JPH0611586U - 滑り止め付吸盤固定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 タイル壁に、タオル掛けや石鹸箱等の被固定
物を吸盤で固定したとき、水濡れによる滑り落ちを防止
する固定装置を提供する。 【構成】 被固定物５の一側に縦壁３を設け、縦壁３背
面の、下部に滑り止め１を設け、同中部に吸盤４、同上
部に抑止具２をそれぞれ取り付ける。滑り止め１がタイ
ル目地に当たる位置に吸盤４をタイル壁に吸着し、抑止
具２のレバー９を下げ縦壁３上部をタイル壁から引き離
して吸盤４に張力を掛け、その反力で滑り止め１をタイ
ル目地に圧接させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は浴室などの壁に取り付ける吸盤固定式用品を、壁や吸盤が水に濡れて も滑り落ちないようにする装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より合成樹脂などにより形成されたタオル掛け、フック、又は石鹸箱など の被固定物の一側に吸盤を取り付けた吸盤固定式用品があった。これらの従来品 は吸盤を壁に吸着させることによって被固定物を壁に固定していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術では単に被固定物を吸盤で壁に固定しただけなので、吸盤や壁が水 に濡れると滑り落ちてしまい、滑り出したら一度取り外し、吸盤、壁、双方の水 分をよく拭き取らねばならず不便であった。

【０００４】 ところで、吸盤固定式用品が水に濡れて滑り落ちる不便があるのは主に浴室か 台所であり、両所の壁はタイル壁が多い。本考案は、タイルの目地を利用し、吸 盤固定式用品が水に濡れても滑り落ちない装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案の滑り止め付吸盤固定装置は次のようなも のとした。

【０００６】 請求項１記載のものにおいては、被固定物５の一側に縦壁３を設け、縦壁３背 面の、下部にタイル目地に引っ掛かる形状の滑り止め１を突設し、同中部に吸盤 ４を、同上部には抑止具２をそれぞれ取り付けたものとした。

【０００７】 請求項２記載のものは、被固定物５の一側に縦壁３を設け、縦壁３背面の、下 部に前述の滑り止め１、同上部に脚６をそれぞれ突設し、同中部には透孔８を設 け吸盤４に設けた摺動軸７を前記透孔８に背面方向から通し、表面に突出した摺 動軸７に抑止具２を取り付けたものとした。

【０００８】 なお、滑り止め１と吸盤４と、抑止具２（請求項１）又は脚６（請求項２）の 縦壁３からのそれぞれの突出量は、考案品を壁に取り付けずに抑止具２を働かせ たときに、三者ともに同じかまたは滑り止め１のみタイル目地の窪みの分やや大 きく突出するのが好ましい。

【０００９】

【作用】

本考案の滑り止め付吸盤固定装置をタイル壁に取り付けるときは次のようにす る。

【００１０】 請求項１記載のものはまず、滑り止め１をタイル目地に当てつつ被固定物５を タイル壁に押し付け吸盤４を吸着させる。この時吸盤４の高さが低くなるため縦 壁３は上部が壁に近くなる。次に抑止具２を働かせると抑止具２が縦壁３上部を 壁から引き離し吸盤４に張力が掛かり、その反力で滑り止め１がタイル目地に圧 接する。

【００１１】 請求項２記載のものではまず、滑り止め１がタイル目地に当たるように被固定 物５をタイル壁に押し付け、表面に突出した摺動軸７を押して吸盤４を吸着させ る。次に抑止具２を働かせると摺動軸７が吸盤４を引っ張り、その反力で滑り止 め１がタイル目地に圧接する。

【００１２】

【実施例】

実施例１ 請求項１記載のものとして、図１は実施例１を示す斜視図である。実施例１の ものでは被固定物５である一部を省略したタオル掛けの一側に縦壁３を設け、縦 壁３背面の、下部には左右両端に渡って爪状の滑り止め１を突設し、同中部には 吸盤４を取り付け、同上部には遊嵌片１０を形成してこれに回動軸１１及びレバ ー９を備えたカム状の抑止具２を取り付けている。この抑止具２を働かせるとき はレバー９を下げればカムが縦壁３上部を壁から引き離す。

