JPH06107840A - エラストマー発泡体の製造方法 - Google Patents

エラストマー発泡体の製造方法

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JPH06107840A
JPH06107840A JP12224291A JP12224291A JPH06107840A JP H06107840 A JPH06107840 A JP H06107840A JP 12224291 A JP12224291 A JP 12224291A JP 12224291 A JP12224291 A JP 12224291A JP H06107840 A JPH06107840 A JP H06107840A
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ethylene
foaming
temperature
foam
weight
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JP12224291A
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English (en)
Inventor
Tsugunari Nagaki
嗣也 永木
Hiroo Ito
博夫 伊藤
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SERU TECHNO KK
Tonen Chemical Corp
Original Assignee
SERU TECHNO KK
Tonen Sekiyu Kagaku KK
Tonen Chemical Corp
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Publication date
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い発泡倍率と耐熱性を有し、均一で微細気
泡と柔軟性にも優れるエラストマー発泡体を提供する。 【構成】 (a) エチレン−プロピレン−ジエン共重合体
エラストマー、(b) エチレン−酢酸ビニル共重合体及び
(c) 低密度ポリエチレン及び/又はエチレン共重合体と
からなる組成物に、発泡剤及び架橋剤を配合し、溶融混
練後、加熱加圧発泡に次いで常圧加熱発泡を行うエラス
トマー発泡体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエラストマー発泡体を製
造する方法に関し、特に耐熱性及び均一性に優れた高発
泡倍率の発泡体を製造する方法に関する。
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
【0002】近年、熱可塑性樹脂の発泡体として、種々
のものが実用化されている。例えば発泡ポリスチレン、
発泡ポリウレタン、発泡ポリオレフィンや架橋発泡ポリ
オレフィン等であるが、これらの発泡体は弾性力の点で
は必ずしも十分でない。
【0003】そこで弾性力が要求される分野において
は、エチレン−プロピレン共重合体ゴムやエチレン−プ
ロピレン−ジエン共重合体ゴム等の熱可塑性オレフィン
系エラストマーによる発泡体が注目されている。このよ
うな熱可塑性オレフィン系エラストマー発泡体の製造方
法としては、熱可塑性オレフィン系エラストマーに、発
泡剤とともに有機過酸化物等の架橋剤を添加し、加熱下
に架橋反応を進行させた後、常圧下で発泡剤の分解温度
以上に加熱することによるものが知られている(例えば
特開昭56-79131号) 。
【0004】しかしながら、この方法によるエラストマ
ー発泡体は、気泡が比較的大きく、気泡の均一性に劣る
だけでなく、柔軟性や機械的強度にも劣るという問題が
ある。そこで、本出願人は、このような問題を解決する
ために有機過酸化物を含有するエラストマー組成物を加
圧下で加熱し、架橋構造を形成するとともに、発泡剤を
分解させ、除圧することにより発泡させる方法について
先に特許出願した (特願平1-209376号) 。この方法によ
り、気泡の均一性、柔軟性及び機械的性質に優れたエラ
ストマー発泡体が得られるようになった。
【0005】しかしながら、この方法によるエラストマ
ー発泡体は、20倍以上の高発泡倍率とした場合に、部分
