JPH06111633A - 発泡フッソ樹脂電線及びその製造方法 - Google Patents
発泡フッソ樹脂電線及びその製造方法Info
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- JPH06111633A JPH06111633A JP4280732A JP28073292A JPH06111633A JP H06111633 A JPH06111633 A JP H06111633A JP 4280732 A JP4280732 A JP 4280732A JP 28073292 A JP28073292 A JP 28073292A JP H06111633 A JPH06111633 A JP H06111633A
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- JP
- Japan
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- foamed
- fluororesin
- foaming
- extrusion
- layer
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- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 発泡率50%以上のフッソ樹脂層と導体との
密着性を向上させ、更に発泡フッソ樹脂層の機械的強度
の向上を図った発泡フッソ樹脂電線及びその製造方法を
提供する 【構成】 第1の押出機を用い、導体1の外周に発泡率
50%未満のフッソ樹脂を押出被覆して第1の発泡フッ
ソ樹脂層2を設け、次に第2の押出機を用い、前記第1
の発泡フッソ樹脂層2の外周に発泡率50%以上のフッ
ソ樹脂を押出被覆して第2の発泡フッソ樹脂層3を設
け、更に第3の押出機を用い、前記第2の発泡フッソ樹
脂層3の外周に発泡率50%未満のフッソ樹脂を押出被
覆して第3の発泡フッソ樹脂層4を設けて発泡フッソ樹
脂電線5を製造する。
密着性を向上させ、更に発泡フッソ樹脂層の機械的強度
の向上を図った発泡フッソ樹脂電線及びその製造方法を
提供する 【構成】 第1の押出機を用い、導体1の外周に発泡率
50%未満のフッソ樹脂を押出被覆して第1の発泡フッ
ソ樹脂層2を設け、次に第2の押出機を用い、前記第1
の発泡フッソ樹脂層2の外周に発泡率50%以上のフッ
ソ樹脂を押出被覆して第2の発泡フッソ樹脂層3を設
け、更に第3の押出機を用い、前記第2の発泡フッソ樹
脂層3の外周に発泡率50%未満のフッソ樹脂を押出被
覆して第3の発泡フッソ樹脂層4を設けて発泡フッソ樹
脂電線5を製造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は発泡フッソ樹脂電線及び
その製造方法に関し、更に詳しくはコンピュータの高速
情報伝送路,ディスプレー用RGB低減衰信号出力線等
として使用される発泡フッソ樹脂電線及びその製造方法
に関する。
その製造方法に関し、更に詳しくはコンピュータの高速
情報伝送路,ディスプレー用RGB低減衰信号出力線等
として使用される発泡フッソ樹脂電線及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】発泡フッソ樹脂電線は電気特性が良いこ
とからコンピュータの高速情報伝送路等に多用されてい
る。この発泡フッソ樹脂電線を製造する方法としては、
図3に示すように発泡フッソ樹脂を導体1の外周に押出
被覆して発泡フッソ樹脂層10を設けていた。この場
合、信号伝播遅延時間をより光速に近づけるために発泡
フッソ樹脂は高発泡化が計られている。
とからコンピュータの高速情報伝送路等に多用されてい
る。この発泡フッソ樹脂電線を製造する方法としては、
図3に示すように発泡フッソ樹脂を導体1の外周に押出
被覆して発泡フッソ樹脂層10を設けていた。この場
合、信号伝播遅延時間をより光速に近づけるために発泡
フッソ樹脂は高発泡化が計られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、発泡フッソ樹
