JPH06116009A - セラミック質発熱体の製造方法 - Google Patents
セラミック質発熱体の製造方法Info
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- JPH06116009A JPH06116009A JP4267591A JP26759192A JPH06116009A JP H06116009 A JPH06116009 A JP H06116009A JP 4267591 A JP4267591 A JP 4267591A JP 26759192 A JP26759192 A JP 26759192A JP H06116009 A JPH06116009 A JP H06116009A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C14/00—Glass compositions containing a non-glass component, e.g. compositions containing fibres, filaments, whiskers, platelets, or the like, dispersed in a glass matrix
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- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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- C03C2214/04—Particles; Flakes
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- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 高いアスペクト比を有する薄片状黒鉛粉末を
導電性材料としてセラミックス等のマトリックスに添加
し、成形後燒結させたセラミック質発熱体において、導
電性材料として用いる薄片状黒鉛粉末をマトリックスに
分散させる前に予め350℃以上の温度で熱処理する。 【効果】 セラミック質発熱体の膨れや亀裂等の発生を
防止し、製造歩留まりが向上するとともに、安定した品
質のセラミック質発熱体を得ることができる。
導電性材料としてセラミックス等のマトリックスに添加
し、成形後燒結させたセラミック質発熱体において、導
電性材料として用いる薄片状黒鉛粉末をマトリックスに
分散させる前に予め350℃以上の温度で熱処理する。 【効果】 セラミック質発熱体の膨れや亀裂等の発生を
防止し、製造歩留まりが向上するとともに、安定した品
質のセラミック質発熱体を得ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、産業用、民生用の加熱
器具、暖房器具等に用いるセラミック質発熱体の製造方
法に関し、特に特定の形状を有する薄片状黒鉛粉末を導
電性材料として用いたセラミック質発熱体の製造方法の
改良技術に関する。
器具、暖房器具等に用いるセラミック質発熱体の製造方
法に関し、特に特定の形状を有する薄片状黒鉛粉末を導
電性材料として用いたセラミック質発熱体の製造方法の
改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】各種加熱機器、暖房器具等に使用する発
熱体として、セラミック材料中に炭素質導電体を分散さ
せたセラミック発熱体が開発されている。
熱体として、セラミック材料中に炭素質導電体を分散さ
せたセラミック発熱体が開発されている。
【0003】従来、炭素質導電体として粒状黒鉛等の炭
素材が用いられているが、その粒子は、粒径に対する厚
みが粒径とほぼ同等又は1/2程度の形状を有した、あ
たかもブロック状の形状をなしている。このような形状
の黒鉛粉末を用いた場合は、少ない添加量で導電経路を
形成させることが困難であり、また導電経路を形成でき
る程度に添加量を増すと、緻密な燒結体が得られにくい
等の点で問題が多い。本発明者らは、各種炭素材料につ
いて検討した結果、特定の形状を有する薄片状黒鉛粉末
がセラミック発熱体に添加する導電体として優れた特性
を示すことを見いだし、この薄片状黒鉛粉末を用いたセ
ラミック発熱体を開発した(特願平4−16605
号)。
素材が用いられているが、その粒子は、粒径に対する厚
みが粒径とほぼ同等又は1/2程度の形状を有した、あ
たかもブロック状の形状をなしている。このような形状
の黒鉛粉末を用いた場合は、少ない添加量で導電経路を
形成させることが困難であり、また導電経路を形成でき
る程度に添加量を増すと、緻密な燒結体が得られにくい
等の点で問題が多い。本発明者らは、各種炭素材料につ
いて検討した結果、特定の形状を有する薄片状黒鉛粉末
