JPH06104073A - 面状発熱体 - Google Patents

面状発熱体

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JPH06104073A
JPH06104073A JP25116992A JP25116992A JPH06104073A JP H06104073 A JPH06104073 A JP H06104073A JP 25116992 A JP25116992 A JP 25116992A JP 25116992 A JP25116992 A JP 25116992A JP H06104073 A JPH06104073 A JP H06104073A
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Japan
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heating element
electric heating
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holo
holo layer
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JP25116992A
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Masaki Ikeda
正樹 池田
Masahiro Hiraga
将浩 平賀
Haruhiko Handa
晴彦 半田
Akihiko Yoshida
昭彦 吉田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気絶縁性、耐熱性、耐久性に優れた面状発
熱体を提供することを目的とする。 【構成】 平板状の金属基体1と、その金属基体1上に
形成されている絶縁性を有する第1のホーロ層2と、そ
の第1のホーロ層2上に形成され、絶縁性を有する第2
のホーロ層4と、その第2のホーロ層4中に埋設されて
いる電気発熱素子3とを備え、前記電気発熱素子3の加
熱時に前記第1および/または第2のホーロ層2,4に
実質的に圧縮応力が生じるように、前記金属基体1の電
気発熱素子3側表面が所定の曲率を持つ凹面に形成され
ていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気エネルギーを熱源
とした各種暖房器や調理機器に用いられる面状発熱体に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、面状発熱体として樹脂フィルムで
電気発熱体を挟着したものが多用されているが、樹脂フ
ィルムの耐熱性が低いため、200℃以上では使用でき
ない。
【0003】そこで、特開昭57−109419号公報
に示されているような、ホーロ鋼板上に、絶縁性ホーロ
層を形成した後、さらにホーロ層中に箔状の電気発熱素
子を一体に埋設した面状発熱体が提案されている。
【0004】この面状発熱体の構成を図3および図4に
示す。両図において1は金属基体であり、その表面に絶
縁性ホーロ層2が被覆してある。3は電気発熱素子であ
り、この電気発熱素子3を第1のホーロ層2の表面に配
置し、その上から、第2のホーロ層4を形成するスリッ
プを塗布し、焼成して第2のホーロ層4を形成してい
る。こうして第2のホーロ層4によって被覆され、金属
基体1と一体に結合された面状発熱体が得られる。この
面状発熱体は電気絶縁性に比較的優れているので、15
0℃〜300℃の中高温度域で使用するのに適し、しか
も薄型で長寿命が期待できるなどの特徴を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】電気用品規格には、絶
縁抵抗が使用時1MΩ以上、絶縁耐力1kV以上と規定
してある。従って、このタイプの面状発熱体に要求され
る最大のポイントは上記絶縁特性の安定化にある。
【0006】面状発熱体の絶縁抵抗は次式によって表さ
れる。
【0007】
【数1】
【0008】ここにRは面状発熱体の絶縁抵抗、ρtは
ホーロ層の体積固有抵抗、Aは電気発熱素子の面積、d
はホーロ層の膜厚を示す。
【0009】ホーロ層の膜厚はホーロ密着性の観点から
決定されるもので、たかだか100〜300μm程度で
ある。よって面状発熱体の絶縁抵抗を向上させるには、
体積固有抵抗の優れたガラスフリットで絶縁ホーロ層を
形成すれば良い。そのガラスフリットの体積固有抵抗
