JPH06109087A - ベルト伝達機構 - Google Patents

ベルト伝達機構

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JPH06109087A
JPH06109087A JP5148594A JP14859493A JPH06109087A JP H06109087 A JPH06109087 A JP H06109087A JP 5148594 A JP5148594 A JP 5148594A JP 14859493 A JP14859493 A JP 14859493A JP H06109087 A JPH06109087 A JP H06109087A
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JP
Japan
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belt
tension
transmission belt
motor
transmission
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JP5148594A
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English (en)
Inventor
Masabumi Tamura
正文 田村
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビデオテープレコーダーやオーディオテープ
レコーダー等におけるキャプスタン等の被回転部材を回
転させる機構であって、モータの回転力を、該モータの
出力軸と上記被回転部材の回転軸等との間に架け渡され
た無端状の伝達ベルトを介して当該被回転部材に伝達す
るようにしたベルト伝達機構に関し、伝達ベルトの初張
力をこれによる最大伝達トルクが下ることなく低く設定
し、これによって、伝達ベルトが巻き付けられる回転部
材の回転力のロスの低減及び省電力化が図れるようにす
る。 【構成】 モータ6の回転力を該モータの出力軸7と所
定の被回転部材4の回転軸2との間に架け渡された無端
状の伝達ベルト15を介して上記被回転部材に伝達する
ベルト伝達機構1において、伝達ベルトのうちモータが
回転されることによりその張力が緩められる側に、バネ
部材14により常時伝達ベルトの張力を高める方向へ付
勢されたテンションプーリー12を接触させ、これによ
って該ベルトの張力が常に所定の値に保持されるように
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なベルト伝達機構に
関する。詳しくは、例えば、ビデオテープレコーダーや
オーディオテープレコーダー等におけるキャプスタン等
の被回転部材を回転させる機構であって、モータの回転
力を、該モータの出力軸と上記被回転部材の回転軸等と
の間に架け渡された無端状の伝達ベルトを介して当該被
回転部材に伝達するようにしたベルト伝達機構に関する
ものであり、比較的簡単な構造により、伝達ベルトの初
張力をこれによる最大伝達トルクが下ることなく低く設
定することができるようにし、それによって、伝達ベル
トが巻き付けられる回転部材の回転力のロスを低減する
ことができるため、省電力化が図れるようにした新規な
ベルト伝達機構を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、ビデオテープレコーダーやオー
ディオテープレコーダーにおけるキャプスタンはモータ
の回転力を何らかの伝達手段により伝達されることによ
って回転されるようになっている。
【0003】このようなキャプスタンを回転させる機構
には各種のものがあるが、その中の1つに伝達手段とし
て伝達ベルトを使用したものがある。
【0004】図2はモータの回転力をキャプスタンに伝
達する手段として伝達ベルトを使用した従来のキャプス
タン回転機構の一例aを示すものである。
【0005】図において、b及びcはその外周面にプー
リー溝が形成されたフライホィールであり、該フライホ
ィールb及びcは互いに左右方向に離間して位置される
と共に、図示しない軸受手段に回転自在に支持されてお
り、その中心部からキャプスタンd及びeが各別に立設
されている。
【0006】fは右側のフライホィールcの略右斜め後
側に配置されたモータであり、該モータfの出力軸gに
は駆動プーリーhが固定されている。
【0007】iは右側のフライホィールcの略右斜め前
方に配置された案内プーリーであり、該案内プーリーi
は図示しない軸受部材に回転自在に支持された回転軸j
に固定されている。
【0008】kは無端状に形成された伝達ベルトであ
り、該伝達ベルトkは駆動プーリーh及び左側のフライ
ホィールbには略半周程度巻き付けられると共に、右側
のフライホィールc及び案内プーリーiには略右斜め前
方を向く4分の1周程度の部分に巻き付けられている。
