される(ステップSA1
1)。
【0034】上記の視点位置情報に対応する処理におい
ては、例えば、自車のピッチング角及びローリング角に
基づいて表示画像の座標を回転したり、自車の走行速度
に基づく視点位置変化に対応した画像生成処理が行われ
る。次に、ステップSA11において処理されたカラー
画像3原色信号がビデオプロジェクタ402へ出力され
る。ここで、ビデオプロジェクタ402へ出力される信
号は、勿論、3原色信号である(ステップSA12)。
【0035】上記3原色信号は、例えば、図7(A)に
示すb部の中央部分(即ち、モニター受像機30におけ
る速度表示部38)を切り取ったような映像を示す信号
であり、この信号を受けて図7(A)に示すような映像
がビデオプロジェクタ402により表示される。この表
示映像は、前記一次反射鏡404、二次反射鏡406で
反射され、操縦者の視線平面と略垂直に配置された平面
スクリーン408に投射される。この投射の途中におい
て、光学的に図7(A)のb部分全体の映像(即ち、速
度表示部38の映像と、その左表示部分35及び右表示
部分37の映像)がマスクされる。
【0036】従って、平面スクリーン408には、図7
(A)のa部分の映像のみが投影される。この映像を操
縦者はフレネルレンズ410を介して見ることとなる。
このように、操縦者はフレネルレンズ410を介して映
像を見るため、視点と平面スクリーン408との距離が
比較的近ずいても、眼の焦点を遠くに結ぶことができ
る。この結果、操縦者は、実際には近くに写されている
映像風景を、実車を走行している場合と略同一の遠近感
をもって見ることができる。
【0037】更に、平面スクリーン408面から四方に
飛散する光がフレネルレンズ410により操縦者の視線
方向にまとめられるため、より明るくスクリーン映像を
見ることができる。このフレネルレンズ410は、その
映像の下部側を操縦者側に引いたような状態に設けてい
るため、スクリーン映像は下部にいくにしたがって拡大
されることとなる。このため、拡大された映像の下部は
速く流れるように見え、換言すれば、操縦者の視点は遠
方でありながら前方下部の映像は上部の映像に比べて速
く流れ、これにより、操縦者は実走行感に近い感覚で映
像を見ることになる。
【0038】更に、平面スクリーン408に映し出され
た自車前方周囲の映像(即ち、操縦者の前方視界に入る
映像)は、操縦者の視点で見た状態に処理されており、
自車の姿勢が変わったときには、その変化した姿勢に基
づいて映像に回動等の変化が生じ、実車により操縦して
いる状態と略同一に周囲の状況を見ることができる。こ
れと同時に、CPU11から出力される疑似音制御信号
に基づいて疑似音発生器36により疑似音が再生され、
これにより、操縦者の走行モードに対応する疑似音、即
ち走行周囲の音、が聞こえてくることになる。
【0039】また、カラー画像信号発生装置16から出
力されたカラー画像3原色信号データはNTSCコンバ
ータ24によりカラービデオ信号に変換され、CPU1
1から出力されるトランスミッションの設定値、左及び
右ウインカの点滅指示信号、前輪及び後輪ブレーキ操作
指示信号、自車走行速度情報に基づく映像信号、並びに
NTSCコンバータ24によって変換されたカラービデ
オ信号は、ビデオ信号合成器26によって合成される。
このようにして合成されたカラービデオ信号はモニター
受像機30に供給され、その結果、対応する映像が映し
出される。前記図7(A)は、一般道路走行モード指定
時における表示映像の一例を示している。
【0040】従って、モニター受像機30には操縦者の
視界に入る映像がa部分に表示され、b部分には左右の
バックミラーに映る他車を含む映像が写され、更に、速
度表示部38には、自車速度、トランスミッションの設
定値、左右のウインカの点滅・消灯の表示、前後輪のブ
レーキの操作状態が表示される。従って、モニター受像
機30の映像を見ているインストラクタは操縦者の操縦
状況が判ることになる。
【0041】一方、前記NTSCコンバータ24によっ
て変換されたカラービデオ信号は映像信号分岐回路28
にも供給され、ここで、カラービデオ信号からバックミ
