JPH05942U - 内燃機関のシリンダブロツク - Google Patents
内燃機関のシリンダブロツクInfo
- Publication number
- JPH05942U JPH05942U JP5492091U JP5492091U JPH05942U JP H05942 U JPH05942 U JP H05942U JP 5492091 U JP5492091 U JP 5492091U JP 5492091 U JP5492091 U JP 5492091U JP H05942 U JPH05942 U JP H05942U
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- JP
- Japan
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- cylinder block
- cylinder
- cylinder liner
- piston
- internal combustion
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- Withdrawn
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- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ピストンスラップに起因する騒音の低減をは
かる。 【構成】 往復動形内燃機関において、シリンダブロッ
クと一体に構成されたシリンダライナを外周より冷却す
る水ジャケット室の天井部に、ピストン/スラスト方向
のシリンダライナ外周壁とその近傍のシリンダブロック
構造壁とを連結するシリンダライナ補強壁を設けた内燃
機関のシリンダブロック。
かる。 【構成】 往復動形内燃機関において、シリンダブロッ
クと一体に構成されたシリンダライナを外周より冷却す
る水ジャケット室の天井部に、ピストン/スラスト方向
のシリンダライナ外周壁とその近傍のシリンダブロック
構造壁とを連結するシリンダライナ補強壁を設けた内燃
機関のシリンダブロック。
Description
【0001】
本考案はスリーブレスあるいはドライライナ方式の水冷式内燃機関のシリンダ ブロックに関する。
【0002】
図2に示す従来例では、シリンダライナ1bを外部より水で冷却するため、シ リンダライナ1bのまわりには水ジャケット室1aが設置されているが、ピスト ン2やピストンリング2aの冷却のためピストンリング2a付近のシリンダライ ナ1bは薄肉構造となっている。なお1はシリンダブロック、3はクランク軸、 4はコネクチングロッド、5はピストンピンである。
【0003】
ところが往復動内燃機関では、シリンダライナ1b内とピストン2を摺動自在 とするため、僅かの隙間が必要であり、さらに燃焼により得られた熱エネルギを 回転エネルギに変換するため、クランク軸3、コネクチングロッド4を用いたク ランク機構が不可欠である。しかし、該クランク機構ではピストン上死点通過後 ピストンが反スラスト方向よりスラスト方向に移動する「ピストンスラップ」が 不可避であり、この際、シリンダライナ1bがピストン2で強打されて振動し、 シリンダブロック1の全体に伝播し、エンジン騒音の原因となっている。
【0004】 本考案の目的は前記従来装置の問題点を解消し、水ジャケット室の天井部にシ リンダライナとシリンダブロック構造壁とを連結する補強壁を設け、ピストンス ラップに起因する騒音の低減を可能とした内燃機関のシリンダブロックを提供す るにある。
【0005】
本考案の内燃機関のシリンダブロックは燃焼室内の高温高圧ガスの圧力をピス トンとクランク機構により回転力として取り出す水冷式往復動内燃機関において 、シリンダブロックと一体に構成されたシリンダライナを外周より冷却する水ジ ャケット室の天井部に、シリンダライナ外周壁とシリンダのブロック構造壁とを 連結するシリンダライナ補強壁をピストンスラスト方向に有してなることを特徴 としている。
【0006】
上記のようなシリンダライナ補強壁1cを水ジャケツト室の天井に設けること は、シリンダブロック鋳造時水ジャケット室の中子を成形する金型は上下2分割 のままとし、該金型のスラスト側上部に補強壁形成用の溝を設けるのみで、シリ ンダライナ補強壁が容易に形成される。これによる水ジャケット室中子の製作、 シリンダブロック鋳造時のコスト増の要因はなく、騒音低減対策が可能となる。
【0007】
