JPH06115834A - エレベータの割当装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 特定の乗客に限定されることなく、しかも、
簡単な操作で容易に不揃階に対して適正なかご割当てが
できるエレベータの割当装置を提供する。 【構成】 エレベータ乗場に設けられた個人認識手段１
０を介して複数の群管理エレベータのうちの特定かごの
みが応答可能な特定階から乗車した乗客を認識して特定
階行利用者記憶手段１２に記憶し、前記特定階以外から
特定階に向かう方向の乗場呼が登録されたとき、特定階
行利用者による呼か否かを特定階行利用者検出手段１３
で検出して、特定かご割当手段９で特定かごを割当て
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、エレベータの割当装置
に関するものであり、特に、複数の群管理エレベータか
ら特定のエレベータかごのみ応答する特定階を有するエ
レベータの割当装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】群管理エレベータにおいては、全てのエ
レベータのサービス階を揃えることが望ましいが、ビル
の施設の関係上、或いは、経済上等の理由により、止む
を得ずサービス階が不揃いになることがある。このよう
な不揃階を有する場合には、不揃階へ行くために乗場呼
を登録しても、必ずしも、不揃階行きのエレベータかご
が割当てられるとは限らない。このため、不揃階をサー
ビスしないエレベータかごが割当てられたとき、利用者
は再度乗場呼を登録して不揃階行きのエレベータかごが
割当てられるのを待つか、または、そのエレベータかご
に乗って不揃階付近まで行き、そこから、不揃階行きの
エレベータかごを呼んで乗換えている。

【０００３】そこで、不揃階行専用の乗場釦を設けた
り、一般乗場釦に特殊な操作をすることによって、不揃
階行きの乗客を判別し、不揃階行きのエレベータかごを
割当てることが考えられている。従来のこの種のエレベ
ータの割当装置に関連するものとして、特開平３−４２
４７８号公報に掲載の技術を挙げることができる。この
公報には、所定時間以内に一般乗場釦が所定回数操作さ
れたことを検出して、不揃階行きの乗客と判別して、不
揃階行きのエレベータかごを割当てるものが記載されて
いる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
従来のエレベータの割当装置では、予め不揃階行きのエ
レベータかごを割当てるための乗場釦の操作方法を知っ
ている特定の乗客しか利用できなかった。また、操作方
法が複雑であると、乗客にとって煩わしいものとなり、
操作ミスも生じ易かった。

【０００５】そこで、本発明は、特定の乗客に限定され
ることなく、しかも、簡単な操作で容易に不揃階に対し
て適正なかご割当てができるエレベータの割当装置の提
供を課題とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明にかかる
エレベータの割当装置は、エレベータ乗場に設けられ、
個人を識別する個人認識手段と、前記個人認識手段を介
して複数の群管理エレベータのうちの特定かごのみが応
答可能な特定階から乗車した乗客を認識して記憶する特
定階行利用者記憶手段と、前記特定階以外から特定階に
向かう方向の乗場呼が登録されたとき、前記個人認識手
段を介して前記特定階行利用者記憶手段に記憶されてい
る特定階行利用者による呼か否かを検出する特定階行利
用者検出手段と、前記特定階行利用者検出手段の出力に
応じて、前記特定かごを割当てる特定かご割当手段とを
具備するものである。

【０００７】請求項２の発明にかかるエレベータの割当
装置は、エレベータ乗場に設けられ、個人を識別する個
人認識手段と、複数の群管理エレベータのうちの特定か
ごのみが応答可能な特定階にエレベータかごが到着した
ことを検出する特定階かご位置検出手段と、乗客がエレ
ベータかごから降りたことを検出する乗客降車検出手段
と、前記個人認識手段、特定階かご位置検出手段、及び
乗客降車検出手段を介して前記特定階に降りた乗客を認
識して記憶する特定階行利用者記憶手段と、前記特定階
以外から特定階に向かう方向の乗場呼が登録されたと
き、前記個人認識手段を介して前記特定階行利用者記憶
手段に記憶されている特定階行利用者による呼か否かを
検出する特定階行利用者検出手段と、前記特定階行利用
者検出手段の出力に応じて、前記特定かごを割当てる特
定かご割当手段とを具備するものである。

