JPH06104181A - 光cvd法利用絶縁膜の製造方法と平坦化絶縁膜の製造方法 - Google Patents

光cvd法利用絶縁膜の製造方法と平坦化絶縁膜の製造方法

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JPH06104181A
JPH06104181A JP27818992A JP27818992A JPH06104181A JP H06104181 A JPH06104181 A JP H06104181A JP 27818992 A JP27818992 A JP 27818992A JP 27818992 A JP27818992 A JP 27818992A JP H06104181 A JPH06104181 A JP H06104181A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パーティクルの発生が少なく、しかも基板に
対するダメージが少なく、アスペクト比が大きい段差や
溝を良好に埋め込むことが可能であり、平坦性に優れた
絶縁膜を提供すること。 【構成】 光CVD法により、窒化シリコン膜30を形
成し、その窒化シリコン膜30を酸化することにより、
酸化シリコン膜32で構成される絶縁膜を製造する。窒
化シリコン膜30が形成される半導体基板8は、CVD
時において、200℃以下、好ましくは150℃以下、
さらに好ましくは100℃程度の温度で加熱する。光C
VD法に用いる光源としては、低圧水銀ランプ、ArF
エキシマレーザなどが用いられる。光源からの光の照射
方式は、基板上に直接光を当てる垂直照射方式でも、基
板に対して水平方向に光を入射させる水平照射式でも良
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば超LSI製造
工程において、配線の層間膜や素子分離などに好適に用
いられる絶縁膜の製造方法に係り、さらに詳しくは、光
CVD法により成膜されるシリコン系薄膜の特異な性質
を利用することにより平坦性に優れた絶縁膜を製造する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近来、LSIの微細化が進み、配線やト
レンチなどによる段差のアスペクト比はますます増加
し、その平坦化がますます困難になっている。アスペク
ト比の大きい配線層間や基板のトレンチをボイドなく埋
め込む方法として、ECR(electron cyclotron res
onance)プラズマCVD法にバイアス電圧を印加するバ
イアスECRCVD法が考案され、検討されている。
【0003】ECRプラズマCVD法は、マイクロ波と
磁場との相互作用による電子サイクロトロン共鳴を利用
して、プラズマを発生させ、プラズマ励起されたソース
ガスを反応させて基板上に堆積させ、成膜を行なう技術
である。このECRプラズマCVD法と、基板にバイア
ス印加することによるスパッタ成分との組合せを、バイ
アスECRCVD法と称し、段差に対するオーバーハン
グを抑制し、配線間やトレンチをボイドなく絶縁膜で埋
め込む方法としての応用が期待されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、バイアスE
CRCVD法では、プラズマを発生させるため、荷電粒
子による基板の損傷が懸念される。特に基板にはバイア
スが印加されるため、基板は荷電粒子にたたかれる。ま
た、スパッタ成分を利用しているため、パーティクルの
発生が多くなるという問題点を有している。
【0005】特に、将来、装置の微細化が進むにつれ
て、わずかなダメージでもトランジスター特性に影響を
及ぼすことが考えられる。
【0006】一方、プラズマなどの荷電粒子によるダメ
ージがない成膜技術として、光CVD法が知られてい
る。特に紫外光源を用い、反応ガスの直接励起を用いた
CVD法が多く研究されている。たとえば光CVD法を
用いて窒化シリコン絶縁膜を成膜するには、光源とし
て、低圧水銀ランプあるいはArFエキシマレーザを用
い、反応ガスとしてSiN4 およびNH3 を用いて成膜
を行なう。
【0007】その際に、基板の温度は、300℃〜40
0℃に設定する。この温度より低いと、得られる窒化シ
リコン膜の膜質(エッチレート、含有水素量など)が悪
化することが知られている。たとえば基板の温度を10
0℃とし、光CVD法により窒化シリコン膜を成膜すれ
ば、成膜後、時間の経過と共に室温でも表面が酸化され
てしまうという問題点を有している。基板を100℃に
加熱し、ArFエキシマレーザを用いて光CVD法によ
