JPH0591935A - シ−ト装置 - Google Patents

シ−ト装置

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JPH0591935A
JPH0591935A JP3278858A JP27885891A JPH0591935A JP H0591935 A JPH0591935 A JP H0591935A JP 3278858 A JP3278858 A JP 3278858A JP 27885891 A JP27885891 A JP 27885891A JP H0591935 A JPH0591935 A JP H0591935A
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JP
Japan
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cushion
springs
seat
hardness
body pressure
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JP3278858A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiro Saito
充弘 斉藤
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Shiroki Corp
Original Assignee
Shiroki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シ−トクッションの硬さを、簡易なスイッチ
操作によって所望のレベルに設定できるようにする。ま
た、走行中も、姿勢の変化に対応して、疲労の少ない最
適なレベルに維持できるようにする。 【構成】 シ−トクッションのクッション部材を下方か
ら支持する複数のスプリングを、各スプリングの下方に
それぞれ配設された駆動手段により上下方向に移動させ
て、クッション部材の硬さを、スプリングの移動後の高
さで定まるレベルに設定する。上記の駆動手段のための
駆動デ−タは、スイッチ入力、又は、クッション表面の
体圧センサ入力に基づいて演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用のシ−ト装置に
関する。本装置は、自動車の操作パネル等に配設された
スイッチからの入力により、シ−トクッションの硬さ
を、所望の値に設定できる装置である。また、本装置
は、車両の走行中、シ−トクッションの硬さを、姿勢の
変化に適応させて最適値に制御できる装置である。
【0002】
【従来の技術】車両に搭載して使用される座席では、シ
−トクッションの硬さは、一般に、車両の種類等に対応
して、予め調整されている。例えば、スポ−ツタイプの
車両であれば、シ−トクッションは比較的硬く、一方、
高級車であれば、比較的軟らかく設定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】車両を使用する時の状
況に合わせて、シ−トクッションの硬さを、所望のレベ
ルに設定したいという要請がある。また、該設定を、簡
易なスイッチ操作によって実現したいという要請もあ
る。また、走行中に於いて、シ−トクッションの硬さ
を、姿勢の変化に適応させて調整して、疲労を予防した
いという要請もある。本発明は、かかる要請に応えるこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本第1発明は、着座用の
シ−トクッションの硬さを指令するための操作スイッチ
と、前記シ−トクッションのクッション部材を下方から
支持するようにして該クッション部材の下方に配設され
た複数のスプリングと、前記複数のスプリングを下方か
ら支持するようにして各スプリングの下方にそれぞれ配
設されるとともに支持しているスプリングを制御信号に
基づいて上下移動させる複数の駆動手段と、前記操作ス
イッチからの入力信号に基づいて前記複数の駆動手段の
ための駆動デ−タを演算して各駆動手段に対してそれぞ
れ出力することにより前記複数のスプリングを同期状態
で上方又は下方へ移動させて前記シ−トクッションの硬
さを前記操作スイッチにより指令されたレベルに設定さ
せる制御手段とを有し、車両に搭載して使用されるシ−
ト装置である。
【0005】本第2発明は、着座用のシ−トクッション
のクッション部材を下方から支持するようにして該クッ
ション部材の下方に配設された複数のスプリングと、前
記複数のスプリングを下方から支持するようにして各ス
