JPH06103812A - 誘電体磁器及び磁器コンデンサ - Google Patents
誘電体磁器及び磁器コンデンサInfo
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- JPH06103812A JPH06103812A JP4276678A JP27667892A JPH06103812A JP H06103812 A JPH06103812 A JP H06103812A JP 4276678 A JP4276678 A JP 4276678A JP 27667892 A JP27667892 A JP 27667892A JP H06103812 A JPH06103812 A JP H06103812A
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- JP
- Japan
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- dielectric
- parts
- mole
- capacitor
- porcelain
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Ceramic Capacitors (AREA)
- Inorganic Insulating Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 誘電体磁器の比誘電率を高める。
【構成】 磁器コンデンサ10の誘電体磁器基体12
を、100モル部のBaTiO3 と、1〜7モル部のC
aZrO3 と、0.5〜1.5モル部のMgOと、0.
1〜0.3モル部のMnOと、0.2〜0.7モル部の
Re2 O3 (但し、ReはHo、Er、Tm、Yb)と
から成る組成物で形成する。
を、100モル部のBaTiO3 と、1〜7モル部のC
aZrO3 と、0.5〜1.5モル部のMgOと、0.
1〜0.3モル部のMnOと、0.2〜0.7モル部の
Re2 O3 (但し、ReはHo、Er、Tm、Yb)と
から成る組成物で形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高い比誘電率を有し、
比誘電率の温度変化が少ない誘電体磁器及びこれを使用
した単層又は積層の誘電体磁器コンデンサに関する。
比誘電率の温度変化が少ない誘電体磁器及びこれを使用
した単層又は積層の誘電体磁器コンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】比誘電率の温度変化率が小さい誘電体磁
器としてBaTiO3 (チタン酸バリウム)にNb2 O
5 、Cr、Co、Ni等の酸化物を加えた組成物が知ら
れている。
器としてBaTiO3 (チタン酸バリウム)にNb2 O
5 、Cr、Co、Ni等の酸化物を加えた組成物が知ら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、比誘電率の
温度変化率の小さい上記の磁器は、比誘電率が2000
〜3500程度であり、コンデンサの小型化又は大容量
化には不利てある。
温度変化率の小さい上記の磁器は、比誘電率が2000
〜3500程度であり、コンデンサの小型化又は大容量
化には不利てある。
【0004】そこで、本発明の目的は、比誘電率の温度
変化率が20%以下のように小さいのにも拘らず400
0以上の比誘電率を有する誘電体磁器及びこれを使用し
たコンデンサを提供することにある。
変化率が20%以下のように小さいのにも拘らず400
0以上の比誘電率を有する誘電体磁器及びこれを使用し
たコンデンサを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、100モル部のチタン酸バリウムと、1〜
7モル部のジルコン酸カルシウムと、0.5〜1.5モ
ル部のマグネシウム化合物と、0.1〜0.3モル部の
マンガン化合物と、0.2〜0.7モル部の希土類化合