脂の発泡率を50%以上にすると、図3で示すように導
体1の周囲に空隙11を生じて導体1と発泡フッソ樹脂
層10との密着力が低下するという問題があった。ま
た、発泡率50%以上のフッソ樹脂を押出被覆して設け
た発泡フッソ樹脂層10は機械的強度が低下するため、
座屈や局部的なつぶれを起こし、折角の高発泡フッソ樹
脂の電気的特性を損なってしまうという問題があった。
脂の発泡率を50%以上にすると、図3で示すように導
体1の周囲に空隙11を生じて導体1と発泡フッソ樹脂
層10との密着力が低下するという問題があった。ま
た、発泡率50%以上のフッソ樹脂を押出被覆して設け
た発泡フッソ樹脂層10は機械的強度が低下するため、
座屈や局部的なつぶれを起こし、折角の高発泡フッソ樹
脂の電気的特性を損なってしまうという問題があった。
【0004】前記問題点を解決しようとして導体1の外
周に発泡率50%以上のフッソ樹脂を押出被覆する前
に、予め、導体1の外周にフッソ樹脂を薄く被覆して薄
膜融着層を形成することが考えられる。この薄膜融着層
を形成するためには、押出機を用い導体1の外周にフッ
ソ樹脂を薄く押出被覆すれば良いわけであるが、現在の
押出技術では導体1の外周に10μm前後の薄膜融着層
を設けることは困難である。また、特開平3−1842
17号には、予め導体1の外周にフッソ樹脂フィルムを
巻付け、同フィルムを発泡フッソ樹脂を押し出す前に溶
融させて導体1の外周に薄膜のフッソ樹脂層(薄膜融着
層)を形成する方法が記載されているが、この方法では
ニップル詰まりによる断線や偏肉を引き起こす危険性が
あり、十分な効果が得られないと思われる。
周に発泡率50%以上のフッソ樹脂を押出被覆する前
に、予め、導体1の外周にフッソ樹脂を薄く被覆して薄
膜融着層を形成することが考えられる。この薄膜融着層
を形成するためには、押出機を用い導体1の外周にフッ
ソ樹脂を薄く押出被覆すれば良いわけであるが、現在の
押出技術では導体1の外周に10μm前後の薄膜融着層
を設けることは困難である。また、特開平3−1842
17号には、予め導体1の外周にフッソ樹脂フィルムを
巻付け、同フィルムを発泡フッソ樹脂を押し出す前に溶
融させて導体1の外周に薄膜のフッソ樹脂層(薄膜融着
層)を形成する方法が記載されているが、この方法では
ニップル詰まりによる断線や偏肉を引き起こす危険性が
あり、十分な効果が得られないと思われる。
【0005】本発明は上記従来技術が有する問題点を解
決するためになされたものであり、発泡率50%以上の
フッソ樹脂層と導体との密着性を向上させ、更に発泡フ
ッソ樹脂層の機械的強度の向上を図った発泡フッソ樹脂
電線及びその製造方法を提供することを目的とする。
決するためになされたものであり、発泡率50%以上の
フッソ樹脂層と導体との密着性を向上させ、更に発泡フ
ッソ樹脂層の機械的強度の向上を図った発泡フッソ樹脂
電線及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、導体1の外周に発泡率50%未満のフッソ
樹脂の押出被覆層からなる第1の発泡フッソ樹脂層2、
この外周に発泡率50%以上のフッソ樹脂の押出被覆層
からなる第2の発泡フッソ樹脂層3、更にこの外周に発
泡率50%未満のフッソ樹脂の押出被覆層からなる第3
の発泡フッソ樹脂層4を設けた発泡フッソ樹脂電線にあ
る。
に本発明は、導体1の外周に発泡率50%未満のフッソ
樹脂の押出被覆層からなる第1の発泡フッソ樹脂層2、
この外周に発泡率50%以上のフッソ樹脂の押出被覆層
からなる第2の発泡フッソ樹脂層3、更にこの外周に発
泡率50%未満のフッソ樹脂の押出被覆層からなる第3
の発泡フッソ樹脂層4を設けた発泡フッソ樹脂電線にあ
る。
【0007】また本発明は、導体の外周に発泡フッソ樹
脂を押出被覆して発泡フッソ樹脂電線を製造する方法に
おいて、第1の押出機を用い、導体1の外周に発泡率5
0%未満のフッソ樹脂を押出被覆して第1の発泡フッソ
樹脂層2を設け、次に第2の押出機を用い、前記第1の
発泡フッソ樹脂層2の外周に発泡率50%以上のフッソ
樹脂を押出被覆して第2の発泡フッソ樹脂層3を設け、
更に第3の押出機を用い、前記第2の発泡フッソ樹脂層
3の外周に発泡率50%未満のフッソ樹脂を押出被覆し
