JP2003100642A - 気相薄膜成長装置および気相薄膜成長方法 - Google Patents
気相薄膜成長装置および気相薄膜成長方法Info
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Abstract
成成分比の均一性を損なうことなく、成膜操作の1バッ
チ当たりの生産量を増加することのできる気相薄膜成長
装置および気相薄膜成長方法を提供する。 【解決手段】 高い熱分解温度を有する原料ガスは、サ
セプタの回転中心11に近いところに設けられた熱分解
温度の高い原料ガスのガス供給口5から供給すること
で、被処理体4に到達する前に十分に加熱しておく。一
方、低い熱分解温度を有する原料ガスは、冷却機構7で
冷却した後、被処理体4に近いところに設けられた熱分
解温度の低い原料ガスのガス供給口6から供給させるこ
とで、被処理体4に到達する前に熱分解を開始してしま
うことを抑制する。そして、熱分解温度の高いガスも低
いガスも、被処理体4直前で熱分解させる。
Description
CVD法等により、薄膜を成膜する気相薄膜成長装置お
よびその装置を用いた気相薄膜成長方法に関する。
供給して反応させることで、被処理体の表面に薄膜を成
長させる気相薄膜成長の従来技術において、例えば、回
転するサセプタ上に被処理体を装着し、原料ガスを前記
サセプタの回転中心より外周全方向へ向けて供給する方
法がある。
一例を、図2に示す従来の技術に係る気相薄膜成長装置
の縦部断面の模式図を用いて説明する。気相薄膜成長装
置は気密構造の反応室1内に、サセプタ回転中心11を
中心として回転するサセプタ回転軸10にサセプタ2が
取り付けられている。サセプタ2には適宜な数の被処理
体4が設置されるが、各々の被処理体4は、被処理体の
中心12を回転中心としてサセプタ2上で図示していな
い回転機構により回転する。さらに、サセプタ2の被処
理体4が設置されていない側には、ヒーター3が設置さ
れ、被処理体4およびサセプタ2を所望の温度に加熱し
ている。
る原料ガスは、原料ガス流路15を通り原料ガス供給口
14より反応室1内に入り、ほぼ、サセプタ中央近傍へ
垂直にあたる。サセプタ中央近傍に垂直にあたった原料
ガスはサセプタ2と反応室1の壁の間を進行しガス排気
口13より反応室1外へ排気される。
熱されたサセプタ2および被処理体4の表面で熱分解温
度の低いガスより徐々に熱分解し、化合物等の形でサセ
プタ2および被処理体4の上に堆積していく。従って、
前記原料ガスの濃度は供給口14の近傍で最も高く、下
流側へいくに従って低下する。この原料ガスの濃度低下
に伴い、被処理体4上への堆積により成膜される薄膜の
膜厚も原料ガスの供給口に近い側では厚く、下流側にい
くにつれて薄くなる。この被処理体4上における膜厚の
不均一を防止するため、上述したように被処理体4は被
処理体の中心12を中心として回転している。
りの生産量を増加しようとした場合、サセプタ2上に設
置する被処理体4の数を増やす必要があるが、原料ガス
の供給口15と被処理体4との位置関係が被処理体毎に
大きく異なると、各被処理体間において成膜される薄膜
の膜厚が不均一になるため、サセプタ2上において被処
理体4の数を増やすことには制約がある。
膜速度を上げるには、被処理体4を原料ガス供給口15
に近づけた方が好ましい。しかし、成膜に用いられる原
料ガスにおいても、分解温度の高いものと、低いものと
がある。ここで、分解温度の低い原料ガスは、原料ガス
供給口15からの距離が大きくなると、途中で熱分解を
受け、被処理体4へ到達する以前にサセプタ2上に堆積
してしまうため、被処理体4上でのガス濃度は減少して
しまい、堆積量も大きく減少してしまう。
路の温度が低かったり、原料ガス供給口15と被処理体
4との距離が近すぎたりする場合、原料ガスの熱分解が
不十分な状態で被処理体4上へ到達してしまい、膜厚や
組成以外にも、例えばこの原料ガスの反応により膜中に
