JPH05933A - しわ伸ばし化粧用液状組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 皮膜物質にシリカを含有させることにより、
小じわを確実に除去した状態を長時間持続させることの
できる、しわ伸ばし化粧用液状組成物を得る。 【構成】 このしわ伸ばし化粧用液状組成物は、皮膜形
成剤と成膜助剤よりなる皮膜物質に、成膜収縮力を増加
させるためのシリカを含有させたものである。皮膜形成
剤は樹脂、及び／又は、油脂よりなる。樹脂はアクリル
系樹脂エマルジョン等、油脂はカカオ脂等である。成膜
助剤はグリセリン系誘導体等である。シリカは四塩化珪
素の酸水素焔中における加水分解反応に基づいて得られ
た、超微粒子の球状凝集性の二酸化珪素である。必要に
応じ皮膜物質に、油分、増粘剤、顔料、香料、界面活性
剤、防腐剤、アルコール類、薬品類の中から選ばれた適
量が加えられる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はしわ伸ばし化粧用の液状
組成物に係り、基礎化粧料のクリーム、乳液、ローショ
ン類、及び仕上げ化粧料のファンデーション類として処
方されて使用されるものである。特に本発明に係るしわ
伸ばし化粧用液状組成物は皮膚に塗布されることによ
り、乾燥過程で皮膜剤のもっている固有の成膜収縮力
が、シリカを含有させることにより著しく増強、強化さ
れ、従って皮膚の小じわを引っ張りあげて一時的に小じ
わを除去し、また適度に皮膚に密着することにより長時
間にわたって皮膚弾力や動きに対応し得るシリカ含有の
極薄皮膜を形成するしわ伸ばし化粧用液状組成物に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から一時的に小じわを除去する化粧
用組成物が使用され、またその性能を改善せんとして幾
多の発明が提示されている。例えば米国特許第２０４３
６５７号及び米国特許第３０４１２４５号によればアル
ブミンが含有された組成物、特開昭６１−１１８３１０
号及び特開昭６３−２２００８号によればヒト血清アル
ブミンが含有された液状組成物、また特開昭４７−４３
２４１号及び特開昭５８−１１３１１４号によれば臍
体、鶏トサカ等から得られたムコ多糖類が含有された液
状組成物が、それぞれ提示されている。またこの他にコ
ラーゲン等が含有された組成物も知られている。

【０００３】

【発明の解決しようとする課題】しかし、前記した化粧
用組成物は蛋白質を含有するので、性質上から極めて不
安定で変敗し易く、香を生命として長期保存することが
多い化粧品としての利用に適さないという問題があっ
た。しかもそれらの化粧用組成物の皮膜は弾性に乏しく
て硬く、皮膚への密着力が弱く、皮膚の弾性についてゆ
けずに剥離し易いという点から、使用中に違和感があ
り、かつ短時間で皮膜が破断してしまい、しわ伸ばしの
矯正効果も極めて少ないという問題もあった。

【０００４】前記した従来技術の種々の問題点に鑑み、
本発明者が研究考察を重ねた結果、皮膜物質にシリカを
含有させることにより皮膜物質のもっている固有の成膜
収縮力を著しく増大させることができるということを見
い出し、本発明をなすに至ったものである。このように
本発明は前記従来技術の問題点に鑑みてなされたもの
で、その目的は皮膜物質にシリカを含有することにより
小じわを確実に除去した状態を長時間持続させることの
できるしわ伸ばし化粧用液状組成物を得ることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明に係るしわ伸ばし
化粧用液状組成物は、皮膜物質に成膜収縮力を増加させ
るためのシリカが含有された組成物である。また、前記
皮膜物質と前記シリカとの含有比（固形分換算）は３
０：７０〜８５：１５重量部である。また、前記皮膜物
質は皮膜形成剤と必要に応じて成膜助剤を含有し、皮膜
形成剤と成膜助剤との含有比（固形分換算）は１００：
０〜３：９７重量部の範囲が好ましい。