て第3の発泡フッソ樹脂層4を設ける発泡フッソ樹脂電
線の製造方法にある。
脂を押出被覆して発泡フッソ樹脂電線を製造する方法に
おいて、第1の押出機を用い、導体1の外周に発泡率5
0%未満のフッソ樹脂を押出被覆して第1の発泡フッソ
樹脂層2を設け、次に第2の押出機を用い、前記第1の
発泡フッソ樹脂層2の外周に発泡率50%以上のフッソ
樹脂を押出被覆して第2の発泡フッソ樹脂層3を設け、
更に第3の押出機を用い、前記第2の発泡フッソ樹脂層
3の外周に発泡率50%未満のフッソ樹脂を押出被覆し
て第3の発泡フッソ樹脂層4を設ける発泡フッソ樹脂電
線の製造方法にある。
【0008】更に本発明は、導体の外周に発泡フッソ樹
脂を押出被覆して発泡フッソ樹脂電線を製造する方法に
おいて、押出機のノズル部に前記第1〜3の発泡フッソ
樹脂層2〜4を同時に押出被覆することの出来る第1〜
3の押出ノズルを設け、第1の押出ノズルから、導体1
の外周に発泡率50%未満のフッソ樹脂を押出被覆して
第1の発泡フッソ樹脂層2を設け、同時にこの外周に第
2の押出ノズルから発泡率50%以上のフッソ樹脂を押
出被覆して第2の発泡フッソ樹脂層3を設け、更に同時
にこの外周に第3の押出ノズルから発泡率50%未満の
フッソ樹脂を押出被覆して第3の発泡フッソ樹脂層4を
設ける発泡フッソ樹脂電線の製造方法にある。
脂を押出被覆して発泡フッソ樹脂電線を製造する方法に
おいて、押出機のノズル部に前記第1〜3の発泡フッソ
樹脂層2〜4を同時に押出被覆することの出来る第1〜
3の押出ノズルを設け、第1の押出ノズルから、導体1
の外周に発泡率50%未満のフッソ樹脂を押出被覆して
第1の発泡フッソ樹脂層2を設け、同時にこの外周に第
2の押出ノズルから発泡率50%以上のフッソ樹脂を押
出被覆して第2の発泡フッソ樹脂層3を設け、更に同時
にこの外周に第3の押出ノズルから発泡率50%未満の
フッソ樹脂を押出被覆して第3の発泡フッソ樹脂層4を
設ける発泡フッソ樹脂電線の製造方法にある。
【0009】
【作用】本発明の発泡フッソ樹脂電線において、第1の
発泡フッソ樹脂層2は発泡率を50%未満としているの
で薄い融着層を均一に押出しする事ができ、発泡率50
%以上のフッソ樹脂からなる第2の発泡フッソ樹脂層3
の密着性を向上させることができる。第2の発泡フッソ
樹脂層3は発泡率を50%以上としているので高発泡フ
ッソ樹脂が有する電気的特性を生かすことができる。ま
た、第3の発泡フッソ樹脂層4は発泡率を50%未満と
しているので第2の発泡フッソ樹脂層3を保護する働き
をし、発泡フッソ樹脂電線の機械的強度を向上させ、座
屈や局部的なつぶれの発生を防止し、電気的特性を維持
させる。
発泡フッソ樹脂層2は発泡率を50%未満としているの
で薄い融着層を均一に押出しする事ができ、発泡率50
%以上のフッソ樹脂からなる第2の発泡フッソ樹脂層3
の密着性を向上させることができる。第2の発泡フッソ
樹脂層3は発泡率を50%以上としているので高発泡フ
ッソ樹脂が有する電気的特性を生かすことができる。ま
た、第3の発泡フッソ樹脂層4は発泡率を50%未満と
しているので第2の発泡フッソ樹脂層3を保護する働き
をし、発泡フッソ樹脂電線の機械的強度を向上させ、座
屈や局部的なつぶれの発生を防止し、電気的特性を維持
させる。
【0010】また本発明の発泡フッソ樹脂電線の製造方
法において、特に押出機のノズル部に前記第1〜3の発
泡フッソ樹脂層2〜4を同時に押出被覆することの出来
る第1〜3の押出ノズルを設けて発泡フッソ樹脂電線を
製造する方法は、1台の押出機で効率よく発泡フッソ樹
脂電線が製造出来る。
法において、特に押出機のノズル部に前記第1〜3の発
泡フッソ樹脂層2〜4を同時に押出被覆することの出来
る第1〜3の押出ノズルを設けて発泡フッソ樹脂電線を
製造する方法は、1台の押出機で効率よく発泡フッソ樹
脂電線が製造出来る。
【0011】
【実施例】本発明の発泡フッソ樹脂電線及びその製造方
法の1実施例について図を用いて説明する。なお、本発
明は本実施例に限定されるものではない。図1は本発明
の発泡フッソ樹脂電線を示す断面図、また図2は第1〜
3の発泡フッソ樹脂層の押出被覆を同時に行っている押
