JP4037855B2 - 道路橋の架設工法 - Google Patents

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Description

本発明は、既設の地上複数車線道路の上方に、複数車線の高架道路橋を新設する方法であって、特に、中央高架部の両端に位置する斜路部を設ける際に、桁下空間に地上複数車線通路の建築限界を確保できなくなることによって、車両の通行が遮断されることがなく、工事による二次渋滞の発生時間を極力減少できるようにした架設方法に関するものである。
従来において、地上複数車線道路の上方に高架道路橋を架設する方法としては、地上の既設複数車線道路のうち、完成時の桁幅とその架設工事に必要な作業帯とが確保できるような幅で車線を閉鎖して、地上の既設車線としては、1車線のみに減少させるなど、通行車線を閉鎖しながら高架型の複数車線を備えた道路橋を架設するという方法が一般的に知られている。
しかしながら、この架設方法では、工事の初期の段階から、地上の既設複数車線道路における車線の部分を広い幅で閉鎖してしまうので、地上の既設車線としては、工事の開始当初から工事完了時までの長い期間にわたって、減少した車線幅だけとなってしまい、交通渋滞の状態が長期間継続するいう問題がある。
上記のような問題を解決するための方法として、従来では、既存の交通路を閉鎖することなく新設橋を構築する方法として、既設道路の上方に、天井となる床版が両側の橋脚により支持された高架型道路橋を架設し、橋の全長が架設された後に、道路橋の床版の一端を徐々に傾斜状に降下させながら斜路部を形成し、最終的に傾斜降下させた斜路部の一端を既存の道路上に接続して高架型道路橋を開通させるという架設工法が特許文献1、特許文献2により知られている。
特開2003−27424号公報 特開2003−27425号公報
特許文献1及び特許文献2に示された高架型道路橋では、既設道路の真上に、天井となる床版が両側の橋脚により支持された高架型道路橋を架設するので、道路橋の全長を架設し終えるまでの間は、道路橋を構成する全ての床版は橋脚の上に支持されており、そのため、理論的には、床版を配設することは地上の道路を通行する車両になんら支障を与えることにならず、車両を停止することなく通行させることができる。
しかし、この方法では、既設道路の真上に、床版が天井となるように両側の橋脚によって支持するので、車両を停止することなく工事を進められるとはいえ、実際には、道路の上方に天井となる床版を架設しているときには、下方を通行する車両に危険が生じないように、車両の通行を一時的にせよ度々停止する必要が生ずる。
また、この方法では、天井となる床版を備えた道路橋の中央高架部を全長にわたって架設し終えた後には、中央高架部の前後両端に位置する床版を、地上に向けて徐々に低くなるように傾斜状に降下させて斜路部を形成するので、斜路部を形成する床版が、地上の既設道路上を通行する車の屋根にぶつかるような建築限界高さ位置へ降下したときから、最も低い地上の既設道路面へ降下し終えるまでの間、高架型道路橋の下方の既設道路は、車の通行が大幅に規制されることになり、地上の既設道路が長時間にわたる渋滞を余儀なくされ、迂回路を設けなければならないという問題を有している。
本発明は、従来より知られる、上記のような道路橋の架設方法の問題点を解決するための手段として、既設の地上他車線と立体的に干渉しない複数車線の高架部と、この高架部の両端に連続する断面を持つた斜路部とを短期間に架設するための工法であって、斜路部は、高架部の両端から地上に到るまでの間に、地上の複数車線道路を規制することのない幅と高さで主桁を架設することができ、これによって工事の期間中でも車両の通行に支障が生じることのない車線通路を活かすことができ、一方、高架部は、斜路部を構成する主桁と同じ構造の主桁が一体的に連続されることにより、車両の走行性、耐震性の面で有利な道路橋を施工できるものである。
