JPH05315293A - 被処理体の載置装置 - Google Patents

被処理体の載置装置

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JPH05315293A
JPH05315293A JP14013992A JP14013992A JPH05315293A JP H05315293 A JPH05315293 A JP H05315293A JP 14013992 A JP14013992 A JP 14013992A JP 14013992 A JP14013992 A JP 14013992A JP H05315293 A JPH05315293 A JP H05315293A
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JP
Japan
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heat
pipe
susceptor
wafer
section
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Application number
JP14013992A
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English (en)
Inventor
Mitsuaki Komino
光明 小美野
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Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヒートパイプを用いることにより伝熱性を高
める。 【構成】 被処理体Wを載置する載置台18と冷媒44
を収容する冷却手段46との間にヒートパイプ40を形
成する。これにより、このヒートパイプ40内の作動流
体42の作用により上記被処理体Wに冷媒44の冷熱を
応答性良く供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被処理体の載置装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体製造工程の一部の工程を
行う装置として、減圧下において被処理体であるウエハ
等を活性プラズマを利用してエッチングするプラズマエ
ッチング装置が知られている。この種のエッチングは、
ガスプラズマ中のイオンがウエハ表面に垂直に入射する
ことによってマスクに垂直なパターンを加工する方法で
あるが、ガスプラズマ中に任意方向からウエハに入射す
るラジカルも存在するためにサイドエッチングを生ずる
場合がある。このサイドエッチングを防止するために、
これまではエッチング条件を最適化するためにエッチン
グガスの選択、混合ガスの選択、低ガス圧力化等を行っ
てきた。
【0003】しかし、これらの方法ではラジカル数の減
少とイオンエネルギの増加によっているために、エッチ
ング速度が低下して処理に長時間を要したり、或いはフ
ォトレジストとの選択比が低下して耐ドライエッチング
性マスクを形成する工程が必要となる等の問題が起きて
いる。すなわち、高い異方性と高いエッチング速度と高
い選択性を同時に満たすことは難しく、いずれかを犠牲
にしたエッチングになっていた。このような状況下で、
ウエハ温度を低温に維持した状態でエッチング処理を施
す低温ドライエッチングが登場した。この種の低温ドラ
イエッチングにおいては、被処理体を載置固定する載置
装置に冷却手段を設けておき、載置したウエハを冷却す
るようになっている。現状ではウエハ冷却の設定温度は
−60℃〜−100℃程度であるが、今後ますますウエ
ハの低温処理化が進み、例えば−150℃もの低温に設
定することも予想されている。このような高冷却を行う
には、熱伝達ロスをも考慮して、例えば−196℃の低
温を維持できる液体窒素等を冷却媒体として用いること
が必要となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、冷却媒体と
して例えば液体窒素等を用いる場合には、ウエハの載置
