JPH06112605A - フレキシブルプリント基板 - Google Patents

フレキシブルプリント基板

Info

Publication number
JPH06112605A
JPH06112605A JP25646892A JP25646892A JPH06112605A JP H06112605 A JPH06112605 A JP H06112605A JP 25646892 A JP25646892 A JP 25646892A JP 25646892 A JP25646892 A JP 25646892A JP H06112605 A JPH06112605 A JP H06112605A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flexible printed
resin layer
resistant resin
heat
aromatic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP25646892A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3153017B2 (ja
Inventor
Shu Mochizuki
周 望月
Kazumi Azuma
一美 東
Masako Maeda
雅子 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP25646892A priority Critical patent/JP3153017B2/ja
Publication of JPH06112605A publication Critical patent/JPH06112605A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3153017B2 publication Critical patent/JP3153017B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 接着剤層を介さずに金属箔に耐熱性樹脂層を
形成し、耐熱性や耐薬品性、寸法安定性などに優れた信
頼性の高いフレキシブルプリント基板および両面フレキ
シブルプリント基板を提供する。 【構成】 銅箔のような金属箔に直接形成する耐熱性樹
脂層として、芳香族系ポリイミド前駆体もしくは芳香族
系ポリイミド20〜95重量%と、芳香族系ポリアミド
5〜80重量%からなる混合物のイミド化した樹脂層を
用いる。両面基板を得るには2枚の基板の耐熱性樹脂層
同士を加熱圧着して得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフレキシブルプリント基
板に関し、詳しくは耐熱性や耐薬品性、寸法安定性、接
着強度に優れたフレキシブルプリント基板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器が軽量化や薄型化、小型
化するのに伴い、配線基板を薄型化や高密度化する必要
があり、フレキシブルプリント基板も高性能化が図られ
ている。このような高性能化に対応すべくフレキシブル
プリント基板は、銅箔と絶縁性フィルムとを積層するに
際して接着剤を用いない片面フレキシブルプリント基板
および両面フレキシブルプリント基板が多く上市される
ようになっている。特に、高密度化の達成のためには両
面フレキシブルプリント基板が好ましい。
【0003】このような積層時に接着剤を用いない両面
フレキシブルプリント基板は、例えば熱可塑性ポリイミ
ド樹脂の両面を金属箔で挟着する方法や、特開昭61−
22937号公報などに記載されているように、熱硬化
性ポリイミド樹脂の両面に熱可塑性ポリイミド樹脂層を
介して金属箔を形成するなどの方法によって得ることが
できる。
【0004】しかしながら、熱可塑性ポリイミド樹脂は
耐熱性を維持しながら適度な接着性を有するので、従来
の接着剤を用いたプリント基板と比べて耐熱性は向上す
るものの、熱硬化性ポリイミド樹脂と比べると耐熱性や
耐薬品性は劣り、高温時の収縮率も比較的大きいので寸
法安定性に若干問題があり、実用上充分に満足できるも
のとは云いがたいものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題に鑑みてなされたものであって、耐熱性や耐薬品性に
優れ、しかも寸法安定性に優れた信頼性の高いフレキシ
ブルプリント基板を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは上
記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、接着剤
を用いずに直接的に金属箔と積層する耐熱性樹脂層の樹
脂構造を、芳香族系ポリイミド前駆体もしくは芳香族系
ポリイミドと、芳香族系ポリアミドとの特定比率での混
合物を加熱硬化して得られるものとすることによって上
記目的を達成するフレキシブルプリント基板が得られる
