JP3728937B2 - リング状ネットワークのデータ伝送システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マスタ局及び複数のスレーブ局でリング状ネットワークを構築し、このリング状ネットワークに伝送フレームを2周させ、各局で伝送フレームの一周目と二周目とで異なる形態の処理を行うことによりデータ交換処理を完結させるプロトコルを有するリング状ネットワークにおけるデータ伝送システムに関し、局遅延時間を減少させるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のリング状ネットワークにおけるデータ転送システムとしては、例えば図11に示すように、データを収集/配信するマスタ局Mと、このマスタ局Mに対して自局データを授受する複数例えば4つのスレーブ局A〜Dとが伝送路Tを介してリング状に接続されてリング状ネットワークを構築し、このリング状ネットワークに1つの伝送フレームを二周させ、各局が一周目と二周目とで異なる状態、操作を行うことでデータ交換処理を完結させるプロトコルを持つデータ転送システムが提案されている。
【0003】
その一例は、マスタ局Mが送出した一周目のデータ収集フレームに自局のデータを追加しながら中継送信し、さらに二周目のデータ収集フレームから自局の追加したデータを除去することにより、伝送効率向上を図りながらデータ交換を行うようにしている。
【0004】
すなわち、図12に示すように、マスタ局Mはデータを収集/交換するために、先ず、各スレーブ局A〜Dの持つデータ、ステータスなどを収集するための制御コードを含む伝送フレームFをスレーブ局A〜Dに送信する。
【0005】
マスタ局Mは、先ず一周目にデータ収集フレームであることを表すフレーム識別コードを付加したデータ収集フレームCFをスレーブ局A〜Dに送信する。
各スレーブ局A〜Dは、受信待ちモードとなっており、データ収集フレームCFを受信すると、そのフレーム識別コード部を解析し、受信フレームがデータ収集フレームであることを認識すると、追加送信モードに遷移して、自局データをデータ収集フレームCFにおけるヘッダの次に配置されるデータ部の一番最後尾に付加して後続局に送信し、送信が終わると、続いて自局データ除去/中継送信モードに遷移し、二周目のフレーム受信を待つ。
【0006】
全てのスレーブ局A〜Dが順次自局データを付加した状態で、データ収集フレームCFはリング状ネットワークを一巡して最初にフレームを送出したマスタ局Mに戻る。
【0007】
フレームを生成・送出したマスタ局Mは、スレーブ局と同様にそのフレームに自局のデータ、ステータスを付加し、二周目フレームSFとしてスレーブ局A〜Dに中継送信する。
【0008】
二周目フレームSFを受信した各スレーブ局A〜Dは、順次自局で付加したデータを除去していき、最終的にフレームを最初に送出したマスタ局には自局の追加したデータのみが戻ってくる。
【0009】
このように伝送フレームを2巡させるトータルフレーム方式においては、リング状ネットワークに接続された各局は、接続順や位置に関係なく互いにデータを交換することができ、且つ追加と削除を交互に行うことにより、トークンパス方式に比較して伝送効率を上げることができる。
【0010】
リング状ネットワークにおいては、伝送効率、また各局が持つ伝送データバッファ資源などを考慮し、受信フレームが全て受信される以前に状態を遷移し、中継送信動作を開始するのが一般的である。したがって、宛先局アドレス等と共にフレームを定義し、受信可否、状態遷移などの制御情報として使用される重要な情報であるフレーム識別コードは、通常フレームの先頭側に配置される。
【0011】
各局は、フレーム受信時、フレーム制御コードなどを含むヘッダ部を一端バッファに格納し、解析をした後、受信状態から次の中継/送信状態やフレーム除去などの動作を行い、中継送信を開始する。受信から中継送信開始までの時間が短いほど、各局で消費する遅延時間が少なくなり、伝送効率が上がる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のトータルフレーム方式を採用したリング状ネットワークにおけるデータ伝送システムにあっては、各局で消費する遅延時間が少ないことにより、マスタ局で、所定の伝送フレームを送信中にリングを一巡して戻ってきた伝送フレームを受信することが生じ、この受信した伝送フレームを自局で削除しないためには、遅延バッファを設ける必要があり、この遅延バッファの遅延時間はリング状ネットワークの構築状況に応じた最大遅延時間に設定するのが一般的である。
【0013】
ところが、遅延バッファの遅延時間を長く設定すると、マスタ局での局遅延が発生し、トータルフレーム方式の第1の目的であるネットワークの伝送効率が低下するという未解決の課題がある。
【0014】
また、共通のリング状ネットワークにトータルフレーム方式の伝送方式と、一般に知られているトークンリング方式等の他の伝送方式を組み合わせて、メッセージ伝送機能等の一般のネットワークとしての機能もカバーするようにネットワークシステムにおいては、トータルフレーム方式以外の方式を使用しているときでも常にマスタ局で遅延バッファが介在することになり、伝送効率が低下するという未解決の課題もある。
【0015】
そこで、本発明は上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、マスタ局の局遅延を最小限に抑えて伝送効率の低下を防止することができるリング状ネットワークにおけるデータ伝送方式を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係るリング状ネットワークにおけるデータ伝送システムは、データを収集/配信するマスタ局と、該マスタ局に対して自局データを授受する複数のスレーブ局とがリング状ネットワークに接続され、且つ前記リング状ネットワークに1つの伝送フレームを二周させ、各局が一周目と二周目とで異なる形態の処理を行うことでデータ交換処理を完結させるようにしたリング状ネットワークのデータ伝送システムにおいて、前記マスタ局は、前記リング状ネットワークに伝送フレームを送出中に当該リング状ネットワークを1周した当該伝送フレームを受信したときに伝送フレームの送出が終了するまでの間に受信した伝送フレームを格納する遅延バッファと、前記リング状ネットワークに接続されているスレーブ局数を検出し、検出したスレーブ局数に基づいて前記遅延バッファを必要とするか否かを判定するバッファ要判定手段と、該バッファ要判定手段の判定結果が前記遅延バッファを必要としない状態であるときに前記遅延バッファを介することなく直接伝送フレームを受信する伝送フレーム受信切換手段とを備えていることを特徴としている。
