JPH06116266A - 2−アミノ−6−アルコキシプリンの製造法 - Google Patents
2−アミノ−6−アルコキシプリンの製造法Info
- Publication number
- JPH06116266A JPH06116266A JP28715192A JP28715192A JPH06116266A JP H06116266 A JPH06116266 A JP H06116266A JP 28715192 A JP28715192 A JP 28715192A JP 28715192 A JP28715192 A JP 28715192A JP H06116266 A JPH06116266 A JP H06116266A
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- carbon atoms
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- formula
- amino
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Abstract
(57)【要約】
【構成】核酸系抗ウイルス薬合成の重要中間体である2
−アミノ−6−アルコキシプリンの工業的製造におい
て、金属ナトリウムの代わりに金属低級アルコラ−トを
用い、アルコ−ル類と2−アミノ−6−クロロプリンあ
るいは2−アミノプリン−6−イルトリメチルアンモニ
ウムクロライドとを反応させることを特徴とする。 【効果】核酸系抗ウイルス薬の合成における、重要中間
体である2−アミノ−6−アルコキシプリンを、安全、
安価かつ高収率な工業的生産を可能とする。
−アミノ−6−アルコキシプリンの工業的製造におい
て、金属ナトリウムの代わりに金属低級アルコラ−トを
用い、アルコ−ル類と2−アミノ−6−クロロプリンあ
るいは2−アミノプリン−6−イルトリメチルアンモニ
ウムクロライドとを反応させることを特徴とする。 【効果】核酸系抗ウイルス薬の合成における、重要中間
体である2−アミノ−6−アルコキシプリンを、安全、
安価かつ高収率な工業的生産を可能とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明の目的は、核酸系抗ウイル
ス薬の合成(Y.Hayashi and K.Narasaka,Chem. Lett.,
(1989), 793, Y.Ichikawa, A.Narita, A.Shiozawa, Y.H
ayashi,and K.Narasaka, J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,(1
989),1919, 特開平3−95165, J.Kjellberg and
N.G.Johansson, Nucleosides & Nucleotides 8, 225(19
89))における、重要中間体である2−アミノ−6−ア
ルコキシプリンの工業的製造法に関する。
ス薬の合成(Y.Hayashi and K.Narasaka,Chem. Lett.,
(1989), 793, Y.Ichikawa, A.Narita, A.Shiozawa, Y.H
ayashi,and K.Narasaka, J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,(1
989),1919, 特開平3−95165, J.Kjellberg and
N.G.Johansson, Nucleosides & Nucleotides 8, 225(19
89))における、重要中間体である2−アミノ−6−ア
ルコキシプリンの工業的製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルコール類に、金属ナトリウムを作用
させることにより生成する金属アルコラ−ト類に、2−
アミノ−6−クロロプリンあるいは2−アミノプリン−
6−イルトリメチルアンモニウムクロライドを作用させ
ることによる、2−アミノ−6−アルコキシプリンの合
成法が知られている(J.Kjellberg and N.G.Johansson,
