JPH06101162B2 - 追跡装置 - Google Patents

追跡装置

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JPH06101162B2
JPH06101162B2 JP62127086A JP12708687A JPH06101162B2 JP H06101162 B2 JPH06101162 B2 JP H06101162B2 JP 62127086 A JP62127086 A JP 62127086A JP 12708687 A JP12708687 A JP 12708687A JP H06101162 B2 JPH06101162 B2 JP H06101162B2
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賢治 五嶋
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は,追跡装置,特に回転ヘッド式磁気記録再生
装置において,記録媒体である磁気テープ上に記録され
た信号トラックを追跡する追跡装置に関するものであ
る。
[従来の技術] 回転ヘッド式磁気記録再生装置の中には,入力するオー
ディオ信号をA/D変換し,ディジタル信号の形で磁気テ
ープ上に記録し,再生時には,磁気テープ上に記録され
たディジタル信号をD/A変換して,元のアナログオーデ
ィオ信号に戻して出力する回転ヘッド式ディジタルオー
ディオテープレコーダ(Rotary head type Digital Aud
io Tape−re−corder,以下,R−DATと略す)がある。R
−DATは,第7図に示すように,直径が30mmの小径のド
ラム(1)を使用し,互いにアジマス角の異なる2個の
回転ヘッド(Aヘッド(+アジマスヘッド)(2a)とB
ヘッド(−アジマスヘッド)(2b)を180゜対向ささせ
てドラム(1)に取り付けて,テープ(3)ドラム
(1)に90゜巻き付けて,第8図に示すようなトラック
フォーマットの信号をガードバンド無しで記録してい
る。
第8図はR−DATのトラックフォーマットを示す図であ
る。図において,(4)はPCM化されたオーディオ信号
を記録するPCM領域,(5a)および(5b)は再生時にト
ラッキングを行うための信号が記録されているATF領
域,(6a)および(6b)は曲番や時間情報等の付加情報
を記録するサブコード領域であり,5ブロックに分かれた
構成となっている。再生時には,ATF領域(5a)および
(5b)に記録された信号より,信号トラックを追跡する
ための信号であるトラッキング誤差信号を生成し,その
トラッキング誤差信号が零となるようにトラック追跡が
行われる。
第9図はATF領域(5a)および(5b)の信号記録パター
ンを示す図である。図において,(7)はパイロット信
号号(f1)と呼ばれ,これによりトラッキング誤差信号
を生成する。(8)および(9)はシンク信号(f2),
(f3)と呼ばれ,トラッキング誤差信号を生成するタイ
ミング検出信号として使用される。シンク信号f2(8)
はAトラック(+アジマストラック)に,シンク信号f3
(9)はBトラック(−アジマストラック)に記録さ
れ,かつ,その記録長が2トラック毎に0.5ブロック長,
1ブロック長と変化させ記録され,4トラックで完結する
信号記録パターンとなっている。このため,トラックの
識別が容易となり,通常再生時,隣々接トラックまでま
たがったトラッキングを防ぐように考慮されている。
(10)はパイロット信号(7),シンク信号(8)およ
び(9)を消去するための消去信号(f4)である。
第9図に示したATF用信号記録パターンからトラッキン
グ誤差信号を生成する方法について,第10図と第11図を
用いて説明する。
第10図は従来のトラッキング誤差信号を生成する回路の
ブロック構成図である。
第11図は,Bヘッド(−アジマスヘッド)(2b)が第9図
に示したATF用信号記録パターンのB1トラックのATF1領
域(5a)をトラックずれ無しで走査する場合の各部の信
号波形を示す図である。
R−DATでは,ヘッド幅は,通常のトラック幅の1.5倍の