的に亀裂等を生じることがあり、また耐熱性が低下し、
気泡が大型化する傾向がある。
【0006】したがって、本発明の目的は、高発泡倍率
とするのが容易であり、高温時の熱収縮率が小さく、均
一で微細な気泡を有し、もって柔軟性や機械的性質に優
れたエラストマー発泡体を製造する方法を提供すること
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者は、エチレン−プロピレン−ジエン共
重合体ゴムと、エチレン−酢酸ビニル共重合体とを含有
するエラストマーに、低密度ポリエチレン及び/又はエ
チレンを主な構成単位とする共重合体を配合してなる組
成物を、加圧下で発泡させた後、続いて常圧下で発泡さ
せれば、高発泡倍率とすることができ、しかも得られる
発泡体は高温時の熱収縮率が小さく、均一で微細な気泡
を有し、もって柔軟性や機械的性質に優れていることを
見出し、本発明に想到した。
【0008】すなわち、本発明のエラストマー発泡体の
製造方法は、(a) エチレン−プロピレン−ジエン共重合
体ゴム30〜70重量%と、(b) エチレン−酢酸ビニル共重
合体70〜30重量%と、前記(a) +前記(b) の合計60〜90
重量部に対して(c) 低密度ポリエチレン及び/又はエチ
レン系共重合体40〜10重量部とを配合してなる樹脂成分
と、発泡剤及び架橋剤とを前記発泡剤の分解温度未満の
温度で溶融混練した後、加圧下で前記発泡剤の分解温度
以上の温度に加熱し、続いて除圧して発泡させ、次いで
得られた架橋発泡体を常圧下で前記加熱温度以上の温度
で、さらに発泡させることを特徴とする。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
エラストマー発泡体は、(a) エチレン−プロピレン−ジ
エン共重合体ゴムと、(b) エチレン−酢酸ビニル共重合
体(EVA)と、(c) 低密度ポリエチレン及び/又はエチレ
ン系共重合体を配合してなる樹脂成分からなる。
【0010】本発明において(a) エチレン−プロピレン
−ジエン共重合体ゴム(EPDM) とは、エチレン、プロピ
レン及びジエン化合物からなる熱可塑性エラストマーの
ことである。上記ジエン成分としては、エチリデンノル
ボルネン、1,4-ヘキサジエン、及びジシクロペンタジエ
ンなどがある。
【0011】エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴ
ム(EPDM) は、エチレンの含有率が60〜70モル%、プロ
ピレンの含有率が30〜40モル%、及びジエン成分の含有
率が1〜10モル%であり、ヨウ素価が1〜15であること
が好ましい。より好ましい範囲は、エチレンが62〜66モ
ル%、プロピレンが33〜37モル%、及びジエン成分が3
〜6モル%で、ヨウ素価が3〜12である。
【0012】さらに、エチレン−プロピレン−ジエン共
重合体ゴムのムーニー粘度 (ML1+8,120℃) は、20〜100
が好ましく、特に35〜70が好ましい。
【0013】本発明において使用するエチレン−プロピ
レン−ジエン共重合体ゴム(EPDM)は、その共重合体の
特性を損なわない範囲内で、たとえばブテン−1あるい
は4−メチルペンテン−1などの他のα−オレフィンか
ら誘導される繰り返し単位などの他の繰り返し単位を、
10モル%以下の割合まで含んでもよい。
【0014】本発明において(b) エチレン−酢酸ビニル
共重合体(EVA)は、酢酸ビニルの含有率が10〜30重量%
の共重合体である。特に本発明においては、酢酸ビニル
の含有率が17〜30重量%の範囲内にあるものが好まし
い。上記酢酸ビニルの含有率が10重量%より低いと、弾
力性に富んだ発泡体の形成が困難となる。
【0015】このようなエチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA)のメルトインデックス (MI、190 ℃、2.16kg荷
重) は、10〜20g/10分が好ましい。
【0016】本発明においてはこのようなエラストマー
の発泡成形時の溶融張力を上昇させることを目的として
に(c) 低密度ポリエチレン及び/又はエチレン系共重合
体を配合する。
【0017】本発明において、低密度ポリエチレンと
は、密度が0.935g/cm 3 以下、好ましくは0.910 〜 0.9
35 g/cm 3 のポリエチレンである。またそのメルトイン
