JPH0611762B2 - オルガノシランを用いるでんぷんの変性方法 - Google Patents

オルガノシランを用いるでんぷんの変性方法

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JPH0611762B2
JPH0611762B2 JP59052466A JP5246684A JPH0611762B2 JP H0611762 B2 JPH0611762 B2 JP H0611762B2 JP 59052466 A JP59052466 A JP 59052466A JP 5246684 A JP5246684 A JP 5246684A JP H0611762 B2 JPH0611762 B2 JP H0611762B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明の対象は、水性媒体中でのでんぷんの変性方法で
ある。本方法により得られる変性されたでんぷんはオル
ガノシランを結合して含有し、直接自体公知の使用目的
に、しかし特にセルロース含有材料の疎水化または疎油
化のために使用する事が出来る。
アミロースから自立性フィルムを製造し、このフィルム
の特性をアルキルクロルシランでの処理により改良する
事は、たとえば米国特許第3398015号明細書から
公知である。
さらに、たとえばウレタン樹脂の場合、ポリマー中のて
ん料としてでんぷいを使用する事は公知である(たとえ
ばヨーロッパ特許出願公開第0058921号明細書参
照)。他の熱可塑性樹脂、たとえばポリオレフィンまた
はエラストマーの場合でも、てん料としてのでんぷんは
公知である(Shell Polymers、Vol.5,N0.3(198
1)、第73〜78ページ参照)。てん料としての用途
には、たとえばエーテルまたはエステルのようなでんぷ
ん誘導体も使用される。シリコーンで誘導体化されたで
んぷんをてん料として使用する事も提案されているが、
しかしこの場合でんぷんをただシリコーンと混合するだ
けであるので、シリコーンがでんぷんに結合されていな
い、でんぷんとシリコーンとの混合物が存在するにすぎ
ない。
てん料としてでんぷんを使用する際、でんぷんは親油性
表面、ならびに、ポリマー中への混入およびポリマーと
の付着を改良する反応中心を有するべきである。この目
的のために、既にオルガノシランがポリマーと無機てん
料の間の接着助剤として使用され、この場合てん料は変
性されたてん料としても使用する事が出来る。この場合
変性は、てん料をオルガノシランと直接かまたは溶剤に
溶解して接触させる事によって、てん料をオルガノシラ
ンと反応させる方法で行なわれる。付加的な反応助剤ま
たは触媒はこの反応においては不要である。
ポリマー用無機てん料のこの公知の変性と同様にして、
水性媒体中ででんぷんをこの方法で変性しようと試みて
も、所望の結果は得られない:水溶液中に存在するオル
ガノシラノールはでんぷんと反応せず;でんぷんの変性
は起きず:たんに溶剤中に含有されたオルガノシランが
表面的にでんぷんに付着したままである。この挙動を示
すのは、有機官能性のアルコキシシランである。
従って、水性媒体中ででんぷんを変性するという実地か
らの要求に基づきオルガノシラノールを水性媒体中でで
んぷんに固定する方法を見出すという課題が生じた。こ
の場合、でんぷんは反応中心を有すべきであり、これは
たとえばオルガノ官能性シランにおけるオルガノ官能性
基に基づき、ポリマーの官能性基と自体公知の方法で反
応する事ができるか、またはでんぷんを、たとえばオル
ガノシランのアルキル基に基づき、特に強く疎水性化す
る事ができ、これにより重合体中でのでんぷんの良好な
分散性および均一な分配が生じる。
この課題の達成において、でんぷんをアルミン酸アルカ
リまたは水酸化アルカリの存在で、オルガノシラン水溶
液と密に接触させる事を特徴とする、オルガノシランを
用いるでんぷんの変性方法が見出された。
実地において本発明による方法を実地する場合には、オ
ルガノシランを水にその加水分解物の形成下に溶解し、
この溶液中にでんぷんを懸濁させ、この懸濁液にアルミ
ン酸アルカリまたは水酸化アルカリを加え、この場合で
んぷんを絶えず運動状態に保つように配慮して行なわれ