【０００８】請求項３の発明にかかるエレベータの割当
装置は、エレベータ乗場に設けられ、個人を識別する個
人認識手段と、複数の群管理エレベータのうちの特定か
ごのみが応答可能な特定階に行く特定の乗客を予め記憶
する特定階行利用者記憶手段と、前記特定階以外から特
定階に向かう方向の乗場呼が登録されたとき、前記個人
認識手段を介して前記特定階行利用者記憶手段に記憶さ
れている特定階行利用者による呼か否かを検出する特定
階行利用者検出手段と、前記特定階行利用者検出手段の
出力に応じて、前記特定かごを割当てる特定かご割当手
段とを具備するものである。

【０００９】

【作用】請求項１の発明のエレベータの割当装置におい
ては、エレベータ乗場に設けられた個人認識手段を介し
て複数の群管理エレベータのうちの特定かごのみが応答
可能な特定階から乗車した乗客を認識して記憶し、前記
特定階以外から特定階に向かう方向の乗場呼が登録され
たとき、特定階行利用者による呼か否かを検出して特定
かごを割当てるものであるから、特定階から乗車した乗
客を特定階行利用者として記憶し、特定階以外から特定
階に向かう乗場呼を登録した特定階行利用者に対し特定
かごを割当てる。

【００１０】請求項２の発明のエレベータの割当装置に
おいては、エレベータ乗場に設けられた個人認識手段、
特定階にエレベータかごが到着したことを検出する特定
階かご位置検出手段、乗客がエレベータかごから降りた
ことを検出する乗客降車検出手段を介して特定階に降り
た乗客を認識して記憶し、前記特定階以外から特定階に
向かう方向の乗場呼が登録されたとき、特定階行利用者
による呼か否かを検出して特定かごを割当てるものであ
るから、特定階に降りた乗客を特定階行利用者として記
憶し、特定階以外から特定階に向かう乗場呼を登録した
特定階行利用者に対し特定かごを割当てる。

【００１１】請求項３の発明のエレベータの割当装置に
おいては、複数の群管理エレベータのうちの特定かごの
みが応答可能な特定階に行く特定の乗客を予め記憶し、
前記特定階以外から特定階に向かう方向の乗場呼が登録
されたとき、エレベータ乗場に設けられた個人認識手段
を介して特定階行利用者による呼か否かを検出して特定
かごを割当てるものであるから、特定階行利用者を予め
記憶することによって、特定階以外から特定階に向かう
乗場呼を登録した特定階行利用者に対し特定かごを割当
てる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の各実施例について説明をす
る。 〈第一実施例〉図１は本発明の第一実施例であるエレベ
ータの割当装置を示すブロック図、図２は本発明の第一
実施例であるエレベータの割当装置のハードウェア構成
を示すブロック図である。

【００１３】図において、１は全部のエレベータかごが
応答可能な一般階のエレベータ乗場に設けられた一般階
乗場釦、２は一般階乗場釦１が操作されたときに乗場呼
を登録する一般階乗場呼登録手段、３は一般階乗場呼登
録手段２によって点灯する一般階乗場釦ランプ、４は乗
場呼に対し最適なエレベータかごを割当てるかご割当手
段、５は割当てられたエレベータかごを乗場呼の階まで
巻上モータ（図示せず）を制御して走行させる運行制御
装置である。６は特定階行きのエレベータかご（以下、
特定かごという）のみが応答可能な特定階に設けられた
特定階乗場釦、７は特定階乗場釦６が操作されたときに
乗場呼を登録する特定階乗場呼登録手段、８は特定階乗
場呼登録手段７によって点灯する特定階乗場釦ランプ、
９は特定階乗場呼に対し特定階行きのエレベータかご
（特定かご）の中から最適なエレベータかごを割当てる
特定かご割当手段である。１０は乗場釦の近辺に設けら
れ乗客の携帯するカードから発せられる信号や指紋等に
より個人を識別する個人認識手段、１１は特定階乗場呼
が登録されたときの乗客を判別して特定階行利用者記憶
手段１２に記憶させる個人判別手段であり、乗場呼が登
録されたとき特定階行利用者記憶手段１２の記憶内容と
個人認識手段１０の出力が一致したときに、特定階行利
用者検出手段１３に出力を発する。１２は特定階から乗
車した乗客を記憶する特定階行利用者記憶手段、１３は
特定階以外の一般階から特定階に向かう方向の一般階乗
場呼が登録されたとき、その乗客が特定階行利用者であ
るか否かを検出する特定階行利用者検出手段である。１
４は一点鎖線内の各手段を有するマイクロコンピュータ
である。

