JPH0592326U

JPH0592326U - パネル状床材料

Info

Publication number: JPH0592326U
Application number: JP4068492U
Authority: JP
Inventors: 直時村
Original assignee: 直時村
Priority date: 1992-05-20
Filing date: 1992-05-20
Publication date: 1993-12-17

Abstract

(57)【要約】【目的】床材料を下方に撓むことなくコンクリート床に
しっかり固定し板材を剥がれないものとする。【構成】板材Ｄの裏面に金属製の複数本の根太B₁, B₁を
等間隔に並行に配置し、板材Ｄと根太B₁とをネジ１止め
する。板材Ｄの裏には、発泡体Ｃを積層し一体的とす
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、コンクリート床に載設されるパネル状床材料の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、土間にコンクリートを流し込んで形成したコンクリート床Ａに床材料を載設するには、例えば、図１１に示すように、コンクリート床Ａの上に全体にわたってモルタルＥ’を敷き詰め、モルタルＥ’の乾燥後その上に板材Ｄを張り合わせていく方式や、図１２に示すように、コンクリート床Ａ上にタル木と称する根太Ｈを配置し、根太Ｈの下に楔Ｉを打ち込んで全体の水平を保持しながら、根太Ｈの上に板材Ｄを張り合わせていく方式などがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

コンクリート床Ａ上の全体にわたって敷き詰めたモルタルＥ' 上に、板材Ｄを張り合わせていく方式は、モルタルＥ’が完全に乾燥するまで板材Ｄを張り合わすことができず、施工に相当の時間を要する。

【０００４】また、板材Ｄの裏に根太Ｈを配置し根太Ｈの下に楔Ｉを打ち込む方式は、全体の水平を保持するのが困難であるとともに、根太Ｈは木製であるから、湿度により膨張収縮し、施工後板材Ｄ上に重量物を載置したり板材Ｄ上に大きな衝撃力が加わったときなどは、床材料は下方に撓むことがある。また、板材Ｄは、コンクリート床Ａ上に敷き詰めたモルタルＥ’上、あるいは根太の上に単に張り付けていくだけなので剥がれることがある。

【０００５】本考案は、上記欠点を解消し、コンクリート床に撓むことなくしっかりと載設できる床材料を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

パネル状床材料は、鉄鋼やアルミニウム合金などの金属製の根太を板材Ｄの裏に配置し、板材Ｄとその裏の根太を固定具にて固定する。この場合において板材Ｄの裏面に根太を当接して配置し、板材Ｄの裏全体に少なくとも根太の上部が埋設されるごとく発泡体Ｃを積層するとよい。また、発泡体Ｃの上面が根太の上端より上方に位置するごとく発泡体Ｃを積層してもよい。

【０００７】

【作用】

コンクリート床Ａ上における本床材料の根太付近にモルタルＥを置いて水平状態を保たせてコンクリート床上に本床材料を固定すると、床材料に重量物を載置したり床材料に大きな衝撃力が加わったとしても、根太は鋼やアルミニウム合金などの金属製であるため、床材料の下方への撓みは防止され、また、板材Ｄは少なくとも根太に固定具で固定されているので、板材Ｄは剥がれることがない。

【０００８】また、図２においてB₁で、図３においてB₂で示すような根太を板材Ｄの裏面に当接し、例えば板材Ｄの裏全体に図８，図９に示すように少なくとも根太の上部が埋設されるごとく発泡体Ｃを積層すると、床材料の下方への撓み防止効果は絶大なものとなる。

【０００９】

【実施例】

本考案パネル状床材料の実施例を添付図面に基づいて説明する。本考案床材料は、一体的としたパネル状であって、その１つは板材Ｄの裏に複数本の根太B₁を配置し、板材Ｄとその裏の根太B₁を固定具にて固定したものであり、他には、前記床材料の板材Ｄの裏全体に少なくとも根太の上部が埋設されるごとく発泡体Ｃを積層したものがある。また、根太とその上方に配置する板材Ｄとの間に、発泡体Ｃの上面が、根太の上端より上方に位置するごとく発泡体Ｃを積層してその上面に板材Ｄを配置し、根太と発泡体Ｃ、板材Ｄを固定具にて固定したものもある。これらは、いずれも所定寸法のものを土間に設けたコンクリート床Ａに縦横に順次突き合わせ載設していくものである。

