JPH0610594A - 二階建て構造のトンネル - Google Patents

二階建て構造のトンネル

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JPH0610594A
JPH0610594A JP4169312A JP16931292A JPH0610594A JP H0610594 A JPH0610594 A JP H0610594A JP 4169312 A JP4169312 A JP 4169312A JP 16931292 A JP16931292 A JP 16931292A JP H0610594 A JPH0610594 A JP H0610594A
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JP
Japan
Prior art keywords
floor slab
tunnel
lower floor
passage
upper floor
Prior art date
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Pending
Application number
JP4169312A
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English (en)
Inventor
Kenichi Kaneko
研一 金子
Toshihiko Bessho
俊彦 別所
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Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
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Publication date
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Publication of JPH0610594A publication Critical patent/JPH0610594A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】二階建て構造としたトンネルに対して、バイパ
ス用のトンネルを設けることなく緊急時の避難通路設備
を設けることを目的としている。 【構成】トンネル内には、上床版2と下床版3が上下に
所定空間をあけて配設されている。上床版2の一部に受
け口構造の開口部2aが開設している。その開口部2a
に移動上床版5が載置され、上記上床版2と共に上側通
路を形成している。移動上床版5には鋼材5aが埋設し
ている。移動上床版5と上下に対向する天井には、クレ
ーンが配設されている。上記移動上床版5の直下に位置
する下床版3にも、受け口構造の開口部3aが開設され
ていて、その開口部3aに移動下床版9が載置し、後端
部側を中心にして上方に旋回可能になっている。移動下
床版9の下方には、上下に伸縮可能なジャッキ装置10
が配設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】車両を往来させる道路トンネルで
あって、災害発生時の避難通路設備に特徴のある二階建
て構造のトンネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のトンネルは、例えば,東京湾横断
道路で構築されているように、上り用通路を形成するト
ンネルと、下り用通路を形成するトンネルが並ぶように
地下に構築されている。そして、図5に示すような両ト
ンネル20,21間を結ぶ連絡通路23を設けて、事故
等の緊急時に,車両が一方のトンネル20から他方のト
ンネル21に避難できるようにして、事故が発生してい
るトンネル20において,車両が事故を避けるためにU
ターン等をすることによる二次災害を防止するようにし
ている。
【0003】また、ユーロトンネル(ドーバー海峡)の
ように、上り通路用のトンネルと下り通路用のトンネル
との長手方向中間部分に1本のサービストンネルを設け
て連絡し、緊急用の避難通路にするようなことも実施さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のトンネルにおいては、上り用通路と下り用通路のた
めに2本のトンネルを構築しなければならず、新たなト
ンネルの構築,及び連絡用トンネルの構築のために多額
の費用がかかる。また、少なくとも2本のトンネルを設
置するだけの場所を必要として、新たなトンネル設置の
ための用地がない場合、トンネルを設けることができな
い。
【0005】このために、近年、都市において新設され
る道路用トンネルの構造が再検討されて、2本のトンネ
ルを設置するだけのトンネル用地がない等の場合に、確
保可能な用地の問題から,例えば長距離の二階建て構造
のトンネルが検討されるようになっている。しかしなが