は、ガラス中のアルカリ成分(Na2O、K2O、Li2
O)によって大きく影響を受けるため、アルカリ成分量
の少ないガラスフリットの選択によって絶縁抵抗の安定
化が達成できる。
【0010】しかしながら、絶縁耐力については、上記
の絶縁抵抗ほど明確な関係が得られず、使用するガラス
フリットの種類、膜厚、焼成条件等によってその特性が
著しく変化する。
【0011】さらに本発明者らは絶縁性について詳細に
検討した結果、オン−オフ通電のヒートサイクル寿命試
験後の絶縁抵抗、絶縁耐力は初期値より低下し、特性の
劣化が認められることがわかった。さらに面状発熱体の
表面温度が高いほどその劣化度合が大きいことを見いだ
した。すなわち、従来の面状発熱体は、表面温度が30
0℃以下では使用可能であるが、それ以上の高温が要求
される発熱体には絶縁特性の劣化から、使用することが
できなかった。このような絶縁性劣化のメカニズムは、
絶縁ホーロ層にマイクロクラックが発生するためと考え
られた。
【0012】本発明は、以上のような従来の面状発熱体
の課題を考慮し、高温でのサイクル寿命を行っても、絶
縁特性が劣化することなく、高温域で使用することので
きる面状発熱体を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本出願の第1の発明は、
平板状の金属基体と、その金属基体上に形成されている
絶縁性を有する第1のホーロ層と、その第1のホーロ層
上に形成され、絶縁性を有する第2のホーロ層と、その
第2のホーロ層中に埋設されている電気発熱素子とを備
え、前記電気発熱素子の加熱時に前記第1および/また
は第2のホーロ層に実質的に圧縮応力が生じるように、
前記金属基体の電気発熱素子側表面が所定の曲率を持つ
凹面に形成されていることを特徴とする面状発熱体であ
る。
【0014】本出願の第2の発明は、平板状の金属基体
と、その金属基体上に形成されている絶縁性を有する無
アルカリ結晶化ガラスからなる第1のホーロ層と、その
第1のホーロ層上に形成され、絶縁性を有する第2のホ
ーロ層と、その第2のホーロ層中に埋設されている電気
発熱素子とを備えたことを特徴とする面状発熱体であ
る。
【0015】
【作用】第1の本発明では、電気発熱素子を形成する側
の金属基体表面を例えば10000mmアール以下の曲
率を持つ凹面にしたことにより、電気発熱素子の加熱時
に、その電気発熱素子を埋設している側のホーロ層に対
して圧縮応力が加わる。そのためヒートサイクルによっ
ても、ホーロ層にクラック等が発生せず、絶縁性を保持
することができる。
【0016】第2の本発明では、金属基体上に形成する
第1のホーロ層にアルカリ成分(Li2O、Na2O、K
2O)を全く含まない無アルカリ結晶化ガラスを用いる
ことにより、面状発熱体の電気絶縁性が飛躍的に向上す
る。また、このガラスは金属基体に焼き付けるときに無
数の微結晶が析出するので、セラミックスに近く、耐熱
性(900℃程度)が大幅に向上する。それに比べて通
常用いられるガラスはアモルファスであるため耐熱温度
(600℃程度)が低い。例えば、電気発熱素子を70
0℃で形成すると、アモルファスガラスは耐熱温度以上
ではガラスが、軟化、流動するので、ガラス中の小さな
泡が成長して大きな泡となる。その結果、その大きな泡
が原因となって絶縁耐力の低下を招く。それに対して無
アルカリ結晶化ガラスは、結晶の析出により耐熱性が向
上するので電気発熱素子を800℃で焼き付けても、結
晶化ガラス層が軟化、流動することがなく、結晶化ガラ
ス層中の泡が大きく成長することがない。故に、絶縁耐
力も高い値を示す。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例の面状発熱体を図面に
基づいて説明する。
【0018】図1は本実施例の面状発熱体の構造を示す
断面図である。同図において面状発熱体は、平板状の金
属基体1と、その金属基体1上に形成されている絶縁性
を有する第1のホーロ層2と、その第1のホーロ層2上
に形成され、絶縁性を有する第2のホーロ層4と、その
第2のホーロ層4中に埋設されている電気発熱素子3と
を備えており、その電気発熱素子3が通電によって加熱
した際に、第1および/または第2のホーロ層2,4に
実質的に圧縮応力が生じるように、金属基体1の電気発
熱素子3側表面は、所定の曲率を持つ凹面に形成されて
いる。
【0019】以下、面状発熱体を構成する各要素につい
て説明する。 (1)金属基体 本発明に使用される金属基体1は、ホーロ用鋼,ステン
レス鋼,珪素鋼,ニッケル−クロム−鉄,ニッケル−
鉄,コバール,インバーなどの各種合金材やそれらのク
