JPH06103890B2 - ローカルエリアネツトワーク - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は，トークンパツシング方式によるリング型ロ
ーカルエリアネツトワークにおいて，パケツト交換デー
タ伝送の帯域変更とトークンの巡回時間監視を行うため
のタイマの監視時間の変更に係る改良をしたローカルエ
リアネツトワークに関するものである。

〔従来の技術〕

第５図はトークンパツシング方式のローカルエリアネツ
トワークの構成概略図であり，（1a），（1b），（1
c），（1d）等（１）はデータの送受信を行う一般の局
であり，（２）はリング状に形成された伝送路を表す。

第６図は第５図における（１）の内部の構成図であり，
（３）は受信データ用のバツフアであり，（４）は受信
データをデコードする回路であり，（５）はトークンの
巡回を監視するタイマ（以後,TRTと称する），（６）は
送信制御を行う回路であり，（７）は送信データ用のバ
ツフアであり，（８）は送信データが蓄積されている待
ち行列であり，（９）はトークン消失時の回復用のパケ
ツト（以後，トークン回復用パケツトと称する）を送信
する回路であり，（10）は受信データの内，自ステーシ
ヨン宛てのデータの処理を行う回路である。（11a），
（11b），（11c），（11d），（11e），（11f），（11
g）等（11）はデータの流れを示し，（12a），（12
b），（12c）等（12）は制御信号の流れを示す。

第７図は第６図における局でのTRTのリセット及び監視
時間終了タイミングを表わした図であり，（13a），（1
3b）等（13）はトークンの受信時点を表す。（14a），
（14b）等（14）はTRTのリセツト時点を表し，（15）は
TRTの監視時間の終了時点を表す。（16）は時間の経過
を表す基軸を表す。

第８図は各局の動作モードの状態遷移図であり，（17
a），（17b），（17c）等（17）は状態であり，そのう
ち（17a）はトークン巡回が正常な状態であり，（17
b），（17c）はトークンの消失の際の回復を行つている
モードである。（18a），（18b），（18c），（18d），
（18e）等（18）は各状態間の遷移を示す。

次に動作について説明する。

第５図の伝送路（２）上には，実際の伝送されるべきデ
ータと各局の送信制御をするための独特のビツトパター
ンで形成されたトークンとが存在し，リング上の各局で
は，局内の第６図の受信データデコード回路（４）で受
信データをデコードして，自局宛てのデータであれば，
受信データ処理回路（10）に取り込み，それ以外の受信
データは中継するために送信制御回路（６）に渡す。そ
して，トークンを検出後，送信データ待ち行列（８）に
ある送信待ちのパケツトを送信して，その後でトークン
を送信する。

この時のトークンの巡回監視について第６図，第７図及
び第８図を用いて説明する。

第６図の受信データデコード回路（４）においてトーク
ン受信を確認すれば、制御信号（12a）及び（12b）によ
つてTRT（５）及び送信制御回路（６）に通知する。こ
れによつてTRT（５）は第７図の時刻（14a），（14b）
等のようにリセツトされ，第６図の送信制御回路（６）
では送信待ちパケットの待ち行列（８）からのパケツト
を送信する。

この場合において，トークンを一定時間受信できない
と,TRT（５）が第７図の時刻（15）のように監視終了す
る。そしてモードは第８図の矢印（18b）の遷移を行つ
て，クレームモード（17b）に入り，トークン消失と認
識し，トークン回復用パケツトを下流局に対して連続的
に送信する。トークン回復用パケツトには各局の識別を
行うための識別番号が記されている。トークン回復用パ
ケツトの受信局は，第６図の（４）のデータデコード部
において自局の識別番号との比較を行う。その際，受信
した識別番号が自局の識別番号よりも大きい場合には，
モードは第８図の矢印（18e）の遷移を行つて中継モー
ド（17c）に入りトークン回復用パケツトを中継する。
もし，自局の識別番号の方が大きい場合は矢印（18b）
の遷移によつてクレームモード（17b）に入る。そし
て，クレームモード（17b）にあつてトークン回復用パ
ケツトを連続送信している場合，自局の識別番号よりも
大きい識別番号のパケツトを受信すればトークン回復用
パケツトの送信を止めて矢印（18c）の遷移を行つて中
継モード（17c）に入る。

