JPH0349536Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本考案は、可動パネルにとりつけられるキヤビ
ネツト、テーブル天板受け、ブツクシエルフ等の
パネル取付部材が、パネルと連結された後、不測
に脱落するのを防止するパネル取付部材の脱落防
止装置に関するものである。

《従来の技術と問題点》 従来、例えば可動パネルに天板受け材を取りつ
ける場合、天板受け材の後端にもうけた下向き係
止爪を、パネルの上下方向に、所定間隔を有して
形成された係合孔に係合せしめるだけであつた。

この為、天板を不測にもち上げたりすると、係
止爪が係合孔から外れ、天板上の載置物が落下し
たり、あるいは、天板を足上に落とす等、非常に
危険であつた。

《本考案の目的と構成》 本考案は、上記欠点を改善する事を目的とし、
パネル取付部材と、パネルが連結された後は、そ
れぞれ独立しては高さ方向に移動せず、常に相対
的に移動し、パネルとパネル取付部材の不慮の外
れを防止するパネル取付部材の脱落防止装置を提
供する事を目的とするもので、その構成は、パネ
ル取付部材に係止爪と、該係止爪がパネルの係合
孔に係合した時、他の係合孔内に出入自在となる
ロツク爪をもうけ、該ロツク爪をパネル取付部材
に形成した挿通孔よりやや小なるロツク部と、挿
通孔より大なるストツパー部より構成し、ストツ
パー部にスプリング保持孔と、操作部を形成する
一方、パネル取付部材に前記操作孔が臨む操作用
逃がし孔と、前記スプリング保持孔に取りつけら
れたスプリングの前端を支持するスプリング支持
部材をもうけたものである。

《実施例》 以下、本考案を図面に基づいて説明する。

第２図は、本考案を具備した机の分解斜視図を
示し、１，１は天板受け材、１１は天板受け材
１，１の上端部内面にもうけた天板受け片１３，
１３（第１図）上に載置され、下方よりネジ止め
されて取りつけられる天板。

２は天板受け材１の後端上下２ケ所に、後方に
突出してもうけられ、パネル３の左右端部上下方
向に所定間隔ごとにもうけた係合孔３１…に係合
する下向きの係止爪、５は係止爪２，２間の中間
部で、前記係止爪２が係合孔３１に係合した際、
他の係合孔３１の上端面に上端がほぼ接触する状
態に出入自在に嵌合するロツク爪である。

ロツク爪５は、天板受け材１の後端面にネジ止
めされる後端縁６に形成した挿通孔６１よりやや
小さめのロツク部５１と、挿通孔６１より大き
く、天板受け材１の後端部内に位置するストツパ
ー部５２より構成されている。

そして、ストツパー部５２の後端部には、スプ
リング保持孔７と、スプリング保持孔７の前方に
ロツク爪５のロツク部５１の前方部を天板受け材
１内に没入操作する為の操作孔７１が形成されて
いる。

スプリング保持孔７は、スプリング取付孔７２
と、スプリング支持突片７３を有し、スプリング
８を短縮した状態でスプリング取付孔７２よりと
りつけて、スプリング支持突片７３に支持せしめ
た状態で、ロツク爪５を後端縁６がとりつけられ
ていない状態の天板受け材１の後方より、天板受
け材１の後端部内面にもうけたスプリング支持部
材９に形成したストツパー部５２よりやや大なる
ロツク爪支持孔９１内を挿通せしめた後、天板受
け材１の後端面に後端縁６をネジ止めする。

この状態でスプリング８の前端が、スプリング
支持部材９に当接しているので、ストツパー部５
２が後端縁６の内面に当接し、ロツク部５１は、
挿通孔６１より後方に大きく突出している。

そして、操作孔７１は、パネル取付部材１の内
面にもうけた操作用逃がし孔１９の後端に位置し
ている。

本考案は、前記の如く構成されているので、天
板受け材１を可動パネルに取りつける場合、パネ
ルにもうけた係合孔３１…に係止爪２，２を嵌入
する。

この状態でロツク爪の後端は、係合孔３１…以
外の個所に当接するので、ストツパー８に抗し
て、ロツク部５１は、天板受け材１内ヘ没入す
る。

そして天板受け材１を押し下げると、係合孔３
１と係止爪２は確実に係合する。

この状態でロツク爪５のロツク部５１は他の係
合孔３１にスプリング８によつて嵌入し、ロツク
部５の上面と、係合孔３１の上面がほぼ接触した
状態となり、天板受け材１は上方に移動せず、可
動パネルと天板受け材１は確実に連結される。次
に、可動パネルより天板受け材１を外す時は、操
作用逃がし孔１９に臨んだ操作孔７１に指先をひ
つかけて、ロツク爪５を前方に移動せしめ、この
状態を維持しながら、天板受け材１を上方に移動
せしめ、係合孔３１と、係合爪２の係合を逸脱せ
しめる。

尚、実施例では、スプリング支持部材９を天板
受け材１の後端部の補強材と兼用せしめている
が、別にもうけてもよく、また、天板受け材１を
パネル取付部材として説明しているが、天板受け
材でなくてもよい。

《効果》 以上の如く、本考案は、係合孔に係合する係止
爪と、該係止爪が前記係合孔に係合した際、他の
係合孔内に出入自在となるロツク爪をもうける事
により、簡単な操作で可動パネルと、パネル取付
部材を連結し、しかも連結後は、不測にパネル取
付部材が脱落しないので、パネル取付部材を持ち
上げても全く危険がなく、運搬、移動に便利であ
る。

さらにロツク爪をロツク部とストツパー部より
構成し、ストツパー部にスプリング保持孔と、操
作孔を形成し、パネル取付部材に操作用逃がし孔
とスプリング支持部材をもうけているので、構造
が簡単で、安価に製作出来、ロツク爪の取付作業
も容易で、さらにロツク爪の出入操作も簡単であ
る等、実用に即した有益な考案である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例の一つを示し、第１図は、
天板受け材の要部側面図、第２図は本考案を具備
した机の分解斜視図、第３図は第１図のＡ−Ａ線
拡大断面図、第４図はロツク爪の正面図である。 １……天板受け材（パネル取付部材）、１９…
…操作用逃がし孔、２……係止爪、３１……係合
孔、５……ロツク爪、５１……ロツク部、５２…
…ストツパー部、６……後端縁、６１……挿通
孔、７……スプリング保持孔、７１……操作孔、
８……スプリング、９……スプリング支持部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パネル取付部材に、パネルの上下方向に所定間
   隔ごとにもうけた係合孔に係合する係止爪と、該
   係止爪が前記係合孔に係合した際、他の係合孔内
   に出入自在となり、上端面が、係合孔の上端面に
   ほぼ当接するロツク爪をもうけたパネル取付部材
   の脱落防止装置において、前記ロツク爪は、パネ
   ル取付部材に形成した挿通孔よりやや小なるロツ
   ク部と、挿通孔より大なるストツパー部よりな
   り、ストツパー部には、スプリング保持孔と操作
   孔が形成され、パネル取付部材には、前記操作孔
   が臨む操作用逃がし孔と、前記スプリング保持孔
   にとりつけられたスプリングの前端を支持するス
   プリング支持部材をもうけた事を特徴とするパネ
   ル取付部材の脱落防止装置。