ラッド材などが選択できる。本実施例において使用され
る金属材料は、特にホーロ層との膨張率を整合させる必
要があることから、線膨張率100〜140×10-7
℃のステンレス鋼を使用することが好ましい。
【0020】金属基体1の材質が決定されれば、所望の
形状加工、穴加工等が通常の機械加工、エッチング加
工、レーザ加工等で施される。本実施例の必要要件であ
る10000mm以下の凹面の形成は、金属基体1を3
本ローラ等で加工することにより形成される。形成され
た金属基体1はホーロ層の密着性を向上させる目的で、
表面脱脂された後、ニッケル、コバルトなどの各種メッ
キを施したり、熱酸化処理によって酸化被覆層を形成し
たりする。
【0021】(2)ホーロ層 本発明の目的は使用温度範囲が高い面状発熱体を供給す
ることにある。そのため本実施例に用いられるホーロ層
は、電気絶縁性、耐熱性の観点から、無アルカリ結晶化
ガラス(焼成によって、たとえば、MgO系の結晶相を析
出)で構成することが好ましい。そのガラス組成は、特
に、MgOが16−50重量%,SiO2が7−30重量%,B2O3が5−3
4重量%、BaOが0−50重量%,La2O3が0−40重量%,CaOが
0−20重量%,P2O5が0−5重量%,MO2が0−5重量%(但
し、MはZr,Ti,Snのうち少なくとも一種の元素)からな
るときがより好ましい。
【0022】このように、結晶化ガラス材料が選択され
る理由の1つは、ホーロ層の耐熱温度が高くなるためで
ある。すなわち、ホーロ層上に電気発熱素子を形成する
とき、高温(800℃以上)で焼成するのでホーロ層の
耐熱温度は少なくとも900℃以上必要である。本実施
例のガラスを結晶化させることにより耐熱温度が900
℃以上(900℃でもガラスが流動しないので、800
℃で電気発熱素子を形成しても、ガラス層内の泡が大き
く成長しない。その結果絶縁耐力は劣化しない)にな
る。
【0023】それに対して一般の非晶質ガラスは、再加
熱しても結晶化しないので耐熱性(約600℃以上でガ
ラスが流動するので、電気発熱素子を800℃以上で形
成すると、ガラス層内の泡が大きく成長して絶縁耐力の
低下を招く)は向上しない。
【0024】結晶化ガラス材料が選択されるもう1つの
理由は、金属基体1とホーロ層との密着性を強固にする
ためである。特に、上記の組成のガラスは、密着性が非
常に強固である。
【0025】上記結晶化ガラス層を金属基体1上に被覆
する方法として、通常のスプレー法、粉末静電塗装法、
電気泳動電着法等があるが、被膜の緻密性,電気絶縁性
等の観点から判断した場合、電気泳動電着法を採用する
ことが最も好ましい。
【0026】この電気泳動電着法に用いられるスラリー
は、ガラスとアルコールおよび少量の水を入れてボール
ミル中で約20時間粉砕,混合し、調製される。本実施
例のスラリー中のガラスの平均粒径は1〜5μm程度で
ある。このようにして得られたスラリーを電解槽に入れ
て、液を循環させる。そして、金属基体1を、このスラ
リー中に浸漬し、100〜400Vで陰分極させること
により、その金属基体1表面にガラス粒子を析出させ
る。これを乾燥後、850〜900℃で10分〜1時間
焼成する。これによって、ガラスの微粒子が溶融すると
共に、ガラスの成分と金属材料が、相互拡散するため、
ホーロ層2と金属基体1との強固な密着が得られる。
【0027】なお、焼成は常温から徐々に昇温して上記
温度に到達させるほうが微細針状結晶が無数に析出し、
耐熱性がより向上する。
【0028】(3)電気発熱素子 本実施例に用いられる電気発熱素子は、基本的には薄帯
状またはラス網状のFe−Ni,Fe−Ni−Cr,ス
テンレス鋼などの各種電気発熱材、あるいは印刷法で形
成した酸化ルテニウム−ガラス、Ag−Pd−ガラス、
カーボンなどの抵抗体が好ましい。その一実施例を図2
に示す。
【0029】本実施例の面状発熱体において、結晶化ガ
ラス層で被覆された金属基体1に電気発熱素子3を一体
化形成する方法としては、スプレー形成法、転写法、印
刷法を利用することが好ましい。次に、具体的実施例に
ついて説明する。
【0030】(実施例1)金属基体1として、ステンレ
スSUS430を用い、表1に示す如く、3本ローラで
金属基体1に種々の曲率を設けた。次に表2の組成番号
7に示す組成の結晶化ガラスを用いて、前述のごとく作
製した電着用スラリー中に、前述の金属基体1を浸漬
し、基体表面を150V/cmの電圧勾配で陰分極し、
表面に厚さ100μm電気泳動電着し、さらに880℃
で10分間焼成した。
【0031】さらに図2に示すSUS430製の電気発
