JPH06116453A - 変性塩素化エチレン・α−オレフィン共重合体ラテックス - Google Patents

変性塩素化エチレン・α−オレフィン共重合体ラテックス

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JPH06116453A
JPH06116453A JP26864892A JP26864892A JPH06116453A JP H06116453 A JPH06116453 A JP H06116453A JP 26864892 A JP26864892 A JP 26864892A JP 26864892 A JP26864892 A JP 26864892A JP H06116453 A JPH06116453 A JP H06116453A
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JP
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olefin copolymer
ethylene
modified chlorinated
modified
chlorinated ethylene
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JP26864892A
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Keiji Okada
圭司 岡田
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 乳化物の安定性に優れた変性塩素化エチレン
・α−オレフィン共重合体ラテックスを得る。 【構成】 不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性す
るとともに塩素化した変性塩素化エチレン・α−オレフ
ィン共重合体であって、不飽和カルボン酸またはその誘
導体成分含有量0.01〜10重量%、塩素含有量5〜
40重量%、ム−ニ−粘度[ML1+4(100℃)]5
〜190の変性塩素化エチレン・α−オレフィン共重合
体を、水中に乳化分散させた変性塩素化エチレン・α−
オレフィン共重合体ラテックス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、浸漬製品、接着剤、塗
料、バインダー、フォームラバー、ラテックスプラスチ
ックなどに利用できる変性塩素化エチレン・α−オレフ
ィン共重合体ラテックスに関する。
【0002】
【従来の技術】塩素化エチレン・α−オレフィン共重合
体は、耐熱老化性、耐候性、耐油性、耐摩耗性、耐動的
疲労性に優れたゴムである。しかしながら、このような
塩素化エチレン・α−オレフィン共重合体からは、乳化
物の安定性に優れた安定なラテックスを製造することが
できない。このため、浸漬製品、接着剤、塗料、バイン
ダー、フォームラバー、ラテックスプラスチックなど、
ラテックスを原料とする用途への応用が限られるという
問題点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点を解決するため、乳化物の安定性に優れた変性塩
素化エチレン・α−オレフィン共重合体ラテックスを提
供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の変性塩素
化エチレン・α−オレフィン共重合体ラテックスであ
る。 (1)不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性すると
ともに塩素化した変性塩素化エチレン・α−オレフィン
共重合体であって、不飽和カルボン酸またはその誘導体
成分含有量0.01〜10重量%、塩素含有量5〜40
重量%、ムーニー粘度[ML1+4(100℃)]5〜1
90の変性塩素化エチレン・α−オレフィン共重合体
を、水中に乳化分散させたことを特徴とする変性塩素化
エチレン・α−オレフィン共重合体ラテックス。 (2)変性塩素化エチレン・α−オレフィン共重合体の
変性塩素化前のエチレン・α−オレフィン共重合体のα
−オレフィンが、炭素数3〜10のα−オレフィンであ
り、エチレンとα−オレフィンの割合が、モル基準でエ
チレン/α−オレフィン=75/25〜95/5である
ことを特徴とする上記(1)記載の変性塩素化エチレン
・α−オレフィン共重合体ラテックス。
【0005】変性塩素化エチレン・α−オレフィン共重
合体の変性塩素化前のエチレン・α−オレフィン共重合
体を構成するα−オレフィンとしては、炭素数3〜10
のものが好ましく、例えばプロピレン、1−ブテン、1
−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−オクテン、1−デセンなどがあげられる。これ
らの中では、プロピレン、1−ブテンが好ましい。
【0006】エチレンとα−オレフィンとの割合は、モ