以下図1を参照し本考案の一実施例について説明する。 本考案は往復動型水冷式内燃機関で発生するピストンスラップによるエンジン 騒音を抑制するのを目的としている。 図1(a)はシリンダブロックのクランク軸線の軸に直角方向の縦断面図であ り、図1(b)は図1(a)のA−A断面図である。 図において1はシリンダブロック、1aは水ジャケット室、1bはシリンダブ ロックと一体のシリンダライナ、1cはライナ補強壁、1dはスラスト側シリン ダライナ、1eは反スラスト側シリンダライナ、1fはシリンダブロック構造壁 である。 シリンダライナ1bと、図示しないクランク軸軸線に直角で、シリンダ中心線 を含む平面との両交線は、スラスト側シリンダライナ1dと反スラスト側シリン ダライナ1eとなっており、又該シリンダライナの外周に形成された水ジャケッ ト室の天井部で前記スラスト側シリンダライナ1cの外周部にはシリンダライナ とシリンダブロック構造壁とを連結するライナの補強壁1cをスラスト方向に設 けている。該ライナ補強壁の高さはピストンが上死点にあるとき水ジャケット部 天井よりピストンリング2aの下部からピストリンピン5の上部付近までとする 。前記高さはピストンスラップによりピストン2がシリンダ1bを打撃する位置 に相当しており壁の肉厚は薄くてよい。
【0008】 なお上記のようなシリンダライナ補強壁1cを水ジャケット室天井に設けるに は、シリンダブロック鋳造時水ジャケット室の中子となる金型は上下2分割のま まとするが、但し該金型のスラスト側上部に壁形成用の溝を設けるのみで、シリ ンダライナ補強壁1cは容易に形成される。これによる水ジャケット室中子(金 型)の製作、シリンダブロック鋳造時コスト増の要因はない。
【0009】 次に前記実施例の作用について説明する。 前記補強壁1cはピストンストラップ時の振動を抑制すると共に冷却フィンと しての機能を有している。又このライナ補強壁1cを天井に密着して設けること により、シリンダブロックの前部より流入する冷却水を前記壁1c部分で抑制す ることにより各シリンダに対して均等な冷却機能を与えるように配分することが できる。 しかも、このシリンダライナ補強壁を付加するのには水ジャケット室中子の製 作、シリンダブロック鋳造時のコスト増の要因はなく、機関の騒音低減対策が可 能となる。
【0010】
本考案を実施することにより次項のような効果が得られる。 (1)往復動内燃機関のクランク機構に不可避であるピストンスラップに起因す るシリンダライナのピストンによる打撃音が、前記補強壁の設置により抑制され 、ピストンスラップ音を低減できる。 (2)シリンダライナの上部を補強することによりシリンダライナの振動モード が上端固定でかつ振動長さが短かくなり、固有振動数が高くでき、騒音の伝達エ ネルギが小さくなり、騒音を低減できる。 (3)補強壁によりシリンダヘッド締付時のライナ変形を抑制し、ピストンとラ イナの間隙を縮少できる。 (4)補強壁によりライナ上部の熱せられた冷却水が、次のライナに流入するの を抑制し各シリンダの冷却を均等化できる。 (5)補強壁が冷却フィンの働きをするためシリンダライナの冷却を促進できる 。
【図1】本考案に係る第1実施例のシリンダブロック断
面図
面図
【図2】従来例の図1応当図
1 シリンダブロック 1a 水ジャケット室 1b シリンダライナ 1c ライナ補強壁 1d スラスト側シリンダライナ 1e 反スラスト側シリンダライナ 1f シリンダブロック構造壁 2 ピストン 2a ピストンリング 3 クランク軸
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 燃焼室内の高温高圧ガスの圧力をピスト
ンとクランク機構により回転力として取り出す水冷式内
燃機関において、シリンダブロックと一体に構成された
シリンダライナを外周より冷却する水ジャケット室の天
井部に、シリンダライナ外周壁とシリンダブロック構造
壁とを連結するシリンダライナ補強壁をピストンスラス
ト方向に有してなる内燃機関のシリンダブロック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5492091U JPH05942U (ja) | 1991-06-20 | 1991-06-20 | 内燃機関のシリンダブロツク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5492091U JPH05942U (ja) | 1991-06-20 | 1991-06-20 | 内燃機関のシリンダブロツク |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05942U true JPH05942U (ja) | 1993-01-08 |
Family
ID=12984056
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5492091U Withdrawn JPH05942U (ja) | 1991-06-20 | 1991-06-20 | 内燃機関のシリンダブロツク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05942U (ja) |
-
1991
- 1991-06-20 JP JP5492091U patent/JPH05942U/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19950907 |