JPH06102562A - ビューファインダー装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビデオカメラ等のビューファインダー装置に
おける視度調整や通常使用状態から収納状態への操作性
を向上させること。 【構成】 ファインダー光学系を構成する少なくとも第
１と第２のレンズをバネで離反する方向へ付勢させ、視
度調整の際には前記第１レンズを光軸に沿って移動させ
て行い、収納時には光軸方向の操作部材の操作によって
第１，第２レンズを移動させる。そしてこの状態から通
常の観察モードへ操作部材を復帰させるだけで視度が元
の状態に保たれるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はポータブルビデオカメラ
等のビューファインダー装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、ポータブルビデオカメラ等のビュ
ーファインダーの接眼レンズユニットの多くは正レンズ
１枚で構成され、ＣＲＴ等の映像表示画面とこの正レン
ズとの間隔を変化させる事により、視度調整を行ってい
る。

【０００３】また、ビューファインダー筐体と接眼鏡筒
部の間にスライド機構を設け、このスライド機構を利用
して接眼部の出っ張りを短くするよう収納可能とすると
同時に、この時、表示画面と正レンズの間隔が極端に短
くなる事を利用し、十数センチ乃至は数十センチ、目を
離しても、画面映像を見る事が可能な、所謂スポーツフ
ァインダーの機能を持たせた装置も提案されている。

【０００４】また一方で、映像表示素子にＬＣＤ（液晶
ディスプレイ）の表示画面サイズが比較的大きな場合に
は、正レンズ１枚で構成したのでは、表示画面から目ま
での距離を大きくなってしまうため、負レンズと正レン
ズの２枚のレンズを用い表示画面から目までの距離が短
くするようにした装置も提案されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例における後者の場合、スポーツファインダーの機能
を与えるには、２枚のレンズの間隔を変えると同時に、
２枚のレンズを表示画面に近づける必要があり、２つの
動作を行う煩わしさがあった。また、このタイプの接眼
レンズユニットでは、２枚のレンズの間隔を変える事に
よって視度調整を行っている為、スポーツファインダー
として使用した後、通常の接眼レンズとして使用する場
合には、その都度、適正な視度に調整し直す必要があっ
た。

【０００６】また、収納時を考えた場合に於ても、ある
程度の間隔を持った２枚のレンズをスライドさせるには
スライド量が制限され、収納時の出っ張り量を、それほ
ど短くする事ができず、収納としても不充分なものとな
っていた。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、２枚の
レンズの間にバネを入れ、第１のレンズは片側よりバネ
で附勢され、バネの逆側より押された位置に自由に、移
動可能にする事により、接眼レンズユニットをスライド
させ収納させる１つの動作によって、スポーツファイン
ダーとして使用可能にし、また通常の接眼レンズとして
使用する時には、収納させる前の適正な視度を保つこと
ができる。

【０００８】また収納する時に充分なスライド量を提供
するものである。

【０００９】

【実施例】図１は本発明の特徴を最もよく表わす、接眼
レンズユニットの断面図で、通常の接眼レンズとして使
用する時の状態を表わす断面図である。図２は本発明の
特徴を表わす接眼レンズユニットの断面図で、収納状態
かつ、スポーツファインダーの状態を表わす断面図であ
る。

【００１０】図１に於いて、１はＬＣＤ（Ｌｉｑｕｉｄ
Ｃｒｙｓｔａｌ Ｄｉｓｐｌａｙ）パネル、２はＬＣ
Ｄパネル保持部材、３はビューファインダー筐体、４は
接眼鏡筒、５は負レンズ、６は正レンズ、７は負レンズ
ホルダー、８は正レンズホルダー、９は負レンズを移動
させるための移動バネ、１０は視度調整リング、１１は
アイカップである。

【００１１】ＬＣＤパネル１は、ＬＣＤパネル保持部材
２によってビューファインダー筐体３に位置決めされ
る。ＬＣＤパネル１上に移された像は負レンズ５と正レ
ンズ６によって適正な視度になり、眼の水晶体を通って
網膜上に結像する。この場合、像の視度は視野調整リン
グを回転させることで負レンズ５が光軸に沿って前後し
自由に変える事ができる。この負レンズ５を前後させる
機構を以下に述べる。