【0017】
この請求項1に係る発明においては、バッファ用判定手段で、リング状ネットワークに接続されているスレーブ局数が多く、これら各スレーブ局での局遅延時間の合計時間が長くなって、マスタ局で伝送フレームの送信が終了した後に一巡した伝送フレームを受信する場合には、遅延バッファを介することなく直接伝送フレームを受信し、各スレーブ局の局遅延時間の合計時間が短くマスタ局で伝送フレームの送信中に一巡した伝送フレームを受信するときには遅延バッファを介して伝送フレームを受信する。
【0018】
また、請求項2に係るリング状ネットワークにおけるデータ伝送方式は、請求項1に係る発明において、前記リング状ネットワークに伝送フレームを送信中に一巡した伝送フレームを受信したときに、伝送フレーム未伝送量に基づいて前記遅延バッファの必要バッファ量を設定する遅延時間設定手段を備えていることを特徴としている。
【0019】
この請求項2に係る発明においては、遅延時間設定手段で、リング状ネットワークに対して伝送フレームを送信中に一巡した伝送フレームを受信したときに伝送フレーム未伝送量に基づいて必要な遅延バッファ量を算出し、可変遅延バッファを設定することにより、遅延時間を最適化する。
【0020】
さらに、請求項3に係るリング状ネットワークにおけるデータ伝送方式は、データを収集/配信するマスタ局と、該マスタ局に対して自局データを授受する複数のスレーブ局とが接続されたリング状ネットワークに対して、1つの伝送フレームを二周させ、各局が一周目と二周目とで異なる形態の処理を行うことでデータ交換処理を完結させるようにした第1のデータ伝送方式と他の伝送フレームを使用した第2のデータ伝送方式とで時分割でデータ伝送するようにしたネットワークシステムにおいて、前記マスタ局に設けられた前記リング状ネットワークを管理する処理手段と、前記リング状ネットワークに伝送フレームを送出中に当該リング状ネットワークを1周した当該伝送フレームを受信したときに伝送フレームの送出が終了するまでの間に受信した伝送フレームを格納する遅延時間を変更可能な遅延バッファと、前記処理手段で第1の伝送方式を選択したときに前記遅延バッファを介して伝送フレームを受信し、第2の伝送方式を選択したときに前記遅延バッファを介することなく伝送フレームを受信するようにした受信切換手段とを備えていることを特徴としている。
【0021】
この請求項3に係る発明においては、遅延時間を必要とする第1の伝送方式と、トークンリング方式等の他の遅延時間を必要としない第2の伝送方式とを組み合わせてリング状ネットワークを使用する場合に、第1の伝送方式を使用する場合には、遅延バッファを使用して伝送フレームの受信を行い、第2の伝送方式を使用する場合には遅延バッファを使用することなく伝送フレームを受信し、伝送方式に応じて遅延バッファを介在させるか否かを選択する。
【0022】
さらにまた、請求項4に係るリング状ネットワークにおけるデータ伝送方式は、請求項3に係る発明において、前記受信切換手段が、伝送フレームを監視するフレーム監視制御回路で構成されていることを特徴としている。
【0023】
この請求項4に係る発明においては、伝送フレームを監視するフレーム監視制御回路で遅延バッファを介在させるか否かの切換えをハードウェアで行うことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の第1実施形態の概略構成を示すブロック図であり、リレー、スイッチ等のオン/オフ機器を制御する信号を出力する3台の出力装置SO1 〜SO3 と、リレー、スイッチ等のオン/オフ機器の状態信号を入力する2台の入力装置SI1,SI2 と、各出力装置SO1 〜SO3 に対して出力指令データを送出して、オン/オフ機器の制御を行うと共に、各入力装置SI1,SI2 からのオン/オフ機器の状態を表す状態データを取込んでシステムの監視等を行うコンピュータで構成される1つのファクトリーオートメーション用の制御装置CRとが、制御装置CRを上流として、その下流側に順次局を構成する入力装置SI1 、出力装置SO1 、出力装置SO2 、入力装置SI2 及び出力装置SO3 の順となるように伝送路Tでリング状に接続されてリング状ネットワークが構築されている。
【0025】
制御装置CRは、電源が立ち上がって起動がかかったときに、ネットワークに接続されている各出力装置SO1 〜SO3 及び各入力装置SI1,SI2 の接続状態を把握し、これに基づいて固定長の伝送フレームFのフォーマットを決定して、このフォーマットに従って各出力装置SO1,SO2 及び各入力装置SI1,SI2 に対して伝送フレームFに対するデータアクセス位置をデータアクセス情報として通知する。
【0026】
また、制御装置CRは、出力装置SO1,SO2 及び入力装置SI1,SI2 に対してアクセスする要求が発生したときに、出力装置SO1,SO2 に対する出力指令データを書込んだ伝送フレームFを生成して、これを伝送路Tに送出し、この伝送フレームFがリング状ネットワークを一巡して戻ってきたときに伝送フレームFに書込まれている入力装置SI1,SI2 の状態データを読込むと共に、受信した伝送フレームFを除去するようにしている。
【0027】