ル基準でエチレン/α−オレフィン=75/25〜95
/5、好ましくは80/20〜92/9であることが望
ましい。
【0007】エチレン・α−オレフィン共重合体は上記
の成分の他に、他の重合可能な成分が共重合されていて
もよい。他の重合可能な成分としては、1,4−ヘキサ
ジエン、1,6−オクタジエン、2−メチル−1,5−
ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7
−メチル−1,6−オクタジエンのような鎖状非共役ジ
エン;シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、メ
チルテトラヒドロインデン、5−ビニル−2−ノルボル
ネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレ
ン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノ
ルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−
2−ノルボルネンのような環状非共役ジエン等の非共役
ジエンなどがあげられる。他の重合可能な成分が共重合
されたエチレン・α−オレフィン共重合体としては、特
にエチレン単位およびα−オレフィン単位の総重量10
0gに対し、非共役ポリエンを最大30mmol含有し
ているものが好ましい。
【0008】本発明で使用する変性塩素化エチレン・α
−オレフィン共重合体は、上記成分をランダム重合させ
て得られるランダム共重合体(以下、エチレン・α−オ
レフィン共重合体という)を不飽和カルボン酸またはそ
の誘導体で変性するとともに塩素化した変性塩素化共重
合体であり、エチレン・α−オレフィン共重合体を不飽
和カルボン酸またはその誘導体で変性した変性エチレン
・α−オレフィン共重合体の塩素化物、またはエチレン
・α−オレフィン共重合体を塩素化した塩素化エチレン
・α−オレフィン共重合体を不飽和カルボン酸またはそ
の誘導体で変性した変性物である。
【0009】変性に使用する不飽和カルボン酸の例とし
ては、アクリル酸、マレイン酸、フマール酸、テトラヒ
ドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン
酸、イソクロトン酸、およびナジック酸などの不飽和カ
ルボン酸をあげることができる。
【0010】また、不飽和カルボン酸の誘導体として
は、例えば上記不飽和カルボン酸の酸ハライド化合物、
アミド化合物、イミド化合物、酸無水物およびエステル
化合物などをあげることができる。具体的には、塩化マ
レニル、マレイミド、無水マレイン酸、無水シトラコン
酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチルおよび
グリシジルマレエートなどが例示される。これらの中で
は、不飽和ジカルボン酸またはその酸無水物が好適であ
り、特にマレイン酸、ナジック酸またはこれらの酸無水
物が好適である。
【0011】変性塩素化エチレン・α−オレフィン共重
合体中に含まれる不飽和カルボン酸またはその誘導体成
分の含有量は、0.01〜10重量%の範囲であること
が必要であり、好ましくは0.1〜5重量%である。
【0012】エチレン・α−オレフィン共重合体を不飽
和カルボン酸またはその誘導体で変性するには、例えば
エチレン・α−オレフィン共重合体を溶融させて不飽和
カルボン酸またはその誘導体を添加して反応させる方
法、エチレン・α−オレフィン共重合体を溶媒に溶解さ
せ、不飽和カルボン酸またはその誘導体を添加する方
法、両者を溶媒に溶解させた後反応させる方法、パウダ
ー等の固体状態で両者を反応させる方法など、種々の公
知方法を用いて製造することができる。
【0013】このような変性反応により、エチレン・α
−オレフィン共重合体に不飽和カルボン酸またはその誘
導体がグラフト重合して変性物が得られる。エチレン・
α−オレフィン共重合体にグラフトされる不飽和カルボ
ン酸またはその誘導体のグラフト位置に特に制限はな
く、エチレン・α−オレフィン共重合体を構成する任意
の炭素原子に結合していればよい。
【0014】上記いずれの方法においても、不飽和カル
ボン酸またはその誘導体(グラフトモノマー)を効率よ
く反応(グラフト重合)させるためには、ラジカル開始
剤の存在下にグラフト反応を行うのが好ましい。ラジカ
ル開始剤としては、有機ペルオキシド、有機ペルエステ
ル、アゾ化合物などを使用することができる。
【0015】ラジカル開始剤は、エチレン・α−オレフ
ィン共重合体100重量部に対して、通常0.001〜
1重量部の範囲内の量で使用するのが好ましい。ラジカ
ル開始剤を使用したグラフト反応、あるいはラジカル開
始剤を使用せずに行うグラフト反応の反応温度は、通常
60〜350℃の範囲内に設定されるのが好ましい。。
塩素化エチレン・α−オレフィン共重合体の変性も上記
と同様にして行うことができる。
【0016】変性エチレン・α−オレフィン共重合体の