り窒化シリコン膜を成膜した直後の赤外吸収スペクトル
分布は、図5に示すように、波数830cm-1において
窒化シリコン(Si- N)の結合ピークが見られるのに
対し、成膜後15日後の膜の赤外吸収スペクトル分布
は、図6に示すように、窒化シリコンの結合ピークがほ
とんど消失し、代わりに1050cm-1において酸化シ
リコン(Si- O)の結合ピークが見られる。すなわ
ち、低温の光CVD法により成膜した窒化シリコンの膜
は、時間の経過と共に、膜中のSi−N結合が切れ、酸
化することが見い出された。また、膜の膜厚は、酸化膜
の形成により、時間の経過と共に、増大して行く。
【0008】この現象は、光CVD法の欠点と言うべき
現象である。本発明者は、このような光CVD法の欠点
とも言うべき現象について鋭意検討した結果、この現象
を逆に利用することにより、光CVD法の長所を最大限
に生かした絶縁膜の製造方法および平坦化絶縁膜の製造
方法を見い出し、本発明を完成するに至った。
【0009】本発明は、このような実情に鑑みてなさ
れ、パーティクルの発生が少なく、しかも基板に対する
ダメージが少なく、アスペクト比が大きい段差や溝を良
好に埋め込むことが可能であり、平坦性に優れた絶縁膜
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の光CVD法利用絶縁膜の製造方法は、光C
VD法により、シリコン系薄膜を形成し、そのシリコン
系薄膜を酸化することにより、酸化シリコン膜で構成さ
れる絶縁膜を製造することを特徴とする。シリコン系薄
膜が形成される半導体基板は、CVD時において、20
0℃以下、好ましくは150℃以下、さらに好ましくは
100℃程度の温度で加熱する。シリコン系薄膜として
は、特に限定されないが、たとえば窒化シリコン膜(S
iN膜)、酸素を含む窒化シリコン膜(SiON膜)、
炭化シリコン膜(SiC膜)、アモルファスシリコン膜
などが例示される。好ましくは、窒化シリコン膜が用い
られる。
【0011】光CVD法に用いる光源としては、特に限
定されず、低圧水銀ランプ、ArFエキシマレーザなど
が用いられる。光源からの光の照射方式は、特に限定さ
れず、基板上に直接光を当てる垂直照射方式でも、基板
に対して水平方向に光を入射させる水平照射式でも良
い。
【0012】光CVD法に用いられる反応ガスおよびそ
の流量は、得ようとするシリコン系薄膜の種類に応じて
決定され、窒化シリコン膜を得る場合には、原料ガスと
して、SiH4 、Si26 などのシリコン系ソースガ
スとNH3 などの窒素系ガスとが用いられる。また、光
CVD時のチャンバー内圧力は、特に限定されず、たと
えば100〜500pa程度である。
【0013】光CVD後のシリコン系薄膜の酸化の条件
は、特に限定されないが、たとえば水素および酸素の雰
囲気下で、基板を加熱することにより行なう。加熱温度
は、たとえば200〜1000℃である。酸化時の水素
および酸素の流量は、特に限定されないが、たとえば5
〜20リットル/分である。基板上にアルミニウム電極
層などの金属電極層が積層してある場合には、比較的低
温で加熱する。
【0014】酸化処理後には、膜質の安定化および膜質
の向上などの目的でアニール処理を行なうことが好まし
い。アニール処理条件としては、特に限定されないが、
窒素などの不活性ガス雰囲気下で、加熱処理する。アニ
ール処理のための加熱温度は、酸化時の加熱温度と同程
度である。
【0015】本発明の絶縁膜の製造方法を利用して、下
地層に形成してある溝または段差を埋め込む場合には、
光CVD法で形成されるシリコン系薄膜の膜厚は、溝ま
たは段差の幅の1/2〜1/8が好ましく、さらに好ま
しくは2/5〜1/5である。
【0016】
【作用】本発明の方法では、まず低温成形が可能でカバ
レージの良い光CVD法を行い、シリコン系薄膜を成膜
する。光CVD法では、表面反応と気相反応との複合に
よる成膜が行なわれる。次に、このシリコン系薄膜を酸
化することにより、酸化シリコン膜で構成される絶縁膜
を成膜する。酸化工程は、完全な表面反応工程である。
この酸化の工程に際しては、被酸化種としてシリコン系
薄膜が既に形成してあることから、酸化による下地側
(トレンチや配線)の寸法変換差はほとんどない。な
お、寸法変換差とは、下地側が酸化されることにより生
じるトレンチや配線などのパターン寸法の縮小であり、
この現象が生じないことが望ましい。また、本発明の方
法は、基本的にプラズマ工程を必要としないプロセスで
あるため、プラズマによるダメージが基板上に生じるこ
とはなく、またパーティクルが発生することも少ない。
【0017】本発明の絶縁膜の製造方法を利用して、下