台の下方に冷却媒体を収容する収容部を設け、これから
の冷熱によりウエハを冷却するように構成するのが一般
的であるが、ウエハの載置台の下部には、高周波の影響
を断つための絶縁材やウエハの受け渡し等を行うときに
載置台の上下方向へ出没するプッシャピンや各種の測定
系を設ける必要があるために上記冷却媒体の収容部は載
置台から離間させて設置せざるを得ない。この場合、比
較的熱伝導性の良好な材料を載置台と冷却媒体の収容部
との間に介在させてはいるが、それでも上記絶縁材等の
熱抵抗は比較的大きく、ウエハ自体を十分に冷却できな
いのみならず、ウエハ自体の温度制御性も十分ではない
という改善点を有していた。更には、上述のような介在
物が存在するために、ウエハの断面均熱性が良好でない
という改善点も有していた。本発明は、以上のような問
題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたもの
である。本発明の目的はヒートパイプを用いることによ
り伝熱性を高めた被処理体の載置装置を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するために、被処理体を載置する載置台と、一端が
前記載置台に接触されて、内部に前記被処理体の温熱を
他端に運ぶための作動流体が充填されたヒートパイプ
と、前記ヒートパイプの他端に接触されて、前記運ばれ
た温熱を排出する冷媒を有する冷却手段とを備えるよう
にしたものである。
【0006】
【作用】本発明は、以上のように構成したので、載置台
上に載置固定された被処理体は、内部に作動流体を充填
したヒートパイプの一端に接触されると共にこのヒート
パイプの他端は冷却手段の冷媒に接触されているので、
作動流体の蒸発により上記被処理体の温熱が奪われてこ
れを冷却し、作動流体の蒸気は他端の冷媒により冷却さ
れて再凝縮し、再度液体となる。このように、ヒートパ
イプ中の作動流体が蒸発・凝縮を繰り返して循環するこ
とにより被処理体の温熱が冷却手段側へ運ばれて、被処
理体を効率的に冷却することになる。
【0007】
【実施例】以下に、本発明に係る被処理体の載置装置の
一実施例を添付図面に基づいて詳述する。図1は本発明
の被処理体の載置装置を適用したプラズマエッチング装
置を示す断面図、図2は図1に示すプラズマエッチング
載置内の被処理体の載置装置を示す断面図である。本実
施例においては、被処理体の載置装置をプラズマエッチ
ング装置へ適用した場合について説明する。
【0008】まず、プラズマエッチング装置2のウエハ
ローディングポート及びウエハアンローディングポート
(図示せず)はロードロック室(図示せず)に接続され
ており、各ロードロック室との間はゲートバルブ(図示
せず)により開閉可能になされている。そして、各ロー
ドロック室及びゲートバルブを介して被処理体である半
導体ウエハWをプラズマエッチング装置2の処理室4内
へ導入したり、或いはこれより排出し得るように構成さ
れており、この処理室4内に本発明の特長とする被処理
体の載置装置6が収容されることになる。上記エッチン
グ装置2は、RIE型のエッチング装置であり、上記処
理室4は例えば円筒状の上部フレーム8と下部フレーム
10とにより形成されており、これらフレーム8、10
は電気的にアースされている。上部フレーム8の上部側
壁には、これを貫通してガス導入路12が形成されると
共にこの導入路12は処理ガス源(図示せず)に接続さ
れている。また、上部フレーム8の他の下部側壁には、
図示しない真空ポンプに接続されたガス排出路14が貫
通して設けられている。
【0009】処理室4の真上には、例えば永久磁石のよ
うな磁界発生器16が設けられており、ウエハWに水平
方向の磁界を印加するように構成されている。また、被
処理体の載置装置6の載置台18は、ウエハWを直接載
置する上部サセプタ20と下部サセプタ22とにより構
成されている。そして、この上部サセプタ20と下部サ
セプタ22との間には、例えばセラミックヒータよりな
るヒータ24が挿入されており、ウエハWの温度を制御
し得るように構成されている。ウエハWは上部サセプタ
20の上面にロードされてここに強固に保持される。こ
