JPH0611782B2 - エポキシ変性炭化水素樹脂の製造方法 - Google Patents

エポキシ変性炭化水素樹脂の製造方法

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JPH0611782B2
JPH0611782B2 JP62008222A JP822287A JPH0611782B2 JP H0611782 B2 JPH0611782 B2 JP H0611782B2 JP 62008222 A JP62008222 A JP 62008222A JP 822287 A JP822287 A JP 822287A JP H0611782 B2 JPH0611782 B2 JP H0611782B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、塗料、接着剤、ゴム、IC封止剤等の改質剤お
よびベースポリマーとしてのエポキシ変性炭化水素樹
脂、更には、非相溶系、ポリマーの相溶化剤原料として
のエポキシ変性炭化水素樹脂に関するものである。
〔従来の技術」 従来、エポキシ樹脂の代表的な硬化剤としては酸無水
物、芳香族アミンフェノールノボラック樹脂等があげら
れ、これらのうちでもフェノールノボラック樹脂を硬化
剤としたエポキシ樹脂成形材料は他の硬化剤を使用した
エポキシ樹脂成形材料に比べて、成形性、耐湿性にすぐ
れ毒性がなく安価であるという特徴を有して入るため、
IC等の半導体の樹脂封止材として広く用いられている。
しかし、これらには炭素水素オレフィン樹脂は構成分子
としては含まれていない。
特公昭59-52656号公報には、スチレン、インデン、アル
キルインデン等の炭化水素にフェノール類を添加して、
フリーデルクラフツ触媒で重合した樹脂とエポキシ樹脂
との混合組成物が開示されているが、これはあくまで樹
脂の混合物であり、広く解釈してもエポキシ樹脂の硬化
剤としてフェノール樹脂が用いられている程度のことで
ある。
本発明の如く、炭化水素オレフィンとフェノール類の共
重合物に更にエピクロルヒドリンを縮合させたエポキシ
変性炭化水素樹脂は見当らない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、反応性の官能基又は極性の官能基とし
てのエポキシ基を有するエポキシ変性炭化水素樹脂を合
成し、塗料、接着剤、ゴム、IC封止材等の改質剤又はベ
ースポリマーを提供することである。更に該エポキシ変
性炭化水素樹脂はエポキシ基と反応性を有する官能基又
は化学組成を有する第3物質と反応させることで炭化水
素樹脂部分の有する機能と第3物質の有する機能を合わ
せ持った新規樹脂を生成する。従って、該新規樹脂の原
料としてのエポキシ変性炭化水素樹脂を提供することを
も目的とする。
従来から、塗料、接着剤、ゴム、IC封止材の改質剤に用
いられてきた炭化水素樹脂又は炭化水素エラストマー
は、ベースポリマーを可塑化する作用、ベースポリマー
の硬化反応時に発生する内部応力を緩和する作用ベース
ポリマーの初期タック、接着力、付着力を向上させる作
用、更に、ベースポリマーの耐水性を向上させる作用を
有している。しかしながら、このような改質効果は、満
足すべきものではなく、特に極性の強いベースポリマー
に対しては相溶性の悪さから使用することができない。
また、ベースポリマーとの反応性に乏しかったため、塗
膜、接着層が硬化した後には、その機械的強度や凝集
力、付着力、防錆力を低下させたり、塗膜表面、接着層
界面に炭化水素樹脂が移行して変色、ベタ付きを生ずる
欠点を有している。
具体的には、アクリル酸、メタクリル酸系のポリマー、
或いはこれらとスチレンのコポリマーを用いて、防食ラ
ッカー塗料を製造する場合、こららのベースポリマーと
反応性を有し、かつ相溶性の良い可塑剤および付着力、
防錆力の付与剤として適当なものがないという問題があ
