JPH0590161A - 有機金属気相成長装置 - Google Patents

有機金属気相成長装置

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JPH0590161A
JPH0590161A JP24875191A JP24875191A JPH0590161A JP H0590161 A JPH0590161 A JP H0590161A JP 24875191 A JP24875191 A JP 24875191A JP 24875191 A JP24875191 A JP 24875191A JP H0590161 A JPH0590161 A JP H0590161A
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vapor
gas
arsenic
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JP24875191A
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Shigeya Narizuka
重弥 成塚
Yasuo Ashizawa
康夫 芦沢
Takao Noda
隆夫 野田
Shinobu Fujita
忍 藤田
Akira Wagai
晶 和賀井
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】安全な固体原料を使用効率よく有効に結晶成長
に使うことができる有機金属気相成長装置を提供するこ
とを目的とする。 【構成】固体V族材料13を収容する容器12と、反応
管21内に設けられたV族吹出し口15と、容器12と
吹出し口14をむすび、かつ容器12より高温に加熱さ
れた加熱配管と、それらと隔離された別系統の III族供
給ラインを有する有機金属気相成長装置。

Description

【発明の詳細な説明】
[発明の目的]
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機金属化合物を用い
る化学気相成長(以下MOCVDと記す)を行うための
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】MOCVDは、再現性、制御性がよいと
いう利点を有するため、現在、HEMT、レーザ、HB
T等の III−V族半導体デバイスの結晶成長方法として
盛んに用いられている。しかしながら、MOCVDはV
族原料としてAsH3 、PH3等のハイドライド系化合
物を用いており、安全性の上でその毒性が非常に大きい
問題となっている。また、V族原料にハイドライド系化
合物を用いることは、材料の使用効率の悪さというもう
一つの問題点をも有している。すなわち、MOCVD法
において、AsH3 、PH3 等は加熱された基板上で熱
分解されてAs、Pになり結晶成長に用いられる。従っ
て、熱分解されなかった原料は排ガスとして捨てられて
しまう。現状のMOCVD装置では、結晶成長の制御性
を向上させるために反応管内を減圧にし流速を上げるた
め、熱分解が起こりにくく、多くのAsH3 、PH3
未分解のまま反応管外に排出されてしまう。つまり、原
料の使用効率の悪さは、大量の有害な排ガスの発生を引
き起こし、安全性の上での問題をより大きなものにして
いる。
【0003】このような問題に鑑み、現在V族原料とし
てのハイドライド系化合物の代替品として毒性の低い有
機材料が研究されているが、結晶成長した薄膜の純度と
いう点で問題があり未だに実用に至っていない。一方、
固体砒素原料を用いる方法も提案されているが(J.E
lectr.Mater.14(1985)p.43
3)、結晶成長されたGaAs薄膜の表面モホロジー等
の薄膜特性が未だ不十分である。V族原料として固体原
料を用いることは、安全性の面及び材料の使用効率の面
から極めて有利であるが、このような技術は確立されて
いないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明はかかる事情
に鑑みてなされたものであって、安全な固体原料を使用
効率よく有効に結晶成長に使うことができる有機金属気
相成長装置を提供することを目的とする。 [発明の構成]
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決するために、反応容器と、固体V族材料を収容する
V族材料容器と、この容器を加熱して固体V族材料を蒸
発させるための加熱手段と、反応容器内に設けられ前記
固体V族材料の蒸気を吹出すV族吹出し口と、前記V族
材料容器と前記吹出し口とを結び、前記V族材料容器よ
り高温に加熱された加熱配管と、これらと隔離されて設