ら、東名や日本坂トンネル等で発生したトンネル内での
事故を防止するために、トンネルが長大化した場合の防
災対策を充分に検討する必要があるが、上記二階建て構
造にしたトンネルの場合の避難通路設備については、従
来なんら開示されていない。
【0006】本発明は、上記のような問題点に着目して
なされたもので、二階建て構造としたトンネルに対し
て、バイパス用のトンネルを設けることなく緊急時の避
難通路設備を備えることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のトンネルは、内部空間内の長手方向に沿っ
て,上床版と下床版が上下に所定間隔をあけて配設され
て、上床版上面が上側通路の路面を形成し、下床版の上
面が下側通路の路面を形成している二階建て構造のトン
ネルに対して、上記上床版の一部であって、他の上床版
とは分離形成され着脱可能な移動上床版と、その移動上
床版を吊り上げ移動させる上床版移動手段と、上記移動
上床版の下方に位置する下床版部分であって、他の下床
版とは分離形成され車両進行方向一端部を中心に上方に
旋回可能な移動下床版と、その移動下床版の下方に設置
されて、移動下床版を上方に押し上げ可能な下床版昇降
手段とを備えたことを特徴としている。
【0008】
【作用】移動上床版を吊り上げることで移動上床版が設
置されていた部分の上床版が開口する。さらに、下床版
昇降手段を作動させて移動下床版を上方に押し上げる
と、その移動下床版は、車両通行方向の一端部を軸とし
て上方に旋回し、他端部を上記開口部を介して上床版と
同じ高さになる。これによって、移動下床版は、上床版
が形成する通路と下床版が形成する通路とを連絡する斜
路を形成し、その斜路が非常時の避難通路となる。
【0009】これによって、移動下床版を介して、上側
の通路を走行していた車両は下側の通路に、また、上側
の通路を走行していた車両は下側の通路に移動可能とな
る。例えば、上側の通路で事故が発生しても、上記移動
下床版を介して上側を走行していた車両は下側の通路に
移行して上記災害を回避して通行可能となる。なお、通
常は、移動上床版,及び移動下床版は、それぞれ他の上
床版,及び下床版と共に、それぞれ上側通路及び下側通
路を形成するので、通常時の車両往来に支障をきたすこ
とがない。
【0010】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
まず構成を説明すると、図1に示すように、地下に所要
内空断面の空間を掘削して長期の渡る外圧に耐えるよう
な覆工1,及び構築が施工されて、長距離のトンネルが
形成されている。
【0011】そのトンネル内には、上床版2と下床版3
が上下に所定空間をあけて,トンネルの長手方向に沿っ
て水平に配設され、その上床版2と下床版3との上方に
は、それぞれ2車線の車路を確保できるだけの建築限
界,及び換気その他に必要な空間4を有している。上記
上床版2が形成する2車線のうち,片側一車線2cを形
成する部分の途中に、幅として車両一台分+余裕寸法の
角形の開口部2aが開設している。その開口部2a内周
面下側には内向きフランジを備えて、その開口部2aは
受け口構造になっている。
【0012】その開口部2aに係合可能な移動上床版5
が、上記開口部2aのフランジの上に下面外周縁を当接
して着脱可能に載置され、上記上床版2と共に上側通路
の一車線2c側を形成している。また、その移動上床版
5の一部には鋼材5aが埋設されている。移動上床版5
と上下に対向する位置の天井には、車両進行方向に沿っ
てクレーンの走行レール6は設置され、その走行レール
6に、走行体7が、該走行レール6に沿って横行可能に
設置されている。その走行体7には、上記鋼材5aと上
下に対向して昇降可能な電磁石8が複数取り付けられ
て、上記走行レール6,走行体7,及び昇降可能な電磁
石8からなるクレーンによって上床版移動手段が構成さ
れている。
【0013】また、上記移動上床版5の下方に位置する
下床版3にも、受け口構造を備えた角形の開口部3aが
開設されていて、その開口部3aに移動下床版9が載置
している。その移動下床版9は、下床版3に、車両進行
方向後端部が回動可能に固定されて、その後端部側を中
心にして上方に旋回可能になっている。その移動下床版
9の下方には、下床版昇降手段である,上下に伸縮可能
なジャッキ装置10が配設され、該ジャッキ装置10に
よって該移動下床版9を上方に押し上げ可能になってい
る。
【0014】上記のような構成のトンネルでは、災害が
発生していない通常時の場合には、移動上床版5は上床
版2と一体的になって上側通路の一部を構成し、また、
移動下床版9も下床版3と一体的となって下側通路を構
成している。例えば,上側通路の2車線を上り道路、下
側通路の2車線を下り道路として使用されている。
【0015】そして、上側通路で事故が発生すると、図
2〜図4に示すように、図示しないトンネル中央監視室
からの指令で、下側通路に対して,移動下床版9が設け
ていない側の一車線2bだけを使用した片側通行に切り