がセラミック発熱体に添加する導電体として優れた特性
を示すことを見いだし、この薄片状黒鉛粉末を用いたセ
ラミック発熱体を開発した(特願平4−16605
号)。
【0004】前記薄片状黒鉛粉末は、結晶性の高い天然
黒鉛等を原料黒鉛として得られるものであり、粒子径が
0.5〜100μm、厚さが1.5μm以下、アスペク
ト比が10〜5000の形状を有し、粒子同士の固着も
なく、液体への分散性もよく、ハンドリング性に優れた
黒鉛粉末である。またその特定の形状から導電性につい
て大きな異方性を示し、特に荷重を負荷させると粒子が
配向し、荷重に対し垂直方向に大きな導電性を示すた
め、導電性付与の目的で好適に使用できる材料である。
この薄片状黒鉛粉末は天然黒鉛等の原料黒鉛がその結晶
形態を保持したまま、層間が剥離したような状態で粉末
化されたもので、前記のような特定の形状と高い結晶性
を示すものである。この高い結晶性を有するためにこの
ような薄片状黒鉛粉末は酸化雰囲気においても酸化され
にくいという特徴を有する。
黒鉛等を原料黒鉛として得られるものであり、粒子径が
0.5〜100μm、厚さが1.5μm以下、アスペク
ト比が10〜5000の形状を有し、粒子同士の固着も
なく、液体への分散性もよく、ハンドリング性に優れた
黒鉛粉末である。またその特定の形状から導電性につい
て大きな異方性を示し、特に荷重を負荷させると粒子が
配向し、荷重に対し垂直方向に大きな導電性を示すた
め、導電性付与の目的で好適に使用できる材料である。
この薄片状黒鉛粉末は天然黒鉛等の原料黒鉛がその結晶
形態を保持したまま、層間が剥離したような状態で粉末
化されたもので、前記のような特定の形状と高い結晶性
を示すものである。この高い結晶性を有するためにこの
ような薄片状黒鉛粉末は酸化雰囲気においても酸化され
にくいという特徴を有する。
【0005】このような薄片状黒鉛粉末は、例えば次の
ような方法によって製造される(特開平2−15381
0号)。即ち、原料黒鉛として天然鱗片状黒鉛、キッシ
ュ黒鉛、高結晶性熱分解黒鉛等の結晶性の高い黒鉛粉末
を、高濃度の硫黄と硝酸の混酸と反応させて黒鉛層間化
合物を形成させた後、水洗、乾燥して、残留化合物を含
む黒鉛粉末とする。次いでこれを窒素ガス雰囲気下で8
00℃以上の温度で急熱・保持することにより、黒鉛中
の残留化合物が気化又は分解するとともに、黒鉛はC軸
方向に見かけの厚みが300〜400倍程度に膨張した
膨張黒鉛粉末となる。この膨張黒鉛粉末を液体中に分散
させ、該液体中で超音波を作用させることにより前記特
定形状を有する薄片状黒鉛粉末を得ることができる。
ような方法によって製造される(特開平2−15381
0号)。即ち、原料黒鉛として天然鱗片状黒鉛、キッシ
ュ黒鉛、高結晶性熱分解黒鉛等の結晶性の高い黒鉛粉末
を、高濃度の硫黄と硝酸の混酸と反応させて黒鉛層間化
合物を形成させた後、水洗、乾燥して、残留化合物を含
む黒鉛粉末とする。次いでこれを窒素ガス雰囲気下で8
00℃以上の温度で急熱・保持することにより、黒鉛中
の残留化合物が気化又は分解するとともに、黒鉛はC軸
方向に見かけの厚みが300〜400倍程度に膨張した
膨張黒鉛粉末となる。この膨張黒鉛粉末を液体中に分散
させ、該液体中で超音波を作用させることにより前記特
定形状を有する薄片状黒鉛粉末を得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記薄片状黒鉛粉末を
用いたセラミック発熱体は、導電性が大きく、通電に対
する応答が早く昇温特性に優れ、低い電圧負荷により均
一に発熱し、また所望形状の発熱体とすることができる
ため、ヒーターの小型、軽量化が可能であり、各種加熱
機器、暖房器具等に使用する発熱対として好適に使用で
きる。
用いたセラミック発熱体は、導電性が大きく、通電に対
する応答が早く昇温特性に優れ、低い電圧負荷により均
一に発熱し、また所望形状の発熱体とすることができる
ため、ヒーターの小型、軽量化が可能であり、各種加熱
機器、暖房器具等に使用する発熱対として好適に使用で
きる。
【0007】しかしながら、このセラミック質発熱体を
製造するに際し、セラミック等のマトリックス材料と前
記薄片状黒鉛粉末を混合、分散させたものを成形、焼成
する等の簡単な製造方法で製造すると、得られる焼成体
において、焼成体内部に比較的大きな気孔を含んでいた
り、焼成体の表面が膨れ上がるいわゆる膨れを生じた
り、あるいは亀裂等を生じたりすることがあり、セラミ
ック質発熱体の製造歩留まりの低下、特性の低下を生じ
るという問題があった。
製造するに際し、セラミック等のマトリックス材料と前
記薄片状黒鉛粉末を混合、分散させたものを成形、焼成
する等の簡単な製造方法で製造すると、得られる焼成体
において、焼成体内部に比較的大きな気孔を含んでいた
り、焼成体の表面が膨れ上がるいわゆる膨れを生じた