プリングの下方にそれぞれ配設されるとともに支持して
いるスプリングを制御信号に基づいて上下移動させる複
数の駆動手段と、着座者の体圧を検出し得るように前記
クッション部材の上面側の表皮下に配設された複数の体
圧センサ群と、前記体圧センサ群からの検出信号に基づ
いて前記複数の駆動手段のための駆動デ−タを演算して
各駆動手段に対してそれぞれ出力することにより前記複
数のスプリングを同期状態で上方又は下方へ移動させて
前記体圧センサ群からの検出信号の平均値が所定の基準
レベルとなるように前記シ−トクッションの硬さを設定
させる制御手段とを有し、車両に搭載して使用されるシ
−ト装置である。
【0006】前記第1発明に於いて、操作スイッチは、
例えば、運転席の前方側の操作パネル上、該操作パネル
の近辺、或いは、コンソ−ルボックス付近等に配設する
ことができる。また、シ−トの側部に配設してもよい。
また、ナビゲ−ション用のディスプレイ上に、タッチス
イッチとして配設することもできる。
【0007】また、前記操作スイッチによるシ−トクッ
ションの硬さの調整は、段階的に指定する方式でもよ
く、無段階(連続的)に指定する方式でもよい。また、
単一のスイッチを複数回操作する方式でもよく、各々或
る硬さに対応する複数のスイッチの何れか1つを、選択
して操作する方式でもよい。
【0008】
【作用】第1発明では、操作スイッチからの入力に基づ
き、制御手段が駆動デ−タを演算して、各駆動手段へ出
力する。これにより、各駆動手段は、各対応するスプリ
ングを相互に同期させつつ、上方又は下方へ移動させ
る。こうして、シ−トクッションのクッション部材は、
各スプリングの移動後の高さ(=操作スイッチによって
指定された硬さに対応する高さ)によって定まる硬さに
調整される。第2発明では、体圧センサ群からの検出信
号に基づいて、駆動デ−タが演算され、同様にして、ス
プリングの高さが設定される。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 〔1〕シ−ト装置の機構 本シ−ト装置は、図1,図2 に示すように、着座用のシ−
トクッション2 と、該シ−トクッション2 の後部から立
設されたシ−トバック5 とから成る。
【0010】[1-1] シ−トバック5 シ−トバック5 の内部には、着座者の腰椎付近の高さの
位置に、腰椎を支持するためのプレ−ト(=ランバ−サ
ポ−トプレ−ト)51が埋設されており、その前面は、易
圧縮性のウレタンシ−ト55の内表面に密接されている。
また、上記プレ−ト51は、その後面側の左右の位置に於
いて、Xア−ム61a,61b 等を介して、シ−トバック5 の
フレ−ム53にそれぞれ支持されており、これにより、上
記プレ−ト51の前後方向への移動が可能とされている。
【0011】Xア−ム61a の上端部は、図3 に示すよう
に、上記フレ−ム53に回動可能に支持されており、一
方、下端部は、プレ−ト支持板62の中央部に回動可能に
連結されて、該プレ−ト支持板62を支持している。ま
た、Xア−ム61b の上端部は、上記プレ−ト支持板62の
上端部に回動可能に連結されて、該プレ−ト支持板62を
支持しており、一方、下端部は、ア−ム支持板65に一体
に連設されている。
【0012】上記プレ−ト支持板62は、その上下端の張
出部62a,62b で、『く』の字形状の連結板63a,63b の中
央部にそれぞれ回動可能に連結されて、該連結板63a,63
b を支持しており、該連結板63a,63b の前端部は、それ
ぞれ前記プレ−ト51の後面側の張出部51a,51b に回動可
能に連結されて、該プレ−ト51を支持している。さら
に、上記連結板63a,63b の後端部は、コイルスプリング
64a,64b の一端に接続されて引張されている。なお、該
コイルスプリング64a,64b の他端は、上記プレ−ト支持
板62の中央部寄りの張出部62c,62d に接続されている。
このように、プレ−ト51は、遊びのある状態でプレ−ト
支持板62に支持されている。
【0013】一方、前記ア−ム支持板65は、その下端側
の2 本の腕部65a,65b で、ナット66により回動可能に挿
通されて支持されている。該ナット66は、ギアボックス
68の出力軸であるスクリュ−67により噛合されており、
該スクリュ−67の回転に伴って上方又は下方へ変位され
る。なお、スクリュ−67の近傍には図示しない回転数セ
ンサ(センサSE1,SE2 ・図6 参照)が配設されており、
これにより、スクリュ−67の回転数が検出され、モ−タ
コントロ−ラ207(図6 参照) へ送信される。
【0014】なお、上記ギアボックス68は、図示しない
モ−タ(図6 のシ−トバックモ−タM1,or,M2)の出力軸