換え、それを表示板や警告ランプ等(図3ではカラーコ
ーンは配置している)により車両の運転手に知らせる。
【0016】次に、上側通路の交通を停止させて、天井
の走行レール6に設置された走行体7から電磁石8を降
下させて、該電磁石8を移動上床版5の鋼材5a埋設部
分に当接して吸着させたのち、該磁石8を上昇させるこ
とで移動上床版5を吊り上げ、更に、走行体7を車両進
行方向に移動させることで移動上床版5を車両進行方向
に水平に移動させて車両の通行の妨げとならない上床版
2の上に降ろす。
【0017】次に、ジャッキ装置10を作動させて移動
下床版9を上方に押し上げる。すると、移動下床版9
は、車両進行方向後端部9aを中心にして上方に回動
し、車両進行方向前端部側9bを上床版2の開口部2a
を介して上床版2と同じ高さまで上昇させて、上側通路
と下側通路を連絡する斜路を形成する。次に、表示板1
2等によって知らせることで、上側通路を片側通行に切
り換え、図3に示すように下側通路において対面通行と
することで、上側にいた車両は、順次,移動下床版9に
よって形成される斜路を介して下側通路の他方の車線2
cに降りて通行可能となる。
【0018】また、発生した事故等の災害の復旧が終了
したら、ジャッキ装置10を縮めて移動下床版9をもと
の位置に戻すと共に、クレーンによって、移動上床版5
ももとの開口部2aに戻して、通常の通行状態にする。
なお、上記実施例においては、上側通路で事故が発生し
た場合を示したが、下側通路で事故が発生した場合も上
記と同様な処理をすることで、下側通路にいた車両が移
動下床版9を介して上側通路の一方の車線に移行して通
行するので、事故によって通行が遮断されることがな
い。
【0019】また、上記実施例では、移動上床版5を磁
着によって吊り上げたが、移動上床版5の車幅方向端部
に引っ掛け部を設けておき、且つ、走行体7に昇降可能
なフックを設置しておいて、フックを引っ掛け部に引っ
掛けて移動上床版5を吊り上げるなど、吊り上げ手段は
他の公知の手段を採用してもよい。
【0020】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明のトン
ネルでは、トンネル設置のための用地や費用が従来のト
ンネルに比べて少なくて済むと共に、2階建て構造のト
ンネル採用しても、避難通路用に新たなトンネルを設け
ることなく緊急時のための避難通路設備を備えることが
可能となって、トンネル内の事故等を回避して車両が通
行することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例のトンネル及び避難通路設
備を示す断面図である。
【図2】本発明に係る実施例のトンネル及び避難通路設
備の非常時の状態を示す断面側面図である。
【図3】非常時の下側通行路を示す平面図である。
【図4】非常時の上側通行路を示す平面図である。
【図5】従来のトンネル及び避難通路設備を示す断面図
である。
【符号の説明】
2 上床版 3 下床版 5 移動上床版 6 走行レール 7 走行体 8 磁石 9 移動下床版 10 ジャッキ装置(下床版昇降手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部空間内の長手方向に沿って,上床版
    と下床版が上下に所定間隔をあけて配設されて、上床版
    上面が上側通路の路面を形成し、下床版の上面が下側通
    路の路面を形成している二階建て構造のトンネルに対し
    て、上記上床版の一部であって、他の上床版とは分離形
    成され着脱可能な移動上床版と、その移動上床版を吊り
    上げ移動させる上床版移動手段と、上記移動上床版の下
    方に位置する下床版部分であって、他の下床版とは分離
    形成され車両進行方向一端部を中心に上方に旋回可能な
    移動下床版と、その移動下床版の下方に設置されて、移
    動下床版を上方に押し上げ可能な下床版昇降手段とを備
    えたことを特徴とする二階建て構造のトンネル。
JP4169312A 1992-06-26 1992-06-26 二階建て構造のトンネル Pending JPH0610594A (ja)

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JP4169312A JPH0610594A (ja) 1992-06-26 1992-06-26 二階建て構造のトンネル

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102381317A (zh) * 2010-08-31 2012-03-21 同济大学 紧急疏散逃生通道
CN109386303A (zh) * 2018-09-19 2019-02-26 云南省交通投资建设集团有限公司 一种用于公路双幅隧道的折线式疏散通道构建方法

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