る。
また、2液硬化型のエポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系、
塗料、接着剤、シーリング材、コーキング材は、その硬
化反応時に大きな内部応力を生ずるため、塗膜、接着層
の付着力、接着力、耐水性、防食性が低下する欠点を有
している。
また、ゴム業界には、天然ゴムの持つ弾性、塩化ビニル
樹脂の持つ耐候性を兼ね備えた新規ゴムとして、両ポリ
マーのコンパウンドを靴底等に使用したいという要望が
あるが、両ポリマーは非相溶系である。そこで、このよ
うな非相溶系のポリマーに対する相溶化剤が必要とされ
ているが、従来からの炭化水素樹脂を相溶化剤、更には
タッキファイヤーとして使用しようとしても天然ゴム相
のみにしか相溶しないため使用できない問題がある。
また自動車の下塗に使用するカチオン電着塗料は防錆性
能を高める必要が生じている。しかし、従来からの炭化
水素樹脂はカチオン電着性がないため、防錆力の付与剤
として使用できない問題がある。
更に、エポキシ樹脂系IC封止材分野では、封止材の硬化
反応時に大きな内部応力が生じ、そのため、封止材のリ
ード密着性の低下、耐水性の悪化、クラックの発生、IC
の信頼性の低下が問題となっている。このためポリブテ
ン等の炭化水素エラストマーが内部応力の低減剤として
用いられているがエポキシ樹脂との相溶性が悪く、成形
時における、金型汚れ、成形品外観のくもり、濁り表面
へのにじみ出しが発生する問題がある。
本発明によるエポキシ変性炭化水素樹脂は以上述べてき
たような従来からの炭化水素樹脂、炭化水素エラストマ
ーが有している問題点を解決しようとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者は、上記のような問題点を解決するために研究
を行い、炭化水素オレフィンとフェノール類を酸触媒の
存在下で共重合し、得られた共重合物を更にエピクロル
ヒドリンと反応させればエポキシ変性炭化水素樹脂が得
られることを見出し、本発明を完成した。即ち、本発明
は炭化水素オレフィンとフェノール類を酸触媒の存在下
で共重合し、フェノール変性炭化水素樹脂を得る過程を
第1段反応とし、更に該フェノール変性炭化水素樹脂を
アルカリ存在下にエピクロルヒドリンと反応させてエポ
キシ変性反応を行う過程を第2段反応とし、以上の2段
階反応によって得てなる濁りの少ないエポキシ変性炭化
水素樹脂の製造方法に関するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明で使用する炭化
水素オレフィンとしては、例えばインデン、スチレン、
クマロン、アセナフチレン等の芳香族オレフィン、ブテ
ン、ペンテン、ブタジエン、イソプレン、ピペリレン等
の脂肪族オレフィンがある。フェノール類としては、フ
ェノール性水酸基を有する物質であれば何でもよく、例
えば、フェノールの他、クレゾール、キシレノール等ア
ルキル基を有するもの、ビニルフェノール、イソプロペ
ニルフェノール等ビニル基を有するもの等があり、ビニ
ル基を有するものを使用すれば、多官能性となる。
第1段反応において、使用する酸触媒としては、例えば
硫酸、塩酸、硝酸、燐酸等のブレンステッド酸、三弗化
ホウ酸、塩化アルミニウム等のルイス酸、更に活性白
土、強酸性イオン交換樹脂等の固体酸がある。また、反
応温度は50〜100℃の範囲が好ましい。
第2段反応におけるエピクロルヒドリンの初期濃度は、
第1段反応生成物中のフェノール性水酸基に対して大過
剰とし、好ましくは、フェノール性水酸基モル数の6倍
モル以上とする。また使用するアルカリといては例えば
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水溶液が好まし
く、これらのアルカリは少量ずつ滴下するのが好まし
い。反応温度は50〜100℃とし、好ましくは60〜80℃と
