JPH06116184A - (s)−2,3−ジヒドロポリプレノール化合物、その製造法およびこれらを有効成分とする癌増殖抑制および/または癌転移抑制剤 - Google Patents

(s)−2,3−ジヒドロポリプレノール化合物、その製造法およびこれらを有効成分とする癌増殖抑制および/または癌転移抑制剤

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JPH06116184A JP5069750A JP6975093A JPH06116184A JP H06116184 A JPH06116184 A JP H06116184A JP 5069750 A JP5069750 A JP 5069750A JP 6975093 A JP6975093 A JP 6975093A JP H06116184 A JPH06116184 A JP H06116184A
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 次の式〔I〕または〔II〕 【化1】 (式中、mは7または8を示す) 【化2】 (式中、mは7または8を示す)で示される(S)−
2,3−ジヒドロポリプレノール化合物およびその薬理
学的に許容し得る塩。 【構成】 式〔I〕の化合物は対応するポリプレノール
の2位の二重結合を不斉還元して、また式〔II〕の化合
物は式〔I〕の化合物をリン酸エステル化して得られ
る。式〔I〕および式〔II〕の(S)−2,3−ジヒド
ロポリプレノール化合物およびその薬理学的に許容し得
る塩は、癌増殖抑制および/または癌転移抑制剤として
用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な(S)−2,3
−ジヒドロポリプレノール化合物およびその薬理学的に
許容し得る塩、その製造法および該化合物を有効成分と
して含有する癌増殖抑制および/または癌転移抑制剤に
関する。
【0002】
【従来技術】わが国において、各種疾患の中で癌が死因
の第1位となっており、さらに最近の統計によれば、癌
による死亡者数は年々増加している。その原因について
は種々の説があるものの、癌に対する新規な治療方法を
早急に確立することが求められている。
【0003】これまで癌の治療には、外科療法、放射線
療法および化学療法などの諸療法が単独であるいは組み
合わせて試みられている。外科手術を内容とする外科療
法は、原発性癌の除去に大きな効果を発揮するが、手術
の不可能な臓器の癌や転移が始まった癌の場合には無力
である。放射線療法、化学療法などは、外科手術が不可
能な臓器における原発性癌または転移癌に対して適用さ
れる場合が多いが、正常細胞に対しても障害を及ぼしが
ちであって、その結果、しばしば免疫機能の低下、代謝
機能の低下、造血機能の低下などの好ましくない副作用
が現れるものであり、適用の範囲が限定されている。ま
た、仮にかかる治療法で身体の特定部位の癌の増殖阻止
に成功しても他の部位での転移癌の増殖によって死に至
る場合が多い。かかる状況から、現在、正常細胞に対す
る障害作用の小さい、従って副作用の小さい癌増殖抑制
あるいは癌転移抑制剤の開発が望まれている。
【0004】ラセミ体である2,3−ジヒドロポリプレ
ノール化合物は、生体に対する副作用が小さく、癌増殖
抑制および癌転移抑制作用を併せ持つ化合物であること
が報告されている(特公平4−52251、特開平2−
11513、特開平2−25415、Cancer Letters,
1991年, 57巻, 159〜163頁)が、その癌治療剤としての
有効性は未だ充分とは言いがたい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、生体
に対する副作用が小さく、癌治療の上で有効な薬剤が求
められているが、現在までに決定的に有効な薬剤は見出
されていない。
【0006】かかる状況のもとで、副作用が小さい上
に、既知の化合物と比べてより明確な癌増殖抑制あるい