取り込まれるべき不純物によるキャリア濃度の均一性が
損なわれることになる。そこで従来の技術においては、
この熱分解温度の高い原料ガスと低い原料ガスとの、熱
分解の状態が適宜な割合となるところのサセプタ2上に
被処理体4が設置されており、被処理体4上へ所望の薄
膜が成膜されていた。
スと低い原料ガスとにおける熱分解温度の差が、例えば
100℃以上ある場合、前記「熱分解温度の高い原料ガ
スと低い原料ガスとの、熱分解の状態が適宜な割合とな
るところ」の範囲が狭いため、サセプタ2上に設置でき
る被処理体4の数が限られてしまい、成膜操作の1バッ
チ当たりの生産量を増加するのが困難であった。それに
加えて、各被処理体4上に成膜された膜中のキャリア濃
度にも、ばらつきが発生する可能性もある。
おいては被処理体4上に成膜される薄膜の膜厚およびキ
ャリア濃度の均一性を上げるため、被処理体4をサセプ
タ2と共にサセプタの回転中心11を中心として回転さ
せている。しかし、このようなサセプタ2の回転をおこ
なっても、サセプタ2上において被処理体4上に均一な
成膜が実施可能で、且つ原料ガス供給量を増加させるこ
となく、成膜速度は下げずに成膜が実施可能な範囲は、
限られた狭い範囲となっている。
もとでなされたものであり、熱分解温度の高い原料ガス
と低い原料ガスとにおける熱分解温度の差が、例えば1
00℃以上ある場合であっても、被処理体上に成膜され
る薄膜の膜厚および組成成分比およびキャリア濃度の均
一性を損なうことなく、成膜操作の1バッチ当たりの生
産量を増加することのできる気相薄膜成長装置および気
相薄膜成長方法を提供することである。
めに、本発明者らが鋭意研究した結果、成膜操作の1バ
ッチ当たりの生産量を増加するためには、成膜に用いら
れる各原料ガスの熱分解温度に応じて原料ガス流路の温
度制御をおこない、各原料ガスの熱分解温度に応じた適
宜なガス温度とした後に、サセプタ上または被処理体上
へ供給すればよいことに想到した。さらに、熱分解温度
の異なる複数の原料ガスを供給する場合には、少なくと
も2つ以上の原料ガス流路を備え、各原料ガスの熱分解
温度に応じて適宜な原料ガス流路に原料ガスを流せばよ
いことにも想到した。
ヒーターと、前記ヒーターによって加熱されながら回転
するサセプタと、前記サセプタ上に設置される被処理体
へ原料ガスを供給する少なくとも2本以上の原料ガス流
路とを有し、前記被処理体上に所望の薄膜を成膜する気
相薄膜成長装置であって、前記原料ガスの熱分解温度に
応じて、各々の原料ガス流路に原料ガスを流すとともに
前記原料ガス流路の温度制御をおこなうことを特徴とす
る気相薄膜成長装置である。
前記原料ガス流路の、少なくとも1本は、前記原料ガス
を冷却する冷却機構を有していることを特徴とする第1
または第1の発明に記載の気相薄膜成長装置である。
却機構を有している原料ガス流路は、前記サセプタの回
転中心と、前記被処理体の中心とを結ぶ距離の2等分点
より被処理体に近い位置のサセプタ上または被処理体上
に、原料ガスを供給するガス供給口を有していることを
特徴とする第2の発明に記載の気相薄膜成長装置であ
る。
によって加熱されながら回転するサセプタと、前記サセ
プタ上に設置される被処理体へ原料ガスを供給する原料
ガス流路とを有し、前記被処理体上に所望の薄膜を成膜
する気相薄膜成長装置を用い、前記原料ガスの熱分解温
度に応じて、前記原料ガス流路の温度制御をおこないな
がら、前記被処理体上へ所望の薄膜を成膜することを特
徴とする気相薄膜成長方法である。
の実施の形態について詳細に説明する。図1は本発明に
係る気相薄膜成長装置例の縦部断面の模式図である図1
および上述した図2において、対応する部分には同一の
符号を付して示した。
例は、気密構造の反応室1と、反応室1内に開口し原料
ガスを供給する原料ガス供給ノズル16を有している。
反応室1内には、サセプタ2、ヒーター3、被処理体
4、サセプタ回転軸10、ガス排気口13が設置されて
いる。原料ガス供給ノズル16内には、、熱分解温度の