ことを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は金属箔上に接着剤層を介さ
ずに耐熱性樹脂層を形成してなるフレキシブルプリント
基板において、耐熱性樹脂層が芳香族系ポリイミド前駆
体もしくは芳香族系ポリイミド20〜95重量%と、芳
香族系ポリアミド5〜80重量%との混合物を加熱硬化
させて得られる樹脂層であることを特徴とするフレキシ
ブルプリント基板を提供するものである。
【0008】本発明のフレキシブルプリント基板を構成
する耐熱性樹脂層は、芳香族系ポリイミド前駆体もしく
は芳香族系ポリイミド20〜95重量%と、芳香族系ポ
リアミド5〜80重量%との混合物を加熱硬化させて得
られるものであって、耐熱性や耐薬品性、寸法安定性な
どの点からは脂肪族系のものは好ましくなく、全芳香族
系の樹脂から形成される。本発明における芳香族系ポリ
アミドは耐熱性樹脂層のガラス転移温度を高めて耐熱性
や寸法安定性などを向上させるために作用するが、芳香
族系ポリアミドの量が5重量%に満たない場合は耐薬品
性や寸法安定性の向上が期待できない。一方、80重量
%を超えると最終的に得られる耐熱性樹脂層が硬くなり
すぎてフレキシブル基板としての可撓性がなくなるので
好ましくない。芳香族系ポリアミドの配合量は好ましく
は20〜50重量%である。
【0009】上記本発明に用いる芳香族系ポリイミド前
駆体および芳香族系ポリイミドは、例えば芳香族系テト
ラカルボン酸二無水物(またはその誘導体)の少なくと
も一種と芳香族系ジアミンの少なくとも一種とを有機溶
剤中で重合反応して得ることができる。一方、芳香族系
ポリアミドは、例えば芳香族系ジカルボン酸ジクロライ
ド(またはその誘導体)の少なくとも一種と芳香族系ジ
アミンの少なくとも一種とを有機溶剤中で重合反応して
得ることができる。
【0010】上記重合反応に用いる芳香族系テトラカル
ボン酸二無水物およびその誘導体としては、具体的には
ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,
4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパ
ン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ニル)スルホン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシ
フェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキ
シフェニル)エーテル二無水物、2,3,6,7−ナフ
タレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナ
フタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス
(2,3−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、ビス(2,
3−ジカルボキシフェニル)ジフルオロメタン二無水
物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジフルオロ
メタン二無水物、およびこれらの誘導体などが挙げられ
る。
【0011】また、芳香族系ジカルボン酸ジクロライド
およびその誘導体としては、具体的にはイソフタル酸ジ
クロライド、テレフタル酸ジクロライド、ジフェニルエ
ーテルジカルボン酸ジクロライド、およびこれらの誘導
体などが挙げられる。
【0012】一方、上記芳香族系テトラカルボン酸二無
水物や芳香族系ジカルボン酸ジクロライドと反応させる
芳香族系ジアミンとしては、具体的にはp−フェニレン
ジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミ
ノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニル
エーテル、2,4’−ジアミノジフェニルエーテル、
3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジ
アミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェ
ニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホ
ン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,
4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジア
ミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノベンゾ
フェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,