は癌転移抑制効果を有する化合物を得ることが課題とな
っている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
解決のために鋭意研究の結果つぎの発明を完成したので
ある。すなわち、本発明は第一に式〔I〕
【化9】 (式中、mは7または8を示す)および式〔II〕
【化10】 (式中、mは7または8を示す)からなる群より選ばれ
る(S)−2,3−ジヒドロポリプレノール化合物およ
びその薬理学的に許容し得る塩に関するものである。
【0008】本発明は第二に、式〔III〕
【化11】 (式中、mは7または8を示す)で表されるポリプレノ
ールの2位の二重結合を不斉還元反応に付すことによっ
て式〔I〕
【化12】 (式中、mは7または8を示す)で表される(S)−
2,3−ジヒドロポリプレノールを製造する方法に関す
るものである。
【0009】本発明は第三に一般式〔I〕で表される
(S)−2,3−ジヒドロポリプレノールをリン酸エス
テル化して、一般式〔II〕
【化13】 (式中、mは7または8を示す)で表される(S)−
2,3−ジヒドロポリプレニルモノホスフェイトを製造
する方法に関する。
【0010】さらに本発明は第四に、上記一般式〔I〕
または〔II〕で表される(S)−2,3−ジヒドロポリ
プレノール化合物またはその薬理学的に許容し得る塩を
有効成分として含有してなる癌増殖抑制および/または
癌転移抑制剤に関する。
【0011】本発明の一般式〔I〕
【化14】 (式中、mは7または8を示す)で表される(S)−
2,3−ジヒドロポリプレノールは、一般式〔III〕
【化15】 (式中、mは7または8を示す)で表されるポリプレノ
ールの2位の二重結合を不斉還元反応に付すことによっ
て得られる。
【0012】ここで用いられる不斉還元反応はポリプレ
ノールの2位の二重結合を選択的に還元するいかなる反
応試剤を用いて行っても良い。かかる不斉還元反応に
は、例えば水素気流下に不斉なルテニウム−ホスフィン
錯体を触媒として用いて行なう反応がある。不斉なルテ
ニウム−ホスフィン錯体としては、Ru((R)-BINAP)(O2Ct
-Bu)2、 Ru((R)-BINAP)(O2CPh)2、 Ru((R)-BINAP)(O2CC
H3)、 Ru((R)-BINAP)(O2CCF 3)などが用いられるが、好
ましくはRu((R)-BINAP)(O2CCH3)またはRu((R)-BINAP)(O
2CCF3)が用いられる。用いる触媒量は基質に対して、
モル比1/100から1/50,000の範囲で行なわ
れる。水素圧は20気圧から150気圧の範囲で行なわ
れる。温度は室温から100℃の範囲で、好ましくは室
温で行なわれる。溶媒としてはメタノール、エタノール
などのアルコール系溶媒、またはそれらアルコール系溶
媒と塩化メチレン、クロロホルムなどのハロゲン系溶媒
との混合溶媒が用いられる。
【0013】本発明の一般式〔II〕
【化16】 (式中、mは7または8を示す)で表される(S)−
2,3−ジヒドロポリプレニルホスフェイトは、上記の
ようにして得られた一般式〔I〕
【化17】 (式中、mは7または8を示す)で表される(S)−
2,3−ジヒドロポリプレノールをリン酸エステル化す
ることで得られる。
【0014】このリン酸エステル化は既知の方法、
(S)−2,3−ジヒドロポリプレノールとオキシ塩化
リンとを塩基性化合物、例えばピリジンの存在下に反応
させ、これらの反応で得られた生成物を部分加水分解す
るなどの方法で行なうことができる。
【0015】この(S)−2,3−ジヒドロポリプレノ
ールのリン酸エステル化をオキシ塩化リンを用いる方法
で行う工程について説明すると、このオキシ塩化リンと
反応させて中間体としてジクロルホスフェイトとする反
応において用いる塩基性化合物としては、トリメチルア
ミン、トリエチルアミン、ピリジンなどを挙げることが
できる。溶媒としては、ジエチルエーテル、1,4−ジ
オキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエ
タンなどのエーテル系溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプ
タンなどの炭化水素系溶媒を用いることができる。反応
温度は一般に、−10℃から10℃の温度範囲で行なわ
れる。
【0016】続く加水分解反応は、上記で得られたジク
ロルホスフェイトを含む反応液に、トリメチルアミン、
トリエチルアミン、ピリジンなどを含有する水を加える
ことによって容易に行なわれる。
【0017】上記一般式〔I〕または〔II〕で表される
(S)−2,3−ジヒドロポリプレノール化合物は、下記
実施例によっても明らかな通り、動物実験において、対
応する既知の(±)−2,3−ジヒドロポリプレノール
化合物が有効性を示さない低投与量において極めて優れ
た癌増殖抑制および癌転移抑制作用を発揮する。そし
て、下記実施例にも示されているように、(±)−2,
3−ジヒドロポリプレノール化合物を構成するもう一方
の光学異性体である(R)−2,3−ジヒドロポリプレ
ノール化合物、すなわち、次の一般式〔I′〕
【化18】 (式中、mは7または8を示す)および一般式〔II′〕
【化19】 (式中、mは7または8を示す)で示される化合物は、
意外にも癌増殖および癌転移を促進する作用を有するこ
とが明らかになった。すなわち、上記(S)−2,3−
ジヒドロポリプレノール化合物が対応する(±)−2,
3−ジヒドロポリプレノール化合物と比べて顕著に優れ
た癌増殖抑制および癌転移抑制作用を発揮する理由の一
つとして、相反する作用を有する(R)−2,3−ジヒ
ドロポリプレノール化合物の影響が除かれたことも考え
られる。
【0018】毒性が極めて小さいことも上記(S)−
2,3−ジヒドロポリプレノール化合物の特色であり、
例えばこの化合物のすべてについてのマウスにおける急
性毒性試験では腹腔内投与時のLD50値が2g/kg以上
であることが示されている。
【0019】上記(S)−2,3−ジヒドロポリプレノ
ール化合物は、その一つまたは複数を動物細胞の培養系
に添加したとき、細胞表面糖鎖構造を変化させるもので
あって、このような細胞表面構造に対する影響を介して
癌増殖抑制および癌転移抑制作用が発現されるものと推
定される。勿論かかる癌増殖抑制および癌転移抑制作用
に関する(S)−2,3−ジヒドロポリプレノール化合
物の作用機序は仮説であって、別途の作用機序によって
かかる作用が発揮されるものであってもよいことは当然
である。
【0020】この(S)−2,3−ジヒドロポリプレノ
ール化合物は種々の癌、例えば、胃癌、食道癌、小腸
癌、大腸癌、直腸癌、子宮癌、膀胱癌、皮膚癌、メラノ
ーマ、肝癌、膵臓癌、リンパ肉腫などの悪性腫瘍の増殖
および/または転移の抑制に効果的に使用しうる。
【0021】本発明の(S)−2,3−ジヒドロポリプ
レノール化合物は所望によって薬理学的に許容し得る塩
に変換することができ、これらの塩も本発明の範囲に包
含される。例えば(S)−2,3−ジヒドロポリプレニ
ルモノホスフェイトのカリウム塩、ナトリウム塩、カル
シウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
【0022】投与方法としては、経口投与の他に皮下注
射、静脈注射のような非経口投与も可能である。そして
通常の臨床投与量として、成人一人当り経口の場合0.
1〜100mg、非経口の場合0.01〜10mgの範囲ま
たはそれ以上で用いられる。しかして癌の種類、症状の
程度によっては上記の範囲に限られることなく更に異な
った範囲の投与量で投与することができる。
【0023】これらの製剤の調製にあたっては製剤化の
ための慣用の添加剤、例えば賦形剤、安定剤、防腐剤、
溶解剤、湿潤剤、乳化剤、滑沢剤、甘味剤、着色剤、香
味剤、張度調整剤、緩衝剤、酸化防止剤などを添加して
製剤化することができる。
【0024】この(S)−2,3−ジヒドロポリプレノ
ール化合物は癌治療剤としてこのものを単独の有効成分