そして、2台の制御装置CR1 及びCR2 は、図2に示すように、上流側から入力側信号線11を介して伝送されてくる入力フレームがセレクト信号SL によって切換えられるセレクタ12に供給され、このセレクタ12の一方の出力端子to1側が遅延バッファ13を介して他の同様にセレクト信号SL によって切換えられるセレクタ14の一方の入力端子ti1に、他方の出力端子to2が直接スルーライン15を介して他のセレクタ14の他方の入力端子ti2に接続され、他方のセレクタ14から入力フレームを取り込むように構成されている。
【0028】
各セレクタ12及び14は入力されるセレクト信号SL が論理値“0”であるときに遅延バッファ13を選択し、論理値“1”であるときにスルーライン15を選択する。
【0029】
また、遅延バッファ13は、自己が伝送フレームを送信している最中に、リング状ネットワークを一巡してきた伝送フレームの先頭を受信したときに、自己が送信中の伝送フレームの残り伝送時間以上の遅延時間を有する例えばシフトレジスタで構成されている。
【0030】
そして、セレクタ14と自己が出力する伝送フレームを格納する出力バッファ16とを切換回路17で選択して出力側信号線18に接続するようにし、フレーム終了検出回路18で出力バッファ16から送出される伝送フレームFの最終位置にある特別な符号を持たせたエンドデリミタ部EDを検出するまでは、切換回路17を出力バッファ16側として伝送フレームFの送出を継続し、フレーム終了検出回路18で伝送フレームFのエンドデリミタ部EDを検出したときに切換回路17をセレクタ14側に切換えて、ネットワークを一巡してきた伝送フレームFを受信する。
【0031】
さらに、2台の制御装置CR1 及びCR2 は、図3の処理を実行し、先ず、ステップS1で、自己がマスタ制御装置となるか否かを判定する。この判定は、例えば、各制御装置CR1 及びCR2 に予めマスタ選択用のハードウェアスイッチを設けておき、これらの何れか一方のハードウェアスイッチのみをオン状態としておくことにより、自己のハードウェアスイッチがオン状態であるか否かを判別することにより、マスタ制御装置となるか否かを判別する。
【0032】
ハードウェアスイッチがオフ状態である制御装置は、ステップS2に移行して、後述する図3の出力装置及び入力装置と同様の伝送処理を起動してから処理を終了し、ハードウェアスイッチがオン状態である制御装置は、ステップS3に移行する。
【0033】
このステップS3では、前述した第1の実施形態における制御装置CRと同様に、リング状ネットワークに接続されている各局の構成を把握する接続情報の収集を行ってからステップS4に移行し、伝送フレームFのフォーマットを決定する。
【0034】
この伝送フレームFのフォーマット例としては、図5に示すように、フレームの先頭を示すスタートデリミタ部SDと、フレーム種別を表すフレーム制御部FCと、データ部DTと、フレームの検査を行うフレームチェックシーケンス部FCSとフレームの終了を示すエンドデリミタ部EDとで構成されている。
【0035】
そして、データ部DTの内容即ちデータ及びデータ長などは上述したネットワークの接続情報によって決定される。
この第1の実施形態では、前述したように、制御装置CRの下流側に入力装置SI1 、出力装置SO1 、出力装置SO2 及び入力装置SI2 が順次正常に接続されており、且つ2台の制御装置CR1 及びCR2 の管理対象となる出力装置SOi (i=1,2)及び入力装置SIj (j=1,2)が異なる場合には、データ部DTの内容は、先頭に入力装置SI1 に対する書込データ量がAバイトのデータ領域DT1 を設定し、以下順次出力装置SO1 に対する読取データ量がBバイトのデータ領域DT2 、出力装置SO2 に対する読取データ量がCバイトのデータ領域DT3 及び入力装置SI2 に対する書込データ量がDバイトのデータ領域DT4 を夫々設定する。
【0036】
また、2台の制御装置CR1 及びCR2 が共通の出力装置SOi に対してアクセスする場合には、この出力装置SOi に対する制御データを異なる2つのデータ領域に分けて設定する。
【0037】
次いで、ステップS5に移行して、決定された伝送フレームFのフォーマットに基づいて自局以外の制御装置即ちマスタ制御装置以外の制御装置と出力装置SO1,SO2 及び入力装置SI1,SI2 とに伝送フレームFに対するアクセス位置及びデータ長でなるアクセス位置情報を通知する。
【0038】
次いで、ステップS6に移行して、接続スレーブ局数NS が予め設定した設定値K以上であるか否かを判定する。この判定は、各スレーブ局が有する直遅延時間の合計時間が伝送フレームFの送出開始から送出終了までの伝送時間より長いか否かを判定するものであり、NS <Kであるときには、伝送フレームFの送信中に一巡した伝送フレームFの先頭を受信するものと判断してステップS7に移行し、セレクト信号SL を論理値“0”に設定して、遅延バッファ13を介して伝送フレームを受信するようにし、NS ≧Kであるときには、伝送フレームFの送信中に一巡した伝送フレームFの先頭を受信することがないものと判断してステップS8に移行して、セレクト信号SL を論理値“1”に設定して、スルーライン15を選択して、一巡した伝送フレームFを直接受信するようにする。
【0039】
次いでステップS9に移行して、自己が管理する出力装置SO1 及び又はSO2 に対する制御データを決定されたフォーマットのデータ領域に書込んで伝送フレームFを生成し、これを送信バッファに格納し、次いでステップS10に移行して、送信バッファに格納されている伝送フレームFを下流側の出力装置SO1 に送出する。
【0040】
次いで、ステップS11に移行して、一巡した伝送フレームFを受信したか否かを判定し、伝送フレームFを受信していないときにはこれを受信するまで待機し、伝送フレームFを受信したときにはステップS12に移行する。
【0041】
このステップS12では、伝送フレームFにおけるデータ部DTの自己が必要とするデータ領域の状態データを読込み、次いで、ステップS13に移行して、受信した伝送フレームFを再度下流側の出力装置SO1 に送出する。
【0042】
