JPH059306Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は紙箱内を中仕切体で区切つて、複数の
仕切空間に多数の商品を収納するようにした中仕
切紙箱に関する。

「従来の技術」 従来、一枚の台紙によつて、複数の仕切空間を
複数列形成する紙箱を組立てる技術があつた。

「考案が解決しようとする問題点」 前記従来技術は、紙箱の側壁に対して仕切空間
を形成する仕切板が複雑に接着固定されると共
に、紙箱の長手方向に張設する中央横仕切板と、
この中央横仕切板に対向する側壁間に張設させる
複数の縦仕切片が、中央横仕切板側で低く、側壁
側で高く接着固定されているため、全ての側壁に
連続する帯状の剥取片を紙箱に形成して、剥取片
の剥取によつて紙箱を上下２つに分離させようと
しても、前記縦仕切片の側壁側高位置の接着によ
つて紙箱の上下分離が行えないという問題があつ
た。

「問題点を解決するための手段」 然るに本考案は、紙箱に中仕切体を内設させ
て、紙箱の対向する側壁及び間に中仕切体の縦仕
切片及び中央横仕切板を張設して、紙箱内に複数
の仕切空間を複数列形成するようにした構造にお
いて、全側壁に連続する帯状の剥取片を分離自在
に側壁の上下略中央に一体形成すると共に、側壁
に接着させる中仕切体の側壁接合部を側壁の剥取
片より下側位置に接着固定させたものである。

「作用」 従つて本考案によれば、中仕切体を側壁に対し
てその下側位置で接着固定させて、剥取片より上
側位置の側壁と下側位置の側壁を中仕切体で連結
するのを防止し、前記剥取片を介して適正に紙箱
を上下に分離し得て、上下に分離可能な紙箱の機
能を損うことなく、分離後の紙箱底部に前記中仕
切体による仕切空間を確保して、紙箱開放に伴う
収納容器同志の接触破損を防止して、容器の安全
且つ確実な取出しを容易に可能とさせるものであ
る。

「実施例」 以下本考案の一実施例を図面に基づいて詳述す
る。第１図は全体の断面説明図、第２図は紙箱用
台紙の展開図であり、側壁である一対の短尺側板
１，２と一対の長尺側板３，４を折目Ａ，Ｂ，Ｃ
を介して横一列に交互に連設させると共に、前記
短尺側板１，２の上下縁に折目Ｄ，Ｅを介して上
部フラツプ５，５並びに下部フラツプ６，６を連
設させ、また一方の長尺側板３下縁に折目Ｆを介
して底蓋７を、もう一方の長尺側板４上縁に折目
Ｇを介して上蓋８をそれぞれ連設させ、さらに前
記底蓋７並びに上蓋８の先端縁に折目Ｈ，Ｉを介
して差込み片９，１０をそれぞれ連設させると共
に、上蓋８を連設させた長尺側板４の側端縁に折
目Ｊを介してのり代片１１を連設させている。

また横一列に交互に連設した前記短尺側板１，
２と長尺側板３，４並びにのり代片１１の中間よ
り若干上部に平行なミシン目１２を介して帯状の
剥取片１３を形成すると共に、前記底蓋７の差込
み片９の先端縁にガイド片１４を部分的に膨出形
成している。

第３図は仕切板用台紙の展開図であり、複数の
縦仕切片１５……を形成する第１及び第２縦仕切
板１６，１７の上端縁同志を折目Ｋを介して連設
させると共に、前記第１及び第２縦仕切板１６，
１７の各下端縁に前記長尺側板３，４に対する接
合板１８，１９を連設し、また前記第１縦仕切板
１６の一側端縁に折目Ｌを介して中央横仕切板２
０を連設している。

そして前記各縦仕切片１５……は第１及び第２
縦仕切板１６，１７に略等間隔でその下縁から上
縁近傍に垂直に形成する縦切折目２１と、該縦切
折目２１の上端から隣接の縦切折目２１近傍まで
延び、そこから隣接の縦切折目２１略中央部に向
つて傾斜し（つまり組立て時に長尺側板３，４に
向つて順次低くなる傾斜上縁）、そこから隣接の
縦切折目２１に交鎖して隣接の縦仕切片１５内に
水平延び、そこから第１及び第２縦仕切板１６，
１７の下縁まで垂下させる切目２２……とで形成
すると共に、各縦切折目２１下側と切目２２の下
側との間に前記接合板１８，１９に対するのり代
片２３……を形成し、こののり代片２３……下縁
の折目Ｍのみで前記接合板１８，１９下縁を第１
及び第２縦仕切板１６，１７下縁に連設させ、前
記各縦仕切片１５……並びに各のり代片２３……
を第１及び第２縦仕切板１６，１７か引起し自在
に構成している。