デックス (MI、190 ℃、2.16kg荷重) は、1〜8g/10分
が好ましい。メルトインデックスが1g/10 分未満で
は、エラストマー組成物の溶融張力が上昇しすぎるため
高倍率発泡が困難になる。一方8g/10 分を超えると溶
融張力が減少するため好ましくない。このような低密度
ポリエチレンとしては、高圧法により重合した低密度ポ
リエチレン (LDPE)及び低圧法により重合した低密
度ポリエチレン(線状低密度ポリエチレン:LLDP
E)が挙げられるが、本発明においてはいずれのもの用
いることができる。特に高圧法により重合した低密度ポ
リエチレン (LDPE)が好ましい。
【0018】また本発明においてエチレン系共重合体と
は、エチレンを主成分とし、20重量%以下程度の他のα
−オレフィンや、ビニル系化合物等と共重合体したもの
である。このようなエチレン系共重合体としては、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレ
ート共重合体(EEA)、エチレン−プロピレン共重合体、
エチレン−ブテン共重合体、エチレンのアイオノマー等
が挙げられる。これらの中では、エチレン−酢酸ビニル
共重合体(EVA)が好ましい。なお、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体(EVA)の場合、酢酸ビニルの含有量は5〜20
重量%、好ましくは10〜15重量%である。
【0019】このようなエチレン系共重合体のメルトイ
ンデックス (MI、190 ℃、2.16kg荷重) は、1〜8g/10
分が好ましく、特に1〜3g/10 分が好ましい。メルト
インデックスが1g/10 分未満では、エラストマー組成
物の溶融張力が上昇しすぎるため高倍率発泡が困難にな
る。一方8g/10 分を超えると溶融張力が減少するため
好ましくない。
【0020】上述したような(a) エチレン−プロピレン
−ジエン共重合体ゴムと、(b) エチレン−酢酸ビニル共
重合体と、(c) 低密度ポリエチレン及び/又はエチレン
系共重合体の配合割合は、まず、エチレン−プロピレン
−ジエン共重合体ゴムが30〜70重量%、好ましくは40〜
60重量%であり、エチレン−酢酸ビニル共重合体が70〜
30重量%、好ましくは60〜40重量%である。エチレン−
プロピレン−ジエン共重合体ゴムが30重量%未満では
(エチレン−酢酸ビニル共重合体が70重量%を超えると)
、得られるエラストマー発泡体の耐熱性が低下し、ま
た70重量%を超えると (エチレン−酢酸ビニル共重合体
が30重量%未満では) 、十分に高い発泡倍率とするのが
困難となる。
【0021】また(c) 低密度ポリエチレン及び/又はエ
チレン系共重合体の配合量は、(a)エチレン−プロピレ
ン−ジエン共重合体ゴム+(b) エチレン−酢酸ビニル共
重合体の合計60〜90重量部に対して、10〜40重量部、好
ましくは70〜80重量部に対して、20〜30重量部である。
(c) 低密度ポリエチレン及び/又はエチレン系共重合体
の配合量が10重量部未満では、発泡時に樹脂の割れやふ
くれ (大気泡) が発生しやすく、高発泡倍率とするのが
困難であり、一方40重量部を超えるとエラストマー発泡
体としての特性である弾力性が失われる。
【0022】また、このような組成物は、メルトインデ
ックス(190 ℃、2.16Kg荷重)が0.5 〜2.0 g/ 10 分
で、溶融張力(190℃) が8〜20gであるのが好ましい。
溶融張力が8g未満では、加熱発泡時において練成物か
ら発泡ガスが逸散し易く高発泡倍率の発泡体が得難くな
り、一方20gを越えると高張力となるため亀裂等が発生
し易くなる。
【0023】このような樹脂成分に対して発泡剤を含有
する。本発明に使用し得る発泡剤としては、常温では液
体状又は固体状であるが、樹脂成分の架橋時の温度では
分解又は気化する化合物で、架橋反応を実質的に妨害し
ない限り任意のものが使用できる。その具体的な例とし
ては、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸金属
塩、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、ヒドラゾジ
カルボンアミド、p−トルエンスルホニルセミカルバジ
ドなどがある。これらの発泡剤は、それぞれの種類や発
泡倍率によって任意に配合量を変えることができる。