り、あるいは亀裂等を生じたりすることがあり、セラミ
ック質発熱体の製造歩留まりの低下、特性の低下を生じ
るという問題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、膨張黒鉛
から得られる薄片状黒鉛粉末を用いたセラミック質発熱
体の製造方法について種々検討の結果、かかる問題の原
因を突き止め、該原因を除去することによって前記問題
点をが解決できることを見いだし本発明の完成するに至
った。
から得られる薄片状黒鉛粉末を用いたセラミック質発熱
体の製造方法について種々検討の結果、かかる問題の原
因を突き止め、該原因を除去することによって前記問題
点をが解決できることを見いだし本発明の完成するに至
った。
【0009】即ち、本発明は、セラミックス及び/又は
ガラスよりなるマトリックスに、膨張黒鉛から得られ
る、粒子径が0.5〜100μm、厚さが1.5μm以
下、アスペクト比が10〜5000の薄片状黒鉛粉末を
分散させたあと成形し、その後焼成するセラミック質発
熱体の製造方法において、マトリックスに分散させる前
の前記薄片状黒鉛粉末を予め350℃以上の温度で熱処
理しておくことを特徴とするセラミックス質発熱体の製
造方法であり、また、この製造方法の好ましい方法であ
って、該薄片状黒鉛粉末の熱処理が、セラミック質発熱
体の焼成温度以上で行なわれることを特徴とするセラミ
ック質発熱体の製造方法、また、該薄片状黒鉛粉末の熱
処理が800℃〜3000℃の非酸化性雰囲気で行なわ
れることを特徴とするセラミック質発熱体の製造方法で
ある。
ガラスよりなるマトリックスに、膨張黒鉛から得られ
る、粒子径が0.5〜100μm、厚さが1.5μm以
下、アスペクト比が10〜5000の薄片状黒鉛粉末を
分散させたあと成形し、その後焼成するセラミック質発
熱体の製造方法において、マトリックスに分散させる前
の前記薄片状黒鉛粉末を予め350℃以上の温度で熱処
理しておくことを特徴とするセラミックス質発熱体の製
造方法であり、また、この製造方法の好ましい方法であ
って、該薄片状黒鉛粉末の熱処理が、セラミック質発熱
体の焼成温度以上で行なわれることを特徴とするセラミ
ック質発熱体の製造方法、また、該薄片状黒鉛粉末の熱
処理が800℃〜3000℃の非酸化性雰囲気で行なわ
れることを特徴とするセラミック質発熱体の製造方法で
ある。
【0010】本発明者らは、膨張黒鉛から得られる薄片
状黒鉛粉末を用いたセラミック質発熱体の製造におい
て、発熱体(即ち焼成体)の製造歩留まりの低下、特性
の低下を生じる要因を種々検討した結果、焼成体に生じ
る膨れや亀裂は、焼成時に発生するガスが主な原因であ
り、そのガス発生の原因を調査した結果、膨張黒鉛から
得られる薄片状黒鉛粉末に起因していることが判った。
即ち、導電性付与材料として用いる薄片状黒鉛粉末に微
量ではあるが、発熱体製造の焼成工程においてガス化し
て揮散する成分が含まれており、これが発熱体製造時の
焼成工程における熱処理でガス化することにより、製造
歩留まりの低下、特性の低下を生じる主な原因となるこ
とを突き止めた。
状黒鉛粉末を用いたセラミック質発熱体の製造におい
て、発熱体(即ち焼成体)の製造歩留まりの低下、特性
の低下を生じる要因を種々検討した結果、焼成体に生じ
る膨れや亀裂は、焼成時に発生するガスが主な原因であ
り、そのガス発生の原因を調査した結果、膨張黒鉛から
得られる薄片状黒鉛粉末に起因していることが判った。
即ち、導電性付与材料として用いる薄片状黒鉛粉末に微
量ではあるが、発熱体製造の焼成工程においてガス化し
て揮散する成分が含まれており、これが発熱体製造時の
焼成工程における熱処理でガス化することにより、製造
歩留まりの低下、特性の低下を生じる主な原因となるこ
とを突き止めた。
【0011】薄片状黒鉛粉末の製造に使用する膨張黒鉛
は、従来技術の欄で述べたように結晶性の高い天然黒鉛
等を酸処理して層間化合物としたあと、800℃以上の
温度で熱処理し層間化合物を気化又は分解させ黒鉛を膨
張させたあと水洗、乾燥することにより得られるが、こ
のような高温熱処理によっても、微量ではあるが、気化
又は分解されなかった層間化合物等が残留化合物として
膨張黒鉛粉末中に残存し、これが発熱体製造時の焼成工
程において、ガス化しているものと考えられる。また、
薄片状黒鉛粉末は膨張黒鉛を液体中に分散させた状態で
超音波により粉砕することにより得られるが、この処理
工程においても、前記ガス発生要因を除去できないと考
えられる。
は、従来技術の欄で述べたように結晶性の高い天然黒鉛
等を酸処理して層間化合物としたあと、800℃以上の
温度で熱処理し層間化合物を気化又は分解させ黒鉛を膨
張させたあと水洗、乾燥することにより得られるが、こ
のような高温熱処理によっても、微量ではあるが、気化
又は分解されなかった層間化合物等が残留化合物として
膨張黒鉛粉末中に残存し、これが発熱体製造時の焼成工