熱素子を、結晶化ガラスで被覆された金属基体1(以下
基板と呼ぶ)の凹面上に配置し、その上からチタン釉薬
スリップをスプレー塗布、800℃焼成し、基板と一体
化した。なお表1中の金属基体(基材)の曲率の欄にお
けるマイナス表示は電気発熱素子形成側を凸にしたもの
を表している。
【0032】このようにして得られた面状発熱体におけ
る電気発熱素子3と金属基体1の間の絶縁抵抗、および
1000V絶縁耐力を、国洋電機(株)製耐圧絶縁自動
試験器を用い測定した。さらに100V通電(表面温度
で400℃)を30分、通電オフを30分のサイクル試
験を実施し、100サイクル後の絶縁抵抗を測定した。
その結果を表1に示す。なお、表1中で絶縁抵抗は50
0V印加時の抵抗値、絶縁耐力は1000Vをクリアー
したものを○、クリアーしなかったものを×として表し
ている。
【0033】表1から明らかなように、金属基体1の電
気発熱素子3を形成する側を10000mmアール以下の
曲率にしたものは、サイクル試験を行なっても、電気絶
縁特性の劣化が見られなかった。しかし金属基体1の電
気発熱素子3を形成する側を凸面、もしくは10000
mmアール以上の曲率の凹面の場合、絶縁特性の劣化が著
しく、また、加熱時に面状発熱体からホーロ層のクラッ
クによると思われる音が発生していた。この理由はホー
ロ層を形成するガラスの耐強度に関係する。
【0034】一般に、ガラス材の圧縮応力は、引っ張り
応力よりも約10倍の強度を持っている。すなわち金属
基体1の電気発熱素子3を形成する側を凹面にすると、
加熱によるホーロ層2,4に加わる応力は圧縮応力とな
り、ホーロ層2,4はその応力に十分耐えうるものとな
る。一方、金属基体1の電気発熱素子3形成側が凸面ま
たは10000mmアール以上の曲率の凹面の場合、ホー
ロ層2,4に加わる応力は引っ張り応力となり、ホーロ
層2、4はその応力に耐えられなくなり、ホーロ層2お
よび/または4にクラックが発生する。そのため絶縁特
性が劣化すると推定される。
【0035】
【表1】
【0036】(実施例2)SUS430からなる金属基
体1(100mm×100mm×0.5mm)の表面に、表2〜表6に
示す組成の結晶化ガラス層を厚さ100μm電気泳動電
着し、880℃で10分間焼成し基体サンプルを形成
し、さらに実施例1と同様な方法で面状発熱体サンプル
を作製した。基板の表面粗度、うねり性、耐熱性および
面状発熱体の絶縁性等の諸特性を調べた。その結果を組
成とともに表2〜表6に示している。
【0037】なお、表面粗度はタリサーフ表面粗さ計で
測定し、表面中心線平均粗さRaで示した。面状発熱体
を400℃に加熱し、その時の絶縁耐力は国洋電機
(株)製耐圧絶縁自動試験器を用い、遮断電流を10m
Aに設定し、1分間1000V電圧印加し、その時のリ
ーク状態を○、×で評価した。
【0038】耐熱性は、サンプルを850℃の電気炉中
に10分間入れ、炉から取り出し30分間、自然放冷を
繰り返すスポーリングテストを行って、サンプルのクラ
ックや剥離の状態を調べた。なお、クラックは赤インク
中に浸漬し、その後、表面を拭き取って、目視観察によ
って、その有無を調べた。表2〜4中の記号○、△、×
は、記号○が10サイクル以上行っても、異常が認めら
れないもの、記号△は5〜9サイクルで発生したもの、
記号×は4サイクル以下で発生したものを示す。
【0039】密着性については、面状発熱体の曲げ試験
を行い、ホーロ層が剥離して金属基体1が露出したもの
を×、金属基体1が一部だけ露出したものを△、金属基
体1が露出していないものを○とした。
【0040】以上の評価にもとずき総合評価を行い、そ
の結果を記号○、△、×で示した。組成番号1〜8はSi
O2とB2O2を除く他の成分を一定として、SiO2とB2O3を変
化させたもの、組成番号9〜15は、SiO2/B2O3をほぼ
一定にし、MgO量(ただしMはZr,Ti,Snのうち
少なくとも一種の元素)を変化させたもの、組成番号1
6〜19は同じく、CaO量を変化させたもの。組成番号
20〜24は、同じく、BaO量を変化させたもの。組成
番号25〜29は、同じくLa2O3量を変化させたもの。
組成番号30〜42はそれぞれ、ZrO2、TiO2、SnO2、P2
O5、ZnOの影響を示す。
【0041】表2〜表6から明らかなように、SiO2を増
加させれば、耐熱性は向上するが、表面性、および密着
性が悪くなる。逆に、B2O3量を増加させれば、表面性、
密着性は向上するが耐熱性は低下する。したがって、本
実施例では、結晶化ガラス層の組成においては、SiO2
7〜30重量%、B2O3は5〜34重量%の範囲内が好ま