と一体に回転されるワイヤ69の回転を、内部の図示しな
いウォ−ムギア機構により、上記スクリュ−67の回転に
変換する装置である。
【0015】かかる機構により、プレ−ト51は、下記の
如く、前後方向へ移動される。例えば、上記シ−トバッ
クモ−タM1の駆動力により、スクリュ−67が回転してナ
ット66を上方へ変位させると、該ナット66に支持された
ア−ム支持板65が上方へ押し上げられ、これに伴い、X
ア−ム61b の下端部が上方へ変位する。このため、該X
ア−ム61b の上端部及びXア−ム61a の下端部が前方へ
変位して、プレ−ト51を前方へ変位させる。
【0016】逆に、スクリュ−67が、上記とは逆方向へ
回転して、ナット66を下方へ変位させると、該ナット66
に支持されたア−ム支持板65が下方へ引き下げられ、こ
れに伴い、Xア−ム61b の下端部が下方へ変位する。こ
のため、該Xア−ム61b の上端部及び前記Xア−ム61a
の下端部が後方へ変位して、プレ−ト51を後方へ変位さ
せる。
【0017】プレ−ト51が左右均等に前方へ変位する
と、該プレ−ト51により、前記ウレタンシ−ト55が内表
面側から押されて圧縮され、着座者は、腰椎付近に硬い
シ−トバック感を覚える。逆に、プレ−ト51が左右均等
に後方へ変位すると、圧縮されていた前記ウレタンシ−
ト55が弾力により伸長し、着座者は、腰椎付近に軟らか
いシ−トバック感を覚える。
【0018】また、プレ−ト51が左右で不均等に変位す
ると、着座者によるシ−トバックの体圧分布が場所的に
不均等に変化する。これにより、着座者は、従前とは異
なったシ−トバック感を覚える。『プレ−ト51が左右で
不均等に変位する』とは、プレ−ト51の右側のみが前方
又は後方へ変位する場合、左側のみが前方又は後方へ変
位する場合、右側が前方へ変位するとともに左側が後方
へ変位する場合、右側が後方へ変位するとともに左側が
前方へ変位する場合、の何れかをいう。
【0019】なお、プレ−ト51の変位(左右均等の変
位、及び、左右不均等の変位)は、前記シ−トバックモ
−タM1,M2 を、シ−トバック体圧センサ群SEB(後述) の
検出結果に基づき、且つ、前記回転数センサSE1,SE2 か
らの検出信号をモニタしつつ、駆動制御することによっ
て実現される。該制御については、後述する。
【0020】また、上記の制御のため、前記ウレタンシ
−ト55の外表皮下には、複数の体圧センサSEB が、対称
の配置となるように、略等間隔で埋設されており、各セ
ンサSEB の出力信号は、それぞれ、CPU201(図6 参
照) へ入力されるように構成されている。なお、体圧セ
ンサSEB は、本実施例では、着座者による押圧力に応じ
た電圧を出力する素子である。
【0021】[1-2] シ−トクッション2 シ−トクッション2 の易圧縮性のウレタンシ−ト25の内
表面下には、6 個のスプリング21,21,・・,21 が、2 列
に均等に配設されており、上記ウレタンシ−ト25を、太
い綱線で構成された網目の大きい金網状の載置部材(不
図示)を介して支持している。
【0022】各スプリング21,21,・・,21 は、図4 に示
すように、それぞれ、スプリング支持板32上に係止され
ており、該スプリング支持板32は、一対のXア−ム31a,
31a,31b,31b,等を介して、シ−トクッションのフレ−ム
33に支持されており、これにより、上記スプリング21,
・・21の上下方向への移動が可能とされている。即ち、
Xア−ム31a,31a の上端部は上記スプリング支持板32を
支持し、下端部は上記フレ−ム33に固定されたア−ム支
持部材34に支持されている。また、Xア−ム31b,31b の
上端部は上記スプリング支持板32を支持し、下端部はナ
ット36により回動可能に挿通されて支持されている。該
ナット36は、ギアボックス38の出力軸であるスクリュ−
37により噛合されており、該スクリュ−37の回転に伴い
該スクリュ−37の軸方向に変位される。なお、各スクリ
ュ−37の近傍には、図示しない回転数センサ(センサSE
3 〜SE8 ・図6 参照)がそれぞれ配設されており、これ
により、スクリュ−37の回転数が検出され、モ−タコン
トロ−ラ207(図6 参照) へ送信される。
【0023】なお、上記ギアボックス38は、モ−タM3の
出力軸と一体に回転されるワイヤ39の回転を、内部の図
示しないウォ−ムギア機構により、上記スクリュ−37の
回転に変換する装置である。
【0024】かかる機構により、スプリング21は、下記
の如く、上下方向へ移動される。例えば、上記シ−トク
ッションモ−タM3の駆動力により、スクリュ−37が回転
してナット36を図4 の右斜め上方(=奥方向)へ変位さ