これによつて，リング上には最終的にはクレームモード
にある局が１局のみになり，その他の局は中継モードに
入つていることになる。その局では自局の送信したトー
クン回復用パケツトを受信することになる。それによ
り，そのクレームモードの局がトークン回復用パケツト
の送信を中止し，トークンを再発行し，矢印（18a）の
遷移を行い，正常送信（17a）に戻る。他の中継モード
にある局はトークンを受信すれば，矢印（18d）の遷移
を行い正常送信に戻り，これによりリング全体で正常な
伝送が行える。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来のトークンの巡回監視は以上のように行われてい
た。この先行技術例としては，特開昭61−82548に示さ
れている。しかし，このような発明は，パケツトをトー
クンパツシング方式で伝送している帯域が動的に変化す
るような場合，その割合を動的に変化することが可能な
場合には，トークンの巡回時間も帯域によつて異なる。
従つて，帯域の割り当てが少ない場合は，トークンが実
際に消失していないにも拘わらずトークン監視タイマー
の監視時間が終了し，その局ではトークンが消失したも
のと誤認識してトークンを回復しようとして，クレーム
モードに入る。また，帯域の割り当てが多い場合は，ト
ークンが消失したのにクレームモードに入らずに正常送
信モードにおいてトークンを待ち続けその間伝送が中断
されてしまう。

この発明はこのような点を解決しようとするもので，リ
ング上に管理局を設けてパケツト伝送域とTRTの監視時
間の管理をし，これを受けて一般局ではTRTの時間を変
更して適切なトークン監視をさせることを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

この発明に係るローカルエリアネツトワークは，パケツ
トを伝送するための帯域と回線交換データを伝送する帯
域とからなる所定時間長の通信幅を持った情報を伝送路
に流し、この情報により通常の伝送を行う一般局を信号
の流れに関してリング状に接続し，この一般局の他に伝
送系全体の動作を制御・監視するための管理装置をもつ
管理局を設置する。

この管理局は一般局に対しパケット交換データ伝送帯域
の通信幅を通知し、一般局は通知された通信幅に対応し
てトークン受信の有無の監視時間を調整する。

〔作用〕

この発明により，一般局のトークン監視時間をパケット
を伝送するための帯域幅に応じて調整させ、一般局にお
けるトークン消失の認識が適切に行われる。

〔発明の実施例〕

発明の実施例について以下に示す。

第１図は，リング状のローカルエリアネツトワークの概
略図である。第１図における，（19a），（19b），（19
c），（19d）等（19）は，通常の伝送を行う第６図の構
成を持つ一般局（以下，一般局という）であり，（20）
はリングの制御及び監視をするための管理装置をもつた
局（以下，管理局という）である。（２）はリング上の
各ノードを結合する伝送路を表す。伝送路上にはパケツ
ト交換データを伝送するための帯域（以下，パケツト伝
送帯域という）と，その他の一般情報を伝送する帯域
（以下，回線伝送帯域という）とからなる一定時間長の
通信信号幅をもつた情報を伝送路上に流す。（21）は伝
送される方向を示す矢印である。

