JPH0610612Y2 - 電子顕微鏡等の試料冷却装置 - Google Patents

電子顕微鏡等の試料冷却装置

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JPH0610612Y2
JPH0610612Y2 JP1987032902U JP3290287U JPH0610612Y2 JP H0610612 Y2 JPH0610612 Y2 JP H0610612Y2 JP 1987032902 U JP1987032902 U JP 1987032902U JP 3290287 U JP3290287 U JP 3290287U JP H0610612 Y2 JPH0610612 Y2 JP H0610612Y2
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Inventor
昭次 奥富
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日本電子データム株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は高分解能の像を得ることのできる電子顕微鏡の
試料冷却装置に関する。
[従来の技術] かかる目的を達成する従来の試料冷却装置では、鏡体外
壁に液体窒素を満たした冷却槽を設置し、一端がこの液
体窒素中に浸漬された熱伝導棒を設け、この熱伝導棒の
他端に試料を保持した試料ホルダを取付けると同時に、
この試料ホルダを対物レンズの上磁極片と下磁極片間に
挿入し、前記熱伝導棒を介して試料を液体窒素で冷却す
るようにしている。
しかしながら、このような装置では試料の低温観察は基
本的には冷媒が冷却槽内に存在する状態で行なわれるの
で、該冷媒が蒸発するときに発生する運動エネルギー
(沸騰)が振動源になり、その振動が熱伝導棒を介して
試料ホルダに伝達され、高分解能の試料像は得られな
い。また、冷媒が完全に消費された場合には、伝導棒の
急激な温度上昇が始まり、それにで附随して試料のドリ
フトが発生することを避けることができず、結果的に、
低温状態における試料の高分解能観察は不可能であっ
た。
近時、かかる不都合を解決するため、冷却槽内に銅の如
き熱容量の大きな蓄熱部材を配置すると共に、この蓄熱
部材に熱伝導棒を熱的に接続し、前記蓄熱部材を液体窒
素または液体ヘリウム温度まで予め冷却しておき、高分
解能の像観察の際には、冷媒がない状態、つまり蓄熱部
材の保有する冷熱のみで試料を冷却するようにした装置
(実開昭61−74945号公報参照)が提案されてい
る。
[考案が解決しようとする問題点] しかしながらこのような装置において、蓄熱部材を冷却
するため液体窒素等の冷媒を冷却槽に導くと、蓄熱部材
に接触した液体窒素が前述したように蓄熱部材からの熱
によって蒸発する。蓄熱部材はこの蒸発によって発生し
た窒素ガスで覆われてしまい、液体窒素の蓄熱部材への
接触が妨げられてしまう。蓄熱部材を覆う窒素ガスは蓄
熱部材からの熱を吸収して温度上昇していると共に、新
たな窒素ガスと置換されるように強制的に排出されても
いないため、低温の液体窒素のように蓄熱部材を冷却す
ることができない。その結果、蓄熱部材を効率良く冷却
することができず、振動の影響を受けずに冷却した試料
を短時間に観察することができなかった。
本考案はこのような従来の問題を解決し、振動の影響を
受けずに短時間のうちに試料を冷却して観察することを
可能にする電子顕微鏡等の試料冷却装置を提供すること
を目的としている。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するため、本考案は、検鏡位置に試料を
保持する試料ホルダと、熱容量の大きな蓄熱部材と、前
記試料ホルダと前記蓄熱部材を熱的に接続する熱伝導棒
と、前記蓄熱部材を収容する冷却槽と、該冷却槽に冷媒
となるガスを導入管を介して強制的に導入するための手
段と、該冷却槽に導入された冷媒ガスを排出するための
排出管を備える電子顕微鏡等の試料冷却装置を特徴とし
ている。
以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳説する。
[実施例] 第1図は試料ホルダとの接続関係を中心に本考案の一実
施例を示すための図であり、第2図は本考案の動作を説
明するための図である。
第1図において、1は電子顕微鏡の鏡筒である。2a及
び2bはこの鏡筒内に置かれた対物レンズの上磁極片と
下磁極片である。3は中空状の試料冷却ホルダで、前記
鏡筒1に貫通して固定されており、また、このホルダの
鏡筒1内に置かれる端部3a側は厚さをできるだけ薄く
加工され前記対物レンズの上磁極片2aと下磁極片2b
との間に挿入される。このホルダの電子線の光軸Zと交
差する部分には開口4a,4bが形成してあると共に、
その内側には試料5を保持した試料ホルダ6が熱的に遮
断された状態で置かれている。