【０００６】また、シリカは二酸化珪素であって、四塩
化珪素の酸水素焔中における加水分解反応に基づいて得
られた二酸化珪素で、球状凝集状粒子のものが好まし
い。また、前記皮膜形成剤は、皮膜形成用樹脂若しくは
皮膜形成用油脂、又は皮膜形成用樹脂と皮膜形成用油脂
との混合物から選ばれる。前記成膜形成用樹脂は、アク
リル系樹脂エマルジョン、酢酸ビニル系樹脂エマルジョ
ン、ポリエチレン系樹脂エマルジョン、シリコン系樹脂
エマルジョン、ポリビニル系樹脂エマルジョン、ポリビ
ニルアルコール水溶液、アクリル系水溶性樹脂、セルロ
ース系水溶性樹脂、澱粉及びその誘導体、ゼラチン、ア
ルギン酸ナトリウムの群から選ばれた化合物、またはこ
れらの混合物であることが好ましい。

【０００７】前記皮膜形成用油脂は、カカオ脂、モクロ
ウ、ヤシ油類の植物脂、ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、
カルナバロウ、キャンデリラロウなどのロウ類、パラフ
ィン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、ワセ
リンなどの炭化水素類、ラウリン類、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、ラノリン脂肪
酸などの脂肪酸類、ラウリルアルコール、セタノール、
ステアリルアルコール、ラノリンアルコール、水添ラノ
リンアルコールなどの高級アルコール類、ミリスチン酸
ミリステル、モノステアリン酸プロピレングリコール、
トリミリスチン酸グリセリン、酢酸ラノリンなどのエス
テル類、環状アルコールエステル類、金属石けん類の群
から選ばれた化合物及び誘導体、又はこれらの混合物で
あり常温で固形である融点範囲のものが好ましい。

【０００８】また、成膜助剤は、グリセリン系誘導体、
グリコール系誘導体、多価アルコール、糖類、アミノ酸
類、エステル油、高級アルコール類の群から選ばれた化
合物、又はこれらの混合物であることが好ましい。ま
た、本発明に係るしわ伸ばし化粧用液状組成物は、皮膜
物質とシリカとの混合物に、必要に応じて油分、増粘
剤、顔料、香料、界面活性剤、防腐剤、アルコール類、
薬品類、精製水の適量が配合された組成物であってもよ
い。

【０００９】

【作用】次に、本発明の作用について詳述する。本発明
で使用されるシリカは二酸化珪素であり、その二酸化珪
素は四塩化珪素を酸水素焔中で燃焼加水分解して得られ
る球状凝集状のものが好ましく、そのシリカ粒子は平均
粒子径１０ｍμ、その表面（また一部は内部にも）にシ
ラノール基（ＳｉＯＨ）を持つものである。このＳｉＯ
Ｈ基は皮膜物質溶液中では水素結合によって相互に結合
する傾向を有し、その溶液中において個々のシリカ粒子
が互いに鎖状或は網状の三次元構造を形成している。そ
してこのときシリカ粒子の比表面積が増大して構造膨張
する。このようにシリカ粒子が含有されることにより、
皮膜物質水溶液が乾燥、成膜する際に水分が放出され、
シリカの微粒子間の空隙が小さくなり、毛管作用が大き
くなり、これによって収縮力が発生し、微粒子管は互い
に引き寄せられてくる。このため皮膜物質の固有の成膜
収縮力以上のエネルギーが付加されて皮膜物質の成膜収
縮力が増大し、この結果しわを伸ばす作用が大きくなる
と考えられる。

【００１０】またこの成膜収縮力の増大効果は、水溶液
中の皮膜物質とシリカとの含有比に依存する。このこと
は水溶液中の皮膜物質とシリカの濃度、ひいてはシリカ
のシラノール基（ＳｉＯＨ）が水分子を介して皮膜物質
水溶液中で架橋結合を造り得る距離に関係するものと考
えられる。このことから水溶液中におけるシリカ含有濃
度が低すぎるときには顕著な効果は期待できず、またシ
リカ含有濃度が高すぎる場合においても皮膜物質の強
度、弾力、密着性、成膜性を低下させる影響を及ぼすた
め好ましくない。従って最も理想的な含有割合比は、皮
膜物質の種類によって異なるが、皮膜物質とシリカとの
含有比が３０：７０〜８５：１５（固形分換算）重量部
の範囲が好ましい。