【0009】しかして、モータfの出力軸gが時計回り
方向へ回転されると、伝達ベルトkが破線矢印で示す方
向へ走行されるので、左側のフライホィールb及びこれ
に立設されたキャプスタンdが時計回り方向へ回転さ
れ、また、右側のフライホィールc及びこれに立設され
たキャプスタンeが反時計回り方向へ回転されることに
なる。
【0010】尚、左側のキャプスタンdはテープをフォ
ワード方向へ定速で走行させるとき使用されるものであ
り、右側のキャプスタンeはテープをリバース方向へ定
速で走行させるとき使用されるものであり、図示しない
2つのピンチローラーのうち選択されたテープ走行方向
と対応する方のものが2つのキャプスタンd及びeのう
ちのいずれかのものにテープを挾んで圧着されるように
なっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、伝達ベルト
による伝達トルクはそのベルト張力と相関性を有してい
るので、モータの回転力を被回転部材にこれらが必要と
するトルク量にして確実に伝達するためには、所定の値
のベルト張力を有して巻き付けられている必要がある。
【0012】ところが、伝達ベルトは、一般に、これが
走行されるときトルク伝達により伸縮が生ずるので、そ
の初張力、即ち、非走行時におけるベルト張力は走行時
に必要なベルト緩み側張力より高めに設定されなければ
ならない。
【0013】即ち、前記したキャプスタン回転機構aに
おいて、モータfの出力軸gが時計回り方向へ回転され
ると、伝達ベルトkは前記したように走行されるが、こ
のとき、主な負荷がキャプスタンdにあるものとするキ
ャプスタンdへのトルク伝達により伝達ベルトkのうち
A区間、即ち、左側のフライホィールbに巻き付けられ
た部分の中央部から右側のフライホィールcを経て駆動
プーリーhに巻き付けられた部分の中央部に至るまでの
区間(以下、「張り側区間」と言う。)の張力F1は初
張力Fより高められることになり、逆に、B区間、即
ち、伝達ベルトkのうちの張り側区間A以外の区間(以
下、「緩み側区間」と言う。)の張力Fは初張力F
より低下することになる。
【0014】従って、このような伝達ベルトkの初張力
は、これが走行されたときその緩み側区間Bに生ず
るベルト張力の低下を考慮に入れて走行時に必要なベル
ト緩み側張力より高めに設定しておく必要がある。
【0015】そして、この初張力Fは、1つの動力伝
達系においては、通常はその系が伝達する必要のある最
大トルクによって決定される。従って、2つ以上のトル
ク伝達状態(Play、FF、REW、ディレクション
等)を有する様な系(テープレコーダ、ビデオテープレ
コーダ等)では最大トルク伝達状態(FF、REW等)
以下のトルク伝達状態(Play等)では、その時に必
要以上のベルト張力がかかっていることになり、これに
よる軸受側圧ロスは余分なものを含むことになる。
【0016】従って、この様な使用状態が使用中の大部
分を占めている機器においては、最大トルクを考慮して
設定された初張力の大部分は無駄なものであるというこ
とになる。
【0017】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明ベルト伝
達機構は、上記した問題点を解決するために、伝達ベル
トのうちモータが回転されることによりその張力が緩め
られる側に、バネ部材により常時伝達ベルトの張力を高
める方向へ付勢されたテンションプーリーを接触させる
ことによって、該ベルトの張力が常に所定の値に保持さ
れるようにしたものである。
【0018】
【作用】従って、本発明ベルト伝達機構によれば、伝達
ベルトが走行されることによってその緩み側の部分に緩
みが生じても該緩み側の部分はテンションプーリーによ
って上記緩みの分伸ばされることになるため、ベルト張
力は略初張力の値に、常時、保持されることになる。こ
れによって、伝達ベルトの初張力を走行時の緩みを見こ
して高めに設定しておく必要がないので、初張力を低い
値でもって設定することができる。
【0019】
【実施例】以下に、本発明ベルト伝達機構を図1に示し
た実施例に従って説明する。
【0020】尚、図面に示した実施例は本発明をテープ
レコーダーにおけるキャプスタン回転機構1に適用した
ものである。
【0021】2及び3は左右方向(図1における左方へ
向かう方向を左側とし、右方へ向かう方向を右側とす
る。また、同図における下方へ向かう方向を前側とし、
上方へ向かう方向を後側とする。以下の説明において向
きを示すときはこの方向によるものとする。)に離間し
て位置されたフライホィールであり、該フライホィール
2及び3は略円板状に形成されると共に、その外周面に
プーリー溝2a、3aが形成されており、その下面の軸
心部から下方へ突設された図示しない軸部が図示しない
シャーシに固定された軸受部材に回転自在に支持されて
いる。
【0022】4及び5はキャプスタンである。該キャプ
スタン4及び5は上記フライホィール2及び3の軸心部