せると、該ナット36に支持されたXア−ム31b,31b の下
端部も同方向へ押される。これにより、一対のXア−ム
31a,31a,31b,31b,の上端部が上方向へ押し上げられて、
スプリング支持板32を上方へ変位させる。このため、ス
プリング21も上方へ押し上げられる。
【0025】逆に、スクリュ−37が、上記とは逆方向へ
回転して、ナット36を図4 の左斜め下方(=手前方向)
へ変位させると、該ナット36に支持されたXア−ム31b,
31bの下端部も同方向へ引かれる。これにより、一対の
Xア−ム31a,31a,31b,31b,の上端部が下方向へ引き下げ
られて、スプリング支持板32を下方へ変位させる。この
ため、スプリング21も下方へ引き下げられる。
【0026】6 個のスプリング21,21,・・,21 が全て均
等に上方へ移動すると、該スプリング21,21,・・,21 に
より、前記ウレタンシ−ト25が内表面側から上方へ押さ
れて圧縮され、着座者は、尻に硬いシ−トクッション感
を覚える。逆に、6 個のスプリング21,21,・・,21 が全
て均等に下方へ移動すると、圧縮されていたウレタンシ
−ト25が弾力により伸長して、着座者は、尻に軟らかい
シ−トクッション感を覚える。
【0027】また、6 個のスプリング21,21,・・,21の
上下移動がバラバラであり、不均等であると、着座者に
よるシ−トクッションの体圧分布が場所的に不均等に変
化する。このため、着座者は、従前とは異なったシ−ト
クッション感を覚える。『6個のスプリング21,21,・・,
21 の上下移動が不均等である』場合とは、各モ−タM3
〜M8の駆動量がそれぞれ異なる場合ばかりでなく、駆動
されないモ−タが在る場合をも含む。
【0028】なお、スプリング21, ・・21の移動(均等
な移動、不均等な移動)は、前記シ−トクッションモ−
タM3〜M8を、シ−トクッション2 の体圧センサ群SEC(後
述)の検出結果に基づき、且つ、前記回転数センサSE3
〜SE8 からの検出信号をモニタしつつ駆動制御すること
により実現される。該制御については、後述する。
【0029】また、上記の制御のため、前記ウレタンシ
−ト25の外表皮下には、複数の体圧センサSEC が、対称
の配置となるように、略等間隔で埋設されており、各セ
ンサSEC の出力信号は、それぞれ、CPU201(図6 参
照) へ入力されるように構成されている。なお、体圧セ
ンサSEC は、本実施例では、着座者による押圧力に応じ
た電圧を出力する素子である。
【0030】〔2〕シ−ト装置の制御 本シ−ト装置は、図6 に示すCPU201 によって制御さ
れる。即ち、CPU201 が、各種のスイッチ入力、各種
のセンサ入力に基づき、モ−タコントロ−ラ207 に対し
て、駆動すべきモ−タを指定する信号、及び、該モ−タ
の駆動方向及び駆動量を指定する信号を出力すると、該
信号に応じ、モ−タコントロ−ラ207 は、指定されたモ
−タを、指定された態様で駆動する。これにより、シ−
トバック5 及びシ−トクッション2の、硬さ及び体圧分
布は、それぞれ最適値に制御される。
【0031】[2-1] 制御回路の構成及び制御の概略 CPU201 は、CRT画面100 を介して着座者と対話し
つつ、CRT画面100上のタッチスイッチからの入力信
号に応じて、着座者用のシ−トポジション、シ−ト硬さ
の基準値を記憶して設定し、且つ、種々の着座姿勢での
シ−トバック体圧センサ群SEB 及びシ−トクッション体
圧センサ群SEC の検出信号に基づき、着座者の体圧分布
の基準値及び逸脱値を記憶する。
【0032】ここに、CRT画面100 は、図5 に示す如
く、運転席の左側のやや前方の位置に配設されており、
通常はナビゲ−ションのディスプレイとして使用され
る。但し、上記の如き着座者の個人デ−タの記憶等に際
しては、対話型の画面表示が行われて、タッチスイッチ
として機能する。
【0033】着座者の個人デ−タが上記の如く記憶さ
れ、且つ、該デ−タに基づき、最適なシ−トポジション
が公知のシ−トスライド機構及び公知のシ−トリクライ
ニング機構によって設定され、また、シ−ト硬さが本実
施例の機構によって設定されると、CPU201 は、所定
時間毎に、シ−トバック体圧センサ群SEB 及びシ−トク
ッション体圧センサ群SEC の検出信号を取り入れ、これ
を、上記の個人デ−タと比較し、着座者の疲労が最も軽
減されるように、シ−ト硬さ、及び、体圧分布を変更さ
せる。
【0034】上記の比較に際しては、着座者の体重、及
び、体圧センサ群SEB,SEC の変化率が、ファジ−推論の
メンバ−シップ関数のデ−タとして採用される。また、
上記の比較の結果、前記の個人デ−タからの逸脱の程度