本発明に係る道路橋の架設工法は、そのための具体的手段として、地上複数車線道路の上方に、複数車線の道路橋を設置する工事のうち、建築限界を確保できない斜路部を架設するための工法であって、斜路部に、平行な主桁を、最終的に架設される斜路部勾配と同じ勾配で、互いに接近して配列支持させ、前記斜路部主桁を架設し終えた後に、今まで接近配列していた主桁を、互いに側辺間が拡開するように両端へ横移動して、平行な主桁間の空間部を設け、この主桁間の空間部内に床版を配設して所定の桁幅とすることを特徴としている。
この斜路部の架設方法としては、主桁の端部を橋脚上に剛結合する方式と、橋脚上に支承沓を介して接合する方式があり、このうち、主桁端部を剛結合する方式では、主桁端部を支持する橋軸直角方向位置に配置した横梁を、全ての主桁が架設され終わるまでは、脚柱の両側に配置した扛上装置により、地上道路上方の車両の通行に支障とならないような上方位置へ押上げ支持しておき、主桁が架設された後に、扛上装置を操作して横梁を主桁と同じ高さ位置へ降下して、脚柱上に支持する方法によることが好ましい。
この斜路部を形成する主桁は、横取装置上に、最終的に架設される斜路部勾配と同勾配で、互いに接近して平行に配列支持され、後に、それぞれの主桁が横取装置によって側辺間が拡開されて両側へ横移動するように支持されることが好ましい。
斜路部の主桁を、横取装置上で側辺間が広がるように両側へ横移動して、主桁間に空間部を設けた後は、吊上げ装置を介して両側の主桁間の空間部に床版を嵌め込むような方法によることが好ましい。
斜路部の上方端には地上の既設道路など立体交差する高架部が設けられるが、架設の順序としては、斜路部の主桁と同じ構造の主桁からなる高架部を架設してから、高架部主桁の一端に斜路部を一体的に連続して構成することが好ましい。
斜路部の下方端にアプローチ部を設ける際には、斜路部の平行な主桁を互いに接近して配列した後に、斜路部の先端のアプローチ部に、前記の互いに接近して配列されている斜路部主桁間の幅以下で、順次側壁の高さが減少する複数個のU字ブロックを配置し、また、斜路部の平行な主桁を互いに側辺間が拡開するように両側へ横移動している時に、前記U字ブロック上に、最終的に側壁間を拡開した後の両主桁間の幅と同じ幅のコンクリート床版を、斜路部の勾配に沿って配置することが好ましい。
アプローチ部の施工に際しては、アプローチ部を地中へ適正に導入する手段として、アプローチ部を形成するU字ブロックの先端に、順次側壁の高さが減少する複数個のL型擁壁間をこれらの擁壁間に盛土が充填されるように配列したアプローチ先端部を設けることが好ましい。
上記の工法の発明のうち、第1の発明では、平行な主桁を互いに接近させて、最終的に架設される斜路部の所定勾配と同じ勾配で、橋脚の上面に配列支持するので、斜路部の桁幅を、上方から下方に到るまで、建築限界に影響されることのない幅の狭い状態で架設することができ、その結果、主桁を架設し終えるまで斜路部の両側における地上他車線を片側複数車線に維持して渋滞を生じることなく工事を進めることができる。
また、この架設工法では、形状の対称的な一対の主桁を、互いに内側面が向かい合うように平行に接近させて、最終的に架設される斜路部の所定勾配と同じ勾配で橋脚上に配列し、前記主桁を架設し終えた後に、今まで接近配列していた主桁を互いに両側へ横移動して拡開するが、斜路部の中間部から上方部分は主桁を拡開しても建築限界に影響を与えることがなく、既設車線を走行する車両に建築限界の影響を与えることになるのは、斜路部の中間部から下方部分にかけての区間の主桁を拡開する時なので、この区間の主桁の拡開は夜間に行うようにすれ
ば、大幅な車輌の交通規制を行うことなく工事を進めることができる。
さらに、この工法では、主桁を拡開して両主桁間に横桁や床版が取付けられた後は、それぞれの主桁が橋脚上に支持されるが、請求項2の発明による場合では、最初の段階で横梁を建築限界がクリアできる上方位置へ扛上しておいてから、後に横梁を扛下させて主桁をこの横梁にて支持するので、最終的に主桁を横梁に剛結構造とすることができ、信頼性のある工事を短期間に施工できるという利点を有する。
