JPH0592043A - 大動脈内バルーンポンピングカテーテル - Google Patents

大動脈内バルーンポンピングカテーテル

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JPH0592043A
JPH0592043A JP3280447A JP28044791A JPH0592043A JP H0592043 A JPH0592043 A JP H0592043A JP 3280447 A JP3280447 A JP 3280447A JP 28044791 A JP28044791 A JP 28044791A JP H0592043 A JPH0592043 A JP H0592043A
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JP
Japan
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tubular body
catheter
balloon
inner tubular
intra
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JP3280447A
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Susumu Tanabe
進 田辺
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 大動脈内バルーンポンピングカテーテルの内
側管状体13の先端を延出させて血管分枝に挿入する曲
部を設け、前記内側管状体13を他のカテーテルのガイ
ディングカテーテルとして兼用する。 【効果】 カテーテルの交換作業が不要で、カテーテル
による治療中のトラブルに対し、大動脈内バルーンポン
ピングカテーテルによる即応性が付与され、安全性が向
上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、補助循環法のひとつで
ある大動脈内バルーンポンピングに用いられる大動脈内
バルーンポンピングカテーテル、特に、主に経皮的に挿
入するためのダブルルーメンの大動脈内バルーンポンピ
ングカテーテルに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、IABP(大動脈内バルーンポン
ピング)は、ポンプ失調の心原性ショック症状、体外循
環離脱困難例、心臓手術後の心不全、低心拍出量症候群
などに対する補助循環法として徐々に普及してきてい
る。
【0003】従来のIABPは、血管を露出して挿入す
る外科的挿入法を用いるものが一般的であったが、近年
では経皮的に挿入可能なIABPが考えられるようにな
ってきている。
【0004】この経皮的挿入可能なIABPの出現によ
り、外科医以外の、例えば、内科医、麻酔科医にもIA
BPが迅速に挿入可能となってきたため、IABPを予
防的に使用する場合も見られる様になり、近年特に普及
の傾向を示している。 一方、冠動脈内の狭窄部の拡張
治療を行う場合には、例えばPTCA用カテーテルーを
冠動脈口から冠動脈に挿入して、前記狭窄部にて前記カ
テーテルの拡張体を拡張させることにより狭窄部の治療
を行う方法がある。
【0005】このような、冠動脈に狭窄部を有している
場合には、患者は冠動脈への血流が不十分であり、時と
して、前記PTCA用カテーテルによる拡張治療を行う
前に、IABPによる心筋への血流補助が必要となる。
この場合には、一旦バルーンカテーテルを挿入してIA
BPを行い、該バルーンカテーテルを抜去した後、さら
にPTCA用カテーテルを挿入するといった手技が行わ
れるため、患者に多大の負担と苦痛を強いることとな
る。
【0006】また、狭窄部の拡張治療中は、カテーテル
の挿入によって冠動脈への血流が低下傾向にあるため、
術中に急性的に心不全等の症状が現われる場合があり、
緊急的にIABPを行う必要が生ずることがある。しか
しこの場合には、カテーテルを抜去してからIABPの
ためのバルーンカテーテルを挿入したのでは間に合わな
いことが多い。
【0007】さらには、このような事故を防止するた
め、拡張治療中であっても、IABPを併用して冠動脈
の血流補助を行うことが好ましい。
【0008】一方、拡張治療後、緊急的に再狭窄が生じ
たり、種々の原因で冠動脈血流の維持が増悪化したとき
においても、緊急にIABPを行う必要が生ずる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、IABPを
行うバルーンカテーテルに、PTCA用カテーテルやそ