ものを使用するので,ヘッドは隣接トラックにもかかっ
て走査する。第10図において,ヘッド出力信号はヘッド
アンプ(11)で増幅され,ローパスフィルタ(12)へ入
力する。このローパスフィルタ(12)でパイロット信号
f1(7)が抽出され,更にエンベロープ検波回路(13)
へ入力され,第11図(a)に示されるようなエンベロー
プ信号(18)が出力される。エンベロープ信号(18)に
おいて,(f1A2)とf1A1)は隣接トラック,即ち逆ア
ジマストラックの再生出力であるが,パイロット信号f1
(7)は周波数が低いので,ヘッドのアジマス効果の影
源をあまり受けずに再生される。ヘッドアンプ(11)の
出力信号(27)は,シンク信号検出回路(14)へも入力
され,シンク信号f2(8)またはシンク信号f3(9)が
検出されて,第11図(b)に示されるようなシンク信号
(19)を出力する。シンク信号検出回路(14)では,ヘ
ッド切り換え信号(25)を入力し,その極性に応じて,
例えばローレベルの時,シンク信号f2(8)の検出を行
い,ハイレベルの時,シンク信号f3(9)を行ってい
る。シンク信号検出回路(14)の出力信号(19)立ち上
がりエッジに同期して第1のサンプリングパルスSP1(2
0)が出力され,次に一定時間(τ時間)経過後,第2
のサンプリングパルスSP2(21)が出力される。サンプ
リングパルス発生回路(15)は,ヘッド切り換え信号
(25)を入力し,それを内蔵する2分周回路(図示せ
ず)で分周し,その分周した信号の極性に応じて,シン
ク信号の記録長の判断を行っている。例えば,分周した
信号がローレベルの時に,0.5ブロック長のシンク信号部
分を走査し,逆に分周した信号がハイレベルの時に1ブ
ロック長のシンク信号部分を走査した場合にのみ第2の
サンプリングパルスSP2(21)を発生させるようにして
いる。このため,所定のトラック以外をヘッドが走査し
た時には,第2のサンプリングパルスSP2(21)が出力
されないので,トラッキング誤差信号(24)は生成され
ず,隣々接トラックにまたがるトラッキングを起こさな
いようにしている。エンベロープ検波回路(13)の出力
エンベロープ信号((18)は,第1のサンプルホールド
回路(16a)と差動増幅器(17)の一方の入力端子へ入
力する。第1のサンプルホールド回路(16a)で,第1
のサンプリングパルスSP1(20)により,右隣接トラッ
ク(第11図ではA2トラック)のパイロット信号f1(7)
のクロストーク成分(f1A2)がサンプルホールドさ
れ,第11図に示されるような信号(22)を出力する。こ
の第1のサンプルホールド回路(16a)の出力信号(2
2)は,差動増幅器(17)の他方の入力端子へ入力し,
差動増幅器(17)の出力として,エンベロープ信号(1
8)との差信号(23)が出力される。第2のサンプリン
グパルスSP2(21)が発生する時点では,差動増幅器(1
7)の差出力信号(23)は,右隣接トラックのパイロッ
ト信号f1(7)のクロストーク成分(f1A2)と,左隣
接トラック(第11図ではA1トラック)のパイロット信号
f1(7)のクロストーク成分(f1A1)との差を出力し
ており,第2のサンプルホールド回路(16b)で第2の
サンプリングパルスSP2(21)により,サンプルホール
ドされた信号が,トラッキング誤差信号(24)となる。
第11図の場合,トラックずれが無い時を示したものであ
り,トラックずれがある時は,隣接トラックからのパイ
ロット信号f1(7)のクロストーク成分のレベルが変化
するので,トラッキング誤差信号(24)の出力レベル
は,トラックずれの方向に応じて正側または負側に変化
する。トラックずれと,左隣接トラックからのパイロッ
ト信号号f1(7)のクロストーク成分(26a)(L),
右隣接トラックからのパイロット信号f1(7)のクロス
トーク成分(26b)(R)のレベル変化およびトラッキ
ング誤差信号(24)(R−L)の出力変化の関係を示す
と第15図のようになる。トラックの追跡は,トラッキン
グ誤差信号(24)が常に零となるように行われる。通常
再生時のヘッドアンプ(11)の再生信号(27)の波形は