高架部に斜路部を一体的に連続させる場合、斜路部を構成する主桁を、対称的な一対の主桁を平行に配列としたことに伴い、左右の斜路部の上部間に設けられる高架部の主桁も、斜路部を構成する主桁と同じ断面構造の主桁を用いることによって、高架部の主桁と斜路部の主桁とを短時間で連続することができ、車両走行性に適した耐震性のある構造とすることができる。
斜路部の先端にアプローチ部を設ける方法では、斜路部の平行な主桁を互いに接近して配列している時に、斜路部の先端部に、横幅が拡開される前の斜路部主桁間の幅と同じで、順次側壁の高さが減少する複数個のU字ブロックを配置するので、斜路部主桁の架設が終了後すぐにアプローチ部の施工を開始することができ、また、斜路部主桁を拡開するように横移動している時に、前記U字ブロック上に、横幅が拡開された後の斜路部主桁間の幅と同じ幅のコンクリート床版を配置することができるので、斜路部主桁の施工が終了する前にはアプローチ部の施工の大半を完了することができ、工期を短縮し能率的に進めることができる。
本発明と従来の高架橋の架設工法とを比較した場合、従来工法のように、斜路部の桁幅を最初から完成時と同じ幅に広げたままで架設した場合には、斜路部が車両とぶつかる高さ位置(建築限界)までへ降下した時から、工事を完了するまでの長い期間、既設の地上複数車線道路を大幅に規制しなければならないが、本発明の方法では、斜路部を構成する主桁を互いに接近して幅狭く配列することで、きるだけ長い期間にわたって、既設の地上複数車線道路をそのままの広い幅で有効に活用でき、交通の渋滞による弊害を防止することができる。
この発明では、斜路部の架設に際して、対称的な一対の主桁を、互いに内側面が向かい合うように平行に接近させるが、この主桁としては、予め箱桁の上面に床版が設けられ、また、箱桁の長さ方向に沿った片側上方には高欄が設けられ、さらに、箱桁の長さ方向に沿った他側面には横桁接続辺が設けられるような形状としておき、それぞれの主桁が架設されて拡開された時に、左右の主桁間には、上面に床版が設けられた横桁が取付けられるような構造としておくことが好ましい。
次に、本発明の架設工法を、図面に示す地上四車線道路上に架設する道路橋の実施例について説明すると、図1は、架設後における道路橋の主要部側面図であり、1は高架部、2は斜路部、3はアプローチ部を示している。図2は前記高架部1を架設している途中の工程を示す部分側面図であり、図3はこの部分の平面図、図4は図2のA−A線における断面図である。
高架部1は、図2及び図3に示すように、既設車線の二車線程の幅のある中央分離帯部分を作業帯21として利用して、この作業帯21内に所定の間隔をおいて、橋脚5と地組ベント6を立設し、クレーン7により高架部主桁4を吊上げて、順次橋脚5及び地組ベント6上に架け渡す。
架設の工程としては、高架部1を先に架設するか、あるいは斜路部2を先に架設するかは、現場の状況等により異なるので特に限定しないが、この実施例の場合には、例えば、高架部1の全長の略中央部分から左右の斜路部2の方向へ、それぞれクレーン7を後退させながら高架部1の主桁4を架設する。
前記高架部主桁4は、基本的には、図4に示すように、最終的に架設が完了した後の主桁断面における両側部分に相当する対称的な一対の箱桁からなる主桁4を、互いに内側面が向かい合うように平行に配列した構造からなっており、これらの主桁4には、予め工場において、上面には床版8aが設けられ、主桁4の長さ方向に沿った片側上方に高欄9が設けられ、さらに、左右の主桁4の間に横桁接続辺10等が設けられている。
左右の主桁4,4は、それぞれクレーン7により橋脚5及び地組ベント6の上に所定の間隔を置いて平行に架け渡たされ、それぞれの主桁4の間に設けられた前記横桁接続辺10,10の間には、上面に床版8bが取付けられた横桁11が配置接合されることで、左右の主桁4,4間が所定の幅間隔に設定され、最後に、これらの主桁4,4がそれぞれ支承沓12を介して橋脚5上に支持される。
一方、前記高架部1と接続する斜路部2の架設に際しては、図5aに示すように、高架部1の一端から前方のアプローチ部3に向けた斜路架設部に、橋脚5及び上面に横取装置23を備えた地組ベント6を設置して、所定の長さの斜路部主桁4を、架設クレーン7によって、最終的に架設される斜路部2の勾配と同じ勾配で、上方から下方にかけて順次架設支持する。