第２図は，管理局によるパケツト伝送帯域の変更を行う
手順を表したものであり，ステツプ（25a）は処理の開
始を示し，ステツプ（25b）は処理の終了を示す。ステ
ツプ（26a）はトークンの受信の認識を示し，ステツプ
（26b）は管理局より出す帯域変更通知の管理用パケツ
トの送信を示し，ステツプ（26c）はリングを一周して
きた帯域変更通知の管理用パケツトの受信を示し，ステ
ツプ（26d）はすべての一般局において帯域変更通知が
認識された後に管理局より出す帯域情報及びTRT監視時
間値の管理用パケツトの送信を示し，ステツプ（26e）
はリングを一周してきた帯域情報及びTRT監視時間値の
管理用パケツトの受信を示し，ステツプ（26f）は管理
局からのトークンの発行を示す。（27a），（27b），
（27c），（27d），（27e），（27f），（27g）等の矢
印（27）は処理の方向を示す矢印を示す。

第３図は，管理局から一般局へのパケツト伝送帯域及び
TRT監視時間値の通知を行う際の通信経路の一例を示し
たものであり，（22a），（22b），（22c），（22d），
（22e）等の矢印（22）は隣接下流局へのパケツト伝送
帯域変更通知の通信経路を表し，（23a），（23b），
（23c），（23d），（23e）等の矢印（23）は隣接下流
局へのパケツトの伝送帯域情報及びTRT監視時間値の通
信経路を表す。（24a），（24b），（24c），（24d），
（24e）等（24）は各局における送受信を行う時点を表
す。

第４図は第１図の伝送路（２）を伝わる情報を表わし，
第４図（ａ）の形式のデータが流れている。一定時間長
の通信信号の125μＳ毎に流れるデータのうち，パケツ
ト帯域の信号が伸縮し，そのぶん回線伝送帯域が縮ま
り，または伸びる。

このパケツト帯域の信号をひろい上げ，局で組立ててデ
ータを得る。トークンは，例えば第４図（ｃ）の形で表
現される。

また，パケツト伝送帯域の帯域幅を変更したり，一般局
のトークン監視タイマーの監視時間を変更指示する管理
パケツトの構成例としては，第４図（ｂ）の形となる。

次に動作について説明する。

第１図のようにリング上には，通常の伝送を行うための
一般局とパケツト伝送帯域の変更及び監視等のようなリ
ング全体の動作制御と監視を行うような管理局が設けら
れている。

管理局では，パケツト伝送帯域に対して，通常のトーク
ン捕捉時に送信できるパケツトとトークン消失検出時に
連続送信できるトークン回復用パケツトの他に，パケツ
ト伝送帯域の変更に用いる管理用パケツトを送信するこ
とがきる。パケツト伝送帯域の変更を行う際は，第２図
に示されたように，最初，管理局でパケツト伝送帯域中
のトークンを捕捉する。そして，各局に対して，パケツ
ト伝送帯域の変更を通知するために，下流局に対して，
帯域変更通知情報を乗せた管理用パケツトを連続的に送
信する。これによつて第３図の矢印（22a）の通信経路
により第６図の構成を持つ下流局Ａはこの管理用パケツ
トを受信し，これにより，パケツト伝送帯域の変更が行
われることを認識し現在自局で用いているTRT（５）の
監視時間値を無効にしTRTの終了は無視する。この時点
で局Ａは中継モードに入る。そして，この管理用パケツ
トを中継し，矢印（22b）の通信経路により局Ａと同じ
構成をもつ下流局Ｂに対して通知する。この時点で局Ｂ
も中継モードに入る。順次この動作を繰り返し，矢印
（22e）の通信経路を経て，帯域変更通知情報を乗せた
管理用パケツトは管理局において受信される。これによ
つて管理局では，リング上のすべての局において帯域変
更通知情報が通知されたと認識する。

次に，例えば第４図（ｂ）に示すような変更後の帯域情
報とその場合のTRTの監視時間値を乗せた，管理用パケ
ツトを矢印（23a）の経路によつて局Ａに対して通知す
る。この時，局Ａでは自局のTRT監視時間値を設定し,TR
Tの終了を有効とする。

そして，この管理用パケツトを矢印（23b）の経路で局
Ｂに送信する。順次この動作を行い，矢印（23e）の経
路でこの管理用パケツトは管理局において受信される。
これによつて，管理局では，リング上のすべての局にお
いてパケツト伝送帯域の変更が終了し，同時にそれに対
応するTRTの監視時間値も各局に再設定されたことにな
る。