する。更に、生成する水分を反応系外へ除去しながら反
応を進行させることが好ましい。
該反応終了後、系中に残存する余剰のアルカリは、活性
白土、酸性白土、酸性イオン交換樹脂、固体燐酸等の固
体酸で中和し、最後に該活性白土を反応中に生成した塩
と共に系中から固−液分離する。これにより、アルカリ
の残存による生成樹脂の白濁が防げる。
〔作用〕
本発明方法により得られたエポキシ変性炭化水素樹脂
は、分子構造中にエポキシ基を有しているので、アミン
類、カルボン酸類等、エポキシ基と反応する官能基又は
化学組成を有する物質との間で架橋反応を行なわせるこ
とが可能である。この性質により、塗料、接着剤、シー
リング材、コーキング材の分野では、硬化後の塗膜、接
着剤層の機械的強度の増大、凝集力の増大、塗膜表面へ
の炭化水素樹脂のブリードの低減効果が生ずるものと推
定される。またIC封止材の分野においては、成形時の金
型汚れの少ない内部応力緩和剤としての効果を生ずるも
のと推定される。
また、該エポキシ変性炭化水素樹脂は、その極性によ
り、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸およびそれらの
エステル更にはポリウレタン等、極性の強いポリマーと
の相溶性を従来の炭化水素樹脂より向上させることがで
きる。これにより、従来から炭化水素樹脂が有していた
機能である可塑化効果の付与、耐水性の付与といった効
果がより一層向上するものと思われ、塗料、接着剤、シ
ーリング剤の分野では、付着力、防錆力、接着力、耐水
性のより優れた付与剤としての効果を生ずるものと推定
される。
また、該エポキシ変性炭化水素樹脂は、ビスフェノール
A型エポキシ樹脂等、汎用エポキシ樹脂の可塑剤、増量
剤としての使用も可能であり、エポキシ樹脂系塗料、接
着剤の分野における、内部応力緩和剤、接着力の向上
剤、防食性付与剤の作用を果たす。
また、該エポキシ変性炭化水素樹脂をエポキシ基と反応
性を有する官能基又は化学組成を有する第3物質と反応
させることで炭化水素樹脂部分の有する機能と該第3物
質の有する機能を合わせ持った新規樹脂を生成するとい
う効果を生ずる。例えば、該エポキシ変性炭化水素樹脂
を2級アミンと反応させ、その後、酸中和することで炭
化水素樹脂部分の有する防錆力付与機能および可塑化機
能と、アミン−酸部分の有する水溶性カチオン化機能を
合わせ持った新規樹脂を生成する。従ってカチオン電着
塗料における優れた防錆力付与剤およびその可塑化効果
による優れた付着力付与剤としての効果を生ずるものと
推定される。
また、該エポキシ変性炭化水素樹脂をポリアミノ樹脂と
反応させることにより、炭化水素樹脂部分の有する天然
ゴムへの相溶機能とポリアミノ樹脂部分の有する塩化ビ
ニル樹脂への相溶機能とを合わせ持った新規樹脂を生成
するものと推定される。これにより非相溶系である天然
ゴム−塩化ビニル樹脂の優れた相溶化剤およびタッキフ
ァイヤーとしての効果を果たし、結果として、ゴムの持
つ弾性と塩化ビニル樹脂の持つ耐候性を合わせ持った優
れた新規コンパウンドを形成するものと推定される。
〔実施例1〕 第1段反応:インデン40.0g,フェノール16.2gおよび溶
媒としてキシレン60.0g(いずれも試薬特級)を攪拌
機、還流コンデンサー、温度計を取り付けた500mの
4つ口セパラブルフラスコに仕込み、攪拌しながらウォ
ーターバスにて内容物を70℃に昇温した。次に触媒とし
て三弗化ホウ素、エチルエーテラート1.0mを急激な
反応が起こらないように注意しながらビュレットにて少
量ずつ滴下、反応初期に生ずる大きな反応熱は、氷水浴
で除熱、発熱終了後はウォーターバスにて保温し、反応
温度を70℃±2℃に保って1時間重合反応を行った。反
応終了後消石灰1.2gを加え、70℃で15分間、触媒の分解
反応を行った。分解反応終了後、スラリー状の内容物を
吸引濾過して、触媒分解生成物および余剰消石灰を除去