ラーに写されるべき映像に対応する信号部分が分岐され
て、液晶モニター受像機291,292に各々供給され
る。従って、これら液晶モニター受像機291,292
は左右のバックミラーに映る自車後方の状況を示す映像
が表示される。ここで、液晶モニター受像機291,2
2は自車のバックミラーの位置に設けられているた
め、操縦者は自車の走行に基づいて変化してゆく自車後
方の映像も見ることができる。これは、実際のバックミ
ラーに映し出される風景を見るのと略同一の効果をもた
らしている。尚、ビデオ信号合成器26の出力は映像信
号記録装置32にも供給されて、録画される。従って、
インストラクタは操縦作業終了後に操縦者に再生画像を
見せながら操縦方法の問題点について説明できる。
【0042】次に、前記ステップSA12の処理終了
後、操縦採点演算が行われ(ステップSA13)、その
後、運転終了指示がなされるまでステップSA4〜SA
13の処理が繰り返し実行される。図7(B)は、自車
が交差点位置にまで進んだ場合のテレビジョン受像機3
0の表示映像の一例を示している。尚、ステップSA1
3における操縦採点演算では、自車と他車の接近距離、
ブレーキの操作位置及び交差点における操縦操作等の予
め定めた項目に対する操縦者の操縦操作データが予め定
めた基準データと比較され、その比較結果に基づいて採
点演算が行われる。
【0043】上記の採点演算の処理終了後、運転終了指
示がなされたか否かが判定されて、その結果、運転指示
終了がなされるまでステップSA4〜SA13の処理が
繰り返し実行される(ステップSA14)。このような
繰り返し実行処理は、運転終了指示がなされたときに終
了する。
【0044】[E]直進・曲進走行制御 次に、本実施例における模擬自動二輪車300を直進・
曲進状態で模擬走行した場合のコンピュータ計算処理に
ついて、図8〜図10に示すフローチャートとともに説
明する。先ず、図8に示すフローチャートの最初のステ
ップSB1において、自車の各種車両特性に関するデー
タの設定を行った後、搭乗者が模擬走行を開始させる
と、その操縦操作に関する各種信号の入力・検出が行わ
れる(ステップSB2)。その後、コンピュータ処理
は、ステップSB3を介してステップSB4へ進む。こ
のステップSB4では、自車直進計算処理が実行され、
ここで、例えば、加減速G、直進方向速度X、ピッチ角
P、上下動Z、並びにエンジン回転数Ne、前輪回転数
Nf及び後輪回転数Nr等が計算される。この計算は、
前記CPU10に設けられた図示しないリード・オンリ
ー・メモリ(ROM)に予め記憶された所定のプログラ
ムに従って実行される。具体的には、スロットル開度、
クラッチストローク、ギヤポジション、フロントブレー
キ圧及びリヤブレーキ圧を入力情報として用い、また、
予め記憶された自車の特性データとして、エンジン出力
トルク特性、ブレーキ特性、車輪スリップ比、ギヤ減速
比、空気抵抗、車輪ころがり抵抗、サスペンション特
性、車体の慣性モーメント、重量、自車重心位置等が用
いられる。
【0045】上記の如く自車直進制御計算を行った後、
ステップSB5において、自車走行速度制限処理を行
う。この詳細な処理のフローチャートは、図9及び図1
0に示す如くであり、ここで、図9は低速走行状態をシ
ュミレートする処理のフローチャートであり、一方、図
10は高速走行状態をシュミレートする処理のフローチ
ャートである。
【0046】先ず、図9の最初のステップSC1では、
低速訓練スイッチ(図示せず)がオンされたか否かを判
定する。ここで、当該低速訓練スイッチがオンされた場
合には、その対応するフラグが「1」に設定され、その
場合、ステップSC2に進み、自車の走行速度Vが所定
の制限速度Vmax(例えば、60km/h)以上であ
るか否かが判定される。その判定結果が「YES」の場
合には、次のステップSC3に進み、現在の加速度Gが
ゼロであるか否かを判定する。ここで、模擬自動二輪車
の操縦者が制限速度を超えて加速しようとしている場合
には、ステップSC3の判定結果が「YES」となり、
次のステップSC4において、強制的に加速度をゼロに
設定し、その後、ステップSC5にてアラーム音を発生
し、操縦者に制限速度を超えようとしている旨の注意を