の他冠動脈治療カテーテルを導入するガイディングカテ
ーテル機能を持たせることにより、狭窄部拡張治療の後
に、新たにIABPカテーテルを挿入する必要性をなく
し、患者の負担や苦痛を軽減するとともに、手技を簡便
なものとして、さらに緊急時のIABP即応性を持った
バルーンカテーテルを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的は、以下
の本発明(1)〜(3)によって達成される。 (1)外側管状体と、前記外側管状体内を挿通し、前記
外側管状体の先端より所定長さ突出し、内部ルーメンを
有する内側管状体と、先端部と基端部とを有し、該先端
部は前記内側管状体側に、該基端部は前記外側管状体側
に固着された拡張収縮自在なバルーンとを有する大動脈
内バルーンポンピングカテーテルであって、前記バルー
ンより先端側に前記内側管状体のの延長部を有するとと
もに前記延長部には血管分枝に挿入する曲部を設け、前
記内側管状体を他のカテーテル導入用のガイディングカ
テーテルとして兼用することを特徴とする大動脈内バル
ーンポンピングカテーテル。
【0011】(2)前記バルーンより先端側には、剛性
付与体を設けた上記(1)に記載の大動脈内バルーンポ
ンピングカテーテル。
【0012】(3)前記内側管状体の内径を0.5〜3
mmとした上記(1)または(2)に記載の大動脈内バル
ーンポンピングカテーテル。
【0013】
【具体的構成】以下、添付図面に基づいて、本発明の好
適実施例について詳細に説明する。図1に示す実施例本
発明のバルーンカテーテルについて説明する。
【0014】図1は、本発明の一実施例のバルーンカテ
ーテル1の部分断面全体概略図である。
【0015】この実施例のバルーンカテーテル1は、外
側管状体11、バルーン12と、ガイディングカテーテ
ルとしての作用を有する内側管状体13、および分岐ハ
ブ10とにより構成されている。
【0016】以下、具体的に説明すると、図1に示す実
施例のバルーンカテーテル1は、外側管状体11と、こ
の外側管状体11内を挿通する内側管状体13とを有
し、外側管状体11の基端部には、第1ハブ15が固着
されており、内側管状体13の基端部には第2ハブ16
が固着されており、第1ハブ15の後端部に第2ハブ1
6を嵌入するとにより分岐ハブ10が形成されている。
【0017】内側管状体13は外側管状体11の先端よ
り突出しており、外側管状体11の先端から所定距離離
れた位置には筒状の固定部材14が外装されている。そ
して、外側管状体11の先端と前記固定部材14とに
は、バルーン12の両端がそれぞれ液密に固着されてい
る。バルーン12の形状は例えば円筒状でよい。内側管
状体13の固定部材14よりも先端側に位置する曲部1
33の形状は、本実施例のガイディングカテーテルでは
ジャトキンス型の形状となっているが、他の公知のガイ
ドカテーテルの形状や任意の形状、例えば湾曲および/
または屈曲形状であって良い。
【0018】該曲部133の大きさは、患者の体格にあ
わせて各種のサイズが用意されるが、バルーン12を下
大動脈起始部に位置させたとき、先端の先端開口部13
4が冠動脈口に達するように形成されている。
【0019】外側管状体11内を挿通する内側管状体1
3は、外側管状体11の内側壁面と内側管状体13との
間に、バルーン12の駆動流体を流通させる第1のルー
メン17を形成する。
【0020】さらに、内側管状体13は、図2に示され
ているように、内部に第2のルーメン132を有してい
る。このルーメン132は、拡張体付カテーテル20を
挿入するガイドルーメンとして作用する。
【0021】一方、外側管状体11としては、ある程度
の可撓性を有するものが好ましく、例えば、ポリオレフ
ィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレ
ン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体等)、ポリ塩化ビニル、ポリアミドエラストマー、ポ
リウレタンおよびポリウレタンエラストマー等の熱可塑
性樹脂またはこれらの複合材料、シリコーンゴム、ラテ
ックスゴム等が使用でき、好ましくは上記の熱可塑性樹
脂であり、より好ましくはポリオレフィン、およびポリ
ウレタンエラストマーである。そして、外側管状体11
の長さは、200〜700mm程度、より好ましくは30
0〜600mm程度、内径は、0.8〜4mm程度、より好
ましくは0.8〜3mm程度、外径は、1.1〜4.4mm
程度、より好ましくは、1.1〜3.8mm程度、肉厚
は、0.1〜0.4mm程度、より好ましくは、0.15
〜0.25mm程度である。
【0022】また、内側管状体13の形成材料として