【００１１】また、皮膜物質は皮膜形成剤の皮膜化によ
って皮膚の上に皮膜を形成するが、前記の成膜助剤を含
有させることによって皮膜が容易に形成される。皮膜形
成剤の種類により成膜助剤の含有量は異なるが、皮膜形
成剤と成膜助剤との含有比（固形分換算）は１００：０
〜３：９７重量部の範囲が好ましい。また本発明に使用
される皮膜形成剤としては、皮膜形成性、成膜収縮性を
有し、保水性、皮膚密着性が良く、弾力性に富み、かつ
アレルギー反応のような有害作用の無いものならば何れ
の樹脂系物質又は油脂系物質でも使用できる。

【００１２】樹脂系物質を具体的に例示すれば、アクリ
ル系樹脂エマルジョン、酢酸ビニル系樹脂エマルジョ
ン、ポリエチレン系樹脂エマルジョン、シリコン系樹脂
エマルジョン、ポリビニル系樹脂エマルジョン、ポリビ
ニルアルコール水溶液、アクリル系水溶性樹脂、セルロ
ース系水溶性樹脂、澱粉及びその誘導体、ゼラチン、ア
ルギン酸ナトリウム等が挙げられる。これらの樹脂は公
知のものが使用でき、例示すればアクリル系樹脂として
はポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステ
ル、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合
体等が挙げられる。酢酸ビニル系樹脂としてはポリ酢酸
ビニル又はその一部が鹸化されたもの、酢酸ビニル−エ
チレン共重合体又はその一部が鹸化されたもの等が挙げ
られる。ポリエチレン系樹脂としてはポリエチレン又は
その共重合体等が挙げられる。シリコン系樹脂としては
シリコン油、シリコンワックスのような比較的低重合度
のシリコン樹脂等が挙げられる。ポリビニル系樹脂はポ
リビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニ
ルエーテル、ポリビニルエステル又はそれらの共重合体
等が挙げられる。アクリル系水溶性樹脂としてはポリア
クリルアミド又はその共重合体等が挙げられる。セルロ
ース系水溶性樹脂としてはメチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロース等が挙げられる。そしてこれらの中
で、特にシリコン系樹脂エマルジョン、アクリル系樹脂
エマルジョン、酢酸ビニル系エマルジョン、ポリビニル
アルコール、アルギン酸ナトリウム等が好適である。

【００１３】また油脂系物質では常温で固形であるもの
が効果的であり、植物脂としてはカカオ脂、モクロウ、
ヤシ油類などが挙げられる。ロウ類としてはミツロウ、
鯨ロウ、ラノリン、カルナバロウ、キャンデリラロウな
ど比較的低融点（３６〜８６℃）のものが好ましい。パ
ラフィン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、
ワセリンなどの炭化水素類も低融点（５０〜９５℃）の
ものが挙げられる。脂肪酸は、動植物性油脂の主成分で
エステルとして油脂中に多く存在し、一般にはＣ₁₂以上
の飽和脂肪酸であり、ラウリン酸、ミリスチン酸、パル
ミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、ラノリン脂肪酸
などで融点の範囲も３２〜８０℃である。アルコール類
はラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコ
ール、ラノリンアルコール、水添ラノリンアルコールな
どの高級アルコール類、エステル類はミリスチンサンミ
リステル、モノステアリン酸プロピレンクリコール、ト
リミリスチン酸グリセリン、酢酸ラノリンなどのエステ
ル類、環状アルコールエステル類、金属石けん類などが
挙げられる。そしてこれらの中でロウ類、炭化水素類の
単体もしくはこれらの混合物が好適である。