Nucleosides & Nucleotides 8, 225(1989), 特開昭61
−109796)。
させることにより生成する金属アルコラ−ト類に、2−
アミノ−6−クロロプリンあるいは2−アミノプリン−
6−イルトリメチルアンモニウムクロライドを作用させ
ることによる、2−アミノ−6−アルコキシプリンの合
成法が知られている(J.Kjellberg and N.G.Johansson,
Nucleosides & Nucleotides 8, 225(1989), 特開昭61
−109796)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記反
応を工業的に実施する場合、使用する金属ナトリウムの
危険性の問題、並びに、消防法危険物第3類の取り扱い
に適した非水系の加熱および冷却設備等の装置が必要と
され、汎用設備を用いた安全な工業的生産が困難であっ
た。そこで、金属ナトリウムのような危険性を有する試
薬を使用しない安全性の高い工業的製造法の開発が望ま
れている。
応を工業的に実施する場合、使用する金属ナトリウムの
危険性の問題、並びに、消防法危険物第3類の取り扱い
に適した非水系の加熱および冷却設備等の装置が必要と
され、汎用設備を用いた安全な工業的生産が困難であっ
た。そこで、金属ナトリウムのような危険性を有する試
薬を使用しない安全性の高い工業的製造法の開発が望ま
れている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、一般式(I)
め、一般式(I)
【化10】R−OH (I) (式中、Rは炭素数3以上のアルコキシアルキル基、炭
素数4以上のアルキル基、あるいは置換または無置換ベ
ンジル基を示す)で表されるアルコ−ル類に、金属ナト
リウムの代わりに、一般式(II)
素数4以上のアルキル基、あるいは置換または無置換ベ
ンジル基を示す)で表されるアルコ−ル類に、金属ナト
リウムの代わりに、一般式(II)
【化11】R’−OM (II) (式中、R’は炭素数3以下の低級アルキル基を示し、
Mはナトリウムあるいはマグネシウムなどの金属を示
す)で表される安全な金属アルコラ−トを添加後、一般
式(I)のアルコ−ル類との平衡関係として生成する一
般式(III)
Mはナトリウムあるいはマグネシウムなどの金属を示
す)で表される安全な金属アルコラ−トを添加後、一般
式(I)のアルコ−ル類との平衡関係として生成する一
般式(III)
【0005】
【化12】R’−OH (III) (式中、R’は炭素数3以下の低級アルキル基を示す)
で表される低沸点の低級アルコ−ルを優先的に蒸留ある
いは濃縮溜去することにより生成する一般式(IV)
で表される低沸点の低級アルコ−ルを優先的に蒸留ある
いは濃縮溜去することにより生成する一般式(IV)
【化13】R−OM (IV) (式中、Rは炭素数3以上のアルコキシアルキル基、炭
素数4以上のアルキル基、あるいは置換または無置換ベ
ンジル基を示し、Mはナトリウムあるいはマグネシウム
などの金属を示す)で表される金属アルコラ−ト類に、
2−アミノ−6−クロロプリンあるいは2−アミノプリ
ン−6−イルトリメチルアンモニウムクロライドを作用
させることにより、目的とする一般式(V)
素数4以上のアルキル基、あるいは置換または無置換ベ
ンジル基を示し、Mはナトリウムあるいはマグネシウム
などの金属を示す)で表される金属アルコラ−ト類に、
2−アミノ−6−クロロプリンあるいは2−アミノプリ
ン−6−イルトリメチルアンモニウムクロライドを作用
させることにより、目的とする一般式(V)
【0006】
【化14】 (式中、Rは炭素数3以上のアルコキシアルキル基、炭
素数4以上のアルキル基、あるいは置換または無置換ベ
ンジル基を示す)で表される2−アミノ−6−アルコキ
シプリンを、汎用設備を用い、安全、安価かつ高収率で
大量生産できることを見い出だし、本発明を完成した。
素数4以上のアルキル基、あるいは置換または無置換ベ
ンジル基を示す)で表される2−アミノ−6−アルコキ
シプリンを、汎用設備を用い、安全、安価かつ高収率で
大量生産できることを見い出だし、本発明を完成した。
【0007】本発明を詳細に説明するとRのアルコキシ
アルキル基とは炭素数3以上の、好ましくは3〜10個