の場合、上部サセプタ12の上面にウエハWを強固に保
持するために、例えば静電チャックユニット(図示せ
ず)が設けられている。上部サセプタ20は、下部サセ
プタ14に着脱可能にボルト28により取り付けられて
いる。このように2つのサセプタ20、22が分離可能
になされる理由は、上部サセプタ20が汚染等されたと
きに、高周波電源30が接続された下部サセプタ22を
メンテナンスフリーとして上部サセプタ20のみを時々
交換できるようにするためである。
【0010】上記ヒータ24は温度コントローラ32に
電流調整器(SSR)34を介して接続されている。ヒ
ータ24と上部サセプタ20の接触部近傍には、ヒータ
24の外周を囲むようにOリング36を保持する溝38
が設けられている。そして、この下部サセプタ22の下
部には、これに面接触させて内部にフレオン等の作動流
体42の充填されたヒートパイプ40が設けられると共
にこのヒートパイプ40の下端には冷媒として例えば液
体窒素44が収容された冷却手段、例えばクーリングジ
ャケット46が設けられている。上記ヒートパイプ40
は、熱伝導性の良好な材料、例えばアルミニウム等より
なり、その上部は例えば中空円板状に成形されて蒸発部
40Aを構成し、その上面は下部サセプタ22の下面と
熱伝導性良好に面接接触されている。この円板状の蒸発
部40Aの中心からは蒸発部に連通された中空の円筒体
が下方向に向けて延在されており、その下端部は上記ク
ーリングジャケット46内に挿入されて凝縮部40Cを
構成している。
【0011】上部及び下部サセプタ20、22の側壁と
ヒートパイプ40の蒸発部40Aの底部と側壁は、絶縁
フレーム26により完全に被われており、上部サセプタ
20の上部表面のみを処理雰囲気に曝されるようになっ
ている。この絶縁フレーム26は、上記各部材の側壁を
被う円筒状の側部絶縁フレーム26Aと、蒸発部40A
の底部を被う底部絶縁フレーム26Bとにより主に構成
されている。この場合、側部絶縁フレーム26Aとして
は高周波を絶縁するために低誘電率であって、しかも熱
伝導率を抑制する材料、例えばSiO2 等を用い、ま
た、底部絶縁フレーム26Bとしては、高周波を絶縁す
るために低誘電率であって、しかも上下方向の熱伝導率
を抑制する材料、例えばSiO2 等を用いる。上部サセ
プタ20と側部絶縁フレーム26Aとの間にはOリング
48が介在されており、第1の間隙50がそれらの間に
形成される。また、図1の実施例の場合のように空間5
8を真空状態にすることが可能であれば、クーリングジ
ャケット46と底部絶縁フレーム26Bは真空断熱され
ており、この場合には低誘電率であることは必須条件で
あるけれども熱伝導率は必ずしも小さくする必要はな
い。上部及び下部サセプタ20、22の周辺部の表面及
び側部絶縁フレーム26Aの側壁の内側面は、鏡面研磨
されている。第1の間隙50内は、ほとんど真空になさ
れており、熱抵抗を高く設定している。
【0012】また、ヒートパイプの蒸発部40Aと凝縮
部40Cとの間に、断熱部を形成しないとヒートパイプ
の作動効率が低下してしまうため、底部断熱フレームは
断熱材料で形成するのがよい。また、ヒートパイプの蒸
発部40Aと底部絶縁フレーム26Bとの間及びこのフ
レーム26Bとクーリングジャケット46との間にはそ
れぞれ支持材51、56が介設されている。
【0013】尚、図示されてないが底部絶縁フレーム2
6Bの下方にはウエハWを押し上げるプッシャピンや制
御用計測器等が設けられている。上記クーリングジャケ
ット46は、底部絶縁フレーム26Bの真下に配置され
ており、その冷媒収容部60には液体窒素44が収容さ
れている。上記クーリングジャケット46と液体窒素源
62とは導入パイプ64と排出パイプ66とにより接続
されており、導入パイプ64はジャケット20の底部に
接続されると共に排出パイプ66の先端は液体窒素44
の液面よりも上方に突出させて窒素ガスを排出するよう
になっている。主コントローラ68の出力部は、液体窒
素源62の流量制御弁(図示せず)に接続されており、
このコントローラ68からバルブ設定信号を流量制御弁
に向けて出力するようになっている。
【0014】クーリングジャケット46の底部の内壁は