る。望ましくは、アルミン酸塩または水酸化アルカリを
でんぷんがオルガノシラン−加水分解物の溶液中に良好
に分配して懸垂物として存在するときにはじめて添加す
る。有利に懸濁液をかくはんし、その場合かくはん時間
およびかくはん速度等は、バッチの大きさ、容器の形お
よびかくはん機の種類に依存する。この場合反応は既に
室温で行なわれる。アルミン酸塩ないしは水酸化アルカ
リの添加後加熱するのは可能であり、しかしこの場合温
度は相応するでんぷんの膨潤温度に達してはならず、引
続き変性されたでんぷんを濾別により得る。一般に、約
2時間のかくはん時間後、バッチに相当する量のシラン
とでんぷんとを、でんぷん誘導体の形成下に反応させ
た。
この製造形式では本発明により得られるでんぷん誘導体
の後処理は、自体公知の方法によりでんぷんを分離し、
引続き水で洗浄し、乾燥する事により行なわれる。洗浄
工程は、乾燥の前でも後でも実施する事が出来る。方法
の間不純物が持ち込まれない限り、洗浄工程は省略する
事も出来る。
しかし本発明により、でんぷんの変性を、でんぷんを高
めた温度で水溶液に変え、この溶液にオルガノシランの
加水分解物の水溶液およびアルミン酸塩ないし水酸化ア
ルカリを加えるようにして実施する事も可能である。こ
の場合、アルミン酸塩ないし水酸化アルカリは有利に別
々に、水溶液としても使用される。この場合、この溶液
は有利にシラン加水分解物溶液の後でバッチに添加す
る。しかし、でんぷん溶液にシラノール溶液およびアル
ミン酸塩溶液ないしは水酸化アルカリ溶液を同時に添加
する事も,可能である。
シラン加水分解物およびアルミン酸塩ないしは水酸化ア
ルカリの添加の際の温度は、一般に相当するでんぷんの
糊化温度の範囲内にある。この温度を越えて加熱する必
要はない。この双方の溶液の添加後、でんぷん溶液を激
しくかくはんする。かくはんの間、でんぷん溶液を既に
放冷する事が出来る。この場合、冷却されたでんぷん溶
液は既に所望の効果を示す。
変性されたでんぷん溶液を蒸発濃縮し、この方法で粉末
状の変性されたでんぷんを得る事も可能である。シラン
はこのでんぷんから水で洗浄除去されない。それに対し
てアルミン酸塩または水酸化アルカリの存在で変性を実
施しない場合、このようにして製造されたシラン含有で
んぷんからシランはほぼ完全に洗浄除去出来る。
でんぷんがオルガノシランと反応した事の証明は、一般
にSi−含量測定により行なわれる。この場合には、理論
上最大にはでんぷんの遊離ヒドロキシル基1個につきオ
ルガノシラン1モルが反応しうることから出発する。し
かし、実際には、でんぷんに上述の特性を与えるために
は、はるかに少ないオルガノシラン量で十分である。で
んぷんの遊離ヒドロキシル基1個につきオルガノシラン
0.001モルだけがでんぷんに結合して存在すれば既に
十分である。良好な結果は、でんぷんに結合したオルガ
ノシラン量が、遊離ヒドロキシル基1モルにつき0.00
3モルである場合に既に得られる。しかし、本発明によ
る方法によれば、かなり高い量のシランもでんぷんに結
合出来るが、この場合シラン収量は減少する。
でんぷんとオルガノシランとの反応のためには、特にオ
ルガノシランの希水溶液を使用する。既に0.5%溶液か
らオルガノシランがでんぷんと反応する:濃溶液も同様
に使用出来るが、このような溶液を使用する場合には希
溶液の場合よりも低パーセント量のシランがでんぷんと
反応する。
オルガノシラン水溶液の製造は自体公知の方法で行なわ
れる。計算量のシランを水にかくはん混入し、その場合
相当する加水分解物が生じる。その場合、とかくするう
ちに混濁が生じるが、この混濁は完全な加水分解物形成
後消失する。中性反応を呈するオルガノシランの場合に
高められた温度では、より急速な加水分解のために触媒
量の酸(たとえば塩酸)を添加する事が出来る。
アルミン酸アルカリは有利に水溶液として使用する。溶
液の濃度は重要でない;しかしながら過度の希薄溶液は
使用すべきでない。有利には、良好な配量の目的のため
に市販の50%アルミン酸塩溶液5〜15%に希釈す
る。原則的には、溶液を使用するかまたは固形物をでん
ぷんおよびオルガノシランから成る水性懸濁液中へ溶解
する事も可能である。
有利なアルミン酸塩はアルミン酸ナトリウムである。水