は、例えば、ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエステル、ポリアミド、ポリフッ化ビニリデ
ン、エチレン−ポリ四フッ化エチレン共重合体などの硬
質プラスチック、あるいはステンレス、ニッケル−チタ
ン等の超弾性合金等またはこれらの複合材であり、管状
に成形できるものであればいかなる材料も使用可能であ
る。
【0023】内側管状体は、このような材質によって形
成され、外径は0.6〜3.5mm程度、内径は0.5〜
3mm程度、より好ましくは0.6〜2.5mm程度、肉厚
は0.05〜0.2mm程度、より好ましくは0.08〜
0.15mm程度でよく、さらに、内側管状体13の長さ
は、300〜1250mm程度、より好ましくは400〜
1100mm程度でバルーン先端部からの延長部長さは4
0〜250mm程度、より好ましくは50〜200mm程度
でよい。
【0024】内側管状体13の内径において、下限の値
は拡張体付カテーテル20を挿通させるために十分な径
である必要があり、そのためには最低限前記程度の径が
必要となる。また外側管状体11の外径の上限値は、ル
ーメンが留置された血管内の血流量を十分確保しうる最
大限の値である。
【0025】固定部材14の形成材料としては、バルー
ン12と接着性、相溶性のある接着剤および樹脂であれ
ばよく、ある程度の可撓性を有するものが好ましい。例
えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−
酢酸ビニル共重合体等)、ポリ塩化ビニル、ポリアミド
エラストマー、ポリウレタンエラストマー等の熱可塑性
樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が使用でき、
好ましくは上記の熱可塑性樹脂である。また、固定部材
14は、バルーンカテーテル1の先端部でもあるため、
X線透視下において位置を容易に確認できることが好ま
しい。このため、固定部材14の内部に、Pt、Pt合
金、W、W合金、Ag、Ag合金などにより形成された
金属部部材の埋設、あるいは金属または金属化合物粉末
の混入を行なってもよい。
【0026】バルーン12は、膨張・収縮が可能であ
り、また、バルーン12は、内側管状体13の外周に巻
き付けることができるように構成されている。
【0027】バルーン12の材質としては、ある程度の
可撓性と血液を送液できる程度の硬度を有するものが好
ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチ
レン−プロピレン共重合体などのポリオレフィン、ポリ
エチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリ塩化
ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリウレタン
エラストマーなどの熱可塑性樹脂、ポリアミドエラスト
マー、シリコーンゴム、ラテッスクゴム等が使用でき
る。
【0028】内側管状体13は、外側管状体11の先端
から突出した露出部131を有しており、バルーン12
は、前記露出部131の所定部位に固着された固定部材
14に、その先端部が、例えば接着により、液密に固定
され、さらにバルーン12の基端部は、外側管状体11
の先端部に、例えば、接着により同じく液密に固定され
ている。また、バルーン12の内部は、外側管状体11
先端の第1開口部171を介して、外側管状体11と内
側管状体13との間に形成されたルーメン17と連通し
ており、バルーン12の内部に、膨張用流体が流入可能
となっている。
【0029】バルーン12の大きさとしては、膨張した
ときの円筒部分の外径が、4〜25mm、好ましくは4.
5〜20mmであり、バルーン12の全体の長さが50〜
300mm、好ましくは70〜270mmである。なお、バ
ルーン12の形状は軸方向に縮径する形状としても良
い。
【0030】バルーン12内において、前記固定部材1
4と外側管状体11の間にある露出部131には補強部
材18を外装しても良い。
【0031】図示されている例では、補強部材18は線
状体であって、螺旋状に変形されて円筒状をなし、バル
ーン12内において前記突出部の外側に外装される。該
円筒状に形成された際の内径は内側管状体13の外径と
同一か、またはそれ以上である必要があり、かつ外径は
外側管状体2の外径より小さいことが望ましい。ガイド
ルーメンへ挿入しやすくするために、縮小したバルーン
12を折り畳んだ(ラッピング)時の外径が、外側管状
体11の外径より太くならないようにするためである。
【0032】具体的には、線状体の径は0.01〜1.