塩素化は、例えば変性共重合体を粉砕して細粒化し、こ
の細粒を水性けん濁状態にして、約70〜90℃の温度
で分子状塩素に接触させる方法、四塩化炭素、クロロホ
ルム、テトラクロルエチレンのような塩素に対して安定
な溶媒中に変性共重合体を溶解し、均一な溶液状態とし
て分子状塩素と接触させる方法、あるいはN−クロルア
セトアミド、N−クロルサクシイミド、1,3−ジクロ
ル−5,5−ジメチルヒダントインのような塩素化合物
をロールやバンバリーミキサーなどで変性共重合体に均
一に練り込み、塩素を遊離する温度に加熱する方法など
によって行われる。この中でも特に四塩化炭素などのハ
ロゲン化溶媒中で、ラジカル開始剤の存在下に塩素を吹
き込む方法が好ましい。
【0017】変性塩素化エチレン・α−オレフィン共重
合体中に含まれる塩素含有量は、5〜40重量%、好ま
しくは10〜40重量%、さらに好ましくは20〜40
重量%である。
【0018】塩素化の程度は分子状塩素その他の塩素化
剤の使用量、反応時間、反応温度などを適宜選択するこ
とにより調節することができる。変性前のエチレン・α
−オレフィン共重合体の塩素化も、上記と同様にして行
うことができる。
【0019】塩素化反応後は、次のようにして処理され
る。水性けん濁状態での塩素化の場合、塩素化物を水洗
することにより分子状塩素を除き、乾燥させる。溶液状
態での塩素化の場合には、反応溶液を過剰のメタノール
などの貧溶媒中に投入し、沈澱物を濾過し、この溶媒で
洗浄して乾燥させる。
【0020】エチレン・α−オレフィン共重合体の変性
と塩素化の過程は、同じ溶媒中で連続的に行ってもよい
し、同時に行ってもよい。また連続的に行う場合は変性
した後に塩素化を行ってもよいし、塩素化した後に変性
を行ってもよい。エチレン・α−オレフィン共重合体を
塩素化した後変性を行う場合も、前述のエチレン・α−
オレフィン共重合体を変性した後塩素化する場合と同様
に、塩素化および変性を行うことができる。
【0021】本発明で使用する変性塩素化エチレン・α
−オレフィン共重合体のムーニー粘度[ML1+4(10
0℃)]は5〜190、好ましくは10〜180であ
る。
【0022】本発明の変性塩素化エチレン・α−オレフ
ィン共重合体ラテックスは、上記のようにして得られた
変性塩素化エチレン・α−オレフィン共重合体を乳化剤
により水中に乳化分散させたものである。
【0023】上記乳化剤としては、アニオン系界面活性
剤などが使用できる。アニオン系界面活性剤としては、
脂肪酸およびその金属塩、有機硫酸エステルおよびその
金属塩、有機スルフォン酸およびその金属塩などが好ま
しく使用できる。
【0024】上記脂肪酸としては、一般式R−COOH
で示され、Rは炭素数6〜30の鎖状、環状、あるいは
両方を同時に含む飽和または不飽和の炭化水素基である
ものが好ましい。このような脂肪酸としては、オレイン
酸、ステアリン酸、パルチミン酸、ミリスチン酸などが
例示できる。
【0025】前記有機硫酸エステルとしては、一般式R
−O−SO3Hで示され、Rは炭素数6〜30の鎖状、
環状、あるいは両方を同時に含む飽和または不飽和の炭
化水素基であるものが好ましい。また、炭化水素基と硫
酸基との間にポリオキシエチレン構造を1〜99モル、
好ましくは3〜50モル付加したものも好適に用いられ
る。
【0026】このような有機硫酸エステルとしては、ラ
ウリル硫酸エステル、オクチルフェニルエーテル硫酸エ
ステル、ポリオキシエチレン(30モル付加)ノニルフ
ェニルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンラウ
リルエーテル硫酸エステルなどが例示できる。
【0027】前記有機スルフォン酸としては、一般式R
−SO3Hで示され、Rは炭素数6〜30の鎖状、環
状、あるいは両方を同時に含む飽和または不飽和の炭化
水素基であるものが好ましい。このような有機スルフォ
ン酸としては、ドデシルベンゼンスルフォン酸、メチル
ナフタレンスルフォン酸などが例示できる。金属塩を形
成する金属としては、カリウム、ナトリウムなどが例示
できる。乳化剤は、1種のものを単独で使用してもよい
し、また2種以上のものを混合で使用してもよい。
【0028】乳化剤の添加量は、変性塩素化エチレン・
α−オレフィン共重合体100重量部に対して、通常
0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部と
するのが望ましい。乳化剤の添加量が0.1重量部未満
になると、変性塩素化エチレン・α−オレフィン共重合
体の乳化が不十分となる。一方、添加部数が20重量部
を超えると、製造されるラテックスが高価になりすぎて
実用に適さなくなる。
【0029】本発明の変性塩素化エチレン・α−オレフ
ィン共重合体ラテックスの製造方法は、上記の変性塩素
化エチレン・α−オレフィン共重合体を溶媒に溶解し、
アニオン系界面活性剤などの乳化剤の存在下で水中に分
散させて乳化し、その後溶媒を除去することによりラテ
ックスを製造することができる。