第12図に示されるようになる。R−DATは,第7図に示
されるように,テープ(3)がドラム(1)に90゜しか
巻き付けられてなく,180゜対向で取り付けられた2個の
回転ヘッドで記録再生するので,再生信号(27)は間欠
的な信号となる。(当然ながら,記録信号も同様に間欠
的になる。)従って,記録過程で,サンプルされたディ
ジタルデータを時間軸圧縮して記録し,再生過程で,時
間軸伸張して元に戻すという操作を行っている。
さて,今までは,R−DATの通常再生時におけるトラッキ
ング誤差信号の生成方法について説明したが,特殊機能
の一つであるアフターレコーディング(After Recordin
g,以下,アフレコという)時のトラッキング誤差信号の
生成方法について説明する。R−DATは,第8図に示し
たトラックフォーマットで記録されているので,ATFトラ
ッキングを行いながら,PCM領領域(4)やサブコード領
域(6a),(6b)の部分的書き換え,すなわち,アフレ
コが容易に行えるシステムとなっている。通常再生時に
おけるトラッキング誤差信号の生成を行いながら,PCM領
域(4)でアフレコすると,前述したように,R−DATで
は,通常,トラック幅より1.5倍広い幅のヘッドを使用
するので,第13図に示すように,アフレコされた部分
(PCM領域(4))と,アフレコされない部分(ATF領域
(5a),(5b),サブコード領域(6a),(6b))と
で,原理的に,ヘッドが隣接トラックにかかる分(通常
は,1/4トラック幅相当分),トラックの直線性が損なわ
れてしまう。これを回避するために,第14図に示すよう
に,アフレコ時において,予じめ,1/4トラック幅相当オ
フトラックさせてトラッキングを行うようにすればよ
い。オフトラックをさせる方法として,第15図に示した
トラッキング誤差信号(24)(R−L)に1/4トラック
幅相当に対応するオフセット電圧を印加させるものがあ
るが,実際には,ヘッドやテープ等電磁変換系のバラツ
キがあるので,オフセット電圧を一意的に決定するのは
困難である。また,アフレコ時において,トラッキング
誤差信号を生成する方法を変更し,自動的にオフトラッ
クさせる方法が,例えば,特開昭61−72484号公報に示
されている。この方法によると,第9図に示されている
ATF用信号記録パターンにおいて,Aトラック(+アジマ
ストラック)のATF1領域(5a)とBトラック(−アジマ
ストラック)のATF2領域(5b)では,通常再生時時と同
様にパイロット信号f1(7)のクロストーク成分の差信
号からトラッキング誤差信号(24)を生成し,Aトラック
(+アジマストラック)のATF2領域(5b)とBトラック
(−アジマストラック)のATF1領域(5a)では,右隣接
トラックからパイロット信号f1(7)のクロストーク成
分(26b)と,走査中のトラックのパイロット信号f1成
分(28)の差信号をとって,トラッキング誤差信号を生
成している。右隣接トラックからのパイロット信号f1
(7)のクロストーク成分(26b)(R)と,走査中ト
ラックのパイロット信号f1成分(28)(H)の差をとっ
て,得られたトラッキング誤差信号(24a)(R−H)
のトラックずれに対する出力変化を示すと,第16図のよ
うになり,トラックずれが約90deg(ここで,180degが1
トラック幅に相当する。)の時,トラッキング誤差信号
(24a)(R−H)の出力レベルは零となる。第17図の
トラッキング誤差信号(24b)に示すように,Aトラック
(+アジマストラック)のATF2領域(5b)からBトラッ
ク(−アジマストラック)のATF2領域(5b)の間は,90d
egオフトラックさせる方向に制御が働き,次のBトラッ
ク(−アジマストラック)のATF2領域(5b)からAトラ
ック(+アジマストラック)のATF2領域(5b)の間は,
トラックずれをなくす方向に制御が働くので,平均的に
約45deg,即ち1/4トラック幅相当のトラックずれを起こ
しながら,トラッキングを行わせている。
[発明が解決しようとする問題点] 上記のような従来の追跡装置では,第17図の再生信号
(27a)に示すように,例えば,Bヘッド(−アジマスヘ
ッド)(2b)の目詰り等により,片方のチャンネルのAT