0mm程度、より好ましくは0.05〜0.2mm程度、円
筒状とした場合には外径は外側管状体2の外径より太く
ならない範囲で0.6〜4.4mm程度、より好ましくは
0.6〜3.8mm程度、内径は内側管状体13の外径に
合せて0.6〜3.5mm程度でよい。
【0033】このような補強部材18はバルーン12の
取り付け位置に対応した位置に配置されているため、体
内でバルーン12の位置を確認できるようなX線造影性
を有する材料より構成されていることが好ましい。
【0034】また、上記のように、螺旋に変形して円筒
状とすることによって、補強部材18自身が可撓性や復
元性を有し、自在に湾曲が可能で、血管の蛇行に応じた
血管内での良好な追従性が得られ、挿入や抜去の際に血
管内を傷付けるといったトラブルが少なくなる。特に、
補強部材18の材質を、例えばステンレス、貴金属いわ
ゆる弾性合金や、ある程度の弾性を有するプラスチック
でよいが、特に好ましくは超弾性合金とするとよい。。
【0035】前記内側管状体13において、固定部材1
4より先端側にある、曲部133は、右、左の冠動脈口
への挿入を容易とするため、従来の血管造影およびPT
CAガイディングカテーテル用として、それぞれ工夫さ
れた形状となっている。その形状としては、例えば、ジ
ャドキンス型、アンプラッツ型等で知られている形状若
しくはその変形タイプがある。また冠動脈のみならず、
他の血管部位、例えば左、右内頚動脈および外頚動脈、
椎骨動脈等に挿入する際には、ヘッドハンター型、シモ
ンズ型、ニュートン型、B. H. W型などそれぞれの部
位に適応した形状を有している。前記曲部133は、そ
れぞれの目的に応じた物性とするため、種々の工夫がな
されている。例えば内側管状体13を補強するための、
剛性付与体19が埋設され、または付設されている。該
剛性付与体19によって前記曲部133には、ルーメン
132内を挿通する拡張体付カテーテル20を確実にガ
イドするために十分な剛性が与えられる。剛性付与体1
9は、内側管状体13の先端に形成されている先端開口
部134から、前記固定部材14が設けられている位置
よりも後端側まで設けられている。このように、剛性付
与体19の設けられている範囲が、固定部材14の位置
と重なっているので、固定部材14の先端部位で内側管
状体13が屈折したり、さらにはそのまま復元不能な状
態となる等のトラブルが防止される。なお、前記剛性付
与体19は、内側管状体13の全長に渡って設けてもよ
く、または前記補強部材18の部位を除いた部分に設け
てもよい。この場合にも、補強部材18の端部では、補
強部材18に重ねて剛性付与体19を設けることが好ま
しい。
【0036】また、外側管状体11内に剛性付与体19
を設けても良いが、少なくとも前記固定部材14より先
端側の内側管状体13に剛性付与体19を設ける。
【0037】剛性付与体19としては、網目状の剛性付
与体であることが好ましい。網目状の剛性付与体は、例
えばブレード線で形成することが望ましく、例えばワイ
ヤーブレードであり、線径 0.01〜0.2mm程度、
好ましくは0.03〜0.1mm程度のステンレス、弾性
金属、超弾性合金、形状記憶合金などの金属線を内側管
状体13の外側に網目状に巻き付けることにより、形成
することができる。特に、前記固定部材14よりも先端
側の曲部133では、内側管状体13を熱可塑性樹脂に
より形成し、上記剛性付与体19を巻き付けた内側管状
体13を外側より加熱し、(例えば、内側管状体13を
加熱ダイスに挿通する)図2に示されているように、内
側管状体13の外壁に剛性付与体19を埋没させること
が好ましい。
【0038】また前記内側管状体13の前記外側管状体
11の先端から突出した露出部131、または前記バル
ーン先端の固定部近傍から先の部分は、それぞれ既述の
ように構成された別部材をわ別個に作製し、これを接続
することによって、前記内側管状体13を構成してもよ
い。
【0039】分岐ハブ10は、図4に示されているよう
に、第1ハブ15と第2ハブ16とにより構成されてい
る。第1ハブ15は、外側管状体11の基端部に流体密
に固着されており、外側管状体11のルーメン17と連
通する第2の開口部151を有しており、この第2開口