発する。次に、ステップSC6において、制限速度を超
えようとしている旨のメッセージをプロジェクタを介し
て映像に映し出す。一方、前記ステップSC3の判定結
果が「NO」の場合、即ち、既に自車の走行速度Vが制
限速度Vmaxに達してはいるが、加速はされていない
場合には、アラーム音を発生することなく、直接ステッ
プSC6へ進み、前記メッセージの表示が行われる。こ
のようにして、操縦者は、音声と表示メッセージによ
り、制限速度を超えようとしている状況を認識すること
ができる。尚、前記低速教習スイッチがオフの場合、又
は、自車走行速度が制限速度を超えていない場合には、
上記ステップSC5,SC6に示すような処理は行われ
ない。
【0047】次に、図10に示すフローチャートととも
に、高速走行状態における自車走行速度制限処理につい
て説明する。先ず、ステップSD1において、自車走行
速度Vが下限速度Vminと所定の速度Voとの加算速
度より大きいか否かを判定する。その判定結果が「YE
S」の場合には、ステップSD2において、フラグFが
「1」に設定される。このフラグFは、本シミュレーシ
ョン装置の訓練スタート時毎に「0」にリセットされる
ものである。次に、ステップSD3において、高速訓練
スイッチ(図示せず)がオンされているか否か、即ち、
その対応フラグが「1」に設定されているか否かが判定
される。高速訓練スイッチがオンされている場合には、
ステップSD4にて、前記フラグFが「1」に設定され
ているか否かを判定する。その後、ステップSD5にお
いて、今度は、自車走行速度Vが所定の下限速度Vmi
n以下であるか否かが判定される。その判定結果が「Y
ES」の場合には、ステップSD6において、加速度G
が「0」より小さいか否かが判定される。換言すれば、
自車走行速度Vが所定の下限速度Vmin以下であり、
なおかつ、操縦者は減速しようとしているか否かが判定
されることになる。その判定結果が「YES」の場合、
ステップSD7において、加速度(この場合、減速度)
Gが強制的にゼロに設定され、次のステップSD8にお
いて、アラーム音を発生し、以って、操縦者に対して自
車の走行速度Vが下限速度Vminを下回って更に減速
されている旨の注意を喚起する。その後、ステップSD
9にて、そのような旨のメッセージがプロジェクタを介
して映像に映し出される。また、前記ステップSD6に
おいて、加速度がゼロ以上であると判定された場合、直
接ステップSD9に処理がジャンプし、上記メッセージ
の表示が行われる。尚、前記ステップSD1,SD3,
SD4,SD5の判定結果が各々「NO」の場合には、
上記ステップSD8,SD9におけるアラーム音発生や
メッセージの表示は行われない。
【0048】上記の如く、自車走行速度制限処理を実行
した後、図8に示すステップSB6に進み、ここで、自
車曲進計算処理が実行される。この処理の詳細は、図1
1のフローチャートに示す如くである。そのステップS
E1,SE2では、自車曲進計算処理を実行するため、
先ず、前記模擬自動二輪車におけるリーントルクTe及
びステアリングトルクTsの検出を行う。
【0049】周知の如く、自動二輪車では、その走行方
向を変えるのに搭乗者の体重移動を利用する。即ち、搭
乗者はそのハンドル操作をするのと同時に、曲がろうと
する方向に体重移動を行って、曲進(即ち、コーナーリ
ング)するのである。このため、本シミュレーション装
置においては、搭乗者の操縦情報入力として、ステアリ
ングによる入力とは別に、体重移動を検出するリーント
ルクセンサ(図示せず)を設けている。このセンサは、
例えば、ロードセルによって構成され、そこにかかる
力、即ち、搭乗者の体重移動を検出し、その検出結果に
応じた電気信号を前記CPU10等に出力している。
【0050】次に、ステアリング入力について説明す
る。このステアリング入力としては、ハンドルの舵角及
び舵力が考えられるが、本装置においては、例えば、ハ
ンドルトルクセンサで検出した舵力を上記ステアリング
入力として用い、それに基づき舵角を計算している。
【0051】次に、ステップSE3において、入力値T
e,Tsのスムージングを行う。このスムージング処理
