JPH06102931A - 無人搬送車の交通制御方法とその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一つの無人搬送車運行システムの中に、他の
種類の衝突防止システムの無人搬送車を混入して使用す
る場合、最小の経費と最も簡単な改造で済む方法を提供
する。 【構成】 異種の無人搬送車を本来の無人搬送車とは交
差させない配車設定をし、異種の無人搬送車２に、赤外
線放射装置３を取り付け、交差点の入口側の距離ｂの地
点に進入側赤外線受信機５を、交差点の出口側に退出側
赤外線受信機７を、進行方向１０の交差点前方ｄの地点
に入口側送受信機６を設置し、制御部４は、無人搬送車
２の交差点進入を進入側赤外線受信機５によって知り入
口側送受信機６に停止指示を出し、退出側赤外線受信機
７を介して交差点の空きを認識して入口側送受信機６を
介して進入指示を出す。また、距離ｂは距離ｄより充分
長いものとする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、床に張り付けられた、
または埋設されたガイドに沿って走行する産業用無人搬
送車の交通制御方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の無人搬送車の複数台の運
行を行なう際に交差点における衝突防止のため、それぞ
れのシステム毎に特有のシステム制御を行なっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来の無人搬
送車の交通制御方法では、一種類の衝突防止システムに
仕様化された無人搬送車のみが使用可能であり、そのた
め仕様の異なる無人搬送車を使用するには異種の無人搬
送車を全て改造しなければならず莫大な費用と手間が発
生する。しかも、産業用無人搬送車の業界においては、
衝突防止システム制御方式に関する標準化がなされてい
ないので、メーカが異なる産業用無人搬送車を混用して
使用することは非常に困難である。本発明の目的は仕様
の異なる産業用無人搬送車の交差点における衝突防止の
ための無人搬送車の交通制御方法とその装置を提供する
ことである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の無人搬送車の交
通制御方法は、当該無人搬送車の衝突防止システムの規
格に合わない異種の無人搬送車を使用する場合、異種の
無人搬送車が相互に交差することがない配車設定をする
ステップと、異種の無人搬送車の交差点への走行を所定
時間だけ交差点進入に先行して検出するステップと、異
種の無人搬送車の交差点への走行を検出すると、その後
検出した前記交差点に向う他の方向の通路を走行する無
人搬送車の交差点進入に対する進入指示を前記異種の無
人搬送車が交差点を退出する迄保留するステップを有す
る。また、本発明の無人搬送車の交通制御装置は、当該
無人搬送車の衝突防止システムの規格に合わない異種の
無人搬送車を使用する場合、異種の無人搬送車が相互に
交差することがない配車設定をする手段と、異種の無人
搬送車の交差点への走行を所定時間だけ交差点進入に先
行して検出する手段と、異種の無人搬送車の交差点への
走行を検出すると、その後検出した前記交差点に向う他
の方向の通路を走行する無人搬送車の交差点進入に対す
る進入指示を前記異種の無人搬送車が交差点を退出する
まで保留する手段を有している。

【０００５】さらに、前記無人搬送車の交通制御装置の
異種の無人搬送車の交差点への走行を検出する手段が、
異種の無人搬送車に設けられた走行中を示す信号を送出
する手段と、該走行中をしめす信号を異種の無人搬送車
が交差点に進入するよりも所定時間だけ前に受信して前
記交差点に向う他の方向の通路を走行中の無人搬送車に
対して交差点進入指示を保留する手段に通報する進入検
出用受信機とからなり、異種の無人搬送車の交差点退出
を検出する手段が、交差点の出口近くに設けられ、異種
の無人搬送車が交差点を退出したとき前記走行中を示す
信号を受信し、前記交差点に向う他の方向の通路を走行
中の無人搬送車に対して交差点進入指示を保留する手段
に通報する退出検出用受信機であり、前記他の方向の通
路を走行するる無人搬送車の交差点進入指示を保留する
手段が前記進入検出用受信機が送出した走行検出信号を
受信すると待機指示を送出し、退出検出用受信機が送出
した退出検出信号を受信すると進入指示を送出する制御
部と、前記他の方向の通路上の前記交差点前方に設けら
れ、かつ、前記制御部が送出した待機指示を受信すると
待機指示信号を発信し、進入指示を受信すると進入指示
信号を発信する待機点送受信機とからなる無人搬送車の
交通制御装置も本発明に含まれる。

【０００６】

【作用】異なる衝突防止システムの無人搬送車に走行中
を示す信号を常時送出させ、交差点の所定距離だけ前方
に設けられた進入検出受信手段で受信して、他の通路を
走行する無人搬送車に対する進入指示手段に通報し、他
の通路を走行する無人搬送車の交差点進入を保留させる
ので、衝突防止が可能となる。