【００１４】図２において、１４は割当装置として機能
するマイクロコンピュータであり、ＣＰＵ（中央処理
部）１４ａ、メモリ１４ｂ、入力回路１４ｃ、出力回路
１４ｄとで構成されている。一般階乗場釦１、特定階乗
場釦６、個人認識手段１０からの各信号は入力回路１４
ｃを介して入力され各種の演算処理がなされた後、その
演算結果に応じた所定の信号が出力回路１４ｄを介して
一般階乗場釦ランプ３、特定階乗場釦ランプ８、運行制
御装置５に出力される。マイクロコンピュータ１４のメ
モリ１４ｂには、かご割当ロジックのプログラムが格納
されており、ＣＰＵ１４ａに随時読出され実行される。
また、メモリ１４ｂには各エレベータの情報やＣＰＵ１
４ａでの演算結果も一時的に蓄えられる。

【００１５】この構成のエレベータの割当装置では、か
ご割当てにマイクロコンピュータ１４を使用しており、
このマイクロコンピュータ１４により、乗場呼が発生す
ると、直ちに、どのエレベータかごを対応させると効率
が良いか演算し、最適なエレベータかごを選択して該エ
レベータかごを乗場呼に割当てる。この最適なエレベー
タかごを割当てる演算処理は所定のプログラムによって
行なわれ、特に、乗場呼を登録した乗客の種類に応じて
適正なかご割当てが行なわれる。

【００１６】続いて、本実施例のかご割当動作について
説明をする。図３は本発明の第一実施例であるエレベー
タの割当装置のかご割当動作を示すフローチャートであ
る。

【００１７】図において、今、乗客が特定かごのみ応答
可能な特定階の乗場呼を登録したとすると、ステップＳ
１からステップＳ２へ進み、特定かごの中から１台割当
てる。この乗客が個人認識できると、ステップＳ３から
ステップＳ４へ進み、その乗客が割当かごに乗込んだ場
合には、ステップＳ５に進んで、その乗客を特定階行利
用者として記憶する。次に、ステップＳ６で特定階へ向
かう方向の一般階乗場呼が登録された場合には、ステッ
プＳ７でその乗客が個人認識できるとステップＳ８に進
み、その乗客が特定階行利用者として記憶されていれ
ば、ステップＳ９で特定かごの中からエレベータかごを
割当てる。また、ステップＳ７で個人認識できなかった
り、或いはステップＳ８で特定階行利用者として記憶さ
れていない場合は、ステップＳ１０に進み全てのエレベ
ータかごの中からエレベータかごを割当てる。

【００１８】このように、本実施例のエレベータの割当
装置は、エレベータ乗場に設けられ、個人を識別する図
３のステップＳ３及びステップＳ７の動作を行なう個人
認識手段１０と、前記個人認識手段１０を介して複数の
群管理エレベータのうちの特定かごのみが応答可能な特
定階から乗車した乗客を認識して記憶する図３のステッ
プＳ５の動作を行なう特定階行利用者記憶手段１２と、
前記特定階以外から特定階に向かう方向の乗場呼が図３
のステップＳ６で登録されたとき、前記個人認識手段１
０を介して前記特定階行利用者記憶手段１２に記憶され
ている特定階行利用者による呼か否かを図３のステップ
Ｓ７及びステップＳ８で検出する特定階行利用者検出手
段１３と、前記特定階行利用者検出手段１３の出力に応
じて、前記特定かごを割当てる図３のステップＳ９の動
作を行なう特定かご割当手段９とを備えている。