ポーラス状になされており、核沸騰が起きるようになさ
れており、その内部の液体窒素を−196℃に維持でき
る。クーリングジャケット46の冷媒収容部60に液体
窒素を導入するための上記導入パイプ64は真空断熱管
により構成されており、この真空断熱管は金属により形
成されて接地されている。上記フレーム8も接地され、
反対の極性を有す電極は上部及び下部サセプタ20、2
2に接続され、高周波電源30をこれらの間に印加する
ようになっている。
【0015】また、複数の絶縁部材70がクーリングジ
ャケット46と下部フレーム10の底部10Bとの間に
介在されており、これらの間に第4の間隙72を形成す
るようになっている。一方、下部フレーム10の内側シ
リンダ10Aは下部フレーム10の底部10Bから上方
へ延びており、クーリングジャケット46、側部絶縁フ
レーム26Aを囲むと共にこれらが処理雰囲気に曝され
ないように保護している。Oリング26は、側部絶縁フ
レーム26Aと内側シリンダ10Bとの間に挿入されて
おり、第5の間隙78を形成するようになっている。下
部絶縁フレーム26Aの周辺部の外側表面と内側シリン
ダ10Bの内側表面とは鏡面研磨されている。各Oリン
グ36、48、76はテフロン樹脂或いはメタルシール
等により形成される。また、第5の間隙78とその内側
の第1の間隙50とは側部絶縁フレーム26Aに形成し
た連通孔77により連通されている。
【0016】クーリングジャケット46を支持する複数
の絶縁部材70は相互に離間されている。従って、第4
の間隙72と第5の間隙78は相互に連通されている。
第5の間隙78は側部絶縁フレーム26Aとクーリング
ジャケット46が内側シリンダ10Bに接触しない限
り、望ましくはできるだけ狭い方がよい。ガス排気路8
0は下部フレーム10の底部10Bを貫通して設けら
れ、この排気路80を介して第4及び第5の間隙72、
78内を排気し得るように構成される。上部及び下部サ
セプタ20、22間には微小間隙(図示せず)が形成さ
れており、この部分には自動圧力コントローラ(AP
C)82からガスを供給して熱抵抗を減少させている。
ここで使用される熱伝達ガスは例えばヘリウムが使用さ
れるが、化学的腐食を部材に生ぜしめず良好な熱伝導性
を保持できる限り、ヘリウムに代えて例えばアルゴンガ
ス、キセノンガス、窒素ガス、二酸化炭素等でもよい。
ヘリウムガスの供給圧はAPC82により制御され、そ
の圧力は0〜760Torr内に設定される。
【0017】実験によると、ガス圧力と熱抵抗との関係
は、ガス圧が0〜30Torrの間においては熱抵抗は
直線的に変化する。ヘリウムガスは、APC90からウ
エハWと上部サセプタ20の上部表面との間の間隙に供
給し得るようになっている。上部及び下部サセプタ2
0、22及びクーリングジャケット46、下部フレーム
10はアルミニウム合金により形成される。絶縁フレー
ム26はテフロン樹脂に代えてアルミナやAlN、窒化
シリコン等により構成してもよい。
【0018】また、温度センサ94がウエハ温度を検出
するために上部サセプタ20の上端部に埋め込まれ、セ
ンサ94により検出された温度を示す信号が温度コント
ローラ32へ供給される。この温度コントローラ32の
出力ターミナルは電流調整器(SSR)34へ接続され
ている。このSSR34はヒータ24へ接続されてお
り、ヒータ24へ供給する電流を制御する。温度コント
ローラ32の出力ターミナルは主コントローラ68の入
力ターミナルへ接続されている。この温度コントローラ
32は主コントローラ68を補助するように動作する補
助コントローラとして動作する。
【0019】一方、図2にも示すように上記ヒートパイ
プ40の内壁面の全面には、海綿のように作動流体42
をよく吸収して毛細管現象を生ぜしめる例えば金網のよ
うなウィック96が形成されており、凝縮部40Cに貯
留する作動流体42を毛細管現象により断熱部40Bを
介して上方の蒸発部40Aへ供給するように構成されて
いる。従って、ヒートパイプ40の下部の凝縮部40C
をクーリングジャケット46内の液体窒素44に浸漬さ
せておくことにより、ウエハW側からの温熱により蒸発
部40Aにて蒸発した作動流体42のガスはヒートパイ
プ40内を蒸気流となって流下して凝縮部40Cにて液