出機のノズル部を示す断面図である。
法の1実施例について図を用いて説明する。なお、本発
明は本実施例に限定されるものではない。図1は本発明
の発泡フッソ樹脂電線を示す断面図、また図2は第1〜
3の発泡フッソ樹脂層の押出被覆を同時に行っている押
出機のノズル部を示す断面図である。
【0012】実施例1 実施例1について図1を用いて説明する。導体1として
0.16mmφの銅線を用い、発泡助剤として窒化ホウ
素を0.5wt%配合した4フッ化エチレン−6フッ化
プロピレン共重合体(以下発泡剤入りフッソ樹脂と略記
する)を押出機(図示せず)に供給し、クロロジフロロ
メタンからなる発泡ガス剤を約20kg/cm2 の圧力
で注入し、導体1の外周に約40%の発泡率を有するフ
ッソ樹脂を約0.03mm厚さに押出被覆して第1の発
泡フッソ樹脂層2を設けた。次にこの外周に前記発泡剤
入りフッソ樹脂を押出機に供給し、前記発泡ガス剤を約
40kg/cm2 の圧力で注入し、前記第1の発泡フッ
ソ樹脂層2の外周に約64%の発泡率を有するフッソ樹
脂を約0.20mm厚さに押出被覆して第2の発泡フッ
ソ樹脂層3を設けた。次にこの外周に前記発泡剤入りフ
ッソ樹脂を押出機に供給し、前記発泡ガス剤を約20k
g/cm2 の圧力で注入し、前記第2の発泡フッソ樹脂
層3の外周に約40%の発泡率を有するフッソ樹脂を約
0.03mm厚さに押出被覆して第3の発泡フッソ樹脂
層4を設け、仕上外径約0.68mmの発泡フッソ樹脂
電線5を製造した。
0.16mmφの銅線を用い、発泡助剤として窒化ホウ
素を0.5wt%配合した4フッ化エチレン−6フッ化
プロピレン共重合体(以下発泡剤入りフッソ樹脂と略記
する)を押出機(図示せず)に供給し、クロロジフロロ
メタンからなる発泡ガス剤を約20kg/cm2 の圧力
で注入し、導体1の外周に約40%の発泡率を有するフ
ッソ樹脂を約0.03mm厚さに押出被覆して第1の発
泡フッソ樹脂層2を設けた。次にこの外周に前記発泡剤
入りフッソ樹脂を押出機に供給し、前記発泡ガス剤を約
40kg/cm2 の圧力で注入し、前記第1の発泡フッ
ソ樹脂層2の外周に約64%の発泡率を有するフッソ樹
脂を約0.20mm厚さに押出被覆して第2の発泡フッ
ソ樹脂層3を設けた。次にこの外周に前記発泡剤入りフ
ッソ樹脂を押出機に供給し、前記発泡ガス剤を約20k
g/cm2 の圧力で注入し、前記第2の発泡フッソ樹脂
層3の外周に約40%の発泡率を有するフッソ樹脂を約
0.03mm厚さに押出被覆して第3の発泡フッソ樹脂
層4を設け、仕上外径約0.68mmの発泡フッソ樹脂
電線5を製造した。
【0013】実施例2 実施例2について図1及び図2を用いて説明する。導体
1として0.16mmφの銅線を用い、押出機(図示せ
ず)のノズル部9の第1押出ノズル6の樹脂入口部6i
より供給された、前記実施例1と同じ約発泡率40%の
発泡率を有するフッソ樹脂を矢印aの方向に走行する該
導体1の外周に約0.03mm厚さに押出被覆して第1
の発泡フッソ樹脂層2を設け、同時にこの外周に第2押
出ノズル7の樹脂入口部7iより供給された、前記実施
例1と同じ約発泡率64%の発泡率を有するフッソ樹脂
を約0.20mm厚さに押出被覆して第2の発泡フッソ
樹脂層3を設け、更に同時にこの外周に第3押出ノズル
8の樹脂入口部8iより供給された、前記実施例1と同
じ約40%の発泡率を有するフッソ樹脂を約0.03m
m厚さに押出押出被覆して第3の発泡フッソ樹脂層4を
設け、仕上外径約0.68mmの発泡フッソ樹脂電線5
を製造した。
1として0.16mmφの銅線を用い、押出機(図示せ
ず)のノズル部9の第1押出ノズル6の樹脂入口部6i
より供給された、前記実施例1と同じ約発泡率40%の
発泡率を有するフッソ樹脂を矢印aの方向に走行する該
導体1の外周に約0.03mm厚さに押出被覆して第1
の発泡フッソ樹脂層2を設け、同時にこの外周に第2押
出ノズル7の樹脂入口部7iより供給された、前記実施
例1と同じ約発泡率64%の発泡率を有するフッソ樹脂
を約0.20mm厚さに押出被覆して第2の発泡フッソ
樹脂層3を設け、更に同時にこの外周に第3押出ノズル
8の樹脂入口部8iより供給された、前記実施例1と同
じ約40%の発泡率を有するフッソ樹脂を約0.03m