は、センサ検出値に含まれるノイズ成分を除去するため
に行われる。その後、ステップSE4にて、予め記憶さ
れたロールゲインテーブルを参照し、次のステップSE
5において次式(1)に基づき、ロール角r1(de
g)を計算する。 r1=Te*GoL + Ts*GoS ...(1) 更に、次のステップSE6において、自車ロール角対応
テーブルを用いて、計算されたロール角r1を補正し
て、模擬自動二輪車の実際のロール動に用いられるロー
ル角rを求める。このようにして、自車曲進動作におい
て用いられるロール角が計算される。尚、特にその処理
内容について図示しないが、ここでは、自車走行位置を
示す座標(Xn,Yn)も求められる。この計算処理等
については、前記特願平2−158939等に詳細に延
べられている。
【0052】次に、図8のステップSB7において、上
記座標(Xn,Yn)を世界座標系(Xo,Yo)に変
換する。この世界座標は、既に記憶された世界地図並び
にその景色等のデータに対応した座標であり、現在の世
界座標に基づいて、その景色が映像として前記プロジェ
クタにより映し出される。次のステップSB8では、そ
の映像を制御するための模擬量・可動量の計算並びに各
種音声信号の発生等が行われる。その後、ステップSB
9において、これまで計算された各種制御信号が入力さ
れ、それらに基づき、模擬自動二輪車の動作や表示映像
の制御等が行われる。
【0053】[F]トリガーエリア侵入時の処理 次に、トリガーエリア侵入時の処理について図12に示
すフローチャートとともに説明する。この処理のプログ
ラムは、主に、CPU11によって実行されるものであ
り、先ず、ステップSF1において、各種データや記憶
領域に設定される各種レジスタ等の初期設定を行った
後、ステップSF2にて、現在の自車位置データに基づ
いて自車が所定のトリガーエリアに侵入したか否かの判
定処理を行う。本実施例において映し出される映像に対
応したマップデータ(前記CD−ROM等に予め記憶さ
れている)内の道路地図には、危険回避訓練等を行う目
的で所定のトリガーエリアが数カ所設けられており(図
13参照)、自車が映像上このトリガーエリアに侵入し
た際には、以下に説明するような処理が行われるよう予
めプログラムされている。このトリガーエリアには、後
述する如く、各々トリガーエリア番号が付されている。
【0054】いま、自車がこのトリガーエリアに侵入し
たことが検出判定された場合、ステップSF3にて、自
車が侵入したトリガーエリア番号が検出され、その後、
検出されたトリガーエリア番号に対応した処理が行われ
る。例えば、トリガーエリアNo.nが検出された場
合、その対応ステップSF4に進み、ここで、他車位置
の計算、他車を画面上に表示するか否かの決定、表示さ
れている信号機の制御、各種アナウンス音発生制御、並
びに運転操作に対する採点情報の保存等が行われる。そ
の後、ステップSF5にて、前記CPU10より、自車
の模擬走行の終了指示がなされたか否かを判定する。従
って、係る模擬走行終了指示が発せられるまで、上記の
処理が繰り返し実行されることになる。
【0055】次に、図13とともに、自車がトリガーエ
リアに侵入した際に、自動的に実行される自車と他車と
の危険状態演出処理について説明する。ここで、自車の
トリガーエリアへの侵入が確認されると、自動的にその
トリガーエリアに対応して所定の位置に他車が画面表示
されると共に、他車の走行速度が計算される。ここで
は、衝突予定位置と自車が侵入しているトリガーエリア
との間の距離をL1、他車と当該衝突予定位置との間の
距離をL2、自車の走行速度をVmとした場合、他車の
衝突に至る走行速度Vcは、以下の式(2)により与え
られる。 Vc=(L2/L1)・Vm ...(2) 但し、自車の走行速度が下限速度VmLより小さくなっ
たときには、他車の走行速度Vcは、強制的に以下の式
(3)により設定される。 Vc=(L2/L1)・VmL ...(3) このようにして、自車がトリガーエリアを通過した後
も、上記の走行速度Vmが変化しても進路を変更しない
場合、映像上、自車と他車とは衝突するように設定され
る。このようにして、映像上、衝突事故等を仮想再現