とする医薬として用いることが可能であるが、その他に
公知の制癌剤と併用して用いることもできる。また、外
科療法、放射線療法などと併用することもできる。そし
ていずれの場合においても癌治療の効果が増大し、延命
効果が発揮される。
【0025】以下に本発明の化合物の合成例および癌増
殖抑制および/または癌転移抑制剤としての効果を実施
例によりより詳しく説明する。なお、参考例として本発
明化合物に対応する(R)体化合物の合成例を示した。
この参考例で合成した(R)体化合物および既知方法で
合成したラセミ体化合物と、本発明化合物との効果の比
較を実施例中で行った。
【0026】実施例1 (S)−2,3−ジヒドロソラネソール(化合物)(一
般式〔I〕でm=7の化合物) ソラネソール(一般式〔III〕でm=7の化合物)(1
5.0g,23.8mmol)を脱酸素した塩化メチレン(1
3.2ml)−メタノール(52.8ml)に溶かした溶液を
アルゴン気流下に200mlのオートクレーブに入れ、次
いでRu((R)-BINAP)(O2CCH3)2 (20.0mg, 23.8μmol)を加
えた。次いで、水素圧力30kg/cm2、室温で22時間
撹拌した。溶媒留去後の残渣をシリカゲルクロマトグラ
フィ(溶出液:10%酢酸エチル−ヘキサン)で精製し
て、14.9gの表題化合物を得た。
【0027】比旋光度〔α〕D 25 −1.43°(c 5.00,CHC
l3) 赤外線吸収スペクトル(液膜法):3340,2930,2860,
1670,1455,1390,1160,1110,1065cm-1 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3):δ 0.91(2H, d, J=6.8H
z), 1.20(1H, m), 1.31-1.48(4H, m), 1.60(24H, s),
1.63(3H, s), 1.95-2.10(31H, m), 3.68(2H, m), 5.12
(8H, m)
【0028】光学純度の決定:得られた化合物をジョ
ーンズ酸化にてカルボン酸に導き、(S)−(−)−1
−(1−ナフチル)エチルアミンとからアミドを合成
し、高速液体クロマトグラフィ〔カラム:Nucleosil 5
0−5、 4.6×250mm;溶媒:ヘキサン−酢酸エチ
ル(9:1)、1.5ml/min;検出254nm〕でジアス
テレオマーの分離分析を行なった。(S)−2,3−ジ
ヒドロソラネソールに由来するジアステレオマーのピー
クが約16分に、(R)−2,3−ジヒドロソラネソー
ルに由来するジアステレオマーのピークが約12分に検
出され、化合物の光学純度は95.5% e.e.であっ
た。
【0029】実施例2 (S)−2,3−ジヒドロデカプレノール(化合物
(一般式〔I〕でm=8の化合物) デカプレノール(一般式〔III〕でm=8の化合物)を
用いて、実施例1と同様にして表題化合物を得た。
【0030】融点 30℃ 比旋光度〔α〕D 25 −1.40°(c 5.00, CHCl3) 赤外線吸収スペクトル(液膜法):3340, 2930, 2860,
1670, 1455, 1390, 1155, 1110, 1065cm-1 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3):δ 0.91(2H, d, J=6.4
Hz), 1.20(1H, m), 1.32-1.48(4H, m), 1.60(27H, s),
1.68(3H, s), 1.95-2.17(35H, m), 3.67(2H, m), 5.12
(9H, m) 実施例1と同様にして光学純度を求めると、96.6%
e.e.であった。
【0031】実施例3 (S)−2,3−ジヒドロソラネシルモノホスフェイト
(化合物)(一般式〔II〕でm=7の化合物) オキシ塩化リン(2.6ml,27mmol)に氷冷撹拌下
に、(S)−2,3−ジヒドロソラネソール(化合物
:2.50g,3.9mmol)とトリエチルアミン(0.
