JPH06108906A - エンジンの出力制御装置 - Google Patents
エンジンの出力制御装置Info
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- JPH06108906A JPH06108906A JP25676492A JP25676492A JPH06108906A JP H06108906 A JPH06108906 A JP H06108906A JP 25676492 A JP25676492 A JP 25676492A JP 25676492 A JP25676492 A JP 25676492A JP H06108906 A JPH06108906 A JP H06108906A
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- JP
- Japan
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- engine
- throttle valve
- safe
- fail
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- Prior art date
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- Withdrawn
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- Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
- Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 アクセルペダル21に連動する機械スロット
ル弁12と、エンジン出力を制限する電気スロットル弁
13とを直列に吸気通路9に配置したエンジン1に対
し、電気スロットル弁13の制御系の異常時にエンジン
1の点火時期や燃料供給量を制御してエンジン出力を制
限するフェイルセイフを行う場合、エンジン本体や触媒
等の排気系部品の熱的な信頼性を確保しつつ、点火時期
や燃料供給量の制御によるエンジン出力の制限を可能に
する。 【構成】 電気スロットル弁13の制御系の異常時にエ
ンジン1の点火系又は燃料供給系の制御によりエンジン
出力を制限するフェイルセイフを、機械スロットル弁1
2が全閉状態になったとき又はフェイルセイフが開始し
てから所定時間Δtが経過したときのいずれか一方の条
件で解除するようにする。
ル弁12と、エンジン出力を制限する電気スロットル弁
13とを直列に吸気通路9に配置したエンジン1に対
し、電気スロットル弁13の制御系の異常時にエンジン
1の点火時期や燃料供給量を制御してエンジン出力を制
限するフェイルセイフを行う場合、エンジン本体や触媒
等の排気系部品の熱的な信頼性を確保しつつ、点火時期
や燃料供給量の制御によるエンジン出力の制限を可能に
する。 【構成】 電気スロットル弁13の制御系の異常時にエ
ンジン1の点火系又は燃料供給系の制御によりエンジン
出力を制限するフェイルセイフを、機械スロットル弁1
2が全閉状態になったとき又はフェイルセイフが開始し
てから所定時間Δtが経過したときのいずれか一方の条
件で解除するようにする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、アクセルペダルに連
動して開閉される第1スロットル弁と直列に吸気通路に
配設される第2スロットル弁を備えていて、この第2ス
ロットル弁の開閉制御によりエンジンの出力トルクを制
限するようにしたエンジンの出力制御装置に関する。
動して開閉される第1スロットル弁と直列に吸気通路に
配設される第2スロットル弁を備えていて、この第2ス
ロットル弁の開閉制御によりエンジンの出力トルクを制
限するようにしたエンジンの出力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エンジンの吸気通路に、ステ
ッピングモータ等の電動アクチュエータにより駆動され
て吸気通路を開閉する電気スロットル弁を、アクセルペ
ダルに連動する機械スロットル弁と直列に配設し、この
電気スロットル弁を開閉制御することにより、エンジン
への吸気流量を調整してその出力トルクの増大を制限す
るようにしたエンジンの出力制御装置は知られている。
ッピングモータ等の電動アクチュエータにより駆動され
て吸気通路を開閉する電気スロットル弁を、アクセルペ
ダルに連動する機械スロットル弁と直列に配設し、この
電気スロットル弁を開閉制御することにより、エンジン
への吸気流量を調整してその出力トルクの増大を制限す
るようにしたエンジンの出力制御装置は知られている。
【0003】この種エンジンの出力制御装置の一例とし
て、例えば特開平2―301630号公報に示されるも
のでは、上記の電気スロットル弁の制御系に異常が生じ
た場合にそれをバックアップする目的で、電気スロット
ル弁の全閉位置又は全開位置を検出する検出スイッチ
と、スロットル弁の開度を検出するスロットル開度セン
サとが故障したとき、電気スロットル弁の制御を禁止し
てトラクションコントロールを停止するようにすること
が提案されている。
て、例えば特開平2―301630号公報に示されるも
のでは、上記の電気スロットル弁の制御系に異常が生じ
た場合にそれをバックアップする目的で、電気スロット
ル弁の全閉位置又は全開位置を検出する検出スイッチ
と、スロットル弁の開度を検出するスロットル開度セン
サとが故障したとき、電気スロットル弁の制御を禁止し
てトラクションコントロールを停止するようにすること
が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記電気ス
ロットル弁の制御系の異常時のバックアップとして、そ
の異常時にはエンジンの点火時期をリタードさせるか或
いは燃料供給量を低減して、エンジンの出力トルクの増
大を制限する考え方がある。
ロットル弁の制御系の異常時のバックアップとして、そ
の異常時にはエンジンの点火時期をリタードさせるか或
いは燃料供給量を低減して、エンジンの出力トルクの増
大を制限する考え方がある。