【００１０】本考案の実施例を図１〜図１０に示す。根太B₁, B₂は、例えば鋼製とすることができるが、アルミニウム合金その他の金属製であればよい。図１〜図３は、板材Ｄを根太B₁, B₂に当接する場合を、図４は、板材Ｄを根太B₁に当接しない場合を例示する。

【００１１】図１に示す第１実施例は、板材Ｄの裏面に、倒Ｕ字状の複数の根太B₁, B₁を等間隔をおいて平行に配置することによって形成された枠組みを当接し、図７のように、板材Ｄと根太B₁をネジ１止めしたものを示す。図２に示す第２実施例は、図８のように、第１実施例の板材Ｄの裏面から発泡体Ｃを根太B₁の高さの略半分の位置まで積層し一体的としたものを示す。ネジ１は板材Ｄに発泡体Ｃを積層後、発泡体Ｃの外面（下面）から挿入してもよい。

【００１２】発泡体Ｃを板材Ｄの裏面に積層すると、断熱、耐寒、防湿、防音等に優れた床材料となる。板材Ｄに発泡体Ｃを積層するには、例えば、根太Ｂ₁ と板材Ｄとを予め図７のように、ネシ１止めして両者を一体的ならしめ、この板材Ｄを所定型枠内に裏面が上になるように嵌め込み、発泡性の合成樹脂材（発泡ポリエチレンなど）を所定量塗布し硬化させればない。

【００１３】このようにして形成した床材料は、図７，図８に示すように、土間にコンクリートを流し込んで固めたコンクリート床Ａにおいて、根太B₁, B₁付近のみにモルタルＥを補給しながら床材料を水平状態を保たせて固定する。倒Ｕ字状の根太B₁ は、モルタルＥとの接触面積を大ならしめかつモルタルＥに食い込むべく左右両側の突部下端から内側斜め上方へ折曲させておくとよい。なお、板材Ｄは必要に応じて化粧板、フローリング材等の板材やタイル等種々のものを用いるとよい。

【００１４】図３に、図５に示す枠組みＦを用いた第３実施例を示す。この枠組みＦは、図示するように等間隔をおいて平行に配置した倒Ｕ字状の根太B₁, B₁とB₂, B₂とを縦横に交差させて格子状としたもので、B₁, B₂の交差部において、一方の根太B₂ に他方の根太B₁が嵌まり込むべく切欠部２を設け、両方を組込んだものである。この枠組Ｆには、根太B₁, B₂の交差部において根太の肉厚分の段差３が形成されるので、枠組みＦを板材Ｄにネジ１止めするときは、切欠部２を設けた根太B₂側が、図９に示すように、板材Ｄの裏面に当接することになる。このように根太を組合わせて格子状の枠組みを形成するに当っては、図示しないが、一方の根太を一定長さの小片に切断しておき、他方の根太の側面の所定位置に順次接合していってもよい。この場合は、交差する根太は同一高さとなり、この枠組みを板材にネジ止めするときは、根太の上面全部が板材の裏面に当接することになる。

【００１５】次に図４に示す第４実施例は、図６に示すように、倒Ｕ字状の根太B₁, B₁を開放側を互いに反対方向（背中合わせ）にして縦横に等間隔に交差するごとく重ね合わせ格子状とした枠組みＧを用いたものである。図５，図６に示す枠組みＦ，Ｇにおいては、根太どうしの突き合わせ部、重ね合わせ部は溶接などにより固定することができる。枠組みＦを用いて板材Ｄに発泡体Ｃを積層する（第３実施例の場合）には、板材Ｄと枠組みＦとをネジ１止めし所定型枠内に板材Ｄを裏面が上になるべく嵌め込み、その上から発泡性の合成樹脂材を所定量塗布し硬化させればよい。また、枠組みＧを用いて板材Ｄに発泡体Ｃを積層する（第４実施例の場合）には、第３実施例と異なり、枠組みＧだけを所定型枠内に嵌め込み、その上から発泡性の合成樹脂材を塗布する方法をとり、硬化した発泡体Ｃの積層表面に板材Ｄを張り付ける。

