JPH06102746A - 現像装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【構成】 一成分系現像剤用現像装置であって、回転フ
ァーブラシ５は、現像剤搬送用スリーブ２と間隔をおい
て設けられているとともに、該ファーブラシ５に当接し
て金属板２０が設けられており、該金属板による押圧に
対してのファーブラシ５の反発力によって帯電した現像
剤４が飛翔して現像剤搬送用スリーブ２上に供給され、
現像剤４の飛翔経路中に、現像剤の帯電極性と同極性の
電荷を有するエレクトレットローラ３０が配置されてお
り、且つ該ローラには、これに付着した現像剤掻き取り
用ブレード３１が設けられていることを特徴とする。 【効果】 ファーブラシの反発力（弾性復帰力）による
飛翔によって帯電トナーの現像スリーブ上への供給が有
効に行われるとともに、その飛翔経路に帯電トナーと同
極性の電荷を有するエレクトレットローラを配置するこ
とにより、逆帯電トナーの供給が有効に防止され、カブ
リや画像汚れのない電子写真複写を行うことが可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電気的吸引力により現
像剤を現像域に保持搬送するタイプの現像剤搬送スリー
ブを備えた現像装置に関する。

【０００２】

【従来技術】一般に複写機等の電子写真装置において
は、感光体表面に形成された静電潜像を、顕電性トナー
から成る現像剤を用いて現像し、該潜像が顕像化された
トナー像を得る。このような現像を行うための現像装置
は、回転駆動する現像剤搬送スリーブを備えており、該
スリーブにより摩擦帯電されたトナーを現像域に搬送
し、現像を行うものである。この様な現像装置として、
前記スリーブにバイアス電圧を印加し、電気的吸引力に
より現像剤、即ち帯電トナーの保持搬送を行うタイプの
装置が公知である。この種の装置においては、現像剤搬
送スリーブとともに回転ファーブラシが設けられてお
り、このファーブラシにより現像剤（トナー）を攪拌し
摩擦帯電せしめる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の現
像装置においては、逆極性に帯電した一部のトナーも現
像剤搬送スリーブ上に供給されるという問題があり、こ
のような逆帯電トナーが現像剤搬送スリーブによって現
像領域に搬送されると、トナー飛散やカブリ等の不都合
が生じる。

【０００４】上記のような逆帯電トナーの供給を防止す
るために、例えば特開昭61−112173号公報には、現像ロ
ーラ（現像剤搬送スリーブ）と現像剤補給部材との間に
電界を形成し、静電気力によって選択的に逆帯電トナー
が現像ローラに付着することを防止している。しかし、
この方法では、現像ローラと現像剤補給部材との間に厚
いトナー層が介在しているため、電気的引力による作用
よりも物理的な付着力の作用が支配的であり、その効果
は極めて希薄である。

【０００５】また特開昭63−225257号公報には、現像ロ
ーラとこれに一定の間隔をおいて設けられた現像剤穂切
り部材との間にバイアス電圧を印加して、クーロン力に
よって現像剤穂切り部材に逆帯電トナーを捕獲する方法
が開示されている。しかし、この方法では、穂切り部材
に捕獲された逆帯電トナーを剥離する手段がないため
に、持続的な効果を期待することができない。

【０００６】従って本発明の目的は、電気的吸引力によ
り帯電トナーを現像域に保持搬送するタイプの現像剤搬
送スリーブを備えた現像装置において、逆帯電トナーの
供給を有効に防止することが可能な現像装置を提供する
ことにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、所定極
性に帯電された現像剤を電気的吸引力によって保持搬送
する回転駆動型現像剤搬送用スリーブと、現像剤の摩擦
攪拌及び該スリーブ上への現像剤の供給を行うための回
転ファーブラシとを備えた一成分系現像剤用現像装置に
おいて、前記回転ファーブラシは、前記現像剤搬送用ス
リーブと間隔をおいて設けられているとともに、該ファ
ーブラシに当接して金属板が設けられており、該金属板
による押圧に対してのファーブラシの反発力によって帯
電した現像剤が飛翔して前記現像剤搬送用スリーブ上に
供給され、現像剤の前記飛翔経路中に、前記現像剤の帯
電極性と同極性の電荷を有するエレクトレットローラが
配置されており、且つ該ローラには、これに付着した現
像剤掻き取り用ブレードが設けられていることを特徴と
する現像装置が提供される。