次いで、ステップS14に移行して、2巡した伝送フレームFを受信したか否かを判定し、伝送フレームFを受信していないときにはこれを受信するまで待機し、伝送フレームFを受信したときにはステップS15に移行する。
【0043】
このステップS15では、受信した伝送フレームFをリング状ネットワークから除去してから前記ステップS9に戻る。
このとき、ステップS15で伝送フレームFをネットワークから除去した後に、タイマ処理を介挿することにより、伝送フレームFを周期的に伝送することが可能となり、またステップS15で処理を終了させて、割込み等によって伝送フレームFの送信をイベント起動することもできる。
【0044】
図3の処理において、ステップS6の処理がバッファ要判定手段に対応し、ステップS7,S8及びセレクタ12,13で伝送フレーム受信切換手段に対応している。
【0045】
また、マスタ制御装置CRM 以外の制御装置と出力装置SO1,SO2 及び入力装置SI1,SI2 は、図4の伝送処理を実行する。
この伝送処理は、先ず、ステップS21で、マスタ制御装置CRM から自己宛のアクセス位置情報を含む伝送フレームを受信したか否かを判定し、伝送フレームを受信していないときには受信するまで待機し、受信したときには、ステップS22に移行して、アクセス位置情報を後述する伝送制御回路10の読込カウンタ回路29又は書込カウンタ回路30にセットする。
【0046】
次いで、ステップS23に移行して、出力装置SO1,SO2 や制御装置CR1 及び又はCR2 への送信データがあるか否かを判定し、送信データがあるときにはステップS24に移行して、送信データを後述する出力バッファ26に格納してからステップS25に移行し、送信データがないときにはそのままステップS25に移行する。
【0047】
ステップS25では、伝送フレームFを受信したか否かを判定し、伝送フレームFを受信していないときにはこれを受信するまで待機し、受信したときにはステップS26aに移行して、受信回数NをインクリメントしてからステップS26bに移行して、受信回数Nが“1”であるか否かを判定する。
【0048】
伝送フレームFの受信回数Nが“1”であるときには、伝送フレームFの1回目の受信であると判断してステップS27に移行し、アクセス位置情報に基づいて伝送制御回路20を制御することにより伝送フレームFに対するデータの書込処理を実行してから前記ステップS25に戻る。
【0049】
一方、ステップS26の判定結果が伝送フレームFの受信回数Nが“2”であるときには、伝送フレームFの2回目の受信であると判断してステップS28に移行し、アクセス位置情報に基づいて伝送制御回路20を制御することにより伝送フレームFに対するデータの書込処理を実行してからステップS29に移行して、受信回数Nを“0”にクリアしてから前記ステップS23に戻る。
【0050】
ここで、伝送制御回路20は、図6に示すように、入力側の伝送路1に接続されて伝送フレームFを受信する入力側信号線21と、この信号線21に切換回路22を介して接続され他端が出力側の伝送路Tに接続された出力側信号線23と、入力側信号線21にスイッチング回路24を介して接続された受信バッファ25と、切換回路22に接続された出力バッファ26とを備えている。
【0051】
また、伝送制御回路20は、入力側信号線21に接続されたフレーム検出回路27及びクロック抽出回路28を有する。
フレーム検出回路27は、伝送フレームFの先頭に位置するスタートデリミタ部SDを抽出するもので、このスタートデリミタ部SDの抽出は、予めスタートデリミタ部SDに特別な符号を持たせ、これを検出することにより行う。
【0052】
そして、フレーム検出回路27は最初に伝送フレームFのスタートデリミタ部SDを検出したときに書込カウンタ回路20に対してフレーム検出信号FS1 を出力し、2回目に伝送フレームFのスタートデリミタ部SDを検出したときに読込カウンタ回路29に対してフレーム検出信号FS2 を出力するように構成されている。
【0053】
また、クロック抽出回路28は、PLL(フェイス ロックド ループ)回路を含んで構成され、例えば伝送フレームFのスタートデリミタ部SDの前に“1”“0”を繰り返す同期確立用のプリアンブル部を設け、このプリアンブル部を受信したときに、これに同期したクロックパルスCLKを出力する。
【0054】
そして、フレーム検出回路27のフレーム検出信号FS及びクロック抽出回路28のクロックパルスCLKが読込カウンタ回路29及び書込カウンタ回路30に供給される。
【0055】
読込カウンタ回路29は、前述したアクセス位置情報に含まれるアクセス位置に対応するバイト数とデータ長とが予めセットされ、フレーム検出回路27からのフレーム検出信号FSが入力されたときに起動され、クロック抽出回路28によって伝送フレームFから抽出されたクロックパルスCLKでカウントアップし、そのカウント値がアクセス位置に対応するバイト数に達すると、読込開始位置が到来したものとして読込切換信号RSをオン状態とし、これをスイッチング回路24に出力することにより、このスイッチング回路24がオン状態となって受信バッファ15に必要なデータが格納され、その後カウント値が読込データ長に対応する値に達すると、読込切換信号RSをオフ状態とし、スイッチング回路24をオフ状態として受信バッファ25への読込データの格納を終了する。
【0056】
書込カウンタ回路30も同様に、アクセス位置情報に含まれるアクセス位置に対応するバイト数とデータ長とが予めセットされ、フレーム検出回路27からのフレーム検出信号FSが入力されたときに起動され、クロック抽出回路28によって伝送フレームFから抽出されたクロックパルスCLKでカウントアップし、そのカウント値がアクセス位置に対応するバイト数に達すると、書込開始位置が到来したものとして書込切換信号WSをオン状態とし、これを切換回路22に出力することにより、この切換回路24を出力バッファ26側に切換え、この出力バッファ26に予め格納されているオン/オフ機器の状態を表す状態データが出力側信号線23に送出されその後カウント値が書込データ長に対応する値に達すると、書込切換信号WSをオフ状態とし、切換回路22を入力信号線21側に切換えて、書込データに続けて伝送フレームの後続するデータ領域、フレームチェックシーケンス部FCS及びエンドデリミタ部EDを出力側信号線23に送出する。