けられ、前記反応容器内に III族元素を含有する物質を
供給するための III族元素供給ラインとを有することを
特徴とする有機金属気相成長装置を提供する。
【0006】この場合に、V族材料容器にキャリアであ
る水素を注入することもできる。また、加熱配管にキャ
リアである水素を流入させるてもよい。さらに、V族蒸
気の流量を調節する流量調整用のノズルを設けることも
できる。
【0007】上述したように、固体原料を用いる方法は
安全性の上からも材料の使用効率の上からも非常に好ま
しい方法であるので、本願発明者らは、V族原料として
固体原料を用いたMOCVDについて種々研究を重ね従
来技術の問題点の原因について検討した。その結果、そ
の原因の一つは、 III族原料とV族蒸気との気相中の中
間反応にあることが判明した。すなわち、従来の装置で
は、V族蒸気が配管や反応管の管壁に付着することを防
ぐためにそれらを加熱していたが、その結果III族原料
も途中で分解してしまいV族蒸気と反応し中間反応物を
生成して結晶成長に悪影響を及ぼしてしまう。また、他
の原因として、V族蒸気の基板面内分布の悪さが上げら
れる。そのため、最適成長条件が基板面内で同時に満た
すことができず良好な結晶成長が行えなかった。この発
明は、このような検討結果に基づいてなされたものであ
る。
【0008】
【作用】本発明によれば、加熱配管がV族材料容器より
も高温に加熱されているので、V族材料容器内から発生
したV族蒸気が、管壁に付着することなしに反応管内に
設けられたV族吹出し口に運ばれ、V族吹出し口から基
板に向けて放出され、結晶成長に用いられる。この場
合、通常のMOCVDとは異なり、V族原料は化合物で
なく単体で基板に到達するため、熱分解する必要がな
く、また、上述したように管壁への蒸気付着も生じない
ので原料の使用効率を大幅に向上することができる。ま
た、V族材料供給系と離隔した別系統の III族供給ライ
ンを有しているので、基板到達以前に III族原料が熱分
解することが防止され、結晶成長に不都合な中間反応を
押さえることができる。
【0009】なお、V族材料容器にキャリアである水素
を注入すること、又は加熱配管にキャリアである水素を
流入させることにより、V族原料蒸気の流れを良くする
ことができ、ひいては制御性、基板面内均一性の向上が
はかれる。さらに、V族蒸気の流量調整用のノズルを持
つことにより、V族原料を比較的早い応答速度で有効に
制御することができる。
【0010】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例に
ついて説明する。
【0011】図1は、第1の実施例に係る有機金属気相
成長装置の構成図である。ここでは、GaAs基板上に
GaAs薄膜を成長する場合について述べる。反応管2
1内には、サセプタ17が設けられており、その上には
サセプタ17により加熱されたGaAs基板16が載置
されている。反応管21の上方には、V族原料としての
固体砒素13が収容された容器12が設けられている。
この容器12の周囲にはヒ−タ11aが巻回されてお
り、このヒ−タ11aにより高温に加熱されて容器12
内の固体砒素13が蒸発する。容器12には下方に向っ
て伸びる加熱配管14が連結されている。この加熱配管
14はヒ−タ11bにより容器12よりも高温に加熱さ
れる。加熱配管14の下端には吹出し口15が設けられ
ており、この吹出し口15から砒素蒸気が反応管21内
のGaAs基板16に供給される。
【0012】反応管21の上部にはガス導入口18が設
けられており、ここからキャリアガスである水素ガスが
反応管21内に供給される。この水素ガスは砒素蒸気が
基板上方の反応管壁に付着するのを抑える効果もある。
反応管21の下部には、ガス排出口22が設けられてお
り、この排出口22には図示しない排気系が連結されて
いる。
【0013】反応容器21の側方には通常のMOCVD
装置と同様に III族原料供給用のバブラ19が設けられ
ている。このバブラ19内にはトリメチルガリウム(T
MG)が貯留されており、配管23を通って供給された
水素ガスによりTMGがバブリングされる。このバブラ
19でガス状になった III族原料としてのTMGが III
族原料供給ライン20を通って反応管21内の基板16
に向って供給される。
【0014】このように構成されるMOCVD装置にお
いては、ガス導入口18からキャリアガスとしての水素
ガスを導入しながら、ヒーター11a,bにより容器1
2及び加熱配管14を加熱して固体砒素13からの砒素
蒸気を吹出し口15から基板16に向けて供給すると共
に、バブラ19から III族原料供給ライン20を通って
TMGガスを基板16に向けて供給する。この場合に、
排気系によりガス排出口22を介して反応管21内を排