上記の斜路部主桁4は、図7に示し、かつ、前記高架部主桁4について示したものと同様に、最終的に架設が完了した後の主桁断面における両側部分に相当する対称的な一対の箱桁からなる主桁4,4を、互いに内側面が向かい合うように平行に配列した構造からなっており、これらの主桁4,4には、予め工場において、上面に床版8a,8aが設けられ、主桁4の長さ方向に沿った片側上方には高欄9が設けられ、さらに、左右の主桁4,4の間には横桁接続辺10、10等が設けられている。なお、主桁4,4が架設される予定の下方部の作業帯21上には、主桁4,4を橋脚5及び地組ベント6上へ架設する工程では必要としないが、後の工程(図9)で左右の主桁4,4を両側方向へ拡開した時に、主桁4,4の上面の床版8a,8aの間に嵌め込まれるための、上面に中央部床版8bを設けた横桁11が予め配置される。
斜路部主桁4の架設に際しては、図6a及び図7に示すように、それぞれの高さ位置に架設される平行な2本の主桁4を、橋脚5及び横取装置23を備えた地組ベント6上で互いに平行するように接近して架け渡し、これらの主桁4,4が接近して配列された幅W1が図4の前記高架部1の主桁幅よりも短い形となるように架設する。
その際、主桁4が高架部1の一端から前方のアプローチ部3に向けて斜路部2の勾配と同じ勾配で、上方から下方にかけて順次架設されるまでは、それぞれの主桁4に設けられた前記横桁接続辺10,10の間に、図4で示した横桁11を接合したり、左右の主桁4,4の上面の床版8a,8aの間に中央部床版8bを設けるような施工は行わず、後に、空間を隔てて向かい合うことになる両主桁4,4が、横取装置23により互いに左右方向へ横移動して拡開分離できるように橋脚5及び地組ベント6上へ架設される。
上記斜路部2の主桁4は、図5及び図6に示すように、車両の車高Hに影響を与えることのない高さの高架部1から、地上の車線道路22上を通行する車両の車高Hに影響を与えるような、地上アプローチ部3の方向へ降下してくるが、2本の主桁4,4が互いに平行に接近して並べられることで幅の狭い状態に架設されるので、全ての主桁4が橋脚5及び地組ベント6上へ架設され終えるまで、地上の車線道路22を上下4車線(片側2車線)のまま使用することができ、工事中でも通行に停滞を生じさせない。
高架部1から地上アプローチ部3に到る斜路部2に主桁4,4が接近して架設された後は、図6c及び図8に示すように、今まで上下4車線(片側2車線)として利用してきた地上の車線道路22を外側の上下2車線(片側1車線)に規制し、次いで、今まで互いに内側面を接近して配列されていた左右の主桁4,4を、横取装置23によって、いずれも平面から見て互いに側辺間が拡開するように両側方向へ横移動して、主桁4,4間に空間部13が設けられるような桁幅W2とし、次いで、斜路部2の主桁4と高架部1の主桁4とを連結する。
上記のように左右の主桁4,4の間に空間部13が設けられたならば、図9に示すように、両側の主桁4,4の上に門形の鋼床板吊上げ装置14を配置して、空間部13を通して、上面に中央部床版8bを設けた横桁11を下方から吊り上げて、主桁4,4間の前記横桁接続辺10,10の間に、この床版8bを備えた横桁11を接合することで、左右の主桁4,4間を所定の幅間隔W2に設定し、最終的に主桁4の端を支承沓12を介して橋脚5上に連結支持して、床版8a,8a,8b上に舗装を施工して斜路部2の架設を完了する。
上記実施例では、平行な主桁4,4間の空間部13内に設けられる床部構造として、吊上げ装置14により上面に床版8bを備えた横桁11を下方からを吊り上げて、この横桁11上の床版8bを、主桁4,4上の床版8a,8aの間に嵌め込むようにしたが、横桁11及び床版8bを取り付ける装置としては、吊上げ装置14に限られず、主桁4の上を長さ方向に沿って移動する敷設装置を用いて横桁11及び床版8bを取付けるようにしてもよく、また、主桁4の間の空間部13内に設けられる床部構造も、鋼床版などの床版以外に、通常の床組によるものであってもよい。