酸化アルカリは有利には同様に水溶液として使用し、そ
の場合濃度は望ましくは5〜20%であるべきである。
特に変性されたでんぷんの水溶液を得ようとする場合に
は、希溶液も使用する事が出来る。
水酸化アルカリとは本発明によればナトリウムおよびカ
リウムの水酸化物を表わす。有利な水酸化アルカリは水
酸化ナトリウムである。
アルミン酸アルカリまたは水酸化アルカリの使用すべき
量は、オルガノシラン1モルに対しアルミン酸アルカリ
ないしは水酸化アルカリ少なくとも0.3モルになるよう
に定められているべきである。有利なモル比は1:0.4
〜1:1.5である。特定の事情下では、1:2までのよ
り高いモル比も使用出来る。
でんぷん、オルガノシランとアルミン酸塩ないしは水酸
化アルカリとの間の反応をほぼ無水の媒体中で実施する
事も可能である。この場合には、成分を適当な混合−な
いしは捏和装置、特に押出し機中で密に混合する。この
方法では、オルガノシランを濃溶液として使用するのが
有利である。ほぼ無水媒体中での作業方法は、でんぷん
の膨潤温度より高い温度で短時間に作業する事も可能と
なる。
オルガノシランによるでんぷんの変性は、本発明により
天然のでんぷんならびに誘導体化でんぷんで行なわれ
る。天然のでんぷんは果実または種子核からのもので
も、塊茎または根からのものであってもよい。そこで、
本発明によりたとえば小麦でんぷん、とうもろこしでん
ぷん、じゃがいもでんぷんまたはコメでんぷんも使用出
来る。本発明により変性する事のできるでんぷん誘導体
は、主として上記種類のでんぷんのエステルおよびエー
テル、ならびに酸化でんぷんである。陽イオン化でんぷ
んも使用する事が出来る。
本発明により変性剤として使用出来るオルガノシラン
は、アルキルアルコキシシランおよび有機官能性アルコ
キシシランを包含する。これは一般式: 〔式中Yは場合により置換されたアミノ基またはH、−
CH3;Cl;−CH=CH2;−SH、−O−CH2または−O−C(O)−C(CH3)=CH2 の群からの基を表わし、Xは場合により酸素原子により
中断されている最高6のC原子を有するアルコキシ基で
あり、mは0または1または2であり、nは1または2
または3であり、Y=−CH=CH2である場合0をとる事
が出来る〕により表わす事が出来る。アミノ基の置換基
としては、C1〜C8アルキル基、アリール基、特にフェニ
ル基、シクロアルキル基ならびに基−CH2−CH2NH2が挙
げられる。アミノ基は、第四アンモニウム塩の形で存在
していてもよい。この一般式に入るのは、メチルトリメ
トキシシラン、メチルトリエトキシシラン、プロピルト
リメトキシシラン、プロピルメチルジメトキシシラン、
プロピルトリメトキシシラン、プロピルメチルジエトキ
シシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリ
メトキシシランのようなアルキルシランである。有機官
能性シランの例として次のものが挙げられる:ビニルト
リメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル
メチルジメトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメト
キシシラン、γ−クロルプロピルメチルジメトキシシラ
ン、α−クロルメチルジメチルメトキシシラン、γ−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプト
プロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、
N−アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリルシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン。
本方法により変性されたでんぷんは、アルキルシランお
よび若干のオルガノ官能性シランをでんぷんの変性剤と
して使用する際、冷水により湿らされない。それなのに
熱水に可溶である。
本発明により変性されたでんぷんは、変性剤として多数
のオルガノシランを使用する場合良好な流動性を示す
が、変性されてないでんぷんは実際流動性ではない。こ