の分岐してもよいアルコキシアルキル基が挙げられる。
本法に於いては具体的に2−メトキシエチル、2−エト
キシエチル、メトキシプロピル、メトキシブチル等が挙
げられる。又、炭素数4以上のアルキルとしては、好ま
しくは炭素数4〜10のアルキル基であり分岐してもよ
いものであるが、具体的には、n−ブチル、t−ブチ
ル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル等が挙げられる。更
に、置換ベンジル基としては芳香環上にメトキシ、NO
2 、ハロケン(F、Cl、Br、I)が置換されたもの
が挙げられる。
アルキル基とは炭素数3以上の、好ましくは3〜10個
の分岐してもよいアルコキシアルキル基が挙げられる。
本法に於いては具体的に2−メトキシエチル、2−エト
キシエチル、メトキシプロピル、メトキシブチル等が挙
げられる。又、炭素数4以上のアルキルとしては、好ま
しくは炭素数4〜10のアルキル基であり分岐してもよ
いものであるが、具体的には、n−ブチル、t−ブチ
ル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル等が挙げられる。更
に、置換ベンジル基としては芳香環上にメトキシ、NO
2 、ハロケン(F、Cl、Br、I)が置換されたもの
が挙げられる。
【0008】本発明を更に詳しく説明すると、一般式
(I)のアルコ−ル類に一般式(II)の金属アルコラ
−トを添加後、一般式(I)のアルコ−ル類との平衡関
係で生成する一般式(III)の低沸点の低級アルコ−
ルを優先的に蒸留あるいは濃縮溜去することにより、反
応系内中には実質的に一般式(II)の金属アルコラ−
トおよび一般式(III)の低級アルコ−ルはなく、生
成した一般式(V)の金属アルコラ−ト類に2−アミノ
−6−クロロプリンあるいは2−アミノプリン−6−イ
ルトリメチルアンモニウムクロライドを作用させること
により、目的とする一般式(V)の2−アミノ−6−ア
ルコキシプリンを高収率で得ることができる。
(I)のアルコ−ル類に一般式(II)の金属アルコラ
−トを添加後、一般式(I)のアルコ−ル類との平衡関
係で生成する一般式(III)の低沸点の低級アルコ−
ルを優先的に蒸留あるいは濃縮溜去することにより、反
応系内中には実質的に一般式(II)の金属アルコラ−
トおよび一般式(III)の低級アルコ−ルはなく、生
成した一般式(V)の金属アルコラ−ト類に2−アミノ
−6−クロロプリンあるいは2−アミノプリン−6−イ
ルトリメチルアンモニウムクロライドを作用させること
により、目的とする一般式(V)の2−アミノ−6−ア
ルコキシプリンを高収率で得ることができる。
【0009】本製造法において、使用する一般式(I)
のアルコ−ル類のモル比は、一般式(II)の金属アル
コラ−トの1.0倍モル以上用いれば良く、好ましくは
2.0倍モル以上あるいは溶媒を兼ねて使用するのが良
い。
のアルコ−ル類のモル比は、一般式(II)の金属アル
コラ−トの1.0倍モル以上用いれば良く、好ましくは
2.0倍モル以上あるいは溶媒を兼ねて使用するのが良
い。
【0010】2−アミノ−6−クロロプリンあるいは2
−アミノプリン−6−イルトリメチルアンモニウムクロ
ライドの使用量は、一般式(II)の金属アルコラ−ト
との関係で、どちらか一方を1.0モル倍以上使用すれ
ば良い。通常、一般式(II)の金属アルコラ−トを
1.0倍モル以上とするのが良く、好ましくは1.5倍
モルから3.0倍モル程度である。
−アミノプリン−6−イルトリメチルアンモニウムクロ
ライドの使用量は、一般式(II)の金属アルコラ−ト
との関係で、どちらか一方を1.0モル倍以上使用すれ
ば良い。通常、一般式(II)の金属アルコラ−トを
1.0倍モル以上とするのが良く、好ましくは1.5倍
モルから3.0倍モル程度である。
【0011】反応溶媒の種類としては、エチルエ−テ
ル、イソプロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、1,
4−ジオキサン等のエ−テル類、塩化メチレン、クロロ
ホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエチ
レン等のハロゲン化炭化水素、ジメチルスルホキシド