80ml,5.9mmol)のテトラヒドロフラン(25ml)
溶液を20分で滴下した。その後2時間同温で撹拌し
た。反応液を濃縮した残渣にジエチルエーテル(25m
l)を加え、室温で1時間30分撹拌した。不溶物を除
去した後に濃縮した残渣をテトラヒドロフラン(25m
l)に溶解し、次いでトリエチルアミン(10ml)を含
む氷水(100ml)に加え1時間撹拌した。10%塩酸
にて酸性とした後にイソプロピルエーテルで抽出した。
有機相は水洗後に硫酸マグネシウム(無水)で乾燥し、
濃縮した。残渣にメタノール(80ml)、オクタデシル
シラン(5g)を加えて室温で10分間撹拌した。オク
タデシルシランを濾別後濃縮した残渣をメタノールから
結晶化して、2.10gの表題化合物を得た。
【0032】融点 30〜31℃ 比旋光度〔α〕D 21 −1.73°(c 5.00, CHCl3) 赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法):3440, 2930, 286
0, 1670, 1455, 1390,1065, 1020cm-1 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3):δ 0.90(3H, d, J=6.4
Hz), 1.15-1.75(5H, m), 1.60(24H, s), 1.68(3H, m),
1.95-2.11(30H, m), 3.10(2H, br), 4.12(2H,m), 5.11
(8H, m)
【0033】実施例4 (S)−2,3−ジヒドロデカプレニルモノホスフェイ
ト(化合物)(一般式〔II〕でm=8の化合物) (S)−2,3−ジヒドロデカプレノール(化合物
を用いて、実施例3と同様にして表題化合物を得た。
【0034】融点 36.5℃ 比旋光度〔α〕D 23 −1.61°(c 5.00, CHCl3) 赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法):3460, 2930, 286
0, 1670, 1455, 1390,1070, 1035cm-1 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3):δ 0.90(3H, d, J=6.3
Hz), 1.13-1.75(5H, m), 1.60(27H, s), 1.68(3H, s),
1.95-2.10(34H, m), 4.07(2H, m), 4.15(2H, br), 5.12
(9H, m)
【0035】参考例1 (R)−2,3−ジヒドロソラネソール(化合物)(一
般式〔I′〕でm=7の化合物) ソラネソール(一般式〔III〕でm=7の化合物)(1
5.0g,23.8mmol)を脱酸素した塩化メチレン(1
3.2ml)−メタノール(52.8ml)に溶かした溶液を
アルゴン気流下に200mlのオートクレーブに入れ、次
いでRu((S)-BINAP)(O2CCH3)2 (20.0mg, 23.8μmol)を加
えた。次いで、水素圧力30kg/cm2、室温で22時間
撹拌した。溶媒留去後の残渣をシリカゲルクロマトグラ
フィ(溶出液:10%酢酸エチル−ヘキサン)で精製し
て、14.9gの表題化合物を得た。
【0036】比旋光度〔α〕D 25 +1.43°(c 5.00,CHC
l3) 赤外線吸収スペクトル(液膜法):3340,2930,2860,
1670,1455,1390,1160,1110,1065cm-1 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3):δ 0.91(2H, d, J=6.8H
z), 1.20(1H, m), 1.31-1.48(4H, m), 1.60(24H, s),
1.63(3H, s), 1.95-2.10(31H, m), 3.68(2H, m), 5.12
(8H, m)
【0037】光学純度の決定:得られた化合物をジョ
ーンズ酸化にてカルボン酸に導き、(S)−(−)−1
−(1−ナフチル)エチルアミンとからアミドを合成
し、高速液体クロマトグラフィ〔カラム:Nucleosil 5
0−5、 4.6×250mm;溶媒:ヘキサン−酢酸エチ
ル(9:1)、1.5ml/min;検出254nm〕でジアス
テレオマーの分離分析を行なった。(S)−2,3−ジ
ヒドロソラネソールに由来するジアステレオマーのピー
クが約16分に、(R)−2,3−ジヒドロソラネソー
ルに由来するジアステレオマーのピークが約12分に検
出され、化合物の光学純度は93.8% e.e.であっ
た。
【0038】参考例2 (R)−2,3−ジヒドロデカプレノール(化合物
(一般式〔I′〕でm=8の化合物) デカプレノール(一般式〔III〕でm=8の化合物)を
用いて、参考例1と同様にして表題化合物を得た。
【0039】融点 30℃ 比旋光度〔α〕D 25 +1.42°(c 5.00, CHCl3) 赤外線吸収スペクトル(液膜法):3340, 2930, 2860,
1670, 1455, 1390, 1155, 1110, 1065cm-1 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3):δ 0.91(2H, d, J=6.4
Hz), 1.20(1H, m), 1.32-1.48(4H, m), 1.60(27H, s),
1.68(3H, s), 1.95-2.17(35H, m), 3.67(2H, m), 5.12
(9H, m) 参考例1と同様にして光学純度を求めると、93.0%
e.e.であった。
【0040】参考例3 (R)−2,3−ジヒドロソラネシルモノホスフェイト
(化合物)(一般式〔II′〕でm=7の化合物) オキシ塩化リン(2.6ml,27mmol)に氷冷撹拌下
に、(R)−2,3−ジヒドロソラネソール(化合物
:2.50g,3.9mmol)とトリエチルアミン(0.