7は前記ホルダ3の大気側に置かれた端部に固定された
冷却槽で、この冷却槽は外槽8と内槽9との二重層から
構成され、その両者の間は真空に保たれている。10は
内槽9を外槽8に対して熱的に遮断した状態で支持する
ための断熱体である。11は内槽9内を通過した冷媒ガ
ス、例えば、液体窒素から生成した窒素ガスを排出する
ための排出管であり、この排出管と外槽8との間は薄肉
に加工された例えばステンレスの如き熱伝導の悪い物質
で形成された筒状部材13で接続されている。14は前
記内槽9内に熱絶縁物質製支柱15a,15b,15c
を介して熱的に遮断された状態で支持された蓄熱部材で
あり、比熱及び比重の比較的大きな、つまり熱容量の大
きな材料で形成されている。この蓄熱部材としてはアル
ミニウムや銅または銅合金等の固体の他、アピエゾング
リースや水等の常温では液体であったり、流動性のある
ものでも使用できる。16は前記ホルダ3の内部に熱的
に遮断された状態で挿入された熱伝導良好な銅等で形成
された熱伝導棒で、一端は前記試料ホルダ6に接続され
ており、また、他端は前記冷却槽7内に挿入されると同
時に、その先端が内槽9を貫通して蓄熱部材14に熱的
に接続されている。
17は一端が前記内槽9の底部に接続された導入管であ
り、この導入管17を通して前記窒素ガスが内槽9内に
導かれる。導入管17の他端は冷却槽7を貫通して大気
中に取り出されている。第2図に示すようにこの導入管
17の他端はゴムホース19に接続されている。ゴムホ
ース19は液体窒素20を満たしたデュアー21に接続
されている。デュアー21には圧力がかけられるように
なっており、この圧力の印加によりデュアー21内で蒸
発した気化ガスを前記内槽9内に導けるようになってい
る。18は電磁弁18を開放させると共に、デュアー2
1内の圧力を高くして液体窒素の気化によって生じた窒
素ガスをゴムホース19及び導入管17を通して内槽9
内に導入する。内槽9内に導入された窒素ガスは蓄熱部
材14と衝突しながら排出管11を通過して大気側に排
出される。蓄熱部材14への衝突により蓄熱部材14か
ら熱を奪った窒素ガスは速やかに排出管11より排出さ
れ、内槽9内には次々と低温度の窒素ガスが流入してく
るため、蓄熱部材14は速やかに冷却される。従って、
蓄熱部材14は短時間のうちに充分冷却される。そこ
で、電磁弁18を閉じ、蓄熱部材14によって冷却され
ている試料5の観察に移行する。試料5は蓄熱部材14
によって冷却され、しかもこの時、内槽9内には窒素ガ
スが流入しないため、試料5は振動の影響を受けること
なく低温状態で観察される。
尚、前述の説明は本考案の一例であり、実施にあたって
は幾多の変形が考えられる。例えば、蓄熱部材14の表
面にフィン等を設けて表面積を増大させるようになせ
ば、蓄熱部材の冷却をより効率的に行うことができる。
[効果] 以上詳述したように本考案によれば、蓄熱部材が収容さ
れている冷却槽に低温度の冷媒ガスを強制的に送り込ん
で次々に蓄熱部材に衝突させ、蓄熱部材から熱を奪うよ
うにしているため、蓄熱部材を効率良く冷却することが
できる。従って、蓄熱部材の冷却を短時間で行って試料
の観察に移行することができる。従って、振動の影響を
受けずに低温試料の観察を短時間に行うことが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は試料ホルダとの接続関係を中心に本考案の一実
施例を示すための図、第2図はデュアー21との接続関
係を示すと共に本考案の動作を説明するための図であ
る。 1:鏡筒、2a:上磁極片 2b:下磁極片、3:試料冷却ホルダ 4a,4b:開口、5:試料 6:試料ホルダ、7:冷却槽 8:外槽、9:内槽 10:断熱体、11:排出管 20:液体窒素、13:筒状部材 14:蓄熱部材 15a,15b,15c:支柱 16:熱伝導棒、17:導入管 18:電磁弁、19:ゴムホース 21:デュワー

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】検鏡位置に試料を保持する試料ホルダと、
    熱容量の大きな蓄熱部材と、前記試料ホルダと前記蓄熱
    部材を熱的に接続する熱伝導棒と、前記蓄熱部材を収容
    する冷却槽と、該冷却槽に冷媒となるガスを導入管を介
    して強制的に導入するための手段と、該冷却槽に導入さ
    れた冷媒ガスを排出するための排出管を備える電子顕微
    鏡等の試料冷却装置。
JP1987032902U 1987-03-06 1987-03-06 電子顕微鏡等の試料冷却装置 Expired - Lifetime JPH0610612Y2 (ja)

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JPS63141550U JPS63141550U (ja) 1988-09-19
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