(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアミド(DM
F)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DM
I)あるいはベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
炭化水素等々の反応に悪影響を及ぼさない非プロトン性
溶媒が挙げられるが、好ましくは本反応で使用する一般
式(I)のアルコ−ル誘導体を使用するのが良い。
ル、イソプロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、1,
4−ジオキサン等のエ−テル類、塩化メチレン、クロロ
ホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエチ
レン等のハロゲン化炭化水素、ジメチルスルホキシド
(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアミド(DM
F)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DM
I)あるいはベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
炭化水素等々の反応に悪影響を及ぼさない非プロトン性
溶媒が挙げられるが、好ましくは本反応で使用する一般
式(I)のアルコ−ル誘導体を使用するのが良い。
【0012】反応温度は0℃から溶媒の沸点までの範囲
で使用できるが、好ましくは室温から溶媒の沸点の範囲
である。
で使用できるが、好ましくは室温から溶媒の沸点の範囲
である。
【0013】反応液中からの目的とする一般式(V)の
2−アミノ−6−アルコキシプリンの単離は、常法に従
い、無機塩の濾去、抽出、中和、濃縮、濾過、あるいは
クロマトグラフィ−等の操作を組み合わせ、簡単に単離
することができる。
2−アミノ−6−アルコキシプリンの単離は、常法に従
い、無機塩の濾去、抽出、中和、濃縮、濾過、あるいは
クロマトグラフィ−等の操作を組み合わせ、簡単に単離
することができる。
【0014】本発明で原料として使用される2−アミノ
−6−クロロプリンを製造するには、文献記載の方法
(G.D.Daves,Jr., C.W.Noell, R.K.Robins, H.C.Koppel
andA.G.Beaman, J.Am.Chem.Soc., 82,2633(1960) )に
従えばよく。或いは、グアニンにオキシ塩化リンを作用
させることにより2−アミノ−6−クロロプリンを製造
することができる。又、2−アミノプリン−6−イルト
リメチルアンモニウムクロライドを製造するには、文献
記載の方法(特開昭61−109796)に従えばよ
い。すなわち、2−アミノ−6−クロロプリンにトリメ
チルアミンを作用させることにより2−アミノプリン−
6−イルトリメチルアンモニウムクロライドを製造する
ことができる。
−6−クロロプリンを製造するには、文献記載の方法
(G.D.Daves,Jr., C.W.Noell, R.K.Robins, H.C.Koppel
andA.G.Beaman, J.Am.Chem.Soc., 82,2633(1960) )に
従えばよく。或いは、グアニンにオキシ塩化リンを作用
させることにより2−アミノ−6−クロロプリンを製造
することができる。又、2−アミノプリン−6−イルト
リメチルアンモニウムクロライドを製造するには、文献
記載の方法(特開昭61−109796)に従えばよ
い。すなわち、2−アミノ−6−クロロプリンにトリメ
チルアミンを作用させることにより2−アミノプリン−
6−イルトリメチルアンモニウムクロライドを製造する
ことができる。
【0015】
【発明の効果】本発明の製造法を用いることにより、核
酸系抗ウイルス薬の合成における、重要中間体である2
−アミノ−6−アルコキシプリンを、安全、安価かつ高
収率な工業的生産を可能とする。
酸系抗ウイルス薬の合成における、重要中間体である2
−アミノ−6−アルコキシプリンを、安全、安価かつ高
収率な工業的生産を可能とする。
【0016】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれにより限定されるものではない。