4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジ
フェニルプロパン、3,4’−ジアミノジフェニルプロ
パン、3,3’−ジアミノジフェニルプロパン、4,
4’−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、
3,4’−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパ
ン、3,3’−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロ
パン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕
メタン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕メタン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフル
オロプロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビ
ス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス
(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、
ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテ
ルなどが挙げられる。
【0013】上記芳香族系ポリイミド前駆体もしくは芳
香族系ポリイミドとしては、芳香族系テトラカルボン酸
二無水物としてのビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)エーテル二無水物と、芳香族系ジアミンとしてのビ
ス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン
との重合反応物を用いることが好ましく、また、上記芳
香族系ポリアミドとしては、芳香族系ジカルボン酸ジク
ロライドとしてのイソフタル酸ジクロライドと、芳香族
系ジアミンとしての3,4’−ジアミノジフェニルエー
テルとの重合反応物を用いることが好ましい。
【0014】上記各重合反応に用いる有機溶剤として
は、N−メチル−2−ピロリドンや、N,N’−ジメチ
ルアセトアミド、N,N’−ジメチルホルムアミド、
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルス
ルホキシド、ジメチルスルフィド、ジメチルスルホン、
ピリジン、テトラメチルウレア、ジグライム、トリグラ
イムなどを用い、前記各成分を略等モル量配合して重合
反応を行う。芳香族系テトラカルボン酸二無水物(また
はその誘導体)と芳香族系ジアミンとを有機溶剤中で重
合反応させると、まずポリイミド前駆体が得られるが、
本発明ではこの状態で芳香族系ポリアミドと混合しても
よく、また、ポリイミド前駆体を加熱イミド化したり、
無水酢酸とピリジンとを混合した脱水縮合試薬を用いて
イミド化して芳香族系ポリイミドとして供してもよい。
【0015】一方、芳香族系ポリアミドを合成する場合
には、芳香族系ジアミンを有機溶剤中に攪拌溶解したの
ち、−20〜40℃、好ましくは−10〜20℃程度の
温度で、芳香族系ジカルボン酸ジクロライドを徐々に添
加する。この際に生じる塩酸はトリエチルアミンやトリ
メチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン
などの脂肪族第3級アミン類、ピリジン、ピコリン、ル
チジンなどの環状有機塩基、エチレンオキサイド、プロ
ピレンオキサイドなどの有機オキサイド類によって反応
系から除去することができる。また、ジシクロヘキシル
カルボジイミドなどの縮合試薬や芳香族ジカルボン酸ク
ロライドなどの活性ジエステルを用いても合成すること
ができる。
【0016】以上のようにして得られた芳香族系ポリイ
ミド前駆体もしくは芳香族系ポリイミドと芳香族系ポリ
アミドとを溶液状態で、それぞれ固形分率で20〜95
重量%/5〜80重量%の比率にて混合し、これを銅箔
などの金属箔上に流延、塗布する。塗布にはロールコー
タやコンマコータ、ナイフコータ、ドクターブレードな
どを用いることができる。
【0017】塗布後、不活性ガス雰囲気下、150〜4
00℃、好ましくは200〜250℃で乾燥して耐熱性
樹脂層を形成して本発明のフレキシブルプリント基板を
作製する。乾燥温度が150℃に満たない場合は、乾燥
が充分に行われないだけでなく、芳香族系ポリイミド前
駆体を用いた場合にはイミド化が完全に行われず、耐熱
性などに問題を生じる。また、400℃を超える乾燥温
度であると、形成される耐熱性樹脂層が加熱処理された
状態となって全体のガラス転移温度が上昇して加熱時の
流動性がなくなり、後述するような両面フレキシブルプ
リント基板を作製しがたくなる。
【0018】さらに、このようにして作製したフレキシ