が大きい場合には、CRT画面100 上に、その旨の警告
表示が行われて、着座者に休憩を促す。
【0035】また、上記のシ−ト硬さ、体圧分布の変更
は、モ−タコントロ−ラ207 が、CPU201 からの制御
信号(=駆動すべきモ−タを指定する信号、及び、該モ
−タの駆動方向及び駆動量を指定する信号)を受けて、
該制御信号に従って、モ−タ群M1〜M8 を駆動制御する
ことにより、実現される。なお、該駆動制御に際して
は、下記の如く、回転数検出用のセンサSE1 〜SE8 の検
出信号が用いられる。
【0036】例えば、シ−トバック5 の硬さを変更した
い場合には、モ−タM1,M2 が同期して駆動される。『同
期して駆動される』とは、前記プレ−ト51の左右のXア
−ムにそれぞれ対応する前記2 つのスクリュ−67の回転
速度が同一となるように、モ−タM1,M2 が駆動制御され
ることをいう。このため、上記スクリュ−67,67 の近傍
には、該スクリュ−67,67 の回転数を検出するためのセ
ンサSE1,SE2 が、それぞれ配設されている。
【0037】同様に、シ−トクッション2 の硬さを変更
したい場合には、モ−タM3〜M8が同期して駆動される。
このため、上記と同様に、モ−タM3〜M8に対応する各ス
クリュ−37, ・・,37 の近傍には、該スクリュ−37, ・
・,37 の回転数を検出するためのセンサSE3 〜SE8 が、
それぞれ配設されている。
【0038】また、シ−トバック5 の体圧分布を最適値
に近づけたい場合には、モ−タM1,M2 が、必要な方向へ
必要な量だけ、駆動される。例えば、左側の体圧が上記
最適値より高過ぎる場合には、前記プレ−ト51の左側が
後方へ変位されるように、左側のXア−ムに対応するモ
−タが駆動される。逆に、左側の体圧が上記基準値より
低過ぎる場合には、該プレ−ト51の左側が前方へ変位さ
れるように、左側のXア−ムに対応するモ−タが駆動さ
れる。同様に、シ−トクッション2 の体圧を最適値に近
づけたい場合には、モ−タM3〜M8が、必要な方向へ、必
要な量だけ、駆動される。
【0039】なお、図6 に於いて、ROM205 には、上
記の制御を実行するためのプログラムが格納されてい
る。また、電池バックアップされたRAM203 は、上記
の制御プログラムを実行するための作業用のエリアとし
て使用されるとともに、個人デ−タの記憶にも用いられ
る。
【0040】[2-2] 制御の具体的な説明 次に、図7 〜図12に示すフロ−チャ−ト、及び、図13〜
図18に示すCRT画面100 の表示例に即して、本シ−ト
装置の制御を、具体的に説明する。
【0041】*メインル−チン等 図7 は、CPU201 での処理のメインル−チンを示し、
図8 は、図7 により所定時間間隔で起動されるタイマ割
込ル−チンを示す。CPU201 では、例えば、車両のイ
グニッションキ−のオンによって処理が開始され、ま
ず、初期設定処理(S11) が実行される。
【0042】初期設定処理(S11) では、例えば、シ−ト
ポジション、シ−トの硬さを、着座者に適合させるため
の処理が実行される。さらに、設定されたデ−タを、着
座者の個人デ−タとして記憶するための処理が実行され
る。初期設定処理の詳細については、図9,図10の説明に
即して述べる。
【0043】上記初期設定処理の終了後、タイマ割込が
設定される(S13) 。これにより、図8 のタイマ割込処理
が、所定時間(例:20分)毎に起動される。タイマ割込
処理では、シ−トバックの硬さ・体圧分布の調整、及
び、シ−トクッションの硬さ・体圧分布の調整、が制御
される。タイマ割込処理の詳細については、図11, 図12
の説明に即して述べる。
【0044】上記タイマ割込の設定後、ステップS15 、
ステップS17 の処理が、イグニッションキ−のオフが検
出されるまで、繰り返して実行される。ステップS15 で
は、上記タイマ割込処理の起動を禁止すべき事態が発生
したか否かがチェックされる。例えば、本シ−ト装置
を、強制的に安楽姿勢に設定した場合には、シ−トバッ
ク及びシ−トクッションの硬さ及び体圧分布の調整の必
要が無いため、タイマ割込処理の起動は禁止される。ま
た、ステップS17 は、CPU201 によって実行される処
理であって、本明細書の要旨に関連しない処理を、一括
して示したものである。なお、イグニッションキ−がオ
フされた場合には(S19;YES) 、本シ−ト装置等を初期状
態に戻した後(S21) 、処理を終了する。
【0045】*初期設定処理 図9 は前記初期設定処理(S11) を示し、図10は図9 のス
テップS127で実行されるCRTスイッチ受付処理を示
す。
【0046】初期設定処理では、まず、メモリ203 等の