から上方へ突出するように設けられている。
【0023】尚、キャプスタン4及び5のうち左側のも
の4がフォワード用のものであり、右側のもの5がリバ
ース用のものである。
【0024】そして、図示を省略してあるが、これらキ
ャプスタン4及び5と各別に対向する位置には、2つの
ピンチローラーが移動自在に設けられており、テープを
フォワード方向へ走行させた状態で記録又は再生を行な
うときはフォワード用のキャプスタン4にこれと対向す
るピンチローラーがテープを挾んで圧着され、それによ
ってテープをフォワード方向へ定速で走行せしめるよう
になっており、また、テープをリバース方向へ走行させ
た状態で記録又は再生を行なうときはリバース用のキャ
プスタン5にこれと対向するピンチローラーがテープを
挾んで圧着され、それによってテープをリバース方向へ
定速で走行せしめるようになっている。6はモータであ
る。該モータ6は図示しないシャーシのうち右側のフラ
イホィール3の後側の位置から稍右側へ寄った位置に配
置されており、その出力軸7に駆動プーリー8が固定さ
れている。
【0025】9は回動アームである。該回動アーム9は
その基端部が図示しないシャーシのうち右側のフライホ
ィール3から略右側へ寄った位置から立設された支持軸
10に回動自在に支持されており、その先端部に設けら
れた支持軸11にテンションプーリー12が回転自在に
支持されている。
【0026】13は図示しないシャーシのうち前記支持
軸10から前方へ寄った位置に設けられたばね掛ピンで
あり、該ばね掛ピン13と回動アーム9の略中間部との
間に引張りスプリング14が架け渡されている。
【0027】従って、回動アーム9には引張りスプリン
グ14による反時計回り方向への回動力が付勢されるの
で、テンションプーリー12にもこれと同じ方向への回
動力が付勢されることになる。
【0028】15は無端状に形成された伝達ベルトであ
り、該伝達ベルト15は駆動プーリー8にその円周の略
半分程度巻き付けられると共に左側のフライホィール2
のプーリー溝2aにその円周の半分余り程度巻き付けら
れており、かつ、右側のフライホィール3のプーリー溝
3及びテンションプーリー12のそれぞれ略右斜め前方
を向いて位置する略4分の1周余りの部分に巻き付けら
れている。
【0029】従って、伝達ベルト15はテンションプー
リー12に対してテンションプーリー12の回動を阻止
する側から巻き付けられている。
【0030】尚、引張りスプリング14によってテンシ
ョンプーリー12に付勢された回動力は、伝達ベルト1
5に所定の初張力Fを与えることができる強さになっ
ている。
【0031】また、そのようにして伝達ベルト15に与
えられた初張力Fは伝達ベルト15がモータ6の回転
力をフライホィール2、3にこれらが必要とするトルク
量伝達することができる強さになっている。
【0032】そこで、モータ6の出力軸7が時計回り方
向へ回転されると、駆動プーリー8が時計回り方向へ回
転されるので、伝達ベルト15は図1に破線矢印で示す
方向へ走行されることになり、これによって、左側のフ
ライホィール2及びフォワード側のキャプスタン4が時
計回り方向へ回転され、右側のフライホィール3及びリ
バース側のキャプスタン5が反時計回り方向へ回転され
ることになる。
【0033】そして、伝達ベルト15がこのように走行
され、フライホィール2に負荷が集中したとする時該伝
達ベルト15のうちの緩み側の区間、即ち、駆動プーリ
ー8に巻き付けられた部分の中央部からテンションプー
リー12を経て左側のフライホィール2に巻き付けられ
た部分の中央部に至るまでの区間には、これ以外の区
間、即ち、張り側区間が伸ばされた分の緩みが生ずるこ
とになるが、その緩みの分テンションプーリー12が反
時計回り方向へ移動されることになる。
【0034】即ち、伝達ベルト15の緩み側区間はテン
ションプーリー12が反時計回り方向へ移動された分伸
ばされることになるので、そのベルト張力は初張力F
の強さに戻されることになり、結局、緩み側区間のベル
ト張力は伝達ベルト15が走行されても、常に、初張力
の強さに保持されることになる。
【0035】従って、伝達ベルト15の初張力F
は、これが走行されたときその緩み側区間に生ずる緩み
によるベルト張力の低下を考慮に入れる必要がないの
で、その初張力Fの値は必要最大トルクを伝達するこ
とができるものであれば良いことになる。
【0036】上記したように、伝達ベルト15の緩み側
区間のベルト張力は該区間がテンションプーリー12に
よって所定量伸ばされることにより初張力の強さに保持
されるので、テンションプーリーによって伸ばされる必
要な伸び量δを求める。以下、この伸び量δの算出につ
いて計算の手順に従って説明する。
【0037】まず、伝達ベルト15を設計するのに必要
な一般式について説明し、更に、具体的な数値による伝
達ベルト15を計算してみる。
【0038】伝達ベルト15を設計するための一般式は
次のようになる。
【0039】尚、以下の式における各記号の意味は次の