し、以って、操縦者の危険回避訓練を有効に行い得る。
【0056】このような衝突事故の仮想再現に係る全体
的な処理は略図14に示す如くであり、ここで、ステッ
プSG1において、前記の如く自車位置を計算設定し、
ステップSG2では、トリガーエリアへの侵入を検出す
る。また、これと同時に、自車の走行状態(即ち、走行
速度、進路等)が検出される(ステップSG3)。一
方、ステップSG4では、計算された衝突進路及び速度
に対応して他車の位置が計算される。この場合、操縦者
が危険を予想し自車の進路を変更した場合には、その変
更位置に基づいて、改めて他車の位置を自車と衝突する
ような位置に修正する(ステップSG5)。このよう
に、自車位置の進路変更に対応して他車位置を衝突すべ
き進路方向に修正するような処理を繰り返すことによ
り、自車が停止しない限り、自車と他車との衝突が避け
られないものとすることもできる。
【0057】ここで、他車位置の計算は、概ね図15の
フローチャートに示す処理において実行される。即ち、
ステップSH1において、自車の走行速度Vmが前記下
限速度VmLより小さいか否かが判定され、小さいと判
定された場合には、ステップSH3にて、前記式(3)
の計算に基づき他車の走行速度Vcが決定され、一方、
自車の走行速度Vmが下限速度VmL以上であった場合
には、ステップSH2にて、前記式(2)の計算に基づ
き他車の走行速度Vcが決定される。その後、ステップ
SH4において、計算された他車の走行速度Vcに基づ
き、他車の位置が計算される。
【0058】このように、自車と他車との危険状態を映
像上模擬的に作り出すことにより、実際の教習では経験
できないような、衝突事故等の模擬体験を行うことがで
きる。
【0059】
【発明の効果】上記に説明した如く、本発明による二輪
車の運転訓練用ライディングシミュレーション装置は、
人が搭乗可能な模擬自動二輪車に搭乗した搭乗者の運転
操作にしたがって当該模擬自動二輪車のピッチ動及びロ
ール動を制御すると共に、当該運転操作に応じて変化す
る映像を搭乗者の前方に映し出し、以って、実際の走行
感をシュミレート再現するシミュレーション装置におい
て、特定の走行状態を選択する手段と、当該選択された
特定の走行状態に対応して前記模擬自動二輪車の動きを
制御する第1の制御手段と、当該選択された特定の走行
状態に対応して映像の表示内容を変化させることによ
り、走行状態に対応した映像を制御する第2の制御手段
とを設けたので、低速走行や高速走行等の特定の走行状
態を映像上模擬的に搭乗者に体験させることができ、以
って、実際の走行訓練では体験できないような運転訓練
を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例における模擬自動二輪車と
ディスプレイ装置との配置状態を示す図である。
【図2】 図1に示す模擬自動二輪車の機械的構成を示
す図である。
【図3】 本実施例における表示・制御システムの電気
的構成の一部を示すブロック図である。
【図4】 本実施例における表示・制御システムの電気
的構成の一部を示すブロック図である。
【図5】 本実施例における表示・制御システムの電気
的構成の一部を示すブロック図である。
【図6】 本実施例における表示・制御システムの全体
的動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】 本実施例における表示映像の一例を示す模式
図である。
【図8】 本実施例における自車の直進計算処理を示す
フローチャートである。
【図9】 図8に示した自車走行速度制限処理の一部の
詳細を示すフローチャートである。
【図10】 図8に示した自車走行速度制限処理の一部
の詳細を示すフローチャートである。
【図11】 本実施例における自車の曲進計算処理を示
すフローチャートである。
【図12】 本実施例におけるトリガーエリア侵入処理
を示すフローチャートである。
【図13】 自車と他車との衝突状態の様子をシュミレ
ートした模式図である。
【図14】 自車と他車の衝突状態生成処理を示す簡略
フローチャートである。
【図15】 他車の衝突速度及び位置の計算処理を簡略
