JP4050520B2 - オレフィン系エラストマー架橋発泡体用エラストマー組成物およびその用途 - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
本発明は、オレフィン系エラストマー架橋発泡体用エラストマー組成物およびその用途に関し、さらに詳しくは、アスカーC硬度が20〜80の範囲内で、かつ、低比重で圧縮永久歪み(CS)が小さく、しかも、引裂強度特性および反撥弾性に優れたオレフィン系エラストマー架橋発泡体を提供し得るオレフィン系エラストマー架橋発泡体用エラストマー組成物、およびそのオレフィン系エラストマー架橋発泡体に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
低比重すなわち軽量、かつ、柔軟で、機械強度の高い樹脂を得るために、架橋発泡体を用いる技術は、建築内外装材、内装材やドアグラスラン等の自動車部品、包装材料、日用品等に広く用いられている。これは、軽量化のために樹脂を発泡させただけでは、機械強度の低下を招くため、樹脂の架橋反応により分子鎖を結合させることで、機械強度の低下を抑制しつつ、発泡による軽量化を達成することが可能であることによる。
【0003】
また、スポーツシューズ等の靴底(主にミッドソール)にも、樹脂の架橋発泡体が使用されているが、これは軽量で、かつ長期間の使用による変形を抑え、過酷な使用条件に耐え得る機械強度を有する材料が求められているためである。
従来、靴底用には、エチレン・酢酸ビニル共重合体の架橋発泡体が使用され、広く知られているが、このエチレン・酢酸ビニル共重合体組成物を用いて成形される架橋発泡体は、比重が高く、かつ低圧縮永久歪み性に劣るため、たとえば靴底に用いた場合、重く、かつ長期の使用により靴底が圧縮され反撥弾性等の機械強度が失われていくという問題がある。
【0004】
特表平9−501447号公報、特開平11−206406号公報には、エチレン・α- オレフィン共重合体を用いた架橋発泡体、エチレン・酢酸ビニル共重合体とエチレン・α- オレフィン共重合体との混合物を用いた架橋発泡体に係る発明がそれぞれ記載されているが、これらの発明では、低比重性、低永久圧縮歪み性が改良されるものの、充分な性能が得られていない。
【0005】
したがって、アスカーC硬度が20〜80の範囲内で、かつ、低比重で圧縮永久歪み(CS)が小さく、しかも、引裂強度特性および反撥弾性に優れたオレフィン系エラストマー架橋発泡体を提供し得るオレフィン系エラストマー架橋発泡体用エラストマー組成物、およびその架橋発泡体の出現が望まれている。
【0006】
【発明の目的】
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題を解決しようとするものであって、アスカーC硬度が20〜80の範囲内で、かつ、低比重で圧縮永久歪み(CS)が小さく、しかも、引裂強度特性および反撥弾性に優れたオレフィン系エラストマー架橋発泡体を提供し得るオレフィン系エラストマー架橋発泡体用エラストマー組成物、およびその架橋発泡体を提供することを目的としている。
【0007】
また、本発明は、上記オレフィン系エラストマー架橋発泡体からなる履き物用部品たとえば靴底、靴のミッドソール、靴のインナーソール、サンダルを提供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】
本発明に係るオレフィン系エラストマー架橋発泡体用エラストマー組成物は、密度(ASTM D 1505)が880〜920kg/m3であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)MFR2.16 が0.1〜10g/10分であるエチレン・α- オレフィン共重合体(A)、
有機ペルオキシド(D)、
架橋助剤(E)、
発泡剤(F)、および
有機金属化合物(G)を
含有してなり、
該有機金属化合物(G)は、ジアクリル酸亜鉛またはジメタクリル酸亜鉛であることを特徴としている。
【0009】
この組成物は、さらに、前記エチレン・α- オレフィン共重合体(A)100重量部に対して、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分である高圧法低密度ポリエチレン(B)5〜100重量部、および/または酢酸ビニル含量が10〜30重量%であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分であるエチレン・酢酸ビニル共重合体(C)5〜1900重量部含有していてもよい。
【0010】
前記エチレン・α- オレフィン共重合体(A)におけるα- オレフィンは、通常、炭素原子数3〜10のα- オレフィンである。
前記エチレン・α- オレフィン共重合体(A)として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜4の範囲内にあり、かつ、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)MFR2.16とメルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、10kg荷重)MFR10との比(MFR10/MFR2.16)が5〜20の範囲内にあるエチレン・α- オレフィン共重合体の2種類以上の混合物が使用されていてもよい。