80ml,5.9mmol)のテトラヒドロフラン(25ml)
溶液を20分で滴下した。その後2時間同温で撹拌し
た。反応液を濃縮した残渣にジエチルエーテル(25m
l)を加え、室温で1時間30分撹拌した。不溶物を除
去した後に濃縮した残渣をテトラヒドロフラン(25m
l)に溶解し、次いでトリエチルアミン(10ml)を含
む氷水(100ml)に加え1時間撹拌した。10%塩酸
にて酸性とした後にイソプロピルエーテルで抽出した。
有機相は水洗後に硫酸マグネシウム(無水)で乾燥し、
濃縮した。残渣にメタノール(80ml)、オクタデシル
シラン(5g)を加えて室温で10分間撹拌した。オク
タデシルシランを濾別後濃縮した残渣をメタノールから
結晶化して、2.24gの表題化合物を得た。
【0041】融点 30〜31℃ 比旋光度〔α〕D 21 +1.65°(c 5.00, CHCl3) 赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法):3440, 2930, 286
0, 1670, 1455, 1390,1065, 1020cm-1 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3):δ 0.90(3H, d, J=6.4
Hz), 1.15-1.75(5H, m), 1.60(24H, s), 1.68(3H, m),
1.95-2.11(30H, m), 3.10(2H, br), 4.12(2H,m), 5.11
(8H, m)
【0042】参考例4 (R)−2,3−ジヒドロデカプレニルモノホスフェイ
ト(化合物10)(一般式〔II′〕でm=8の化合物) (R)−2,3−ジヒドロデカプレノール(化合物
を用いて、参考例3と同様にして表題化合物を得た。
【0043】融点 36.5℃ 比旋光度〔α〕D 23 +1.62°(c 5.00, CHCl3) 赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法):3460, 2930, 286
0, 1670, 1455, 1390,1070, 1035cm-1 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3):δ 0.90(3H, d, J=6.3
Hz), 1.13-1.75(5H, m), 1.60(27H, s), 1.68(3H, s),
1.95-2.10(34H, m), 4.07(2H, m), 4.15(2H, br), 5.12
(9H, m)
【0044】実施例5 化合物、既知方法で得られた(±)−2,3−ジヒ
ドロデカプレノール(化合物)および同(±)−2,3
−ジヒドロデカプレニルモノホスフェイト(化合物
を用いて癌細胞をマウスの尾静脈内に移植した場合の肺
への転移に及ぼす影響を調べた。
【0045】動物:C57BL/6雄マウス(6週令) 癌細胞:高転移性メラノーマ細胞、B16−F10 実験方法:B16−F10細胞8×10個をマウスの
尾静脈内に移植した。脂肪乳剤に含有させた化合物
の中の一種)を、移植の前日、移植日
および移植の翌日の3回にわたって尾静脈内投与した。
脂肪乳剤の組成は、10%大豆油、1.2%大豆レシチ
ン、2.5%グリセリンおよび適当量の化合物(
の中の一種)とした。対照マウスには、化合
のいずれをも含有しない脂肪乳剤を投
与した。移植後14日目にマウスを解剖して、肺表面に
形成された転移結節数を測定した。なお、各実験群の動
物数は9〜13匹とした。
【0046】
【表1】
【0047】表1に示した結果から明らかなように、本
発明の(S)−2,3−ジヒドロポリプレノール化合物
およびは、対応する既知方法で得られた(±)−
2,3−ジヒドロポリプレノール化合物およびが有
効性を発揮しない投与量において、静脈内移植した癌細
胞の肺への転移を優位に抑制した。
【0048】実施例6 化合物および(R)−2,3−ジヒドロ
デカプレニルモノホスフェイト(化合物10)を用い
て、癌細胞をマウスの足蹠に移植した場合の肺転移に及
ぼす影響を調べた。使用した動物および癌細胞は実施例
5と同じである。 実験方法:B16−F10細胞4×105個をマウスの