【００１４】また上記の皮膜物質とシリカとの混合物
に、必要に応じて一般の化粧料に添加される添加物、例
えば油分、増粘剤、顔料、香料、界面活性剤、防腐剤、
アルコール類、薬品類、精製水等が適当量配合されてい
てもよい。そして例えば、増粘剤としてカルボキシメチ
ルセルロース、油分としてスクアラン、防腐剤としてメ
チルパラベン等が使用される。

【００１５】

【実施例】以下、本考案のしわ伸ばし化粧用液状組成物
の具体的な実施例について示す。 （実施例１）皮膜形成用樹脂としてシリコン系樹脂エマ
ルジョン［信越化学工業株式会社製の商品名ＫＭ２００
２Ｌ−４（固形分４４％）］を１５重量部、及び成膜助
剤としてグリセリンを５重量部を混合して皮膜物質とな
し、これにシリカ微粒子を３．５重量部、増粘剤として
カルボキシメチルセルロースを０．５重合部、油分とし
てスクアランを２重量部、防腐剤としてメチルパラベン
を０．１重量部、香料を微量、精製水を７３．９重量部
を混合して、クリーム状のしわ伸ばし化粧用液状組成物
を得た。

【００１６】この組成物では、皮膜物質の持っている固
有の皮膜強度、弾性力、密着性、屈曲性、貯蔵安定性等
のフィルム特性を全く損なうことなしに、強力な成膜収
縮力を付加させることができた。得られた組成物を、皮
膚を過度に動かしてしわが多く発生する部位である目
尻、口囲、眉間、首筋に塗布したところ、しわを殆ど除
去できた。塗布した部位は動きの激しい部位で、しかも
皮膜の厚さが数ミクロン以下であるにも拘らず、皮膚に
密着し８〜２４時間以上もしわを矯正した状態に保ち続
けることができた。また本組成物を長期間貯蔵した後に
おいても、何ら変敗することなく香りが保持されてい
た。

【００１７】（実施例２）皮膜形成用樹脂としてアクリ
ル系樹脂エマルジョン［昭和高分子株式会社製の商品名
ポリゾールＡ４Ｅ（固形分４０％）］を１０重量部、成
膜助剤としてグリセリンを３重量部、シリカ微粒子を３
重量部、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース０．
６重量部、防腐剤としてメチルパラベンを０．１重量
部、皮膜助剤としてポリビニールアルコールを１重量
部、香料を微量、精製水を８３．３重量部を混合して、
クリーム状のしわ伸ばし化粧用液状組成物を得た。

【００１８】この得られた組成物で形成された皮膜は、
引っ張り弾性が８００〜１０００％という高い弾力を保
持し、密着力も１０００〜１５００ｇ／２５mm高かっ
た。このためこの組成物は皮膚の複雑な動きに対応して
剥離することなく皮膚への密着状態を持続し、洗顔して
洗い流すまで剥離せずに皮膚のしわを著しく伸ばして綺
麗に矯正した状態に保ちつづけることができた。

【００１９】（実施例３）皮膜形成用樹脂としてアルギ
ン酸ナトリウムを１．０重量部、成膜助剤としてグリセ
リンを１．０重量部、シリカ微粒子を３．６重量部、油
分としてスクアランを０．５重量部、防腐剤としてメチ
ルパラベンを０．１重量部、香料を微量、及び精製水を
適当量混合してクリーム状のしわ伸ばし化粧用液状組成
物を得た。

【００２０】この組成物は皮膜強度、弾性力、密着性、
屈曲性、貯蔵安定性に優れ、強力な成膜性縮力を有し、
皮膜の厚さを数ミクロン以下にしても皮膚のしわを十分
に矯正でき、かつ長時間にわたって剥離することもなか
った。 （実施例４）皮膜形成用樹脂としてアルギン酸ナトリウ
ムを０．５重量部と酢酸ビニルエマルジョン（固形分４
０％）を２．０重量部、成膜助剤としてプロピレングリ
コールを３．０重量部、及びシリカ微粒子を５．０重量
部を混合し、さらに防腐剤としてメチルパラベンを０．
３重量部、香料を微量、及び精製水を適当量混合して、
クリーム状のしわ伸ばし化粧用液状組成物を得た。