の改良は主にじゃがいもでんぷんにおいて生じるが、他
種のでんぷんもアルキルシランで変性する際に良好な流
動性を示す。
本発明により変性されたでんぷんの水溶液は、純粋なで
んぷんよりも高い粘度を有するが、てん料のかくはん混
入または分散させる場合に不利な作用をしない。
上述の特性に基づき、本発明による方法により製造され
た変性でんぷんは殊に、天然のおよび公知のでんぷんが
現存する要求を満たさないようなでんぷんの使用領域に
対して適当である。たとえば、鉱物繊維の結合剤、織物
助剤、種々の用途の紙に対するサイズ剤ならびにプラス
チックのてん料としての使用が挙げられる。
でんぷんの使用領域として自体公知のこれらの使用範囲
に付加的に、本発明により製造された変性でんぷんはし
かしながらたとえば紙、厚紙または木のようなセルロー
ス含有材料の疎水化または疎油化のためにも使用出来
る。このためには、糊化されたでんぷんとオルガノシラ
ンおよびアルミン酸アルカリ溶液との反応により得られ
る水溶液がとくに適当であり、その理由はこの溶液が非
常に安定であり、でんぷんおよびオルガノシランの濃度
が非常に幅広く変えうるからである。
例1 プロピルトリメトキシシラン0.74g(=0.0045モ
ル)を蒸留水400g中に磁気かくはん機を用いてかく
はん混入した。約15分後に申し分のない加水分解物が
存在し(始めの混濁の消失)、この中へその後順次にじ
ゃがいもでんぷん193.8g(=1モル)およびアルミ
ン酸ナトリウム0.82g(=0.0045モル)を10%
水溶液の形でかくはん混入した。ここで、でんぷんのモ
ル量の計算の際、次例におけるように、でんぷんのその
つどの含水量を考慮した。この混合物をかくはん下に急
速に40℃に加熱し、引続き2時間のうちにさらにかく
はんしながら室温に冷却した。その後、でんぷんを濾別
し、乾燥した。
この方法で得られたでんぷんのケイ素含量は0.0041
%であった。提供されたシラン量に基づき、でんぷんの
理論的Si含量は0.87%であるので、でんぷんの提供さ
れたシラン量の約47%がでんぷんにより固定された。
シランと反応したでんぷんに浸潤試験を行ない、でんぷ
んのスパチュラ先端量を試験管中に存在する蒸留水に加
えた。この場合、全でんぷん量は少なくとも24時間水
に浮いたままであった。
他の試験により、フォードカップ(Fordbecher)での流
動性を測定した。6mmの小孔使用の際の流出時間は33
秒であった。
比較のために、じゃがいもでんぷんを同じ方法で同量の
加水分解されたプロピルトリメトキシシランで処理した
が、アルミン酸ナトリウムは添加しなかった。この方法
で処理したでんぷんは0.015%のケイ素含量しか有せ
ず、水で完全に湿らされ、湿潤試験において直ちに底に
沈み、そもそも流動性を示さなかった。
例2 じゃがいもでんぷんを例1と同じ方法で処理したが、ア
ルミン酸ナトリウムの量は、シラン:アルミン酸塩の比
が第1の試験では1:0.7であり、第2の試験では1:
1.7であるように変えた。その際得られたでんぷんの湿
潤試験は、双方の場合に例1におけるような結果を生じ
た。流動性は双方の試料においてそれぞれ約40秒であ
った。
例3 例1の作業方法を繰り返した。シランで処理されたでん
ぷんを濾別した後、これを2つの方法で後処理した: 試料は直接水で洗浄し、引続き乾燥した(試料A)が、
第2の試料はまず乾燥し、その後水で洗浄し、それから
もう一度乾燥した。流動性は双方の試料において33秒
(6mm小孔)で洗浄しなかった例1の試料の際と同様に
良好であり、湿潤試験も例1と同じ結果を生じた。
これらの試験は、シラン処理されたでんぷんの後処理の
種類が、本発明により処理されたでんぷんの特性に何の
影響も有しないので、異物質の存在の際水での洗浄が完
全に可能であることを示す。
例4 装入された蒸留水2600g中に、プロピルトリメトキ
シシラン6.07g(=0.037モル)をかくはん混入し
た。透明な溶液を得た後、形成された加水分解物中へ順
次にとうもろこしでんぷん1200g(=6.19モル)
および20%の水溶液の形のアルミン酸ナトリウム6.7
5g(0.037モル)を混入した。葉状かくはん機でか
くはんしながら、混合物を20分のうちに40℃に加熱
した。この温度に達した後、2時間さらに熱を供給する