部151は、バルーン膨張用流体流入口として機能す
る。第1ハブ15の材質としては、ポリカーボネート、
ポリアミド、ポリサルホン、ポリアクリレート、メタク
リレート−ブチレン−スチレン共重合体などの熱可塑性
樹脂が使用される。
【0040】内側管状体13の後端には、第2ハブ16
が流体密に固着されており、その後端には、内部管状4
の内部のルーメン132と連通する第3の開口部161
が設けられている。該第3開口部161には、例えば圧
力トランスデューサが接続される。
【0041】そして、第2ハブ16と第1ハブ15とは
固着してもよいが両者間の流体密状態を維持したまま、
第2ハブ16を回転できるように構成してもよい。この
ようにすることにより、第2ハブ16を回転させること
により、内側管状体13も追従して回転するため、内側
管状体13の外周にバルーン12を容易に巻き付けるこ
とが可能となる。
【0042】次に、前記内側管状体13内を挿通してガ
イドされる拡張体付カテーテル20について説明する。
【0043】拡張体付カテーテル20は、外管22と、
該外管22内を挿通する内管21と、内管21と外管2
2の先端部に両端部が固着されている拡張体23と、分
岐ハブ24とから構成されている。
【0044】内管21は先端が開口した第1ルーメン2
11を有している。第1ルーメン211はガイドワイヤ
ーを挿通させるためのルーメンであり、ガイドワイヤー
ポートを形成する第1の開口部25と連通している。
【0045】外管22は、内部に内管21を挿通し、先
端が内管21の先端よりやや後退した位置に設けられて
いる。図3に示されているように、この外管22の内面
と内管21の外面とによって、第2ルーメン221が形
成されている。該第2ルーメン221はその先端におい
て、拡張体23内の後端部で連通し、第2ルーメン6の
後端は拡張体23を膨張させるための流体(例えば、血
管造影剤)を注入するためのインジェクションポートを
形成する分岐ハブ24の第2開口部26と連通してい
る。
【0046】外管22としては、外径が0.45〜1.
7mm程度である。拡張体23は収斂可能なものであり、
拡張させない状態では、内管21の外周に折り畳まれた
状態となることができるものである。そして、拡張体2
3は、血管の狭窄部を容易に拡張できるように、少なく
とも一部が略円筒状となっている略同径の略円筒部分を
有する折り畳み可能なものである。該略円筒部分は完全
な円筒でなくてもよく、多角柱状のものであってもよ
い。そして、拡張体23は後端部232が外管22の先
端部に、先端部233が内管21の先端部に、それぞれ
接着剤または熱融着などによって、液密に固着されてい
る。
【0047】この拡張体23は、図3に示されているよ
うに、拡張体23の内面と内管21の外面との間に拡張
空間231を形成する。この拡張空間231は、後端部
ではその全周において第2ルーメン221と連通してい
る。このように、拡張体23の後端に比較的大きな断面
積を有する第2ルーメン221を連通させたので、第2
ルーメン221より拡張体23への拡張用流体を注入す
るのが容易である。
【0048】拡張体23の形成材料としては、ある程度
の可撓性を有するものが好ましく、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体な
どのポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂、ポリアミドエラス
トマー、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が使用で
き、好ましくは上記の熱可塑性樹脂であり、より好まし
くは架橋型エチレン−酢酸ビニル共重合体である。
【0049】拡張体23の大きさとしては、折畳んだ時
の外径が0.45〜1.7mm程度である。また内管21
の外面において、拡張体23の内管21との固着部より
後端側近傍の位置と、拡張体23と外管22との固着部
より先端側近傍の位置であり、拡張体23の円筒部分の
両端に位置する部分に、X線不透過材料(例えば、金、
白金あるいはそれらの合金等)からなる、マーカー27
が設けられていることが好ましい。これは、X線透視下
で拡張体23の位置を容易にかつ正確に確認可能とする
ためである。マーカー27の形態としては、上記金属に
より形成されたリングを内管21の外面にかしめること
が好ましい。明確なX線造影が得られるからである。
【0050】以上説明したバルーンカテーテル1と拡張
体付カテーテル20において、血管内さらにはガイディ
ングカテーテル内の挿入を容易にするために、使用時に
血液と接触するおそれのある部位、すなわちバルーンカ
テーテル1では、外側管状体11の外面、バルーン12
の外面、内側管状体13先端の曲部133の外面、拡張
体付カテーテル20では、外管22の外面、拡張体23
の外面等に、血液などと接触したときに潤滑性を呈する
ようにするための親水化処理を施すことが好ましい。こ
のような親水化処理として、例えば、ポリ(2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート)、ポリヒドロキシエチルア
クリレート、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルビ
ニルエーテル無水マレイン酸共重合体、ポリエチレング
リコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン
等の親水性ポリマーをコーティングする方法等があげら
れる。
【0051】
【作用】以上説明したIABP用バルーンカテーテル1
の作用について、PTCA用のカテーテルによる狭窄部
拡張治療をする際、治療前、治療中、治療後にIABP
を行う場合について、それぞれ説明する。いずれの場合
にも、経皮的に大腿動脈を穿刺して、イントロデューサ
ーにて血管確保をし、ガイドワイヤーを挿入したバルー
ンカテーテル1をイントロデューサーを介して挿入す
る。
【0052】治療前 バルーン12が下大動脈起始部に位置するようにバルー
ンカテーテル1を位置させ、ガイドワイヤーを抜去す
る。このとき、内側管状体13の先端にある先端開口部
134は大動脈弓部、バルサルバ洞を経由して、冠動脈
口の近傍に達している。分岐ハブ10にIABP駆動装
置を接続し、常法に従ってIABPを開始する。
【0053】PTCA用拡張体付カテーテル20によっ
て、冠動脈の狭窄部拡張治療を行う場合には、一旦IA
BP駆動装置を停止し、バルーン内流体の吸引排除によ
りバルーンを縮小させる。バルーンカテーテル1操作
し、カテーテル1の先端を冠動脈口に挿入し確保する。
場合によっては、必要に応じてガイドワイヤーを再度挿
入して操作する。
【0054】内側管状体13のルーメン132内にPT
CA用拡張体付カテーテル20を挿入し、冠動脈内狭窄
部の拡張治療を行う。この際、2箇所の狭窄部をほぼ同
時に、または交互に拡張治療するため、PTCA用カテ
ーテルを2本挿入して行なうこともできる。
【0055】治療中 バルーンカテーテル1を下大動脈、大動脈弓部、バルサ
ルバ洞を経由して、カテーテル1の先端を常法に従って
冠動脈口に挿入し確保する。このとき、バルーン12は
下大動脈起始部に位置している。
【0056】ガイドワイヤーを抜去し、バルーンカテー
テル1の内側管状体13のルーメン132内に、PTC
A用拡張体付カテーテル20を挿入し、冠動脈内に留置
する。分岐ハブ10の第2開口部151にIABP装置
を接続し、常法に従ってIABPを開始する。
【0057】IABPを行いながら、拡張体付カテーテ
ル20によって、冠動脈内狭窄部の拡張治療を行う。こ
のとき、既述のように、2本のカテーテルを挿入して治
療行なう場合もある。
【0058】治療後 バルーンカテーテル1を下大動脈、大動脈弓部、バルサ
ルバ洞を経由して、カテーテル1の先端を常法に従って
冠動脈口に挿入し確保する。このとき、バルーン12は
下大動脈起始部に位置している。
【0059】ガイドワイヤーを抜去し、バルーンカテー
テル1の内側管状体13のルーメン132内に、PTC
A用拡張体付カテーテル20を挿入して冠動脈内へ案内
し、狭窄部の拡張治療を行う。2本のカテーテル20に
て治療を行なう場合には、2つの狭窄部の治療を同時
に、または交互に行なう。
【0060】治療後、緊急的にIABPを必要となった
場合には、拡張体付カテーテル20を速やかに抜去した