【0024】なお、上記発泡剤の他に、後述する第一段
階での発泡剤の分解温度を調整するために酸化亜鉛等の
金属酸化物、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩、尿素
化合物等の発泡助剤を添加してもよい。発泡助剤を添加
する場合、その添加量は使用する発泡助剤の種類により
適宜設定すればよい。
【0025】本発明で用いる架橋剤としては、有機過酸
化物を挙げることができ、具体的にはジクミルパーオキ
サイド、ジ-tert-ブチルパーオキサイド、2,5-ジメチル
-2,5- ジ-(tert- ブチルパーオキシ) ヘキサン、2,5-ジ
メチル-2,5- ジ(tert-ブチルパーオキシ) ヘキシン-3、
ベンゾイルパーオキサイド、p-クロロベンゾイルパーオ
キサイド、2,4-ジクロロベンゾイルパーオキサイド、te
rt- ブチルパーオキシべンゾエート、ジアセチルパーオ
キサイド、ラウロイドパーオキサイド、アゾビスイソブ
チロニトリル等が挙げられる。
【0026】本発明において、架橋剤の添加割合は樹脂
成分を基準(100 重量部)として、0.2 〜3.0 重量部で
あり、特に0.3 〜2.0 重量部の範囲内にするのが好まし
い。上記架橋剤の配合割合が0.2 重量部より低いと、架
橋効果が顕著でなく、また3.0 重量部を超えると架橋が
進み過ぎて、発泡体に亀裂を生じやすくなる。
【0027】なお、本発明においては、上記架橋剤の他
に架橋助剤、充填剤、酸化防止剤、着色剤などの添加剤
を適宜配合することもできる。
【0028】次にエラストマー発泡体を製造する方法を
説明する。本発明の方法においては、まず上述したよう
な樹脂成分、発泡剤、架橋剤及び必要に応じて添加され
る架橋助剤、その他の添加剤を混練する。
【0029】混練温度はベースとなる樹脂成分が溶融す
る温度から発泡剤及び架橋剤の分解温度未満の範囲で適
宜設定すればよいが、通常90〜 160℃の範囲で行うのが
好ましい。なお、必要以上に長時間にわたる混練は、樹
脂成分の架橋反応を進行させることになるため好ましく
ない。
【0030】上記のような混練は、二軸押出機、ロール
混練機、バンバリミキサー等の混練機により行うことが
できる。
【0031】次に混練物を高圧密閉容器内に入れ、高温
高圧下に架橋させる。架橋温度としては、有機過酸化物
が分解する温度で、130 〜160 ℃が好ましい。またその
際の圧力は、10〜200kg/cm2 程度とするのが好ましい。
このような温度、圧力条件下での架橋時間は10〜60分間
であればよい。この架橋反応の後、高圧密閉容器を開放
することにより発泡を行う (第1段目の発泡) 。なお、
本発明においてはこの第1段目の発泡の際に、発泡体に
割れやふくれ等が生じるのを防止するために、発泡倍率
を5〜15倍程度とする。このような発泡倍率とするに
は、上述した架橋温度、容器内の圧力及び発泡助剤の添
加量等を適宜調整すればよい。
【0032】続いてこの一次発泡体を無負荷状態で、所
定の発泡倍率まで発泡させる (第2段目の発泡) 。第2
段目の発泡の際の加熱温度は140 〜200 ℃の範囲内で、
上述した第1段目の発泡温度以上とする。特に第1段目
の発泡温度よりも10〜30℃程度高い温度とするのが好ま
しい。発泡温度が上述した第1段目の発泡温度よりも低
いと、二段発泡による架橋及び発泡の進行が得られな
い。また加熱時間については5〜60分程度である。な
お、上述したような無負荷状態での発泡は1度に行う必
要はなく、第一段目の加熱温度より順次高い温度として
複数回で行ってもよい。
【0033】このように二段階で発泡することにより得
られる発泡体の発泡倍率は、樹脂成分の組成、発泡剤の
含有量、温度、圧力等によりコントロールすることが可
能であるが、特に20〜30倍程度とするのに好適である。
上述したような本発明の方法により得られるエラストマ
ー発泡体は、20倍以上の発泡倍率を有していても、発泡
体に亀裂やふくれ等を生じることがなく、高温時の熱収
縮率が小さく、均一で微細な気泡を有し、もって柔軟性
や機械的性質に優れている。
【0034】
【作用】本発明の方法においては、エチレン−プロピレ
ン−ジエン共重合体ゴムと、エチレン−酢酸ビニル共重
合体と、低密度ポリエチレン及び/又はエチレン系共重
合体とからなる組成物を、加圧下で発泡させた後、続い
て常圧下で発泡させている。このため、高発泡倍率とす