【0011】
前記エチレン・α- オレフィン共重合体の2種類以上の混合物は、GPCにより求められる分子量分布(Mw/Mn)が2.3〜6の範囲内になるように、ブレンドもしくは多段重合により製造されていることが好ましい。
【0012】
前記有機金属化合物(G)は、前記エラストマー組成物中に、エチレン・α-オレフィン共重合体(A)、高圧法低密度ポリエチレン(B)およびエチレン・酢酸ビニル共重合体(C)の合計量100重量部に対して、0.05〜5重量部の割合で含有されている。ただし、成分(B)と成分(C)は任意成分であるので、これらの配合量が0重量部となる場合がある。
【0013】
本発明に係るオレフィン系エラストマー架橋発泡体は、前記の、本発明に係るオレフィン系エラストマー架橋発泡体用エラストマー組成物を架橋発泡して得られることを特徴としている。
また、本発明に係るオレフィン系エラストマー架橋発泡体は、前記の、本発明に係る架橋発泡体を、二次圧縮して得られる架橋発泡体であってもよい。
【0014】
前記二次圧縮は、通常、温度130〜200℃、30〜300kgf/cm2荷重、5〜60分の条件下で行われる。
これらの架橋発泡体は、比重(JIS K 7222(g/cm3))が0.05〜0.25であり、表面硬度(アスカーC硬度)が20〜80であり、ゲル分率が70%以上であることが望ましい。
【0015】
本発明に係る履き物用部品は、前記の、本発明に係るオレフィン系エラストマー架橋発泡体からなることを特徴としている。
前記履き物用部品としては、たとえばミッドソール、インナーソール、ソールなどが挙げられる。
【0016】
【発明の具体的説明】
以下、本発明に係るオレフィン系エラストマー架橋発泡体用組成物およびその用途ついて具体的に説明する。
本発明に係るオレフィン系エラストマー架橋発泡体用エラストマー組成物は、熱により架橋発泡する未架橋未発泡の組成物であり、特定のエチレン・α- オレフィン共重合体(A)、有機ペルオキシド(D)、架橋助剤(E)、発泡剤(F)、有機金属化合物(G)、および必要に応じて高圧法低密度ポリエチレン(B)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(C)からなる。
【0017】
エチレン・α - オレフィン共重合体(A)
本発明で用いられるエチレン・α- オレフィン共重合体(A)は、エチレンと炭素原子数3〜10のα- オレフィンとからなる低結晶性のランダム共重合体であり、密度(ASTM D 1505)が880〜920kg/m3であって、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)MFR2.16が0.1〜10g/10分、好ましくは0.5〜10g/10分、さらに好ましくは0.5〜5g/10分である。
【0018】
また、エチレン・α- オレフィン共重合体(A)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により求めた分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜4の範囲内にあることが好ましい。分子量分布(Mw/Mn)が上記範囲内にあるエチレン・α- オレフィン共重合体(A)を用いると、低圧縮永久歪み性および機械強度特性に優れるエラストマー架橋発泡体を調製することができる組成物が得られる。
【0019】
上記の分子量分布(Mw/Mn)は、ミリポア社製GPC−150Cを用い、以下のようにして測定した。
分離カラムは、TSK GNH HTであり、カラムサイズは直径72mm、長さ600mmであり、カラム温度は140℃とし、移動相にはo-ジクロロベンゼン(和光純薬工業(株)製)および酸化防止剤としてBHT(武田薬品工業(株)製)0.025重量%を用い、1.0ml/分で試料を移動させ、試料濃度は0.1重量%とし、試料注入量は500マイクロリットルとし、検出器として示差屈折計を用いた。Mw、Mnが既存のEPRを標準サンプルとして、分子量を測定した。
【0020】
エチレンと共重合させるα- オレフィンは、炭素原子数3〜10のα- オレフィンであり、具体的には、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、4-メチル-1- ペンテンなどが挙げられる。これらのうちでも、プロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1- ペンテン、1-オクテンが好ましい。これらのα- オレフィンは、単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いられる。
【0021】