程において、ガス化しているものと考えられる。また、
薄片状黒鉛粉末は膨張黒鉛を液体中に分散させた状態で
超音波により粉砕することにより得られるが、この処理
工程においても、前記ガス発生要因を除去できないと考
えられる。
【0012】本発明では、導電性付与材料として使用す
る薄片状黒鉛粉末を、マトリックスと混合する前に予め
熱処理することにより、前記ガス発生要因を除去してお
くというものである。
る薄片状黒鉛粉末を、マトリックスと混合する前に予め
熱処理することにより、前記ガス発生要因を除去してお
くというものである。
【0013】薄片状黒鉛粉末のかかる熱処理は、350
℃以上の温度において効果を奏する。350℃より低い
温度での熱処理では薄片状黒鉛粉末に含まれている残留
化合物等が気化又は分解せず本発明の効果を生じない。
℃以上の温度において効果を奏する。350℃より低い
温度での熱処理では薄片状黒鉛粉末に含まれている残留
化合物等が気化又は分解せず本発明の効果を生じない。
【0014】熱処理の処理時間は処理温度によるが5〜
30時間程度である。また、熱処理の温度は上記のよう
に残留化合物等の気化又は分解を生起させる温度が35
0℃以上であるため、この温度以上で処理することが必
要であるが、さらに目的とする発熱体製品の特性や用い
るマトリックスの種類を考慮すると、より効果的な熱処
理を実施することができる。即ち、セラミック質発熱体
作製における焼成温度は、該発熱体の使用温度より高
く、セラミック質発熱体作製に用いるマトリックスの種
類によって設定されるものであるが、この焼成工程中、
焼成によりマトリックス内に分散している薄片状黒鉛粉
末も焼成温度付近までの温度雰囲気にさらされるため、
薄片状黒鉛粉末を予めセラミック質発熱体の焼成温度以
上で熱処理しておけばより効果的に焼成工程でのガス発
生を防ぐことができる。
30時間程度である。また、熱処理の温度は上記のよう
に残留化合物等の気化又は分解を生起させる温度が35
0℃以上であるため、この温度以上で処理することが必
要であるが、さらに目的とする発熱体製品の特性や用い
るマトリックスの種類を考慮すると、より効果的な熱処
理を実施することができる。即ち、セラミック質発熱体
作製における焼成温度は、該発熱体の使用温度より高
く、セラミック質発熱体作製に用いるマトリックスの種
類によって設定されるものであるが、この焼成工程中、
焼成によりマトリックス内に分散している薄片状黒鉛粉
末も焼成温度付近までの温度雰囲気にさらされるため、
薄片状黒鉛粉末を予めセラミック質発熱体の焼成温度以
上で熱処理しておけばより効果的に焼成工程でのガス発
生を防ぐことができる。
【0015】セラミック質発熱体の焼成温度は概略70
0〜1800℃程度が一般的であるので、好ましくはこ
れらの温度以上、さらには焼成温度より50℃〜100
℃高い温度で熱処理するとよい。
0〜1800℃程度が一般的であるので、好ましくはこ
れらの温度以上、さらには焼成温度より50℃〜100
℃高い温度で熱処理するとよい。
【0016】さらに、該薄片状黒鉛粉末の熱処理は、不
活性雰囲気、還元性雰囲気等の非酸化性雰囲気で行なう
と、熱処理時における薄片状黒鉛粉末の酸化消耗防止、
高温熱処理が可能等の点で有利である。
活性雰囲気、還元性雰囲気等の非酸化性雰囲気で行なう
と、熱処理時における薄片状黒鉛粉末の酸化消耗防止、
高温熱処理が可能等の点で有利である。
【0017】また、該熱処理を薄片状黒鉛粉末が飛散し
ない程度の減圧雰囲気を行なうことにより、薄片状黒鉛
粉末に含まれている残留化合物等が気化又は分解を促進
し、熱処理を容易化することもできる。
ない程度の減圧雰囲気を行なうことにより、薄片状黒鉛
粉末に含まれている残留化合物等が気化又は分解を促進
し、熱処理を容易化することもできる。
【0018】なお、該熱処理によって得られる薄片状黒
鉛粉末(以下、熱処理薄片状黒鉛粉末という。)の形状
は、薄片状黒鉛粉末に含まれている残留化合物等の気化
又は分解にともない、一部の粒子において厚みが薄くな
ることがあるが、概ね熱処理する前後においてほぼ同様
の形状を保っている。
鉛粉末(以下、熱処理薄片状黒鉛粉末という。)の形状
は、薄片状黒鉛粉末に含まれている残留化合物等の気化
又は分解にともない、一部の粒子において厚みが薄くな
ることがあるが、概ね熱処理する前後においてほぼ同様
の形状を保っている。
【0019】ここで、熱処理に付する薄片状黒鉛粉末と
しては、前述したように粒子径0.5〜100μm、厚
さが1.5μm以下、アスペクト比が10〜5000と
非常に特殊な形状を有する黒鉛が好ましいが、特に粒子
径1〜50μm,厚さが1μm以下、アスペクト比が2
00〜3000程度の黒鉛が均一分散や導電経路形成の
容易性の点で好ましい。また、薄片状黒鉛粉末の添加量
は、要求される発熱体の特性値等により調整されるが、