るのが容易であり、しかも得られる発泡体は高温時の熱
収縮率が小さく、均一で微細な気泡を有し、もって柔軟
性や機械的性質に優れている。
【0035】このような効果が得られる理由については
必ずしも明らかではないが、エチレン−プロピレン−ジ
エン共重合体ゴムと、エチレン−酢酸ビニル共重合体と
を含有するエラストマーに、低密度ポリエチレン及び/
又はエチレン系共重合体を配合すると、加成性では成り
立たない溶融樹脂の流動性の上昇及び溶融張力の上昇が
得られ、発泡時のふくれ (大気泡) の発生を防止するこ
とができ、加えて加圧と無負荷状態の2段階で発泡させ
ることにより1段階目の発泡による気泡の歪を矯正する
とともに、さらに2段目で架橋を進行させているので高
発泡倍率と耐熱性の向上が達成されるためであると考え
られる。
【0036】
【実施例】本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説
明する。なお、各実施例及び比較例において原料樹脂と
しては以下のものを用いた。 [1] エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム EPDM:〔プロピレン含有量27重量%、ヨウ素価12、
ムーニー粘度 (ML1+8 ,120℃) 50〕 [2] エチレン−酢酸ビニル共重合体 EVA−1:〔密度0.950 g/cm3 、メルトインデックス
(MI、190 ℃、2.16kg荷重) 15g/10 分、酢酸ビニル含
有量28重量%〕 [3] エチレン系共重合体 低密度ポリエチレン LDPE:〔密度0.923 g/cm3 、MI 6.3g/10 分〕 エチレン−酢酸ビニル共重合体 EVA−2:〔密度0.930 g/cm3 、MI 1.4g/10分、酢酸
ビニル含有量15重量%〕
【0037】実施例1〜4、比較例1、2 第1表に示す配合割合のエチレン−プロピレン−ジエン
共重合体ゴム(EPDM)と、エチレン−酢酸ビニル共重合
体(EVA-1)と、エチレン系共重合体として低密度ポリエ
チレン(LDPE)と、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA-
2)の合計100 重量部に対して、発泡剤としてアゾジカル
ボンアミド(ADCA)と、発泡助剤として酸化亜鉛
(ZnO)及びステアリン酸亜鉛(StZn)と、架橋剤としてジ
クミルパーオキサイド(DPC) とを第1表に示す配合比で
添加し、常温でヘンシェルミキサーを用いて、予備混合
した後、約120 ℃でロール混練を行った。混練後の樹脂
組成物を100 mm×100 mm×10mmの試験片に成形した。
【0038】次いでこの試験片を内容積100 mm×100 mm
×10mmの金型内に設置し、140 ℃で180kg/cm2 に加圧
し、15分間保持した後開放し、発泡させた (第1段目の
発泡)。
【0039】続いて得られた発泡体を160 ℃に加熱して
無負荷の状態で約10分間放置し、発泡を継続させた (第
2段目の発泡) 。
【0040】得られたエラストマー発泡体の発泡倍率、
耐熱性(80 ℃における熱収縮率) の測定及び外観の観察
を行った。結果を第2表に示す。
【0041】なお、比較のために、エチレン−プロピレ
ン−ジエン共重合体ゴムと、エチレン−酢酸ビニル共重
合体の2成分に発泡剤、発泡助剤、架橋剤を添加したも
のを2段階で発泡したもの(比較例1)及び実施例1の
樹脂成分に第1表に示す割合で発泡剤、発泡助剤、架橋
剤を添加したものを加圧下で1段階で発泡させたもの
(比較例2)及びエチレン−プロピレン−ジエン共重合
体ゴムと、エチレン−酢酸ビニル共重合体の2成分に発
泡剤、発泡助剤、架橋剤を添加したもの1段階で発泡さ
せたもの(比較例3)について、同様にして発泡倍率、
耐熱性(80 ℃における熱収縮率) の測定及び外観の観察
を行った。結果を第2表に示す。
【0042】 第 1 表 組 成 (重量部) 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 EPDM 43 43 40 40 EVA−1 28 28 40 40 LDPE 9 9 − 20 EVA−2 20 20 20 − ADCA 10 13 10 10 ZnO 0.1 − 0.1 0.1 StZn 0.1 1.0 0.1 0.1 DCP 0.45 0.4 0.4 0.4
