JPH059916A - 消波ブロツクの撤去方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 消波ブロックの種類に関係なく、安全で、か
つ、確実に撤去することができる消波ブロックの撤去方
法を提供することにある。 【構成】 既設の消波ブロック１に吊り上げアイ取り付
け用の穴を穿孔する第１工程と、その穿孔された穴に吊
り上げアイ６を取り付ける第２工程と、その取り付けら
れた吊り上げアイを吊り上げて前記消波ブロックを撤去
する第３工程とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、テトラポット等の消波
ブロックの撤去方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の消波ブロックの撤去方法は、たと
えば、実開昭５７−１５１４５６号公報および実開昭５
９−１８７７５号公報に記載されているように、既設の
消波ブロックをつかみ上げたり、ロープやチェーンで締
め上げたりして撤去する方法であった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、既設の
消波ブロックは、形状、寸法、大きさ等が、まちまちな
ため、従来の方法では、つかみにくかったり、撤去作業
中に吊り落としたりして、確実性に欠け、撤去作業に危
険がともなうという問題点があった。本発明は、上記の
ような問題点を解決しようとするものである。すなわ
ち、本発明は、消波ブロックの種類に関係なく、安全
で、かつ、確実に撤去することができる消波ブロックの
撤去方法を提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するめの手段】上記目的を達成するため
に、本発明の消波ブロックの撤去方法は、既設の消波ブ
ロックに吊り上げアイ取り付け用の穴を穿孔する第１工
程と、その穿孔された穴に吊り上げアイを取り付ける第
２工程と、その取り付けられた吊り上げアイを吊り上げ
て前記消波ブロックを撤去する第３工程からなるものと
した。

【０００５】

【作用】本発明によれば、撤去すべき消波ブロックに、
吊り上げアイ取り付け用の穴を穿孔したのち、その穴に
吊り上げアイを取り付けてから、該吊り上げアイを吊り
上げてその消波ブロックを撤去する方法であるため、形
状、寸法、大きさ等が、まちまちな消波ブロックでも、
確実に、かつ、安全に能率よく撤去することができる。

【０００６】

【実施例】図１は消波ブロックへの吊り上げアイ取り付
け用の穴を穿孔する作業の一例を示した側面図である。
図１において、１は消波ブロック、２は作業台船、３は
穿孔装置、４はは穿孔機本体、５は台船固定用スパッド
である。すなわち、該台船２上に穿孔装置３を設置し、
作業地において、台船固定用スパッド５を降ろし、該台
船２を固定した状態にし、穿孔機本体４を、消波ブロッ
ク１の吊り上げ方向を考慮して、かつ、後述する吊り上
げアイの取り付けやすい場所を選んでセットしてから、
穿孔機本体４の水中ドリルによって、第１工程の穴あけ
を行なう。なお消波ブロック１が水面上にあれば簡単で
あるが、水中における穴あけについては、その穴あけ場
所および方向の選択は水中カメラ監視の遠隔操作によっ
て行なう。

【０００７】図２は穿孔された消波ブロックの穴に吊り
上げアイを取り付ける作業の１つの例を示した断面図で
ある。図２において、１ａは該消波ブロック１に穿孔さ
れた吊り上げアイ取り付け用の穴、６は吊り上げアイ、
６ａは該吊り上げアイ６のねじ部である。すなわち、図
示されていない締め付け治具などを吊り上げアイ６の頭
部の孔に挿通して、吊り上げアイ６のねじ部６ａがつぶ
れてもかまわず、強引に該穴１ａにねじ込んで、第２工
程の吊り上げアイ６の消波ブロック１への取り付け作業
を行なう。

【０００８】図３および図４は消波ブロックの穴に吊り
上げアイを取り付ける作業のもう１つの例を示した断面
図である。まず、図３のように、吊り上げアイ６のねじ
部６ａに、第１ナット７と第２ナット８を螺合し、スリ
ーブ状のスペーサ９と移動座金１０と中空円筒状のゴム
１１を緩挿入し、さらに、固定座金１２を挿入し、固定
ナット１３を該ねじ部６ａの先端に螺合して、該ねじ部
６ａの先端に固定座金１２と固定ナット１３を溶接して
固定し、これを消波ブロック１の穴１ａに入れる。