【０００７】

【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図１は、本発明の無人搬送車の交通制御方
法が適用された交通制御装置の一実施例の説明図、図２
は同一の衝突防止方式の設備を有する無人搬送車の交差
点進入を制御部が制御する衝突防止システムの実施例の
説明図である。図２に示す衝突防止システムは、交差点
毎に設けられた進行方向１０の通路９上の入口側送受信
機２４、出口受信機２６と、進行方向１２の通路８上の
入口側送受信機２３、出口受信機２５と、制御部２２
と、同一仕様の無人搬送車１および１１とからなり、無
人搬送車１および１１にはそれぞれ車載送受信機２０、
２１が搭載されている。無人搬送車１が通路９に沿って
交差点へ進むとき入口側送受機２４の位置で停止し車載
送受信機２０により走行要求信号を送信する。入口側送
受信機２４は、これを受信して無人搬送車１の交差点へ
の走行要求を制御部２２へ通知する。制御部２２は、交
差点内の状況を判断して進入指示または停止指示を入口
側送受信機２４を介して無人搬送車１に与える。もし、
停止指示を出した場合は、その後先に交差点に進入した
無人搬送車１１が交差点を退出する際に出口側受信機２
５に対し退出信号を送信するので、これにより制御部２
２は無人搬送車１１が交差点を退出したことを確認し停
止している無人搬送車１に対して進入指示信号を出す。
図３は、赤外線放射装置の送信部の配線図である。

【０００８】この赤外線放射装置は軽量安価な小型な装
置でレギュレータ４１を介してバッテリ４０の電力を供
給され、赤外線コード発生用ＩＣ４２を介して赤外線放
射ダイオード４３から赤外線を放射する。デジタル出力
回路からの信号でアナログスイッチ４４を入切し、その
組み合せで異なる赤外線コードを放射する。これを上記
の例では車載送受機２０、２１、入口側送受信２３、２
４の送信機に用いており、走行要求信号、退出信号、進
入信号、停止指示信号にそれぞれ別のコードを対応させ
ている。

【０００９】このような無人搬送車の交通制御装置に対
して車載送受信機を持たない無人搬送車２を使用する場
合、本実施例は、図４に示す赤外線放射装置３を全ての
無人搬送車２に搭載する。これは、図３に示す赤外線放
射装置３’を改造したもので、ある一種類の赤外線コー
ドを常時放射するものである。無人搬送車２が走行する
通路８上の交差点の前方、距離ｂの地点に、無人搬送車
２の放射する赤外線を受信すると進入信号を送出する進
入側赤外線受信機５を設置し、無人搬送車２が完全に交
差点を退出したとき赤外線を受信する地点に、無人搬送
車２が放射する赤外線を受信すると退出信号を送出する
退出側赤外線受信機７を設置し、さらに、通路８と交差
する通路９上の、交差点の前方、距離ｄの地点に交差点
への進入指示信号または停止指示信号をこの地点に到着
した無人搬送車に対して発信する機能と無人搬送車から
の走行要求を受信する機能とを備えた入口側送受信機６
を設置する。また、制御部４は、進入側赤外線受信機５
が送出する進入信号を受信した後、入口側送受信機６を
介し走行要求信号を受けた場合に入口側送受信機６へ停
止指示を出し、その後退出側赤外線送受信機７から退出
信号を受信すると入口側送受信機６に進入指示を出す機
能を有する。さらに、全ての無人搬送車２は同一方向１
２のみの通路に沿って走行するように設定される。本実
施例では導入当初に配車係が設定するものとする。

【００１０】次に、本実施例の動作について説明する。
無人搬送車２が交差点前方の距離ｂの地点に来ると、赤
外線放射装置３からの赤外線を受けて進入側赤外線受信
機５が進入信号を制御部４へ送出する。その後、無人搬
送車１が交差点前方の距離ｄの地点に停止して、入口側
送受信機６に対し、走行要求信号を出した場合、制御部
４は、これを受けて入口側送受信機６へ停止指示を出
す。そのため、無人搬送車１は、停止指示信号を受信す
るので停止したままとなる。その後、無人搬送車２が交
差点を通過すると赤外線放射装置３からの赤外線を受け
て退出側赤外線受信機７が退出信号を制御部４へ送出す
る。この退出信号を受信すると制御部４は交差点への進
入指示を入口側送受信機６へ出す。これを受信した入口
側送受信機６は交差点への進入指示信号を発信する。従
って、無人搬送車１は交差点への進入を開始する。ここ
で、距離ｂは、距離ｄより充分長くとり、進入側送受信
機５の地点から交差点に入る迄には、入口側送受信機６
の地点から同時に出発した無人搬送車１は完全に交差点
を退出しているだけの距離の差が必要である。また、無
人搬送車２の交差点への接近がなく、進入側赤外線受信
機５が赤外線を受信していない場合、無人搬送車１が交
差点前方の距離ｄの地点に停止し、入口側送受信機６に
対し走行要求信号を出すと制御部４はこれを受け、入口
側送受信機６を介して進入指示信号を発信する。これを
受けて無人搬送車１は交差点への進入を開始する。