【００２１】この組成物は、皮膜強度、引っ張り弾性、
密着性、屈曲性、貯蔵安定性に優れ、良好なしわ伸ばし
効果があった。 （実施例５）皮膜形成用樹脂としてポリビニルアルコー
ルを１．０重量部とアルギン酸ナトリウムを０．２重量
部、成膜助剤として１．３−ブチレングリコールを１．
０重量部とグリセリンを２．０重量部、及びシリカ微粒
子を２．５重量部混合した。この混合物に、防腐剤とし
てメチルパラベンを０．３重量部、香料を微量、及び精
製水を適当量混合して、クリーム状のしわ伸ばし化粧用
液状組成物を得た。

【００２２】この組成物は、皮膜強度、引っ張り弾性、
密着性、屈曲性、貯蔵安定性に優れ、良好なしわ伸ばし
効果があった。 （実施例６）皮膜形成用樹脂としてアルギン酸ナトリウ
ムを０．５重量部、成膜助剤としてプロピレングリコー
ルを１０．０重量部とグリセリンを４．０重量部、及び
シリカ微粒子を４．０重量部を混合した。さらにこの混
合物に、防腐剤を０．３重量部、安定剤を０．１重量
部、乳化剤を０．５重量部、香料を微量、精製水を適当
量混合してクリーム状のしわ伸ばし化粧用液状組成物を
得た。

【００２３】この組成物は、成膜助剤量が多いので皮膜
が容易に形成され、密着性、屈曲性に優れ、良好なしわ
伸ばし効果があった。 （実施例７）皮膜形成用油脂として固形パラフィン（融
点１３０°Ｆ）３．０重量部、蜜ロウ２．０重量部、及
びセタノール２．０重量部、及び成膜助剤としてプロピ
レングリコール５．０重量部、流動パラフィン５．０重
量部と、乳化剤３．５重量部、及び防腐剤０．１重量部
を混合して油相にして加温、溶解した。次にこの溶液を
精製水７４重量部、シリカ微粒子５．４重量部からなる
水相に混合して乳化させて、しわ伸ばしクリーム状の組
成物を得た。

【００２４】この組成物は光沢があり、皮膚上で伸びも
よく、緩和な収縮力で使用感が良好で、優れたしわ伸ば
し化粧用液状組成物であった。 （実施例８）皮膜形成用油脂としてワセリン５．０重量
部、蜜ロウ０．５重量部、ステアリルアルコール１．５
重量部、流動パラフィン５．０重量部、乳化剤３．５重
量部とを加温、溶解した。次にこの溶液を精製水８１．
４重量部、シリカ微粒子３．０重量部及び防腐剤０．１
重量部からなる水相に混合し乳化させて、しわ伸ばしク
リーム状の組成物を得た。

【００２５】この組成物はソフトクリーム状乳白エマル
ジョンであり、しっとりとした緩和なしわ伸ばしの効果
があり、優れたしわ伸ばし化粧用液状組成物であった。

【００２６】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係るしわ伸ばし化粧用液状組成物は、皮膜形成用樹脂
若しくは皮膜形成用油脂、又はこれらの混合物からなる
皮膜形成剤と必要に応じて成膜助剤を含有させた皮膜物
質にシリカを含有した化粧料であるので、シリカを含有
させることにより成膜収縮力が増強、強化され、しわを
引っ張りあげて伸ばす効果が大きい。また皮膚への密着
性に優れているので、皮膚に擦り込むように薄く延ばし
て使用したとき、乾燥皮膜化したこの液状組成物は、自
己確認のできない程の薄膜でありながら、小じわの顕著
な矯正効果を長時間にわたって持続する。更に長時間保
存しても変質することなく香りが保持される。またアレ
ルギーのような皮膚に対しても有害作用が全くなく、化
粧用液状組成物として極めて優れたものである。