【0005】しかし、このようにエンジンの点火時期や
燃料供給量の制御によりエンジンの出力を制限すると、
排気ガスの温度が異常に上昇して、エンジン本体や例え
ば触媒等の排気系部品の熱的な信頼性が低下するという
問題が生じる。
燃料供給量の制御によりエンジンの出力を制限すると、
排気ガスの温度が異常に上昇して、エンジン本体や例え
ば触媒等の排気系部品の熱的な信頼性が低下するという
問題が生じる。
【0006】そこで、エンジン出力の制限が不要になる
条件として、機械スロットル弁が全閉状態になったこと
を検出し、この機械スロットル弁の全閉時に上記エンジ
ンの点火時期や燃料供給量の制御によるエンジンの出力
の制限を解除するようにすることが考えられる。
条件として、機械スロットル弁が全閉状態になったこと
を検出し、この機械スロットル弁の全閉時に上記エンジ
ンの点火時期や燃料供給量の制御によるエンジンの出力
の制限を解除するようにすることが考えられる。
【0007】ところが、その場合、機械スロットル弁が
全閉状態になるまでの時間が長いとき、或いは機械スロ
ットル弁の駆動系やその開度を検出するスロットル開度
センサが異常になったときには、エンジンの出力の制限
が速やかに解除されず、やはりエンジン本体や排気系部
品の熱的な信頼性が低下することとなる。
全閉状態になるまでの時間が長いとき、或いは機械スロ
ットル弁の駆動系やその開度を検出するスロットル開度
センサが異常になったときには、エンジンの出力の制限
が速やかに解除されず、やはりエンジン本体や排気系部
品の熱的な信頼性が低下することとなる。
【0008】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、エンジン出力の制限を解除する手段に
改良を施すことで、エンジン本体や排気系部品の熱的な
信頼性を確保しつつ、エンジンの点火時期や燃料供給量
の制御によるエンジン出力の制限を可能にしようとする
ことにある。
で、その目的は、エンジン出力の制限を解除する手段に
改良を施すことで、エンジン本体や排気系部品の熱的な
信頼性を確保しつつ、エンジンの点火時期や燃料供給量
の制御によるエンジン出力の制限を可能にしようとする
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべ
く、請求項1の発明では、機械スロットル弁が全閉状態
になったときだけでなく、エンジンの点火時期や燃料供
給量の制御によるエンジン出力の制限が始まったときか
ら所定時間が経過したときにも、該点火時期や燃料供給
量の制御によるエンジン出力の制限を解除するようにし
て、そのエンジン出力の制限条件を所定時間以内に限定
することとした。
く、請求項1の発明では、機械スロットル弁が全閉状態
になったときだけでなく、エンジンの点火時期や燃料供
給量の制御によるエンジン出力の制限が始まったときか
ら所定時間が経過したときにも、該点火時期や燃料供給
量の制御によるエンジン出力の制限を解除するようにし
て、そのエンジン出力の制限条件を所定時間以内に限定
することとした。
【0010】すなわち、この発明では、図1に示すよう
に、アクセルペダル21に連動して開閉される第1スロ
ットル弁12と直列に吸気通路9に配設され、エンジン
1の出力トルクを制限するように開閉制御される第2ス
ロットル弁13を備えたエンジンの出力制御装置が前提
である。
に、アクセルペダル21に連動して開閉される第1スロ
ットル弁12と直列に吸気通路9に配設され、エンジン
1の出力トルクを制限するように開閉制御される第2ス
ロットル弁13を備えたエンジンの出力制御装置が前提
である。
【0011】そして、上記第2スロットル弁13の制御
系に異常が生じたときに、エンジン1の出力トルクを制
限するようにエンジン1の燃料供給系又は点火系の少な
くとも一方を制御するフェイルセイフ手段41と、上記
第1スロットル弁12が全閉状態になったときに、上記
フェイルセイフ手段41の作動を停止させる第1フェイ
ルセイフ解除手段42と、上記フェイルセイフ手段41
の作動開始後の経過時間が所定時間に達したとき、上記
第1フェイルセイフ解除手段42とは独立してフェイル
セイフ手段41を作動停止させる第2フェイルセイフ解
除手段43とを設ける。
系に異常が生じたときに、エンジン1の出力トルクを制
限するようにエンジン1の燃料供給系又は点火系の少な
くとも一方を制御するフェイルセイフ手段41と、上記
第1スロットル弁12が全閉状態になったときに、上記
フェイルセイフ手段41の作動を停止させる第1フェイ
ルセイフ解除手段42と、上記フェイルセイフ手段41
の作動開始後の経過時間が所定時間に達したとき、上記
第1フェイルセイフ解除手段42とは独立してフェイル
セイフ手段41を作動停止させる第2フェイルセイフ解
除手段43とを設ける。
【0012】請求項2の発明では、さらに、上記フェイ
ルセイフ手段41の作動開始後の経過時間が所定時間に
達したとき、第2フェイルセイフ解除手段43の作動と
同時に、閉じ状態にある第2スロットル弁13を徐々に
開き側に戻すスロットル弁戻し手段44を設ける。
ルセイフ手段41の作動開始後の経過時間が所定時間に
達したとき、第2フェイルセイフ解除手段43の作動と
同時に、閉じ状態にある第2スロットル弁13を徐々に
開き側に戻すスロットル弁戻し手段44を設ける。
【0013】
【作用】上記の構成により、請求項1の発明では、第2
スロットル弁13の制御系に異常が生じたときには、フ
ェイルセイフ手段41によりエンジン1の燃料供給系又
は点火系の少なくとも一方が制御されてエンジン1の出
力トルクの増大が制限される。その後、第1スロットル
弁12が全閉状態になると、第1フェイルセイフ解除手
段42が作動して上記フェイルセイフ手段41の作動が
停止する。また、これとは別に、フェイルセイフ手段4
1の作動開始後の経過時間がカウントされ、この経過時
間が所定時間に達すると、第2フェイルセイフ解除手段
43が作動してフェイルセイフ手段41の作動が停止す
る。このようにフェイルセイフ手段41が作動開始から
所定時間経過すると、その作動が停止するので、第1ス
ロットル弁12が長い時間に亘り全閉位置にならないと
き、或いは第1スロットル弁12の駆動系の異常やその
開度センサ12の出力信号に不良があったときでも、エ