エチレン・α- オレフィン共重合体(A)は、エチレンから導かれる単位を通常85〜99モル%、好ましくは85〜98モル%の量で、炭素原子数3〜10のα- オレフィンから導かれる単位を通常1〜15モル%、好ましくは2〜15モル%の量で含有している。
エチレン・α- オレフィン共重合体(A)の組成は、通常10mmφの試料管中で約200mgのエチレン・α- オレフィン共重合体を1mlのヘキサクロロブタジエンに均一に溶解させた試料の13C−NMRスペクトルを、測定温度120℃、測定周波数25.05MHz、スペクトル幅1500Hz、パルス繰返し時間4.2sec.、パルス幅6μsec.の条件下で測定して決定される。
【0022】
また、エチレン・α- オレフィン共重合体(A)は、これらの単位の他に、本発明の目的を損なわない範囲で、他の重合性モノマーから導かれる単位を含有していてもよい。
エチレン・α- オレフィン共重合体(A)としては、エチレン・プロピレンランダム共重合体、エチレン・1-ブテンランダム共重合体、エチレン・プロピレン・1-ブテンランダム共重合体、エチレン・1-ヘキセンランダム共重合体、エチレン・4-メチル-1- ペンテンランダム共重合体、エチレン・1-オクテンランダム共重合体などが好ましく用いられる。これらの共重合体は、2種以上併用してもよい。
【0023】
本発明においては、エチレン・α- オレフィン共重合体(A)の流動特性は、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)MFR2.16とメルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、10kg荷重)MFR10との比(MFR10/MFR2.16)が5〜20の範囲内にあることが好ましい。
また、エチレン・α- オレフィン共重合体(A)として、組成、分子量の異なる2種類以上のエチレン・α- オレフィン共重合体を組み合わせて用いることもできる。たとえば密度(ASTM D 1505)が880kg/m3以上900kg/m3未満、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分、GPCにより求められる分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜4の範囲内にあるエチレン・α- オレフィン共重合体(A−1)5〜95重量部と、密度(ASTM D 1505)が900〜920kg/m3、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分、GPCにより求められる分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜4の範囲内にあるエチレン・α- オレフィン共重合体(A−2)5〜95重量部[両共重合体の合計量は100重量部とする。]とからなる組成物が好ましい。これらの共重合体(A−1)、(A−2)は、それぞれ2種類以上用いることもできる。
【0024】
上記の2種類以上のエチレン・α- オレフィン共重合体からなる組成物は、GPCにより求められる分子量分布(Mw/Mn)が2.3〜6の範囲内にあることが好ましい。
上記のようなエチレン・α- オレフィン共重合体(A)は、バナジウム系触媒、チタン系触媒またはメタロセン系触媒などを用いる従来公知の方法により製造することができる。
【0025】
また、上記のような成分(A−1)と成分(A−2)とからなる組成物を得るには、これらの成分をブレンドして得る方法、多段重合により異なる組成物を重合する方法のいずれの方法を選択してもよい。
高圧法低密度ポリエチレン(B)
本発明で必要に応じて用いられる高圧法低密度ポリエチレン(B)は、従来公知の公知のチューブラー反応機、オートクレーブ反応機にて、エチレンまたはエチレンと炭素原子数3〜10のα- オレフィンをラジカル重合触媒の存在下、高圧の下でラジカル重合されて製造されるポリエチレン樹脂である。
【0026】
エチレンと共重合させるα- オレフィンは、炭素原子数3〜10のα- オレフィンであり、具体的には、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、4-メチル-1- ペンテンなどが挙げられる。これらのうちでも、プロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1- ペンテン、1-オクテンが好ましい。これらのα- オレフィンは、単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いられる。
【0027】
高圧法低密度ポリエチレン(B)は、炭素原子数3〜10のα- オレフィンから導かれる単位を1モル%未満の量含有していてもよい。
高圧法低密度ポリエチレン(B)の組成は、前記したエチレン・α- オレフィン共重合体(A)の組成の測定方法と同様にして決定される。
高圧法低密度ポリエチレン(B)は、密度(ASTM D 1505)が通常910〜930kg/m3、好ましくは915〜930kg/m3、さらに好ましくは915〜925kg/m3である。
【0028】