図10は、斜路部2の別の架設工法を示している。この工法では、斜路架設部の地組ベント6に図7,図8に示す横取装置23を設けて、所定の長さの主桁4が架設クレーン7によって架設されるが、主桁4が最終的に架設される斜路部2の勾配と同じ勾配で、上方から下方にかけて順次架設される点、図11aのように、それぞれの高さ位置に架設される一対の主桁4,4が互いに平行に接近して並ぶように配列される点、また、次の工程として、それぞれの主桁4の側辺間が拡開されるように両側方向へ横移動して、主桁4,4間に空間部13を設ける点については、先の実施例の場合と同様である。
図12に示すように、主桁4,4を支持している地組ベント6上の横取装置23は、架設の段階で主桁4,4を仮に支持しているものなので、最終的には撤去されることになる。そのため、斜路部2における高架部1寄りの上方部分と地上アプローチ部3寄りの下方部分との間に、主桁4,4を最終的に支持するための横梁部24が設けられている。
この横梁部24は、図13に示すように、橋軸直角方向に配置されて主桁4の端を支持する横梁25と、この横梁25を、当初、地上から所定の高さ位置へ支持しておくための、地組ベント6の上方に配置されたジャッキなどの扛上装置26と、その後に横梁25を低い位置へ扛下させるための脚柱27とから構成されている。
図12及び図13に示すように、横梁部24における横梁25の長さW3は、一対の主桁4,4を平行に接近して並べた幅W1よりも大きく、また、脚柱27は、後に扛上装置26を操作して横梁25を低い位置へ扛下させた時に、横梁25を目的とする高さ位置で支持できるようになっている。
この横梁部24を架設する際は、図10bに示すように、高架部1寄りの所定の高さの上方斜路部2aが架設された後に、架設クレーン7を用いて、横梁25を上方斜路部2aの端へ吊下げ配置し、図13に示すように、扛上装置26を扛上させた所定の高さ位置へ横梁25を配置する。
横梁25は、その長さW3が2本の主桁4,4を平行に接近して並べた幅W1よりも大きくても、最初の工程では、横梁25が扛上装置26によって、地上車線道路22上を通行する車両の車高Hに影響を与えない上方位置へ押上げられるような高さ位置へ支持されるので、図11bに示すように、地上車線道路22上を通行する車両は、横梁25の下方を通行することができ、工事の間でも通行の停滞を生じさせない。
前記の横梁25が設けられたのち、図10cに示すように、横梁25よりアプローチ部3寄りの下方部分の斜路部2bが架設される。この斜路部2bも2本の主桁4,4が平行に接近して並べられるように架設されることは上方斜路部2aの架設法と同じである。
図10c及び図11cに示すように、この下方部分の斜路部2bが架設されている間、主桁4,4は地上車線道路22上を通行する車両の車高Hに影響を与える高さまで降下しているが、2本の主桁4,4は互いに平行に接近して並べられる幅W1が狭いために、地上車線道路22は往復4車線のまま使用することができ、通行に停滞を生じさせない。
なお、図11cによると、横梁25の両端25a,25bが地上車線道路22の一部を塞いでいるように見えるが、この横梁25は図10cに示すように、扛上装置26によって、横梁25が地上車線道路22を上を通行する車両の車高Hに影響を与えない上方位置へ押上げられているので、地上車線道路22を通行する車両は、横梁25の下方を通行することができ、通行に支障を生じさせない。
横梁25からアプローチ部3に到るまでの下方斜路部2bが架設された後は、図11d及び図14に示すように、今まで往復4車線として利用してきた地上車線道路22を往復2車線に規制し、ついで、横梁部24の扛上装置26を操作して、横梁25を、その表面が主桁4,4の上方に設けられた床版8a,8aの表面と同じ高さになるまで扛下させる。