初期化が実行され、且つ、CRT画面100 が、図13に示
す初期画面に設定される(S101)。その後、該初期画面に
於いて、何れかの画面モ−ドが選択されるまで、待機状
態が維持される(S111;NO→S113;NO →S111;NO →S113;N
O →・・・) 。
【0047】上記待機状態に於いて、『1.シ−ト調
整』が押されて、シ−ト調整モ−ドが選択された場合に
は(S111;YES)、CRT画面100 との対話方式によりシ−
トを調整する、いわゆるシ−ト調整モ−ドが設定される
(S121)。次に、シ−ト調整モ−ドの設定下で、CRT画
面100 のタッチスイッチが操作された場合には(S125;YE
S)、操作されたスイッチに対応した処理(S127)が、図10
に示すように実行される。
【0048】例えば、デ−タ選択を指令するためのスイ
ッチ(図14の『性別』『身長』『体重』を指定するスイ
ッチ等)が操作された場合には(S531;YES)、操作された
画面スイッチが選択されて反転表示される(S533)。
【0049】また、設定を確認するためのスイッチ(図
14の『OK』スイッチ等)が操作された場合には(S501;
YES)、画面上で選択されている状態(=反転表示されて
いるデ−タ)に基づいて処理が実行され、その後、次画
面が表示される(S503)。例えば、画面上で選択されてい
る『身長』『体重』デ−タに基づいて、シ−トポジショ
ンが最適位置に設定され、シ−トの硬さが最適値に設定
される。なお、該設定動作中、図15の如きメッセ−ジを
CRT画面100 上に表示してもよい。
【0050】また、画面表示の切り換えを指令するため
のスイッチ(図16の『YES』『NO』スイッチ等)が
操作された場合には(S521;YES)、指令された画面に切り
換えられる(S523)。
【0051】また、動作を指令するためのスイッチ(図
17の『前』『後』スイッチ等)が操作された場合には(S
511;YES)、指令された動作が実行され、現状の画面表示
が維持される(S513)。
【0052】なお、図18の如き画面が表示された後、画
面表示が、例えば、『運転姿勢をとって下さい』に切り
換えられた場合には、所定時間後に於いて体圧分布が測
定され、当該着座者の運転姿勢での体圧分布の基準値と
して記憶される。これは、尻ポケットに財布等が入って
いる場合等に、体圧分布が通常の基準値からずれるた
め、これを補正するためである。このことは、運転姿勢
以外の姿勢に関しても同様であり、該着座者用の逸脱値
として記憶される。
【0053】こうして、CRT画面100 上での設定が終
了した場合には(S123;YES)、CRT画面100 によって設
定された現状のデ−タが、着座者の個人デ−タとしてR
AM203 に記憶され、その後、前記シ−ト調整モ−ドが
解除される(S129)。なお、設定の終了は、CRT画面10
0 上のタッチスイッチによって指令するように構成して
もよく、また、最後のタッチスイッチの操作から所定時
間経過後に自動的に終了するように構成してもよい。
【0054】一方、前記の待機状態に於いて、『1.シ
−ト調整』以外のモ−ドが選択された場合は(S113;YE
S)、選択されたモ−ドに対応する処理が実行される。な
お、シ−トの設定デ−タとしては、デフォルト値が採用
される(S115)。
【0055】これらの処理の終了後、処理は、メインル
−チンに戻される。但し、これらの処理の終了後に表示
される図13の初期画面に於いて(S131)、他のモ−ドが選
択された場合には(S133;YES)、該他のモ−ドでの処理
が、上記と同様にして実行される。
【0056】以上のようにして、初期設定処理が行われ
る。なお、図13〜図18に示すCRT画面100 の表示は一
例を示すものであり、他の表示を行ってもよい。例え
ば、図14の画面で『体重』を指定すると、さらに、詳細
な体重デ−タが表示され、その中から選択するように構
成してもよい。
【0057】*シ−トバックの硬さ・体圧調整処理 図11は、前記のタイマ割込処理中で実行されるシ−トバ
ックの硬さ・体圧調整処理(S51) を示す。
【0058】まず、シ−トバック体圧センサ群SEB の検
出値が取り込まれ(S201)、次に、該検出値が、前記の初
期設定処理のステップS129で記憶された個人デ−タ(体
圧の基準値,逸脱値)と比較される(S203)。該比較処理
に際しては、体重と体圧センサ群SEB の変化率とが、フ
ァジ−推論のメンバ−シップ関数のデ−タとして採用さ
れる。
【0059】上記の比較の結果、体圧分布が基準値から
大きく逸脱している場合には(S211;YES)、CRT画面10
0 に、その旨の警告メッセ−ジが表示され(S213)、着座