マトリックス100重量部に対して0.5重量部未満で
は、導電経路が不連続化する等により導電性付与効果が
小さくなりやすく、またマトリックス100重量部に対
して10重量部より多いと原料のマトリックス粉末粒子
間の接点が減少する等により、発熱体の緻密性が損なわ
れやすいため、該マトリックス100重量部に対して
0.5〜10重量部、さらに1〜5重量部添加されてい
ることが好ましい。
しては、前述したように粒子径0.5〜100μm、厚
さが1.5μm以下、アスペクト比が10〜5000と
非常に特殊な形状を有する黒鉛が好ましいが、特に粒子
径1〜50μm,厚さが1μm以下、アスペクト比が2
00〜3000程度の黒鉛が均一分散や導電経路形成の
容易性の点で好ましい。また、薄片状黒鉛粉末の添加量
は、要求される発熱体の特性値等により調整されるが、
マトリックス100重量部に対して0.5重量部未満で
は、導電経路が不連続化する等により導電性付与効果が
小さくなりやすく、またマトリックス100重量部に対
して10重量部より多いと原料のマトリックス粉末粒子
間の接点が減少する等により、発熱体の緻密性が損なわ
れやすいため、該マトリックス100重量部に対して
0.5〜10重量部、さらに1〜5重量部添加されてい
ることが好ましい。
【0020】このようにして得られた熱処理薄片状黒鉛
粉末と、例えばアルミナ、シリカ、コージエライト、ム
ライト、ペタライト、チタニア、ジルコニア、窒化珪素
及び炭化珪素セラミックス、ホウケイ酸ガラス、アルミ
ノケイ酸ガラス、ソーダ石灰ガラス、及びオキシナイト
ライドガラス等のセラミック及び/又はガラスよりなる
1種又は2種以上のマトリックス材料を用いてセラミッ
ク質発熱体を製造することができる。
粉末と、例えばアルミナ、シリカ、コージエライト、ム
ライト、ペタライト、チタニア、ジルコニア、窒化珪素
及び炭化珪素セラミックス、ホウケイ酸ガラス、アルミ
ノケイ酸ガラス、ソーダ石灰ガラス、及びオキシナイト
ライドガラス等のセラミック及び/又はガラスよりなる
1種又は2種以上のマトリックス材料を用いてセラミッ
ク質発熱体を製造することができる。
【0021】セラミック質発熱体の製造方法は特に限定
されるものではないが、例えば粒子径が100μm以下
のマトリックス材料に熱処理薄片状黒鉛粉末が均一に分
散している混合物を一軸加圧成形や冷間等方圧圧縮成形
等の粉末加圧成形方法、ドクターブレード法やカレンダ
ーロード法等により作製したグリーンシートを積層し成
形する方法、スリップキャスト成形方法、押し出し成形
方法等の種々成形方法を用いて所望の形状、寸法に成形
し、必要に応じ切削、加工して形状や寸法を整えた後、
脱脂及び焼成することによりセラミック質発熱体を製造
することができる。
されるものではないが、例えば粒子径が100μm以下
のマトリックス材料に熱処理薄片状黒鉛粉末が均一に分
散している混合物を一軸加圧成形や冷間等方圧圧縮成形
等の粉末加圧成形方法、ドクターブレード法やカレンダ
ーロード法等により作製したグリーンシートを積層し成
形する方法、スリップキャスト成形方法、押し出し成形
方法等の種々成形方法を用いて所望の形状、寸法に成形
し、必要に応じ切削、加工して形状や寸法を整えた後、
脱脂及び焼成することによりセラミック質発熱体を製造
することができる。
【0022】なお、マトリックス材料と熱処理薄片状黒
鉛粉末との混合時に必要により水、有機溶剤等の溶媒、
及び成形助剤としての有機系あるいは無機系バインダー
等を添加してもよい。得られるセラミック質発熱体は薄
片状黒鉛粉末添加量、セラミック材料の種類等により異
なるが、体積抵抗率10-1〜103Ωcm-1 程度また使
用温度300〜600℃程度のものである。
鉛粉末との混合時に必要により水、有機溶剤等の溶媒、
及び成形助剤としての有機系あるいは無機系バインダー
等を添加してもよい。得られるセラミック質発熱体は薄
片状黒鉛粉末添加量、セラミック材料の種類等により異
なるが、体積抵抗率10-1〜103Ωcm-1 程度また使
用温度300〜600℃程度のものである。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。
説明する。
【0024】(実施例1)中国産天然鱗片状黒鉛粉末を
濃硫酸と濃硝酸の混酸(重量比で1:1の割合で混合)
に分散、反応させて黒鉛層間化合物とした後、水洗、乾
燥して残留化合物とした。この残留化合物を窒素ガス雰
囲気下で800℃に急熱し、30分保持して膨張黒鉛粉
末を得、次いで得られた膨張黒鉛粉末を水に分散させた
状態で、150W,28kHzの超音波を作用させて膨
張黒鉛粉末を微粉砕したあと、乾燥して粒子径1〜10
0μm、厚さ1μm以下、アスペクト比10〜5000
で、平均粒径20μmの薄片状黒鉛粉末を得た。この薄
片状黒鉛粉末を、黒鉛化処理炉を用いて、大気圧より幾
分低く設定した減圧雰囲気中、2800℃で1時間熱処