地層に形成してある溝または段差を埋め込む場合には、
最初の工程で表面反応と気相反応との複合である光CV
D法によりシリコン系薄膜を溝または段差中に半分程度
形成し、その後、完全表面反応である酸化工程により、
溝または段差の埋め込みを完成する。そのため、寸法変
換差を生じることなく、表面反応である酸化工程によ
り、ボイドなどを生じることなくカバレージ良く溝また
は段差の埋め込みを行なうことができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づき詳
細にする。なお、本発明は、これら実施例に限定される
ことなく、本発明の範囲内で種々に改変することができ
る。図1は本発明の一実施例で用いるCVD装置の要部
断面図、図2は本発明の一実施例に係る溝の埋め込み方
法を示す概略断面図、図3は本発明の他の実施例で用い
るCVD装置の要部断面図、図4は本発明の他の実施例
に係る段差の埋め込み平坦化方法を示す概略断面図、図
5,6はそれぞれ低温度の光CVD法により得られた窒
化シリコン膜の成膜直後および数日後の赤外吸収スペク
トルを示すグラフである。
【0019】実施例1 本実施例では、図1に示す光CVD装置2を用いて、C
VDチャンバー4内のサセプタ6上に設置されたシリコ
ンウェーハなどで構成される半導体基板8の表面に窒化
シリコン膜を成膜する。CVDチャンバー4には、反応
ガス導入口10と、不活性ガス導入口12と排気口14
とが形成してある。反応ガス導入口10からは反応ガス
が導入される。
【0020】反応ガスとしては、シリコン系薄膜として
窒化シリコン膜を成膜する場合には、SiH4 、Si2
6 などのシリコン系ソースガスとNH3 などの窒素系
ガスとが用いられる。不活性ガス導入口12からはアル
ゴンガスなどの不活性ガスが導入される。サセプタ6に
は、基板8を加熱する装置が装着してある。
【0021】CVDチャンバー4の上部には、光透過窓
部16が装着してあり、光源としての低圧水銀ランプ1
8から光が光透過窓部16を通して半導体基板8上に垂
直に照射される。このような照射方式を垂直照射方式と
いう。低圧水銀ランプ18は、光源チャンバー20内に
設置され、このチャンバー内には、導排出口22a,2
2bを通して窒素ガスなどの不活性ガスが流通するよう
になっている。
【0022】本実施例では、図2(A)に示すように、
トレンチ溝7が形成してある半導体基板8を準備し、そ
の半導体基板8をCVDチャンバー4内のサセプタ6上
に設置し、以下の条件で、基板8上に、図2(B)に示
すように、窒化シリコン膜30を成膜した。
【0023】光源としては低圧水銀ランプを用い、放射
方式は垂直照射方式を採用した。また、反応ガスとして
は、Si26 とNH3 とを用い、それぞれの流量を1
5sccmおよび500sccm とした。また、CVDチャン
バー4内の圧力は、400pa(3Torr)とし、ア
ルゴンガスを400sccmパージした。また、半導体基板
8の加熱温度は、100℃であった。
【0024】ここで、光CVD法による窒化シリコン膜
の成膜は、表面反応と気相反応との複合であり、その表
面反応の成分が大きいと考えられている。すなわち、表
面マイグレーション効果があると考えられている。その
結果、窒化シリコン膜は、カバレージ良く、ほぼオーバ
ハングなく成膜できる。なお、成膜する窒化シリコン膜
の膜厚は、図2(B)に示すように、トレンチ溝7内を
すべて埋め込む程の膜厚ではなく、トレンチ溝7の幅の
1/2〜1/8が好ましく、さらに好ましくは2/5〜
1/5、特に好ましくは1/4である。
【0025】仮に光CVD法によりトレンチ溝7の全て
を埋め込もうとした場合には、光CVD法は気相反応の
成分もあることから、膜厚が大きくなってくると、オー
バーハングが生じるおそれがあり、最終的には、ボイド
となってしまうおそれがある。また、逆に、光CVD法
で得られる窒化シリコン膜の膜厚が薄すぎる場合には、
後述する酸化工程により、窒化シリコン膜が完全に酸化
され、酸化が基板8の表面にも及び、寸法変換差が生じ
てしまうことから好ましくない。
【0026】次に、本実施例では、窒化シリコン膜が形
成された半導体基板8を装置2から取り出し、たとえば
以下に示す条件で酸化を行なう。酸化の条件は、特に限
定されないが、水素ガスおよび酸素ガスの雰囲気下で、
基板をたとえば950℃程度に加熱して酸化処理を行な
う。
【0027】光CVD法により成膜した窒化シリコン膜
は、図5,6に示すように、酸化が生じ易い。したがっ
て、たとえば上述した条件で酸化処理を行なうことによ
り、窒化シリコン膜中のSi−N結合が切れ、酸化シリ
