JPH0610465U - 内装仕上げ用コーナーテープ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】建築物の内壁、天井等の出隅入隅部分の仕上げ
に使用する内装仕上げ用コーナーテープで、出隅入隅部
分の不適正な下地形状（凹部状態）の際に対応できるテ
ープを提供する。 【構成】長尺方向中心に折曲部４を設けたテープ本体１
に、折曲部４を中心とした左右にパテの圧入が容易な大
孔部２を交互に形成すると共に、側縁部分に多数の小孔
部３を形成し、出隅又は入隅部分に貼付し、大孔部２か
らパテａをテープ裏面側に圧入し、小孔部３にもパテを
埋め込むと共に、パテの塗付でテープ表面と壁面等とを
なだらかにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は建築物の内壁、天井等の出隅入隅部分の仕上げに使用する内装仕上げ 用コーナーテープに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

建築物の内壁、天井等の出隅入隅部分は、通常の平面部分と異なり、凹凸が生 じ易く、その儘仕上げ処理を施すと下地の凹凸が表面に表れ易いし、また相応の 強度も要求されるため、その仕上げ処理の前に下地処理がなされる。この下地処 理には、一般にコーナーテープと称される保護材を使用している。

【０００３】 コーナーテープの構造は種々存在するが、その基本的な構造は実公昭６２−４ ００３０号公報及び実開昭５９−１３６８３０号に示されている通り、長尺テー プ本体の長尺方向中心に折曲可能とした蝶番部（折曲部）を設け、側縁部分に小 孔を多数形成してなるものである。このコーナーテープを出隅又は入隅部分に被 覆貼付して、出隅又は入隅部分の整形を行い、その上に塗装、壁紙の貼付等の仕 上げを行うものである。なおテープに穿たれた小孔は、折曲着面に凹凸を形成し て接着強度を高めるためである。

【０００４】 またコーナー部分の補強するため、蝶番部の両側に金属板又は硬質樹脂板から なる補強板を積層付設してなるテープも提案されている（実開平２−６２０２６ 号公報他）。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、特に出隅部分に在っては、例えば下地に石膏ホードを使用した際の ボートの端部の突き合わせが正確でなく、角部が凹部状態となる等、必ずしも下 地が正しい角部が形成されていない場合が在る。 このような場合には、凹部状態の個所にパテを盛り付け角を形成し、その上に コーナーテープを被せるようにしている。

【０００６】 然しコーナーテープをパテで止着するため、パテが軟らかく接着可能な状態で コーナーテープの被覆作業を行わなければならなく、その作業は非常に煩雑で、 作業能率が悪い。 そこで本考案は、パテによる角部形成が容易に実現できる新規なコーナーテー プを提案したものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る内装仕上げ用コーナーテープは、長尺方向中心に折曲部を設けた 合成樹脂薄板、金属薄板若しくは紙からなるテープ本体に、折曲部を中心とした 左右２〜１５ｍｍの間にパテの圧入が容易な大孔部を交互に形成すると共に、側 縁部分に多数の小孔部を形成してなることを特徴とするものである。

【０００８】 また特に前記のコーナーテープに於いて、テープ本体の側縁表面及び各孔部の 端縁をテーパー状に形成したり、段差部に形成したことを特徴とし、更にはテー プ本体の裏面に仮止め用の弱い粘着剤を塗付したり、表面を粗面に形成すること を特徴とするものである。

【０００９】

【作用】

建築物内壁、天井の出隅又は入隅部分に本考案に係るコーナーテープを仮止め 貼付し、大孔部からヘラを使用してパテをコーナーテープ裏面側に圧入すると、 大孔部が左右交互に形成されているので、パテはコーナーテープ裏面の凹部に充 填される。また小孔部にもパテを埋め込むと共に、パテの塗付でコーナーテープ 表面とコーナーテープを貼付した壁面等とをなだらかな平滑面とし、パテでコー ナーテープを止着し、而る後その表面に内装仕上げ材を貼付するものである。 また特にコーナーテープの側縁部分や孔部の端縁をテーパー状に形成したり、 又は同様の個所を段差部に形成しておくとコーナーテープの止着が確実となる。

【００１０】

【実施例】

次に本考案の実施例について説明する。 ＜第一実施例＞ 図１及び図２は、本考案の第一実施例を示すもので、テープ本体１に大孔部２ 及び小孔部３を穿設したもので、テープ本体１は厚さ０．５ｍｍ程度の合成樹脂 薄板で形成しその表面は粗面とし、また長尺方向中心を柔軟材質で形成したり、 或はより以上薄く形成したり、更には切れ溝を形成したりして折曲可能とした折 曲部４を設けると共に、側縁にテーパー部５を形成してなる。また大孔部２は前 記の折曲部４を中心とした左右にパテの圧入が容易な大きさの孔を交互に形成し てなるもので、小孔部３は側縁に近い部分に多数の小孔を形成してなるものであ る。