した。次にロータリーエバポレーターを用いて、220
℃,5torrまで除々に昇温、減圧して溶媒のキシレンを
留去、フェノール変性インデン樹脂を得た。
第2段反応:第1段反応で合成したフェノール変性イン
デン樹脂20.0gとエピクロルヒドリン45.3g(試薬特
級)を攪拌機、温度計、還流コンデンサーを取り付けた
25mセパラブルフラスコに仕込み、オイルバスにて加
熱攪拌しながら、フェノール変性インデン樹脂をエピク
ロルヒドリンに溶解させた。次に、40%水酸化ナトリウ
ム水溶液5.8gを注入し、沸点(約100℃)で2時間反応
させた。反応終了後セパラブルフラスコの還流コンデン
サーを取り外し、代わりにリービッヒコンデンサーを取
り付け、常圧単蒸留によって水を系外に除去した。次に
反応液を濾過し、系中の食塩、苛性ソーダを粗除去し
た。次に、濾過した反応液を水蒸気蒸溜で濃縮し、余剰
エピクロルヒドリンを追い出した。得られた樹脂は、残
存食塩、苛性ソーダで白濁していた。次に得られた樹脂
を同量のキシレンに溶解後、活性白土6gを添加攪拌
し、余剰の苛性ソーダを中和後、使用済白土を濾過で除
去した。最後に、水蒸気蒸溜による濃縮を行って、かっ
色透明のエポキシ変性インデン樹脂を得た。
分析結果、第1図、第2図は各々第1段および第2段反
応生成物のIRスペクトルを示したものであり、また第1
表は、反応条件と分析結果をまとめたものである。第1
図の第1段反応生成物のスペクトルに見られる3550cm-1
の吸収は、水酸基の存在に基づく特性吸収であり、イン
デンとフェノールが共重合していることを示している。
第2図の第2段反応生成物のスペクトルには、第1段反
応生成物のスペクトルには見られない910cm-1付近およ
び1240cm-1付近のエポキシ基の存在に基づく特性吸収が
認められると同時に3550cm-1の水酸基の特性吸収強度は
第1段反応生成物のそれに比して減少しているのが認め
られ、従ってエポキシ化の達成されていることが確認で
きた。また、第1表に示した通り、第1段反応生成物の
水酸基当量と、第2段反応生成物のエポキシ基当量の測
定結果から計算したエポキシ化達成率は、59.7wt%であ
った。
〔実施例2〕 第1段反応:炭化水素オレフィンとして、スチレン、P-
メチルスチレン、クマロン、インデンを各々12.7%、3.
5%、29.1%、3.1%(いずれもガスクロ面積分率)含
む、初留点135℃、乾点195℃の範囲にある石炭乾留工業
において生産された脱酸、脱塩基ガス軽油1300gに、フ
ェノール(試薬特級)325gを添加した原料炭化水素油
を攪拌機、還流コンデンサー、温度計を取り付けた2
4ツ口セパラブルフラスコに仕込み、攪拌しながらウォ
ーターバスにて内容物を70℃に昇温した。次に、触媒と
して三弗化ホウ素エチルエーテラート14.3mを急激な
反応が起こらないように注意しながらビュレットにて少
量ずつ滴下、反応初期に生ずる大きな反応熱は、氷水浴
で除熱、発熱終了後はウォーターバスにて保温し、反応
温度を70℃±2℃に保って3時間重合反応を行った。反
応終了後、消石灰32.5gを加え、70℃で15分間、触媒の
分解反応を行った。分解反応終了後、スラリー状の内容
物を吸収濾過して、触媒分解生成物および余剰消石灰を
除去した。
次に、このようにして得た重合油を2丸底フラスコに
仕込み、これに過熱水蒸気を吹込むと水蒸気蒸留を行う
ことで溶媒を蒸発させ、フェノール変性炭化水素樹脂を
得た。尚、水蒸気蒸留の終点は、重合油の液温が220℃
に達した時点とした。
第2段反応:第1段反応で合成したフェノール変性炭化
水素樹脂400gとエピクロルヒドリン1038gを攪拌機、還
流コンデンサー、温度計を取り付けた2セパラブルフ
ラスコに仕込み、攪拌しながら樹脂をエピクロルヒドリ
ンに溶解させた。次に40%水酸化ナトリウム水溶液133
gを注入し、沸点(約100℃)で4時間反応させた。反