体窒素44の冷熱により冷やされて再度凝縮液化するよ
うになっている。ここで作動流体42としては、例えば
作動温度範囲が−273〜−70℃の場合にはHe、A
r、クリプトン、N2 、メタン等を使用し、作動温度範
囲が−70〜+200℃の場合には、フレオン、NH
4 、アセトン、メタノール、エタノール、ヘプタン、水
等を使用する。
【0020】また、ウィック96としては、ステンレス
鋼金網、発泡ニッケル、メタルウール、グラス繊維、炭
素繊維、セラミック繊維等を使用することができる。こ
のヒートパイプ40の材料としては、例えばアルミニウ
ム、ステンレス、銅等を用い、特に、外部との熱の授受
を行う上下端の作動部98、100は熱伝導性の良好な
材料により構成する。更に、クーリングジャケット46
の液体窒素44と直接接触することになる凝縮部40C
の外周壁102には、表面熱伝導率を向上させて核沸騰
を促進するように図3(A)及び図3(B)に示すよう
に核沸騰促進伝熱面104が形成される。この核沸騰促
進伝熱面は、非常に温度差が小さくても熱流速を大きく
とれ、その形成方法は、例えば図3(A)に示すように
凝縮部40の外周壁102である液体窒素との接触面1
02に、アルミニウムやジュラルミン等の粉末をプラズ
マ溶射して溶融粒子106を形成することにより行う。
この場合、溶融粒子の径を0.2〜1.5mmに設定
し、溶射層の厚さを0.3〜1.0mmに、気孔率を5
〜25%程度に設定するのが好ましい。
【0021】また、他の形成方法としては、図3(B)
に示すように外周壁102の液体窒素接触面103に旋
盤加工等の機械加工により多数のフィン108を形成
し、このフィン108を機械的に屈曲させてその先端部
を隣接するフィン108に接触させることにより内部に
空洞110を形成するようにしてもよい。核沸騰促進伝
熱面104の形成方法としては、上記したものに限定さ
れず、他の方法、例えばポーラスメッキ法、エッチング
侵食法、ブラスト形成法等どのような方法を採用しても
よい。ヒートパイプ自体は非常に熱応答性が良好である
が、上述のように核沸騰促進伝熱面102を形成するこ
とによりその熱応答性を一層大きくすることができ、ウ
エハWをより低温まで冷却することが可能となる。
【0022】次に、以上のように構成された本実施例の
動作について説明する。本実施例では、上部フレーム8
を接地し、上部及び下部のサセプタ20、22にRF電
源を供給することにより対向電極を構成し、RIE方式
のプラズマエッチング装置を構成している。また、前記
ウエハWと対向する位置であって、前記処理室4の上方
にて永久磁石を回転し、ウエハWの近傍にその面と平行
な磁場を形成することで、マグネトロンエッチング装置
を構成している。そして、処理室4内を真空引きした状
態にて、エッチングガスを導入し、上記対向電極間にエ
ッチングガスによるプラズマを生成している。更に、ウ
エハWの近傍に水平磁場を形成することで、イオンの飛
翔方向がウエハW表面に垂直となり、異方性の高いエッ
チングが実現できる。この場合、処理室4内はガス排出
路14を介して真空引きされ、例えば10-2〜10-3
orr程度の圧力に維持される。
【0023】ここで、上記のマグネトロンプラズマエッ
チングを行うに際して、被処理体であるウエハWはクー
リングジャケット46の−196℃の液体窒素44の冷
却により、ヒートパイプ40、下部サセプタ22及び上
部サセプタ20を介して冷却されている。また、この時
のウエハ温度は温度センサ94により検出されて温度圧
力コントローラ82へ入力されており、電流調整器34
を介して設定値、例えば−156℃を維持すべくヒータ
24の加熱量を調整する。
【0024】エッチング処理の間において、ウエハWは
高周波エネルギをプラズマから受けて加熱されるが、こ
の温熱は上部サセプタ20、下部サセプタ22を介して
ヒートパイプ40の蒸発部40Aへ伝達される。一方、
このヒートパイプ40内の凝縮部40Cの液状の作動流
体42は毛細管現象によってウィック96に沿って液流
となって上昇して蒸発部40Aに至る。この蒸発部40
Aにて下部サセプタ22から温熱を受けて液状の作動流
体42は蒸発して気化し、蒸気流112となって下方に