m厚さに押出押出被覆して第3の発泡フッソ樹脂層4を
設け、仕上外径約0.68mmの発泡フッソ樹脂電線5
を製造した。
【0014】比較例 比較例について図3を用いて説明する。導体1として
0.16mmφの銅線を用い、前記実施例1と同じ発泡
剤入りフッソ樹脂を押出機(図示せず)に供給し、前記
実施例1と同じ発泡ガス剤を約40kg/cm2 の圧力
で注入し、導体1の外周に約66%の発泡率を有するフ
ッソ樹脂を約0.26mm厚さに押出被覆して発泡フッ
ソ樹脂層10を設け、仕上外径約0.68mmの発泡フ
ッソ樹脂電線を製造した。
0.16mmφの銅線を用い、前記実施例1と同じ発泡
剤入りフッソ樹脂を押出機(図示せず)に供給し、前記
実施例1と同じ発泡ガス剤を約40kg/cm2 の圧力
で注入し、導体1の外周に約66%の発泡率を有するフ
ッソ樹脂を約0.26mm厚さに押出被覆して発泡フッ
ソ樹脂層10を設け、仕上外径約0.68mmの発泡フ
ッソ樹脂電線を製造した。
【0015】発泡フッソ樹脂電線の特性 実施例1及び比較例の発泡フッソ樹脂電線の発泡率,信
号伝播遅延時間等について試験した結果を表1に示す。
号伝播遅延時間等について試験した結果を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】上記表1から明らかなように本発明の実施
例1により得られた発泡フッソ樹脂電線は比較例により
得られた発泡フッソ樹脂電線と比較して密着力が格段に
優れており、密着性が向上されていることがわかる。ま
た一方向摩耗試験の値も高く、機械的強度が高くなって
いることが分かる。また、実施例2により得られた発泡
フッソ樹脂電線の特性も実施例1と同じく良好であっ
た。なお、比較例の発泡フッソ樹脂電線は発泡率,信号
伝播遅延時間においては実施例1の発泡フッソ樹脂電線
よりも優れているが、同電線では密着不良のため製品と
しては不適格である。
例1により得られた発泡フッソ樹脂電線は比較例により
得られた発泡フッソ樹脂電線と比較して密着力が格段に
優れており、密着性が向上されていることがわかる。ま
た一方向摩耗試験の値も高く、機械的強度が高くなって
いることが分かる。また、実施例2により得られた発泡
フッソ樹脂電線の特性も実施例1と同じく良好であっ
た。なお、比較例の発泡フッソ樹脂電線は発泡率,信号
伝播遅延時間においては実施例1の発泡フッソ樹脂電線
よりも優れているが、同電線では密着不良のため製品と
しては不適格である。
【0018】
【発明の効果】本発明の発泡フッソ樹脂電線及びその製
造方法によれば、フッソ樹脂の発泡率を高水準に保った
まま導体と発泡フッソ樹脂との密着力が高くなるので、
機械的強度が高く、電気特性のよい発泡フッソ樹脂電線
が得られる。また本発明の発泡フッソ樹脂電線の製造方
法において、特に押出機のノズル部に3層の発泡フッソ
樹脂層を同時に押出被覆することの出来る3つの押出ノ
ズルを設けて製造する方法は、1台の押出機で効率よく
発泡フッソ樹脂電線が製造出来る。
造方法によれば、フッソ樹脂の発泡率を高水準に保った
まま導体と発泡フッソ樹脂との密着力が高くなるので、
機械的強度が高く、電気特性のよい発泡フッソ樹脂電線
が得られる。また本発明の発泡フッソ樹脂電線の製造方
法において、特に押出機のノズル部に3層の発泡フッソ
樹脂層を同時に押出被覆することの出来る3つの押出ノ
ズルを設けて製造する方法は、1台の押出機で効率よく
発泡フッソ樹脂電線が製造出来る。
【図1】本発明の発泡フッソ樹脂電線を示す断面図であ
る。
る。
【図2】第1〜3の発泡フッソ樹脂層の押出被覆を同時
に行っている押出機のノズル部を示す断面図である。
に行っている押出機のノズル部を示す断面図である。
【図3】従来の製造方法により得られた発泡フッソ樹脂
電線を示す断面図である。
電線を示す断面図である。
1 導体 2 第1の発泡フッソ樹脂層 3 第2の発泡フッソ樹脂層 4 第3の発泡フッソ樹脂層 5 発泡フッソ樹脂電線 6 第1押出ノズル 7 第2押出ノズル 8 第3押出ノズル 9 押出機のノズル部 6i 7i 8i 樹脂入口部 a 矢印
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 31:34 4F