上記のように横梁25を所定の高さ位置へ降下した後は、図11e及び図12に鎖線で示すように、今まで接近して配列されていた斜路部主桁4、4を、前記横取装置23により、いずれも平面から見て互いに内側面間が拡開するように両側方向へ横移動して、それぞれの斜路部主桁4、4の端を横梁25に連結することで、各斜路部主桁4、4間に空間部13を形成し、図5及び図6に示す実施例で説明したように、この空間部13内へ吊上げ装置14によって横桁11と床版8bとを嵌め込む。
斜路部2の先端に設けられるアプローチ部3は、図15乃至図17に示すように、複数個のU字ブロック15とプレキャスト床版もしくはコンクリート合成床版17とからなる本体部3aと、前記コンクリート合成床版17が着地することになる手前側の地面上に、順次高さの減少する側壁19を有するL型擁壁18を複数個配列し、これらのL型擁壁18の間に盛土20を充填した先端部3bとによって構成されている。
本体部3aのU字ブロック15は、前記斜路部2を架設する過程で互いに接近して配列架設した拡開前の両主桁4,4の桁幅W1と同じかそれ以下の幅W4と、斜路部2の勾配に沿って、それぞれ高さが順次に減少するように形成された側壁16とを備えており、また、コンクリート合成床版17は、U字ブロック15の上に配置された状態において、拡開された後の斜路部両主桁4,4の桁幅W2と同じ幅W5を備えている。
さらに、先端部3bは、前記コンクリート合成床版17が着地することになる手前側の地面上に、順次高さの減少する側壁19を有するL型擁壁18を複数個配列し、これらのL型擁壁18の間に盛土20を充填することにより構成されている。
アプローチ本体部3aを構成する複数個のU字ブロック15は、横幅W4が斜路部主桁4,4を拡開する前の幅W1と同じで、このブロックを作業帯21内に配置しても通行車線を規制することにはならないので、斜路部主桁4,4を接近して配列架設する工事が全て終了した段階で、このU字ブロック15をアプローチ部3に配置する工事を開始することができ、また、斜路部主桁4,4を拡開する横移動工事が開始された時点では、前記U字ブロック15上に、拡開された後の斜路部主桁4,4間の幅W2(図8)と同じ幅W5のコンクリート合成床版17を配置することができるので、斜路部主桁4の施工が終了する前にはアプローチ部3の施工の大半を完了することができ、工事を早めることができる。
さらに、アプローチ先端部3bは、本体部3aのコンクリート合成床版17が地面に接地する手前の位置から、コンクリート合成床版17の高欄29に沿った延長線上に順次高さの減少する側壁19を有するL型擁壁18を複数個配列して
、これらのL型擁壁18、18間に軽量混合盛土20を充填し、この盛土20の表面によってコンクリート合成床版17の表面を地面に案内する。
図17に示すように、アプローチ先端部3bを形成するL型擁壁18,18間の幅W5は、本体部3aのプレキャスト合成床版17の幅W5と同じなので、L型擁壁18,18の配置施工は、前記プレキャスト合成床版17の設置が終わった後の、既に夜間などの車線規制が開始されている時間内に施工されなければならない。そのため、L型擁壁18が配列されるアプローチ先端部3bの橋軸方向の長さを短くすることにより、L型擁壁18、18間に軽量混合盛土20を充填する作業時間が短くなることで、短時間でのアプローチ部3の施工を完了することができる。
この架設工法では、斜路部2を施工するに際して、最初から左右の主桁4の幅を完成時と同じような大きさに開いたままで架設すると、斜路部2が地上を通行する車両とぶつかる高さ(建築限界)位置へ降下した時に、既設の通行車線を規制することになり、最終的に工事が完成するまでの間規制が継続することになるが、この工法では、左右の主桁4の幅を閉じた幅の狭い状態で架設するので、全ての主桁が架設されるまでの期間は規制を開始しなくて済み、渋滞を避けることができるので工事方法として好ましい。
また、斜路部2の主桁4は、最終的に架設される斜路部2の勾配と同じ勾配で上方から下方にかけて架設支持された後、互いに内側面を接近して配列されていた左右の主桁4を、側辺間が拡開するように両側方向へ横移動して空間部13を設け、後は、空間部13内に横桁11、床版8bを嵌め込んで、架設を完了するので、工期を短縮できるという利点を有する。
