JPH06111U - 中底付き射出成形靴用胛被 - Google Patents

中底付き射出成形靴用胛被

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JPH06111U
JPH06111U JP4787292U JP4787292U JPH06111U JP H06111 U JPH06111 U JP H06111U JP 4787292 U JP4787292 U JP 4787292U JP 4787292 U JP4787292 U JP 4787292U JP H06111 U JPH06111 U JP H06111U
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sewing
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悟郎 岸本
高広 鮎川
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Achilles Corp
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Achilles Corp
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  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 胛被と中底の縫い穴の隙間から靴内への射出
成形材料の滲み出しを防止できる中底付き射出成形靴用
胛被を提供する。 【構成】 中底20が胛被10の下部に下糸31と上糸
32からなる縫糸30により縫着された射出成形靴用胛
被であって、下糸31として通常糸311と熱接着溶融
糸312からなる双糸を採用した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、中底が胛被の下部に下糸と上糸により縫着された中底付き射出成形 靴用胛被に関する。
【0002】
【従来の技術】
射出成形により製造されるカリフォルニアタイプの胛被は、胛被の縫い代と中 底の縫い代を下方へ合掌状態に突出させて下糸と上糸からなる縫糸により縫着し ている(以下、これを「中底付き胛被」という)。このカリフォルニア靴の製造 にあたっては、中底付き胛被をラストに吊り込み、このラストをサイドモールド とボトムモールドに嵌合し、次いでラストと両モールドとの間に形成された射出 成形用空隙内に射出成形材料を射出して靴を製造している。
【0003】 ところで、中底付き胛被のラスト吊り込み時に中底付き胛被は皺が付かないよ うに展張されてラストに吊り込まれる。この際の弊害として、中底と胛被の縫い 穴が広がって縫糸との間に隙間ができ、この隙間から射出成形材料が靴内に斑点 状に滲み出すという問題点があった。このように射出成形材料が靴内に滲み出す と、靴の履心地を阻害する一方、靴内の外観を低下させてしまう。特に、中底お よび胛被の靴内側面の色と射出成形材料の色が異色の場合には、この斑点状の滲 み出し物は靴内で目立ち、靴の商品価値を著しく低下させることになる。
【0004】 従来、このような問題点を解決する手段として、ラテックスやポリ塩化ビニル のペーストのような糊剤を用いて縫い穴を一つ一つ目止め加工して射出成形する という方法が知られているが、この方法では極端に手数が係り、仮に目止め装置 を開発したとしてもコスト高は避けられない。
【0005】 そこで、他の従来手段として、例えば本願出願人の出願による実開昭62−1 59704号公報に記載されたものが知られている。このものは、図5に示すよ うに、胛被100の下部に中底101を縫着するにあたり、中底101の縫着部 101aの外面に、例えば毛糸のようなクッション性素材からなる細帯状体10 2を介在しながら縫着して、中底101の縫い穴103を覆うようにしたもので ある。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、このように中底101の縫着部101aの外面に細帯状体102を 介在しながら縫着して中底101の縫い穴103を覆うようにしたものは、この 縫い穴103の隙間からの射出成形材料Zの滲み出しだけを防止するものであっ て、胛被100の縫い穴104の隙間からの射出成形材料Zの滲み出しは依然と して解消されていない。そこで、同様に胛被100の縫着部100aの外面に細 帯状体103を介在しながら縫着して胛被100の縫い穴104を覆うことが考 えられるが、靴のデザイン上の観点などから靴底105のテープ部105aの厚 みを充分に取れない場合が多々あり、このような靴の場合には、製造された靴の テープ部105aの表面から細帯状体102が露出してしまうという新たな問題 点が生じる。
【0007】 本考案は、このような従来技術を背景になされたもので、胛被と中底の縫い穴 の隙間から靴内への射出成形材料の滲み出しを防止することができる中底付き射 出成形靴用胛被を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案は、中底が胛被の下部に下糸と上糸からなる縫糸により縫着された射出 成形靴用胛被において、前記下糸と前記上糸の少なくとも一方が、通常糸と熱接 着溶融糸からなることを特徴とした中底付き射出成形靴用胛被を提供するもので ある。
【0009】
【作用】
本考案の中底付き射出成形靴用胛被によれば、中底が縫着された胛被が吊り込 まれたラスト、サイドモールドおよびボトムモールドの間に形成された射出成形 用空隙内に射出成形材料を射出して靴を製造する際に、射出された射出成形材料 の熱により熱接着溶融糸が溶融して中底と胛被の縫い穴を塞ぎ、これにより中底 と胛被の縫い穴の隙間から靴内へ射出成形材料が滲み出すのを防止できる。
【0010】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 本考案の中底付き射出成形靴用胛被は、図2に示すように胛被10の縫い代と 中底20の縫い代を下方へ合掌状態に突出させて、中底20を胛被10の下部に 縫糸30によりミシン縫着している。
【0011】 胛被10および中底20は、一般的な胛被素材および中底素材を所定寸法に裁 断して設けている。縫糸30は、胛被10側の下糸31と中底20側の上糸32 から構成されており、図1に示すように下糸31は通常糸311に熱接着溶融糸 312を沿わせた2本一組の双糸である一方、上糸32は通常糸からなる。 下糸31の通常糸311としては、30番手の通常的に縫製に使用される例え ば綿糸、ナイロン糸、テトロン糸などが使用されている。なお、糸の太さは30 番手に限定しなくともよい。