通りである。
【0040】l ・・・ベルト張力分担長(=lsi
+(lri+lri+1)/2)。
【0041】lsi・・・ベルト走行方向において互い
に隣接する回転部材の間のベルト長。
【0042】lri・・・回転部材に巻き付けられた部
分のベルト長。
【0043】l0i・・・各張力分担部におけるベルト
の自由長。
【0044】Δl ・・各張力分担部におけるベルト
の伸び(=l−l0i)。
【0045】λ ・・・各張力分担部におけるベルト
の伸長率。
【0046】F ・・・ベルトの部分張力。
【0047】E・・・・ベルトのヤング率。
【0048】A・・・・ベルトの断面積。
【0049】l・・・・ベルト全体の取付長。
【0050】l・・・ベルト全体の自由長。
【0051】Δl・・・ベルト全体の伸び量。
【0052】λ・・・・ベルトの伸長率。
【0053】t・・・・ベルト角(ベルト断面の辺の長
さ)。
【0054】尚、上記記号のうちの「」は、ベルト1
5が巻き付けられた回転部材が全部で4つ有るので、1
乃至4のそれぞれを表わすことになる。先ず、ベルトの
部分的な伸びと張力から次の関係式が得られる。
【0055】即ち、Δl=l−l0i・・・(1)
式、λ・l0i=l−l0iとなり、従って、l
0i=l/(1+λ)・・・(2)式となる。
【0056】そこで、必要伝達トルクからベルトの部分
張力Fが得られるので、F=λ ・E・Aとな
り、従って、λ=F/(E・A)・・・(3)式と
おけば、上記(2)式より、l0i=l/{1+F
/(E・A)}=(l・E・A)/(E・A+F
・・・(4)式となる。
【0057】従って、ベルト全体の自由長lは下式に
示すようになる。
【0058】
【数1】
【0059】また、ベルトの伸長率λは、λ=(l−l
)/l・・・(5)式となり、更に、自由時、即
ち、外的力によって伸ばされていない状態における伝達
ベルト15の内径DはD=(l0/π)−t・・・
(6)式となる。
【0060】そこで、キャプスタン回転機構1の各部等
が下記の[表1]乃至[表3]に記載した具体的な数値
である場合において必要とされる伝達ベルト15の全体
の自由長l、ベルト伸長率λ、ベルトの内径D及び張
り側のベルト自由長l01+l 及び緩み側のベルト
自由長l03+l04を計算してみる。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【表3】
【0064】先ず、F=F=F+WF/R・・
・(7)式より、F=F=17.9+2/0.22
25=26.9(g)となる。そして、l01+l02
={(l+l)・E・A}/(E・A+F)・・
・(8)式より、l01+l02=107.56とな
る。
【0065】また、l03+l04={(l+l
・E・A}/(E・A・F)・・・(9)式よりl
03+l02=123.41となる。
【0066】更に、l=l01+l02+l03+l
04=230.97、λ=(l−l)/l=0.0
472、D=l0/π−t=72.7となる。
【0067】次に、伝達機構がWF以上になった時、テ
ンションプーリー12の移動によって伸ばされるべき必
要な伸び量δを求める。
【0068】尚、便宜的に前記式中の記号の幾つかにつ
いては、次のような記号に置き換える。
【0069】l01+l02については、これをl
012とし、l03+l04については、これをl
34とする。
【0070】すると、このl012及びl034は、前
記(4)式より、l012={(l+l)・E・
A}/(E・A+F)・・・(10)式、l034
{(l+l+δ)・E・A}/(E・A+F)・
・・(11)式となる。
【0071】そして、l034=l−l012・・・
(12)式であるから、上記(10)式及び(11)式
より、伸び量δは、δ={(E・A+F)・l}/
(E・A)−{(l+l)・(E・A+F)}/
(E・A+F)−(l+l)・・・(13)式と
なる。
【0072】そこで、前記[表1]乃至[表3]に従っ
て計算した具体的な伝達ベルトにおける伸び量δを求め
る。
【0073】尚、必要最大伝達トルクは 6.8g・c
mであるとする。この場合F は48.5gとなり、
また、Fは前記した通り17.9gであるから、これ
らを上記(13)式に代入すると、δ=4.7mmとな
る。
【0074】次に、テンションプーリー12を設けた場
合、フライホィール2、3の軸がその軸受から受ける相
対的な側圧についてどれくらいの効果があるか、そし
て、軸ロスについてどれくらいの効果があるか、具体的
な数値によって検証してみる。テンションプーリー12
を設けないで、これを固定的な中間プーリーとした場合
の上記側圧及び軸ロスを計算する。
【0075】先ず、前記計算結果により、最大トルク伝
達時はF=48.5g、F=17.9gであるか
ら、これらによってベルトの自由長等を求めてみると、
012は、前記(10)式から103.05mmとな
り、l034は、l034={(l+l)・E・
A}/(E・A+F)・・・(14)式から123.