者に休憩を促す。なお、上記メッセ−ジを点滅表示させ
たり、或いは、音声出力を行ったりして、着座者の注意
を喚起してもよい。
【0060】また、上記の比較の結果、シ−トバック5
の硬さが適切でないと判定された場合は(S221;YES)、前
記のプレ−ト51を変位させてシ−トバック5 を適切な硬
さに設定するべく、モ−タM1,M2 についての駆動用デ−
タが演算され(S223)、モ−タコントロ−ラ207 へ出力さ
れる(S241)。モ−タコントロ−ラ207 は、回転数センサ
SE1,SE2 の検出値が同一となるように監視しつつ、モ−
タM1,M2 を、上記駆動用デ−タにより指定される方向
へ、上記駆動用デ−タにより指定される量だけ、同期し
て駆動する。これにより、例えば、着座者の腰椎が、図
19に示すように、後方へ過度に湾曲していると前記体圧
センサ群SEB の検出結果より推論された場合には、プレ
−ト51が前方へ均等に変位されて、着座者の腰椎は、図
20の如く、疲労し難い最適な姿勢に矯正される。
【0061】また、上記の比較の結果、シ−トバック5
の左右の体圧分布が適正でないと判定された場合には(S
231;YES)、前記のプレ−ト51を変位させて左右均等な適
正な体圧分布を得るように、モ−タM1,M2 についての駆
動用デ−タが演算されて(S233)、モ−タコントロ−ラ20
7 へ出力される(S241)。モ−タコントロ−ラ207 は、上
記駆動用デ−タにより指定される方向へ、上記駆動用デ
−タにより指定される量だけ、モ−タM1,M2 を個別に駆
動する。これにより、着座者の体圧分布は、左右で略均
等な、適正な分布とされ、疲労が軽減される。
【0062】*シ−トクッションの硬さ・体圧調整処理 図12は、前記のタイマ割込処理中で実行されるシ−トク
ッションの硬さ・体圧調整処理(S53) を示す。本処理に
より、シ−トクッションの硬さ・体圧分布は、上記シ−
トバックの場合と同様に、適正な値に制御される。
【0063】なお、本処理は、取り込まれる検出値が、
シ−トバック体圧センサ群SEB ではなくシ−トクッショ
ン体圧センサ群SEC である点、制御対称となるモ−タが
モ−タM1,M2 ではなくモ−タM3〜M8である点、及び、モ
−タコントロ−ラ207 で採用される検出値が回転数セン
サSE1,SE2 ではなく回転数センサSE3 〜SE8 である点を
除いては、上記シ−トバックの硬さ・体圧調整処理(S5
1) と同様である。
【0064】〔3〕実施例装置の効果及び変形例 本実施例装置では、シ−トバック5 及びシ−トクッショ
ン2 の、硬さ及び体圧分布が、着座者の個人デ−タに基
づいて、所定時間間隔で、疲労の発生し難い最適な値に
制御される。このため、着座者は、比較的長時間の着座
を持続でき、また、その後にも、過度には疲労し難い。
【0065】また、シ−トバック5 及びシ−トクッショ
ン2 の、硬さ及び体圧分布の設定を変更するためのモ−
タM1〜M8が、シ−トから幾分離間されて配設されてお
り、その駆動力は、ワイヤ69,69,39,・・39を介して伝
達されている。このため、着座者には、モ−タの振動が
伝わり難く、快適な着座感を得る。
【0066】また、体圧分布が基準値から大きく逸脱し
たために、着座者の疲労が過度になったと推論された場
合には、CRT画面100 上に、その旨の警告メッセ−ジ
が表示されて、着座者に休憩を促すため、着座者は客観
的に自己の疲労度を判断することができ、過労状態での
運転が避けられる。
【0067】前記実施例では、シ−トバック5 の硬さ及
び体圧分布を変化させるためのプレ−ト51の変位を、そ
の後面の左右にそれぞれ配設されたXア−ム機構によっ
て行っている。しかし、これは、上記プレ−ト51の左右
を、前後に均一に、又は、個別に変位させ得る機構であ
れば、Xア−ムでなくともよい。
【0068】また、前記実施例では、シ−トクッション
2 の硬さ及び体圧分布の変化を、6個のスプリングを、
均一又は個別に上下移動させて実現している。しかし、
スプリングは6 個でなくともよく、また、スプリングに
換えて、他の押圧機構を上下移動させるように構成して
もよい。
【0069】
【発明の効果】以上、本発明は、シ−トクッションのク
ッション部材を下方から支持する複数のスプリングを、
その下方の駆動手段により上下方向に移動させて、上記
クッション部材の硬さを所望のレベルに設定できるシ−
ト装置である。ここに、上記駆動手段のための駆動デ−
タは、操作スイッチからの入力、又は、クッション部材
の表皮下に配設された体圧センサ群からの検出信号に基
づいて演算される。
【0070】本発明によると、シ−トクッションの硬さ
を、車両を使用する時の状況に合わせて、簡易なスイッ