高圧法低密度ポリエチレン(B)のメルトフローレート(MFR;ASTM D 1238,荷重2.16kg、190℃)が0.1〜50g/10分、好ましくは0.5〜20g/10分、さらに好ましくは0.5〜10g/10分の範囲内にある。このメルトフローレートが上記範囲内にあると、高強度の架橋発泡体を提供することができる、成形性に優れる組成物が得られる。
【0029】
高圧法低密度ポリエチレン(B)は、必要に応じて、エチレン・α- オレフィン共重合体(A)100重量部に対して、5〜100重量部、好ましくは10〜70重量部、さらに好ましくは15〜45重量部の割合で用いられる。高圧法低密度ポリエチレン(B)を上記割合で用いると、高強度で引裂き強度特性に優れる架橋発泡体を提供することができるエラストマー組成物を得ることができる。
【0030】
エチレン・酢酸ビニル共重合体(C)
本発明で必要に応じて用いられるエチレン・酢酸ビニル共重合体(C)は、エチレンと酢酸ビニルとを共重合させて得られる。
エチレン・酢酸ビニル共重合体(C)の酢酸ビニル含有量は、10〜30重量%、好ましくは15〜30重量%、さらに好ましくは15〜25重量%である。
【0031】
また、このエチレン・酢酸ビニル共重合体(C)は、メルトフローレート(MFR;ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)が0.1〜50g/10分、好ましくは0.5〜20g/10分、さらに好ましくは0.5〜10g/10分である。
エチレン・酢酸ビニル共重合体(C)は、必要に応じて、エチレン・α- オレフィン共重合体(A)100重量部に対して、0重量部を超え、1900重量部以下、好ましくは5〜1900重量部の割合で用いられる。エチレン・酢酸ビニル共重合体(C)を上記割合で用いると、引裂き強度特性に優れる架橋発泡体を提供することができるエラストマー組成物を得ることができる。
【0032】
有機ペルオキシド(D)
本発明で架橋剤として用いられる有機ペルオキシド(D)としては、具体的には、ジクミルペルオキシド、ジ-t- ブチルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5- ジ-(t-ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5- ジ-(t-ブチルペルオキシ)ヘキシン-3、1,3-ビス(t-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1-ビス(t-ブチルペルオキシ)-3,3,5- トリメチルシクロヘキサン、n-ブチル-4,4- ビス(t-ブチルペルオキシ)バレレート、ベンゾイルペルオキシド、p-クロロベンゾイルペルオキシド、2,4-ジクロロベンゾイルペルオキシド、t-ブチルペルオキシベンゾエート、t-ブチルペルベンゾエート、t-ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、t-ブチルクミルペルオキシドなどが挙げられる。
【0033】
本発明においては、有機ペルオキシド(D)は、エチレン・α- オレフィン共重合体(A)、高圧法低密度ポリエチレン(B)およびエチレン・酢酸ビニル共重合体(C)の合計量100重量部に対して、通常0.1〜1.5重量部、好ましくは0.2〜1.0重量部の割合で用いられる。有機ペルオキシド(D)を架橋助剤(E)とともに、上記のような割合で用いると、適度な架橋構造を有する架橋発泡体を得ることができる。
【0034】
架橋助剤(E)
本発明で用いられる架橋助剤(E)としては、具体的には、硫黄、p-キノンジオキシム、p,p'- ジベンゾイルキノンジオキシム、N-メチル-N-4- ジニトロソアニリン、ニトロソベンゼン、ジフェニルグアニジン、トリメチロールプロパン-N,N'-m-フェニレンジマレイミドのようなペルオキシ架橋用助剤;あるいはジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート(TAC)、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)を挙げることができる。また、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アリルメタクリレート等の多官能性メタクリレートモノマー、ビニルブチラート、ビニルステアレートのような多官能性ビニルモノマーなどが挙げられる。中でも、トリアリルシアヌレート(TAC)、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)が好ましい。
【0035】
本発明においては、上記のような架橋助剤(E)は、架橋助剤(E)と有機ペルオキシド(D)との重量比[(E)/(D)]が1/30〜5/1、好ましくは1/20〜3/1、さらに好ましくは1/15〜2/1になる量で用いることが望ましい。
発泡剤(F)