ブルプリント基板における耐熱性樹脂層は、加熱するこ
とによって適度に溶融して流動性を発揮する(1×10
5 〜1×108 ポイズ/390℃)ので、他の金属箔を
加熱圧着するか、または、別途同様にして作製したフレ
キシブルプリント基板の耐熱性樹脂層同士を重ね合わせ
て加熱圧着することによって両面フレキシブルプリント
基板とすることができる。この際の加熱圧着条件は25
0〜450℃で1〜200kg/cm2 程度が好まし
い。なお、両面基板作製時には金属箔を所定のパターン
の配線回路にエッチングしておくこともできる。
【0019】
【実施例】以下に、本発明を実施例にて具体的に説明す
る。
【0020】実施例1 3,4−ジアミノジフェニルエーテル20g(0.1モ
ル)と、トリエチルアミン20.2g(0.2モル)を
窒素ガス雰囲気下、N,N−ジメチルアセトアミド20
0gに攪拌溶解したのち、イソフタル酸ジクロライド2
0.3g(0.1モル)を−5〜0℃の温度で添加混合
した。
【0021】次いで、0〜5℃の温度で約1時間反応を
続けたのち、メタノール中に反応液を徐々に投入して反
応物(重合物)を沈殿させた。これを濾過回収後、メタ
ノール洗浄し、80℃で12時間減圧乾燥を行ったの
ち、N−メチル−2−ピロリドンに固形分濃度が20重
量%となるようにして再溶解して、芳香族系ポリアミド
溶液を得た。
【0022】一方、ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕スルホン43.2g(0.1モル)を窒
素ガス雰囲気下、N,N−ジメチルアセトアミド29
6.6gに攪拌溶解したのち、ビス(3,4−ジカルボ
キシフェニル)エーテル二無水物31.0g(0.1モ
ル)を室温下で添加混合し約12時間重合反応を続け、
芳香族系ポリイミド前駆体溶液(固形分濃度20重量
%)を得た。
【0023】上記のようにして得た芳香族系ポリアミド
溶液と芳香族系ポリイミド前駆体溶液を、固形分量比で
50:50となるように均一に混合して耐熱性樹脂溶液
を調製し、これを銅箔上にコンマコータを用いて均一な
厚みに流延塗布した。塗布後、100℃にて連続加熱し
て溶媒の除去を行った。
【0024】次いで、窒素置換をして酸素濃度を1.5
%以下に調整した連続加熱炉内にて330℃で2時間加
熱乾燥して芳香族系ポリイミド前駆体をイミド化し、銅
箔(35μm厚)/耐熱性樹脂層(50μm厚)のフレ
キシブルプリント基板を作製した。
【0025】このようにして作製した2枚のフレキシブ
ルプリント基板の耐熱性樹脂層同士を向かい合わせに重
ね合わせて380℃、100kg/cm2 の条件で加熱
圧着して両面フレキシブルプリント基板を作製した。
【0026】得られた両面フレキシブルプリント基板に
おける銅箔と耐熱性樹脂層との180°ピール接着力
(日本プリント回路工業会規格、JPCA−BM02に
準じる)は1.2kg/cmであり、剥離は銅箔と耐熱
性樹脂層との界面で生じた。また、耐熱性樹脂層のガラ
ス転移温度は280℃で、耐薬品性(耐エッチング液)
が良好であり、収縮率(300℃で1時間放置後の収縮
率)は0.5%であった。
【0027】実施例2 ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホ
ン43.2g(0.1モル)を窒素ガス雰囲気下、N,
N−ジメチルアセトアミド296.6gに攪拌溶解した
のち、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル
二無水物31.0g(0.1モル)を室温下で添加混合
し約12時間重合反応を続け、芳香族系ポリイミド前駆
体溶液(固形分濃度20重量%)を得た。
【0028】実施例1にて調製した芳香族系ポリアミド
溶液と上記のようにして調製した芳香族系ポリイミド前
駆体溶液を、固形分量比で50:50となるように均一
に混合して耐熱性樹脂溶液を調製し、これを実施例1と
同様にして銅箔上に流延塗布、加熱してイミド化を行
い、銅箔(18μm厚)/耐熱性樹脂層(25μm厚)
のフレキシブルプレント基板を作製した。
【0029】このようにして作製した2枚のフレキシブ
ルプリント基板の耐熱性樹脂層同士を向かい合わせに重
ね合わせて350℃、100kg/cm2 の条件で加熱
圧着して両面フレキシブルプリント基板を作製した。
【0030】得られた両面フレキシブルプリント基板に
おける銅箔と耐熱性樹脂層との180°ピール接着力
(JPCA−BM02に準じる)は1.3kg/cmで
あり、剥離は銅箔と耐熱性樹脂層との界面で生じた。ま
た、耐熱性樹脂層のガラス転移温度は260℃で、耐薬
品性(耐エッチング液)が良好であり、収縮率(300
℃で1時間放置後の収縮率)は0.6%であった。
【0031】実施例3 4,4−ジアミノジフェニルエーテル20.0g(0.
1モル)を窒素ガス雰囲気下、N,N−ジメチルアセト
アミド303.5gに攪拌溶解したのち、3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物29.