Claims (3)
- 【請求項1】 導体1の外周に発泡率50%未満のフッ
ソ樹脂の押出被覆層からなる第1の発泡フッソ樹脂層
2、この外周に発泡率50%以上のフッソ樹脂の押出被
覆層からなる第2の発泡フッソ樹脂層3、更にこの外周
に発泡率50%未満のフッソ樹脂の押出被覆層からなる
第3の発泡フッソ樹脂層4を設けたことを特徴とする発
泡フッソ樹脂電線。 - 【請求項2】 導体の外周に発泡フッソ樹脂を押出被覆
して発泡フッソ樹脂電線を製造する方法において、第1
の押出機を用い、導体1の外周に発泡率50%未満のフ
ッソ樹脂を押出被覆して第1の発泡フッソ樹脂層2を設
け、次に第2の押出機を用い、前記第1の発泡フッソ樹
脂層2の外周に発泡率50%以上のフッソ樹脂を押出被
覆して第2の発泡フッソ樹脂層3を設け、更に第3の押
出機を用い、前記第2の発泡フッソ樹脂層3の外周に発
泡率50%未満のフッソ樹脂を押出被覆して第3の発泡
フッソ樹脂層4を設けることを特徴とする発泡フッソ樹
脂電線の製造方法。 - 【請求項3】 導体の外周に発泡フッソ樹脂を押出被覆
して発泡フッソ樹脂電線を製造する方法において、押出
機のノズル部に前記第1〜3の発泡フッソ樹脂層2〜4
を同時に押出被覆することの出来る第1〜3の押出ノズ
ルを設け、第1の押出ノズルから、導体1の外周に発泡
率50%未満のフッソ樹脂を押出被覆して第1の発泡フ
ッソ樹脂層2を設け、同時にこの外周に第2の押出ノズ
ルから発泡率50%以上のフッソ樹脂を押出被覆して第
2の発泡フッソ樹脂層3を設け、更に同時にこの外周に
第3の押出ノズルから発泡率50%未満のフッソ樹脂を
押出被覆して第3の発泡フッソ樹脂層4を設けることを
特徴とする発泡フッソ樹脂電線の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4280732A JPH06111633A (ja) | 1992-09-26 | 1992-09-26 | 発泡フッソ樹脂電線及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4280732A JPH06111633A (ja) | 1992-09-26 | 1992-09-26 | 発泡フッソ樹脂電線及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06111633A true JPH06111633A (ja) | 1994-04-22 |
Family
ID=17629181
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4280732A Pending JPH06111633A (ja) | 1992-09-26 | 1992-09-26 | 発泡フッソ樹脂電線及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06111633A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010113835A (ja) * | 2008-11-04 | 2010-05-20 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 発泡シース被覆ケーブル及びその製造方法 |
JP2016091865A (ja) * | 2014-11-06 | 2016-05-23 | 住友電気工業株式会社 | 絶縁電線 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0448508A (ja) * | 1990-06-14 | 1992-02-18 | Hitachi Cable Ltd | 発泡プラスチック絶縁電線 |
-
1992
- 1992-09-26 JP JP4280732A patent/JPH06111633A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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