チ操作により、所望のレベルに設定できる。また、走行
中に於いても、シ−トクッションの硬さを、姿勢の変化
に適応するように調整でき、疲労を予防できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例にかかるシ−ト装置の概略構成を示す説
明図である。
【図2】上記シ−ト装置を横方向から見た構成説明図で
ある。
【図3】上記シ−ト装置のシ−トバックの調整機構の説
明図である。
【図4】上記シ−ト装置のシ−トクッションの調整機構
の説明図である。
【図5】上記シ−ト装置のスイッチ兼用CRTの配置説
明図である。
【図6】上記シ−ト装置の制御回路の構成を示すブロッ
ク図である。
【図7】上記制御回路のCPUでの処理を示すフロ−チ
ャ−トである。
【図8】上記制御回路のCPUでの割込処理を示すフロ
−チャ−トである。
【図9】図7の初期設定処理を示すフロ−チャ−トであ
る。
【図10】図9のCRTスイッチ受付処理を示すフロ−
チャ−トである。
【図11】図8のシ−トバックの硬さ・体圧調整処理を
示すフロ−チャ−トである。
【図12】図8のシ−トクッションの硬さ・体圧調整処
理を示すフロ−チャ−トである。
【図13】上記シ−ト装置のスイッチ兼用CRTの画面
表示例を示す説明図である。
【図14】上記シ−ト装置のスイッチ兼用CRTの画面
表示例を示す説明図である。
【図15】上記シ−ト装置のスイッチ兼用CRTの画面
表示例を示す説明図である。
【図16】上記シ−ト装置のスイッチ兼用CRTの画面
表示例を示す説明図である。
【図17】上記シ−ト装置のスイッチ兼用CRTの画面
表示例を示す説明図である。
【図18】上記シ−ト装置のスイッチ兼用CRTの画面
表示例を示す説明図である。
【図19】疲労による悪い運転姿勢を示す説明図であ
る。
【図20】良い運転姿勢を示す説明図である。
【符号の説明】 2 シ−トクッション, 5 シ−トバック,2
1 スプリング, 51 プレ−ト,25 ウレタ
ンシ−ト, 55 ウレタンシ−ト,37スクリ
ュ−, 67 スクリュ−,38 ギアボッ
クス, 68 ギアボックス,39 ワイア,
69 ワイア,61a,61b Xア
−ム,SEB 体圧センサ, SEC 体圧セ
ンサ,

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着座用のシ−トクッションと、その後部
    から立設された背凭れ用のシ−トバックとを有し、車両
    に搭載されるシ−ト装置に於いて、 前記シ−トクッションの硬さを指令するための操作スイ
    ッチと、 前記シ−トクッションのクッション部材を下方から支持
    するようにして、該クッション部材の下方に配設された
    複数のスプリングと、 前記複数のスプリングを下方から支持するようにして、
    各スプリングの下方にそれぞれ配設され、支持している
    スプリングを、制御信号に基づいて上下移動させる複数
    の駆動手段と、 前記操作スイッチからの入力信号に基づき、前記複数の
    駆動手段のための駆動デ−タを演算して、各駆動手段に
    対してそれぞれ出力することにより、前記複数のスプリ
    ングを同期状態で上方又は下方へ移動させて、前記シ−
    トクッションの硬さを、前記操作スイッチにより指令さ
    れたレベルに設定させる制御手段と、 を有するシ−ト装置。
  2. 【請求項2】 着座用のシ−トクッションと、その後部
    から立設された背凭れ用のシ−トバックとを有し、車両
    に搭載されるシ−ト装置に於いて、 前記シ−トクッションのクッション部材を下方から支持
    するようにして、該クッション部材の下方に配設された
    複数のスプリングと、 前記複数のスプリングを下方から支持するようにして、
    各スプリングの下方にそれぞれ配設され、支持している
    スプリングを、制御信号に基づいて上下移動させる複数
    の駆動手段と、 着座者の体圧を検出し得るように、前記クッション部材
    の上面側の表皮下に配設された複数の体圧センサ群と、 前記体圧センサ群からの検出信号に基づき、前記複数の
    駆動手段のための駆動デ−タを演算して、各駆動手段に
    対してそれぞれ出力することにより、前記複数のスプリ
    ングを同期状態で上方又は下方へ移動させて、前記体圧
    センサ群からの検出信号の平均値が所定の基準レベルと
    なるように、前記シ−トクッションの硬さを設定させる
    制御手段と、 を有するシ−ト装置。
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