【００１３】 実施例２ 請求項１記載のものとして、図２は実施例２を示す分解斜視図である。実施例 ２のものでは被固定物５である軸架片の一側に縦壁３を設け前記軸架片に、背面 に軸架片を備えたミラー１４を圧入ピン１２を介して固定する。縦壁３上部には ネジ孔を形成し、これにボルト状の抑止具２を取り付けている。この抑止具２を 働かせるときはネジ込めば良い。

【００１４】 実施例３ 請求項２記載のものとして、図３は実施例３を示す分解斜視図である。実施例 ３のものでは被固定物５であるフックの一側に縦壁３を設け、縦壁３背面の、下 部に滑り止め１、同上部に脚６をそれぞれ突設し、同中部には透孔８を設け吸盤 ４に設けた摺動軸７を前記透孔８に背面方向から通し、表面に突出した摺動軸７ の先端に、レバー９を備えたカム状の抑止具２をピン１３を介し９０度以上回動 可能に取り付ける。この抑止具２を働かせるときはレバー９を上げれば摺動軸７ が吸盤４を引っ張り吸盤４に張力が掛かる。

【００１５】 実施例４ 請求項２記載のものとして、図４は実施例４を示す分解斜視図である。実施例 ４のものでは被固定物５である石鹸箱の一側に縦壁３を設け、縦壁３背面の下部 には左側、右側にそれぞれ滑り止め１を突設している。そして摺動軸７にはネジ 山を設けこれにナット状の抑止具２を取り付ける。この抑止具２を働かせるとき はネジ込めば良い。

【００１６】 なお、以上の図示した被固定物５は４種類であるが他のものも採用するのは容 易である。例えば実施例２の被固定物５である軸架片には軸架片を備えたクリッ プなどを取り付けることもできるし、実施例３では鉤状のフック以外にもシャワ ーフックや洗面器が引っ掛かる形状のフックなどを縦壁３表面に形成することも できる。実施例４では石鹸箱を横に長く形成すれば、シャンプーやヘアブラシな どを置くラックにも活用できる。

【００１７】

【考案の効果】

本考案は以上のような構成なので、タイル壁に取り付けると滑り止め１がタイ ル目地に圧接するので、吸盤や壁が水に濡れても、もしくは濡れたタイル壁に取 り付けても滑り落ちることがない。又、被固定物５が滑り止め１と抑止具２（請 求項１）又は滑り止め１と脚６（請求項２）で支持されるのでグラグラ動かず安 定感がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例１を示す斜視図である。

【図２】本考案の実施例２を示す分解斜視図である。

【図３】本考案の実施例３を示す分解斜視図である。

【図４】本考案の実施例４を示す分解斜視図である。

【符号の説明】

１ 滑り止め ２ 抑止具 ３ 縦壁 ４ 吸盤 ５ 被固定物 ６ 脚 ７ 摺動軸 ８ 透孔 ９ レバー １０ 遊嵌片 １１ 回動軸 １２ 圧入ピン １３ ピン １４ レバー

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】被固定物５の一側に縦壁３を設け、縦壁３
   背面の、下部に滑り止め１を突設し、同中部に吸盤４、
   同上部に抑止具２をそれぞれ取り付けた滑り止め付吸盤
   固定装置。
2. 【請求項２】被固定物５の一側に縦壁３を設け、縦壁３
   背面の、下部に滑り止め１を、同上部に脚６をそれぞれ
   突設し、同中部に透孔８を設け、吸盤４に設けた摺動軸
   ７を前記透孔８に背面方向から通し、表面に突出した摺
   動軸７に抑止具２を取り付けた滑り止め付吸盤固定装
   置。