物(但し、希土類元素はHo、Er、Tm、Ybから選
択された1種又は複数)とから成る誘電体磁器に係わる
ものである。なお、本発明の誘電体磁器は、請求項2に
示すようにコンデンサの誘電体磁器基体として好適であ
る。
の本発明は、100モル部のチタン酸バリウムと、1〜
7モル部のジルコン酸カルシウムと、0.5〜1.5モ
ル部のマグネシウム化合物と、0.1〜0.3モル部の
マンガン化合物と、0.2〜0.7モル部の希土類化合
物(但し、希土類元素はHo、Er、Tm、Ybから選
択された1種又は複数)とから成る誘電体磁器に係わる
ものである。なお、本発明の誘電体磁器は、請求項2に
示すようにコンデンサの誘電体磁器基体として好適であ
る。
【0006】
【作用及び効果】本発明によれば各成分の相乗効果によ
って、20℃を基準にして−25℃〜+85℃の温度範
囲における比誘電率の最大変化率が20%以下、tan
δ(誘電体損失)が1.0%以下、抵抗率が105 Ω・
cm以上であると共に比誘電率が4000以上である誘
電体磁器を提供することができる。従って、磁器コンデ
ンサの小型化又は大容量化が可能になる。
って、20℃を基準にして−25℃〜+85℃の温度範
囲における比誘電率の最大変化率が20%以下、tan
δ(誘電体損失)が1.0%以下、抵抗率が105 Ω・
cm以上であると共に比誘電率が4000以上である誘
電体磁器を提供することができる。従って、磁器コンデ
ンサの小型化又は大容量化が可能になる。
【0007】
【第1の実施例】本発明の第1の実施例においては、図
1に示す誘電体磁器コンデンサ10を作製した。この磁
器コンデンサ10は、円板状の誘電体磁器基体12と、
この一対の主面に設けられた一対の電極14、16とか
ら成る。
1に示す誘電体磁器コンデンサ10を作製した。この磁
器コンデンサ10は、円板状の誘電体磁器基体12と、
この一対の主面に設けられた一対の電極14、16とか
ら成る。
【0008】図1の磁器基体12を形成するために、純
度99.9%のBaTiO3 (チタン酸バリウム)と、
CaZrO3 (ジルコン酸カルシウム)と、マグネシウ
ム化合物としてMgO(酸化マグネシウム)と、マンガ
ン化合物としてMnO(酸化マンガン)と、希土類化合
物としてRe2 O3 (希土類酸化物)とを用意した。な
お、Re2 O3 (希土類酸化物)としてはEr2 O
3 (酸化エルビウム)と、Ho2 O3 (酸化ホルミウ
ム)と、Tm2 O3 (酸化ツリウム)と、Yb2 O
3(酸化イッテルビウム)とを用意した。次に、BaT
iO3 とCaZrO3 とMgOとMnOとRe2 O3 と
を表1に示すように変化させて19種類の試料のための
19種類の誘電体磁器材料を用意した。なお、Re2 O
3 として試料NO. 1〜16においてはEr2 O3 が使用
され、試料NO. 17においてはHo2 O3 が使用され、
試料NO. 18においてはTm2 O3 が使用され、試料N
O. 19においてはYb2 O3 が使用されている。
度99.9%のBaTiO3 (チタン酸バリウム)と、
CaZrO3 (ジルコン酸カルシウム)と、マグネシウ
ム化合物としてMgO(酸化マグネシウム)と、マンガ
ン化合物としてMnO(酸化マンガン)と、希土類化合
物としてRe2 O3 (希土類酸化物)とを用意した。な
お、Re2 O3 (希土類酸化物)としてはEr2 O
3 (酸化エルビウム)と、Ho2 O3 (酸化ホルミウ
ム)と、Tm2 O3 (酸化ツリウム)と、Yb2 O
3(酸化イッテルビウム)とを用意した。次に、BaT
iO3 とCaZrO3 とMgOとMnOとRe2 O3 と
を表1に示すように変化させて19種類の試料のための
19種類の誘電体磁器材料を用意した。なお、Re2 O
3 として試料NO. 1〜16においてはEr2 O3 が使用
され、試料NO. 17においてはHo2 O3 が使用され、
試料NO. 18においてはTm2 O3 が使用され、試料N
O. 19においてはYb2 O3 が使用されている。