ンジン1の点火時期や燃料供給量の制御によるエンジン
出力の制限が上記所定時間内に限定されることとなり、
排気ガス温度が長時間に亘り高温度に上昇することはな
く、エンジン本体や排気系部品の熱的な信頼性が確保さ
れる。
スロットル弁13の制御系に異常が生じたときには、フ
ェイルセイフ手段41によりエンジン1の燃料供給系又
は点火系の少なくとも一方が制御されてエンジン1の出
力トルクの増大が制限される。その後、第1スロットル
弁12が全閉状態になると、第1フェイルセイフ解除手
段42が作動して上記フェイルセイフ手段41の作動が
停止する。また、これとは別に、フェイルセイフ手段4
1の作動開始後の経過時間がカウントされ、この経過時
間が所定時間に達すると、第2フェイルセイフ解除手段
43が作動してフェイルセイフ手段41の作動が停止す
る。このようにフェイルセイフ手段41が作動開始から
所定時間経過すると、その作動が停止するので、第1ス
ロットル弁12が長い時間に亘り全閉位置にならないと
き、或いは第1スロットル弁12の駆動系の異常やその
開度センサ12の出力信号に不良があったときでも、エ
ンジン1の点火時期や燃料供給量の制御によるエンジン
出力の制限が上記所定時間内に限定されることとなり、
排気ガス温度が長時間に亘り高温度に上昇することはな
く、エンジン本体や排気系部品の熱的な信頼性が確保さ
れる。
【0014】また、上記フェイルセイフ手段41の作動
開始から第2フェイルセイフ解除手段43が作動するま
での所定時間を適正に設定することにより、エンジン1
の点火時期や燃料供給量の制御によるエンジン出力の制
限をも十分に行うことができる。
開始から第2フェイルセイフ解除手段43が作動するま
での所定時間を適正に設定することにより、エンジン1
の点火時期や燃料供給量の制御によるエンジン出力の制
限をも十分に行うことができる。
【0015】請求項2の発明では、上記フェイルセイフ
手段41の作動開始後の経過時間が所定時間に達したと
き、第2フェイルセイフ解除手段43の作動と同時に、
閉じ状態にある第2スロットル弁13がスロットル弁戻
し手段44により徐々に開き側に戻される。このため、
例えばエンジン出力の制限により車輪のスリップを抑え
るトラクションコントロールを行う場合において、フェ
イルセイフ手段41の作動開始後に所定時間が経過した
後も車輪のスリップが終束していないときに、第2スロ
ットル弁13が徐々に開くことで車輪のスリップを確実
に認知させることができ、その対応を行わせることがで
きる。
手段41の作動開始後の経過時間が所定時間に達したと
き、第2フェイルセイフ解除手段43の作動と同時に、
閉じ状態にある第2スロットル弁13がスロットル弁戻
し手段44により徐々に開き側に戻される。このため、
例えばエンジン出力の制限により車輪のスリップを抑え
るトラクションコントロールを行う場合において、フェ
イルセイフ手段41の作動開始後に所定時間が経過した
後も車輪のスリップが終束していないときに、第2スロ
ットル弁13が徐々に開くことで車輪のスリップを確実
に認知させることができ、その対応を行わせることがで
きる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図4は本発明の実施例の全体構成を示す。同図に
おいて、1は車両に搭載されたエンジンで、シリンダ2
を有するシリンダブロック3と、その上面に組み付けら
れたシリンダヘッド4と、シリンダ2内に往復動可能に
嵌挿されたピストン6と、このピストン6をクランク軸
(図示せず)に連結するコネクティングロッド7とを備
え、シリンダ2内にピストン6及びシリンダヘッド4に
より囲まれる燃焼室8が形成されている。
する。図4は本発明の実施例の全体構成を示す。同図に
おいて、1は車両に搭載されたエンジンで、シリンダ2
を有するシリンダブロック3と、その上面に組み付けら
れたシリンダヘッド4と、シリンダ2内に往復動可能に
嵌挿されたピストン6と、このピストン6をクランク軸
(図示せず)に連結するコネクティングロッド7とを備
え、シリンダ2内にピストン6及びシリンダヘッド4に
より囲まれる燃焼室8が形成されている。
【0017】9は上記燃焼室8に吸気(空気)を供給す
る吸気通路で、この吸気通路9の上流端はエアクリーナ
10に接続されている。吸気通路9には、吸入空気量を
検出するエアフローメータ11と、吸気通路9を絞る第
2スロットル弁としての電気スロットル弁13(副スロ
ットル弁)及び第1スロットル弁としての機械スロット
ル弁12(主スロットル弁)と、燃料を噴射供給するイ
ンジェクタ14とが上流側から順に直列に配設されてい
る。15は機械スロットル弁12の下流側に形成された
サージタンク、16は吸気通路9の燃焼室8への開口部
を開閉する吸気弁である。また、17は燃焼室8内の吸
気に点火する点火プラグ、18は上記燃焼室8内の排気
ガスを排出する排気通路で、その燃焼室8への開口部は
排気弁19により開閉される。
る吸気通路で、この吸気通路9の上流端はエアクリーナ
10に接続されている。吸気通路9には、吸入空気量を
検出するエアフローメータ11と、吸気通路9を絞る第
2スロットル弁としての電気スロットル弁13(副スロ
ットル弁)及び第1スロットル弁としての機械スロット
ル弁12(主スロットル弁)と、燃料を噴射供給するイ
ンジェクタ14とが上流側から順に直列に配設されてい
る。15は機械スロットル弁12の下流側に形成された
サージタンク、16は吸気通路9の燃焼室8への開口部
を開閉する吸気弁である。また、17は燃焼室8内の吸
気に点火する点火プラグ、18は上記燃焼室8内の排気
ガスを排出する排気通路で、その燃焼室8への開口部は
排気弁19により開閉される。
【0018】上記機械スロットル弁12は常時は閉じて
いるもので、その支持軸12aはリンクやワイヤ等の連
結機構20を介してアクセルペダル21に連結されてお
り、アクセルペダル21の踏み操作に応じて機械スロッ
トル弁12の開度を増大させてエンジン1の燃焼室8へ
の吸気流量を増加させる。
いるもので、その支持軸12aはリンクやワイヤ等の連
結機構20を介してアクセルペダル21に連結されてお
り、アクセルペダル21の踏み操作に応じて機械スロッ
トル弁12の開度を増大させてエンジン1の燃焼室8へ
の吸気流量を増加させる。
【0019】一方、電気スロットル弁13は図外のリタ