【００１９】即ち、本実施例のエレベータの割当装置
は、エレベータ乗場に設けられた個人認識手段１０を介
して複数の群管理エレベータのうちの特定かごのみが応
答可能な特定階から乗車した乗客を認識して記憶し（図
３のステップＳ１乃至ステップＳ５）、前記特定階以外
から特定階に向かう方向の乗場呼が登録されたとき（図
３のステップＳ６）、特定階行利用者による呼か否かを
検出して（図３のステップＳ７及びステップＳ８）特定
かごを割当てる（図３のステップＳ９）ものである。

【００２０】したがって、特定階から乗車した乗客を特
定階行利用者として記憶し、特定階以外から特定階に向
かう乗場呼を登録した特定階行利用者に対し特定かごが
割当てられるので、この特定かごを利用して特定階行利
用者は特定階に行くことができる。このため、従来のよ
うに不揃階行きのエレベータかごを割当てるための乗場
釦の特別な操作方法を知っていなくても、単に乗客が特
定かごのみ応答可能な特定階の乗場呼を登録するだけ
で、当該乗客は特定階行利用者として記憶され、この特
定階行利用者は特定かごを利用して特定階に簡単に早く
行くことができるので、複雑な操作を行なう必要がなく
なり、乗客に対するサービスが向上し、操作ミスも生じ
難い。

【００２１】〈第二実施例〉図４は本発明の第二実施例
であるエレベータの割当装置を示すブロック図、図５は
本発明の第二実施例であるエレベータの割当装置のハー
ドウェア構成を示すブロック図である。図中、第一実施
例と同一符号及び記号は第一実施例の構成部分と同一ま
たは相当する構成部分を示す。

【００２２】図において、１５は特定かごが特定階に到
着したことを検出する特定階かご位置検出手段、１６は
乗客がエレベータかごから降りたことをかご内負荷や光
線等によって検出する乗客降車検出手段、１７は特定階
に到着した特定かごから降りた乗客を判別して、特定階
行利用者記憶手段１８に記憶させる個人判別手段であ
り、乗場呼が登録されたとき特定階行利用者記憶手段１
８の記憶内容と個人認識手段１０の出力が一致したとき
に、特定階行利用者検出手段１９に出力を発する。１８
は前記個人認識手段１０、特定階かご位置検出手段１
５、及び乗客降車検出手段１６を介して、前記特定階に
降りた乗客を認識して記憶する特定階行利用者記憶手段
であり、所定条件（例えば、所定回数、所定確率）が成
立したときに記憶する。１９は特定階以外の一般階から
特定階に向かう方向の一般階乗場呼が登録されたとき、
その乗客が特定階行利用者であることを検出する特定階
行利用者検出手段である。図の一点鎖線内の各手段はマ
イクロコンピュータ１４からなり、一般階乗場釦１、個
人認識手段１０、特定階かご位置検出手段１５、乗客降
車検出手段１６からの各信号は入力回路１４ｃを介して
入力され各種の演算処理がなされた後、その演算結果に
応じた所定の信号が出力回路１４ｄを介して一般階乗場
釦ランプ３、運行制御装置５に出力される。

【００２３】この構成のエレベータの割当装置も、上記
第一実施例と同様に、かご割当てにマイクロコンピュー
タ１４を使用しており、このマイクロコンピュータ１４
により、乗場呼が発生すると、直ちに、どのエレベータ
かごを対応させると効率が良いか演算し、最適なエレベ
ータかごを選択して該エレベータかごを乗場呼に割当て
る。この最適なエレベータかごを割当てる演算処理は所
定のプログラムによって行なわれ、特に、乗場呼を登録
した乗客の種類に応じて適正なかご割当てが行なわれ
る。