41mmとなる。 また、l=l012+l034
226.46mmとなり、λ=0.0681となる。
【0076】次に、このベルトにより定常トルク伝達時
の張力F及びFを求める。
【0077】尚、ΔF=F−F=2(g・cm)/
=9.0gであり、l012={(l+l)・
E・A}/(E・A+F)、l034={(l+l
)・E・A}/{E・A+(F−ΔF)}である。
【0078】また、l=l012+l034={(l
+l)・E・A}/(E・A+F)+{(l
)・E・A}/{E・A+(F+ΔF)}・・・
(15)式である。 この(15)式をFについて解
くと、下式のようになる。
【0079】
【数2】
【0080】従って、上記[数2]に前記した具体的数
値を代入すると、F=F=36.6g、F=F
=27.6g となる。そして、このF、F、F
及びFから左側のフライホィール2に加えられる前記
側圧Pと軸ロスLとを所定の計算式に従って求めると、
側圧P=62.5g、軸ロスL=0.145g・cm
となる。
【0081】この場合定常トルク伝達時のF、F
及びFは前記したように、F=F=26.9
g、F=F=17.9gであるから、これらによっ
て左側のフライホィール2に加えられる側圧P´と軸ロ
スL´とを求めると、側圧P´=43.7g、軸ロスL
´=0.10g・cm となる。
【0082】従って、これら側圧P´及び軸ロスL´と
前記した側圧P及び軸ロスLとを比較すれば、テンショ
ンプーリー12を設けた方が側圧及び軸ロスがかなり低
減されることが解る。
【0083】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、本発明ベルト伝達機構は、モータの回転力を該モー
タの出力軸と所定の被回転部材の回転軸との間に架け渡
された無端状の伝達ベルトを介して上記被回転部材に伝
達するベルト伝達機構において、伝達ベルトのうちモー
タが回転されることによりその張力が緩められる側に、
バネ部材により常時伝達ベルトの張力を高める方向へ付
勢されたテンションプーリーを接触させ、これによって
該ベルトの張力が常に所定の値に保持されるようにした
ことを特徴とする。
【0084】従って、本発明によれば、伝達ベルトが走
行されることによってその緩み側の部分に緩みが生じて
も該緩み側の部分はテンションプーリーによって上記緩
みの分伸ばされることになるため、ベルト張力は略初張
力の値に、常時、保持されることになる。これによっ
て、伝達ベルトの初張力を走行時の緩みを見こして高め
に設定しておく必要がないので、初張力を低い値でもっ
て設定することができる。
【0085】しかして、本発明によれば、伝達ベルトの
初張力を走行時に生ずる緩みを見こして高めに設定して
おく必要がないので、初張力を低い値に設定することが
でき、それによって、被回転部材の軸ロスを低く抑える
ことができると共に、消費電力を低減することができ
る。
【0086】尚、前記した実施例においては、本発明ベ
ルト伝達機構をテープレコーダーにおけるキャプスタン
回転機構に適用したものを示したが、本発明は、このよ
うな適用例に限られるものではなく、モータの回転力を
該モータの出力軸と所定の被回転部材の回転軸との間に
架け渡された無端状の伝達ベルトを介して上記被回転部
材に伝達する各種のベルト伝達機構に適用することがで
きる。
【0087】また、本発明における被回転部材の回転軸
は、必ずしも軸状の形態を有するものに限らず、前記実
施例に示したプーリー状のものであっても良く、要する
に、伝達ベルトによって所定の回転トルクを伝達される
ものであれば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ベルト伝達機構実施の一例を示す平面図
である。
【図2】従来のベルト伝達機構の一例を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 ベルト伝達機構 2 回転軸 4 被回転部材 6 モータ 7 出力軸 12 テンションプーリー 14 バネ部材 15 伝達ベルト

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータの回転力を該モータの出力軸と所定
    の被回転部材の回転軸との間に架け渡された無端状の伝
    達ベルトを介して上記被回転部材に伝達するベルト伝達
    機構において、伝達ベルトのうちモータが回転されるこ
    とによりその張力が緩められる側に、バネ部材により常
    時伝達ベルトの張力を高める方向へ付勢されたテンショ
    ンプーリーを接触させ、これによって該ベルトの張力が
    常に所定の値に保持されるようにしたことを特徴とする
    ベルト伝達機構。
JP5148594A 1993-05-27 1993-05-27 ベルト伝達機構 Pending JPH06109087A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103563031A (zh) * 2011-05-31 2014-02-05 Abb技术有限公司 分接头转换开关

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