F用信号(第17図のエンベロープ信号(18a)参照)が欠
落すると,アフレコ時におけるトラッキング誤差信号
は,第17図のトラッキング誤差信号(24c)に示すよう
な形となり,平均的に約45degトラックずれを起こすよ
うな制御が実現できなくなるという問題点があった。
この発明は,かかる問題点を解決するためになされたも
ので,ヘッドの目詰り等により,片方のチャンネルのAT
F用信号が欠落しても,所定量のオフトラックを自動的
に行わせることのできる追跡装置を得ることを目的とす
る。
[問題点を解決するための手段] この第1の発明に係る追跡装置は、本来の情報信号記録
領域の前後に独立に設けられた記録領域に記録されたト
ラッキング用パイロット信号によりトラッキング誤差信
号を生成する追跡装置であって、前記パイロット信号成
分を検出する検出手段、前記検出手段の出力信号を入力
する第1の電圧保持手段、前記第1の電圧保持手段の出
力信号を入力して2倍に増幅する増幅度変更手段、前記
第1の電圧保持手段の出力信号または前記増幅度変更手
段の出力信号を選択して出力するアナログスイッチング
手段、前記検出手段の出力信号と前記アナログスイッチ
ング手段の出力信号とを入力する差動増幅手段、および
前記差動増幅手段の出力信号を入力する第2の電圧保持
手段とで構成され、通常再生時には、前後のパイロット
信号領域において、右隣接トラックからのパイロット信
号レベルRと左隣接トラックからのパイロット信号レベ
ルLを検出して、 (R−L) なる演算を行い、アフターレコーディング時には、一方
のパイロット信号記録領域において、右隣接トラックか
らのパイロット信号レベルRと走査中のトラックのパイ
ロット信号レベルHを検出して、 (2×R−H) なる演算を行ってトラッキング誤差信号を生成するよう
にしたものである。
この第2の発明に係る追跡装置は、本来のの情報信号記
録領域の前後に独立に設けられた記録領域に記録された
トラッキング用パイロット信号によりトラッキング誤差
信号を生成する追跡装置であって、前記パイロット信号
成分を検出する検出手段、前記検出手段の出力信号を入
力する第1の電圧保持手段、前記第1の電圧保持手段の
出力信号を入力して1/2倍に減衰する減衰手段、前記第
1の電圧保持手段の出力信号または前記減衰手段の出力
信号を選択して出力するアナログスイッチング手段、前
記検出手段の出力信号と前記アナログスイッチング手段
の出力信号とを入力する差動増幅手段、および前記差動
増幅手段の出力信号を入力する第2の電圧保持手段とで
構成され、通常再生時には、前後のパイロット信号領域
において、右隣接トラックからのパイロット信号レベル
Rと左隣接トラックからのパイロット信号レベルLを検
出して、 (R−L) なる演算を行い、アフターレコーディング時には、一方
のパイロット信号記録領域において、右隣接トラックか
らのパイロット信号レベルRと走査中のトラックのパイ
ロット信号レベルHを検出して、 (R−H/2) なる演算を行ってトラッキング誤差信号を生成するよう
にしたものである。
[作用] この第1の発明においては,アフレコ時におけるトラッ
キング誤差信号を生成する際,PCM領域(4)の前後のAT
F領域(5a),(5b)を使用せずに,走査中のトラック
のパイロット信号f1成分を抽出できるATF領域,即ち,A
トラック(+アジマストラック)では,ATF2領域(5b),
Bトラック(−アジマストラック)では,ATF領域(5a)
を使用し,これらのATF領域を走査する時に,右隣接ト
ラックからのパイロット信号f1のクロストーク成分Rを
2倍に増幅したもの2Rと、走査中のトラックのパイロッ
ト信号f1成分Hとの差信号(2R−H)から所定量のオフ
トラックを行わせるトラッキング誤差信号を生成するよ
うにすることによって,1つのATF領域のみで,トラッキ
ング誤差信号が生成されるから,片方のチャンネルのAT
F用信号が欠落しても,所定量オフトラックさせたトラ
ッキングが実現できる。
また、この第2の発明においては、第1の発明と同様に
ATF領域を走査する時に、右隣接トラックからのパイロ
ット信号f1のクロストーク成分Rと、走査中のトラック