流下して行き、凝縮部40Cにて冷熱を受けて再度凝縮
し液化される。このように、蒸発・凝縮を循環する作動
流体42の作用によりクーリングジャケット46内の液
体窒素44の冷却が上部及び下部サセプタ20、22、
ウエハW側へ供給され、最終的にウエハWを所定の温度
まで冷却することができる。
【0025】また、凝縮部40Cの周囲に貯留する液体
窒素44と接する外側壁102は、図3に示すように核
沸騰促進伝熱面104として構成されているのでこの部
分における温度差が僅かであっても液体窒素44の冷却
を効率的にヒートパイプ40の作動流体42に伝えるこ
とができ、この部分における熱抵抗を小さくすることが
できる。従って、熱応答性が良好で熱伝達効率の良好な
ヒートパイプ40を使用して液体窒素44の冷却をウエ
ハW側まで伝達して、ウエハWを冷却するようにしたの
で、従来装置では熱抵抗が大き過ぎて実現し得なかった
冷却温度、例えば−156℃程度までウエハWを冷却す
ることができる。例えば従来装置においては、−196
℃の液体窒素を冷却媒体として使用した場合には、ウエ
ハWを−110℃程度までしか冷却し得なかったが、本
発明のように熱応答性の良好なヒートパイプ40を用い
た場合には−160℃程度まで冷却することができた。
従って、半導体デバイスの集積度が16M、32M、6
4Mと微細化されるにつれ、配線部(Al)も微細とな
るが、これに対応したプラズマエッチング処理が可能と
なる。
【0026】また、上述のようにヒートパイプ40の熱
応答性が良好なことから、上部サセプタ20の上部平面
における断面均熱性が良好となり、ウエハWの面内を均
一に冷却することができ、しかも温度制御性、特にダイ
ナミック特性も改善することができる。また、作動流体
42を冷却することにより気化した冷却収容部60内の
窒素ガスは、排出パイプ66を介して液体窒素源62へ
送出され、大気中に放出されるか或いは再液化されて使
用される。
【0027】また、ヘリウムガス等の熱伝導媒体は上部
及び下部サセプタ20、22の接合部に形成した溝38
及びウエハWのチャック部にも供給されており、その圧
力はAPC82、90により制御されて所望の熱抵抗値
が選択される。そして、サセプタ20、22、側部絶縁
フレーム26A、内側シリンダ10B相互間に形成され
た第1の間隙50、第5の間隙78及びクーリングジャ
ケット46の下部に形成された第4の間隙72内はガス
排気路を介して真空引きされているので熱抵抗は高くな
っている。また、第2及び第3の間隙52、58も同様
に真空排気されて真空断熱が図られている。また、上部
サセプタ20及び下部サセプタ22間の熱抵抗を変化さ
せるには、これらの間を締め付けるボルト28の締め付
け力を調整するか、これらの間隙に特定の熱伝導率を持
った物質(個体)を挿入してこれらの接触状態を変化さ
せるようにしてもよい。
【0028】また、エッチング処理すべき対象がSiO
2 層、ポリシリコン等のように異なることに対応して冷
却温度を変えるが、クーリングジャケット46による冷
却力が強過ぎる場合或いは冷却温度を調整する場合に
は、ヒータ24を適宜駆動することによりウエハWを所
定の冷却温度に設定する。更に、下部サセプタ22とヒ
ートパイプ40との間の熱抵抗を小さくするために、こ
れらの接触面の機械加工精度を高くしてその表面に例え
ば数μm以上の金メッキ等を施すようにしてもよいし、
或いはこれらの接合面間にインジウム等の箔を介在させ
て密着性を良好にするようにしてもよい。
【0029】また、ウエハWの温度を制御する場合に
は、冷媒収容部60内に液面検知センサ(図示せず)を
設けておき、このセンサの出力値に基づいて導入パイプ
64に設けた制御弁116の開度調整を行うことにより
クーリングジャケット46内の液体窒素44の液面レベ
ルを制御し、凝縮部40Cの浸漬面積を変化させること
により熱流束を変化させるようにしてもよい。尚、上記
実施例にあってはヒートパイプ40の上部中央部より下
方に向けて流路を形成したが、これに限定されず、例え
ば図4及び図5に示すように構成してもよい。すなわ
ち、図4に示す装置においては下方に延びる流路120
の直径を小さくすると共にこの流路120を円形蒸発部
