JPH06101293A - ユニット建物の界壁組立方法 - Google Patents

ユニット建物の界壁組立方法

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JPH06101293A
JPH06101293A JP4251324A JP25132492A JPH06101293A JP H06101293 A JPH06101293 A JP H06101293A JP 4251324 A JP4251324 A JP 4251324A JP 25132492 A JP25132492 A JP 25132492A JP H06101293 A JPH06101293 A JP H06101293A
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Koji Yoshida
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 建築現場の作業を軽減するユニット建物の界
壁組立方法の提供。 【構成】予め第1の建物ユニット1の接合端縁に沿って
複数の縦桟12を有する壁面材13を設置して第1の界壁部
10を形成しておき、第2の建物ユニット2の接合端縁に
沿って複数の縦桟22を有する壁面材13を設置するととも
に、縦桟22を第1の界壁部10の縦桟12とは位置をずらし
て配列して第2の界壁部20を形成しておき、これら界壁
部10, 20の少なくとも一方の裏面に遮音材30を張り付け
た後、建物ユニット1, 2を相互に接合して界壁部10,
20の裏面を対向させる。これにより、界壁8が自動的に
形成されるようになり、界壁8の組立てに関係する現場
作業が大幅に軽減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、異なる使用者に専有さ
れる居室区画を同一階に複数有する共同住宅や貸事務所
建物等のユニット建物に利用できる。
【0002】
【背景技術】従来より、共同住宅等の建物では、各戸の
プライバシー等を守るために、界壁で室内空間を一戸毎
に仕切っている。界壁としては、一対の壁面材の間に遮
音材を充填した中空構造のものが一般的である。
【0003】このような界壁では、壁面材の裏面にそれ
ぞれ複数の縦桟を配列し、各列の縦桟に壁面材を張り付
けて壁面材の支持を行っている。そして、これらの縦桟
の配列を千鳥状にした千鳥配列式のものもある。このよ
うな千鳥配列式の界壁では、各壁面材の縦桟が互いに相
手の二つの縦桟の間に配置されている。これにより、各
壁面材の縦桟は、押圧されても互いに接触することがな
く、それぞれ別個に振動するようになっている。このた
め、界壁の一方の空間で音が発生して当該空間側の壁面
材が振動しても、反対側の壁面材は振動しない。従っ
て、壁面材の一方から他方へ伝達される音量が低減さ
れ、遮音効率を良好にできる。また、各壁面材の縦桟の
間隔は大きくとも、千鳥配列にされた縦桟の間隔は約半
分になるため、界壁内部にはピッチの細かい格子状のも
のが形成され、縦桟を鋼製等にすることで他人の侵入を
防止可能となって保安上安全な界壁となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、千鳥配
列式等の界壁は、組立を建築現場で行うことを前提とし
ているため、ユニット建物に界壁を設けようとすると、
界壁の組立および界壁周辺の内装が現場作業となる。こ
のため、界壁の設置により建築現場での作業を大幅に増
大させることとなり、建築工期が延長されて短期間で施
工できるというユニット建物のメリットが損なわれると
いう問題がある。この問題のため、多くの要望があるに
もかかわらず、千鳥配列式の界壁をユニット建物に導入
することが実現できない。
【0005】本発明の目的は、建築現場での作業が軽減
されるユニット建物の界壁組立方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、接合された二
つの建物ユニットの接合部分に設置される界壁を組立て
るユニット建物の界壁組立方法であって、予め第1の建
物ユニットの接合端縁に沿って複数の縦桟を有する壁面
材をその裏側が外側となるように設置して第1の界壁部
を形成しておき、第2の建物ユニットの接合端縁に沿っ
て複数の縦桟を有する壁面材をその裏側が外側となるよ
うに設置し、かつその縦桟を前記第1の界壁部の縦桟と
は位置をずらして配列して第2の界壁部を形成してお
き、これら第1および第2の界壁部の間に遮音材を介装