ーンスプリングにより常時は全開位置に回動付勢されて
保持されるもので、その支持軸13aには連結機構22
を介して電動アクチュエータとしてのステッピングモー
タ23が連結されており、例えば車両の発進時にトラク
ションコントロールを行うためにエンジン1の出力トル
クを下げるときには、ステッピングモータ23の作動に
より電気スロットル弁13の開度を小さくしてエンジン
1の燃焼室8への吸気流量を減少させるようにしてい
る。
ーンスプリングにより常時は全開位置に回動付勢されて
保持されるもので、その支持軸13aには連結機構22
を介して電動アクチュエータとしてのステッピングモー
タ23が連結されており、例えば車両の発進時にトラク
ションコントロールを行うためにエンジン1の出力トル
クを下げるときには、ステッピングモータ23の作動に
より電気スロットル弁13の開度を小さくしてエンジン
1の燃焼室8への吸気流量を減少させるようにしてい
る。
【0020】上記電気スロットル弁13のステッピング
モータ23はスロットル弁コントロールユニット26に
より制御されるようになっている。このスロットル弁コ
ントロールユニット26は、上記点火プラグ17による
点火時期及びインジェクタ14による燃料噴射量を含む
エンジン1の各種状態量を制御するためのエンジンコン
トロールユニット27と、車両の制動時に車輪(図示せ
ず)のロックによる滑りを防止しながら制動するととも
に、車両の加速時等で駆動車輪(例えば後輪)のスリッ
プが発生したときに駆動車輪を制動し又はエンジン1の
出力トルクを低下させてスリップを抑制するためのAB
S/TRCコントロールユニット28とに対し信号の授
受可能に接続されている。また、上記エンジンコントロ
ールユニット27はABS/TRCコントロールユニッ
ト28と信号の授受可能に接続されている。
モータ23はスロットル弁コントロールユニット26に
より制御されるようになっている。このスロットル弁コ
ントロールユニット26は、上記点火プラグ17による
点火時期及びインジェクタ14による燃料噴射量を含む
エンジン1の各種状態量を制御するためのエンジンコン
トロールユニット27と、車両の制動時に車輪(図示せ
ず)のロックによる滑りを防止しながら制動するととも
に、車両の加速時等で駆動車輪(例えば後輪)のスリッ
プが発生したときに駆動車輪を制動し又はエンジン1の
出力トルクを低下させてスリップを抑制するためのAB
S/TRCコントロールユニット28とに対し信号の授
受可能に接続されている。また、上記エンジンコントロ
ールユニット27はABS/TRCコントロールユニッ
ト28と信号の授受可能に接続されている。
【0021】上記スロットル弁コントロールユニット2
6及びABS/TRCコントロールユニット28には、
電気スロットル弁13の開度を検出する電気スロットル
開度センサ31の出力信号が入力されている。
6及びABS/TRCコントロールユニット28には、
電気スロットル弁13の開度を検出する電気スロットル
開度センサ31の出力信号が入力されている。
【0022】また、エンジンコントロールユニット27
には、上記エアフローメータ11の出力信号と、機械ス
ロットル弁12の開度を検出する機械スロットル開度セ
ンサ32の出力信号と、エンジン1のクランク軸の回転
に基づいてエンジン回転数を検出する回転センサ33の
出力信号とが少なくとも入力され、その他、図示しない
が例えば大気圧信号、エンジン1の冷却水温度の信号、
吸気温度の信号、オルタネータ等の電気負荷信号、車載
空気調和機の作動状態を示すエアコン信号、スタータの
作動信号、イグニッションキースイッチの信号等の各種
の信号が入力されている。
には、上記エアフローメータ11の出力信号と、機械ス
ロットル弁12の開度を検出する機械スロットル開度セ
ンサ32の出力信号と、エンジン1のクランク軸の回転
に基づいてエンジン回転数を検出する回転センサ33の
出力信号とが少なくとも入力され、その他、図示しない
が例えば大気圧信号、エンジン1の冷却水温度の信号、
吸気温度の信号、オルタネータ等の電気負荷信号、車載
空気調和機の作動状態を示すエアコン信号、スタータの
作動信号、イグニッションキースイッチの信号等の各種
の信号が入力されている。
【0023】さらに、ABS/TRCコントロールユニ
ット28には、上記機械スロットル開度センサ32の出
力信号と、車両の駆動車輪の回転数を検出する駆動車輪
速度センサ34の出力信号と、非駆動車輪の回転数を検
出する非駆動車輪速度センサ35の出力信号と、トラク
ションコントロールの実行を停止するためのTRC/O
FFスイッチ36の出力信号とが入力されている。ま
た、このABS/TRCコントロールユニット28は、
ブレーキペダル24aを有するブレーキ装置24の制動
油圧を制御するためのアクチュエータ37と、トラクシ
ョンコントロールが実行されていることを点灯表示する
TRCインジケータランプ38と、トラクションコント
ロールが異状状態にあることを示すTRCワーニングラ
ンプ39とに少なくとも接続されている。
ット28には、上記機械スロットル開度センサ32の出
力信号と、車両の駆動車輪の回転数を検出する駆動車輪
速度センサ34の出力信号と、非駆動車輪の回転数を検
出する非駆動車輪速度センサ35の出力信号と、トラク
ションコントロールの実行を停止するためのTRC/O
FFスイッチ36の出力信号とが入力されている。ま
た、このABS/TRCコントロールユニット28は、
ブレーキペダル24aを有するブレーキ装置24の制動
油圧を制御するためのアクチュエータ37と、トラクシ
ョンコントロールが実行されていることを点灯表示する
TRCインジケータランプ38と、トラクションコント
ロールが異状状態にあることを示すTRCワーニングラ
ンプ39とに少なくとも接続されている。
【0024】ここで、上記コントロールユニット26〜
28において電気スロットル弁13の制御系が異常状態
になったときに行われる制御動作について図2及び図3
により説明する。まず、スタート後の最初のステップS
1 で電気スロットル弁13の制御系に異常が生じたかど
うかを判定する。この判定がNOのときには終了する
が、「フェイル有り」のYESのときにはステップS2
に進み、トラクションコントロール中か否かを判定す