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【手続補正書】

【提出日】平成４年４月９日

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】特許請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【特許請求の範囲】

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 皮膜物質に成膜収縮力を増加させるため
   のシリカが含有されたことを特徴とするしわ伸ばし化粧
   用液状組成物。
2. 【請求項２】 前記皮膜物質と前記シリカとの含有比
   （固形分換算）が３０：７０〜８５：１５重量部である
   ことを特徴とする請求項１記載のしわ伸ばし化粧用液状
   組成物。
3. 【請求項３】 前記皮膜物質は皮膜形成剤と成膜助剤を
   含有し、皮膜形成剤と成膜助剤との含有比（固形分換
   算）が１００：０〜３：９７重量部であることを特徴と
   する請求項１又は２記載のしわ伸ばし化粧用液状組成
   物。
4. 【請求項４】 前記シリカが超微粒子の凝集性の二酸化
   珪素であることを特徴とする請求項１〜３のいずれかに
   記載のしわ伸ばし化粧用液状組成物。
5. 【請求項５】 前記シリカが、四塩化珪素の酸水素焔中
   における加水分解反応に基づいて得られた球状凝集粒子
   状の二酸化珪素であることを特徴とする請求項４記載の
   しわ伸ばし化粧用液状組成物。
6. 【請求項６】 前記皮膜形成剤は、皮膜形成用樹脂若し
   くは皮膜形成用油脂、又は皮膜形成用樹脂と皮膜形成用
   油脂との混合物であることを特徴とする請求項３記載の
   しわ伸ばし化粧用液状組成物。
7. 【請求項７】 前記成膜形成用樹脂がアクリル系樹脂エ
   マルジョン、酢酸ビニル系樹脂エマルジョン、ポリエチ
   レン系樹脂エマルジョン、シリコン系樹脂エマルジョ
   ン、ポリビニル系樹脂エマルジョン、ポリビニルアルコ
   ール水溶液、アクリル系水溶性樹脂、セルロース系水溶
   性樹脂、澱粉及びその誘導体、ゼラチン、アルギン酸ナ
   トリウムの群から選ばれた化合物、またはこれらの混合
   物よりなることを特徴とする請求項６記載のしわ伸ばし
   化粧用液状組成物。
8. 【請求項８】 前記皮膜形成用油脂が、カカオ脂、モク
   ロウ、ヤシ油類の植物脂、ミツロウ、鯨ロウ、ラノリ
   ン、カルナバロウ、キャンデリラロウなどのロウ類、パ
   ラフィン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、
   ワセリンなどの炭化水素類、ラウリン類、ミリスチン
   酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、ラノリ
   ン脂肪酸などの脂肪酸類、ラウリルアルコール、セタノ
   ール、ステアリツアルコール、ラノリンアルコール、水
   添ラノリンアルコールなどの高級アルコール類、ミリス
   チン酸ミリステル、モノステアリン酸プロピレングリコ
   ール、トリミリスチン酸グリセリン、酢酸ラノリンなど
   のエステル類、環状アルコールエステル類、金属石けん
   類の群から選ばれた化合物及び誘導体、又はこれらの混
   合物よりなることを特徴とする請求項６記載のしわ伸ば
   し化粧用液状組成物。
9. 【請求項９】 前記成膜助剤が、グリセリン系誘導体、
   グリコール系誘導体、多価アルコール、糖類、アミノ酸
   類、エステル油、高級アルコール類の群から選ばれた化
   合物、又はこれらの混合物であることを特徴とする請求
   項３記載のしわ伸ばし化粧用液状組成物。
10. 【請求項１０】 前記皮膜物質と前記シリカとの混合物
    に、必要に応じて油分、増粘剤、顔料、香料、界面活性
    剤、防腐剤、アルコール類、薬品類、精製水の適量が配
    合された組成物であることを特徴とする請求項１〜９い
    ずれかに記載のしわ伸ばし化粧用液状組成物。