左後肢足蹠に移植した。移植後14日間マウスを放置す
ることにより、移植部位に腫瘍を形成させた。脂肪乳剤
に含有させた化合物(10の中の一
種)を、移植後15日目より27日目まで隔日に7回、
右脇腹皮下に投与した。移植後28日目に左後肢を切断
し、42日目にマウスを解剖して、肺表面に形成された
転移結節数を測定した。なお、各実験群の動物数は10
〜14匹とした。
【0049】
【表2】
【0050】表2に示した結果から明らかなように、本
発明の(S)−2,3−ジヒドロポリプレノール化合物
およびは、対応する既知の(±)−2,3−ジヒド
ロポリプレノール化合物およびが有効性を示さない
投与量において、足蹠に形成された腫瘍からの癌細胞の
肺への転移を顕著に抑制した。また(R)−2,3−ジ
ヒドロポリプレノール化合物10は、対応する(S)−
2,3−ジヒドロポリプレノール化合物とは逆に癌細
胞の肺への転移を促進した。
【0051】実施例7 化合物およびを用いて、マウス免疫系の抗腫瘍
活性に及ぼす影響を調べた。使用した動物および癌細胞
は実施例5と同じである。 実験方法:脂肪乳剤に含有させた化合物(10
の中の一種)を、隔日に7回、マウスの腹腔内に投与し
た。最終投与の翌日に、B16−F10細胞5×104
個をマウスの右脇腹皮下に移植した。移植後11日目に
移植部に形成された腫瘍の平均径〔(最長径+最短径)
×1/2〕を測定した。なお、各実験群の動物数は10
〜15匹とした。
【0052】
【表3】
【0053】表3に示した結果から明らかなように、本
発明の(S)−2,3−ジヒドロポリプレノール化合物
は、対応する(±)−2,3−ジヒドロポリプレノー
ル化合物が有効性を示さない投与量において、マウス
免疫系の抗腫瘍活性を増強し、有意な腫瘍増殖抑制効果
を発揮した。また、(R)−2,3−ジヒドロポリプレ
ノール化合物10は、対応する(S)−2,3−ジヒド
ロポリプレノール化合物とは逆にマウス免疫系の抗腫
瘍活性を減退させ、腫瘍増殖を促進した。
【0054】製剤例1 経口用軟カプセル剤 (S)−2,3−ジヒドロデカプレニルモノホスフェイ
50gおよびポリエチレングリコール(マクロゴ
ール−400)130gを混合して均一な溶液とする。別
にゼラチン93g、グリセリン19g、D−ソルビトー
ル10g、パラオキシ安息香酸エチル0.4g、パラオ
キシ安息香酸プロピル0.2gおよび酸化チタン0.4g
の組成からなるゼラチン溶液を調製し、これをカプセル
皮膜剤として手動式平板打抜法により内容物190mgを
含有するソフトカプセルを製造した。
【0055】製剤例2 注射剤 大豆油50g、大豆レシチン6g、グリセリン12.5
gと(S)−2,3−ジヒドロデカプレニルモノホスフ
ェイト 2.5gを混合し、50〜60℃に加温して溶
解させた。これに250mlの蒸留水を加え、ミキサーで
均質化して粗乳化液を得た。この粗乳化液に蒸留水を加
えて全量を500mlとした後、マントン・ゴーリン型高
圧乳化液の液槽に入れて循環させ、均質な脂肪乳剤を作
製した。本剤を無菌操作によりアンプル1ccに分注し融
閉する。
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】この(S)−2,3−ジヒドロポリプレノ
ール化合物は種々の癌、例えば、胃癌、肺癌、食道癌、
小腸癌、大腸癌、直腸癌、子宮癌、膀胱癌、皮膚癌、メ
ラノーマ、肝癌、膵臓癌、リンパ肉腫などの悪性腫瘍の
増殖および/または転移の抑制に効果的に使用しうる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】表1に示した結果から明らかなように、本
発明の(S)−2,3−ジヒドロポリプレノール化合物
およびは、対応する既知方法で得られた(±)−
2,3−ジヒドロポリプレノール化合物およびが有
効性を発揮しない投与量において、静脈内移植した癌細
胞の肺への転移を有意に抑制した。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】実施例7 化合物および10を用いて、マウス免疫系の抗腫
瘍活性に及ぼす影響を調べた。使用した動物および癌細
胞は実施例5と同じである。 実験方法:脂肪乳剤に含有させた化合物(10