応終了後は、実施例1と同様の処理を行って、黄色透明
のエポキシ変性炭化水素樹脂を得た。尚、中和反応に用
いた活性白土の量は、144gであった。
分析結果:第3図、第4図は、各々第1段および第2段
反応生成物のIRスペクトルを示したものであり、反応
条件と分析結果は第1表にまとめて示している。実施例
1同様910cm-1付近および1240cm-1付近にエポキシ基の
存在に基づく特性吸収が認められ、エポキシ化の達成さ
れていることが確認できた。エポキシ化達成率は、65.0
wt%であった。
〔比較例〕
エポキシ化反応後に、活性白土による余剰苛性ソーダの
中和を行なわず水洗を5回繰り返すことで、苛性ソーダ
の除去を行なった以外は、実施例1と同様の手順で、エ
ポキシ変性インデン樹脂を合成した。生成樹脂中の苛性
ソーダの除去は不完全で、樹脂は、白濁している上、水
洗によるエマルジョンの発生で、樹脂収率は、52%と低
かった。
〔発明の効果〕 本発明によるエポキシ変性炭化水素樹脂には、従来の炭
化水素樹脂にはなかった反応性のエポキシ基が存在する
のでポリアミン等エポキシ基と反応する官能基又は化学
組成を有するポリマー等と架橋又グラフト反応させるこ
とができる。従って、塗料、接着剤等の分野において
は、従来の炭化水素樹脂が有していた初期タックの付
与、防錆力の付与といった機能の他、塗膜、接着層、硬
化後の凝集力の増大、機械的強度の増大という効果があ
る。またIC封止剤の分野においては、金型汚れの少ない
内部可塑剤としての効果がある。また、エポキシ基の反
応性を利用して他のポリマーとの間でグラフトポリマー
を生成させれば、炭化水素樹脂部分、幹ポリマー部分の
相溶性の違いを利用して、本来は非相溶系であるポリマ
ー間の相溶化剤ないしは内部可塑剤として機能する効果
がある。また、エポキシ樹脂の改質成分として用いれ
ば、耐水性、電気特性等を損ねることなく内部可塑化剤
として耐衝撃性の改良に寄与する。更に、該エポキシ変
性炭化水素樹脂は、エポキシ基の極性を利用し、従来の
炭化水素樹脂が相溶し得なかった物質に対しても相溶性
を有するものその改質に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1の第1段反応生成物のIRスペクトル、 第2図は実施例1の第2段反応生成物のIRスペクトル、 第3図は実施例2の第1段反応生成物のIRスペクトル、 第4図は実施例2の第2段反応生成物のIRスペクトルを
示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭化水素オレフィンとフェノール類とをブ
    レンステッド酸、ルイス酸又は固体酸から選ばれた酸触
    媒の存在下、50〜80℃で重合させて炭化水素オレフ
    ィンとフェノール類との共重合体を得、この共重合体に
    エピクロルヒドリンを縮合させることを特徴とするエポ
    キシ変性炭化水素樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】炭化水素オレフィンが、インデン、スチレ
    ン、クマロン、アセナフチレン等の芳香族オレフィン、
    ブテン、ペンテン、ブタジエン、イソプレン、ピペリレ
    ン等の脂肪族オレフィンから選んだ1種又はそれ以上で
    ある特許請求の範囲第1項記載のエポキシ変性炭化水素
    樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】フェノール類がフェノール、クレゾール、
    キシレノール、ビニルフェノール等のフェノール又はフ
    ェノール誘導体より選んだ1種又は2種以上である特許
    請求の範囲第1項記載のエポキシ変性炭化水素樹脂の製
    造方法。
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