40Aの周縁部に位置させて蒸発部40Aの直下近傍に
測定器等の設置スペース122を形成している。そし
て、上記流路120の下端に接続される凝縮部40Cの
容積を大きく設定する。そして、蒸発部40A、凝縮部
40C及び断熱部40Bを構成する流路120の内壁に
は前記と同様にウィック96を形成し、蒸発部40A内
からの蒸気流112を上記流路120内に沿ってを流下
させる。
【0030】また、図5に示す装置にあっては蒸発部4
0Aの両端に複数、例えば2つの流路122、124を
形成し、これら流路122、124の下端部を凝縮部4
0Cにより連結する。そして、一方の流路122、蒸発
部40A、凝縮部40Cの各内面にウィック96を形成
し、他方の流路124の内面にはウィックを設けないよ
うにする。これによれば、作動流体42の液流126は
ウィック96を設けた流路122内を上昇し、他方、作
動流体の蒸気流112は他方の流路124内を流下する
ので全体として循環経路が形成されることになる。従っ
て、ウィック96を設けた流路122内を上昇する液流
126に蒸気流による逆方向の力が作用せず、ヒートパ
イプの熱応答性を一層向上させることができる。
【0031】また、上記一方の流路124にパイプ12
8を介してベローズ130を接続して、これを図示しな
いアクチュエータにより伸縮させてヒートパイプ内の圧
力を変化させることにより作動流体42の作動温度範囲
を変化させることができる。尚、上記実施例にあって
は、本発明に係る被処理体の載置装置をプラズマエッチ
ング装置に適用した場合について説明したが、これに限
定されず、被処理体を低温状態で処理乃至観察する必要
のある装置、例えばアッシング装置、CVD装置、プロ
ーバ装置、イオン打込み装置、SEM装置等の微小試料
観察装置等にも適用し得るのは勿論である。また、被処
理体としてはウエハに限定されず、また冷却媒体として
は液体窒素に限定されないのも勿論である。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の被処理体
の載置装置によれば、次のような優れた作用効果を発揮
することができる。熱応答性の良好なヒートパイプを用
いるようにしたので、被処理体を効率的に低温まで冷却
することができる。また、上記した理由により被処理体
の断面均熱性を向上させることができるのみならず、温
度制御性も向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の被処理体の載置装置を適用したプラズ
マエッチング装置を示す断面図である。
【図2】図1に示すプラズマエッチング装置内の被処理
体の載置装置を示す断面図である。
【図3】ヒートパイプに施される核沸騰促進伝熱面を形
成する方法を説明する説明図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図5】本発明の更に他の実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
2 プラズマエッチング装置 4 処理室 6 被処理体の載置装置 18 載置台 20 上部サセプタ 22 下部サセプタ 26 絶縁フレーム 30 高周波電源 40 ヒートパイプ 40A 蒸発部 40B 断熱部 40C 凝縮部 42 作動流体 44 液体窒素(冷媒) 46 クーリングジャケット(冷却手段) 96 ウィック W 半導体ウエハ(被処理体)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理体を載置する載置台と、一端が前
    記載置台に接触されて、内部に前記被処理体の温熱を他
    端に運ぶための作動流体が充填されたヒートパイプと、
    前記ヒートパイプの他端に接触されて、前記運ばれた温
    熱を排出する冷媒を有する冷却手段とを備えたことを特
    徴とする被処理体の載置装置。
  2. 【請求項2】 前記載置台と前記冷却手段との間には高
    周波絶縁部材が形成されることを特徴とする請求項1記
    載の被処理体の載置装置。
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