【００２４】続いて、本実施例のかご割当動作について
説明をする。図６は本発明の第二実施例であるエレベー
タの割当装置のかご割当動作を示すフローチャートであ
る。

【００２５】図において、今、特定階に特定かごが到着
して乗客が降りたとすると、ステップＳ１１からステッ
プＳ１２へ進み、その乗客が個人認識できると、ステッ
プＳ１３へ進み、所定条件（例えば、３回以上特定階へ
行った、７０％以上の確率で特定階へ行った等）が成立
していたらステップＳ１４に進んで、その乗客を特定階
行利用者として記憶する。次のステップＳ１５からステ
ップＳ１９の各動作は、上記第一実施例の図３のステッ
プＳステップＳ６からステップＳ１０の動作と同一なの
で、ここでは説明を省略する。

【００２６】このように、本実施例のエレベータの割当
装置は、エレベータ乗場に設けられ、個人を識別する図
６のステップＳ１２及びステップＳ１６の動作を行なう
個人認識手段１０と、複数の群管理エレベータのうちの
特定かごのみが応答可能な特定階にエレベータかごが到
着したことを検出する特定階かご位置検出手段１５と、
乗客がエレベータかごから降りたことを検出する図６の
ステップＳ１１の動作を行なう乗客降車検出手段１６
と、前記個人認識手段１０、特定階かご位置検出手段１
５、及び乗客降車検出手段１６を介して前記特定階に降
りた乗客を図６のステップＳ１１乃至ステップＳ１３で
認識して記憶する図６のステップＳ１４の動作を行なう
特定階行利用者記憶手段１８と、前記特定階以外から特
定階に向かう方向の乗場呼が図６のステップＳ１５で登
録されたとき、前記個人認識手段１０を介して前記特定
階行利用者記憶手段１８に記憶されている特定階行利用
者による呼か否かを図６のステップＳ１６及びステップ
Ｓ１７で検出する特定階行利用者検出手段１９と、前記
特定階行利用者検出手段１９の出力に応じて、前記特定
かごを割当てる図６のステップＳ１８の動作を行なう特
定かご割当手段９とを備えている。

【００２７】即ち、本実施例のエレベータの割当装置
は、エレベータ乗場に設けられた個人認識手段１０、特
定階にエレベータかごが到着したことを検出する特定階
かご位置検出手段１５、乗客がエレベータかごから降り
たことを検出する乗客降車検出手段１６を介して、特定
階に降りた乗客を認識して記憶し（図６のステップＳ１
１乃至ステップＳ１４）、前記特定階以外から特定階に
向かう方向の乗場呼が登録されたとき（図６のステップ
Ｓ１５）、特定階行利用者による呼か否かを検出して
（図６のステップＳ１６及びステップＳ１７）特定かご
を割当てる（図６のステップＳ１８）ものである。

【００２８】したがって、特定階に降りた乗客を特定階
行利用者として記憶し、特定階以外から特定階に向かう
乗場呼を登録した特定階行利用者に対し特定かごが割当
てられるので、この特定かごを利用して特定階行利用者
は特定階に行くことができる。このため、従来のように
不揃階行きのエレベータかごを割当てるための乗場釦の
特別な操作方法を知っていなくても、乗客が特定かごを
使用して特定階へ何回か行くだけて、当該乗客は特定階
行利用者として記憶され、この特定階行利用者は特定か
ごを利用して特定階に簡単に早く行くことができるの
で、複雑な操作を行なう必要がなくなり、乗客に対する
サービスが向上し、操作ミスも生じ難い。

【００２９】〈第三実施例〉図７は本発明の第三実施例
であるエレベータの割当装置を示すブロック図、図８は
本発明の第三実施例であるエレベータの割当装置のハー
ドウェア構成を示すブロック図である。図中、第一及び
第二実施例と同一符号及び記号は第一及び第二実施例の
構成部分と同一または相当する構成部分を示す。