【0012】 また、熱接着溶融糸312には、900deの商品名;熱接着糸「フロールM 3号」〔カナガワ(株)製〕が採用されている。この糸は、(株)ユニチカが開 発したホットメルト糸(特殊ナイロン系樹脂)を縫製用に紡糸したものであり、 乾熱の場合には70℃で収縮開始、110℃で最大収縮、122〜125℃で溶 融を開始する一方、湿熱の場合には40℃で収縮開始、70℃で溶融を開始する という熱特性を有している。
【0013】 なお、熱接着溶融糸312の太さは、900deに限定しなくとも、100d e以上、特に300de以上が好ましく、100de未満では針穴に比して溶融 樹脂量が少なく、針穴を塞ぐ効果が減じる。
【0014】 また、熱接着溶融糸312は、前記熱接着糸フロールM3号に限定されなくと も、溶融温度が50〜180℃、好ましくは70〜160℃であればよく、50 ℃未満では溶融温度が低すぎて、射出成形時に射出成形材料Zと一緒に胛被10 の縫い穴11の隙間や中底20の縫い穴21の隙間から靴内へ滲み出してしまっ たり、また縫着時、縫針の運針往復運動により胛被との摩擦によって発生する摩 擦熱により、該熱接着溶融糸が溶融し、縫針に付着固化して、縫糸の切断などが 起こり縫着できなかったする。一方、溶融温度が180℃を超えると、溶融温度 が高過ぎて射出された射出成形材料Zの熱により充分に溶融せず、これらの縫い 穴11、21を覆うことができなくなる。
【0015】 上糸32は、20番手からなる、下糸31の通常糸311と同様の通常的な糸 が使用されている。なお、糸の太さは20番手に限定しなくともよい。
【0016】 かくて、中底20が縫糸30によりミシン縫着された胛被10は、図3に示す ようにラスト40に吊り込まれ、このラスト40はサイドモールド50とボトム モールド60に嵌合される。次いで嵌合状態のラスト40と両モールド50、6 0の内部に形成された靴底成形用空隙70内に、溶融温度180〜210℃の靴 底成形材料Zを射出して靴を製造する。
【0017】 このとき、熱接着溶融糸312の溶融温度(湿熱70℃)は、靴底成形材料Z の溶融温度(180〜210℃)より低温であるため、図4に示すように靴底成 形材料Zの射出時に靴底成形材料Zの熱により熱接着溶融糸312は溶融して、 胛被10の縫い穴11と中底20の縫い穴21を塞ぎ、これにより胛被10の縫 い穴11の隙間と中底20縫い穴21の隙間から靴内へ射出成形材料Zが滲み出 すのを防止することができる。
【0018】 以上本考案の実施例を説明したが、本考案はこの実施例に限定されるものでは なく、要旨を逸脱しない範囲での設計変更などがあっても本考案に含まれる。 例えば、実施例では、下糸として通常糸と熱接着溶融糸の双糸を例に説明した が、これに限定しなくとも、例えば通常糸と熱接着溶融糸の混紡糸など糸の形態 は限定されない。
【0019】 さらに、本考案は、中底の縫い穴の隙間から靴内への射出成形材料の滲み出し 防止をより一層向上させるために、従来手段に記載したクッション性素材からな る細帯状体を併用するのを妨げるものではない。なお、靴底のテープ部の厚みに ゆとりのある靴であれば、この細帯状体を胛被の縫着部の外面にも設けてかまわ ない。
【0020】 また、実施例では、縫糸の下糸を通常糸と熱接着溶融糸からなるものとしたが 、これに限定しなくとも、上糸を熱接着溶融糸を有するものとしたり、下糸と上 糸の両方とも熱接着溶融糸を有するものとしてもよい。
【0021】
【考案の効果】
本考案の中底付き射出成形靴用胛被は、中底が胛被の下部に下糸と上糸からな る縫糸により縫着された射出成形靴用胛被において、下糸と上糸の少なくとも一 方が、通常糸と熱接着溶融糸からなるため、中底を縫着した胛被が吊り込まれた ラスト、サイドモールドおよびボトムモールドの間に形成された射出成形用空隙 内に射出成形材料を射出して靴を製造する際に、射出された射出成形材料の熱に より熱接着溶融糸が溶融して中底と胛被の縫い穴を塞ぎ、これにより中底と胛被 の縫い穴の隙間から靴内へ射出成形材料が滲み出すのを防止できるという効果が 得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例の中底付き射出成形靴用胛被の
縫着部の一部拡大断面図である。
【図2】本考案の実施例の中底付き射出成形靴用胛被の
一部切断斜視図である。
【図3】本考案の実施例の中底付き射出成形靴用胛被の
射出成形工程を示す縦断面図である。
【図4】実施例の中底付き射出成形靴用胛被の縫着部の
射出成形後における一部拡大断面図である。
【図5】従来の中底付き射出成形靴用胛被を用いて製造
された靴の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
10 胛被 20 中底 30 縫糸 31 下糸 311 通常糸 312 熱接着溶融糸 32 上糸

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】中底が胛被の下部に下糸と上糸からなる縫
    糸により縫着された射出成形靴用胛被において、前記下
    糸と前記上糸の少なくとも一方が、通常糸と熱接着溶融
    糸からなることを特徴とした中底付き射出成形靴用胛
    被。
JP1992047872U 1992-06-17 1992-06-17 中底付き射出成形靴用胛被 Expired - Lifetime JP2564804Y2 (ja)

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JPH06111U true JPH06111U (ja) 1994-01-11
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54145564U (ja) * 1978-03-28 1979-10-09
JP2018050642A (ja) * 2016-09-26 2018-04-05 アキレス株式会社 アッパー材およびそのアッパー材を備えたシューズ

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61234801A (ja) * 1985-04-10 1986-10-20 株式会社アサヒコーポレーション 靴の成形法

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