のパイロット信号f1成分Hを1/2に減衰した信号H/2との
差信号(R−H/2)から所定量のオフトラックを行わせ
るトラッキング誤差信号を生成するようにすることによ
って、1つのATF領域のみで、トラッキング誤差信号が
生成されるから、片方のチャンネルのATF用信号が欠落
しても、所定量オフトラックさせたトラッキングが実現
できる。
[実施例] 第1図はこの発明による追跡装置の一実施例を示すアフ
レコ時におけるトラッキング誤差信号を生成する回路の
ブロック構成図である。図において,第10図に示した通
常再生時におけるトラッキング誤差信号を生成する回路
に,新たに第1のサンプルホールド回路(16a)の出力
信号(22)を2倍に増幅する演算増幅器(29),通常再
生時には,第1のサンプルホールド回路(16a)の出力
信号(22)を選択し,アフレコ時には,演算増幅器(2
9)の出力信号(22a)を選択して,後段の差動増幅器
(17)へ出力するアナログスイッチ回路(30)および通
常再生またはアフレコモードに応じて,第2のサンプル
ホールド回路(16b)へ入力されるサンプリングパルス
を選択するセレクタ回路(31)が付加され,それらを制
御する信号として,アフレコモードと通常再生モードを
切り換える信号(32),走査中のトラックのパイロット
信号が再生される時点でサンプリングパルス発生回路
(15)より出力される第3のサンプリングパルスSP3(3
3),Aトラック(+アジマストラック)のATF2領域(5
b)とBトラック(−アジマストラック)のATF1領域(5
a)を指定するゲート信号(34)が印加されている。
第1図において、ローパスフイルタ12とエンベロープ検
出回路13は検出手段を、第1のサンプホールド回路16a
は第1の電圧保持手段を、演算増幅器29は増幅度変更手
段を、アナログスイック回路30はアナログスイッチング
手段を、差動増幅器17は差動増幅手段を、第1のサンプ
ルホールド回路16aは第2の電圧保持手段を構成する。
更に、第5図において、減衰器35は減衰手段を構成す
る。
第2図はBヘッド(−アジマスヘッド)(2b)が,第9
図に示したATF用信号記録パターンのB1トラックのATF1
領域(5a)を走査する場合の各部の信号波形を示す図で
ある。
第3図は第1図のトラッキング誤差信号生成回路から出
力されるトラッキング誤差信号Sカーブを示す図であ
る。
第4図は第1図における再生信号,ATF用信号およびトラ
ッキング誤差信号の波形の関係を示す図である。
第5図はこの発明による追跡装置の他の実施例のブロッ
ク構成図である。
第6図は第5図トラッキング誤差信号生成回路から出力
されるトラッキング誤差信号Sカーブを示す図である。
上記のように構成された追跡装置において,通常再生時
には,アフレコ/通常再生切り換え信号(32)が,例え
ば,ローレベルとなって,アナログスイッチ回路(30)
が上側の接点(L)と接続され,第1のサンプルホール
ド回路(16a)の出力信号(22)がそのまま,差動増幅
器(17)へ入力され,セレクタ回路(31)では,第2の
サンプリングパルスSP2(21)が選択され,第2のサン
プルホールド回路(16b)を作動し,通常再生時のトラ
ッキング誤差信号(24)を生成,出力する。
アフレコ時には,アフレコ/通常再生切り換え信号(3
2)が,ハイレベルとなり,アナログスイッチ回路(3
0)が下側の接点(H)と接続され,演算増幅器(29)
において2倍に増幅された第1のサンプルホールド回路
(16a)の出力信号(22a)が差動増幅器(17)へ入力さ
れ,また,セレクタ回路(31)では,走査中ののトラッ
クのパイロット信号が再生される時点で,サンプリング
パルス発生回路(15)から出力される第3のサンプリン
グパルスSP3(33)を選択出力し,アフレコ時のトラッ
キング誤差信号(24d)を生成,出力している。サンプ
リングパルス発生回路(15)は、アフレコ/通常再生切
り換え信号(32)により,アフレコモードを指定される
と,Aトラック(+アジマストラック)のATF2領域(5b)
とBトラック(−アジマストラック)のATF1領域(5a)
を指定するゲート信号(34)が,アクティブの時にのみ