る。この判定がYESのときには、ステップS3 におい
て電気スロットル弁13の開度が目標開度にあるかどう
かを判定し、この判定がYESのときには、ステップS
9 に進む一方、NOのときにはステップS4に進み、電
気スロットル弁13をそのときの開度にホールド可能か
どうかを判定する。この判定がYESのときには、ステ
ップS6 に進んでタイマの初期値をセットする。また、
NOのときには、ステップS13に進んで同様にタイマの
初期値をセットした後、ステップS14に進む。上記タイ
マは所定時間Δtを計時するもので、所定時間Δtは、 電気スロットル弁13の制御系の異常をワーニング
ランプ39の点灯により車両の運転者が認知できるこ
と、 後述するバックアップ制御のためにエンジン1の点
火時期のリタードによるエンジン1の出力トルクダウン
の制御を十分に確保できること、 さらにはエンジン本体や排気系部品の熱的な信頼性
が損なわれないことを全て満たし得る時間(例えば10
数秒)に設定される。
28において電気スロットル弁13の制御系が異常状態
になったときに行われる制御動作について図2及び図3
により説明する。まず、スタート後の最初のステップS
1 で電気スロットル弁13の制御系に異常が生じたかど
うかを判定する。この判定がNOのときには終了する
が、「フェイル有り」のYESのときにはステップS2
に進み、トラクションコントロール中か否かを判定す
る。この判定がYESのときには、ステップS3 におい
て電気スロットル弁13の開度が目標開度にあるかどう
かを判定し、この判定がYESのときには、ステップS
9 に進む一方、NOのときにはステップS4に進み、電
気スロットル弁13をそのときの開度にホールド可能か
どうかを判定する。この判定がYESのときには、ステ
ップS6 に進んでタイマの初期値をセットする。また、
NOのときには、ステップS13に進んで同様にタイマの
初期値をセットした後、ステップS14に進む。上記タイ
マは所定時間Δtを計時するもので、所定時間Δtは、 電気スロットル弁13の制御系の異常をワーニング
ランプ39の点灯により車両の運転者が認知できるこ
と、 後述するバックアップ制御のためにエンジン1の点
火時期のリタードによるエンジン1の出力トルクダウン
の制御を十分に確保できること、 さらにはエンジン本体や排気系部品の熱的な信頼性
が損なわれないことを全て満たし得る時間(例えば10
数秒)に設定される。
【0025】上記ステップS2 での判定が「非トラクシ
ョンコントロール中」のNOのときには、ステップS5
に進んでトラクションコントロールの実行信号が出力さ
れているか否かを判定し、この判定がYESのときには
上記ステップS6 に進み、タイマの初期値をセットす
る。このステップS6 の後はステップS7 に進み、電気
スロットル弁13が作動可能かどうかを判定する。ここ
でYESと判定されると、ステップS8 において電気ス
ロットル弁13を閉じ側に作動させ、上記ステップS9
に進む。ステップS9 では、駆動車輪のスリップが終束
したか否かを判定し、判定がYESのときにはステップ
S10においてトラクションコントロールのOFF信号が
出力されているか否かを判定する。この判定がNOのと
きには、ステップS11で上記機械スロットル弁12が全
閉状態になったかどうかを判定し、この判定がNOのと
きには上記ステップS10に戻る。ステップS10,S11の
判定がYESのときにはいずれもステップS12に進み、
電気スロットル弁13を開き動作させた後、ステップS
19に進む。
ョンコントロール中」のNOのときには、ステップS5
に進んでトラクションコントロールの実行信号が出力さ
れているか否かを判定し、この判定がYESのときには
上記ステップS6 に進み、タイマの初期値をセットす
る。このステップS6 の後はステップS7 に進み、電気
スロットル弁13が作動可能かどうかを判定する。ここ
でYESと判定されると、ステップS8 において電気ス
ロットル弁13を閉じ側に作動させ、上記ステップS9
に進む。ステップS9 では、駆動車輪のスリップが終束
したか否かを判定し、判定がYESのときにはステップ
S10においてトラクションコントロールのOFF信号が
出力されているか否かを判定する。この判定がNOのと
きには、ステップS11で上記機械スロットル弁12が全
閉状態になったかどうかを判定し、この判定がNOのと
きには上記ステップS10に戻る。ステップS10,S11の
判定がYESのときにはいずれもステップS12に進み、
電気スロットル弁13を開き動作させた後、ステップS
19に進む。
【0026】上記ステップS7 ,S9 の判定がNOのと
きにはいずれも上記ステップS14に進み、エンジン1の
燃料供給系及び点火系の制御によりエンジン1の出力ト
ルクの増大を制限するバックアップ制御を行う。このバ
ックアップ制御は、エンジン1の点火時期をリタードさ
せてその出力トルクを低下させ、同時にインジェクタ1
4からの燃料噴射量を増量させて排気ガス温度を低下さ
せる。尚、車速が所定の車速以上にならないように、点
火時期及び燃料噴射量を予め設定した固定値に変更する
ようにしてもよい。
きにはいずれも上記ステップS14に進み、エンジン1の
燃料供給系及び点火系の制御によりエンジン1の出力ト
ルクの増大を制限するバックアップ制御を行う。このバ
ックアップ制御は、エンジン1の点火時期をリタードさ
せてその出力トルクを低下させ、同時にインジェクタ1
4からの燃料噴射量を増量させて排気ガス温度を低下さ
せる。尚、車速が所定の車速以上にならないように、点
火時期及び燃料噴射量を予め設定した固定値に変更する
ようにしてもよい。
【0027】このステップS14の後、ステップS15にお
いて、機械スロットル弁12が全閉状態になったかどう
かを判定し、この判定がNOのときにはステップS16に
おいて上記タイマのカウントが終了したかどうかを判定
し、この判定がNOのときには上記ステップS15に戻
る。ステップS15,S16の判定がYESのときにはいず
れもステップS17に進み、上記バックアップ制御を解除
し、次のステップS18でステッピングモータ23に例え
ば1ミリ秒当たり数ステップという少ないステップ数の
パルス信号を出力して電気スロットル弁13を徐々に開
いた後、上記ステップS19に進む。このステップS19で