【０００８】

【作用】本発明においては、ファーブラシに当接して金
属板を設け、その圧接力に対するファーブラシの反発力
によって所定極性に摩擦帯電されたトナーを飛翔させる
ことにより、現像剤搬送用スリーブ（現像ロール）上へ
のトナーの供給が行われる。また上記帯電トナーの飛翔
経路中に、該トナーの帯電極性と同極性の電荷を有する
エレクトレットローラを設けることにより、同時に飛翔
した逆帯電トナーが捕集される。捕集された逆帯電トナ
ーは、掻き取り用ブレードによって掻き落とされ、ファ
ーブラシによる摩擦帯電が再度行われる。かくして本発
明によれば、逆帯電トナーの供給が有効に防止される。

【０００９】

【実施例】本発明を、以下、添付図面に示す具体例に基
づいて説明する。本発明の現像装置を示す図１におい
て、この装置においては、現像容器１内に回転駆動型の
現像剤搬送スリーブ２が設けられており、さらに現像容
器１の上部には現像剤補給用ホッパー３が設けられ、該
ホッパー３からそれ自体公知の顕電性トナー４が補給さ
れる。このトナー４は、後述するファーブラシ５による
攪拌によって所定極性に摩擦帯電される。

【００１０】また現像スリーブ２にはバイアス電源６が
接続されており、スリーブ２に帯電トナー４とは逆極性
のバイアス電圧を印加することにより、帯電トナー４の
スリーブ２による保持搬送が行われる。更に、スリーブ
２の上方には、適当な間隔をおいて厚み調整ブレード７
が設けられており、スリーブ２によって搬送される帯電
トナー４の厚みが一定となる様に調整される。

【００１１】上記の現像装置は、図１に示されている様
に、感光層１０を備えた感光体ドラム１１に前記現像剤
搬送スリーブ２が対面する様に設けられ、該スリーブ２
によって搬送された帯電トナー４により、該感光層１０
上に形成された静電潜像の現像が行われる。この場合、
図面においては感光体ドラム１１の回転方向と現像剤搬
送スリーブ２の回転方向が順方向で示されているが、こ
れは逆方向であってもよい。また現像は、所謂接触現像
で行ってもよいし、非接触現像で行なうこともできる。

【００１２】本発明の現像装置においては、前記現像剤
搬送スリーブ２に間隔をおいて回転ファーブラシ５が設
けられ、これによりトナー４の攪拌による摩擦帯電とと
もに、帯電したトナー４のスリーブ２上への供給が行わ
れる。このファーブラシ５の回転方向は任意であるが、
一般的には、図示する如く、スリーブ２の回転方向と同
方向であることが好ましい。

【００１３】本発明においては、既に述べた通り、ファ
ーブラシ５と当接する様に、金属板２０を設けることが
第１の特徴である。この金属板２０とブラシ５が当接す
ることにより、帯電トナー４は該金属板２０の圧接力に
対する反発力（弾性復帰力）によって飛翔し、現像スリ
ーブ２上に供給されて保持搬送され、現像に使用され
る。また金属板２０による圧接によってトナー４の摩擦
帯電が補強され、未帯電乃至逆帯電トナーの発生が抑制
されるという利点もある。この金属板２０の設置位置
は、帯電トナー４の現像スリーブ２上への飛翔が有効に
行われる限りにおいて任意である。

【００１４】本発明の第２の特徴は、前記帯電トナーの
飛翔経路に、帯電トナーとは逆極性のエレクトレットロ
ーラ３０を設けることである。即ち、供給すべき帯電ト
ナーとともに飛翔した逆帯電トナーは、このエレクトレ
ットローラ３０によって捕集され、そのスリーブ２上へ
の供給が有効に抑制される。

【００１５】またエレクトレットローラ３０には、トナ
ー掻き取りブレード３１が設けられており、該ローラ３
０に捕集されて付着している逆帯電トナーは、該ブレー
ドによって掻き落とされる。掻き落とされた逆帯電トナ
ーは、再びファーブラシ５による摩擦帯電に供され、正
規の極性に帯電される。尚、このブレード３１の材質
は、付着トナーの掻き落としが有効に行われる限りにお
いて任意のものを使用することができるが、エレクトレ
ットローラ３０の耐久性を考慮すれば、ゴムブレードが
好適である。