(ここでは,ハイレベルの時,所定の領域を指定し,ア
クティブと考える。)第1のサンプリングパルスSP1(2
0)と第3のサンプリングパルスSP3(33)を発生する。
第2図に示すように,シンク信号検出回路(14で,シン
ク信号f3(9)が検出されると,その出力信号(19)の
立ち上がりエッジと同期して,サンプリングパルス発生
回路(15)より,第1のサンプリングパルスSP1(20)
が出力され,第1のサンプルホールド回路(16a)で,
右隣接トラック(第2図では,A2トラック)からのパイ
ロット信号f1(7)のクロストーク成分f1A2がサンプ
ルホールドされる。次に,前述したように,シンク信号
の記録長が,所望のトラックのものであるか判断され、
合致すると,第1のサンプリングパルスSP1(20)が出
力されてから,一定時間(2τ時間)経過後,サンプリ
ングパルス発生回路(15)より,第3のサンプリングパ
ルスSP3(33)が出力され,第2のサンプルホールド回
路(16b)で,差動増幅器(17)の出力信号(23)をサ
ンプルホールドし,アフレコ時のトラッキング誤差信号
(24d)として出力している。第3のサンプリングパル
スSP3(33)が発生する時点では,右隣接トラックから
のパイロット信号f1(7)のクロストーク成分f1A2
2倍に増幅した信号(22a)と,走査中のトラック(第
2図では,B1トラック)のパイロット信号f1(7)の成
分f1B1の差が,差動増幅器(17)の出力信号(23)と
なり現れているから,右隣接トラックからのパイロット
信号f1(7)のクロストーク成分の2倍のものと,走査
中のトラックパイロット信号f1(7)成分の差が,第2
のサンプルホールド回路(16b)に,サンプルホールド
されることになる。第3図に示すように,右隣接トラッ
クからのパイロット信号f1(7)のクロストーク成分R
(26b)を2倍に増幅したもの2R(26c)と,走査中のト
ラックのパイロット信号f1(7)成分H(28)の差信号
2R−H(24d)のトラックずれに対する変化を見ると,
約45deg,即ち,1/4トラック幅相当,オフトラックしたと
ころで,零となるので,この信号を使用して所定量オフ
トラックさせたアフレコモードにおけるトラッキングを
実現できる。第4図に示すように,Aトラック(+アジマ
ストラック)再生時では,ATF2領域(5b)で,Bトラック
(−アジマストラック)再生時には,ATF1領域(5a)
で,所定量オフトラックできるトラッキング誤差信号
(24d)を生成しており,また,第4図の片方のチャン
ネルだけの再生信号(27a),その場合のエンベロープ
検波回路(13)の出力信号(18a)に示すように,例え
ば,Bヘッドの目詰り等により,片方のチャンネルのATF
用信号が欠落しても,問題なく,所定量のオフトラック
をさせ,トラッキングを行うことができる。
なお,上記実施例では,アフレコ時のトラッキング誤差
信号(24d)を生成する際,右隣接トラックからのパイ
ロット信号f1(7)のクロストーク成分(R)の2倍に
増幅した信号(2R)と,走査中のトラックのパイロット
信号f1(7)の成分(H)の差信号(2R−H)を利用し
たが,差動増幅器(17)の2つの入力信号の比が2:1と
なればよいから,第6図に示すように,右隣接トラック
からのパイロット信号f1(7)のクロストーク成分R
(26b)と,走査中のトラックのパイロット信号f1
(7)のクロストーク成分H(28)を1/2に減衰した信
号H/2(28a)の差信号(R−H/2)(24e)を,アフレコ
時のトラッキング誤差信号としてもよく,その場合のト
ラッキング誤差信号回路の構成例は,第5図のようにな
る。第5図では,エンベロープ検波回路(13)の出力信
号(18)を1/2に減衰する減衰器(35)が付加され,ア
ナログスイッチ回路(30)は,第1図に示した実施例と
異なり,差動増幅器(17)の他方の入力端子へ接続さ
れ,アフレコモード時には,減衰器(35)の出力信号
(18b)が選択され,差動増幅器(17)へ入力されるよ
うになっている。動作は,第1図の実施例と同様であ
り,詳しい説明は省略するが,第3のサンプリングパル