【0009】試料NO. 1の誘電体磁器材料に従うコンデ
ンサを作製するために、 BaTiO3 100モル部 CaZrO3 1.0モル部 MgO 1.0モル部 MnO 0.15モル部 Er2 O3 0.5モル部 の割合になるように各成分を秤量し、ボールミルで24
時間湿式混合し、脱水乾燥後有機バインダーを加えて造
粒し、これを使用して直径10mm、厚さ0.6mmの
円板状成形体をプレス成形によって形成した。次に、こ
の磁器材料の成形体を空気中1300℃で2時間焼成し
て焼結体から成る図1に示した誘電体磁器基体12を得
た。次に、この磁器基体12の一方及び両方の主面に銀
ペーストを印刷法で塗布し、しかる後800℃で焼付け
ることによって一対の電極14、16を形成し、磁器コ
ンデサ10を完成させた。なお、焼成後の磁器基体11
の組成は焼成前の磁器材料の組成と実質的に同一であ
る。
ンサを作製するために、 BaTiO3 100モル部 CaZrO3 1.0モル部 MgO 1.0モル部 MnO 0.15モル部 Er2 O3 0.5モル部 の割合になるように各成分を秤量し、ボールミルで24
時間湿式混合し、脱水乾燥後有機バインダーを加えて造
粒し、これを使用して直径10mm、厚さ0.6mmの
円板状成形体をプレス成形によって形成した。次に、こ
の磁器材料の成形体を空気中1300℃で2時間焼成し
て焼結体から成る図1に示した誘電体磁器基体12を得
た。次に、この磁器基体12の一方及び両方の主面に銀
ペーストを印刷法で塗布し、しかる後800℃で焼付け
ることによって一対の電極14、16を形成し、磁器コ
ンデサ10を完成させた。なお、焼成後の磁器基体11
の組成は焼成前の磁器材料の組成と実質的に同一であ
る。
【0010】次に、完成した磁器コンデサの比誘電率ε
rとtanδと比誘電率の温度変化率△εと抵抗率ρと
を次の要領で測定した。 (a) 比誘電率εr 磁器コンデンサを恒温槽に入れて20℃、1kHz、1
Vrmsの条件で容量を測定し、この容量と磁器基体と
の寸法に基づいて比誘電率を計算した。 (b) tanδ(誘電体損失) 20℃におけるtanδを測定した。 (c) 温度変化率△ε 磁器コンデンサの温度を−25〜+85℃の範囲で変化
させ、比誘電率を求め、20℃の比誘電率に対する最大
の変化率を求めた。 (d) 抵抗率ρ 磁器コンデンサを150℃にして一対の電極14、16
間に直流50Vを20秒間印加して絶縁抵抗を測定し、
この絶縁抵抗の値と磁器基体12の寸法とから抵抗率ρ
を計算した。
rとtanδと比誘電率の温度変化率△εと抵抗率ρと
を次の要領で測定した。 (a) 比誘電率εr 磁器コンデンサを恒温槽に入れて20℃、1kHz、1
Vrmsの条件で容量を測定し、この容量と磁器基体と
の寸法に基づいて比誘電率を計算した。 (b) tanδ(誘電体損失) 20℃におけるtanδを測定した。 (c) 温度変化率△ε 磁器コンデンサの温度を−25〜+85℃の範囲で変化
させ、比誘電率を求め、20℃の比誘電率に対する最大
の変化率を求めた。 (d) 抵抗率ρ 磁器コンデンサを150℃にして一対の電極14、16
間に直流50Vを20秒間印加して絶縁抵抗を測定し、
この絶縁抵抗の値と磁器基体12の寸法とから抵抗率ρ
を計算した。
【0011】試料NO. 1の場合には、表1に示すよう
に、εrは4630、tanδは0.65、△εは1
7.3%、ρは6.8×105 MΩ・cmであった。
に、εrは4630、tanδは0.65、△εは1
7.3%、ρは6.8×105 MΩ・cmであった。
【0012】試料NO. 2〜19においても試料NO. 1と
同様な方法で磁器コンデンサを作り、同様な方法でε
r、tanδ、△ε、ρを測定した。
同様な方法で磁器コンデンサを作り、同様な方法でε
r、tanδ、△ε、ρを測定した。
【0013】
【表1】
【0014】表1から明らかなように、本発明で特定し
た組成を満足する試料NO. 1、3、6、9、12、14
〜19の磁器コンデンサは、本発明で目標としている比
誘電率εrが4000以上、20℃のtanδが1.0