事なしに引続きかくはんし、その場合混合物は再び冷却
した。得られたでんぷんを引続き濾別し、40〜45℃
で乾燥した。
分析で、0.037%のSi含量が得られた;それに従って
提供されたシランの約35.6%がでんぷんにより固定さ
れた。
湿潤試験で、少なくとも24時間のうちに実際湿潤は起
きず、このように処理されたでんぷんは水に加えた後底
に沈まないことが判明した。これに反して、同じ装入量
の未処理のとうもろこしでんぷんは水に加えた後直ちに
底に沈んだ。
例5 γ−アミノプロピルトリエトキシシラン7.3g(=0.0
33モル)ないしはグリシジルオキシプロピルトリメト
キシシラン7.8g(=0.033モル)を、そのつど蒸留
水2800gに混濁が消失するまで溶解し、得られた加
水分解物中へそのつどじゃがいもでんぷん1300gお
よびアルミン酸ナトリウム6.1g(=0.033モル)を
かくはん混入した。その後の処理は例4のように行な
う。
分析で、γ−アミノプロピルトリリトキシシランのうち
51.2%およびグリシジルオキシプロピルトリメトキシ
シランのうち44.8%がでんぷんにより吸収された事が
判明した。
例6 プロピルトリメトキシシランの代わりに、とうもろこし
でんぷん1モルにつき、次の表に記載されたシランその
つど0.005モルを使用する点を除き、例4の作業方法
を繰り返した。分析で、表に記載された値が得られた。
メタクリルシランを有する試料に付加的になお湿潤試験
を行なった:この生成物からもほぼ総ての水に加えたで
んぷん量が水の表面に少なくとも24時間浮んでいた。
例7 例1と同様に、プロピルトリメトキシシラン0.74gを
水320g中へ加水分解物形成下に溶解し、この溶液中
に順次に酸化じゃがいもでんぷん145gおよびアルミ
ン酸ナトリウム0.827g(10%の水溶液として)を
かくはん混入した。従って、でんぷん対シランのモル比
は1:0.006であった。その後の処理は例1における
ように行なう。この方法で処理されたでんぷんはフォー
ドカップ(6mm小孔)で28秒の流動性を有し、湿潤試
験で24時間水により実際に湿らされなかった。
例8 178.4の分子量を有する陽イオン化でんぷんを使用し
た点を除き、例1のように操作した。でんぷんの置換度
は0.03DSであった。でんぷん1モルにつきシラン0.
0045モルを使用した。シランで処理されたでんぷん
は、43秒のフォードカップ(6mm小孔)流動性を有
し、水により湿らされなかった。湿潤試験に使用された
シラン量は、24時間完全に水に浮んだままであった。
例9 例8の操作方法を、置換度0.06の陽イオン化でんぷん
を用いて繰り返した。湿潤試験において良好な結果を得
るためにはアルミン酸ナトリウム量を、シラン対アルミ
ン酸塩のモル比が1:1.5であるように増大しなければ
ならなかった。
例10 この例では、誘導体化でんぷんとして酸化じゃがいもで
んぷんのヒドロキシプロピルリーテルを使用した。グラ
ム分子量は202.5gであった。このでんぷんを例1と
同様にシラン加水分解物溶液およびアルミン酸ナトリウ
ム溶液で処理したが、その場合シラン対でんぷんのモル
比はシラン0.0045モル対でんぷん1モルであり、シ
ラン対アルミン酸ナトリウムのモル比は1:1であっ
た。シランとしてはプロピルトリメトキシシランを使用
した。
処理されたでんぷんは、フォードカップ(6mm小孔)で
32秒の流動性を有し、湿潤試験で完全に水の表面に浮
んでいた。
例11 水400mlにプロピルトリメトキシシラン1.64g(=
0.01モル)をかくはん下に導入した。15分の経過
後、完全に透明な加水分解物が形成した。その後、この
溶液に17.5%の含水量を有するとうもろこしでんぷん
196.4gを添加した。得られた懸濁液に5分間に10
%NaOH4mlを滴加し、その場合反応温度は40℃に保た
れる。この温度で2時間後かくはんする。その後、得ら
れた変性でんぷんを濾別し、50℃で24時間乾燥し
た。この方法で得られたでんぷんの試料は水に浮いてい
る。このように製造された別の試料から、水とともに9
0〜94℃に加熱する事により2%の水溶液を製造し
た。この溶液中へ浸した濾紙は、乾燥した後同じく疎水
性特性を示した。
例12 17.5%の含水量を有するじゃがいもでんぷん9.7gを