【００１２】負レンズ５は負レンズホルダー７に保持さ
れ負レンズホルダー７は、負レンズを移動させるための
移動バネ９により常に正レンズ側から附勢されている。
負レンズホルダー７の係合部７ａは、視度調整リング１
０の内側片面に形成されたカム面１０ａに接している。
不図示ではあるがカム面１０ａは、螺旋形状をしている
一方、接眼鏡筒４には直線の長溝が形成されており先の
係合部７ａが挿入されている。従って視度調整リング１
０を回転させる事により回転角に応じた、決められた位
置に負レンズ５を光軸に沿って移動させる事ができる。

【００１３】次に接眼部を前後にスライドさせ、収納さ
せた場合が、図２である。

【００１４】この場合、図１に於けるビューファインダ
ー筐体前面３ａと負レンズホルダーの突起部７ｂとの距
離αはスライド量βよりも少ない為、負レンズホルダー
の突起部７ｂがまずビューファインダー筐体前面３ａに
あたり接眼鏡筒４が係合部７ａを押圧しはじめ係合部７
ａをカム面１０ａから離反させる。そして更に移動バネ
９が収縮して負レンズ５が正レンズ６に接近した位置に
移動する。そして更にビューファインダー筐体に設けた
長溝に接眼鏡筒４に設けた突出部４ａが摺動し終ったと
ころでクリックバネ４ｂのバネ力によって固定される。
ふたたび、図１の様に通常使用の位置に接眼部を引き出
したい場合には突出部４ａをクリックバネから解除させ
ることにより移動バネ９がその付勢力に従って伸び、負
レンズホルダーの係合部７ａが、カム面１０ａに当接
し、視度調整リング１０の角度によって決められた元位
置へと復帰する。従って当初に設定した視度調節状態が
変化することはない。

【００１５】ところで、図２の接眼部をスライドさせ、
負レンズ５を正レンズ６に最も接近させた状態では、負
レンズ５と正レンズ６の組み合せの焦点距離が最も長い
状態、かつ、表示画面に最もレンズを近づけた状態にな
る為、画面の拡大倍率が最も小さくなり、眼をアイカッ
プ１１から十数センチ程度離しても、けられる事なく画
面を見る事ができる、所謂、スポーツファインダーとし
て使用することができる。

【００１６】この様に、通常使用時の視度調整リングに
よって自由に設定できる負レンズの位置そして正レンズ
の位置を接眼部をスライドさせるという、一つの動作で
簡単に切替える事ができ、収納あるいはスポーツファイ
ンダーとなる第２の負レンズの位置の状態に於ても視度
調整リングの角度は変わらない為、第１の負レンズの位
置を保持する事ができ、ふたたび通常使用時の位置へと
接眼部を引き出した時以前の視度調整リングによって設
定した位置に負レンズを復帰させる事ができる。

【００１７】つまりファインダーの通常使用時とスポー
ツファインダー時の切替えをワンタッチで行う事がで
き、且つ設定された視度を保持，記憶する機能も持って
いるわけである。

【００１８】さらに、従来の機構に比べ収納時のスライ
ド量を大きく設定する事ができる為、ビデオカメラ全体
の引張りを減らし、携帯性の向上をも、提供する事がで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に関するビューファインダーの断面図で
通常の接眼レンズとして使用している時の状態図であ
る。

【図２】本発明に関するビューファインダーの断面図で
収納状態、かつスポーツファインダー状態を示す図。

【図３】本発明に関するビューファインダーの全体図。

【符号の説明】

１ＬＣＤパネル ３ ビューファインダー筐体 ５ 負レンズ ６ 正レンズ １０ 視度調整リング

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 離反する方向に付勢力を与えられた第１
   と第２のレンズで形成された像を観察し、前記付勢力に
   抗して力を与えることにより前記第１と第２のレンズを
   移動させる構造をしたことを特徴とするビューファイン
   ダー装置。
2. 【請求項２】 第１と第２レンズをそれぞれ保持する第
   １と第２の保持手段を有し少なくとも前記第１と第２の
   レンズによって形成された像を観察する光学手段、前記
   第１と第２のレンズを離反する方向に付勢力を与える付
   勢手段、前記第１の保持手段の係合部が摺動するカム面
   を有し視度調節のための回転操作により前記係合部が前
   記カム面を摺動することによって前記第１レンズを光軸
   に沿って移動させる視度調節手段、前記第２の保持手段
   と一体的で前記係合部が摺動し光軸方向を長手とする長
   溝を有し、収納状態乃至はスポーツファインダー状態を
   形成するために光軸方向へ移動可能な操作手段を具備す
   ることを特徴とするビューファインダー装置。