は上記TRCワーニングランプ39を点灯させ、次のス
テップS20で電気スロットル弁13の制御系をシステム
ダウンさせた後、終了する。
いて、機械スロットル弁12が全閉状態になったかどう
かを判定し、この判定がNOのときにはステップS16に
おいて上記タイマのカウントが終了したかどうかを判定
し、この判定がNOのときには上記ステップS15に戻
る。ステップS15,S16の判定がYESのときにはいず
れもステップS17に進み、上記バックアップ制御を解除
し、次のステップS18でステッピングモータ23に例え
ば1ミリ秒当たり数ステップという少ないステップ数の
パルス信号を出力して電気スロットル弁13を徐々に開
いた後、上記ステップS19に進む。このステップS19で
は上記TRCワーニングランプ39を点灯させ、次のス
テップS20で電気スロットル弁13の制御系をシステム
ダウンさせた後、終了する。
【0028】以上の制御フローにおいて、ステップS14
により、電気スロットル弁13の制御系に異常が生じた
ときに、エンジン1の出力トルクの増大を制限するよう
にエンジン1の燃料供給系及び点火系を制御するフェイ
ルセイフ手段41が構成されている。
により、電気スロットル弁13の制御系に異常が生じた
ときに、エンジン1の出力トルクの増大を制限するよう
にエンジン1の燃料供給系及び点火系を制御するフェイ
ルセイフ手段41が構成されている。
【0029】また、ステップS15,S17により、機械ス
ロットル弁12が全閉状態になったときに、上記フェイ
ルセイフ手段41の作動を停止させる第1フェイルセイ
フ解除手段42が構成される。
ロットル弁12が全閉状態になったときに、上記フェイ
ルセイフ手段41の作動を停止させる第1フェイルセイ
フ解除手段42が構成される。
【0030】さらに、ステップS16,S17により、上記
フェイルセイフ手段41の作動開始後の経過時間が所定
時間Δtに達したとき、上記第1フェイルセイフ解除手
段42とは独立してフェイルセイフ手段41を作動停止
させる第2フェイルセイフ解除手段43が構成されてい
る。
フェイルセイフ手段41の作動開始後の経過時間が所定
時間Δtに達したとき、上記第1フェイルセイフ解除手
段42とは独立してフェイルセイフ手段41を作動停止
させる第2フェイルセイフ解除手段43が構成されてい
る。
【0031】また、ステップS18により、フェイルセイ
フ手段41の作動開始後の経過時間が所定時間Δtに達
したとき、第2フェイルセイフ解除手段43の作動と同
時に、閉じ状態にある電気スロットル弁13を徐々に開
き側に戻すスロットル弁戻し手段44が構成される。
フ手段41の作動開始後の経過時間が所定時間Δtに達
したとき、第2フェイルセイフ解除手段43の作動と同
時に、閉じ状態にある電気スロットル弁13を徐々に開
き側に戻すスロットル弁戻し手段44が構成される。
【0032】したがって、上記実施例においては、アク
セルペダル21の踏み操作により機械スロットル弁12
を開いてエンジン1の出力トルクを増大させる車両の発
進時に、駆動車輪のスリップが発生したときには、その
スリップの発生を駆動車輪と非駆動車輪との速度差に基
づいて検出し、電気スロットル弁13を閉じてエンジン
1への吸気流量を抑制し、エンジン1の出力トルクの増
大を制限することにより、駆動車輪のスリップが防止さ
れる。
セルペダル21の踏み操作により機械スロットル弁12
を開いてエンジン1の出力トルクを増大させる車両の発
進時に、駆動車輪のスリップが発生したときには、その
スリップの発生を駆動車輪と非駆動車輪との速度差に基
づいて検出し、電気スロットル弁13を閉じてエンジン
1への吸気流量を抑制し、エンジン1の出力トルクの増
大を制限することにより、駆動車輪のスリップが防止さ
れる。
【0033】このようなエンジン1の運転中に電気スロ
ットル弁13の制御系に異常が生じた場合、上記トラク
ションコントロール中で電気スロットル弁13が目標開
度にある場合を除き、タイマの初期値がセットされる。
また、電気スロットル弁13が作動可能なときには、該
スロットル弁13が閉じ側に動かされるとともに、その
ことにより駆動車輪のスリップが終束したかどうかが判
定される。そして、電気スロットル弁13が作動不能の
とき、又は作動可能であっても駆動車輪のスリップが終
束されないときには、図5に示すように、フェイルセイ
フとしてバックアップ制御が行われ、エンジン1の点火
時期がリタードされてエンジン1の出力トルクの増大が
制限される。尚、このとき、インジェクタ14からの燃
料噴射量が増量されて、排気ガス温度の上昇がある程度
抑制される。
ットル弁13の制御系に異常が生じた場合、上記トラク
ションコントロール中で電気スロットル弁13が目標開
度にある場合を除き、タイマの初期値がセットされる。
また、電気スロットル弁13が作動可能なときには、該
スロットル弁13が閉じ側に動かされるとともに、その
ことにより駆動車輪のスリップが終束したかどうかが判
定される。そして、電気スロットル弁13が作動不能の
とき、又は作動可能であっても駆動車輪のスリップが終
束されないときには、図5に示すように、フェイルセイ
フとしてバックアップ制御が行われ、エンジン1の点火
時期がリタードされてエンジン1の出力トルクの増大が
制限される。尚、このとき、インジェクタ14からの燃
料噴射量が増量されて、排気ガス温度の上昇がある程度
抑制される。
【0034】その後、アクセルペダル21が戻されて機
械スロットル弁12が全閉状態になり、エンジン1の出
力トルクの制限が不要になると、上記バックアップ制御
が停止する。また、上記タイマでのカウントによりバッ
クアップ制御開始後の経過時間が計時され、図5に示す
如く、タイマがカウントアウトして上記経過時間が所定
時間Δtに達したときにも、上記バックアップ制御が停
止する。
械スロットル弁12が全閉状態になり、エンジン1の出
力トルクの制限が不要になると、上記バックアップ制御
が停止する。また、上記タイマでのカウントによりバッ
クアップ制御開始後の経過時間が計時され、図5に示す
如く、タイマがカウントアウトして上記経過時間が所定
時間Δtに達したときにも、上記バックアップ制御が停
止する。
【0035】すなわち、点火時期のリタードによりエン
ジン1の出力トルクを制限するバックアップ制御は、機