【００１６】上記エレックトレットローラ３０を形成す
る材料としては、永久電気分極可能な任意の高分子材料
を使用することができるが、一般的には、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−ブテン共重合体、イオ
ン−架橋オレフィン共重合体、エチレン−アクリル共重
合体等のオレフィン系樹脂；ポリフッ化ビニル、ポリフ
ッ化ビニリデン、フッ化ビニル／フッ化ビニリデン共重
合体、四フッ化エチレン樹脂（ＰＴＦＥ）、四フッ化エ
チレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂
（ＰＦＡ樹脂）、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレ
ン共重合樹脂（ＦＥＰ樹脂）等のフッ素樹脂；ポリ塩化
ビニル、塩素化ポリオレフィン等の塩素樹脂；ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート等の熱可塑性ポリエステル；ナ
イロン６、ナイロン１２、ナイロン６，６、ナイロン
６，１０等のポリアミド；各種アクリル系樹脂等が単独
或いは２種以上の組合せで使用される。これらの内で
も、電荷の保持性、耐久性に優れており、且つブレード
３１との摩擦による逆帯電も有効に回避できる点で、Ｐ
ＴＦＥ樹脂、ＰＦＡ樹脂、ＦＥＰ樹脂等のフッ素樹脂が
好ましい。エレクトレットの生成は、熱エレクトレット
化法、エレクトロエレクトレット化法、放射線エレクト
レット化法、光エレクトレット化法等のそれ自体公知の
任意の方法を、用いる高分子の種類に応じて適用するこ
とにより行われる。上記高分子、特にフッ素樹脂に対し
ては熱エレクトレット化法やエレクトロエレクトレット
化法が有利に適用される。

【００１７】またエレクトレットローラ３０の表面電荷
密度は、逆帯電トナーとの間に充分な電気的吸引力が作
用する程度に設定されるが、通常、該エレクトレットロ
ーラ３０の表面電位（絶対値）が感光層１０の表面電位
（絶対値）よりも小となる様に設定される。両者が同一
であったり或いは逆の関係にあるときには、スリーブ２
と帯電トナー４との間に作用する電気的吸引力が大であ
るため、感光層１０上に形成された静電潜像の現像を有
効に行うことが困難となる。

【００１８】上述した現像装置においては、現像スリー
ブ２にバイアス電圧を印加して現像域への帯電トナーの
搬送を行っているが、その代わりにスリーブ表面にエレ
クトレット層を設け、その電気力によって帯電トナーの
搬送を行うことも勿論可能である。

【００１９】

【発明の効果】本発明の現像装置によれば、ファーブラ
シの反発力（弾性復帰力）による飛翔によって帯電トナ
ーの現像スリーブ上への供給が有効に行われるととも
に、その飛翔経路に帯電トナーと同極性の電荷を有する
エレクトレットローラを配置することにより、逆帯電ト
ナーの供給が有効に防止され、カブリや画像汚れのない
電子写真複写を行うことが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の現像装置の構造を示す図。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定極性に帯電された現像剤を電気的吸
   引力によって保持搬送する回転駆動型現像剤搬送用スリ
   ーブと、現像剤の摩擦攪拌及び該スリーブ上への現像剤
   の供給を行うための回転ファーブラシとを備えた一成分
   系現像剤用現像装置において、 前記回転ファーブラシ
   は、前記現像剤搬送用スリーブと間隔をおいて設けられ
   ているとともに、該ファーブラシに当接して金属板が設
   けられており、該金属板による押圧に対してのファーブ
   ラシの反発力によって帯電した現像剤が飛翔して前記現
   像剤搬送用スリーブ上に供給され、 現像剤の前記飛翔経路中に、前記現像剤の帯電極性と同
   極性の電荷を有するエレクトレットローラが配置されて
   おり、且つ該ローラには、これに付着した現像剤掻き取
   り用ブレードが設けられていることを特徴とする現像装
   置。
2. 【請求項２】 前記エレクトレットローラは、フッ素系
   樹脂から成っている請求項１に記載の現像装置。