【００３０】図において、２０は特定階に行く特定の乗
客を予め記憶しておく特定階行利用者記憶手段、２１は
一般階に行く一般の乗客を予め記憶しておく一般階行利
用者記憶手段、２２は特定階に向かう方向の一般階乗場
呼が登録されたとき、個人認識手段１０の出力と特定階
行利用者記憶手段２０の記憶内容が一致すれば、特定階
行利用者検出手段２３に出力を発する個人判別手段であ
り、個人認識手段１０の出力と一般階行利用者記憶手段
２１の記憶内容とが一致すれば、一般階行利用者検出手
段２４に出力を発する。２３は特定階以外の一般階から
特定階に向かう方向の一般階乗場呼が登録されたとき、
その乗客が特定階行利用者であることを検出する特定階
行利用者検出手段である。２４は一般階から一般階に向
かう方向の一般階乗場呼が登録されたとき、その乗客が
一般階行利用者であることを検出する一般階行利用者検
出手段である。２５は特定かごに対する割当てを禁止す
る特定かご割当禁止手段である。図の一点鎖線内の各手
段はマイクロコンピュータ１４からなり、一般階乗場釦
１、個人認識手段１０からの各信号は入力回路１４ｃを
介して入力され各種の演算処理がなされた後、その演算
結果に応じた所定の信号が出力回路１４ｄを介して一般
階乗場釦ランプ３、運行制御装置５に出力される。

【００３１】この構成のエレベータの割当装置も、上記
第一及び第二実施例と同様に、かご割当てにマイクロコ
ンピュータ１４を使用しており、このマイクロコンピュ
ータ１４により、乗場呼が発生すると、直ちに、どのエ
レベータかごを対応させると効率が良いか演算し、最適
なエレベータかごを選択して該エレベータかごを乗場呼
に割当てる。この最適なエレベータかごを割当てる演算
処理は所定のプログラムによって行なわれ、特に、乗場
呼を登録した乗客の種類に応じて適正なかご割当てが行
なわれる。

【００３２】続いて、本実施例のかご割当動作について
説明をする。図９は本発明の第三実施例であるエレベー
タの割当装置のかご割当動作を示すフローチャートであ
る。

【００３３】図において、今、特定階へ向かう方向の一
般階乗場呼が登録されるとステップＳ２１からステップ
Ｓ２２へ進み、個人認識ができると、ステップＳ２３に
進み、予め記憶されている特定階行利用者か否かが判断
され、特定階行利用者であれば、ステップＳ２５で特定
かごの中から１台を割当てる。また、特定階行利用者で
ない場合は、ステップＳ２４で予め記憶されている一般
階行利用者か否かを判断し、一般階行利用者であれば、
ステップＳ２６へ進み、特定かご以外の中からエレベー
タかごを割当てる。ステップＳ２２で個人認識されない
場合、及びステップＳ２４で一般階行利用者でない場合
は、ステップＳ２７で全てのエレベータかごの中からか
ご割当てを行なう。ステップＳ２６で特定かご以外の中
からかご割当てを行なうようにしたのは、全てのエレベ
ータかごの中からかご割当てを行なうと、特定かごが割
当てられることがあり、その後に、その特定かごに特定
階呼が割当てられる可能性が大きく、かご待時間が長く
なるからである。このため、例えば、ＶＩＰ等で特定階
へ行かない利用者に対しては、予め一般階行きとして記
憶しておく。

【００３４】このように、本実施例のエレベータの割当
装置は、エレベータ乗場に設けられ、個人を識別する図
９のステップＳ２２の動作を行なう個人認識手段１０
と、複数の群管理エレベータのうちの特定かごのみが応
答可能な特定階に行く特定の乗客を予め記憶する特定階
行利用者記憶手段２０と、前記特定階以外から特定階に
向かう方向の乗場呼が登録されたとき、前記個人認識手
段１０を介して前記特定階行利用者記憶手段２０に記憶
されている特定階行利用者による呼か否かを検出する図
９のステップＳ２３の動作を行なう特定階行利用者検出
手段２３と、前記特定階行利用者検出手段２３の出力に
応じて、前記特定かごを割当てる図９のステップＳ２５
の動作を行なう特定かご割当手段９とを備えている。