械スロットル弁12が全閉位置に閉じたとき、又はバッ
クアップ制御の開始から所定時間Δtが経過したときの
どちらか早い条件で解除される。このようにバックアッ
プ制御がその開始から所定時間Δt経過すると自動的に
停止するので、たとえ機械スロットル弁12が長い時間
に亘り全閉位置にならないとき、或いは機械スロットル
弁12の駆動系の異常や機械スロットル開度センサ32
の出力信号の不良等があったとしても、エンジン1の点
火時期のリタード制御によるエンジン出力の制限は所定
時間Δt内に限定されることとなり、排気ガス温度が無
闇に上昇することはなく、エンジン本体や排気系部品の
熱的な信頼性を確保することができる。
ジン1の出力トルクを制限するバックアップ制御は、機
械スロットル弁12が全閉位置に閉じたとき、又はバッ
クアップ制御の開始から所定時間Δtが経過したときの
どちらか早い条件で解除される。このようにバックアッ
プ制御がその開始から所定時間Δt経過すると自動的に
停止するので、たとえ機械スロットル弁12が長い時間
に亘り全閉位置にならないとき、或いは機械スロットル
弁12の駆動系の異常や機械スロットル開度センサ32
の出力信号の不良等があったとしても、エンジン1の点
火時期のリタード制御によるエンジン出力の制限は所定
時間Δt内に限定されることとなり、排気ガス温度が無
闇に上昇することはなく、エンジン本体や排気系部品の
熱的な信頼性を確保することができる。
【0036】また、上記バックアップ制御の開始から解
除までの上記所定時間Δtは、バックアップ制御のため
にエンジン1の点火時期のリタードによるエンジン1の
出力トルクダウンの制御を十分に確保できる時間である
ので、エンジン1の点火時期をリタードさせるバックア
ップ制御によるエンジン出力の制限を良好に行うことが
できる。よって、エンジン本体や排気系部品の熱的な信
頼性を確保しながら、エンジン1の出力制限を行うこと
ができる。
除までの上記所定時間Δtは、バックアップ制御のため
にエンジン1の点火時期のリタードによるエンジン1の
出力トルクダウンの制御を十分に確保できる時間である
ので、エンジン1の点火時期をリタードさせるバックア
ップ制御によるエンジン出力の制限を良好に行うことが
できる。よって、エンジン本体や排気系部品の熱的な信
頼性を確保しながら、エンジン1の出力制限を行うこと
ができる。
【0037】また、電気スロットル弁13が作動可能で
あるために閉じ状態に作動された場合、上記バックアッ
プ制御の解除と同時に、閉じ状態にある電気スロットル
弁13が徐々に開き側に戻される。このため、バックア
ップ制御の開始から所定時間Δtが経過した時点でも駆
動車輪のスリップが終束していないときに、電気スロッ
トル弁13が徐々に開くことで車輪のスリップを確実に
運転者に認知させることができ、その対応のためのアク
セル操作を行わせることができる。
あるために閉じ状態に作動された場合、上記バックアッ
プ制御の解除と同時に、閉じ状態にある電気スロットル
弁13が徐々に開き側に戻される。このため、バックア
ップ制御の開始から所定時間Δtが経過した時点でも駆
動車輪のスリップが終束していないときに、電気スロッ
トル弁13が徐々に開くことで車輪のスリップを確実に
運転者に認知させることができ、その対応のためのアク
セル操作を行わせることができる。
【0038】尚、上記実施例では、点火時期のリタード
によりエンジン1の出力トルクを制限するようにしてい
るが、インジェクタ14からの燃料噴射量を制御して同
じ目的を達成するようにしてもよく、さらには点火時期
制御及び燃料噴射量制御の双方を組み合わせてもよい。
によりエンジン1の出力トルクを制限するようにしてい
るが、インジェクタ14からの燃料噴射量を制御して同
じ目的を達成するようにしてもよく、さらには点火時期
制御及び燃料噴射量制御の双方を組み合わせてもよい。
【0039】また、上記実施例では、電気スロットル弁
13が機械スロットル弁12に対し吸気通路9の上流側
に配置されている場合を示したが、逆に吸気通路9の下
流側に配置されていてもよく、上記実施例と同様の作用
効果が得られる。
13が機械スロットル弁12に対し吸気通路9の上流側
に配置されている場合を示したが、逆に吸気通路9の下
流側に配置されていてもよく、上記実施例と同様の作用
効果が得られる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よると、アクセルペダルに連動する第1スロットル弁
と、エンジン出力を制限する第2スロットル弁とを直列
に吸気通路に配置したエンジンに対し、第2スロットル
弁の制御系に異常が生じたときにはエンジンの点火系又
は燃料供給系の制御によりエンジン出力を制限するフェ
イルセイフを行い、このフェイルセイフを、第1スロッ
トル弁が全閉状態になったとき又はフェイルセイフが開
始してから所定時間が経過したときのいずれか一方で解
除するようにしたことにより、エンジンの燃料供給系又
は点火系の制御によるエンジン出力の制限を所定時間の
範囲に抑えることができ、エンジン本体や排気系部品の
熱的な信頼性を確保しながら、エンジンの出力制限を行
うことができる。
よると、アクセルペダルに連動する第1スロットル弁
と、エンジン出力を制限する第2スロットル弁とを直列
に吸気通路に配置したエンジンに対し、第2スロットル
弁の制御系に異常が生じたときにはエンジンの点火系又
は燃料供給系の制御によりエンジン出力を制限するフェ
イルセイフを行い、このフェイルセイフを、第1スロッ
トル弁が全閉状態になったとき又はフェイルセイフが開
始してから所定時間が経過したときのいずれか一方で解
除するようにしたことにより、エンジンの燃料供給系又
は点火系の制御によるエンジン出力の制限を所定時間の
範囲に抑えることができ、エンジン本体や排気系部品の
熱的な信頼性を確保しながら、エンジンの出力制限を行
うことができる。
【0041】請求項2の発明によれば、上記フェイルセ
イフが開始してから所定時間が経過したときに、閉じ状
態にある第2スロットル弁を徐々に開き状態に戻すよう
にしたことにより、エンジン出力の制限により車輪のス
リップを抑えるトラクションコントロールを行う場合、
フェイルセイフの開始後に所定時間が経過した後も車輪
のスリップが終束していないときに、車輪のスリップを