【００１６】第４実施例の場合は、図４、図１０のように、発泡体Ｃの積層厚を上側に位置する根太B₁の高さよりも大きくしてあるので、上側に位置する根太B₁は発泡体Ｃに埋設され、板材Ｄと根太B₁とが当接することはなく、板材Ｄの裏面全体は発泡体Ｃと面するようになる。図示するように、上側に位置する倒Ｕ字状の根太B₁の左右両側の突部上端から内側斜め下方へ折曲された部分は、発泡体Ｃに食い込むようになる。この場合の板材Ｄは、図１０に示すように、上側に位置する倒Ｕ字状の根太B₁の裏側から発泡体Ｃを貫通してその上に達するネジ１により固定される。なお、図示実施例の他、根太B₁の上端に単に板状の発泡体を積層しその上に板材Ｄを張り付けて前記と同様全体をネジ１にて固定したものでもよい。

【００１７】本考案は、上記実施例に限定されるものではなく、本考案の目的を達成する範囲内で、枠組みの材質、形状、発泡体の種類とその積層厚を適宜選定できるものとする。このように、板材を鉄鋼やアルミニウム合金などの金属製の根太で直接支受したり、さらに、根太で直接支受した板材の裏面に、根太の一部を埋設するごとく発泡体を積層して板材と根太を固定具にて固定することにより、あるいは、発泡体の上面が根太の上端より上方に位置するごとく発泡体を積層しその上面に板材を配置し、板材と発泡体、根太を固定具にて固定することにより、床材料の下方への撓みが防止され、板材は剥がれないものとなる。

【００１８】

【考案の効果】

請求項１〜３記載の考案によると、根太が鋼などの金属からなるため、床材料の下方への撓みが防止され、また、板材は少なくとも根太に固定具で固定されるため、板材は剥がれないものとすることができる。

【００１９】また請求項２記載の考案によると、板材は、板材を直接支受する金属製の根太と発泡体に固定具で固定されるため、床材料の下方への撓み防止効果は絶大なものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案パネル床材料の第１実施例を一部切欠し
て示す斜視図、

【図２】本考案パネル状床材料の第２実施例を一部切欠
して示す斜視図、

【図３】本考案パネル状床材料の第３実施例を一部切欠
して示す斜視図、

【図４】本考案パネル状床材料の第４実施例を一部切欠
して示す斜視図、

【図５】第３実施例の枠組みを一部切欠して示す斜視
図、

【図６】第４実施例の枠組みを一部切欠して示す斜視
図、

【図７】図１に示す第１実施例をコンクリート床に載設
した状態を示すX₁−X₁線断面図、

【図８】図２に示す第２実施例をコンクリート床に載設
した状態を示すX₂−X₂線断面図、

【図９】図３に示す第３実施例をコンクリート床に載置
した状態を示すX₃−X₃線断面図、

【図１０】図４に示す第４実施例をコンクリート床に載
置した状態を示すX₄−X₄線断面図、

【図１１】従来の床材料をコンクリート床に載設した状
態を示す縦断面図、

【図１２】従来の他の床材料をコンクリート床に載設し
た状態を示す断面図である。

【符号の説明】

Ａ…コンクリート床、 B₁, B₂…根太、Ｃ…発泡体、
Ｄ…板材

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】鉄鋼やアルミニウム合金などの金属製の複
数本の根太を板材Ｄの裏に配置し、板材Ｄとその裏の根
太を固定具にて固定せしめ一体的としたことを特徴とす
るパネル状床材料。
【請求項２】鉄鋼やアルミニウム合金などの金属製の複
数本の根太を板材Ｄの裏面に当接して配置するととも
に、板材Ｄと根太を固定具にて固定し、板材Ｄの裏全体
に、少なくとも根太の上部が埋設されるごとく発泡体Ｃ
を積層し一体的としたことを特徴とするパネル状床材
料。
【請求項３】鉄鋼やアルミニウム合金などの金属製の複
数本の根太とその上方に配置する板材Ｄとの間に、発泡
体Ｃの上面が根太の上端より上方に位置するごとく発泡
体Ｃを積層するとともに、該発泡体Ｃ上に板材Ｄを配置
し、前記根太と発泡体Ｃ，板材Ｄを固定具にて固定せし
め一体的としたことを特徴とするパネル状床材料。