理して、薄片状黒鉛粉末に残存している残留化合物を気
化又は分解させ、熱処理薄片状黒鉛粉末を得た。
濃硫酸と濃硝酸の混酸(重量比で1:1の割合で混合)
に分散、反応させて黒鉛層間化合物とした後、水洗、乾
燥して残留化合物とした。この残留化合物を窒素ガス雰
囲気下で800℃に急熱し、30分保持して膨張黒鉛粉
末を得、次いで得られた膨張黒鉛粉末を水に分散させた
状態で、150W,28kHzの超音波を作用させて膨
張黒鉛粉末を微粉砕したあと、乾燥して粒子径1〜10
0μm、厚さ1μm以下、アスペクト比10〜5000
で、平均粒径20μmの薄片状黒鉛粉末を得た。この薄
片状黒鉛粉末を、黒鉛化処理炉を用いて、大気圧より幾
分低く設定した減圧雰囲気中、2800℃で1時間熱処
理して、薄片状黒鉛粉末に残存している残留化合物を気
化又は分解させ、熱処理薄片状黒鉛粉末を得た。
【0025】マトリックス粉末としてのホウケイ酸ガラ
ス粉末(軟化点800℃、熱膨張率30×10-7/℃)
100重量部に熱処理薄片状黒鉛2重量部添加して、均
質な混合物とした。この混合物に、アクリル系樹脂16
重量部、フタル酸ジブチル2重量部、トルエン19重量
部、エタノール41重量部を加えたものを、アルミナ製
ボールを充填したポリエチレン製ポットを用いて9時間
混合して、発熱部形成用スラリーとした。
ス粉末(軟化点800℃、熱膨張率30×10-7/℃)
100重量部に熱処理薄片状黒鉛2重量部添加して、均
質な混合物とした。この混合物に、アクリル系樹脂16
重量部、フタル酸ジブチル2重量部、トルエン19重量
部、エタノール41重量部を加えたものを、アルミナ製
ボールを充填したポリエチレン製ポットを用いて9時間
混合して、発熱部形成用スラリーとした。
【0026】次いで、ドクターブレード法を用いて、2
種類のスラリーを用いて厚さ0.3mmのグリーンシー
トを作製した。このとき、発熱部の長さが80mmとな
るように、スラリー投入部分に当たる成形用ブレードの
液だめ内に仕切りを2枚を約80mmの間隔で設け、2
つの仕切りの間の液だめ部に発熱部用スラリーを、その
外側の液だめ部2つに電極取付位置近傍部用スラリーを
投入し、発熱部用組成と電極取付位置近傍部用組成とが
一体となった発熱体用グリーンシートを作製した。
種類のスラリーを用いて厚さ0.3mmのグリーンシー
トを作製した。このとき、発熱部の長さが80mmとな
るように、スラリー投入部分に当たる成形用ブレードの
液だめ内に仕切りを2枚を約80mmの間隔で設け、2
つの仕切りの間の液だめ部に発熱部用スラリーを、その
外側の液だめ部2つに電極取付位置近傍部用スラリーを
投入し、発熱部用組成と電極取付位置近傍部用組成とが
一体となった発熱体用グリーンシートを作製した。
【0027】また、同様のドクターブレード装置で(仕
切りをしない状態)同様にして、前記マトリックス粉末
のみのグリーンシートを作製し、絶縁用シートとした。
切りをしない状態)同様にして、前記マトリックス粉末
のみのグリーンシートを作製し、絶縁用シートとした。
【0028】また、平均粒径4μmに粒度調整した前記
マトリックス粉末に、エチルセルロースをα−タ−ピネ
オールに溶解させたバインダー及び有機ビヒクルを加
え、スリーロールミルを用いて混練りし適度な粘度とし
たものを絶縁ペーストとした。
マトリックス粉末に、エチルセルロースをα−タ−ピネ
オールに溶解させたバインダー及び有機ビヒクルを加
え、スリーロールミルを用いて混練りし適度な粘度とし
たものを絶縁ペーストとした。
【0029】次いで、発熱体用グリーンシートを6枚重
ね、その上下に絶縁用シートをそれぞれ1枚ずつ重ねた
ものを圧着して、縦約40mm,横約105mmの成形
体とし、成形体長辺側面に前記絶縁ペーストを塗布した
ものを大気雰囲気下で720℃で20分間焼成して、概
略寸法として、縦35mm,横90mm、両端の電極取
付位置近傍部の長さがそれぞれ10mmの20個のセラ
ミック質発熱体を得た。得られたセラミック質発熱体
は、20個とも膨れや亀裂は認められなかった(不良
率:0%)。またこれらの嵩密度及び吸水率を測定した
結果、平均値でそれぞれ2.15g/cm3 及び0.2
%であり、十分緻密化している。
ね、その上下に絶縁用シートをそれぞれ1枚ずつ重ねた
ものを圧着して、縦約40mm,横約105mmの成形
体とし、成形体長辺側面に前記絶縁ペーストを塗布した
ものを大気雰囲気下で720℃で20分間焼成して、概
略寸法として、縦35mm,横90mm、両端の電極取
付位置近傍部の長さがそれぞれ10mmの20個のセラ
ミック質発熱体を得た。得られたセラミック質発熱体
は、20個とも膨れや亀裂は認められなかった(不良
率:0%)。またこれらの嵩密度及び吸水率を測定した
結果、平均値でそれぞれ2.15g/cm3 及び0.2
%であり、十分緻密化している。
【0030】このセラミック質発熱体の短辺(電極取付