%以下、△εが20%以下、150℃における抵抗率ρ
が1×105 MΩ・cm以上を満足している。表1の試
料NO. 2、4、5、7、8、10、11、13の磁器コ
ンデンサは、本発明で目標とする特性を得ることができ
ないので、本発明以外のものである。
た組成を満足する試料NO. 1、3、6、9、12、14
〜19の磁器コンデンサは、本発明で目標としている比
誘電率εrが4000以上、20℃のtanδが1.0
%以下、△εが20%以下、150℃における抵抗率ρ
が1×105 MΩ・cm以上を満足している。表1の試
料NO. 2、4、5、7、8、10、11、13の磁器コ
ンデンサは、本発明で目標とする特性を得ることができ
ないので、本発明以外のものである。
【0015】誘電体磁器の組成の限定理由を次に述べ
る。CaZrO3 が0.5モル部の場合は、試料NO. 2
に示すように△εが所望範囲よりも大きくなる。しか
し、試料NO. 1に示すようにCaZrO3 が1.0モル
部になると、所望特性が得られる。CaZrO3 の下限
は1.0モル部である。試料NO. 4に示すようにCaZ
rO3 が8.0モル部の場合は、△εが所望範囲外にな
る。しかし、試料NO. 15に示すようにCaZrO3 が
7.0モル部の場合には所望の特性が得られる。従っ
て、CaZrO3 の上限は7.0モル部である。
る。CaZrO3 が0.5モル部の場合は、試料NO. 2
に示すように△εが所望範囲よりも大きくなる。しか
し、試料NO. 1に示すようにCaZrO3 が1.0モル
部になると、所望特性が得られる。CaZrO3 の下限
は1.0モル部である。試料NO. 4に示すようにCaZ
rO3 が8.0モル部の場合は、△εが所望範囲外にな
る。しかし、試料NO. 15に示すようにCaZrO3 が
7.0モル部の場合には所望の特性が得られる。従っ
て、CaZrO3 の上限は7.0モル部である。
【0016】試料NO. 5に示すようにMgOが0.2モ
ル部の場合にはεr、tanδ、△εのいずれも所望範
囲外になる。しかし、試料NO. 14に示すようにMgO
が0.5モル部の場合には所望の特性が得られる。従っ
て、MgOの下限は0.5モル部である。試料NO. 7に
示すようにMgOが1.7モル部の場合には緻密な焼結
体を得ることができない。しかし、試料NO. 9に示すよ
うにMgOが1.5モル部の場合には所望の特性を得る
ことができる。従って、MgOの上限は1.5モル部で
ある。
ル部の場合にはεr、tanδ、△εのいずれも所望範
囲外になる。しかし、試料NO. 14に示すようにMgO
が0.5モル部の場合には所望の特性が得られる。従っ
て、MgOの下限は0.5モル部である。試料NO. 7に
示すようにMgOが1.7モル部の場合には緻密な焼結
体を得ることができない。しかし、試料NO. 9に示すよ
うにMgOが1.5モル部の場合には所望の特性を得る
ことができる。従って、MgOの上限は1.5モル部で
ある。
【0017】試料NO. 11に示すようにMnOが0.0
6モル部の場合にはρが所望範囲外になる。しかし、試
料NO. 16に示すようにMnOが0.10モル部の場合
には所望の特性が得られる。従って、MnOの下限は
0.10モル部である。試料NO. 13に示すようにMn
Oが0.33モル部の場合にはρが所望範囲外になる。
しかし、試料NO. 12に示すようにMnOが0.3モル
部の場合には所望の特性が得られる。従って、MnOの
上限は0.3モル部である。
6モル部の場合にはρが所望範囲外になる。しかし、試
料NO. 16に示すようにMnOが0.10モル部の場合
には所望の特性が得られる。従って、MnOの下限は
0.10モル部である。試料NO. 13に示すようにMn
Oが0.33モル部の場合にはρが所望範囲外になる。
しかし、試料NO. 12に示すようにMnOが0.3モル
部の場合には所望の特性が得られる。従って、MnOの
上限は0.3モル部である。
【0018】試料NO. 8に示すようにRe2 O3 が0.