気することにより、反応管21内を例えば70Torrの減
圧状態に保持する。
【0015】このようにしてV族原料である砒素蒸気と
III族原料であるTMGガスが基板16に供給されるこ
とにより、基板16上にGaAsが気相成長する。この
際に、V族原料はAs単体で基板に到達するため、熱分
解する必要がなく、また、上述したように加熱配管14
が容器12よりも高温に加熱されているため管壁へのA
s蒸気付着も生じない。従って、原料の使用効率が極め
て高い。また、V族材料供給系と離隔した別系統の III
族供給ライン20を有しているので、基板到達以前に I
II族原料としてのTMGが熱分解することが防止され、
結晶成長に不都合な中間反応を押さえることができる。
【0016】このような有機金属気相成長装置を用い
て、成長温度650℃成長速度1μm/hでGaAs薄
膜を成長したところ、表面モホロジーの良好なノンドー
プで1015cm-3オ−ダ−のnタイプの成長膜を得るこ
とができた。また、結晶成長時には、当然なことである
がAsH3 というような有害な排ガスは発生せず、安全
性が極めて向上したことが確認されたた。そのうえ、A
sは砒素蒸気という単体で供給されるため熱的に分解す
る必要がなく、また加熱配管14の管壁への砒素蒸気付
着が防止されるので、原料の使用効率が著しく高いこと
が確認された。
【0017】次に、第2の実施例について説明する。図
2はこの実施例に係る有機金属気相成長装置の構成図で
ある。第1の実施例が縦型の反応管であるのに対し、本
実施例では横型の反応管41を用いる。反応管41の上
方には、V族原料としての固体砒素33が収容された容
器32が設けられている。この容器32の周囲にはヒ−
タ31aが巻回されており、このヒ−タ31aにより高
温に加熱されて容器32内の固体砒素33が蒸発する。
容器32の上部には水素キャリア導入口45が設けられ
ており、さらに下方に向って伸びる加熱配管34が連結
されている。水素キャリア導入口45は容器32と同様
にヒ−タ31aによって加熱され、加熱された水素ガス
がキャリアガスとして容器32に導入される。一方、加
熱配管34はヒ−タ31bにより容器32よりも高温に
加熱される。加熱配管14の下端には吹出し口35が設
けられており、この吹出し口35から水素ガスにキャリ
アされた砒素蒸気が反応管41内のGaAs基板16に
供給される。
【0018】反応管41の側部にはガス導入口38が設
けられており、ここから実施例1と同様にして III族原
料としてのTMGガスが供給される。また、反応管41
の反対側の側部にはガス排出口42が設けられており、
この排出口42には図示しない排気系が連結されてい
る。
【0019】このように構成されるMOCVD装置にお
いては、ヒ−タ31a,bにより水素キャリア導入口4
5、容器32、及び配管34を加熱しながら固体砒素3
3からの蒸気を水素ガスにキャリアさせて吹出し口35
から基板16に向けて供給する。また、ガス導入口38
から基板16に III族原料としてのTMGガスを水素キ
ャリアと共に供給する。この場合、反応管41内は実施
例1と同様、例えば70Torr程度の減圧状態である。
【0020】このようにしてV族原料である砒素蒸気と
III族原料であるTMGガスが基板16に供給されるこ
とにより、基板16上にGaAsが気相成長する。この
実施例においても第1の実施例と同様な効果が得られる
ことはもちろんのこと、砒素蒸気を水素ガスにキャリア
させて供給するため砒素蒸気の流れが良くなるといった
効果が付加される。
【0021】本実施例による有機金属気相成長装置を用
いて、成長温度650℃成長速度1μm/hでGaAs
薄膜を成長したところ、表面モホロジーの良好なノンド
ープで1015cm-3オ−ダ−のnタイプの成長膜を得る
ことができた。また、第1の実施例の場合よりキャリア
濃度の面内分布が向上した。これは、容器32に設けら
れた水素キャリア導入口45からキャリアガスとしての
水素ガスが導入されるため、砒素蒸気の流れが良くなり
基板面上でのV族と III族との比が均一になり、結晶の
面内分布が向上したためと考えられる。当然なことであ
るが、結晶成長時には、AsH3 というような有害な排
ガスは発生せず、安全性が極めて向上したことが確認さ
れた。そのうえ、Asは砒素蒸気という単体で供給され
るため熱的に分解する必要がなく、また加熱配管34の
管壁への砒素蒸気付着が防止されるので、使用効率も向
上した。
【0022】次に、第3の実施例について説明する。図
3はこの実施例に係る有機金属気相成長装置の構成図で
ある。第2の実施例が砒素蒸気の流れを良くするために
高温容器に取り付けた水素キャリア導入口から水素を導
入するのに対し、本実施例では水素キャリア導入口を加
熱配管に取り付けた例を示す。反応管61の上方には、