本発明で用いられる発泡剤(F)としては、具体的には、アゾジカルボンアミド(ADCA)、N,N'- ジニトロソペンタメチレンテトラミン、4,4'- オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジフェニルスルホン-3,3'-ジスルホニルヒドラジド、p-トルエンスルホニルセミカルバジド、トリヒドラジノトリアジンなどの有機系熱分解型発泡剤、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウムなどの無機系熱分解型発泡剤が挙げられる。中でも、アゾジカルボンアミド(ADCA)、炭酸水素ナトリウムが特に好ましい。
【0036】
本発明においては、発泡剤(F)は、エチレン・α- オレフィン共重合体(A)、高圧法低密度ポリエチレン(B)およびエチレン・酢酸ビニル共重合体(C)の合計量100重量部に対して、通常3〜20重量部、好ましくは5〜15重量部の割合で用いられる。上記のような割合で発泡剤(F)を用いると、発泡倍率と独立気泡度の高い発泡成形体を得ることができる。発泡剤(F)の使用量は、架橋発泡体の発泡倍率を考慮して決定される。
【0037】
有機金属化合物(G)
本発明で用いられる有機金属化合物(G)は、炭素原子間の不飽和結合とO、SおよびNから選ばれる少なくとも1種の原子とを有する基を、1分子当たり少なくとも2つ有する。
この有機金属化合物(G)の金属は、周期律表2〜12族から選ばれる金属であり。このうち、3〜12族の金属は遷移金属に分類される。すなわち、3〜12族の金属の化合物は、有機遷移金属化合物である。本発明においては、2属、12属の金属が好ましく、中でもMg、Znが好ましく、特にZnが好ましい。
【0038】
炭素原子間の不飽和結合とO、SおよびNから選ばれる少なくとも1種の原子とを有する基としては、O、SまたはN原子が金属原子に直接結合している構造を有する基が好ましく、不飽和脂肪族カルボキシル基がより好ましく、
CH2=CH−CO−O−、CH2=C(CH3)−CO−O−が特に好ましい。
本発明で用いられる有機金属化合物(G)としては、1分子当たり少なくとも2つのCH2=CH−CO−O−基またはCH2=C(CH3)−CO−O−基を有していて有機金属化合物としては有機亜鉛化合物が好ましい。具体的には、下式で表わされるジアクリル酸亜鉛(ZDA)、または下式で表わされるジメタクリル酸亜鉛(ZDMA)が好ましい。
【0039】
(CH2=CH−CO−O−)2Zn
(CH2=C(CH3)−CO−O−)2Zn
なお、ZDAは単に、「アクリル酸亜鉛」と呼ばれる場合がある。同様に、ZDMAも単に、「メタクリル酸亜鉛」と呼ばれる場合がある。
有機金属化合物(G)は、たとえば酸化亜鉛などの金属酸化物と、アクリル酸、メタクリル酸などの有機化合物とを、前記(A)〜(F)の成分とともに溶融混練することにより反応させて組成物内部で形成される場合も包含する。
【0040】
上記有機金属化合物(G)は、エチレン・α- オレフィン共重合体(A)、高圧法低密度ポリエチレン(B)およびエチレン・酢酸ビニル共重合体(C)の合計量100重量部に対して、通常0.05〜5重量部、好ましくは0.05〜4重量部、より好ましくは0.1〜2重量部の割合で用いられる。有機金属化合物(G)を上記割合で用いると、得られる架橋発泡体のゲル分率が高くなることから発泡セルが微細で均一になり、その結果、耐圧縮永久歪み性、引裂強度特性、反撥弾性等の機械物性が向上する。
【0041】
オレフィン系エラストマー架橋発泡体
本発明に係るオレフィン系エラストマー架橋発泡体は、上記のような、本発明に係るオレフィン系エラストマー架橋発泡体用エラストマー組成物を架橋発泡、通常は130〜200℃、30〜300kgf/cm2、10〜90分の条件下で架橋発泡することにより得られる。ただし、架橋発泡時間については、金型の厚さに依存するため、この範囲を超えて、適宜増減され得る。
【0042】
また、本発明に係るオレフィン系エラストマー架橋発泡体は、上記条件下で架橋発泡された成型体を、130〜200℃、30〜300kgf/cm2、5〜60分、圧縮比1.1〜3、好ましくは1.3〜2の条件下で圧縮成形して得られる架橋発泡体であってもよい。
これらの架橋発泡体は、比重(JIS K 7222)が0.05〜0.25であり、表面硬度(アスカーC硬度;JIS S 6050)が20〜80の範囲にあり、ゲル分率が70%以上、通常は80〜99%である。
【0043】
このような物性を有する、本発明に係るオレフィン系エラストマー架橋発泡体は、圧縮永久歪みが小さく、引裂強度が高く、反撥弾性が高い特性を持つ。
なお、上記ゲル分率(ゲル含量;キシレン不溶解分)は、次のようにして測定される。
オレフィン系エラストマー架橋発泡体の試料を秤量して細かく裁断し、次いで得られた細片を、密閉容器中にキシレンと共に入れ、3時間還流させた。
次に、この試料をろ紙上に取出し、絶乾させた。この乾燥残渣の重量からポリマー成分以外のキシレン不溶性成分(たとえばフィラー、充填剤、顔料等)の重量を減じた値を、「補正された最終重量(Y)」とする。
【0044】
一方、試料の重量からポリマー成分以外のキシレン可溶性成分(たとえば安定剤等)の重量およびポリマー成分以外のキシレン不溶性成分(たとえばフィラー、充填剤、顔料等)の重量を減じた値を、「補正された初期重量(X)」とする。