次に管理局では，新しく割り当てられたパケツト伝送帯
域中にトークンを再発行して，正常送信に移る。

以上の実施例では伝送路が物理的にリング状に構成さ
れ，パケツト伝送帯域が可変であり，かつ，そのパケツ
ト伝送帯域においてはトークンパツシング方式で伝送す
るようなローカルエリアネツトワークに関する例である
が，伝送路が物理的にバス状に構成され，信号は循環的
に流されるローカルエリアネツトワークにおいても適応
できる。

〔発明の効果〕

以上のように，この発明では，パケット伝送帯域が可変
であるローカルエリアネットワークにおいて、伝送路上
に管理局を設けて、そこからパケット伝送帯域を一般局
に通知し、一般局ではトークンの監視時間を調整するの
で、トークンの消失を正確に判定でき、トークン消失時
の伝送の中継を少なくし，パケツト伝送の品質を高める
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例である管理局を取り付けたリン
グ状のローカルエリアネツトワークの構成概略図，第２
図は管理局におけるパケツト伝送帯域変更時の処理手順
について示した図，第３図はパケツト伝送帯域変更時に
おける管理局から他の各局へ通知の際の通信経路につい
て示した図，第４図（ａ）は伝送路上を伝わる情報を示
す図，第４図（ｂ）は組立てられた管理パケツトの例を
示す図，第４図は（ｃ）はトークンの例を示す図，第５
図は管理局を取り付けないトークンリングローカルネツ
トワークの構成例を示す図，第６図はパケツトをトーク
パツシング方式で伝送する場合の局の構成例を示す図，
第７図は第６図における局でのTRTのリセツト及び監視
時間終了タイミングについて示した図，第８図は第６図
における局の内部の状態遷移を示した図である。 （１）はトークンリングローカルエリアネツトワークの
局，（２）は局間を結ぶ伝送路，（３）は局内の受信デ
ータのバツフア，（４）は受信データのデコード回路，
（５）はTRT,（６）は送信制御回路，（７）は送信バツ
フア，（８）はトークンの巡回時に送信することのでき
る送信データのバツフア，（９）はトークン回復パケツ
ト生成回路，（10）は受信データの処理回路，（11）は
局内のデータの流れ，（12）は制御信号の流れ，（13）
は局におけるトークン受信時刻，（14）はTRTのリセツ
ト時刻，（15）はTRTの監視時間終了時刻，（16）は時
間の経過を表す基軸，（17）は各局における状態，（1
8）は状態間の遷移を表す矢印，（19）はパケツト伝送
帯域の変化するリング型ローカルエリアネツトワークに
おける一般局，（20）は管理局，（21）は伝送の方向，
（22）はパケツト伝送帯域変更通知の通信経路，（23）
はパケツト伝送帯域情報及びTRT監視時間値の通信経
路，（24）は各局での送受信，（25）は管理局でのパケ
ツト伝送帯域変更の際の処理の開始及び終了，（26）は
各処理，（27）は各処理時間の順序を表す矢印を示す。 図中，同一符号は同一或いは相当部分を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】パケット交換データ伝送帯域と回線交換デ
   ータ伝送帯域とからなる所定の通信幅をもった情報を伝
   送する伝送路と、所定時間におけるトークン受信の有無
   を監視し前記トークンの受信によりパケットを送信する
   一般局と、前記伝送路と前記一般局を含んだ伝送系を管
   理する管理局とを備えたローカルエリアネットワークに
   おいて、前記管理局は前記一般局に前記パケット交換デ
   ータ伝送帯域の通信幅を通知し、前記一般局は前記管理
   局より通知された前記パケット交換データ伝送帯域の通
   信幅に対応して前記トークン受信の有無の監視時間を調
   整することを特徴とするローカルエリアネットワーク。