【0030】乳化時に、乳化助剤としてアルコール類、
例えばプロパノール、イソプロパノール、ブタノールな
どを添加すれば、より小粒径で安定なラテックスを得る
ことができるのは、従来の知見の通りである。
【0031】変性塩素化エチレン・α−オレフィン共重
合体を溶解する溶媒は特に限定されず、例えばトルエ
ン、キシレン等の芳香族系炭化水素;トリクロルエチレ
ン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類などから選ば
れた物を適宜選択して使用すればよい。
【0032】乳化液を得るには、変性塩素化エチレン・
α−オレフィン共重合体を上記溶媒に溶解し、この溶液
を、アニオン系界面活性剤などの乳化剤を水に溶解した
溶液と混合し、公知の乳化装置で乳化すればよい。ま
た、乳化剤は共重合体溶液に加えてもよい。
【0033】乳化剤がオレイン酸塩などの脂肪酸塩の場
合は、上記溶液中に、変性塩素化エチレン・α−オレフ
ィン共重合体とオレイン酸などを溶解し、この溶液を、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の
水酸化物などを水に溶解した溶液と混合し、混合溶液中
でアニオン系界面活性剤の塩を生成させる方法を用いる
こともできる。
【0034】いずれの場合も公知の乳化装置、例えばホ
モミキサー、ホモジェナイザー、ホモミックラインミキ
サー乳化器などが使用でき、バッチ毎に、あるいは連続
的に乳化を行うことができる。
【0035】上記の方法で得られた乳化液から溶媒を除
去するには、溶媒の場合は減圧下で加熱して除去すれば
よい。この時必要に応じて同時に水を除去してラテック
スの濃度を調整することができる。水を除去する場合
は、ラテックスが希望する濃度になるように加熱、遠心
分離、濾過などの操作により除去すればよい。
【0036】このような方法により、乳化物の安定性、
中でも貯蔵安定性に優れた変性塩素化エチレン・α−オ
レフィン共重合体ラテックスが製造される。こうして得
られる本発明のラテックスが乳化物の安定性に優れてい
る理由は明らかではないが、変性塩素化エチレン・α−
オレフィン共重合体を使用することにより、乳化剤使用
時のラテックスのミセル構造が安定になるためと推定さ
れる。
【0037】本発明の変性塩素化エチレン・α−オレフ
ィン共重合体ラテックスは、浸漬製品、接着剤、塗料、
バインダー、フォームラバー、ラテックスプラスチック
など、ラテックスを原料とする用途へ応用され、極めて
実用性の高い製品を供給することができる。
【0038】上記浸漬製品としては、一般工業用手袋、
電気工事用耐電圧用手袋などが例示できる。接着剤とし
ては、RFL(レゾルシン ホルマリン ラテックス)
として使用した場合に最もその性能を発揮できる。例え
ば、繊維、布をこのような接着剤で処理すれば、ゴムに
強力に接着させることが可能となり、ベルト、ホース、
タイヤなどの複合製品を製造することができる。
【0039】塗料としては、無公害型建築物内壁用塗
料、防炎塗料などが例示できる。またバインダーとして
は紙への含浸、フォームラバーとしては高級家具クッシ
ョンなどが例示できる。ラテックスプラスチックとして
は、本発明のラテックスをベースにしてスチレンを乳化
重合すれば、難燃性ハイインパクトポリスチレンが製造
できる。
【0040】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、不飽和カ
ルボン酸またはその誘導体で変性するとともに塩素化し
た特定の変性塩素化エチレン・α−オレフィン共重合体
を水中に乳化分散させたので、乳化物の安定性に優れた
変性塩素化エチレン・α−オレフィン共重合体ラテック
スが得られる。
【0041】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。 実施例1 1−ブテン含有量が90モル%、無水マレイン酸(MA
H)グラフト量が0.38重量%、塩素含有量が27重
量%、ムーニー粘度[ML1+4(100℃)]が110
の変性塩素化エチレン・α−オレフィン共重合体40g
を、80℃に加温したトルエン250gに溶解し、さら
にオレイン酸1.2gを添加した。一方、別途ビーカー
中で、80℃に加温した純水150gに水酸化カリウム
0.24gを溶解し、さらにイソプロパノール40gを
加えた。次に、日本精機製作所製のエクセル・オート・
ホモジェナイザーの水槽に水を入れ、投げ込みヒーター
で80℃に加温し、コップ[攪拌槽]に上記のトルエン
溶液を投入した。このトルエン溶液を17,000rp
mで高速攪拌しながら、ビーカーの水溶液を一気に加え
た。4分間の攪拌後、10重量%の水酸化カリウム水溶
液1.5mlを加え、さらに1分間攪拌し、乳化液を製
造した。次に、乳化液をエバポレーターで減圧しながら
トルエンなどを留去し、固形物濃度40重量%のラテッ
クスを製造した。
【0042】次に得られたラテックスについて、以下の
測定を行った。結果を表1に示す。 (1)pH:堀場製作所製pHメーターで測定。 (2)平均粒径:L&N社製マイクロトラックSPAで