した状態で、第1および第2の建物ユニットを相互に接
合することを特徴とする。
【0007】
【作用】このような本発明では、予め室内側の壁面とな
る第1および第2の界壁部を第1および第2の建物ユニ
ットに形成しておくので、第1および第2の建物ユニッ
トの相互接合により、千鳥配列式の界壁が自動的に形成
されるようになって現場作業が大幅に軽減される。ま
た、工場等で第1および第2の界壁部周辺の内装をも完
了させておくことが可能となるため、建築現場では、第
1および第2の界壁部の周辺の内装を行う必要がなくな
り、これらにより前記目的が達成される。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1には、本実施例の第1および第2の建物ユ
ニット1,2が示されており、これらの建物ユニット
1,2は、いわゆるボックスタイプのものであり、互い
に向き合わされている側面が接合されるようになってい
る。
【0009】建物ユニット1,2の各々には、四隅に配
置した柱3の上下端をそれぞれ梁4で連結したフレーム
5を有している。フレーム5の上方の梁4の下側には、
天井材6が張り付けられるとともに、下方の梁4の上側
には、床材7が張り付けられている。建物ユニット1,
2の境界部分には、それぞれ第1および第2の界壁部界
10,20と、遮音材30とを含んで構成される界壁8が設け
られる。
【0010】図2および図3には、第1および第2の界
壁部界10, 20が拡大されて示されている。図において、
第1の建物ユニット1の天井材6および床材7には、端
縁に沿ってランナ11A, 11Bが設けられている。ランナ11
A, 11Bは、断面コ字形状の長尺部材であり、互いの開口
を対向させて設置されている。上下のランナ11A, 11Bの
間には、複数の縦桟12が直線状に配列されている。これ
らの縦桟12の図中左側には、厚さ寸法tの石膏ボード等
の壁面材13が張り付けられ、これら一連のランナ11A, 1
1B、縦桟12および壁面材13等により第1の界壁部10が形
成されている。
【0011】第1の界壁部10の建物ユニット2側には、
遮音材30が釘等で張り付けられている。遮音材30は、ロ
ール状に巻かれたグラスウールをほどいて所定寸法に切
断したものである。
【0012】第2の建物ユニット2の天井材6および床
材7には、第1の建物ユニット1と同様に、端縁に沿っ
てランナ21A, 21Bが設けられている。ランナ21A, 21B
も、ランナ11A, 11Bと同様に、断面コ字形状の長尺部材
であり、互いの開口が対向されて配置されている。ラン
ナ21A, 21Bの間には、複数の縦桟22が直線状に配列され
ている。これらの縦桟22の内側に、壁面材13と同様の石
膏ボード等の壁面材23が張り付けられて第2の界壁部20
が形成されている。
【0013】ここで、第2の界壁部20の縦桟22は、第1
の界壁部10の縦桟12とは位置をずらして配列され、これ
により、建物ユニット1,2を相互に接合すると、縦桟
12,22が千鳥状配列を形成するようになっている。
【0014】なお、壁面材13, 23の厚さ寸法tは、約12
mm程度で充分である。耐火性能が必要となる場合には、
15mm以上に設定することにより、界壁8が耐火壁とな
り、1時間耐火の認定に合格する程度の耐火性能を有す
るようになっている。
【0015】このような本実施例では、予め工場等で建
物ユニット1,2を製造する際に、各建物ユニット1,
2にそれぞれ界壁部10, 20を形成しておくとともに、建
物ユニット1,2の内装を完了させておく。そして、建
物ユニット1,2のうち建物ユニット1の界壁部10に
は、裏面に遮音材30を張り付けておく。次いで、建物ユ
ニット1,2を建築現場に運び、建築現場で建物ユニッ
ト1,2を相互に接合し、界壁部10, 20の裏面を対向さ
せて界壁8を形成する。
【0016】このような本実施例によれば、次のような
効果がある。すなわち、予め工場等で界壁部10, 20を建
物ユニット1,2に形成しておくので、界壁部10, 20の
周辺の内装をも工場等で完了させておくことができる。
このため、建築現場での内装作業がほとんど省略できる
うえ、建物ユニット1,2の相互接合により、界壁8が
自動的に形成されるようになり、現場作業を大幅に軽減
できる。従って、界壁8を設けてもユニット建物を短期
間で施工でき、千鳥配列式の界壁をユニット建物に導入
することが実現できる。
【0017】また、ユニット建物に千鳥配列式の界壁を
形成できるようにしたため、遮音性能がよくなり、ユニ