【００３５】即ち、本実施例のエレベータの割当装置
は、複数の群管理エレベータのうちの特定かごのみが応
答可能な特定階に行く特定の乗客を予め記憶し、前記特
定階以外から特定階に向かう方向の乗場呼が登録された
とき（図９のステップＳ２１）、エレベータ乗場に設け
られた個人認識手段１０を介して特定階行利用者による
呼か否かを検出して（図９のステップＳ２２及びステッ
プＳ２４）特定かごを割当てる（図９のステップＳ２
５）ものである。

【００３６】したがって、特定階行利用者を予め記憶す
ることによって、特定階以外から特定階に向かう乗場呼
を登録した特定階行利用者に対し特定かごが割当てられ
るので、この特定かごを利用して特定階行利用者は特定
階に行くことができる。このため、従来のように不揃階
行きのエレベータかごを割当てるための乗場釦の特別な
操作方法を知っていなくても、予め特定階行利用者とし
て記憶しておくことにより、この特定階行利用者は特定
かごを利用して特定階に簡単に早く行くことができるの
で、複雑な操作を行なう必要がなく、乗客に対するサー
ビスが向上し、操作ミスも生じ難い。

【００３７】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１の発明の
エレベータの割当装置は、個人認識手段と、特定階行利
用者記憶手段と、特定階行利用者検出手段と、特定かご
割当手段とを備え、エレベータ乗場に設けられた個人認
識手段を介して複数の群管理エレベータのうちの特定か
ごのみが応答可能な特定階から乗車した乗客を認識して
記憶し、前記特定階以外から特定階に向かう方向の乗場
呼が登録されたとき、個人認識手段を介して特定階行利
用者による呼か否かを検出して特定かごを割当てること
により、特定階から乗車した乗客を特定階行利用者とし
て記憶し、特定階以外から特定階に向かう乗場呼を登録
した特定階行利用者に対し特定かごを割当てるので、特
別な操作を行なうことなく、特定階行利用者は特定かご
を利用して早く特定階に行くことができる。

【００３８】請求項２の発明のエレベータの割当装置
は、個人認識手段と、特定階かご位置検出手段と、乗客
降車検出手段と、特定階行利用者記憶手段と、特定階行
利用者検出手段と、特定かご割当手段とを備え、エレベ
ータ乗場に設けられた個人認識手段、特定階にエレベー
タかごが到着したことを検出する特定階かご位置検出手
段、乗客がエレベータかごから降りたことを検出する乗
客降車検出手段を介して特定階に降りた乗客を認識して
記憶し、前記特定階以外から特定階に向かう方向の乗場
呼が登録されたとき、個人認識手段を介して特定階行利
用者による呼か否かを検出して特定かごを割当てること
により、特定階に降りた乗客を特定階行利用者として記
憶し、特定階以外から特定階に向かう乗場呼を登録した
特定階行利用者に対し特定かごを割当てるので、特別な
操作を行なうことなく、特定階行利用者は特定かごを利
用して早く特定階に行くことができる。

【００３９】請求項３の発明のエレベータの割当装置
は、個人認識手段と、特定階行利用者記憶手段と、特定
階行利用者検出手段と、特定かご割当手段とを備え、複
数の群管理エレベータのうちの特定かごのみが応答可能
な特定階に行く特定の乗客を予め記憶し、前記特定階以
外から特定階に向かう方向の乗場呼が登録されたとき、
エレベータ乗場に設けられた個人認識手段を介して特定
階行利用者による呼か否かを検出して特定かごを割当て
ることにより、特定階行利用者を予め記憶することによ
って、特定階以外から特定階に向かう乗場呼を登録した
特定階行利用者に対し特定かごを割当てるので、特別な
操作を行なうことなく、特定階行利用者は特定かごを利
用して早く特定階に行くことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の第一実施例であるエレベータの
割当装置を示すブロック図である。

