JPH0610487A - フロアパネルの支持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明はフロアパネルの支持装置に関し、製造
を容易にすることを目的とする。 【構成】支柱２上端に装着されるパネル受け３は、裏面
に設けられたキャップ状の支柱固定部５を支柱２上端に
被冠して支柱２に装着され、支柱２と支柱固定部５との
間には、合成樹脂材料により形成されるジョイント部材
６が介装される。これらパネル受け３と支柱２とは、支
柱固定部５、ジョイント部材６、および支柱２上端に穿
孔させた貫通孔５ａ、６ａ、２ａを挿通するカシメピン
７により共締めされて組み立てられるために、溶接等の
繁雑な作業が不要となる。また、ジョイント部材６は、
カシメピン７をカシメる際の衝撃力を吸収し、支柱２、
あるいは支柱固定部５へのダメージを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、フロアパネルの支持装
置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】フロアパネルの支持装置の従来例を図６
に示す。支持装置は、図示しない床基部上に立設される
支柱２と、該支柱２の上端に固定され、上面にフロアパ
ネル４を位置決めして支承するための突起１２を備えた
パネル受け３からなる。パネル受け３は、受け板部８
と、該受け板部８を補強するための補強部材１０とを備
え、受け板部８と補強部材１０に開設された挿入穴１３
に支柱２を挿通させた後、挿入穴１３の周縁を支柱２に
溶接させて組み立てられる。

【０００３】なお、図６において１４はフロアパネル４
を上方から押え付けるためのパネル押え、１５はパネル
押え１４をねじ込んで保持するために支柱２に溶接され
るパネル押え受けを示す。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
例において、支持装置の製造には、支柱２へのパネル受
け３の溶接作業を必要とするために、作業性が悪いとい
う欠点を有するものであった。

【０００５】本発明は、以上の欠点を解消すべくなされ
たものであって、製造が容易なフロアパネルの支持装置
を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明によれば上記目的
は、実施例に対応する図１に示すように、床基部１上に
立設された支柱２上端にパネル受け３を装着し、該パネ
ル受け３によりフロアパネル４の裏面を支承するフロア
パネルの支持装置であって、前記パネル受け３は、裏面
に設けられたキャップ状の支柱固定部５を支柱２上端に
被冠して支柱２上端に装着されるとともに、支柱２上端
と支柱固定部５との間には、合成樹脂製のジョイント部
材６を介装し、前記パネル受け３を、支柱固定部５、ジ
ョイント部材６、および支柱２上端に穿孔させた貫通孔
５ａ、６ａ、２ａを挿通するカシメピン７によりカシメ
て支柱２に固定したフロアパネルの支持装置を提供する
ことにより達成される。

【０００７】

【作用】支柱２上端に装着されるパネル受け３は、裏面
に設けられたキャップ状の支柱固定部５を支柱２上端に
被冠して支柱２に装着され、支柱２と支柱固定部５との
間には、合成樹脂材料により形成されるジョイント部材
６が介装される。

【０００８】これらパネル受け３と支柱２とは、支柱固
定部５、ジョイント部材６、および支柱２上端に穿孔さ
せた貫通孔５ａ、６ａ、２ａを挿通するカシメピン７に
より共締めされて組み立てられるために、溶接等の繁雑
な作業が不要となる。

【０００９】また、ジョイント部材６は、カシメピン７
をカシメる際の衝撃力を吸収し、支柱２、あるいは支柱
固定部５へのダメージを防止する。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の望ましい実施例を添付図面に
基づいて詳細に説明する。支持装置は、図１に示すよう
に、床基部１上に立設される支柱２と、該支柱２の上端
に固定されるパネル受け３と、パネル受け３上に支承さ
れるフロアパネル４の衝合部を上方から押さえ付けるパ
ネル押え１４とを備える。

【００１１】支柱２は、床基部１上に接着固定される固
定板１６と、固定板１６に頭部１７ａを溶接して固定さ
れる調整ボルト１７と、該調整ボルト１７にねじ込まれ
る調整ブロック１８と、調整ブロック１８のナット部１
８ａ上に載置、保持されるパイプ部材１９とからなり、
調整ブロック１８によりパイプ部材１９の上端高さを調
整した後、固定ネジ２０を締め付けて高さ調整される。
また、上記パイプ部材１９の上端近傍には、後述するカ
シメピン７が挿通する貫通孔２ａが設けられている。

【００１２】一方、パネル受け３は、上面にフロアパネ
ル４の位置決め突起１２を有する板状の受け板部８と、
この受け板部８の裏面にスポット溶接される補強部材１
０とを備える。受け板部８は、図２、図３に詳細を示す
ように、平面視矩形状に形成され、その中心には、平面
視円形に打ち出されて引込部２１が形成されている。

【００１３】補強部材１０は、矩形枠状に形成され、各
辺の中心部に受け板部８の位置決め孔８ａに嵌合する位
置決めボス１０ａを突設した取付部２２と、中心部に挿
通穴９を開設した椀状の膨隆部２３を有して形成され、
取付部２２において受け板部８に接合される。また、補
強部材１０の膨隆部２３の対向する一対の壁面には作業
穴１１、１１が開設されている。

【００１４】なお、上記補強部材１０と受け板部８との
接合姿勢を規制するために、位置決めボス１０ａと位置
決め孔８ａとは、図３に示すように、三辺に対応して設
けられており、かかる状態で後述する支柱固定部５の位
置決めボス５ｂが受け板部８の位置決め孔８ａに嵌合さ
れると、支柱固定部５の貫通孔５ａと作業穴１１とが正
対するようにされる。