V族原料としての固体砒素53が収容された容器52が
設けられている。この容器52の周囲にはヒ−タ51a
が巻回されており、このヒ−タ51aにより高温に加熱
されて容器52内の固体砒素53が蒸発する。容器52
には加熱配管54が連結されており、この加熱配管54
は容器52から側方に伸びさらに反応管61に向って伸
びている。加熱配管54の上部には水素キャリア導入口
66が設けられている。この加熱配管54及び水素キャ
リア導入口66はヒ−タ51b,c,dにより容器52
よりも高温に加熱され、容器52からの砒素蒸気が高温
の水素ガスにキャリアされて吹出し口55から基板16
に供給される。
【0023】反応管61の側部にはガス導入口58が設
けられており、ここから実施例1,2と同様にして III
族原料としてのTMGガスが供給される。また、反応管
61の反対側の側部にはガス排出口62が設けられてお
り、この排出口62には図示しない排気系が連結されて
いる。また、反応容器61は上壁中央部が上方に伸びて
おり、その上端部に水素キャリア導入口67が設けられ
ていて、この導入口67からもキャリアガスとしての水
素ガスが導入される。
【0024】このように構成されるMOCVD装置にお
いては、ヒ−タ51a,b,c,dにより、容器52、
配管54,及び水素キャリア導入口を加熱しながら固体
砒素53からの蒸気を水素ガスにキャリアさせて吹出し
口55から基板16に向けて供給する。また、ガス導入
口58から基板16に III族原料としてのTMGガスを
水素キャリアと共に供給する。この場合、反応管61内
は実施例1,2と同様、例えば70Torr程度の減圧状態
である。
【0025】このようにしてV族原料である砒素蒸気と
III族原料であるTMGガスが基板16に供給されるこ
とにより、基板16上にGaAsが気相成長する。この
実施例においても第1の実施例と同様な効果が得られる
ことはもちろんのこと、第2の実施例と同様、砒素蒸気
を水素ガスにキャリアさせて供給するため砒素蒸気の流
れが良くなるといった効果が付加される。
【0026】本実施例による有機金属気相成長装置を用
いて、成長温度650℃成長速度1μm/hでGaAs
薄膜を成長したところ、表面モホロジーの良好なノンド
ープで1015cm-3オ−ダ−のnタイプの成長膜を得る
ことができた。また、第2の実施例の場合と同様に第1
の実施例の場合よりキャリア濃度の面内分布が向上し
た。これも、砒素蒸気の流れが良くなり基板面上でのV
族と III族との比が均一になったためと考えられる。当
然なことであるが、結晶成長時には、AsH3 というよ
うな有害な排ガスは発生せず、安全性が極めて向上した
ことが確認された。そのうえ、Asは砒素蒸気という単
体で供給されるため熱的に分解する必要がなく、また加
熱配管54の管壁への砒素蒸気付着が防止されるので、
使用効率も向上した。その上、本実施例では、砒素容器
52が反応管に対して水平方向に配置されているので、
固体砒素53の残量が少なくなっても良好に動作し、砒
素粉末が反応管内へ落ちてくることもなかった。
【0027】次に、第4の実施例について説明する。図
4はこの実施例に係る有機金属気相成長装置の構成図で
ある。本実施例は、V族蒸気の流量を制御するものであ
る。反応管81の上方には、V族原料としての固体砒素
73が収容された容器72が設けられている。この容器
72の周囲にはヒ−タ71aが巻回されており、このヒ
−タ71aにより高温に加熱されて容器72内の固体砒
素73が蒸発する。容器72には水素キャリア導入口8
5が設けられており、さらに加熱配管74が連結されて
いる。この加熱配管74は容器72から側方に伸びさら
に反応管81に向って伸びている。加熱配管74の上部
には水素キャリア導入口86が設けられている。水素キ
ャリア導入口85は容器72と同様にヒ−タ71aによ
って加熱され、加熱された水素ガスがキャリアガスとし
て容器72に導入される。また、加熱配管74及び水素
キャリア導入口86はヒ−タ71b,cにより容器72
よりも高温に加熱される。そして、容器72からの砒素
蒸気が導入口85及び86からの高温の水素ガスにキャ
リアされて吹出し口75から基板16に供給される。配
管74の容器72近傍の位置には、開口の大きさが任意
に変化できるノズル88が設けられており、これにより
V族蒸気の流量が制御される。
【0028】反応管81の側部にはガス導入口78が設
けられており、ここから実施例1,2,3と同様にして
III族原料としてのTMGガスが供給される。また、反
応管81の反対側の側部にはガス排出口82が設けられ
ており、この排出口82には図示しない排気系が連結さ
れている。
【0029】このように構成されるMOCVD装置にお
いては、ヒ−タ71a,b,cにより水素キャリア導入
口85,86、容器72、及び配管74を加熱しながら