【0057】
次に、上記第1の実施形態の動作を説明する。
今、リング状ネットワークに接続されている複数の制御装置CR1 及びCR2 中から選択された1台をマスタ制御装置CRM とし、このマスタ制御装置CRM で、リング状ネットワークに接続されている装置の接続情報を収集して、これら間のデータの授受を行うための伝送フレームFのフォーマットを決定し、決定されたフォーマットに基づいて各装置に伝送フレームFに対するアクセス位置及びデータ長を通知し、次いで接続されているスレーブ局数NS が設定値K以上であるか否かを判定し、この実施形態のようにスレーブ局数NS が5程度であって設定値Kより少ないので、ステップS7に移行して、セレクト信号SL が論理値“0”に設定される。
【0058】
このため、マスタ制御装置の入力側信号線11に介装されたセレクタ12及び14が夫々遅延バッファ13側に切換えられ、入力側信号線11から入力される入力フレームFが遅延バッファ13を介して入力されるように設定される。
【0059】
その後、自己の管理下にある出力装置SOi に対する制御データを所定のデータ領域に格納した伝送フレームFを生成して、これを下流側の出力装置SO1 に伝送路1を介して送出する。
【0060】
この伝送フレームFを出力装置SO1 で受信すると、この出力装置SO1 ではデータの読込みのみで送信データがないので、出力バッファ16にはデータが格納されていないと共に、1巡目の伝送フレームFを受信したことにより、フレーム検出回路27からフレーム検出信号FS1 が書込カウンタ回路30に出力されて、この書込カウンタ回路30が起動されてクロック抽出回路28のクロックパルスCLKをカウントアップすることになるが、書込カウンタ回路30にはアクセス位置及びデータ長に対するプリセット値が設定されていないので、カウント値のカウントアップにかかわらず書込切換信号WSはオフ状態を維持するので、切換回路22は入力側信号線21を選択した状態に維持される。
【0061】
このため、入力信号線21に入力された伝送フレームFは単に中継されるだけでそのまま切換回路22を介して出力信号線23から下流側の入力装置SI1 に送出される。
【0062】
この入力装置SI1 では、例えばマスタ制御装置CRM のみに状態データを送信するように設定されているものとすると、この状態データが出力バッファ26に格納されていると共に、書込カウンタ回路30にアクセス情報に含まれるアクセス位置及びデータ長に対応するプリセット値が設定されているので、1巡目の伝送フレームを受信したときに、伝送フレームFにおけるデータ部DTの指定されたデータ領域に状態データを書込んだ後、伝送フレームFを下流側の制御装置CR2 に送出する。
【0063】
この制御装置CR2 では、出力装置SO2 に対して制御データを送信する必要があり、この制御データが出力バッファ26に格納されていると共に、書込カウンタ回路30にアクセス情報に含まれるアクセス位置及びデータ長に対応するプリセット値が設定されているので、1巡目の伝送フレームを受信したときに、データ部DTの所定データ領域に制御データを書込んだ後、伝送フレームFを下流側の入力装置SI2 に伝送する。
【0064】
この入力装置SI2 では制御装置CR2 に対して状態データを送信する必要があるものとすると、この状態データが出力バッファ26に格納されていると共に、書込カウンタ回路30にアクセス情報に含まれるアクセス位置及びデータ長に対応するプリセット値が設定されているので、1巡目の伝送フレームを受信したときに、データ部DTの所定データ領域に状態データを書込んだ後、伝送フレームFを下流側の出力装置SO2 に伝送する。
【0065】
この出力装置SO2 では、前述した出力装置SO1 と同様に書込データがないので、単に伝送フレームFを中継して、これを下流側のマスタ制御装置CRM に送出する。
【0066】
このマスタ制御装置CRM では、スレーブ局数が少ないことにより、最初の伝送フレームFの送信中に、1巡してきた伝送フレームFを受信することになるが、このとき前述したように入力側信号線11がセレクタ12を介して遅延バッファ13に接続されており、この遅延バッファ13で一巡してきた伝送フレームFを受信する。
【0067】
そして、最初の伝送フレームFの送信が完了した時点でフレーム終了検出回路18によって切換回路17がセレクタ14側に切換えられることにより、遅延バッファ13で受信した一巡した伝送フレームFの処理を行う。すなわち、受信した伝送フレームFのデータ部DTに書込まれているデータ領域のうち自己の必要とするデータ領域の状態データを読込んだ後、伝送フレームFを再度下流側の出力装置SO1 に送出する。
【0068】
この出力装置SO1 では、伝送フレームFを受信したときに、伝送回数Nが“2”となって2巡目を表すので、読込処理を実行する。この読込処理は、アクセス位置情報に従って、伝送フレームFにおけるデータ部DTの所定データ領域から制御データを読出し、これを受信バッファ25に複写した後、伝送フレームFを下流側の入力装置SI1 に送出する。
【0069】
この入力装置SI1 では、読込データがなく、読込カウンタ回路29にプリセット値が設定されていないので、受信バッファ25に伝送フレームFの制御データが複写されることはなく、伝送フレームFが中継されるだけでそのまま出力信号線23を経て下流側の制御装置CR2 に送出する。
【0070】
この制御装置CR2 では、伝送フレームFのデータ部DTに書込まれているデータ領域のうち自己の必要する状態データをアクセス位置情報に基づいて読込んだ後、伝送フレームFを下流側の入力装置SI2 に送出する。
【0071】
この入力装置SI2 では、読込データがないので、伝送フレームFをそのまま中継して下流側の出力装置SO2 に送出し、この出力装置SO2 で伝送フレームFのデータ部DTに書込まれているデータ領域のうちアクセス位置情報に基づいくデータ領域の制御データを読込んだ後、伝送フレームFを下流側のマスタ制御装置CRM に送出する。