ット建物であっても各戸のプライバシーを充分守ること
ができるようになり、短期間で施工できるユニット建物
の品位を向上できる。
【0018】さらに、界壁部10, 20の裏側で全ての作業
が行えるようになるため、界壁8の表面には釘を打った
跡等ができず、美しい表面仕上がりを得ることができる
うえ、釘打ちのあとを隠す等の作業が不要になり、内装
作業を容易にすることができ、工場での内装作業にかか
る時間を短縮できる。
【0019】さらに、壁面材13, 23の厚さ寸法tを15mm
以上に設定することにより、界壁8が1時間耐火の認定
に合格する程度の耐火壁となるようにしたので、高層建
物用の建物ユニットとする等、界壁8に耐火性能が必要
となる場合でも、壁面材13,23を厚さの厚いものとする
だけで容易に対応することができる。
【0020】なお、本発明は前述の実施例に限定される
ものではなく、次に示されるような変形などをも含むも
のである。すなわち、前記実施例では、第1の界壁部10
に遮音材30を張り付けたが、第2の界壁部20に遮音材30
を張り付けてもよく、第1の界壁部10および第2の界壁
部20の何れか一方でなく両方に遮音材30を張り付けても
よい。ここで、遮音材30の固定は、壁面材への張り付け
に限らず、例えば、吊り下げておいた遮音材30の両側を
それぞれ第1および第2の建物ユニットで挟んで固定し
てもよい。
【0021】また、ランナとしては、断面コ字形状のも
のに限らず、例えば、断面L字形状のものでもよく、ラ
ンナの形状は縦桟の取付けを行うのに適当な形状であれ
ばよく、治具の使用等により、縦桟を床材および天井材
に直接取付ける場合にはランナは省略してもよい。
【0022】さらに、遮音材としては、グラスウールに
よるものに限らず、例えば、袋に詰めたロックウールで
もよく、要するに、界壁を通過しようとする音を効率良
く遮断できるものであればよい。
【0023】また、界壁の壁面材としては、石膏ボード
に限らず、例えば、軽量気泡コンクリート製のパネルで
もよく、要するに、厚くすることにより、耐火壁の表面
に使用することができる不燃性のものであればよい。
【0024】
【発明の効果】前述のように本発明によれば、建物ユニ
ットの接合により自動的に界壁が形成されるようになる
から、建築現場での作業を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の第1および第2の建物ユニ
ットを示す斜視図である。
【図2】前記実施例の第1および第2の界壁部を示す拡
大平断面図である。
【図3】前記実施例の第1および第2の界壁部を示す拡
大縦断面図である。
【符号の説明】
1 第1の建物ユニット 2 第2の建物ユニット 10 第1の界壁部 12, 22 縦桟 13, 23 壁面材 20 第2の界壁部 30 遮音材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】接合された二つの建物ユニットの接合部分
    に設置される界壁を組立てるユニット建物の界壁組立方
    法であって、 予め第1の建物ユニットの接合端縁に沿って複数の縦桟
    を有する壁面材をその裏側が外側となるように設置して
    第1の界壁部を形成しておき、 第2の建物ユニットの接合端縁に沿って複数の縦桟を有
    する壁面材をその裏側が外側となるように設置し、かつ
    その縦桟を前記第1の界壁部の縦桟とは位置をずらして
    配列して第2の界壁部を形成しておき、 これら第1および第2の界壁部の間に遮音材を介装した
    状態で、第1および第2の建物ユニットを相互に接合す
    ることを特徴とするユニット建物の界壁組立方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013079545A (ja) * 2011-10-05 2013-05-02 Misawa Homes Co Ltd ユニット式建物及びユニット式建物の施工方法
GB2585715A (en) * 2019-08-21 2021-01-20 Studioanyo Ltd Improved fire compartment strategy for modular buildings
GB2596222A (en) * 2019-08-21 2021-12-22 Studioanyo Ltd Modular buildings

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