コン(Si−O)が形成される。この時、同時に膜厚も
増加する。この酸化処理に際しての反応は、膜種が気相
で反応して堆積する気相反応と異なり、表面反応と考え
られ、図2(C)に示すように、カバレージ良く、溝内
にボイドを形成する異なく、トレンチ溝7を埋め込み、
平坦な酸化シリコン膜32が成膜される。この時、窒化
シリコン膜30が酸化されて酸化シリコン膜32となる
ので、半導体基板8側が酸化されず、寸法変換差はほと
んど生じない。
【0028】次に、本実施例では、たとえば次に示す条
件によりアニール処理を行ない、膜32の安定化および
膜質の向上を図る。すなわち、窒素雰囲気下で、膜32
が形成された半導体基板8を950℃の温度で加熱す
る。窒素の流量は、たとえば20リットル/分である。
このような本実施例の方法により、安定な酸化シリコン
膜がトレンチ溝7内に埋め込まれ、カバレージの良い絶
縁膜の成膜、ひいてはトレンチ溝内の埋め込み平坦化を
行なうことが可能である。
【0029】実施例2 本実施例では、アルミニウムなどの金属電極間を絶縁膜
で埋め込み、平坦化を行なう実施例を示す。本実施例で
は、図3に示す光CVD装置40を用いて、CVDチャ
ンバー4a内のサセプタ6a上に設置された半導体基板
8aの表面に窒化シリコン膜を成膜する。CVDチャン
バー4aには、反応ガス導入口10aと、不活性ガス導
入口12aと排気口14aとが形成してある。反応ガス
導入口10aからは反応ガスが導入される。
【0030】反応ガスとしては、シリコン系薄膜として
窒化シリコン膜を成膜する場合には、SiH4 、Si2
6 などのシリコン系ソースガスとNH3 などの窒素系
ガスとが用いられる。不活性ガス導入口12aからはア
ルゴンガスなどの不活性ガスが導入される。サセプタ6
aには、基板8aを加熱する装置が装着してある。
【0031】CVDチャンバー4aの側部には、光透過
窓部16aが装着してあり、光源としてのArFエキシ
マレーザ18aからのレーザ光が光学レンズ17および
光透過窓部16aを通して半導体基板8aに沿って平行
に照射される。このような照射方式を水平照射方式とい
う。一般に、レーザ照射の場合には、レーザ光のエネル
ギーが強いので、水平照射方式が好ましい。
【0032】本実施例では、図4(A)に示すように、
絶縁膜42およびアルミニウムなどの金属電極44が形
成してある半導体基板8aを準備する。所定パターンの
金属電極44の間には、段差46が形成してある。半導
体基板8aは、たとえばシリコンウェーハで構成され
る。その半導体基板8aを、図3に示すCVDチャンバ
ー4a内のサセプタ6a上に設置し、以下の条件で、基
板8aの電極44上に、図4(B)に示すように、窒化
シリコン膜30aを成膜した。
【0033】光源としてはArFエキシマレーザを用
い、放射方式は水平照射方式を採用した。また、反応ガ
スとしては、SiH4 とNH3 とを用い、それぞれの流
量を100sccmおよび500sccm とした。また、CV
Dチャンバー4内の圧力は、266pa(2Torr)
とし、アルゴンガスを400sccmパージした。また、半
導体基板8の加熱温度は、100℃であった。
【0034】ここで、光CVD法による窒化シリコン膜
の成膜は、表面反応と気相反応との複合であり、その表
面反応の成分が大きいと考えられている。すなわち、表
面マイグレーション効果があると考えられている。その
結果、窒化シリコン膜は、カバレージ良く、ほぼオーバ
ハングなく成膜できる。なお、成膜する窒化シリコン膜
の膜厚は、図4(B)に示すように、段差46内をすべ
て埋め込む程の膜厚ではなく、段差の幅の1/2〜1/
8が好ましく、さらに好ましくは2/5〜1/5、特に
好ましくは1/4である。
【0035】仮に光CVD法により段差46の全てを埋
め込もうとした場合には、光CVD法は気相反応の成分
もあることから、膜厚が大きくなってくると、オーバー
ハングが生じるおそれがあり、最終的には、ボイドとな
ってしまうおそれがある。また、逆に、光CVD法で得
られる窒化シリコン膜の膜厚が薄すぎる場合には、後述
する酸化工程により、窒化シリコン膜が完全に酸化さ
れ、酸化が基板8aの表面にも及び、寸法変換差が生じ
てしまうことから好ましくない。
【0036】次に、本実施例では、窒化シリコン膜が形
成された半導体基板8aを装置2aから取り出し、たと
えば以下に示す条件で酸化を行なう。酸化の条件は、特
に限定されないが、水素ガスおよび酸素ガスの雰囲気下
で、基板をたとえば400℃程度に加熱して酸化処理を
行なう。本実施例において、基板の加熱温度が、実施例
1の場合に比較して低いのは、アルミニウムなどの金属