【０００９】つぎに、図４に示すように、吊り上げアイ
６の頭部の孔に回り止め治具１４を挿通して吊り上げア
イ６が回らないようにしながら、スペーサ９が下降する
方向に両ナット７，８を強制的に締め込んでいくことに
より、ゴム１１が圧縮されて横に広がり、消波ブロック
１の穴１ａの内周面に密着するので、吊り上げアイ６が
消波ブロック１に固定される。このとき、第１ナット７
はゆるみ止め用のナットとして働く。

【００１０】図５および図６は消波ブロックを吊り上げ
ている状態を示した正面図である。すなわち、図２およ
び図４で説明したようにして、消波ブロック１に取り付
けられた吊り上げアイ６の頭部の孔にシャックル１５な
どを取り付け、該シャックル１５および吊り上げアイ６
を介して、矢印１６で示すように、クレーンで吊り上げ
て消波ブロック１を撤去する。

【００１１】なお消波ブロック１を設置する際は、下か
ら順次積み上げて構成させたものが一般的であるため、
撤去する場合は、この逆で、上から順次吊り上げていけ
ばよいので、吊り上げアイ６を垂直方向（天の上向）に
取り付くように穿孔すれば問題ないため、穴あけ位置お
よび吊り上げアイ６の取り付け姿勢も簡単に行なえる。
また必要に応じて、１つの消波ブロック１に対して複数
の吊り上げアイ６を取り付けてもよい。

【００１２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
撤去すべき消波ブロックに、吊り上げアイ取り付け用の
穴を穿孔したのち、その穴に吊り上げアイを取り付けて
から、該吊り上げアイを吊り上げてその消波ブロックを
撤去する方法であるため、形状、寸法、大きさ等が、ま
ちまちで、つかみにくい消波ブロックでも、全く支障が
なく、確実に、かつ、安全に能率よく撤去することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の消波ブロックへの吊り上げアイ取り付
け用の穴を穿孔する作業の一例を示した側面図である。

【図２】図１の作業によって穿孔された穴に吊り上げア
イを取り付ける作業の１つの例を示した拡大断面図であ
る。

【図３】図１の作業によって穿孔された穴に吊り上げア
イを取り付ける作業のもう１つの例の前半作業を示した
拡大断面図である。

【図４】図３の作業につづいての後半作業を示した拡大
断面図である。

【図５】図２または図４の作業によって吊り上げアイが
取り付けられた消波ブロックを吊り上げている状態の１
つの例を示した正面図である。

【図６】図２または図４の作業によって吊り上げアイが
取り付けらた消波ブロックを吊り上げている状態のもう
１つの例を示した正面図である。

【符号の説明】

１： 消波ブロック １ａ： 穴 ４： 穿孔機本体 ６： 吊り上げアイ ６ａ： ねじ部 １１： ゴム

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 既設の消波ブロックに吊り上げアイ取り
   付け用の穴を穿孔する第１工程と、その穿孔された穴に
   吊り上げアイを取り付ける第２工程と、その取り付けら
   れた吊り上げアイを吊り上げて前記消波ブロックを撤去
   する第３工程とからなることを特徴とする、消波ブロッ
   クの撤去方法。
2. 【請求項２】 消波ブロックの穿孔しやすい所で、か
   つ、消波ブロック吊り上げ重量にマッチした所に、吊り
   上げアイ取り付け用の穴を穿孔することからなる請求項
   １記載の消波ブロックの撤去方法。
3. 【請求項３】吊り上げアイを、吊り上げアイ取り付け用
   穴に、強制的に直接ねじ込んで取り付けることからなる
   請求項１または２記載の消波ブロックの撤去方法。
4. 【請求項４】 吊り上げアイのねじ部の外周にゴムを取
   り付けて、吊り上げアイ取り付け用の穴の内周面にその
   ゴムが横に広がって密着するように、ナットを強制的に
   締め付けてその穴に吊り上げアイを取り付けることから
   なる請求項１または２記載の消波ブロックの撤去方法。
5. 【請求項５】 吊り上げアイ取り付け用の穴を穿孔する
   第１工程を穿孔機で行なう請求項１、２、３または４記
   載の消波ブロックの撒去方法。
6. 【請求項６】 吊り上げアイを吊り上げて消波ブロック
   を撤去する第３工程をクレーンで行なうことからなる請
   求項１、２、３、４または５記載の消波ブロックの撤去
   方法。
7. 【請求項７】 消波ブロックがテトラポットである請求
   項１、２、３、４、５または６記載の消波ブロックの撤
   去方法。