4g(0.1モル)を室温下で添加混合し約12時間重
合反応を続け、芳香族系ポリイミド前駆体溶液(固形分
濃度14重量%)を得た。
【0032】実施例1にて調製した芳香族系ポリアミド
溶液と上記のようにして調製した芳香族系ポリイミド前
駆体溶液を、固形分量比で50:50となるように均一
に混合して耐熱性樹脂溶液を調製し、これを実施例1と
同様にして銅箔上に流延塗布、加熱してイミド化を行
い、銅箔(18μm厚)/耐熱性樹脂層(20μm厚)
のフレキシブルプリント基板を作製した。
【0033】このようにして作製した2枚のフレキシブ
ルプリント基板の耐熱性樹脂層同士を向かい合わせに重
ね合わせて380℃、100kg/cm2 の条件で加熱
圧着して両面フレキシブルプリント基板を作製した。
【0034】得られた両面フレキシブルプリント基板に
おける銅箔と耐熱性樹脂層との180°ピール接着力
(JPCA−BM02に準じる)は1.1kg/cmで
あり、剥離は銅箔と耐熱性樹脂層との界面で生じた。ま
た、耐熱性樹脂層のガラス転移温度は300℃で、耐薬
品性(耐エッチング液)が良好であり、収縮率(300
℃で1時間放置後の収縮率)は0.4%であった。
【0035】比較例1 実施例1において芳香族系ポリイミド前駆体のイミド化
時の加熱温度を450℃とした以外は、実施例1と同様
にして両面フレキシブルプリント基板を作製した。
【0036】得られた両面フレキシブルプリント基板に
おける銅箔と耐熱性樹脂層との180°ピール接着力
(JPCA−BM02に準じる)は0.1kg/cmで
あり、剥離は銅箔と耐熱性樹脂層との界面で起こらずに
耐熱性樹脂層間で生じ、銅箔との接着強度が小さいもの
であった。
【0037】比較例2 実施例1において芳香族系ポリアミドと芳香族系ポリイ
ミド前駆体との混合比を芳香族系ポリアミド/芳香族系
ポリイミド前駆体=1/99重量比とした以外は、実施
例1と同様にして両面フレキシブルプリント基板を作製
した。
【0038】得られた両面フレキシブルプリント基板は
耐薬品性に乏しく、収縮率は1.1%と大きく、配線パ
ターン形成時の寸法精度に劣るものであった。
【0039】比較例3 実施例1において芳香族系ポリアミドと芳香族系ポリイ
ミド前駆体との混合比を芳香族系ポリアミド/芳香族系
ポリイミド前駆体=92/8重量比とした以外は、実施
例1と同様にして両面フレキシブルプリント基板を作製
した。
【0040】得られた両面フレキシブルプリント基板は
可撓性に乏しく、折り曲げると耐熱性樹脂層が割れてし
まい、脆いものであった。
【0041】比較例4 耐熱性樹脂層として実施例3で合成した芳香族系ポリイ
ミドのみを用い、実施例1と同様にして銅箔上に流延塗
布、加熱してイミド化を行い、銅箔(18μm厚)/耐
熱性樹脂層(20μm厚)のフレキシブルプリント基板
を作製した。
【0042】このようにして作製した2枚のフレキシブ
ルプリント基板の耐熱性樹脂層動詞を向い合せに重ね合
わせ、380℃、100kg/cm2 の条件で加熱圧着
して両面フレキシブルプリント基板の作製を試みたが、
耐熱性樹脂層の界面が接着せず、目的とする基板を得る
ことができなかった。
【0043】比較例5 耐熱性樹脂層として実施例1にて合成した芳香族系ポリ
アミドのみを用い、実施例1と同様にして両面フレキシ
ブルプリント基板を作製した。
【0044】このようにして作製した両面フレキシブル
プリント基板における銅箔と耐熱性樹脂層との180°
ピール接着力(JPCA−BM02に準じる)は、1.
0kg/cmであり、剥離は銅箔と耐熱性樹脂層との界
面で生じた。しかし、耐熱性樹脂層は可撓性に乏しく折
り曲げに耐えないものであり、さらに、耐薬品性に劣る
ものであった。
【0045】実施例4 耐熱性樹脂層を構成する芳香族系ポリイミドを得るため
に、ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドと3,
4−ジアミノジフェニルエーテルをモノマーとして用い
た以外は、実施例1と同様にして両面フレキシブルプリ
ント基板を作製した。
【0046】このようにして作製した両面フレキシブル
プリント基板における銅箔と耐熱性樹脂層との180°
ピール接着力(JPCA−BM02に準じる)は、1.