後、分岐ハブ10にIABP駆動装置を接続し、常法に
従ってIABPを開始する。
【0061】また、冠動脈治療用カテーテルは、PCT
A用拡張体付カテーテルに限らず、レーザー,カッター
付等アテレクトミーカテーテルや、ステント導入カテー
テル(図示せず)等、外径が0.4〜3.5程度のカテ
ーテルを用いることもある。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のバルーン
カテーテルによれば、バルーンカテーテルと拡張体付カ
テーテルの交換作業が不要となり、その際の患者の負担
や苦痛を軽減することができる。さらに、PTCA用カ
テーテル等の治療用カテーテルを使用した場合、緊急時
に対するIABP即応性が付与され、PTCA等冠動脈
治療施行時の安全性が向上するといった利点がある。ま
た、冠動脈に限らず、内外頚動脈、椎骨動脈等の血管狭
窄部治療等にもIABPによる循環補助が同様に行な
え、有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の大動脈内バルーンポンピングカテーテ
ルの一部切欠断面とした全体側面図である。
【図2】本発明のカテーテルの先端部分の一部拡大断面
側面図である。
【図3】拡張体付カテーテルの拡張体部分の断面側面図
である。
【図4】分岐ハブの側面図である。
【符号の説明】
1 ガイディングカテーテル 11 外側管状体 12 バルーン 13 内側管状体 131 露出部 14 固定部材 15 第1ハブ 16 第2ハブ 151 第2開口部 17 ルーメン 171 第1開口部 10 分岐ハブ 132 ルーメン 133 曲部 134 先端開口部 161 第3開口部 18 補強部材 19 剛性付与体 20 拡張体付カテーテル 21 内管 211 第1ルーメン 22 外管 221 第2ルーメン 23 拡張体 231 拡張空間 232 後端部 233 先端部 24 分岐ハブ 241 内管ハブ 242 外管ハブ 25 第1開口部 26 第2開口部 27 マーカー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外側管状体と、 前記外側管状体内を挿通し、前記外側管状体の先端より
    所定長さ突出し、内部ルーメンを有する内側管状体と、 先端部と基端部とを有し、該先端部は前記内側管状体側
    に、該基端部は前記外側管状体側に固着された拡張収縮
    自在なバルーンとを有する大動脈内バルーンポンピング
    カテーテルであって、 前記バルーンより先端側に前記内側管状体のの延長部を
    有するとともに前記延長部には血管分枝に挿入する曲部
    を設け、前記内側管状体を他のカテーテル導入用のガイ
    ディングカテーテルとして兼用することを特徴とする大
    動脈内バルーンポンピングカテーテル。
  2. 【請求項2】 前記バルーンより先端側には、剛性付与
    体を設けた請求項1に記載の大動脈内バルーンポンピン
    グカテーテル。
  3. 【請求項3】 前記内側管状体の内径を0.5〜3mmと
    した請求項1または2に記載の大動脈内バルーンポンピ
    ングカテーテル。
JP3280447A 1991-10-01 1991-10-01 大動脈内バルーンポンピングカテーテル Pending JPH0592043A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08173545A (ja) * 1994-09-21 1996-07-09 Cordis Europ Nv 磁気共鳴装置で見ることができるカテーテル
US6106530A (en) * 1997-01-24 2000-08-22 Terumo Kabushiki Kaisha Stent delivery device

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08173545A (ja) * 1994-09-21 1996-07-09 Cordis Europ Nv 磁気共鳴装置で見ることができるカテーテル
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