JPH061112A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JPH061112A
JPH061112A JP4159473A JP15947392A JPH061112A JP H061112 A JPH061112 A JP H061112A JP 4159473 A JP4159473 A JP 4159473A JP 15947392 A JP15947392 A JP 15947392A JP H061112 A JPH061112 A JP H061112A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 操縦安定性を損なうことなく乗心地性を向上
させるようにした空気入りタイヤを提供する。 【構成】 ホイール表側にオフセットした非対称構造の
ホイールに装着される空気入りタイヤにおいて、ショル
ダー部5のゴムの厚さG、損失正接tanδ及びJIS
硬さHsから求まる(G×tanδ)/Hsの値α
a を、オフセット側Aの方が反オフセット側Bよりも2
〜60%大きくなるようにするか、或いはバットレス部
6のゴムの厚さG、損失正接tanδ及びJIS硬さH
sから求まるtanδ/(G×Hs)の値αb を、オフ
セット側Aの方が反オフセット側Bよりも2〜60%大
きくなるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、操縦安定性を損なうこ
となく乗心地性を向上させるようにした空気入りタイヤ
に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の空気入りタイヤに対する要求特性
は、操縦安定性等の走行性能ばかりでなく、さらに乗心
地性を一層向上させることが強く求められている。この
タイヤの乗心地性は、路面からタイヤを介して車内にも
たらされる振動の大きさによって代表されるが、その振
動の車内への伝達経路は、タイヤのトレッド部、左右の
バットレス部、左右のサイドウォール部、左右のビード
部、リム・ディスク部を経て車体に伝達されるようにな
っている。このため、タイヤの剛性を低くすれば、路面
から受ける外力に対する反力が小さくなるので、乗心地
性を向上させることができる。しかし、単にタイヤの剛
性を低くするだけでは、乗心地性は向上するものの、他
方で操縦安定性が低下するという問題点は避けられなか
った。
【0003】一方、近年の車両駆動方式の前輪駆動化
(FF化)や車内スペースの拡充化に伴って、ホイール
構造の裏側空間を極力大きくする非対称構造化が進めら
れ、リムに対するディスク部の連結位置をリム幅中心か
らホイール表側にオフセットさせる量を次第に大きくす
る傾向になってきている。本発明者らは、このような非
対称構造のホイールとタイヤとの間における振動伝達の
関係について研究を行った結果、両者の間には非常に強
い相関性があることを知見した。
【0004】すなわち、タイヤの両サイドウォール部か
ら非対称構造のホイールに伝達される振動伝達率を調べ
てみると、ディスク部オフセット側(ホイール表側)の
リム端を経る振動の伝達率の方が、反オフセット側(ホ
イール裏側)のリム端を経る振動の伝達率に比べて大き
く、しかもこの傾向は上記ディスク部の連結位置がリム
幅中心からオフセットする距離が大きくなればなるほど
顕著になっていくことがわかった。
【0005】本発明者らは、このような新たな知見を操
縦安定性との関係で詳細に検討した結果、これを巧みに
利用すれば前述した背反関係にある操縦安定性と乗心地
性との問題を解決し、操縦安定性を損なうことなく乗心
地性の向上を図れることを見出すに至ったのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、操縦
安定性を損なうことなく乗心地性を向上させるようにし
た空気入りタイヤを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る空気入りタ
イヤは、リムに対するディスク部の連結位置をリム幅中
心からホイール表側にオフセットしたホイールに装着さ
れる空気入りタイヤにおいて、左右のトレッドショルダ
ー部を構成するゴムについてオフセット側の厚さG、損
失正接tanδ及びJIS硬度Hsから特定されるパラ
メータαa =(G×tanδ)/Hsの値を反オフセッ
ト側よりも2〜60%大きくするか、或いは左右のバッ
トレス部を構成するゴムについてオフセット側の厚さ
G、損失正接tanδ及びJIS硬度Hsから特定され
るパラメータαb =tanδ/(G×Hs)の値を反オ
フセット側よりも2〜60%大きくした非対称構造から
なることを特徴とするものである。
【0008】即ち、トレッドショルダー部及びバットレ
ス部では、ゴムの損失正接tanδを高くするほど振動
の減衰作用が向上し、JIS硬度Hsを低くするほど路
面から受ける外力に対する反力が小さくなって振動の発
生が少なくなる。また、トレッドショルダー部ではゴム
の厚さGを厚くするほど外力に対する反力が小さくな
り、かつ振動の減衰作用も高まるものの、バットレス部
ではゴム厚さGを厚くするほど外力に対する反力が大き
くなるので、振動の減衰作用よりも反力の減少効果を優
先させるために厚さGを薄くする方がよい。
【0009】従って、トレッドショルダー部ではオフセ
ット側の厚さG、損失正接tanδの少なくともいずれ
か一方を反オフセット側よりも大きくするか、オフセッ
ト側のJIS硬度Hsを反オフセット側よりも小さくす
ることによりオフセット側のパラメータαa =(G×t
anδ)/Hsの値を反オフセット側よりも2〜60%
大きくし、或いはバットレス部ではオフセット側の厚さ
G、JIS硬度Hsの少なくともいずれか一方を反オフ
セット側よりも小さくするか、オフセット側の損失正接
tanδを反オフセット側よりも大きくすることにより
オフセット側のパラメータαb =tanδ/(G×H
s)の値を反オフセット側よりも2〜60%大きくし、
これにより振動伝達率が大きいオフセット側のリム端に
装着されるタイヤ表側の剛性を低下させると共に、タイ
ヤ表側のヒステリシス容量を増加させて振動の伝達量を
少なくし、車内に対する衝撃力を低減することができ
る。このような非対称構造の関係は、トレッドショルダ
ー部とバットレス部とのいずれか一方を満足するように
すれば十分であるが、勿論両部とも満足するようにして
もよい。
【0010】一方、振動伝達率が小さい反オフセット側
のリム端に装着されるタイヤ裏側の剛性は従来と同じ、
もしくはそれ以上とすれば、操縦安定性等の走行性能を
実質的に低下させることはない。なお、本発明におい
て、損失正接tanδは粘弾性スペクトロメーターを使
用して、温度20℃、周波数20Hz、初期歪10%、動
歪±2%の条件で測定したものであり、JIS硬度Hs
は室温における測定値である。
【0011】以下、本発明の構成について添付の図面を
参照して詳細に説明する。図1は本発明の実施例からな
るホイールに装着されたタイヤを示す。図1において、
Wは車軸Oに固定されたホイール、TはこのホイールW
に装着された空気入りタイヤである。ホイールWはリム
Rとディスク部Dから構成され、ディスク部DはリムR
に対してそのリム幅中心Cから距離eだけホイール表側
にオフセットして固定された非対称構造になっている。
【0012】空気入りタイヤTは、トレッド部1、左右
のサイドウォール部3及びビード部4から構成されてお
り、そのビード部4がホイールWのリムRに装着されて
いる。この空気入りタイヤTは、ホイールWのオフセッ
ト側Aのリム端にタイヤ表側が装着され、反オフセット
側Bのリム端にタイヤ裏側が装着されている。図2は図
1のタイヤの要部を示す部分拡大断面図である。空気入
りタイヤTにおいて、標準空気圧で標準荷重を負荷した
場合にタイヤが路面と接する接地幅をwとし、その断面
における接地端点をP1 とし、この点P1 からトレッド
中央に向かってトレッド表面に沿う長さで0.25wだ
けトレッド中央側に位置する点をP3 とするとき、トレ
ッド部1の左右のショルダー部5は点P1 ,P3 間の領
域に規定される。そして、そのショルダー部5を構成す
るゴムとは、ベルト層に垂直であって点P1 ,P3 を通
る直線L1 ,L2 の間に位置するゴムであり、かつベル
ト層又はベルトカバー層を構成するコードの最外端から
タイヤ外側の部分をいう。
【0013】また、標準空気圧でタイヤをインフレート
した場合に(タイヤ外径−リム径)/2で与えられるタ
イヤ断面高さをSHとし、リム端からラジアル方向に
0.75SHだけ外側に位置するタイヤ表面の点をP2
とし、ベルト端の点P5 からタイヤ表面に垂直な線L4
とタイヤ表面との交点をP4 とするとき、左右のバット
レス部6は点P2 ,P4 間の領域に規定される。そし
て、バットレス部6を構成するゴムとは、タイヤ表面に
垂直であって点P2 ,P4 を通る直線L2 ,L4 の間に
位置するゴムであり、かつカーカスコードの最外端から
タイヤ外側の部分をいう。
【0014】本発明では、上述のショルダー部ゴムの厚
さG、損失正接tanδ及びJIS硬度Hsから求まる
(G×tanδ)/Hsの値αa をオフセット側Aの方
が反オフセットBよりも2〜60%大きくなるように設
定するか、バットレス部ゴムの厚さG、損失正接tan
δ及びJIS硬度Hsから求まるtanδ/(G×H
s)の値αb をオフセット側Aの方が反オフセットBよ
りも2〜60%大きくなるように設定し、或いはこれら
の設定を同時に組み合わせるようにする。このようにα
a ,αb を設定することにより、振動伝達率が大きいオ
フセット側Aのリム端に装着されるタイヤ表側の剛性を
タイヤ裏側に対して相対的に低下させ、かつヒステリシ
ス容量を増加させて振動の伝達量を少なくし、車内に対
する衝撃力を低減することができるので、乗心地性を向
上させることができる。
【0015】一方、振動伝達率が小さい反オフセット側
Bのリム端に装着されるタイヤ裏側の剛性は従来と同
じ、もしくはそれ以上とすれば、操縦安定性等の走行性
能を実質的に低下させることはない。この場合、オフセ
ット側Aのαa (A) と反オフセット側Bのαa (B) との
百分率αa (A) /αa (B) ×100が102%未満かつ
オフセット側Aのαb (A) と反オフセット側Bのα
b (B) との百分率αb (A) /αb (B) ×100が102
%未満であると、非対称構造が不十分になって乗心地性
が低下してしまう。また、百分率αa (A) /αa (B) ×
100が160%超かつ百分率αb (A) /αb (B)×1
00が160%超であると、乗心地性は向上するものの
過度の非対称構造となって操縦安定性が低下してしま
う。
【0016】本発明において、ゴム物性を変化させる領
域をトレッド部1のショルダー部5又はバットレス部6
と定めているが、これは以下に説明する理由に基づくも
のである。即ち、本発明者等がスチールラジアルタイヤ
における振動伝達率を実験に基づいて詳細に調べたとこ
ろ、タイヤサイズに拘らずトレッドショルダー部5のゴ
ム物性が振動伝達率に大きく影響することが判った。例
えば、タイヤサイズ175/70R13と共通にし、室
温におけるJIS硬度60の柔らかいゴムを片側ショル
ダー部又は片側センター部に配置し、その他の部分にJ
IS硬度66の硬いゴムを配置した2種類のタイヤを製
作し、これら2種類のタイヤのホイールへの装着方向を
異ならせた場合、柔らかいゴムを片側ショルダー部に配
置したタイヤでは装着方向によって振動伝達率が大きく
変化したが、柔らかいゴムを片側センター部に配置した
タイヤでは装着方向を異ならせても殆ど振動伝達率が変
化しなかった。上記の場合、柔らかいゴムを片側ショル
ダー部に配置したタイヤは、その柔らかいゴムがオフセ
ット側Aになるように装着すると振動伝達率を約8%低
減することができた。
【0017】一方、バットレス部6は、ゲージの厚いト
レッド部1とゲージの薄いサイドウォール部3との中間
に位置し、その厚さが徐々に変化するように設計されて
おり、通常、タイヤ断面高さSHに対して0.75SH
の位置からショルダー部5にかけて厚さを変化させるよ
うにしている。このため、特に0.75SHの点P2
らベルト端の点P5 までの領域がタイヤ転動時に大きく
変形し、振動伝達率に顕著な影響を与える。
【0018】このようにショルダー部5及びバットレス
部6は、いずれも振動伝達率に大きな影響を与える部分
であるから、この部分のゴム物性をタイヤ表裏で異なら
せることにより、振動伝達量を効果的に低減することが
できる。なお、ショルダー部5及びバットレス部6にお
いては、厚さが徐々に変化し、しかも種々異なる複数の
ゴムが使用されることがあるが、このような場合は、シ
ョルダー部5におけるαa =(G×tanδ)/Hs、
バットレス部6におけるαb =tanδ/(G×Hs)
は以下のようにして求めることができる。
【0019】即ち、図3及び図4に示すように、ショル
ダー部5、バットレス部6の各領域において、タイヤ表
面、カーカス層上、ベルト層上を4等分し、各分割点を
結んで測定線i(i=1〜5)を求める。測定線iにお
いてゴム層がj種ある場合、各ゴム層のtanδ,Hs
をそれぞれtanδj ,Hsj とする。そして、測定線
i上の各ゴム層の厚さgijを測定する。このとき、測定
線i上のトータルゴム厚さGi ,平均tanδi ,平均
Hsi は、下記式にて表される。
【0020】 従って、全ての測定線iから求まる領域全体の平均とし
てのゴムの厚さG,損失正接tanδ,JIS硬度Hs
は、下記式にて表される。 G=(1/5)ΣGi tanδ=(1/5)Σtanδi Hs=(1/5)ΣHsi このようにして得られた厚さG,損失正接tanδ,J
IS硬度Hsからショルダー部5におけるαa =(G×
tanδ)/Hs及びバットレス部6におけるαb =t
anδ/(G×Hs)を求めることができる。
【0021】上述した本発明の非対称構造のタイヤは、
非対称構造のホイールとの組み合わせによって目的とす
る作用効果を奏するので、サイドウォール部表面にどち
ら側がリムの表側(ホイール表側)に装着されるべき
か、及び適合するホイールのリムオフセット量を表示す
ることが望ましい。例えば、「“装着時 表側”,適合
リムオフセット:30〜40mm」、「“SIDE F
ACING OUTWARDS,RIM OFFSE
T:30〜40mm”」などを表示するようにする。文
字の大きさや形状は任意であるが、凸文字の場合は0.
3〜6mm程度タイヤ表面から突出するようにしたり、
凹文字の場合は0.3〜1mm程度の深さで刻印した
り、ゴムシートに表示文字を転写したものをグリーンタ
イヤに貼り合わせ、加硫時に一体化したりすることもで
きる。また、表示が一層目立つように、タイヤ表面から
1〜3mm程度突出させたプラットホームを設け、これ
に凸文字や凹文字を表示したりすることもできる。
【0022】
【実施例】タイヤサイズを175/70R13とし、図
1及び図2のようなタイヤ構造を有し、ショルダー部及
びバットレス部におけるゴムの厚さG,損失正接tan
δ,JIS硬度Hsを種々異ならせた12種類の空気入
りタイヤをそれぞれ製作した。
【0023】これら12種類のタイヤを、それぞれ非対
称ホイール(リムサイズ:13×5JJ、リムオフセッ
ト量:35mm)にリム組みし、下記の試験方法により
操縦安定性及び乗心地性を評価した。その結果とショル
ダー部における(G×tanδ)/Hsの値αa 及びバ
ットレス部におけるtanδ/(G×Hs)の値αb
を表1に示した。操縦安定性試験 :試験車両に試験タイヤをそれぞれ装着
し、空気圧2.0kgf/cm2 として、一定間隔でパ
イロンが立てられているスラローム試験路を走行し、そ
の平均速度により操縦安定性を評価した。その評価結果
は、従来タイヤの値を基準(100)とする指数により
表示した。この指数値が大きいほど操縦安定性が優れて
いる。乗心地性試験 :空気圧2.0kgf/cm2 、荷重20
0kg、速度50km/hrの条件下で5mmの突起を
設けた1707mmのドラム径を有するドラム上の走行
試験を行い、その時の前後方向衝撃力(kgf)の最大
値と最小値との差を測定した。その評価結果は従来タイ
ヤの値を基準(100)とする指数で示した。この指数
値が小さいほど突起乗越時の衝撃力が小さく、乗心地性
が優れている。
【0024】
【0025】この表1から明らかなように、本発明タイ
ヤ1はショルダー部における(G×tanδ)/Hsの
値αa を、オフセット側Aのリム端に装着されるタイヤ
表側の方が反オフセット側Bのリム端に装着されるタイ
ヤ裏側よりも10.3%大きくなるように設定〔α
a (A) /αa (B) =110.3〕しているため、操縦安
定性が従来タイヤと同等に維持されているにも拘らず乗
心地性が向上していた。これに対して、比較タイヤ1は
ショルダー部ゴムのJIS硬度Hsをタイヤ表裏で同様
に低くしたため、従来タイヤに比べて乗心地性は向上す
るものの操縦安定性が低下していた。比較タイヤ2はシ
ョルダー部ゴムのJIS硬度Hsをタイヤ表裏で同様に
高くしたため、従来タイヤに比べて操縦安定性は向上す
るものの乗心地性が低下していた。比較タイヤ3は本発
明タイヤ1と逆の構成であるため、操縦安定性は維持さ
れているものの乗心地性が低下していた。
【0026】また、本発明タイヤ2はバットレス部にお
けるtanδ/(G×Hs)の値α b を、オフセット側
Aのリム端に装着されるタイヤ表側の方が反オフセット
側Bのリム端に装着されるタイヤ裏側よりも22.2%
大きくなるように設定〔αb(A) /αb (B) =122.
2〕しているため、操縦安定性が従来タイヤと同等に維
持されているにも拘らず乗心地性が向上していた。これ
に対して、比較タイヤ4はバットレス部ゴムの厚さGを
タイヤ表裏で同様に薄くしたため、従来タイヤに比べて
乗心地性は向上するものの操縦安定性が低下していた。
比較タイヤ5はバットレス部ゴムの厚さGをタイヤ表裏
で同様に厚くしたため、従来タイヤに比べて操縦安定性
は向上するものの乗心地性が低下していた。比較タイヤ
6は本発明タイヤ2と逆の構成であるため、操縦安定性
は維持されているものの乗心地性が低下していた。
【0027】更に、その他の例として、比較タイヤ7は
αa (A) /αa (B) =101.8と小さいため乗心地性
の向上効果が得られず、逆に比較タイヤ8はαa (A) /
αa(B) =162.4と大きいため操縦安定性が低下し
ていた。また、本発明タイヤ3はαa (A) /αa (B) =
106.9かつαb (A) /αb (B) =132.8であっ
て、このようにショルダー部及びバットレス部の両方の
ゴム物性を同時に異ならせてた場合でも、操縦安定性を
損なうことなく乗心地性が向上していた。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、非
対称構造のホイールに装着される空気入りタイヤにおい
て、左右のトレッドショルダー部を構成するゴムについ
てオフセット側の厚さG、損失正接tanδ及びJIS
硬度Hsから特定されるパラメータαa =(G×tan
δ)/Hsの値を反オフセット側よりも2〜60%大き
くするか、或いは左右のバットレス部を構成するゴムに
ついてオフセット側の厚さG、損失正接tanδ及びJ
IS硬度Hsから特定されるパラメータαb =tanδ
/(G×Hs)の値を反オフセット側よりも2〜60%
大きくしたことにより、振動伝達率が大きいオフセット
側のリム端に装着されるタイヤ表側の剛性を低下させる
と共に、タイヤ表側のヒステリシス容量を増加させて振
動の伝達量を少なくし、車内に対する衝撃力を低減する
ことができるので、乗心地性を向上させることができ
る。一方、振動伝達率が小さい反オフセット側のリム端
に装着されるタイヤ裏側の剛性は従来と同じ、もしくは
それ以上とすれば、操縦安定性等の走行性能を実質的に
低下させることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例からなる空気入りタイヤをリム
に装着した状態にして示す概略断面図である。
【図2】本発明の実施例からなる空気入りタイヤの要部
を示す概略断面図である。
【図3】図2のショルダー部を示す部分拡大断面図であ
る。
【図4】図2のバットレス部を示す部分拡大断面図であ
る。
【符合の説明】
1 トレッド部 3 サイドウォール部 4 ビード部 5 ショルダー部 6 バットレス部 T タイヤ W ホイール R リム D ディスク部 e オフセット距離
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋村 嘉章 神奈川県平塚市追分2番1号 横浜ゴム株 式会社平塚製造所内 (72)発明者 信田 全一郎 神奈川県平塚市追分2番1号 横浜ゴム株 式会社平塚製造所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リムに対するディスク部の連結位置をリ
    ム幅中心からホイール表側にオフセットしたホイールに
    装着される空気入りタイヤにおいて、左右のトレッドシ
    ョルダー部を構成するゴムについてオフセット側の厚さ
    G、損失正接tanδ及びJIS硬度Hsから特定され
    るパラメータαa =(G×tanδ)/Hsの値を反オ
    フセット側よりも2〜60%大きくした非対称構造から
    なる空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 リムに対するディスク部の連結位置をリ
    ム幅中心からホイール表側にオフセットしたホイールに
    装着される空気入りタイヤにおいて、左右のバットレス
    部を構成するゴムについてオフセット側の厚さG、損失
    正接tanδ及びJIS硬度Hsから特定されるパラメ
    ータαb =tanδ/(G×Hs)の値を反オフセット
    側よりも2〜60%大きくした非対称構造からなる空気
    入りタイヤ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0936456A1 (de) * 1998-02-12 1999-08-18 Hofmann Werkstatt-Technik Gmbh Verfahren und Vorrichtung zur Bestimmung der Einpresstiefe eines Reifens an einem Scheibenrad eines Kraftfahrzeugs
JP2009298314A (ja) * 2008-06-13 2009-12-24 Yokohama Rubber Co Ltd:The タイヤ・ホイール組立体

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