【図２】図２は本発明の第一実施例であるエレベータの
割当装置のハードウェア構成を示すブロック図である。

【図３】図３は本発明の第一実施例であるエレベータの
割当装置のかご割当動作を示すフローチャートである。

【図４】図４は本発明の第二実施例であるエレベータの
割当装置を示すブロック図である。

【図５】図５は本発明の第二実施例であるエレベータの
割当装置のハードウェア構成を示すブロック図である。

【図６】図６は本発明の第二実施例であるエレベータの
割当装置のかご割当動作を示すフローチャートである。

【図７】図７は本発明の第三実施例であるエレベータの
割当装置を示すブロック図である。

【図８】図８は本発明の第三実施例であるエレベータの
割当装置のハードウェア構成を示すブロック図である。

【図９】図９は本発明の第三実施例であるエレベータの
割当装置のかご割当動作を示すフローチャートである。

【符号の説明】

１ 一般階乗場釦 ２ 一般階乗場呼登録手段 ３ 一般階乗場釦ランプ ４ かご割当手段 ５ 運行制御装置 ６ 特定階乗場釦 ７ 特定階乗場呼登録手段 ８ 特定階乗場釦ランプ ９ 特定かご割当手段 １０ 個人認識手段 １１，１７，２２ 個人判別手段 １２，１８，２０ 特定階行利用者記憶手段 １３，１９，２３ 特定階行利用者検出手段 １４ マイクロコンピュータ １５ 特定階かご位置検出手段 １６ 乗客降車検出手段 ２１ 一般階行利用者記憶手段 ２４ 一般階行利用者検出手段 ２５ 特定かご割当禁止手段

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 エレベータ乗場に設けられ、個人を識別
   する個人認識手段と、 前記個人認識手段を介して複数の群管理エレベータのう
   ちの特定かごのみが応答可能な特定階から乗車した乗客
   を認識して記憶する特定階行利用者記憶手段と、 前記特定階以外から特定階に向かう方向の乗場呼が登録
   されたとき、前記個人認識手段を介して前記特定階行利
   用者記憶手段に記憶されている特定階行利用者による呼
   か否かを検出する特定階行利用者検出手段と、 前記特定階行利用者検出手段の出力に応じて、前記特定
   かごを割当てる特定かご割当手段とを具備することを特
   徴とするエレベータの割当装置。
2. 【請求項２】 エレベータ乗場に設けられ、個人を識別
   する個人認識手段と、 複数の群管理エレベータのうちの特定かごのみが応答可
   能な特定階にエレベータかごが到着したことを検出する
   特定階かご位置検出手段と、 乗客がエレベータかごから降りたことを検出する乗客降
   車検出手段と、 前記個人認識手段、特定階かご位置検出手段、及び乗客
   降車検出手段を介して前記特定階に降りた乗客を認識し
   て記憶する特定階行利用者記憶手段と、 前記特定階以外から特定階に向かう方向の乗場呼が登録
   されたとき、前記個人認識手段を介して前記特定階行利
   用者記憶手段に記憶されている特定階行利用者による呼
   か否かを検出する特定階行利用者検出手段と、 前記特定階行利用者検出手段の出力に応じて、前記特定
   かごを割当てる特定かご割当手段とを具備することを特
   徴とするエレベータの割当装置。
3. 【請求項３】 エレベータ乗場に設けられ、個人を識別
   する個人認識手段と、 複数の群管理エレベータのうちの特定かごのみが応答可
   能な特定階に行く特定の乗客を予め記憶する特定階行利
   用者記憶手段と、 前記特定階以外から特定階に向かう方向の乗場呼が登録
   されたとき、前記個人認識手段を介して前記特定階行利
   用者記憶手段に記憶されている特定階行利用者による呼
   か否かを検出する特定階行利用者検出手段と、 前記特定階行利用者検出手段の出力に応じて、前記特定
   かごを割当てる特定かご割当手段とを具備することを特
   徴とするエレベータの割当装置。