【００１１】 而して図２に例示するように建築物内壁の壁板Ａが突き合わせとなる出隅部分 にテープ本体１を糊付その他適宜な手段で仮止めし、テープ本体１の表面側から パテａをヘラで撫で付けると、パテａは大孔部２を通って壁板Ａの突き合わせ凹 部Ｂに圧入され、凹部Ｂはパテで充満することになる。

【００１２】 更にテープ本体１の全体にパテａを撫で付けると、小孔部３にもパテが埋め込 まれ、而もテープ本体１の表面と壁板Ａの表面とがなだらかな平滑面になり、パ テの乾燥固化で、コーナーテープが壁面の出隅部分に固定されることになる。特 にテープ本体１の表面１１を粗面に形成しているため、パテとテープ本体１との 一体化が確実に行われ、固化したパテａの剥離の発生を阻止できるものである。 このパテａの固化後、その表面に内装仕上げ材を貼付するものである。

【００１３】 ＜第二実施例＞ 図３及び図４には本考案の第二実施例を示したもので、基本的には第一実施例 と同様であるが、テープ本体１ａの表面１１ａには粗面形成材（紙）を積層し、 大孔部２ａ及び小孔部３ａの端縁部分及びテープ本体１ａの側端表面部分に、段 差部５ａを形成し、更にテープ本体１ａの裏面に仮止め用の接着力の弱い粘着剤 ６を塗付したものである。

【００１４】 従って使用個所に軽く粘着させてテープ本体１ａを適正な位置に軽く止着して 仮止めとする。即ちコーナーテープは細長い個所に使用するため、僅かな曲がり でも離れた場所では大きくずれてしまうので、弱い粘着剤６での仮止めの場合は 容易に修正が可能である利点がある。

【００１５】 仮止め後は、前記の第一実施例と同様にパテａを塗り込め、出隅部分の整形を 行うもので、特にテープ本体１ａの側端を段差部５ａとしているためテープ本体 １ａの端部が確りとパテａで抑えることができるものである。

【００１６】 尚本考案は前記実施例に限定されるものではなく、パテの圧入が容易にし、且 つ圧入したパテの飛出しを極力少なくするための大孔部の位置限定の条件を満た すものであれば、テープ本体の材質並びに折曲部の形成手段、更には図５に例示 するように、大孔部や小孔部の形状等は任意に定めることができるものである。

【００１７】

【考案の効果】

本考案は、以上のように長尺方向中心に折曲部を設けたテープ本体に、折曲部 を中心とした左右にパテの圧入が容易な大孔部を交互に形成すると共に、側縁部 分にパテ固定用の多数の小孔部を形成したコーナーテープで、建築物内壁、天井 の出隅又は入隅部分に仮止めし、大孔部からパテをコーナーテープ裏面側に圧入 すると、パテがコーナーテープ裏面の凹部に充填されので、適正に形成されてい ない出隅等の部分でも簡単に下地整形ができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第一実施例の一部斜視図。

【図２】同使用状態を示す断面図。

【図３】同第二実施例を示すもので、（イ）は一部裏面
図、（ロ）は同断面図。

【図４】第二実施例の使用状態を示す断面図。

【図５】同第三実施例の一部正面図。

【符号の説明】

１，１ａ，１ｂ テープ本体 ２，２ａ，２ｂ 大孔部 ３，３ａ，３ｂ 小孔部 ４，４ａ，４ｂ 折曲部 ５，５ｂ テーパー部 ５ａ 段差部 ６ 粘着剤

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 長尺方向中心に折曲部を設けた合成樹脂
   薄板、金属薄板若しくは紙からなるテープ本体に、折曲
   部を中心とした左右２〜１５ｍｍの間にパテの圧入が容
   易な大孔部を交互に形成すると共に、側縁部分に多数の
   小孔部を形成してなることを特徴とする内装仕上げ用コ
   ーナーテープ
2. 【請求項２】 請求項第１項記載の内装仕上げ用コーナ
   ーテープに於いて、テープ本体の側縁表面及び各孔部の
   表面側端縁をテーパー状に形成してなることを特徴とす
   る内装仕上げ用コーナーテープ。
3. 【請求項３】 請求項第１項記載の内装仕上げ用コーナ
   ーテープに於いて、テープ本体の側縁表面及び各孔部の
   表面側端縁を段差部に形成してなることを特徴とする内
   装仕上げ用コーナーテープ。
4. 【請求項４】 請求項第１項乃至第３項記載の内装仕上
   げ用コーナーテープに於て、テープ本体の裏面に仮止め
   用の弱い粘着剤を塗付してなることを特徴とする内装仕
   上げ用コーナーテープ。
5. 【請求項５】 請求項第１項乃至第４項記載の内装仕上
   げ用コーナーテープに於いて、テープ本体の表面を粗面
   に形成してなることを特徴とする内装仕上げ用コーナー
   テープ。