ここに、ゲル含量(キシレン不溶解分)は、次式により求められる。
ゲル含量[重量%]=[補正された最終重量(Y)]÷[補正された初期重量 (X)]×100
オレフィン系エラストマー架橋発泡体の調製
本発明に係るオレフィン系エラストマー架橋発泡体は、たとえば以下のような方法により調製することができる。
【0045】
上記の、本発明に係るオレフィン系エラストマー架橋発泡体用エラストマー組成物の諸成分をヘンシェルミキサーで混合し、バンバリーミキサー、ロール、押出機にて溶融混練を行なう。この溶融混練時に、発泡剤(F)、有機ペルオキシド(D)(架橋剤)の分解温度以下で混練する必要が有り、具体的には、組成物の溶融状態での温度が100〜140℃となる条件に設定して、組成物が均一なるように混練する必要がある。
【0046】
この組成物中に、上記エチレン・α- オレフィン共重合体(A)、高圧法低密度ポリエチレン(B)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(C)、有機ペルオキシド(D)、架橋助剤(E)、発泡剤(F)および有機金属化合物(G)の他に、必要に応じてタルク、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等のフィラー、耐熱安定剤、耐候安定剤、難燃材、塩酸吸収剤、顔料、流動滑材、スリップ剤などの各種添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で配合することができる。
【0047】
本発明に係るオレフィン系エラストマー架橋発泡体用エラストマー組成物のシートは、たとえば上記混練方法により得られた混合物を、カレンダー成形機、プレス成形機、Tダイ押出機を用いて得ることができる。このシート成形時においては、発泡剤(F)、有機ペルオキシド(D)の分解温度以下でシート成形する必要があり、具体的には、組成物の溶融状態での温度が100〜140℃となる条件に設定してシート成形する必要がある。
【0048】
上記方法によってシート化された組成物は、130〜200℃に保持された金型に、金型の容積に対して1.0〜1.2倍の範囲の大きさに裁断して、金型内に挿入する。金型の型締め圧力は30〜300kgf/cm2、保持時間10〜90分の条件下で加圧溶融して、架橋反応と発泡剤の分解を行なった後、金型を開放して組成物を発泡させることにより、一次架橋発泡体を作製する。
【0049】
上記架橋発泡用金型は、その形状は特に制限はされないが、通常シートが得られるような形状を有している金型が用いられる。この架橋発泡用金型は、溶融樹脂、および発泡剤分解時に発生するガスが抜けないように、完全に密閉された構造とする必要がある。また、型枠としては、内面にテーパーが付いている型枠が樹脂の離型性の面から好ましい。
【0050】
上記方法により得られた一次架橋発泡体を、圧縮成形により所定の形状の付与を行なう。このときの圧縮成形条件は、金型温度が130〜200℃、型締め圧力が30〜300kgf/cm2、圧縮時間が5〜60分、圧縮比が1.1〜3.0の範囲である。
履物用部品
本発明に係る履物用部品は、上記のような、本発明に係るオレフィン系エラストマー架橋発泡体からなる。
【0051】
前記履物用部品としては、たとえば靴底、靴のミッドソール、インナーソール、ソール、サンダルなどが挙げられる。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、アスカーC硬度が20〜80の範囲内で、かつ、低比重で圧縮永久歪み(CS)が小さく、しかも、引裂強度特性および反撥弾性に優れたオレフィン系エラストマー架橋発泡体を提供し得るオレフィン系エラストマー架橋発泡体用エラストマー組成物、およびその架橋発泡体を提供することができる。
【0053】
また、本発明によれば、上記オレフィン系エラストマー架橋発泡体からなる履き物用部品たとえば靴底、靴のミッドソール、靴のインナーソール、サンダルを提供することができる。
【0054】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、これら実施例により何ら限定されるものではない。
なお、実施例および比較例で得られた架橋発泡体について、比重、圧縮永久歪み、引裂強度、アスカーC硬度(表面硬度)および反撥弾性を下記の方法に従って測定した。また、ゲル分率(ゲル含量)は、前述した方法に従って測定した。(1)発泡体の比重
比重は、JIS K 7222に従って、測定した。
(2)圧縮永久歪み
JIS K 6301に従って、50℃×6Hr、圧縮量50%の条件で圧縮永久歪み試験を行ない、圧縮永久歪み(CS)を求めた。
(3)引裂強度
BS5131-2.6に従って、引張速度100mm/分の条件で引裂強度試験を行ない、引裂強度を求めた。
(4)アスカーC硬度
アスカーC硬度は、JIS K7312−1996附属書2記載の「スプリング硬さ試験タイプC試験方法」に従って求めた。
(5)反撥弾性
反撥弾性は、JIS K6255に従って測定した。
【0055】