【0072】
このマスタ制御装置CRM では、2巡してきた伝送フレームFを再度遅延バッファ13を介して受信し、一巡目の伝送フレームFの伝送が終了した時点で、この伝送フレームFをリング状ネットワークから除去した後、直ちに又は所定時間経過後に新たな伝送フレームFを生成して、これを下流側の出力装置SO1 に送出する。
【0073】
一方、マスタ制御装置CRM で、伝送フレームFを生成する際に、リング状ネットワークに接続されているスレーブ局数NS が設定値K以上であるときには、各スレーブ局での局遅延時間がマスタ制御装置CRM から送信する伝送フレームFの送信開始から送信完了迄の伝送時間以上となるので、図3のステップS6からステップS8に移行して、論理値“1”のセレクト信号SL が出力されることにより、マスタ制御装置CRM の入力側信号線11がセレクタ12によってスルーライン15に接続され、入力された伝送フレームFがスルーライン15を通じて直接受信されるので、直ちに一巡目又は二巡目の処理が実行されることになり、不必要な遅延バッファが介装されることにより、受信待ち状態が発生して、伝送効率を低下させることを確実に防止することができる。
【0074】
次に、本発明の第2の実施形態を図7について説明する。
この第2の実施形態は、遅延バッファを通じて受信するか否かを選択する場合に代えて、遅延時間を変更可能な可変遅延バッファを適用して、遅延時間を最小限にするようにしたものである。
【0075】
この第2の実施形態では、伝送フレームを受信する受信回路が、図7に示すように、入力側信号線11に局間の周波数誤差を吸収・補正するためのエラスティックバッファ31が接続され、このエラスティックバッファ31から出力される入力伝送フレームが所定N(Nは正の整数)ビットの遅延が可能で、且つ各ビット位置に夫々出力端子t1 〜tN が接続され可変遅延バッファ32に入力される。この可変遅延バッファ32の各出力端子t1 〜tN とその入力側信号線とがこれらの内の1つを選択するN:1セレクタ33に接続され、このセレクタ33から受信した伝送フレームFの遅延出力を得るように構成されていることを除いては前述した第1の実施形態と同様に構成されている。
【0076】
ここで、N:1セレクタ33は、送信する伝送フレームFと受信する伝送フレームFの双方を監視してN:1セレクタ33の切換位置を指定する切換位置信号SLを出力するセレクタ制御回路34によって切換え制御される。
【0077】
このセレクタ制御回路34は、図8に示す制御処理を実行する。この制御処理は、伝送フレームFを送信開始することにより起動され、クロック信号が入力される毎に割込処理として実行される。
【0078】
そして、先ず、ステップS31で、伝送フレームFの送信開始時であるか否かを判定し、送信開始時であるときにはステップS32に移行して、Nビット即ち可変遅延バッファ32の最終出力端子tN を選択する位置選択信号SLをN:1セレクタ33に出力してから割込処理を終了し、送信開始時でないときにはステップS33に移行する。
【0079】
このステップS33では、伝送フレームFの送信中に一巡した伝送フレームを受信したことを表す受信フラグFGが“1”にセットされているか否かを判定し、これが“0”にリセットされているときには、ステップS34に移行して、送信中の伝送フレームFのエンドデリミタ部EDを検出したか否かを判定し、エンドデリミタ部EDを検出したときには伝送フレームFの送信中に受信フレームFを受信しなかったものと判断してステップS35に移行し、“0”ビット即ち可変遅延バッファ32の入力側信号線を選択する位置選択信号SLをN:1セレクタ33に出力してから割込処理を停止する。
【0080】
また、前記ステップS34の判定結果が、エンドデリミタ部EDを検出しないときには、ステップS36に移行して、受信した伝送フレームFの先頭のセンドデリミタ部SDを検出したか否かを判定し、センドデリミタ部SDを検出していないときにはそのまま割込処理を終了し、センドデリミタ部SDを検出したときには、ステップS37に移行してビットカウンタのカウント値CN を“0”にクリアし、次いでステップS38に移行して、受信フラグFGを“1”にセットしてから割込処理を終了する。
【0081】
一方、ステップS33の判定結果が、受信フラグFGが“1”にセットされているときには、ステップS39に移行して、ビットカウンタのカウント値CN を“1”だけインクリメントしてからステップS40に移行し、送信中の伝送フレームFのエンドデリミタ部EDを検出したか否かを判定し、検出していないときにはそのまま割込処理を終了し、エンドデリミタ部EDを検出したときにはステップS41に移行して、ビットカウンタのカウント値CN を位置検出信号SLとしてN:1セレクタ33に出力し、次いでステップS42に移行して、受信フラグFGを“0”にリセットしてから割込処理を停止する。
【0082】
この図8の処理が遅延時間設定手段に対応している。
したがって、第2の実施形態によると、マスタ制御装置CRM で伝送フレームFを生成して送信を開始すると、N:1セレクタ32の選択位置を可変遅延バッファ31の最終出力端子tN となるように制御するが(ステップS32)、一巡した伝送フレームFを受信することなく、エンドデリミタ部EDを検出すると、“0”ビット位置を表す位置選択信号SLを出力する(ステップS35)。このため、N:1セレクタ33が“0”ビット位置即ち可変遅延バッファ32の入力側信号線を選択することになり、可変遅延バッファ32を介することなく直接一巡した伝送フレームFを受信することができ、不必要な遅延時間を生じることを確実に防止する。
【0083】
一方、送信中の伝送フレームのエンドデリミタ部EDを検出する前に、一巡してきた伝送フレームFの先頭部のセンドデリミタ部SDを検出したときには、ビットカウンタのカウント値CN が“0”にクリアされ(ステップS37)、次いで受信フラグFGが“1”にセットされる。