確実に認知させてその対応を行わせることができる。
イフが開始してから所定時間が経過したときに、閉じ状
態にある第2スロットル弁を徐々に開き状態に戻すよう
にしたことにより、エンジン出力の制限により車輪のス
リップを抑えるトラクションコントロールを行う場合、
フェイルセイフの開始後に所定時間が経過した後も車輪
のスリップが終束していないときに、車輪のスリップを
確実に認知させてその対応を行わせることができる。
【図1】本発明の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施例におけるコントロールユニット
で電気スロットル弁の制御系に異常があったときの信号
処理動作の一半部を示すフローチャート図である。
で電気スロットル弁の制御系に異常があったときの信号
処理動作の一半部を示すフローチャート図である。
【図3】コントロールユニットでの信号処理動作の他半
部を示すフローチャート図である。
部を示すフローチャート図である。
【図4】本発明の実施例の全体構成を示す構成図であ
る。
る。
【図5】電気スロットル弁制御系の異常時におけるフェ
イルセイフの解除時期を示すタイムチャート図である。
イルセイフの解除時期を示すタイムチャート図である。
1 エンジン 9 吸気通路 12 機械スロットル弁(第1スロットル弁) 13 電気スロットル弁(第2スロットル弁) 14 インジェクタ 17 点火プラグ 21 アクセルペダル 23 ステッピングモータ 26〜28 コントロールユニット 41 フェイルセイフ手段 42 第1フェイルセイフ解除手段 43 第2フェイルセイフ解除手段 44 スロットル弁戻し手段 Δt 所定時間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 郁夫 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 アクセルペダルに連動して開閉される第
1スロットル弁と直列に吸気通路に配設され、エンジン
の出力を制限するように開閉制御される第2スロットル
弁を備えたエンジンの出力制御装置において、 上記第2スロットル弁の制御系に異常が生じたときに、
エンジンの出力を制限するようにエンジンの燃料供給系
又は点火系の少なくとも一方を制御するフェイルセイフ
手段と、 上記第1スロットル弁が全閉状態になったときに、上記
フェイルセイフ手段の作動を停止させる第1フェイルセ
イフ解除手段と、 上記フェイルセイフ手段の作動開始後の経過時間が所定
時間に達したとき、上記第1フェイルセイフ解除手段と
は独立してフェイルセイフ手段を作動停止させる第2フ
ェイルセイフ解除手段とを設けたことを特徴とするエン
ジンの出力制御装置。 - 【請求項2】 請求項1のエンジンの出力制御装置にお
いて、 フェイルセイフ手段の作動開始後の経過時間が所定時間
に達したとき、第2フェイルセイフ解除手段の作動と同
時に、閉じ状態にある第2スロットル弁を徐々に開き側
に戻すスロットル弁戻し手段を設けたことを特徴とする
エンジンの出力制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25676492A JPH06108906A (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | エンジンの出力制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25676492A JPH06108906A (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | エンジンの出力制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06108906A true JPH06108906A (ja) | 1994-04-19 |
Family
ID=17297124
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25676492A Withdrawn JPH06108906A (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | エンジンの出力制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06108906A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6892129B2 (en) | 2002-01-28 | 2005-05-10 | Denso Corporation | Vehicle electronic control system and method having fail-safe function |
JP2012197760A (ja) * | 2011-03-23 | 2012-10-18 | Denso Corp | エンジン制御装置 |
JP2012202285A (ja) * | 2011-03-25 | 2012-10-22 | Honda Motor Co Ltd | トラクション制御装置 |
-
1992
- 1992-09-25 JP JP25676492A patent/JPH06108906A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6892129B2 (en) | 2002-01-28 | 2005-05-10 | Denso Corporation | Vehicle electronic control system and method having fail-safe function |
JP2012197760A (ja) * | 2011-03-23 | 2012-10-18 | Denso Corp | エンジン制御装置 |
JP2012202285A (ja) * | 2011-03-25 | 2012-10-22 | Honda Motor Co Ltd | トラクション制御装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991130 |