固体砒素73からの蒸気を水素ガスにキャリアさせて吹
出し口75から基板16に向けて供給する。また、ガス
導入口78から基板16に III族原料としてのTMGガ
スを水素ガスと共に供給する。この場合、反応管81内
は実施例1,2,3と同様、例えば70Torr程度の減圧
状態である。
【0030】このようにしてV族原料である砒素蒸気と
III族原料であるTMGガスが基板16に供給されるこ
とにより、基板16上にGaAsが気相成長する。この
実施例においても第1〜第3の実施例と同様な効果が得
られることはもちろんのこと、ノズル88の開口の大き
さを変化させることにより、砒素蒸気の流れを制御する
ことができ、その結果成長層のV族と III族との比を比
較的速い応答で制御することができるといった効果も得
られる。
【0031】本実施例により有機金属気相成長装置を用
いて、成長温度650℃成長速度1μm/hでGaAs
薄膜を成長したところ、表面モホロジーの良好なノンド
ープで1015cm-3オ−ダ−のnタイプの成長膜を得る
ことができた。当然なことであるが、結晶成長時には、
AsH3 というような有害な排ガスは発生せず、安全性
が極めて向上したことが確認された。そのうえ、Asは
砒素蒸気という単体で供給されるため熱的に分解する必
要がなく、また加熱配管74の管壁への砒素蒸気付着が
防止されるので、使用効率も向上した。
【0032】なお、本発明は上述した各実施例に限定さ
れることはない。例えば各実施例はGaAsを成長する
場合の説明に限ったが、InP,InAlAs等の他の
材料を成長する場合にも本発明は用いることができる。
また、各実施例は1つのV族原料の場合であるが、本発
明は高温容器、加熱配管等を付加することにより2種類
以上のV族原料を用いる場合にも適応できる。その他、
本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施す
ることができる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、安全性の高い固体V族
原料を使用効率よく有効にMOCVD結晶成長に用いる
ことができる。さらに、本発明によれば、有害な排ガス
等の発生なしに、非常に高品質な化合物半導体を結晶成
長できる。このように本発明は極めて有効であり、工業
的価値が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る有機金属気相成長
装置の構成図。
【図2】本発明の第2の実施例に係る有機金属気相成長
装置の構成図。
【図3】本発明の第3の実施例に係る有機金属気相成長
装置の構成図。
【図4】本発明の第4の実施例に係る有機金属気相成長
装置の構成図。
【符号の説明】
11a,b,31a,b,51a,b,c,d,71
a,b,c…ヒーター、12,32,52,72…固体
V族原料容器、13,33,53,63…固体砒素、1
4,34,54,74…加熱配管、15,35,55,
75…吹出し口、16…基板、17…サセプタ、18,
38,58,78…反応管入り口、19…バブラ、20
… III族原料供給ライン、21,41,61,81…反
応管、22,42,62,82…反応管出口、45,4
6,66,67,85,86…水素キャリア導入口、8
…ノズル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 忍 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 和賀井 晶 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応容器と、固体V族材料を収容するV
    族材料容器と、この容器を加熱して固体V族材料を蒸発
    させるための加熱手段と、反応容器内に設けられ前記固
    体V族材料の蒸気を吹出すV族吹出し口と、前記V族材
    料容器と前記吹出し口とを結び、前記V族材料容器より
    高温に加熱された加熱配管と、これらと隔離されて設け
    られ、前記反応容器内に III族元素を含有する物質を供
    給するための III族元素供給ラインとを有することを特
    徴とする有機金属気相成長装置。
JP24875191A 1991-09-27 1991-09-27 有機金属気相成長装置 Pending JPH0590161A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009239297A (ja) * 2002-08-23 2009-10-15 Tokyo Electron Ltd 処理システム
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