【0084】
このため、次に図8の処理が実行される毎に、ステップS33からステップS39に移行し、ビットカウンタのカウント値CN を“1”だけインクリメントすることが送信中の伝送フレームFのエンドデリミタ部EDを検出するまで繰り返される。
【0085】
そして、送信中の伝送フレームFのエンドデリミタ部EDが検出されると、そのときのビットカウンタのカウント値CN をビット位置とする位置検出信号SLが出力される(ステップS41)。このため、N:1セレクタ33で現在受信した伝送フレームFの先頭を表すセンドデリミタ部SDが格納されているビットの次のビット位置の出力端子ti が選択される。
【0086】
このため、送信中の伝送フレームFの送信が完了した次のクロック信号が得られる時点で、可変遅延バッファ32の出力端子ti から受信した伝送フレームFがエンドデリミタ部SDから順次読込まれることになり、ネットワークのスレーブ局数にかかわりなく伝送フレームの送信完了後直ちに一巡した伝送フレームの処理を開始することができ、遅延時間を必要最小限に設定することができる。
【0087】
なお、上記第2の実施形態においては、可変遅延バッファ32の各ビット位置に出力端子t1 〜tN を設け、これをN:1セレクタ33で選択する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、前述した第1の実施形態における受信回路におけるセレクタ12を省略して1ビット又は数ビットの遅延バッファとスルーラインとを並列に接続し、これらをセレクタで選択するようにした単位遅延バッファ部を所要数直列に接続し、セレクタで選択するスルーライン数を設定することにより、遅延時間を可変するようにすることもできる。
【0088】
次に、本発明の第3の実施形態を図9について説明する。
この第3の実施形態は、前述した第1及び第2の実施形態における伝送フレームを二巡させることによりデータ伝送を行うトータルフレーム方式と一般的なトークンフレームを巡回させるトークンリング方式とを併用する場合に本発明を適用したものである。
【0089】
この第3の実施形態では、マスタ制御装置CRM で、伝送フレームを二巡させることによりデータ伝送を行うトータルフレーム方式(第1の伝送方式)と一般的なトークンフレームを巡回させるトークンリング方式等のデータ伝送方式(第2の伝送方式)とを組み合わせ、これらを選択的に使用する構成とされ、且つ図2に示すフレーム受信回路を備えており、さらにこれらの伝送方式で伝送フレームを生成する毎に、図9の遅延バッファ選択処理を実行する。
【0090】
この遅延バッファ選択処理は、先ず、ステップS51で、データ伝送を開始するデータ伝送方式がトータルフレーム方式であるか否かを判定し、トータルフレーム方式であるときにはステップS52に移行して、論理値“0”の選択信号SL をセレクタ12,14に出力して遅延バッファ13を介して伝送フレームを受信してから処理を終了し、トータルフレーム方式ではないときには、ステップS43に移行して、論理値“1”の選択信号SL をセレクタ12,14に出力してスルーライン15を介して直接伝送フレームを受信してから処理を終了する。
【0091】
この図9の処理が受信切換手段に対応している。
この第3の実施形態によると、マスタ制御装置CRM がトータルフレーム方式及びトークンリング方式等の他の伝送方式を選択して伝送フレームを生成する際に、図9の処理が起動されることにより、トータルフレーム方式であるときには遅延バッファ13を介して伝送フレームを受信し、トークンリング方式等の他の伝送方式であるときにはスルーライン15を介して遅延バッファ13を介することなく直接伝送フレームを受信することができ、伝送フレームの送信中にネットワークを一巡した伝送フレームの先頭を受信する可能性のあるトータルフレーム方式を使用する場合のみに遅延バッファが介挿されることにより、他のデータ伝送方式のデータ伝達効率が低下することを防止することができる。
【0092】
なお、上記第3の実施形態においても、伝送方式がトータルフレーム方式である場合に、前述した第1の実施形態又は第2の実施形態を適用することができることは言うまでもない。
【0093】
また、上記第3の実施形態においては、マスタ制御装置CRM の内部のソフトウェア処理によって遅延バッファを介挿するか否かを判断するようにした場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図10に示すように、トータルフレーム伝送方式による伝送フレームの送信開始を検出するトータルフレーム送信起動検出回路51を設け、このトータルフレーム送信起動検出回路51の検出信号でJKフリップフロップ52をセットし、このJKフリップフロップ52の出力信号を選択信号SL としてセレクタ12及び14に供給すると共に、JKフリップフロップ52を一巡した伝送フレームを受信したときのエンドデリミタ部EDをフレーム検出回路53で検出したときにリセットするように構成するようにしてもよい。
【0094】
この場合は、遅延バッファ13を使用するか否かの選択をハードウェアによって自動的に切換えることができるので、高速でしかもマスタ制御装置CRM のファームウェアの負荷を少なくすることができる。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、バッファ用判定手段で、リング状ネットワークに接続されているスレーブ局数が多く、これら各スレーブ局での局遅延時間の合計時間が長くなって、マスタ局で伝送フレームの送信が終了した後に一巡した伝送フレームを受信する場合には、遅延バッファを介することなく直接伝送フレームを受信し、各スレーブ局の局遅延時間の合計時間が短くマスタ局で伝送フレームの送信中に一巡した伝送フレームを受信するときには遅延バッファを介して伝送フレームを受信するので、常時遅延バッファが介挿されることを防止して、必要時に遅延バッファを使用することが可能となり、伝送効率を向上させることができるという効果が得られる。
【0096】