スSP3(33)が発生する時点では,右隣接トラックから
のパイロット信号f1(7)のクロストーク成分(R)
と,走査中のトラックのパイロット信号f1(7)の成分
(H)を1/2に減衰させた信号(H/2)との差信号(R−
H/2)が差動増幅器(17)より,出力されており,第2
のサンプルホールド回路(16b)において,サンプルホ
ールドされ,この出力信号が,アフレコ時のトラッキン
グ誤差信号(24e)として利用される。
[発明の効果] この発明は以上説明したとおり,この第1の発明によれ
ば、パイロット信号成分を検出する検出手段、前記検出
手段の出力信号を入力する第1の電圧保持手段、前記第
1の電圧保持手段の出力信号を入力して2倍に増幅する
増幅度変更手段、前記第1の電圧保持手段の出力信号ま
たは前記増幅度変更手段の出力信号を選択して出力する
アナログスイッチング手段、前記検出手段の出力信号と
前記アナログスイッチング手段の出力信号とを入力する
差動増幅手段、および前記差動増幅手段の出力信号を入
力する第2の電圧保持手段とで構成され、通常再生時に
は、前後のパイロット信号領域において、右隣接トラッ
クからのパイロット信号レベルRと左隣接トラックから
のパイロット信号レベルL検出して、 (R−L) なる演算を行い、アフターレコーディング時には、一方
のパイロット信号記録領域において、右隣接トラックか
らのパイロット信号レベルRと走査中のトラックのパイ
ロット信号レベルHを検出して、 (2×R−H) なる演算を行ってトラッキング誤差信号を生成すること
で、1つのATF領域のみで、トラッキング誤差信号が生
成されるから、片方のチャンネルのATF用信号が欠落し
た結果、オフトラック量が異なってしまうという問題点
を回避することが可能となる効果がある。
また、第2の発明によれば、パイロット信号成分を検出
する検出手段、前記検出手段の出力信号を入力する第1
の電圧保持手段、前記第1の電圧保持手段の出力信号を
入力して1/2倍に減衰する減衰手段、前記第1の電圧保
持手段の出力信号または前記減衰手段の出力信号を選択
して出力するアナログスイッチング手段、前記検出手段
の出力信号と前記アナログスイッチング手段の出力信号
とを入力する差動増幅手段、および前記差動増幅手段の
出力信号を入力する第2の電圧保持手段とで構成され、
通常再生時には、前後のパイロット信号領域において、
右隣接トラックからのパイロット信号レベルRと左隣接
トラックからのパイロット信号レベルLを検出して、 (R−L) なる演算を行い、アフターレコーディング時には、一方
のパイロット信号記録領域において、右隣接トラックか
らのパイロット信号レベルRと走査中のトラックのパイ
ロット信号レベルHを検出して、 (R−H/2) なる演算を行ってトラッキング誤差信号を生成すること
で、1つのATF領域のみで、トラッキング誤差信号が生
成されるから、片方のチャンネルのATF用信号が欠落し
た結果、オフトラック量が異なってしまうという問題点
を回避することが可能となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示すブロック構成図,第
2図は第1図の各部の動作波形図,第3図は第1図にお
けるトラッキング誤差信号Sカーブ図,第4図は,第1
図において,両チャンネルの場合と片方のチャンネルの
場合のそれぞれにおける再生信号,エンベロープ信号,
アフレコ時のトラッキング誤差信号を示す図,第5図は
この発明の他の実施例を示すブロック構成図,第6図は
第5図におけるトラッキング誤差信号Sカーブ図,第7
図はR−DATの概略図,第8図はR−DATのトラックフォ
ーマットを示す図,第9図はATF用信号記録パターン
図,第10図は従来の追跡装置のトラッキング誤差信号を
生成する回路のブロック構成図,第11図は第10図の各部
の動作波形図,第12図はトラック別のヘツド切り換え信
号,再生信号を示す図,第13図はアフレコ時のアフレコ
された部分とアフレコされない部分を示す図,第14図
は,第13図において,1/4トラック幅相当オフトラックさ
せた場合のアフレコされた部分とアフレコされない部分
を示す図,第15図は,トラックずれと両隣接トラックか