【００１５】さらに、パネル受け３は、支柱固定部５
と、ジョイント部材６とを備える。支柱固定部５は、上
記補強部材１０の挿通穴９と略同一の外径寸法を有する
金属製のキャップ状の部材であり、開放側端縁に補強部
材１０の挿通穴９周縁を支承するためのフランジ２４が
設けられる。また、支柱固定部５の側壁面には、対向す
る一対の貫通孔５ａ、５ａが穿孔されており、後述する
カシメピン７を受容する。

【００１６】この支柱固定部５は、天井壁を受け板部８
の中心部裏面に当接させた状態で固定されるもので、受
け板部８に対する固定位置を正確に位置出しするため
に、天井壁には、受け板部８の位置決め孔８ａに嵌め込
まれる位置決めボス５ｂが設けられるとともに、天井壁
裏面には、パネル押えボルト２５が螺合、溶接されるナ
ット２６が溶着される。

【００１７】ジョイント部材６は、パイプ部材１９と支
柱固定部５との間に介在して隙間を発生を防止し、カシ
メピン７のカシメ作業時におけるパイプ部材１９等のつ
ぶれを防止するために支柱固定部５内に挿入されて装着
される合成樹脂製の射出成型品であり、下端縁に支柱固
定部５のフランジ２４に対応し、位置決め部２７ａを周
縁に有するフランジ２７を有するとともに、天井壁と周
縁壁との境界部には、支柱固定部５の頭部における内周
アールに合致するコーナアール２８が形成され、両者の
間に形成される隙間を埋めている。

【００１８】さらに、上記ジョイント部材６は、図４に
詳細を示すように、パイプ部材１９への嵌合突部２９を
備え、嵌合突部２９と周縁壁との間に形成される収容溝
３０にパイプ部材１９を圧入してパイプ部材１９に固定
される。また、パイプ部材１９への装着状態において、
パイプ部材１９の中心とジョイント部材６との中心とが
正確に合致するように、周縁壁の内周には複数の位置決
めリブ３１、３１・・が設けられるとともに、該リブ３
１が連結される天井壁には切り屑排出用の開口３２が開
設されて、パイプ部材１９がリブ３１に摺接しながら圧
入された際に発生する切り屑が支柱固定部５とジョンと
部材６との間に挟まらないようにされる。

【００１９】以上のように構成されるパネル受け３は、
予め受け板部８、補強部材１０、支柱固定部５、ジョイ
ント部材６をサブアッセンブルした状態で使用され、パ
イプ部材１９への装着は、ジョイント部材６の収容溝３
０内にパイプ部材１９を圧入した後、補強部材１０の作
業穴１１、および支柱固定部５、ジョイント部材６のボ
ルト貫通孔５ａ、６ａ、２ａからカシメピン７を挿通さ
せ、他端をカシメて抜け止めされ、カシメ時の撃力は、
ジョイント部材６により吸収されてパイプ部材１９、あ
るいは支柱固定部５へのダメージが防止される。

【００２０】この状態において、パイプ部材１９の上端
と支柱固定部５の天井部裏面、およびその周縁とは、隙
間がジョイント部材６により埋められた状態で密接し、
受け板部８に対して負荷されるフロアパネル４からの荷
重は、パイプ部材１９と支柱固定部５がジョイント部材
６を介してぐらつきのない状態で接合されていることか
ら、パイプ部材１９の軸方向に伝達され、全体の強度を
向上させる。

【００２１】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、パネル受けの裏面にキャップ状の支柱固定部
を設け、該支柱固定部により支柱の上端を被冠した後、
カシメピンによりパネル受けと支柱とを一体化したの
で、従来のように、溶接作業が不要となり、製造効率を
向上させることができる。

【００２２】また、支柱上端と支柱固定部との間には、
合成樹脂製のジョイント部材を介在させて両者の間の隙
間を埋めたので、カシメ時の支柱、あるいは支柱固定部
の変形を防止することができ、製造歩止まりを向上させ
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す断面図である。

【図２】図１の分解断面図である。

【図３】図１の分解斜視図である。

【図４】ジョイント部材を示す斜視断面図である。

【図５】支柱への装着状態を示す断面図である。

【図６】従来例を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 床基部 ２ 支柱 ３ パネル受け ４ フロアパネル ５ 支柱固定部 ６ ジョイント部材 ７ カシメピン ８ 受け板部 ９ 挿通穴 １０ 補強部材 １１ 作業穴

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】床基部上に立設された支柱上端にパネル受
   けを装着し、該パネル受けによりフロアパネルの裏面を
   支承するフロアパネルの支持装置であって、 前記パネル受けは、裏面に設けられたキャップ状の支柱
   固定部を支柱上端に被冠して支柱上端に装着されるとと
   もに、支柱上端と支柱固定部との間には、合成樹脂製の
   ジョイント部材を介装し、 前記パネル受けを、支柱固定部、ジョイント部材、およ
   び支柱上端に穿孔させた貫通孔を挿通するカシメピンに
   よりカシメて支柱に固定したフロアパネルの支持装置。
2. 【請求項２】前記パネル受けは、裏面に支柱固定部を備
   え、上面においてフロアパネルを支承する受け板部と、 受け板部の裏面に接合され、中央部を裏面方向に膨隆さ
   せ、かつ、中心に前記支柱固定部に外嵌する挿通穴を開
   設した補強部材とを備え、 該補強部材の側壁部には、カシメピンが挿通する作業穴
   を開設した請求項１記載のフロアパネルの支持装置。