また、アプローチ部3は、本体部3aも先端部3bも高さの順次減少するU字ブロックとコンクリート合成床版17とにより構成されるので、上方の斜路部2の架設が終了し、添接等の作業を行っている間にU字ブロックの敷設を開始することができ、その間は通行規制を必要とせずに工事を進められるから、工期の進行を早められるという利点を有する。
本発明の工法により施工される道路橋の主要部側面図。 高架部における一部の架設工程を示す側面図。 図2の工程を上から見た平面図。 図2のA−A線における断面図。 斜路部の架設工程順を示す側面図。 図5の工程を上から見た平面図。 図5のB−B線における断面図。 図5のC−C線における断面図。 図5のD−D線における断面図。 斜路部の別の架設工程を説明する側面図。 図10の工程を上から見た平面図。 図10のE−E線における断面図。 図10のF−F線における断面図。 図10のG−G線における断面図。 アプローチ部の側面図。 図15のH−H線における断面図。 図15のI−I線における断面図。
符号の説明
1:高架部、
2:斜路部、
3:アプローチ部、
3a:アプローチ本体部、
3b:アプローチ先端部、
4:主桁、
5:橋脚、
6:地組ベント、
7:クレーン、
8a,8b:床版、
9:高欄、
10:横桁接続辺、
11:横桁、
12:支承沓、
13:空間部、
14:吊上げ装置、
15:U字ブロック、
16:側壁、
17:コンクリート合成床版、
18:L型擁壁、
19:側壁、
20:軽量混合盛土、
21:作業帯、
22:車線道路、
23:横取装置、
24:横梁部、
25:横梁、
26:扛上装置、
27:脚柱、
29:高欄

Claims (4)

  1. 地上複数車線道路の上方に、複数車線の道路橋を設置する工事のうち、高架部の一端から地上に到るまでの間に建築限界を確保できない斜路部を架設するための工法であって、
    斜路部に、形状の対称的な一対の平行な斜路部主桁を、互いに内側面が向かい合うように接近させて、斜路部主桁幅を上方から下方に到るまで、建築限界に影響されることのない幅の狭い状態で、最終的に架設される斜路部勾配と同じ勾配で配列支持させ、
    斜路部主桁の端部と連結される橋軸直角方向位置に、一対の平行な斜路部主桁を前記建築限界に影響されることのない狭い状態とした幅に、両斜路部主桁間を拡開横移動してできる空間部の幅を加えた長さの横梁を配置して、
    この横梁を、一対の斜路部主桁が接近して、斜路部勾配と同じ勾配で架設されている時は、地上の車両の通行が可能な高さ位置へ押し上げ支持しておき、
    斜路部主桁を架設し終えた後に、横梁を、その表面が斜路部勾配で架設された斜路部主桁の表面と同じ高さ位置まで降下させ、
    今まで接近配列していた左右の斜路部主桁を、いずれも平面から見て互いに内側面間が拡開するように両側方向へ横移動して、平行な斜路部主桁間に空間部を設け、
    斜路部主桁の端部を横梁に剛結合する道路橋の架設工法。
  2. 斜路部主桁を、横取装置上方で、内側面間が拡開するように両側へ横移動し
    て、斜路部主桁間に空間部を設けた後は、吊上げ装置を介して両側の斜路部主桁間の空間部に床版が嵌め込まれる請求項1の道路橋の架設工法。
  3. 地上車線の上方に、最終的に架設される斜路部主桁と同じ構造の主桁からなる高架部を架設してから、高架部主桁の一端に斜路部主桁を一体的に連続して構成する請求項1の道路橋の架設工法。
  4. 斜路部の平行な斜路部主桁を互いに接近して配列した後に、斜路部の先端のアプローチ部に、前記の互いに接近して配列している斜路部主桁間の幅以下で、順次側壁の高さが減少する複数個のU字ブロックを配置し、斜路部の平行な斜路部主桁を互いに内側面間が拡開するように両側へ横移動している時に、前記U字ブロック上に、最終的に内側面間を拡開した後の両斜路部主桁間の幅と同じ幅の床版を、斜路部の勾配に沿って配置する請求項1の道路橋の架設工法。
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