1モル部の場合には△εが所望範囲外になる。しかし、
試料NO. 6に示すようにRe2 O3 が0.2モル部の場
合には所望の特性が得られる。従って、Re2 O3 の下
限は0.2モル部である。試料NO. 10に示すようにR
e2 O3 が0.8モル部の場合には緻密な焼結体を得る
ことができない。しかし、試料NO. 9に示すようにRe
2 O3 が0.7モル部の場合には所望の特性を得ること
ができる。従って、Re2 O3 の上限は0.7モル部で
ある。なお、試料NO. 17、18、19から明らかなよ
うに、Re2 O3 としてEr2 O3 の代りにHo
2 O3 、Tm2 O3 、Yb2 O3 を使用しても同様な作
用効果を得ることができる。また、表1には示されてい
ないが、Er2O3 、Ho2 O3 、Tm2 O3 、Yb2
O3 の複数種を混合しても同様な作用効果が得られるこ
とが確認されている。
1モル部の場合には△εが所望範囲外になる。しかし、
試料NO. 6に示すようにRe2 O3 が0.2モル部の場
合には所望の特性が得られる。従って、Re2 O3 の下
限は0.2モル部である。試料NO. 10に示すようにR
e2 O3 が0.8モル部の場合には緻密な焼結体を得る
ことができない。しかし、試料NO. 9に示すようにRe
2 O3 が0.7モル部の場合には所望の特性を得ること
ができる。従って、Re2 O3 の上限は0.7モル部で
ある。なお、試料NO. 17、18、19から明らかなよ
うに、Re2 O3 としてEr2 O3 の代りにHo
2 O3 、Tm2 O3 、Yb2 O3 を使用しても同様な作
用効果を得ることができる。また、表1には示されてい
ないが、Er2O3 、Ho2 O3 、Tm2 O3 、Yb2
O3 の複数種を混合しても同様な作用効果が得られるこ
とが確認されている。
【0019】
【第2の実施例】図2は第2の実施例の積層型磁器コン
デンサ18を示す。この磁器コンデンサ18は誘電体磁
器基体20と、複数の第1の内部電極22と、複数の第
2の内部電極24と、第1及び第2の外部電極26、2
8とから成る。誘電体磁器基体20は、図1の誘電体磁
器基体12と同様に、 BaTiO3 100モル部 CaZrO3 1〜7モル部 MgO 0.5〜1.5モル部 MnO 0.1〜0.3モル部 Re2 O3 0.2〜0.7モル部 から成る組成物で形成されている。第1及び第2の内部
電極22、24は誘電体磁器基体20にそれぞれ埋設さ
れ、これ等の一端が誘電体磁器基体20の一対の側面に
露出し、ここに設けられた第1及び第2の外部電極2
6、28に接続されている。第1及び第2の内部電極2
2、24は誘電体磁器基体20の一部から成る誘電体磁
器層を介して互いに対向しているので、これ等の間に容
量を得ることができる。
デンサ18を示す。この磁器コンデンサ18は誘電体磁
器基体20と、複数の第1の内部電極22と、複数の第
2の内部電極24と、第1及び第2の外部電極26、2
8とから成る。誘電体磁器基体20は、図1の誘電体磁
器基体12と同様に、 BaTiO3 100モル部 CaZrO3 1〜7モル部 MgO 0.5〜1.5モル部 MnO 0.1〜0.3モル部 Re2 O3 0.2〜0.7モル部 から成る組成物で形成されている。第1及び第2の内部
電極22、24は誘電体磁器基体20にそれぞれ埋設さ
れ、これ等の一端が誘電体磁器基体20の一対の側面に
露出し、ここに設けられた第1及び第2の外部電極2
6、28に接続されている。第1及び第2の内部電極2
2、24は誘電体磁器基体20の一部から成る誘電体磁
器層を介して互いに対向しているので、これ等の間に容
量を得ることができる。
【0020】積層型磁器コンデンサを製造する時には、
周知のように、誘電体磁器材料からなるグリーンシート
(非焼成シート)を複数枚用意する。次に複数のグリー
ンシートに第1及び第2の内部電極22、24を得るた
めの導電ペーストを所望パターンに塗布して積層し、更
にこの上下に導電ペーストを重ね、これ等を圧着した後
に、所望形状にカッティングして焼成する。これによ
り、図2に示す第1及び第2の内部電極22、24を伴
った磁器基体20が得られる。しかる後、磁器基体20
の側面に導電ペーストを塗布して焼付けることによって
第1及び第2の外部電極26、28を形成する。
周知のように、誘電体磁器材料からなるグリーンシート
(非焼成シート)を複数枚用意する。次に複数のグリー
ンシートに第1及び第2の内部電極22、24を得るた
めの導電ペーストを所望パターンに塗布して積層し、更
にこの上下に導電ペーストを重ね、これ等を圧着した後
に、所望形状にカッティングして焼成する。これによ
り、図2に示す第1及び第2の内部電極22、24を伴
った磁器基体20が得られる。しかる後、磁器基体20
の側面に導電ペーストを塗布して焼付けることによって
第1及び第2の外部電極26、28を形成する。
【0021】図2の積層コンデンサ18においても、本
発明で特定された範囲内の組成の磁器材料を使用するこ
とによって本発明の目標特性を満足するコンデンサが得