しいとする。
【0042】MgO量はガラス層の結晶性と相関があり、
16重量%以下では結晶析出が不十分で、耐熱性に劣
る。また、50重量%以上では、結晶が析出しやすく、
ガラス溶融時に簡単に結晶化し、均質なガラスを得るこ
とが難しく、また、表面粗度が大きくなる。
【0043】CaO量は、20重量%以上入れると、表面
性が悪くなり好ましくない。BaO量は、50重量%以上
では、耐熱性、および密着性が劣化し好ましくない。La
2O3は、40重量%以上では、耐熱性が劣化し好ましく
ない。
【0044】その他の添加可能な成分はZrO2、TiO2、Sn
O2、P2O5、ZnOなどが挙げられるが、5重量%以下まで
なら添加可能である。
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
【表5】
【0049】
【表6】
【0050】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明は、従来の面状発熱体は、サイクル寿命後の絶縁
特性劣化の観点から、300℃以下での使用に限られて
いたが、本発明の面状発熱体は、金属基体における電気
発熱素子を形成する側の表面を所定の曲率にすることに
より、高温でのヒートサイクル寿命試験を行なっても、
絶縁特性が劣化することなく、したがって高温域で使用
することができるという長所を有する。
【0051】また、本発明は、第1のホーロ層に無アル
カリ結晶化ガラスで構成されているため、耐熱性および
絶縁耐力が向上するという長所を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における面状発熱体の構成を
示す断面図である。
【図2】本発明の一実施例における電気発熱素子の平面
図である。
【図3】従来の面状発熱体の構成を示す斜視図である。
【図4】従来の面状発熱体の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 金属基体 2 第1のホーロ層 3 電気発熱素子 4 第2のホーロ層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 昭彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状の金属基体と、その金属基体上に
    形成されている絶縁性を有する第1のホーロ層と、その
    第1のホーロ層上に形成され、絶縁性を有する第2のホ
    ーロ層と、その第2のホーロ層中に埋設されている電気
    発熱素子とを備え、前記電気発熱素子の加熱時に前記第
    1および/または第2のホーロ層に実質的に圧縮応力が
    生じるように、前記金属基体の電気発熱素子側表面が所
    定の曲率を持つ凹面に形成されていることを特徴とする
    面状発熱体。
  2. 【請求項2】 前記所定の曲率が10000mmアール
    以上である請求項1記載の面状発熱体。
  3. 【請求項3】 平板状の金属基体と、その金属基体上に
    形成されている絶縁性を有する無アルカリ結晶化ガラス
    からなる第1のホーロ層と、その第1のホーロ層上に形
    成され、絶縁性を有する第2のホーロ層と、その第2の
    ホーロ層中に埋設されている電気発熱素子とを備えたこ
    とを特徴とする面状発熱体。
  4. 【請求項4】 前記第1のホーロ層の組成が、MgOが1
    6−50重量%、SiO2が7−30重量%、B2O3が5−3
    4重量%、BaOが0−50重量%、La2O3が0−40重量
    %、CaOが0−20重量%、P2O5が0−5重量%、MO2
    0−5重量%(但し、MはZr,Ti,Snのうち少なくとも一
    種の元素)からなる請求項3記載の面状発熱体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004507279A (ja) * 2000-04-18 2004-03-11 フォルヴェルク・ウント・ツェーオー、インターホールディング・ゲーエムベーハー 撹拌容器を有する食品処理器
KR20150053430A (ko) * 2013-11-08 2015-05-18 삼성중공업 주식회사 선박용 에어스포일러
CN106338898A (zh) * 2015-07-08 2017-01-18 富士施乐株式会社 加热装置、定影装置、图像形成设备及加热装置用的基材

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