また、実施例および比較例で用いたエチレン・α- オレフィン共重合体は、次の通りである。
(1)エチレン・1-ブテン共重合体(A1)
MFR(ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)=0.5g/10分
密度(ASTM D 1505)=885kg/m3
Mw/Mn=2.0
MFR10/MFR2.16=6.0
(2)エチレン・1-ブテン共重合体(A2)
MFR(ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)=0.5g/10分
密度(ASTM D 1505)=885kg/m3
Mw/Mn=2.1
MFR10/MFR2.16=10.4
(3)エチレン・1-ブテン共重合体(A3)
MFR(ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)=3.6g/10分
密度(ASTM D 1505)=895kg/m3
Mw/Mn=2.1
MFR10/MFR2.16=5.7
(4)エチレン・1-ブテン共重合体(A4)
MFR(ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)=3.6g/10分
密度(ASTM D 1505)=895kg/m3
Mw/Mn=2.0
MFR10/MFR2.16=8.3
(5)エチレン・1-ブテン共重合体(A5)
MFR(ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)=1.2g/10分
密度(ASTM D 1505)=905kg/m3
Mw/Mn=2.1
MFR10/MFR2.16=5.9
(6)エチレン・1-ヘキセン共重合体(A6)
MFR(ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)=1.3g/10分
密度(ASTM D 1505)=905kg/m3
Mw/Mn=3.0
MFR10/MFR2.16=6.5
【0056】
【実施例1】
上記エチレン・1-ブテン共重合体(A1)25重量部、上記エチレン・1-ブテン共重合体(A3)45重量部、上記エチレン・1-ヘキセン共重合体(A6)30重量部、酸化亜鉛3重量部、ステアリン酸1重量部、チタンホワイト4重量部、ジクミルパーオキサイド0.6重量部、トリアリルシアヌレート0.15重量部、アゾジカルボンアミド7.0重量部、およびアクリル酸亜鉛0.4重量部を、ロール表面温度120℃に設定した2本ロールで、10分間混練した後、シート状に成形した。
【0057】
得られたシートは、プレス金型に充填し、150kg/cm2、155℃、30分の条件で、加圧、加熱し、一次架橋発泡体を得た。このプレス金型のサイズは、厚み15mm、縦150mm、横200mmであった。
次いで、この一次架橋発泡体を、155℃、150kg/cm2の条件で10分間、圧縮成形を行なって二次架橋発泡体を得た。得られた二次架橋発泡体のサイズは、厚み15mm、縦160mm、横250mmであった。
【0058】
次いで、この二次架橋発泡体の比重、圧縮永久歪み、引裂強度、アスカーC硬度、反撥弾性およびゲル分率を、上記方法に従って測定した。その結果を第1表に示す。
【0059】
【実施例2】
実施例1において、エチレン・1-ブテン共重合体(A1)25重量部の代わりに上記エチレン・1-ブテン共重合体(A2)25重量部を用い、またエチレン・1-ブテン共重合体(A3)45重量部の代わりに上記エチレン・1-ブテン共重合体(A4)45重量部を用いた以外は、実施例1と同様に行なった。結果を第1表に示す。
【0060】
【実施例3】
上記エチレン・1-ブテン共重合体(A1)18.8重量部、上記エチレン・1-ブテン共重合体(A3)50重量部、上記エチレン・1-ヘキセン共重合体(A6)31.2重量部、上記高圧法低密度ポリエチレン[HPLDPE;密度(ASTM D 1505)=920kg/m3、MFR(ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)=3.0g/10分]25重量部、酸化亜鉛3重量部、ステアリン酸1重量部、チタンホワイト4重量部、ジクミルパーオキサイド0.6重量部、トリアリルシアヌレート0.15重量部、アゾジカルボンアミド7.0重量部、およびアクリル酸亜鉛0.4重量部を、ロール表面温度120℃に設定した2本ロールで、10分間混練した後、シート状に成形した。
【0061】
得られたシートは、プレス金型に充填し、150kg/cm2、155℃、30分の条件で、加圧、加熱し、一次架橋発泡体を得た。このプレス金型のサイズは、厚み15mm、縦150mm、横200mmであった。
次いで、この一次架橋発泡体を、155℃、150kg/cm2の条件で10分間、圧縮成形を行なって二次架橋発泡体を得た。得られた二次架橋発泡体のサイズは、厚み15mm、縦160mm、横250mmであった。
【0062】
次いで、この二次架橋発泡体の比重、圧縮永久歪み、引裂強度、アスカーC硬度、反撥弾性およびゲル分率を、上記方法に従って測定した。その結果を第1表に示す。
【0063】