られた。
発明で特定された範囲内の組成の磁器材料を使用するこ
とによって本発明の目標特性を満足するコンデンサが得
られた。
【0022】
【変形例】本発明は上述の実施例に限定されるものでな
く、例えば次の変形が可能なものである。 (1) 成形体の焼成温度を1000〜1400℃の範
囲で変えることができる。 (2) MgOの代りにMgCO3 等の化合物を出発物
質として使用することができる。 (3) 誘電体磁器材料の出発物質としてMnOの代り
にMn3 O4 、Mn2O3 、MnO2 等の酸化物、Mn
(OH)2 、MnO(OH)等の水酸化物又はMnCO
3 を使用することができる。 (4) Re2 O3 (希土類酸化物)の代りに、Re
(OH)3 等の水酸化物を出発物質として使用すること
ができる。尚、このときのモル部は、Re2 O3に換算
して0.2〜0.7モル部になるようにする。
く、例えば次の変形が可能なものである。 (1) 成形体の焼成温度を1000〜1400℃の範
囲で変えることができる。 (2) MgOの代りにMgCO3 等の化合物を出発物
質として使用することができる。 (3) 誘電体磁器材料の出発物質としてMnOの代り
にMn3 O4 、Mn2O3 、MnO2 等の酸化物、Mn
(OH)2 、MnO(OH)等の水酸化物又はMnCO
3 を使用することができる。 (4) Re2 O3 (希土類酸化物)の代りに、Re
(OH)3 等の水酸化物を出発物質として使用すること
ができる。尚、このときのモル部は、Re2 O3に換算
して0.2〜0.7モル部になるようにする。
【図1】第1の実施例の磁器コンデンサを示す正面図で
ある。
ある。
【図2】第2の実施例の積層磁器コンデンサを示す断面
図である。
図である。
12 誘電体磁器基体 14、16 電極書類名】 要約書
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渋谷 和行 東京都台東区上野6丁目16番20号 太陽誘 電株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 100モル部のチタン酸バリウムと、 1〜7モル部のジルコン酸カルシウムと、 0.5〜1.5モル部のマグネシウム化合物と、 0.1〜0.3モル部のマンガン化合物と、 0.2〜0.7モル部の希土類化合物(但し、希土類元
素はHo、Er、Tm、Ybから選択された1種又は複
数)とから成る誘電体磁器。 - 【請求項2】 誘電体磁器基体とこの誘電体磁器基体に
接触している少なくとも2つの電極とから成る磁器コン
デンサであって、前記誘電体磁器基体が、100モル部
のチタン酸バリウムと、 1〜7モル部のジルコン酸カルシウムと、 0.5〜1.5モル部のマグネシウム化合物と、 0.1〜0.3モル部のマンガン化合物と、 0.2〜0.7モル部の希土類化合物(但し、希土類元
素はHo、Er、Tm、Ybから選択された1種又は複
数)とから成ることを特徴とする誘電体磁器コンデン
サ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4276678A JP2872502B2 (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 誘電体磁器コンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4276678A JP2872502B2 (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 誘電体磁器コンデンサ |
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JP2002201064A (ja) * | 2000-12-27 | 2002-07-16 | Nippon Chemicon Corp | 誘電体磁器組成物、積層セラミックコンデンサとその製造方法 |
CN102030528A (zh) * | 2009-09-29 | 2011-04-27 | 无锡隆傲电子有限公司 | 一种高温度稳定性的介电陶瓷材料及其制备方法 |
Citations (2)
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JPS62157603A (ja) * | 1985-12-27 | 1987-07-13 | 京セラ株式会社 | 非還元性誘電体磁器組成物 |
JPH04218207A (ja) * | 1990-10-31 | 1992-08-07 | Murata Mfg Co Ltd | 誘電体磁器組成物 |
-
1992
- 1992-09-21 JP JP4276678A patent/JP2872502B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
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