3kg/cmであり、剥離は銅箔と耐熱性樹脂層との界
面で生じた。また、耐熱性樹脂層のガラス転移温度は2
68℃で耐薬品性が良好であり、収縮率も0.6%であ
った。
【0047】
【発明の効果】本発明のフレキシブルプリント基板は、
金属箔上に直接形成する耐熱性樹脂層として、芳香族系
ポリイミド前駆体もしくは芳香族系ポリイミドと芳香族
系ポリアミドとを特定量で混合した樹脂層を用い、これ
をイミド化しているので耐熱性や耐薬品性、寸法安定性
に優れたものである。また、耐熱性樹脂層が適度な接着
力を有するので、耐熱性樹脂層同士を加熱圧着すること
によって簡単に両面フレキシブルプリント基板を作製す
ることができるのである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属箔上に接着剤層を介さずに耐熱性樹
    脂層を形成してなるフレキシブルプリント基板におい
    て、耐熱性樹脂層が芳香族系ポリイミド前駆体もしくは
    芳香族系ポリイミド20〜95重量%と、芳香族系ポリ
    アミド5〜80重量%との混合物を加熱硬化させて得ら
    れる樹脂層であることを特徴とするフレキシブルプリン
    ト基板。
  2. 【請求項2】 金属箔が耐熱性樹脂層の両面に形成され
    ている請求項1記載のフレキシブルプリント基板。
JP25646892A 1992-09-25 1992-09-25 フレキシブルプリント基板 Expired - Fee Related JP3153017B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25646892A JP3153017B2 (ja) 1992-09-25 1992-09-25 フレキシブルプリント基板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25646892A JP3153017B2 (ja) 1992-09-25 1992-09-25 フレキシブルプリント基板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06112605A true JPH06112605A (ja) 1994-04-22
JP3153017B2 JP3153017B2 (ja) 2001-04-03

Family

ID=17293061

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25646892A Expired - Fee Related JP3153017B2 (ja) 1992-09-25 1992-09-25 フレキシブルプリント基板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3153017B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1017258A2 (en) * 1998-12-28 2000-07-05 Sony Chemicals Corp. Method for manufacturing double-sided flexible printed board

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1017258A2 (en) * 1998-12-28 2000-07-05 Sony Chemicals Corp. Method for manufacturing double-sided flexible printed board
EP1017258A3 (en) * 1998-12-28 2002-06-12 Sony Chemicals Corp. Method for manufacturing double-sided flexible printed board
US6705007B1 (en) 1998-12-28 2004-03-16 Sony Chemicals Corp. Method for manufacturing double-sided flexible printed board
US7213334B2 (en) 1998-12-28 2007-05-08 Sony Corporation Method for manufacturing double-sided flexible printed board

Also Published As

Publication number Publication date
JP3153017B2 (ja) 2001-04-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7285321B2 (en) Multilayer substrates having at least two dissimilar polyimide layers, useful for electronics-type applications, and compositions relating thereto
KR100963376B1 (ko) 폴리이미드 제조방법 및 이에 의하여 제조된 폴리이미드
JP2002316386A (ja) 銅張積層体およびその製造方法
JP4373433B2 (ja) 両面金属積層板及びその製造方法
JP3267154B2 (ja) 積層体およびその製法
JP2943953B2 (ja) 耐熱性接着剤
JP3039818B2 (ja) 耐熱性の接着剤
JPH04239637A (ja) 可撓性両面金属張基板及びその製造方法
JPH10114824A (ja) ポリイミド類の製造方法、組成物およびその製品
EP1313795B1 (en) Polyimide film, method of manufacture, and metal interconnect board with polyimide film substrate
CN106800908B (zh) 一种二层法挠性覆铜板用热塑性聚酰亚胺胶黏剂及其制备方法、应用
JPH11157026A (ja) 積層体およびその製法
JPH05275568A (ja) 多層配線回路板及びその製法
JP3153017B2 (ja) フレキシブルプリント基板
JP2003118054A (ja) 積層体並びに多層プリント配線板
JP2002317159A (ja) 接着フィルム、その製造方法および該接着フィルムを備えた金属箔積層体
JP4360025B2 (ja) 補強材を有するポリイミド片面積層体およびその製造法
JP3805546B2 (ja) 耐熱性ボンディングシートの製造方法
JP2004042579A (ja) 銅張積層板及びその製造方法
JP2001139807A (ja) 耐熱性ボンディングシートの製造方法
JP3295952B2 (ja) フレキシブル配線基板の製造方法
EP0270672A1 (en) Flexible copper-clad circuit board
JP2612118B2 (ja) 両面フレキシブル印刷回路用基板の製造方法
JPH11310769A (ja) 耐熱性ボンディングシート用接着剤、耐熱性ボンディングシート、およびそれらを用いた耐熱性フレキシブル銅張積層板の製造方法
JPH01166944A (ja) 両面フレキシブル金属張積層板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees