JPH061102Y2 - 電気掃除機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、一般に家庭で使用される電気掃除機に関する
ものである。

従来の技術 従来のこの種の電気掃除機の構成について、図面を参照
しながら説明する。

第３図において、１はモーター２（破線で示す）等を内
蔵する電気掃除機本体（以下本体）であり、モーター２
の前方には紙袋３を挿着する集塵室４を有している。集
塵室４の上方には蓋５が設けてあり、その前方には、ホ
ース６を固着した回転エルボ７を差込むための吸気口８
を有している。この吸気口８には、回転エルボ７が自在
に回転できるように設けた回転体９が内蓋１０により裏
側から蓋５に一体成形した支持リブにより側面からそれ
ぞれ固定されている。回転エルボ７は回転体９に固着さ
れて３６０°回転するものである。

また、１１は前記蓋５と内蓋１０とのエアータイトを行
うためのタイトパッキンである。

考案が解決しようとする問題点 このような従来の電気掃除機では、集塵室４側つまり負
圧側に回転体９を保持する内蓋１０を有しているため、
蓋５と内蓋１０との間にエアータイトを行うためのタイ
トパッキン１１が必要であるとともに、蓋５と内蓋１０
との間からエアー洩れによる異常音を発生する性能の低
下等の問題点を有していた。また、ホース６を強く引っ
張ると回転エルボを介して蓋体上面に力が加わり、蓋体
２５と本体カバー２６との間の気密性を損うことも問題
であった。

本考案は、このような問題点を解決するものであり、エ
アー洩れのしない、性能低下を防止した電気掃除機を提
供することを目的としている。

問題点を解決するための手段 本考案は上記問題点を解決するため、モーターおよびそ
の前方にゴミを蓄積する上方開放状の集塵室を設けた掃
除機本体と、この集塵室の上方開放部を開閉自在に覆う
蓋体と、この蓋体に形成した吸気部に回転自在に差し込
まれる回転エルボを先端に有するゴミ吸引用のホースと
を備え、上記蓋体の一部には、蓋カバーで閉塞される上
方開放状の凹部を一体形成し、内周孔に上記回転エルボ
が挿入係止される円輪状の回転体を蓋カバーで閉塞され
た凹部内に回転自在に取付け、さらに上記回転体と対向
して蓋カバーに差込孔を、凹部底壁に通気口をそれぞれ
形成して、これら回転体の内周孔、蓋カバーの差込孔お
よび凹部底壁の通気口で上記吸気部を構成したものであ
る。

作 用 上記のように、回転体を収納する凹部を蓋体に一体形成
し、その上方開放部分を蓋カバーで閉塞するようにした
ので、従来例における内蓋との間のエアータイト部分が
不要となり、また回転体を保持する蓋カバーが蓋体とは
別になっているため、ホースを引っ張った時の力が蓋体
に伝わりにくく、これによって、蓋体と掃除機本体との
間に隙間が生じることがない。

実施例 以下その実施例を第１図，第２図を参照して説明する。

図において、掃除機本体（以下本体と云う）２１はその
後部にファン駆動用のモーター２２を有し、またその前
方吸引側には集塵袋２３を装着するための上方開放状の
集塵室２４が形成してある。

この集塵室２４の上方開放部は蓋体２５で開閉される。
この蓋体２５は前方下位の傾斜状であって、断面が略逆
Ｕ字状をなし、その内部は集塵室２４の一部を構成する
ように設定してある。そして、蓋体２５の後端上部はモ
ーター２２の上方を覆う本体カバー２６前端に軸ボス２
７を介して回動自在に連結してあり、また前部には本体
２１の一部に形成した係止部２１ａに係合して同蓋体２
５の閉状態を保つ尾錠２８が設けてある。

また蓋体２５の傾斜部にはホース２９の先端に接続した
回転エルボ３０を差し込む吸気部３１が設けてある。

さらに上記吸気部３１の構成要素について説明を加え
る。

上記蓋体２５の一部には、蓋カバー３２で閉塞される上
方開放状の凹部３３が一体形成してある。そして内周孔
３４ａに上記回転エルボ３０が挿入係止される円輪状の
回転体３４を上記蓋カバー３２で閉塞された凹部３３内
に回転自在に取付け、さらに上記回転体３４と対向して
蓋カバー３２に差込孔３２ａを、凹部３３の底壁に通気
口３３ａをそれぞれ形成する。

これら回転体３４の内周孔３４ａ、蓋カバー３２の差込
孔３２ａおよび凹部３３における底壁の通気口３３ａで
上記吸気部３１が構成されるものである。

上記蓋カバー３２は、その下面より突出したボス３５と
凹部３３の底壁より突出した受け部３６をビス締めする
ことにより蓋体２５に固定される。

上記の構成において、今、ホース２９の回転エルボ３０
を蓋カバー３２の差込口３２ａより回転体３４の内周孔
３４ａに挿入し、係止すると、上記回転エルボ３０は回
転体３４を介して吸込部３１に回転自在に装着される。
そしてホース２９より流入した含塵空気は集塵室２４内
の集塵袋２３で濾過され、浄化空気のみがモーター２２
へ流動することとなる。

ところで、上記吸気部３１は、蓋体２５に凹部３３を一
体形成してこの上方開放部を蓋カバー３２で閉塞し、こ
の中に回転体３４を回転自在に収納したものであるか
ら、蓋カバー３２による閉塞部分は集塵室２４ではなく
大気に連通する形となり、このため、特別にエアータイ
トを施さなくても従来のエアー洩れを防止できるもので
ある。

またホース２９を引っ張った時の力が蓋体２５に伝わり
にくいため、本体２１と蓋体２５との間のエアータイト
も確実に保つことができる。

考案の効果 このように本考案は、蓋体の一部に蓋カバーで閉塞され
る上方開放状の凹部を一体形成し、内周孔に上記回転エ
ルボが挿入係止される円輪状の回転体を蓋カバーで閉塞
された凹部内に回転自在に取付け、さらに上記回転体と
対向して蓋カバーに差込孔を、凹部底壁に通気口をそれ
ぞれ形成して、これら回転体の内周孔、蓋カバーの差込
孔および凹部底壁の通気口で吸気部を構成したものであ
るから、蓋カバーによる閉塞部分は集塵室と無関係とな
り、このため、特別にエアータイトを施さなくても従来
のエアー洩れを防止でき、その分、吸塵特性を高め、エ
アー洩れによる異状音の発生をなくすことができるもの
である。

またホースを引っ張った時の力が蓋体に伝わりにくいた
め、掃除機本体と蓋体との間のエアータイトも確実に保
つことができ、より一層の吸塵特性の向上および耐久性
の向上が図れるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例における電気掃除機の要部を断
面した側面図、第２図は同要部分解斜視図、第３図は従
来例における電気掃除機の要部を断面した側面図であ
る。 ２１…掃除機本体、２２…モーター、２４…集塵室、２
５…蓋体、２９…ホース、３０…回転エルボ、３１…吸
気部、３２…蓋カバー、３２ａ…差込孔、３３…凹部、
３３ａ…通気口、３４…回転体、３４ａ…内周孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】モーターおよびその前方にゴミを蓄積する
   上方開放状の集塵室を設けた掃除機本体と、この集塵室
   の上方開放部を開閉自在に覆う蓋体と、この蓋体に形成
   した吸気部に回転自在に差し込まれる回転エルボを先端
   に有するゴミ吸引用のホースとを備え、上記蓋体の一部
   には、蓋カバーで閉塞される上方開放状の凹部を一体形
   成し、内周孔に上記回転エルボが挿入係止される円輪状
   の回転体を蓋カバーで閉塞された凹部内に回転自在に取
   付け、さらに上記回転体と対向して蓋カバーに差込孔
   を、凹部底壁に通気口をそれぞれ形成して、これら回転
   体の内周孔、蓋カバーの差込孔および凹部底壁の通気口
   で上記吸気部を構成した電気掃除機。