【００１１】

【発明の効果】以上述べたように本発明は異種の無人搬
送車を使用する場合異種の無人搬送車に走行中を示す信
号を発信する発信機を搭載し、その信号を受信して進入
信号を送出する受信機と、退出信号を送出する受信機
と、他方の通路の交差点前方に交差点進入指示信号と停
止指示信号とを発信する機能と、他方の通路の無人搬送
車からの走行要求を受信する機能とを備えた送受信機と
を設け、異種の無人搬送車の交差点へ向う走行を知ると
他方の通路の無人搬送車の交差点進入を制御することに
より、無人搬送車どうしの衝突が回避されるので、極め
て簡単、かつ安価に異種の無人搬送車を混用して使用で
きる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の無人搬送車の交通制御装置の一実施例
の説明図である。

【図２】同一の衝突防止方式の設備を有する無人搬送車
の交差点進入を制御部が制御する衝突防止システムの実
施例の説明図である。

【図３】図２に示す車載送受信機２０、２１の送信部の
配線図である。

【図４】図１に示す赤外線放射装置３の配線図である。

【符号の説明】

１ 無人搬送車 ２ 無人搬送車 ３ 赤外線放射装置 ３’ 赤外線放射装置 ４ 制御部 ５ 進入側赤外線受信機 ６ 入口側送受信機 ７ 退出側赤外線受信機 ８ 通路 ９ 通路 １０ 進行方向 １１ 無人搬送車 １２ 進行方向 ２０ 車載送受信機 ２１ 車載送受信機 ２２ 制御部 ２３ 入口側送受信機 ２４ 入口側送受信機 ２５ 出口側受信機 ２６ 出口側受信機 ４０ バッテリ ４１ レギュレータ ４２ 赤外線コード発生用ＩＣ ４３ 赤外線放射ダイオード ４４ アナログスイッチ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 予め設定された通路に沿って走行する無
   人搬送車の運行名システムの交差点における衝突を防止
   する無人搬送車の交通制御方法において、 当該 運用システムに採用されている衝突防止の仕様と
   異なる異種の無人搬送車を使用する場合、異種の無人搬
   送車が相互に交差することがない配車設定をするステッ
   プと、 前記異種の無人搬送車の交差点への走行を所定時間だけ
   交差点進入に先行して検出するステップと、 その後検出した前記交差点に向う他の方向の通路を走行
   する無人搬送車の交差点進入に対する進入指示を前記異
   種の無人搬送車が交差点を退出する迄保留するステップ
   を有することを特徴とする無人搬送車の交通制御方法。
2. 【請求項２】 予め設定された通路に沿って走行する無
   人搬送車の運行システムの交差点における衝突を防止す
   る無人搬送車の交通制御装置において、 交通制御指示の受信により交差点に進入する手段を持た
   ない前記異種の無人搬送車の使用に際して、前記異種の
   無人搬送車が相互に交差することがない配車設定を行な
   う手段と、 前記異種の無人搬送車の交差点への走行を検出すると、
   その後検出した前記交差点に向う他の方向の通路を走行
   する無人搬送車の交差点進入に対する指示を前記異種の
   無人搬送車が交差点を退出する迄保留する手段を有する
   ことを特徴とする無人搬送車の交通制御装置。
3. 【請求項３】 前記異種の無人搬送車の交差点への走行
   を検出する手段が、前記異種の無人搬送車に設けられた
   走行中を示す信号を送出する手段と、該走行中を示す信
   号を前記異種の無人搬送車が交差点に進入するよりも所
   定時間だけ前に受信して前記交差点に向う他の方向の通
   路を走行する無人搬送車に対して交差点進入指示を保留
   する手段に通報する検出用受信機とからなり、 前記異種の無人搬送車の交差点退出を検出する手段が、
   交差点の出口近くに設けられ、前記異種の無人搬送車が
   交差点を退出したとき前記走行中を指示する信号を受信
   し、前記交差点に向う他の方向の通路を走行する無人搬
   送車に対して交差点進入指示を保留する手段に通報する
   退出検出用受信機であり、前記他の方向の通路を走行す
   る無人搬送車の交差点進入指示を保留する手段が、前記
   進入検出用受信機が送出した走行検出信号を受信すると
   待機指示を送出し、退出検出用受信機が送出した退出検
   出信号を受信すると進入指示を送出する制御部と、前記
   他の方向の通路上の前記交差点前方に設けられ、かつ、
   前記制御部が送出した待機指示を受信すると待機指示信
   号を発信し、進入指示を受信すると進入指示信号を発信
   する待機点送受信機とからなる請求項２記載の無人搬送
   車の交通制御装置。