電極44を溶融させないためである。
【0037】光CVD法により成膜した窒化シリコン膜
は、図5,6に示すように、酸化が生じ易い。したがっ
て、たとえば上述した条件で酸化処理を行なうことによ
り、窒化シリコン膜中のSi−N結合が切れ、酸化シリ
コン(Si−O)が形成される。この時、同時に膜厚も
増加する。この酸化処理に際しての反応は、膜種が気相
で反応して堆積する気相反応と異なり、表面反応と考え
られ、図4(C)に示すように、カバレージ良く、段差
46内にボイドなどを形成する異なく、段差46を埋め
込み、平坦な酸化シリコン膜32aが成膜される。この
時、窒化シリコン膜30aが酸化されて酸化シリコン膜
32aとなるので、半導体基板8a側が酸化されず、寸
法変換差はほとんど生じない。
【0038】次に、本実施例では、たとえば次に示す条
件によりアニール処理を行ない、膜32の安定化および
膜質の向上を図る。すなわち、窒素雰囲気下で、膜32
aが形成された半導体基板8aを400℃の温度で加熱
する。窒素の流量は、たとえば10リットル/分であ
る。このような本実施例の方法により、安定な酸化シリ
コン膜が段差46内に埋め込まれ、カバレージの良い絶
縁膜の成膜、ひいては段差の埋め込み平坦化を行なうこ
とが可能である。
【0039】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、酸化による下地側(トレンチや配線)の寸法変換差
はほとんど生じることなく、しかも基板に対するダメー
ジを生じることなく、さらにパーティクルを発生させる
ことなく、良質の絶縁膜を製造することができる。ま
た、本発明の絶縁膜の製造方法を利用して、下地層に形
成してある溝または段差を埋め込む場合には、表面反応
である酸化工程により、寸法変換差を生じることなく、
しかもボイドなどを生じることなくカバレージ良く溝ま
たは段差の埋め込みを行なうことができる。したがっ
て、本発明によれば、平坦性に優れた良質の絶縁膜を容
易に作成することができ、この絶縁膜を、微細化された
配線の層間膜や素子分離絶縁膜などとして好適に用いる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で用いるCVD装置の要部断
面図である。
【図2】本発明の一実施例に係る溝の埋め込み方法を示
す概略断面図である。
【図3】本発明の他の実施例で用いるCVD装置の要部
断面図である。
【図4】本発明の他の実施例に係る段差の埋め込み平坦
化方法を示す概略断面図である。
【図5】低温度の光CVD法により得られた窒化シリコ
ン膜の成膜直後の赤外吸収スペクトルを示すグラフであ
る。
【図6】低温度の光CVD法により得られた窒化シリコ
ン膜の成膜後数日後の赤外吸収スペクトルを示すグラフ
である。
【符号の説明】
2,2a… CVD装置 8,8a… 半導体基板 7… トレンチ溝 18… 低圧水銀ランプ 18a… ArFエキシマレーザ 30,30a… 窒化シリコン膜 32,32a… 酸化シリコン膜 44… 金属電極 46… 段差

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光CVD法により、シリコン系薄膜を形
    成し、そのシリコン系薄膜を酸化することにより、酸化
    シリコン膜で構成される絶縁膜を製造することを特徴と
    する光CVD法利用絶縁膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 シリコン系薄膜が形成される半導体基板
    を200℃以下に加熱しつつ、光CVD法により、半導
    体基板上に、シリコン系薄膜を成膜することを特徴とす
    る請求項1に記載の光CVD法利用絶縁膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 溝または段差が形成してある下地層の表
    面に、光CVD法により、シリコン系薄膜を形成し、そ
    のシリコン系薄膜を酸化することにより、酸化シリコン
    膜で構成される平坦化絶縁膜を形成し、上記溝または段
    差を埋め込み、表面を平坦化することを特徴とする光C
    VD法利用の平坦化絶縁膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記光CVD法で形成されるシリコン系
    薄膜の膜厚は、上記溝または段差の幅の1/2〜1/8
    である請求項3に記載の光CVD法利用の平坦化絶縁膜
    の製造方法。
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