位置)端面に、無電解めっきにてNi−B系の金属被覆
を形成し電極とした。
位置)端面に、無電解めっきにてNi−B系の金属被覆
を形成し電極とした。
【0031】この電極を形成したセラミック質発熱体に
導線を接続し、抵抗を調べたところ約26Ωであった。
また、48Vの交流電圧を印加して通電発熱させたとき
の発熱体表面の温度を非接触放射温度計で測定したとこ
ろ、発熱体中央部にて約450℃、発熱部と電極部の境
界部にて約300℃、電極部両端にて約180℃であっ
た。また、前記の電圧を印加した状態で約5000時間
使用したが、発熱部と電極取付位置近傍部の境界部及び
電極の劣化、亀裂は認められなかった。
導線を接続し、抵抗を調べたところ約26Ωであった。
また、48Vの交流電圧を印加して通電発熱させたとき
の発熱体表面の温度を非接触放射温度計で測定したとこ
ろ、発熱体中央部にて約450℃、発熱部と電極部の境
界部にて約300℃、電極部両端にて約180℃であっ
た。また、前記の電圧を印加した状態で約5000時間
使用したが、発熱部と電極取付位置近傍部の境界部及び
電極の劣化、亀裂は認められなかった。
【0032】また前記発熱部用スラリーのみ及び電極取
付位置近傍部用スラリーのみを用いて、各々の焼成体を
作製し、抵抗値を測定したところ各々2Ωcm-1及び
0.2Ωcm-1であった。
付位置近傍部用スラリーのみを用いて、各々の焼成体を
作製し、抵抗値を測定したところ各々2Ωcm-1及び
0.2Ωcm-1であった。
【0033】上記実施例においては、発熱部として熱処
理薄片状黒鉛粉末を2重量部添加したものを用いている
が、上記に限らず0.5〜10重量部の範囲において変
化させることが可能である。また、上記実施例において
は電極形成部の近傍部として熱処理薄片状黒鉛粉末を4
重量部添加したものを用いているが、上記に限らず発熱
部の熱処理薄片状黒鉛粉末の添加量よりも多く添加した
ものであれば使用可能である。また、電極形成部の近傍
部として多段又は連続的に熱処理薄片状黒鉛粉末の添加
量を増加させることも可能である。
理薄片状黒鉛粉末を2重量部添加したものを用いている
が、上記に限らず0.5〜10重量部の範囲において変
化させることが可能である。また、上記実施例において
は電極形成部の近傍部として熱処理薄片状黒鉛粉末を4
重量部添加したものを用いているが、上記に限らず発熱
部の熱処理薄片状黒鉛粉末の添加量よりも多く添加した
ものであれば使用可能である。また、電極形成部の近傍
部として多段又は連続的に熱処理薄片状黒鉛粉末の添加
量を増加させることも可能である。
【0034】また、発熱体の形状も、上記実施例におい
ては板状体として作製しているが、これに限らず任意の
形で実施できる。
ては板状体として作製しているが、これに限らず任意の
形で実施できる。
【0035】(実施例2)薄片状黒鉛粉末の熱処理条件
を、黒鉛化処理炉を用いて、大気圧より幾分低く設定し
た減圧雰囲気中、1000℃、1時間としたほかは、実
施例1の操作に準じて熱処理薄片状黒鉛粉末を得た。
を、黒鉛化処理炉を用いて、大気圧より幾分低く設定し
た減圧雰囲気中、1000℃、1時間としたほかは、実
施例1の操作に準じて熱処理薄片状黒鉛粉末を得た。
【0036】得られた熱処理薄片状黒鉛粉末を用いて実
施例1と同様の操作を行ない、セラミック質発熱体(2
0個)を得た。
施例1と同様の操作を行ない、セラミック質発熱体(2
0個)を得た。
【0037】得られたセラミック質発熱体は、20個と
も膨れや亀裂は認められなかった(不良率:0%)。ま
た、これらの嵩密度及び吸水率を測定した結果、平均値
でそれぞれ2.15g/cm3 及び0.2%であり、十
分緻密化している。
も膨れや亀裂は認められなかった(不良率:0%)。ま
た、これらの嵩密度及び吸水率を測定した結果、平均値
でそれぞれ2.15g/cm3 及び0.2%であり、十
分緻密化している。
【0038】(実施例3)薄片状黒鉛粉末の熱処理条件
を、空気中で450℃、1時間としたほかは、実施例1
の操作に準じて熱処理薄片状黒鉛粉末を得た。
を、空気中で450℃、1時間としたほかは、実施例1
の操作に準じて熱処理薄片状黒鉛粉末を得た。
【0039】得られた熱処理薄片状黒鉛粉末を用いて実
施例1と同様の操作を行ない、セラミック質発熱体(2
0個)を得た。
施例1と同様の操作を行ない、セラミック質発熱体(2
0個)を得た。
【0040】得られたセラミック質発熱体20個の内、
1個に膨れが認められた(不良率:5%)。また、膨れ
や亀裂が認められなかった19個のセラミック質発熱体
の嵩密度及び吸水率を測定した結果、平均値でそれぞれ
2.14g/cm3 及び0.4%であり、十分緻密化し
ている。
1個に膨れが認められた(不良率:5%)。また、膨れ
や亀裂が認められなかった19個のセラミック質発熱体
の嵩密度及び吸水率を測定した結果、平均値でそれぞれ