が、本発明はこれにより限定されるものではない。
【0017】実施例1 2−アミノ−6−(2−メトキシエトキシ)プリンの製
造 ナトリウムメトキシド(210g、3.89mol)に
2−メトキシエタノ−ル(7300ml)を加えた後、
還流を1時間行う。次いで、冷却後、減圧濃縮し、約2
kgの2−メトキシエタノ−ルを溜去する。得られた濃
縮残溶液に2−アミノ−6−クロロプリン(311g、
1.83mol)を加え、約3時間還流することにより
反応を終了とする。
造 ナトリウムメトキシド(210g、3.89mol)に
2−メトキシエタノ−ル(7300ml)を加えた後、
還流を1時間行う。次いで、冷却後、減圧濃縮し、約2
kgの2−メトキシエタノ−ルを溜去する。得られた濃
縮残溶液に2−アミノ−6−クロロプリン(311g、
1.83mol)を加え、約3時間還流することにより
反応を終了とする。
【0018】反応液を冷却後、約2規定塩酸(2000
- 3000ml)ついで活性炭(70g)を順次加え、
室温で0.5時間撹拌する。活性炭を濾去後、水酸化ナ
トリウム溶液を加えて中和し、中和溶液を減圧濃縮およ
び乾固する。得られた濃縮残渣に水(約7000g)を
加え、室温で1時間懸濁させた後、析出している結晶を
濾過、水洗ついで減圧乾燥することにより目的とする2
−アミノ−6−(2−メトキシエトキシ)プリン(35
2g、1.68mol、収率92%、mp203℃)を
得る。
- 3000ml)ついで活性炭(70g)を順次加え、
室温で0.5時間撹拌する。活性炭を濾去後、水酸化ナ
トリウム溶液を加えて中和し、中和溶液を減圧濃縮およ
び乾固する。得られた濃縮残渣に水(約7000g)を
加え、室温で1時間懸濁させた後、析出している結晶を
濾過、水洗ついで減圧乾燥することにより目的とする2
−アミノ−6−(2−メトキシエトキシ)プリン(35
2g、1.68mol、収率92%、mp203℃)を
得る。
【0019】実施例2 2−アミノ−6−ブトキシプリンの製造 ナトリウムメトキシド(21.0g、0.389mo
l)にn−ブタノ−ル(210ml)を加えた後、還流
を1時間行う。冷却後、減圧濃縮、乾固する。得られた
濃縮残渣にn−ブタノ−ル(730ml)および2−ア
ミノ−6−クロロプリン(31.1g、0.183mo
l)を加え、一夜還流をすることにより反応を終了とす
る。
l)にn−ブタノ−ル(210ml)を加えた後、還流
を1時間行う。冷却後、減圧濃縮、乾固する。得られた
濃縮残渣にn−ブタノ−ル(730ml)および2−ア
ミノ−6−クロロプリン(31.1g、0.183mo
l)を加え、一夜還流をすることにより反応を終了とす
る。
【0020】反応液を冷却後、約4規定塩酸/ジオキサ
ン溶液で中和し、析出した無機塩を濾去する。この濾液
を減圧濃縮して得られた濃縮残渣をシリカゲルクロマト
グラフィ−精製(酢酸エチル/エタノ−ル)することに
より目的とする2−アミノ−6−ブトキシプリン(3
4.1g、0.165mol、収率90%、mp124
℃)を得る。
ン溶液で中和し、析出した無機塩を濾去する。この濾液
を減圧濃縮して得られた濃縮残渣をシリカゲルクロマト
グラフィ−精製(酢酸エチル/エタノ−ル)することに
より目的とする2−アミノ−6−ブトキシプリン(3
4.1g、0.165mol、収率90%、mp124
℃)を得る。
【0021】実施例3 2−アミノ−6−ベンジルオキシプリンの製造 ナトリウムメトキシド(21.0g、0.389mo
l)にベンジルアルコ−ル(210ml)を加えた後、
約130℃の油浴上で1時間撹拌を行う。冷却後、減圧
濃縮、乾固する。得られた濃縮残渣にベンジルアルコ−
ル(100ml)を添加後、撹拌下、2−アミノプリン
−6−イルトリメチルアンモニウムクロライド(41.
8g、0.183mol)/DMSO(200ml)を
室温で滴下する。滴下後、室温で3時間撹拌することに
より反応を終了とする。
l)にベンジルアルコ−ル(210ml)を加えた後、
約130℃の油浴上で1時間撹拌を行う。冷却後、減圧
濃縮、乾固する。得られた濃縮残渣にベンジルアルコ−
ル(100ml)を添加後、撹拌下、2−アミノプリン
−6−イルトリメチルアンモニウムクロライド(41.
8g、0.183mol)/DMSO(200ml)を
室温で滴下する。滴下後、室温で3時間撹拌することに
より反応を終了とする。
【0022】反応液を氷(約600g)および1規定塩
酸(約600ml)中に加え、pH1に調製後、イソプ
ロピルエ−テル/エチルエ−テルの混合溶媒を用いて十
分に抽出洗浄する。洗浄した水層を活性炭処理ついで活
性炭濾去後、水酸化ナトリウム水溶液で中和、析出した
結晶を濾過する。更に、得られた結晶を水および塩酸で
溶解後、活性炭処理、中和、晶析操作ついで減圧乾燥す
ることにより目的とする2−アミノ−6−ベンジルオキ
シプリン(38.9g、0.161mol、収率88
%、mp201℃)を得る。
酸(約600ml)中に加え、pH1に調製後、イソプ
ロピルエ−テル/エチルエ−テルの混合溶媒を用いて十
分に抽出洗浄する。洗浄した水層を活性炭処理ついで活
性炭濾去後、水酸化ナトリウム水溶液で中和、析出した
結晶を濾過する。更に、得られた結晶を水および塩酸で
溶解後、活性炭処理、中和、晶析操作ついで減圧乾燥す
ることにより目的とする2−アミノ−6−ベンジルオキ
シプリン(38.9g、0.161mol、収率88
%、mp201℃)を得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅野 佳和 埼玉県与野市上落合1039 (72)発明者 小川 裕 埼玉県南埼玉郡白岡町西7−1−49
Claims (2)
- 【請求項1】一般式(I) 【化1】R−OH (I) (式中、Rは炭素数3以上のアルコキシアルキル基、炭
素数4以上のアルキル基、あるいは置換または無置換ベ
ンジル基を示す)で表されるアルコ−ル類に、一般式
(II) 【化2】R’−OM (II) (式中、R’は炭素数3以下の低級アルキル基を示し、
Mはナトリウムあるいはマグネシウムなどの金属を示
す)で表される金属アルコラ−トを添加後、一般式
(I)のアルコ−ル類との平衡関係として生成する一般
式(III) 【化3】R’−OH (III) (式中、R’は炭素数3以下の低級アルキル基を示す)
で表される低沸点の低級アルコ−ルを優先的に蒸留ある
いは濃縮溜去することにより生成する一般式(IV) 【化4】R−OM (IV) (式中、Rは炭素数3以上のアルコキシアルキル基、炭
素数4以上のアルキル基、あるいは置換または無置換ベ
ンジル基を示し、Mはナトリウムあるいはマグネシウム
などの金属を示す)で表される金属アルコラ−ト誘導体
に、2−アミノ−6−クロロプリンあるいは2−アミノ
プリン−6−イルトリメチルアンモニウムクロライドを
作用させることを特徴とする一般式(V) 【化5】 (式中、Rは炭素数3以上のアルコキシアルキル基、炭
素数4以上のアルキル基、あるいは置換または無置換ベ
ンジル基を示す)で表される2−アミノ−6−アルコキ
シプリンの製造法 - 【請求項2】一般式(I) 【化6】R−OH (I) (式中、Rは炭素数3以上のアルコキシアルキル基、炭
素数4以上のアルキル基、あるいは置換または無置換ベ
ンジル基を示す)で表されるアルコ−ル類に、一般式
(II) 【化7】R’−OM (II) (式中、R’は炭素数3以下の低級アルキル基を示し、
Mはナトリウムあるいはマグネシウムなどの金属を示
す)で表される金属アルコラ−トを添加後、一般式
(I)のアルコ−ル類との平衡関係として生成する一般
式(III) 【化8】R’−OH (III) (式中、R’は炭素数3以下の低級アルキル基を示す)
で表される低沸点の低級アルコ−ルを優先的に蒸留ある
いは濃縮溜去することにより生成する一般式(IV) 【化9】R−OM (IV) (式中、Rは炭素数3以上のアルコキシアルキル基、炭
素数4以上のアルキル基、あるいは置換または無置換ベ
ンジル基を示し、Mはナトリウムあるいはマグネシウム
などの金属を示す)で表される金属アルコラ−ト誘導体
の製造法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28715192A JPH06116266A (ja) | 1992-10-02 | 1992-10-02 | 2−アミノ−6−アルコキシプリンの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28715192A JPH06116266A (ja) | 1992-10-02 | 1992-10-02 | 2−アミノ−6−アルコキシプリンの製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06116266A true JPH06116266A (ja) | 1994-04-26 |
Family
ID=17713739
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28715192A Pending JPH06116266A (ja) | 1992-10-02 | 1992-10-02 | 2−アミノ−6−アルコキシプリンの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06116266A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7345170B2 (en) * | 2002-04-08 | 2008-03-18 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Crystal and solvate of 2-amino-6-benzyloxypurine and production methods thereof |
-
1992
- 1992-10-02 JP JP28715192A patent/JPH06116266A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7345170B2 (en) * | 2002-04-08 | 2008-03-18 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Crystal and solvate of 2-amino-6-benzyloxypurine and production methods thereof |
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