測定。 (3)貯蔵安定性:試験管中で常温放置し、2か月後に
凝集の有無を確認。
【0043】実施例2 実施例1で使用した変性塩素化エチレン・α−オレフィ
ン共重合体の代わりに、下記性状のものを用いた以外
は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。 エチレン/1−ブテン(モル比) 90/10 MAHグラフト量 0.36重量% 塩素含有量 35重量% ML1+4(100℃) 160
【0044】実施例3 実施例1で使用した変性塩素化エチレン・α−オレフィ
ン共重合体の代わりに、下記性状のものを用いた以外
は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。 エチレン/1−ブテン(モル比) 85/15 MAHグラフト量 0.34重量% 塩素含有量 35重量% ML1+4(100℃) 145
【0045】実施例4 実施例1で使用した変性塩素化エチレン・α−オレフィ
ン共重合体の代わりに、下記性状のものを用いた以外
は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。 エチレン/プロピレン(モル比) 80/20 MAHグラフト量 0.34重量% 塩素含有量 35重量% ML1+4(100℃) 110
【0046】実施例5 実施例1で使用した変性塩素化エチレン・α−オレフィ
ン共重合体の代わりに、下記性状のものを用いた以外
は、実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。 エチレン/1−ブテン(モル比) 90/10 MAHグラフト量 0.70重量% 塩素含有量 30重量% ML1+4(100℃) 175
【0047】実施例6 実施例1で使用した変性塩素化エチレン・α−オレフィ
ン共重合体の代わりに、下記性状のものを用いた以外
は、実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。 エチレン/1−ブテン(モル比) 90/10 MAHグラフト量 0.35重量% 塩素含有量 30重量% ML1+4(100℃) 70
【0048】比較例1 実施例1で使用した変性塩素化エチレン・α−オレフィ
ン共重合体の代わりに、下記性状のものを用いた以外
は、実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。 エチレン/1−ブテン(モル比) 90/10 MAHグラフト量 0重量% 塩素含有量 35重量% ML1+4(100℃) 140
【0049】比較例2 実施例1で使用した変性塩素化エチレン・α−オレフィ
ン共重合体の代わりに、下記性状のものを用いた以外
は、実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。 エチレン/1−ブテン(モル比) 90/10 MAHグラフト量 0.43重量% 塩素含有量 3重量% ML1+4(100℃) 40
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】表1、2から、実施例のラテックスは2か
月後に凝集が認められず、貯蔵安定性に優れていること
がわかる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和カルボン酸またはその誘導体で変
    性するとともに塩素化した変性塩素化エチレン・α−オ
    レフィン共重合体であって、不飽和カルボン酸またはそ
    の誘導体成分含有量0.01〜10重量%、塩素含有量
    5〜40重量%、ムーニー粘度[ML1+4(100
    ℃)]5〜190の変性塩素化エチレン・α−オレフィ
    ン共重合体を、水中に乳化分散させたことを特徴とする
    変性塩素化エチレン・α−オレフィン共重合体ラテック
    ス。
  2. 【請求項2】 変性塩素化エチレン・α−オレフィン共
    重合体の変性塩素化前のエチレン・α−オレフィン共重
    合体のα−オレフィンが、炭素数3〜10のα−オレフ
    ィンであり、エチレンとα−オレフィンの割合が、モル
    基準でエチレン/α−オレフィン=75/25〜95/
    5であることを特徴とする請求項1記載の変性塩素化エ
    チレン・α−オレフィン共重合体ラテックス。
JP26864892A 1992-10-07 1992-10-07 変性塩素化エチレン・α−オレフィン共重合体ラテックス Pending JPH06116453A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019142749A1 (ja) * 2018-01-16 2019-07-25 日本製紙株式会社 塩素化ポリオレフィン樹脂及びその用途

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