の中の一種)を、隔日に7回、マウスの腹腔内に投与し
た。最終投与の翌日に、B16−F10細胞5×104
個をマウスの右脇腹皮下に移植した。移植後11日目に
移植部に形成された腫瘍の平均径〔(最長径+最短径)
×1/2〕を測定した。なお、各実験群の動物数は10
〜15匹とした。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】実施例8 化合物を用いて、ヒト肺癌細胞をヌードマウスの大腿
皮内に移植した場合のリンパ節転移に及ぼす影響を調べ
た。 動物:雄KSNヌードマウス(5週令) 癌細胞:ヒト肺癌細胞、AO1 実験方法:AO1細胞2×105個をヌードマウスの右
大腿皮内に移植した。移植部位の平均腫瘍径が約9.5
mmに達するまでマウスを放置し、以後、脂肪乳剤に含
有させた化合物を、週3回の頻度で5週間に亘って皮
下投与した。投与終了後マウスを解剖し、右鼠蹊部リン
パ節における転移の有無を調べた。なお、各実験群の動
物数は13匹とした。
【表4】 化 合 物 投与量(μg/kg) リンパ節転移陽性マウス 対 照 − 13/13 (100%) 0.1 12/13 ( 92%) 0.5 9/13 ( 69%) 表4に示した結果から明らかなように、本発明の(S)−
2,3−ジヒドロポリプレノール化合物は、ヌードマ
ウスの大腿部に形成されたヒト肺癌由来腫瘍からの癌細
胞のリンパ節への転移を有意に抑制した。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】製剤例1 経口用軟カプセル剤 (S)−2,3−ジヒドロデカプレニルモノホスフェイ
50gおよびポリエチレングリコール(マクロゴ
ール−400)130gを混合して均一な溶液とする。別
にゼラチン93g、グリセリン19g、D−ソルビトー
ル10g、パラオキシ安息香酸エチル0.4g、パラオ
キシ安息香酸プロピル0.2gおよび酸化チタン0.4g
の組成からなるゼラチン溶液を調製し、これをカプセル
皮膜剤として手動式平板打抜法により内容物190mgを
含有するソフトカプセルを製造した。 製剤例2 注射剤 大豆油50g、大豆レシチン6g、グリセリン12.5
gと(S)−2,3−ジヒドロデカプレニルモノホスフ
ェイト 2.5gを混合し、50〜60℃に加温して溶
解させた。これに250mlの蒸留水を加え、ミキサーで
均質化して粗乳化液を得た。この粗乳化液に蒸留水を加
えて全量を500mlとした後、マントン・ゴーリン型高
圧乳化液の液槽に入れて循環させ、均質な脂肪乳剤を作
製した。本剤を無菌操作によりアンプル1ccに分注し融
閉する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式〔I〕 【化1】 (式中、mは7または8を示す)および式〔II〕 【化2】 (式中、mは7または8を示す)からなる群より選ばれ
    る(S)−2,3−ジヒドロポリプレノール化合物およ
    びその薬理学的に許容し得る塩。
  2. 【請求項2】 式〔III〕 【化3】 (式中、mは7または8を示す)で表される化合物の2
    位の二重結合を不斉還元反応に付すことによって、式
    〔I〕 【化4】 (式中、mは7または8を示す)で表される(S)−
    2,3−ジヒドロポリプレノールを製造する方法。
  3. 【請求項3】 式〔I〕 【化5】 (式中、mは7または8を示す)で表される(S)−
    2,3−ジヒドロポリプレノールをリン酸エステル化し
    て、式〔II〕 【化6】 (式中、mは7または8を示す)で表される(S)−
    2,3−ジヒドロポリプレニルモノホスフェイトを製造
    する方法。
  4. 【請求項4】 式〔I〕 【化7】 (式中、mは7または8を示す)および式〔II〕 【化8】 (式中、mは7または8を示す)からなる群より選ばれ
    る(S)−2,3−ジヒドロポリプレノール化合物また
    はその薬理学的に許容し得る塩を有効成分として含有す
    る癌増殖抑制および/または癌転移抑制剤。
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