らのパイロット信号f1のクロストークレベルの関係およ
びトラッキング誤差信号出力の関係を示す図,第16図
は,右隣接トラックからのパイロット信号f1のクロスト
ーク成分と走査中のトラックのパイロット信号f1成分の
差をとって得られたトラッキング誤差信号のトラックず
れに対する出力変化を示す図,第17図は,第10図におい
て,両チャンネルの場合と片方のチャンネルの場合のそ
れぞれにおける再生信号,エンベロープ信号,トラッキ
ング誤差信号を示す図である。 図において,(11)……ヘツドアンプ,(12)……ロー
パスフィルタ,(13)……エンベロープ検波回路,(1
4)……シンク信号検出回路,(15)……サンプリング
パルス発生回路,(16a)……第1のサンプルホールド
回路,(16b)……第2のサンプルホールド回路,(1
7)……差動増幅器,(29)……演算増幅器,(30)…
…アナログスイッチ回路,(31)……セレクタ回路,
(33)……減衰器である。 なお,各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】本来の情報信号記録領域の前後に独立に設
    けられた記録領域に記録されたトラッキング用パイロッ
    ト信号によりトラッキング誤差信号を生成する追跡装置
    であって、前記パイロット信号成分を検出する検出手
    段、前記検出手段の出力信号を入力する第1の電圧保持
    手段、前記第1の電圧保持手段の出力信号を入力して2
    倍に増幅する増幅度変更手段、前記第1の電圧保持手段
    の出力信号または前記増幅度変更手段の出力信号を選択
    して出力するアナログスイッチング手段、前記検出手段
    の出力信号と前記アナログスイッチング手段の出力信号
    とを入力する差動増幅手段、および前記差動増幅手段の
    出力信号を入力する第2の電圧保持手段とで構成され、
    通常再生時には、前後のパイロット信号領域において、
    右隣接トラックからのパイロット信号レベルRと左隣接
    トラックからのパイロット信号レベルLを検出して、 (R−L) なる演算を行い、アフターレコーディング時には、一方
    のパイロット信号記録領域において、右隣接トラックか
    らのパイロット信号レベルRと走査中のトラックのパイ
    ロット信号レベルHを検出して、 (2×R−H) なる演算を行ってトラッキング誤差信号を生成すること
    を特徴とする追跡装置。
  2. 【請求項2】本来の情報信号記録領域の前後に独立に設
    けられた記録領域に記録されたトラッキング用パイロッ
    ト信号によりトラッキング誤差信号を生成する追跡装置
    であって、前記パイロット信号成分を検出する検出手
    段、前記検出手段の出力信号を入力する第1の電圧保持
    手段、前記第1の電圧保持手段の出力信号を入力して1/
    2倍に減衰する減衰手段、前記第1の電圧保持手段の出
    力信号または前記減衰手段の出力信号を選択して出力す
    るアナログスイッチング手段、前記検出手段の出力信号
    と前記アナログスイッチング手段の出力信号とを入力す
    る差動増幅手段、および前記差動増幅手段の出力信号を
    入力する第2の電圧保持手段とで構成され、通常再生時
    には、前後のパイロット信号領域において、右隣接トラ
    ックからのパイロット信号レベルRと左隣接トラックか
    らのパイロット信号レベルLを検出して、 (R−L) なる演算を行い、アフターレコーディング時には、一方
    のパイロット信号記録領域において、右隣接トラックか
    らのパイロット信号レベルRと走査中のトラックのパイ
    ロット信号レベルHを検出して、 (R−H/2) なる演算を行ってトラッキング誤差信号を生成すること
    を特徴とする追跡装置。
JP62127086A 1987-05-26 1987-05-26 追跡装置 Expired - Lifetime JPH06101162B2 (ja)

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