2.14g/cm3 及び0.4%であり、十分緻密化し
ている。
【0041】(比較例)実施例1で得られた熱処理され
ていない薄片状黒鉛粉末そのものを用いて、他は実施例
1と同様に操作して、セラミック質発熱体(20個)を
得た。
ていない薄片状黒鉛粉末そのものを用いて、他は実施例
1と同様に操作して、セラミック質発熱体(20個)を
得た。
【0042】得られたセラミック質発熱体20個中、5
個に膨れが認められた(不良率:25%).
個に膨れが認められた(不良率:25%).
【0043】
【発明の効果】本発明の方法により得られるセラミック
質発熱体は、導電性材料として用いる薄片状黒鉛粉末を
予め熱処理することにより、該薄片状黒鉛粉末から熱分
解、気化に伴うガス発生要因を除去しているため、セラ
ミック質発熱体製造時の焼成工程においてガスが発生せ
ず、高い製造歩留まりで安定した品質のセラミック質発
熱体を製造可能である。
質発熱体は、導電性材料として用いる薄片状黒鉛粉末を
予め熱処理することにより、該薄片状黒鉛粉末から熱分
解、気化に伴うガス発生要因を除去しているため、セラ
ミック質発熱体製造時の焼成工程においてガスが発生せ
ず、高い製造歩留まりで安定した品質のセラミック質発
熱体を製造可能である。
【0044】また、本発明の方法により得られるセラミ
ック質発熱体は、暖房用、調理用、乾燥用あるいは燃料
気化器用等の発熱部材として有用なものである。
ック質発熱体は、暖房用、調理用、乾燥用あるいは燃料
気化器用等の発熱部材として有用なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 正宏 栃木県栃木市国府町1番地 三井鉱山株式 会社中央研究所内 (72)発明者 上野 良孝 長野県南安曇郡豊科町大字豊科500番1号 日本電熱株式会社内 (72)発明者 長澤 雅史 長野県南安曇郡豊科町大字豊科500番1号 日本電熱株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 セラミックス及び/又はガラスよりなる
マトリックスに、膨張黒鉛から得られる、粒子径が0.
5〜100μm、厚さが1.5μm以下、アスペクト比
が10〜5000の薄片状黒鉛粉末を分散させたあと成
形し、その後焼成するセラミック質発熱体の製造方法に
おいて、膨張黒鉛から得られた前記薄片状黒鉛粉末をマ
トリックスに分散させる前に350℃以上の温度で熱処
理しておくことを特徴とするセラミックス質発熱体の製
造方法。 - 【請求項2】 薄片状黒鉛粉末の熱処理が、セラミック
質発熱体の焼成温度以上で行なわれることを特徴とする
請求項1記載のセラミック質発熱体の製造方法。 - 【請求項3】 薄片状黒鉛粉末の熱処理が、非酸化性雰
囲気で行なわれることを特徴とする請求項1又は2記載
のセラミック質発熱体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4267591A JPH06116009A (ja) | 1992-10-06 | 1992-10-06 | セラミック質発熱体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4267591A JPH06116009A (ja) | 1992-10-06 | 1992-10-06 | セラミック質発熱体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06116009A true JPH06116009A (ja) | 1994-04-26 |
Family
ID=17446885
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4267591A Pending JPH06116009A (ja) | 1992-10-06 | 1992-10-06 | セラミック質発熱体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06116009A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102858712A (zh) * | 2010-03-31 | 2013-01-02 | 黑崎播磨株式会社 | 含厚鳞状石墨耐火物 |
-
1992
- 1992-10-06 JP JP4267591A patent/JPH06116009A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102858712A (zh) * | 2010-03-31 | 2013-01-02 | 黑崎播磨株式会社 | 含厚鳞状石墨耐火物 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |