JPH06113618A - 種子コーティング剤用バインダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】効果の優れたコーティング剤用バインダーを提
供することである。 【構成】ヒドロキシプロピルキトサンを種子コーティン
グ剤用バインダーとして使用する。 【効果】発芽率、苗充実度の向上が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、種子コーティング剤用
バインダーに関する。

【０００２】

【従来技術】ヒドロキシプロピルキトサンの用途につい
ては、化粧料に利用することが特開平３−１０９３１０
号公報に記載されるのみで、その他の用途はまだ未開発
である。 また、種子コーティング剤のバインダーとし
ては、ＣＭＣ、ＨＰＣ、澱粉、ＰＶＡ、ＭＣ、ゼラチン
などが知られている（例、特公昭６３−５９６４２号公
報参照）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、従来
のコーティング剤用バインダーより優れたバインダーを
提供することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

（発明の構成）本発明は、ヒドロキシプロピルキトサン
を含有することを特徴とする種子コーティング剤用バイ
ンダーである。

【０００５】（詳細な説明） ヒドロキシプロピルキトサン ヒドロキシプロピルキトサンは、分子量が約２０万〜４
０万のキトサンから、例えば特公昭６４−５６０１号の
方法により製造することができる。ヒドロキシプロピル
基の置換度は、特に制限はない。バインダーとして用い
る場合には、通常約１〜約５％水溶液にして用いるが、
これに限るものではなく、適宜濃度を調整すれば良い。
ヒドロキシプロピルキトサン単独、または、従来のＣＭ
Ｃ、ＨＰＣ、澱粉、ＰＶＡ、ＭＣ、ゼラチンなどのバイ
ンダーと混合して使用することができる。

【０００６】コーティング剤 珪藻土、水酸化アルミニウム、水酸化バリウム、水酸化
マグネシウム、硫酸カルシウム、シリカ、バーミキュラ
イト、クレー等、コーティング剤として使用できるもの
なら何でもよい。

【０００７】コーティング方法 種子をコーティング容器に入れ、容器を回転させなが
ら、ヒドロキシプロピルキトサンを含有する水溶液を、
噴霧などの方法により種子に付着させ、次に上記コーテ
ィング剤の粉体を投入して種子にコーティングさせる。
コーティング容器については、公知のものなら何でも良
く、特に制限はない。特公 昭６３−５９６４２号公報
に記載されたコーティング容器も使用可能である。

【０００８】

【実施例】コーティング容器にレタスの種子を入れ、平
均粒径３ｍｍφまでコーティングを行った。コーティン
グ剤粉体として珪藻土を、バインダーとしてヒドロキシ
プロピルキトサン（分子量約８０万、グルコース単位当
たりＰＯ付加モル数４．４）の１％、２．５％及び５％
水溶液をそれぞれ用いた。対照のバインダーとして、Ｃ
ＭＣ（比較例１）、ＨＰＣ（比較例２）及びＰＶＡ（比
較例３）それぞれの２％水溶液を用いた。 ふるい土を
約２ｃｍ入れた腰高シャーレに、得られた種子を２０粒
播種し、軽く覆土して水１５ｍｌ灌注した（２反復）。
気温２０℃で成育させ、播種１０日後、表に示す結果を
得た。

【０００９】

【００１０】

【発明の効果】上記表に示されるとおり、ヒドロキシプ
ロピルキトサンをバインダーとして用いた場合には、ヒ
ドロキシプロピルキトサンの適度な崩壊性と生長の活性
化効果により、比較例に比べて、発芽率において５％、
苗充実度（乾物重）において２０〜３０％の向上が得ら
れる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ヒドロキシプロピルキトサンを含有するこ
   とを特徴とする種子コーティング剤用バインダー