90℃で水400ml中に溶解した。この溶液に80℃
で、水10ml中の加水分解されたプロピルトリメトキシ
シラン(0.123g)の溶液および引続き5分間に10
%のカ性ソーダ溶液0.3mlをかくはん下に添加した。そ
の後、室温に冷却した。得られた溶液は、例11の濾紙
試験の際同じ疎水性特性を示した。
その後、全溶液を回転蒸発器で蒸発乾凅した。その際得
られた粉末の2%の水溶液は、再び同じ疎水性特性を示
した。
例13 例12と同様に、じゃがいもでんぷん9.7gを水400
g中に高めた温度で溶解し、プロピルトリメトキシシラ
ン0.123gを加水分解物として水100mlに溶解して
加えた。次いでこの溶液に、アルミン酸ナトリウム0.1
37gを水5mlに溶解して添加し、得られた溶液をかく
はん下に冷却した。
試験を例12と同じ方法で行なった。濾紙は、変性でん
ぷん溶液で含浸した後も、蒸発濃縮したでんぷんの溶液
で含浸した後も疎水性特性を示した。
例14 本発明による変性されたでんぷんの疎油化作用の証明の
ために、でんぷん溶液を例13により製造し、この溶液
で濾紙を含浸し、乾燥した。乾燥した濾紙に次の試験を
行なった: a)溶剤としてトルオールを含有する、グラスマーカーペ
ンを用いる記述。着色された溶剤は流出せず、紙の下面
に滲透しない。
b)紙上へ液状パラフィンの1滴を滴下する。液滴は紙上
にとどまり紙中へ滲透しない。
比較のために、濾紙をそのつど個々の成分、即ち同濃度
の純粋な未処理のでんぷん溶液または同濃度の加水分解
物の形のプロピルトリメトキシシランまたはアルミン酸
ナトリウムの溶液で含浸し、乾燥し、a)およびb)におけ
るように処理した:ガラスマーカーペンの溶剤は全ての
場合紙の下面に滲透し、パラフィン系炭化水素はでんぷ
んで処理された紙では同じく流出し、大きなしみを形成
するが、プロピルトリメトキシシランまたはアルミン酸
塩で処理された紙上に数分間とどまるにすぎず、その後
完全に紙により吸収される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヘンドリクス・ヴアン・デル・マ−ス オランダ国ズイリヘン・デ・ボ−ゲルト25 (72)発明者 ハンス−ペ−タ−・シユルケン オランダ国ザルトボンメル・クロ−スタ− ウイ−ル9

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】でんぷんを、アルミン酸アルカリまたは水
    酸化アルカリの存在でオルガノシランの水溶液と密に接
    触させることを特徴とする、オルガノシランを用いるで
    んぷんの変性方法。
  2. 【請求項2】オルガノシランを水にその加水分解物の形
    成下に溶解し、この溶液中にでんぷんを懸濁させ、その
    後アルミン酸アルカリおよび/または水酸化アルカリを
    添加し、得られた懸濁液を45℃までの温度で攪拌す
    る、特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】でんぷんを水に高めた温度で溶解し、こう
    して得られた溶液にオルガノシランおよびアルミン酸塩
    を添加する、特許請求の範囲第1項記載の方法。
  4. 【請求項4】でんぷんを水に高めた温度で溶解し、こう
    して得られた溶液にオルガノシランおよび水酸化アルカ
    リを添加する、特許請求の範囲第1項記載の方法。
  5. 【請求項5】アルミン酸アルカリないしは水酸化アルカ
    リを水溶液として使用する、特許請求の範囲第1項から
    第4項までのいずれか1項記載の方法。
  6. 【請求項6】適当な混合−または捏和装置中で、オルガ
    ノシランの水溶液を濃厚な形で、アルミン酸塩および/
    または水酸化アルカリと、殆ど無水の媒体中で混合す
    る、特許請求の範囲第1項記載の方法。
  7. 【請求項7】オルガノシラン対アルミン酸アルカリまた
    は水酸化アルカリのモル比が少なくとも1:0.4であ
    る、特許請求の範囲第1項から第6項までのいずれか1
    項記載の方法。
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