本実施例は上記の如く構成しており、先ず仕切
板用台紙を第３図の状態から、接合板１８，１９
を折目Ｍを介して第１及び第２縦仕切板１６，１
７上面に折畳んでのり代片２３に接着固定させる
と共に、中央横仕切板２０を折目Ｌを介して第１
縦仕切板１６下面に折畳んだ後、この中央横仕切
板２０を挾むように第１及び第２縦仕切板１６，
１７を折目Ｋを介して折畳み、縦仕切片１５以外
の第１及び第２縦仕切板１６，１７を中央横仕切
板２０の表裏に接着固定させる。

この折畳み状態の仕切板用台紙を第２図の紙箱
用台紙の長尺側板３上面に接合板１８を重合させ
るように載せ、剥取片１３より下側で長尺側板３
と接合板１８とを接着固定させた後、のり代片１
２と共に長尺側板４を折目Ｃを介して接合板１９
上面に折畳み、剥取片１３より下側で長尺側板４
と接合板１９とを接着固定させ、最後に短尺側板
１を折目Ａを介してのり代片１２上に折畳み接着
固定させる。

而してこの折畳み状態で保管並びに持運びされ
るもので、内容物装填時には両側から押圧するこ
とにより、短尺側板１，２が対向起立すると共
に、接着固定された長尺側板３と接合板１８に対
し、接着固定された長尺側板４と接合板１９が一
体的に離反対向し、紙箱の外側壁が形成され、同
時に第１図及び第４図に示す如く、紙箱の長手方
向略中央に中央横仕切板２０が張設されると共
に、その中央横仕切板２０と長尺側板３，４間に
各縦仕切片１５……が引起し張設され、複数の仕
切空間２４……が２列に形成される。

然る後、第１図に示す如く、下部フラツプ６，
６を折込み、長尺側板４下縁と接合板１９と第２
縦仕切板１７との折返し下縁との隙間ｌに、底蓋
７の差込み片９全体をガイド片１４に案内させて
係入し、前記各仕切空間２４下面を底蓋７で閉鎖
し、各仕切空間２４毎に例えば薬液を充填する瓶
状容器２５……を収納した後、上部フラツプ５，
５を折込み、上蓋８の差込み片１０を長尺側板３
上縁内側に係入し、各仕切空間２４の開放上面を
上縁８で閉鎖し、内容物である瓶状容器２５……
の包装が完了する。

そして前記瓶状容器２５を取出す場合、前記上
蓋８を開いても行えるが、通常容器２５高さに対
して仕切空間２４は深く形成されていて取出し難
いので、剥取片１３をこの始端から引張り、ミシ
ン目１２を介して各短尺側板１，２並びに長尺側
板３，４から連続的に切離すことにより、紙箱を
上下に分離でき仕切空間２４から容器２５頭部を
突出させた状態に紙箱が開放され、後の容器２５
の出入れが容易に行えるものである。

「考案の効果」 以上実施例から明らかなように本考案は、紙箱
に中仕切体を内設させ、紙箱の対向する側壁１，
２及び３，４間に中仕切板の縦仕切片１５及び中
央横仕切板２０を張設して、紙箱内に複数の仕切
空間２４を複数列形成するようにした構造におい
て、全側壁１，２，３，４に連続する帯状の剥取
片１３を分離自在に側壁１，２，３，４の上下略
中央に一体形成すると共に、側壁３，４に接着さ
せる中仕切体の側壁接合部を側壁３，４の剥取片
１３より下側位置に接着固定させたもので、中仕
切体を側壁３，４に対してその下側位置で接着固
定させて、剥取片１３より上側位置の側壁３，４
と下側位置の側壁３，４を中仕切板を連結するの
を防止して、前記剥取片１５……を介して適正に
紙箱を上下に分離させることができ、上下に分離
可能な紙箱の機能を損わせることなく、分離後の
紙箱底部に前記中仕切体による仕切空間２４を適
正に確保することができ、紙箱開放に伴う収納容
器２５同志の接触破損事故などを防止して、容器
２５の安全且つ確実な取出しを容易に可能にでき
るなど顕著な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は全体の断面説明図、第２図は紙箱用台
紙の展開図、第３図は仕切板用台紙の展開図、第
４図は全体の平面説明図である。 １，２……短尺側板（側壁）、３，４……長尺
側板（側壁）、１３……剥取片、１５……縦仕切
片、２０……中央横仕切板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 紙箱に中仕切板を内設させて、紙箱の対向する
   側壁１，２及び３，４間に中仕切体の縦仕切片１
   ５及び中央横仕切板２０を張設して、紙箱内に複
   数の仕切空間２４を複数列形成するようにした構
   造において、全側壁１，２，３，４に連続する帯
   状の剥取片１３を分離自在に側壁１，２，３，４
   の上下略中央に一体形成すると共に、側壁３，４
   に接着させる中仕切体の側壁接合部を側壁３，４
   の剥取片１３より下側位置に接着固定させたこと
   を特徴とする中仕切紙箱。