また、請求項2に係る発明によれば、遅延時間設定手段で、リング状ネットワークに対して伝送フレームを送信中に一巡した伝送フレームを受信したときに伝送フレーム未伝送量に基づいて必要な遅延バッファ量を算出し、可変遅延バッファを設定するので、構築されたリング状ネットワークに必要最小限の遅延バッファ量を設定することができ、遅延時間を少なくして伝送効率を向上させることができるという効果が得られる。この結果、従来例に比較してネットワークに接続する局数を増加させることができると共に、同一時間内でより多くのデータを伝送することができる。
【0097】
さらに、請求項3に係る発明に遅延時間を必要とする第1の伝送方式と、トークンリング方式等の他の遅延時間を必要としない第2の伝送方式とを組み合わせてリング状ネットワークを使用する場合に、第1の伝送方式を使用する場合には、遅延バッファを使用して伝送フレームの受信を行い、第2の伝送方式を使用する場合には遅延バッファを使用することなく伝送フレームを受信し、伝送方式に応じて遅延バッファを介在させるか否かを選択することができるので、高効率なネットワークを実現することができるという効果が得られる。
【0098】
なおさらに、請求項4に係る発明によれば、請求項3の効果に加えて、遅延バッファをハードウェアで自動的に切換えるので、高速でしかもマスタ局のファームウェアの負荷を少なくすることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用し得るリング状ネットワークの一例を示す構成図である。
【図2】マスタ制御装置のフレーム受信回路の一例を示すブロック図である。
【図3】マスタ制御装置におけるフレーム伝送処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】他の装置におけるフレーム伝送処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】伝送フレームの構成を示す説明図である。
【図6】伝送制御装置の一例を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施形態を示す構成図である。
【図8】第2の実施形態における遅延バッファ設定処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第3の実施形態における遅延バッファ選択処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】第3の実施形態における変形例を示すブロック図である。
【図11】従来例のリング状ネットワークを示す構成図である。
【図12】従来例の伝送方式を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
CRM マスタ制御装置
SI1,SI2 入力装置
SO1,SO2 出力装置
T 伝送路
F 伝送フレーム
11 入力側信号線
12,14 セレクタ
13 遅延バッファ
15 スルーライン
32 可変遅延バッファ
33 N:1セレクタ
34 セレクタ制御回路
41 トータルフレーム送信起動検出回路
42 JKフリップフロップ
43 フレーム検出回路
Claims (4)
- データを収集/配信するマスタ局と、該マスタ局に対して自局データを授受する複数のスレーブ局とがリング状ネットワークに接続され、且つ前記リング状ネットワークに1つの伝送フレームを二周させ、各局が一周目と二周目とで異なる形態の処理を行うことでデータ交換処理を完結させるようにしたリング状ネットワークのデータ伝送システムにおいて、前記マスタ局は、前記リング状ネットワークに伝送フレームを送出中に当該リング状ネットワークを1周した当該伝送フレームを受信したときに伝送フレームの送出が終了するまでの間に受信した伝送フレームを格納する遅延バッファと、前記リング状ネットワークに接続されているスレーブ局数を検出し、検出したスレーブ局数に基づいて前記遅延バッファを必要とするか否かを判定するバッファ要判定手段と、該バッファ要判定手段の判定結果が前記遅延バッファを必要としない状態であるときに前記遅延バッファを介することなく直接伝送フレームを受信する伝送フレーム受信切換手段とを備えていることを特徴とするリング状ネットワークにおけるデータ伝送システム。
- 前記リング状ネットワークに伝送フレームを送信中に一巡した伝送フレームを受信したときに、伝送フレーム未伝送量に基づいて前記遅延バッファの必要バッファ量を設定する遅延時間設定手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載のリング状ネットワークにおけるデータ伝送システム。
- データを収集/配信するマスタ局と、該マスタ局に対して自局データを授受する複数のスレーブ局とが接続されたリング状ネットワークに対して、1つの伝送フレームを二周させ、各局が一周目と二周目とで異なる形態の処理を行うことでデータ交換処理を完結させるようにした第1のデータ伝送方式と他の伝送フレームを使用した第2のデータ伝送方式とで時分割でデータ伝送するようにしたネットワークシステムにおいて、前記マスタ局に設けられた前記リング状ネットワークを管理する処理手段と、前記リング状ネットワークに伝送フレームを送出中に当該リング状ネットワークを1周した当該伝送フレームを受信したときに伝送フレームの送出が終了するまでの間に受信した伝送フレームを格納する遅延時間を変更可能な遅延バッファと、前記処理手段で第1の伝送方式を選択したときに前記遅延バッファを介して伝送フレームを受信し、第2の伝送方式を選択したときに前記遅延バッファを介することなく伝送フレームを受信するようにした受信切換手段とを備えていることを特徴とするリング状ネットワークにおけるデータ伝送システム。
- 前記受信切換手段は、伝送フレームを監視するフレーム監視制御回路で構成されていることを特徴とする請求項3に記載のリング状ネットワークにおけるデータ伝送システム。
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