【0043】 第 1 表 ( 続 き ) 組 成 (重量部) 比較例1 比較例2 比較例3 EPDM 60 43 60 EVA−1 40 28 40 LDPE − 9 − EVA−2 − 20 − ADCA 10 10 6 ZnO 0.1 0.6 1.0 StZn 0.1 3.5 4.0 DCP 0.4 0.4 0.4
【0044】 第 2 表 物 性 (重量部) 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 発泡倍率(1) 24 28 23 24 (倍) 熱収縮率(2) 27 30 31 23 (%, at80℃) 均一性 (3) ○ ○ ○ ○
【0045】 第 2 表 ( 続 き ) 物 性 (重量部) 比較例1 比較例2 比較例3 発泡倍率(1) 21 23* 12* (倍) 熱収縮率(2) **** 40 (%, at80℃) 均一性 (3) × × ○ 注) *:一段発泡のみ。 **:亀裂発生のため測定せず。
【0046】(1) 発泡倍率:発泡前の樹脂の密度を1と
し、1/発泡体の見掛け体積の重量(密度)=発泡倍率
とした。 (2) 熱収縮率:100 mm×100 mm×10mmの発泡体を80℃で
7日間加熱し、(加熱前の発泡体の面積−加熱後の発泡
体の面積)/加熱前の発泡体の面積×100=熱収縮率
(面積)とした。 (3) 発泡体の均一性:発泡体の外観を観察し、気泡が微
細で均一なものを○、気泡が大きく不均一なものや亀裂
のあるものを×とした。
【0047】第2表より明らかなように本発明の方法に
よるエラストマー発泡体は、高発泡倍率とすることがで
き、しかも熱収縮率が小さく、微細かつ均一な気泡を有
するものであった。これに対しエチレン−プロピレン−
ジエン共重合体ゴムと、エチレン−酢酸ビニル共重合体
を樹脂成分とする比較例1のエラストマー発泡体は発泡
倍率を高くしようとすると亀裂を生じた。また従来の方
法による比較例2のエラストマー発泡体も、発泡倍率を
高くしようとすると亀裂を生じた。
【0048】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の方法によれ
ば、特定のエラストマー樹脂組成物を加圧架橋発泡及び
加熱架橋発泡の2段階で発泡させているので、高発泡倍
率とするのが容易であり、微細かつ均一な気泡を有し、
耐熱性が向上しているとともに、エラストマー特有の柔
軟性と弾力性を有する発泡体を得ることができる。
【0049】このようにして得られるエラストマー発泡
体は、各種の用途に用いることができるが、特に大きな
衝撃吸収力や弾性に富むことが要求される用途に使用す
ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) エチレン−プロピレン−ジエン共重
    合体ゴム30〜70重量%と、(b) エチレン−酢酸ビニル共
    重合体70〜30重量%と、前記(a) +前記(b)の合計60〜9
    0重量部に対して(c) 低密度ポリエチレン及び/又はエ
    チレン系共重合体40〜10重量部とを配合してなる樹脂成
    分と、発泡剤及び架橋剤とを前記発泡剤の分解温度未満
    の温度で溶融混練した後、加圧下で前記発泡剤の分解温
    度以上の温度に加熱し、続いて除圧して発泡させ、次い
    で得られた架橋発泡体を常圧下で前記加熱温度以上の温
    度で、さらに発泡させることを特徴とするエラストマー
    発泡体の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法において、最初の
    段階における加熱温度を130 〜160 ℃とし、次の段階の
    温度を最初の段階の温度〜最初の段階の温度+40℃の温
    度とすることを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の方法において、
    前記(b) エチレン−酢酸ビニル共重合体のメルトインデ
    ックス(190℃、2.16kg荷重) が10〜20g/10分であり、
    前記エチレン系共重合体がメルトインデックス(190℃、
    2.16kg荷重)が1〜8g/10 分のエチレン−酢酸ビニル
    共重合体であることを特徴とする方法。
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