JPH06104264B2

JPH06104264B2 - 射出成形金型製作方法

Info

Publication number: JPH06104264B2
Application number: JP19996284A
Authority: JP
Inventors: 典人横山
Original assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 1984-09-25
Filing date: 1984-09-25
Publication date: 1994-12-21
Anticipated expiration: 2009-12-21
Also published as: JPS6178535A

Description

【発明の詳細な説明】（イ）産業上の利用分野本発明は合成樹脂やダイカスト金属の射出成形に用いる
金型を製作する方法に関する。

（ロ）従来の技術出願人は先に、ワイヤカット式放電加工による金型製作
方法（特許第1,161,430号：特公昭57−59059号公報参
照）を提案した。これは素材をくり抜いて型本体と中子
を得るものであり、適用できる製品形状に制約があっ
た。その後出願人は、ワイヤカット式放電加工を利用し
た別の金型製作方法を提案した（特願昭59−12906）。
これは単一の素材をワイヤカットにて切り離し、その切
断面をずらして同形状のキャビティ空間を複数個形成す
るものである。この方式ではぴったりと適合する、ある
いはかみ合う形状の切断面同土を引き離してキャビティ
空間を形成するため、そこから得られる成型品形状を所
望のものとするためには切断面を更に深く研削・研摩す
ることが必要となることが多かった。

（ハ）発明が解決しようとする問題点ワイヤカット式放電加工による切断面形状を利用して、
同形状のキャビティ空間を複数個形成するものである
が、その際研削・研摩をあまりしなくても所望の成型品
形状を得られるような金型製作方法を提供することを目
的とする。

（ニ）問題点を解決するための手段素材を２枚重ねて波状の軌跡をもってワイヤカットし、
同一形状の切断面を有する１対の中子を形成する。そし
て、一方の中子の向きを反転させて互いの切断面を向か
い合わせ、各波状部の一側面が相手側中子の波状部の一
側面に当るよう組み合わせて、多数の独立したキャビテ
ィ空間を形成する。あるいは、互いの波状部を向かい合
わせ、各波状部の頂部が相手側中子の波状部の頂部に当
るよう組み合わせて、多数の独立したキャビティ空間を
形成する。

（ホ）作用両中子の切断面は、同形であるとは言え、互にぴったり
と嵌合する、相補形になっている訳ではない。従って、
素材の残りの部分（中子にならない部分）を大きく切り
取ることにより、中子の切断面同士の間に、多数の独立
した空間を必要なだけ確保でき、研削・研摩加工を極く
僅かで済ますことができる。

（ヘ）実施例第１図乃至第３図に基き本発明の概念を説明する。まず
第１図のように中子の素材２枚を用意し、重ね合わせ
る。素材（１）（２）は同一の厚さである。重ね合わせ
た素材（１）（２）を放電用電極となるワイヤ（３）で
切断する。実施例では、ワイヤ（３）は鋸歯波状の軌跡
を描きながら進行する。こうして素材（１）（２）は第
２図に示すように計４個のブロック（1a）（1b）（2a）
（2b）に分割される。各ブロックとも波状部を有する
が、ブロック（1a）（2a）の波状部（４）（５）（当然
同形である）はブロック（1b）（2b）の波状部（６）
（７）より細い。このブロック（1a）（2a）が中子とな
る。次に中子（1a）（2a）の切断面（８）（９）を第３
図のように向かい合わせにして組み合わせる。切断面
（８）（９）は仕上げ研摩をする程度で良く、殆んど加
工を必要としない。波状部（４）の一側面を波状部
（５）の一側面に当接させると、当接しない方の側面間
に空間が生じる。こうして形成された多数の空間を、キ
ャビティ空間（10）して利用する。

第４図、第５図に中子（1a）（2a）を構成要素とする金
型の一例を示す。中子（1a）は固定側ユニット（11）の
型ブロック（12）に、中子（2a）は移動側ユニット（1
3）の型ブロック（14）に、それぞれ装着され、型閉め
時に接合してキャビティ空間（10）を生じるようになっ
ている。固定側ユニット（11）にはランナー通路（15）
が、移動側ユニット（13）にはエジェクト手段（16）
が、それぞれ設けられるものである。第５図に見られる
ように、中子（1a）（2a）の両側には、互に独立したキ
ャビティ空間（10）を接続する、通路状のキャビティ空
間（17）が形設されている。従って成形品（18）は、は
しご、あるいはよろい戸のような形状を呈することにな
る。

第６図以下に他の中子の例を示す。第６図に示した中子
（20）（21）は波状部（22）（23）の側面にアンダーカ
ット部（24）（25）を有しており、成形品の突き出しは
紙面と直角方向に行う。第７図に示した中子（30）（3
1）は、波状部（32）（33）の側面を弧状にふくらませ
ている。第８図の中子（40）（41）は波状部（42）（4
3）の頂部をき合わせて成形用キャビティ（44）を構成
する。

（ト）発明の効果本発明は、成形品を複数個同時に得るため、素材を２枚
重ねにしてワイヤカットする手法を採用し、それらの成
形品の形状を与えるべき切断面形状を、ワイヤカットの
段階でほぼ完全に仕上げることが可能になった。従って
研削・研摩といった後加工を殆んど必要とせず、短期間
・低コストで金型を製作できる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本発明の概念を示す工程説明図であ
る。第４図及び第５図は本発明により構成した金型の１
例を示す断面図にして、互に直角の方向から断面したも
のである。第６図乃至第８図は中子の他の例を示す正面
図である。（１）（２）……素材、（３）……放電加工用ワイヤ、
（1a）（2a）……中子、（４）（５）……波状部、
（８）（９）……切断面、（10）……キャビティ空間、
（12）（14）……型ブロック。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】２枚重ねの素材をワイヤカット式放電加工
機にかけ、波状の軌跡をもって切断し、同一形状の切断
面を有する１対の中子を形成し、一方の中子の向きを反
転させて互いの切断面を向かい合わせ、各波状部の一側
面が相手側中子の波状部の一側面に当るよう組み合わせ
ることにより、多数の独立したキャビティ空間を形成す
ることを特徴とする射出成形金型製作方法。
【請求項２】２枚重ねの素材をワイヤカット式放電加工
機にかけ、波状の軌跡をもって切断し、同一形状の切断
面を有する１対の中子を形成し、互いの切断面を向かい
合わせ、各波状部の頂部が相手側中子の波状部の頂部に
当るよう組み合わせることにより、多数の独立したキャ
ビティ空間を形成することを特徴とする射出成形金型製
作方法。