【比較例1】
実施例1において、アクリル酸亜鉛を用いなかった以外は、実施例1と同様に行なった。結果を第1表に示す。
【0064】
【表1】
【0065】
【実施例4】
上記エチレン・1-ブテン共重合体(A3)33.3重量部、上記エチレン・1-ヘキセン共重合体(A6)66.7重量部、エチレン・酢酸ビニル共重合体[EVA;酢酸ビニル含量=21重量%、MFR(ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)=1.5g/10分]122重量部、酸化亜鉛3重量部、ステアリン酸1重量部、チタンホワイト4重量部、ジクミルパーオキサイド0.6重量部、トリアリルシアヌレート0.15重量部、アゾジカルボンアミド6.5重量部、およびアクリル酸亜鉛0.4重量部を、ロール表面温度120℃に設定した2本ロールで、10分間混練した後、シート状に成形した。
【0066】
得られたシートは、プレス金型に充填し、150kg/cm2、155℃、30分の条件で、加圧、加熱し、一次架橋発泡体を得た。このプレス金型のサイズは、厚み15mm、縦150mm、横200mmであった。
次いで、この一次架橋発泡体を、155℃、150kg/cm2の条件で10分間、圧縮成形を行なって二次架橋発泡体を得た。得られた二次架橋発泡体のサイズは、厚み15mm、縦160mm、横250mmであった。
【0067】
次いで、この二次架橋発泡体の比重、圧縮永久歪み、引裂強度、アスカーC硬度、反撥弾性およびゲル分率を、上記方法に従って測定した。その結果を第2表に示す。
【0068】
【実施例5】
実施例4において、エチレン・1-ヘキセン共重合体(A6)66.7重量部の代わりにエチレン・1-ブテン共重合体(A5)66.7重量部を用いた以外は、実施例4と同様に行なった。結果を第2表に示す。
【0069】
【比較例2】
実施例4において、アクリル酸亜鉛を用いなかった以外は、実施例4と同様に行なった。結果を第2表に示す。
【0070】
【比較例3】
実施例5において、アクリル酸亜鉛を用いなかった以外は、実施例5と同様に行なった。結果を第2表に示す。
【0071】
【表2】
Claims (10)
- 密度(ASTM D 1505)が880〜920kg/m3であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)MFR2.16 が0.1〜10g/10分であるエチレン・α- オレフィン共重合体(A)、
有機ペルオキシド(D)、
架橋助剤(E)、
発泡剤(F)、および
有機金属化合物(G)
を含有してなり、
該有機金属化合物(G)は、ジアクリル酸亜鉛またはジメタクリル酸亜鉛であることを特徴とするオレフィン系エラストマー架橋発泡体用エラストマー組成物。 - さらに、前記エチレン・α- オレフィン共重合体(A)100重量部に対して、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分である高圧法低密度ポリエチレン(B)5〜100重量部、および/または酢酸ビニル含量が10〜30重量%であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分であるエチレン・酢酸ビニル共重合体(C)5〜1900重量部含有していることを特徴とする請求項1に記載のエラストマー組成物。
- 前記エチレン・α- オレフィン共重合体(A)におけるα- オレフィンが、炭素原子数3〜10のα- オレフィンであることを特徴とする請求項1または2に記載のエラストマー組成物。
- 前記有機金属化合物(G)が、エチレン・α- オレフィン共重合体(A)、高圧法低密度ポリエチレン(B)およびエチレン・酢酸ビニル共重合体(C)の合計量100重量部に対して、0.05〜5重量部の割合で含有されていることを特徴とする請求項2〜3のいずれかに記載のエラストマー組成物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のオレフィン系エラストマー架橋発泡体用エラストマー組成物を架橋発泡して得られることを特徴とするオレフィン系エラストマー架橋発泡体。
- 請求項5に記載の架橋発泡体を、二次圧縮して得られることを特徴とするオレフィン系エラストマー架橋発泡体。
- 前記二次圧縮が、温度130〜200℃、30〜300kgf/cm2荷重、5〜60分の条件下で行われることを特徴とする請求項6に記載のオレフィン系エラストマー架橋発泡体。
- 比重(JIS K 7222)が0.05〜0.25であり、表面硬度(アスカーC硬度)が20〜80であり、ゲル分率が70%以上であることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載のオレフィン系エラストマー架橋発泡体。
- 請求項5〜8のいずれかに記載の架橋発泡体からなることを特徴とする履き物用部品。
- 前記履き物用部品が、ミッドソール、インナーソールまたはソールであることを特徴とする請求項9に記載の履き物用部品。
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