的に示すフローチャートである。
【符号の説明】
10,11 CPU 16 カラー画像信号発生装置 30 モニター受像機 300 模擬自動二輪車 400 ディスプレイ装置 402 ビデオプロジェクタ 408 平面スクリーン 410 フレネルレンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G09B 9/052 7517−2C

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人が搭乗可能な模擬自動二輪車に搭乗し
    た搭乗者の運転操作にしたがって当該模擬自動二輪車の
    ピッチ動及びロール動を制御すると共に、当該運転操作
    に応じて変化する映像を搭乗者の前方に映し出し、以っ
    て、実際の走行感をシュミレート再現する二輪車の運転
    訓練用ライディングシミュレーション装置において、 特定の走行状態を選択する手段と、 当該選択された特定の走行状態に対応して前記模擬自動
    二輪車の動きを制御する第1の制御手段と、 当該選択された特定の走行状態に対応して映像の表示内
    容を変化させることにより、走行状態に対応した映像を
    制御する第2の制御手段とを設けたことを特徴とする二
    輪車の運転訓練用ライディングシミュレーション装置。
  2. 【請求項2】 前記特定の走行状態には、少なくとも、
    低速走行状態並びに高速走行状態の2種類の走行状態が
    含まれることを特徴とする請求項1記載の二輪車の運転
    訓練用ライディングシミュレーション装置。
  3. 【請求項3】 前記特定の走行状態に応じて予め設定さ
    れた上限速度以上に走行速度が加速される場合には、強
    制的に加速度をゼロとして、当該上限速度以内にて前記
    模擬自動二輪車の模擬走行をおこなわせる走行速度制限
    手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の二輪車の
    運転訓練用ライディングシミュレーション装置。
  4. 【請求項4】 模擬走行の最初において速度ゼロから模
    擬自動二輪車の走行がスタートした後、前記特定の走行
    状態に応じて予め設定された下限速度を一旦超えた後
    に、当該下限速度以下で模擬走行しようとした場合、強
    制的に減速をゼロとして、当該下限速度以上で前記模擬
    自動二輪車の模擬走行を行わせる走行速度制限手段を設
    けたことを特徴とする請求項1記載の二輪車の運転訓練
    用ライディングシミュレーション装置。
  5. 【請求項5】 前記模擬走行において、前記模擬自動二
    輪車たる自車が映像として映し出される道路内において
    予め定められた領域に侵入した際に所定のアナウンス音
    を発生する手段を設けたことを特徴とする請求項1記載
    の二輪車の運転訓練用ライディングシミュレーション装
    置。
  6. 【請求項6】 前記模擬走行において、前記模擬自動二
    輪車たる自車が映像として映し出される道路内において
    予め定められた領域に侵入したか否かを検出する検出手
    段と、当該領域内への侵入が検出された際に、映像とし
    て映し出される他車の走行速度及び走行位置を自車の走
    行速度及び走行位置に基づき計算し、制御を行う手段と
    を設けたことを特徴とする請求項1記載の二輪車の運転
    訓練用ライディングシミュレーション装置。
  7. 【請求項7】 自車の走行速度をVm、前記領域内に侵
    入した際の自車位置と他車と衝突又は接近予定位置との
    間の距離をL1、他車位置と当該衝突又は接近予定位置
    との間の距離をL2とした場合、他車の走行速度Vc
    は、Vc=(L2/L1)・Vmの式により計算して決
    めるようにした他車速度計算手段を具備したことを特徴
    とする請求項6記載の二輪車の運転訓練用ライディング
    シミュレーション装置。
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