低い原料ガスを冷却する冷却機構7、熱分解温度の高い
原料ガスの流路8、熱分解温度の低い原料ガスの流路9
が設置され、ノズルの底面17には熱分解温度の高い原
料ガスのガス供給口5、熱分解温度の低い原料ガスのガ
ス供給口6が設けられている。
軸10に取り付けられサセプタ回転中心11を中心とし
て回転する。さらにサセプタ2には適宜な数の被処理体
4が設置されるが、各々の被処理体4は、被処理体の中
心12を回転中心としてサセプタ2上で図示していない
回転機構により回転する。さらに、サセプタ2の被処理
体4が設置されていない側には、ヒーター3が設置さ
れ、被処理体4およびサセプタ2を所望の温度に加熱し
ている。
をしており、ノズルの底面17をサセプタ2に向け、底
面の中心とサセプタ回転中心11とを一致させた形で、
反応室1に接続されている。この円錐形の中心軸には、
熱分解温度の高い1種類以上の原料ガスの原料ガス流路
8が通り、ノズルの底面17の中心部には熱分解温度の
高い原料ガスのガス供給口5が設けられている。円錐形
の斜面の表面近くには、熱分解温度の低い1種類以上の
原料ガスの原料ガス流路9が通り、ノズルの底面17の
周辺部に熱分解温度の低い原料ガスのガス供給口6が設
置されている。そして、熱分解温度の高い原料ガスと低
い原料ガスとは互いに混合されることなく、それぞれが
熱分解温度の高い原料ガス流路8および熱分解温度の低
い原料ガス流路9を通り、各々のガス供給口より反応室
1内へ供給される。
9は、原料ガス供給ノズル16中においてヒーター3か
らの熱を最も受け難い部分に設置されることとなるが、
さらに熱分解温度の低い原料ガス流路9には、冷却機構
7が設置される。この冷却機構7として、例えば、水、
オイル等を循環させる冷却ジャケット、ペルチェ素子等
が好個に適用できる。
9を通ったガスは、冷却機構7によりガス温度が下げら
れるが、熱分解温度の低い原料ガスのガス供給口6近辺
において、熱分解しない安定温度のガス温度であること
が好ましい。例えば熱分解温度の低い原料ガスがトリメ
チルガリウムガスであるなら、この冷却機構7部近傍に
おいて、安定温度の350℃程度に設定されるのが好ま
しい。このようにして、ガス温度が下げられた熱分解温
度の低い原料ガスは、熱分解温度の低い原料ガスのガス
供給口6より反応室1内へ供給されサセプタ2に接触す
るが、接触地点はサセプタ回転中心11ではなく、サセ
プタ回転中心11と被処理体4の間の適宜な地点であ
る。好ましくはサセプタの回転中心11と、被処理体4
の中心12とを結ぶ距離の2等分点より被処理体4に近
い位置が考えられる。
は、上述したように略円錐形をした原料ガス供給ノズル
16中の中央軸を通り、ノズルの底面17の中心部に設
けられた熱分解温度の高い原料ガスのガス供給口5より
反応室1内へ供給され、サセプタ回転中心11近傍でサ
セプタ2に接触し、サセプタ2の表面にて加熱されなが
ら移動していく。このとき、ノズルの底面17とサセプ
タ2との間隔を、反応室1の壁とサセプタ2との間隔よ
り狭くする構成を採ると、熱分解温度の高い原料ガスは
ノズルの底面17とサセプタ2との狭い間隔の流路を通
過する間に、加熱されたサセプタ2より効率的に熱を受
け取り、被処理体4に到達前に、熱分解に適した温度ま
で加熱されることになり好ましい。
給ノズル16中において、熱分解温度の高い原料ガス流
路8と終端である熱分解温度の高い原料ガスのガス供給
口5とは、サセプタ2における被処理体4を載せている
面に対し、垂直または垂直に近い角度でガスを供給する
よう設置され、一方、熱分解温度の低い原料ガス流路9
と終端である熱分解温度の低い原料ガスのガス供給口6
とは、サセプタ2における被処理体4を載せている面に
対し、好ましくは45°以下、さらに好ましくは30°
以下の角度でガスを供給するよう設置する。
ルの底面17とサセプタ2との狭い間隔を通過する間に
十分に加熱された熱分解温度の高い原料ガスと、冷却機
構7で冷却された熱分解温度の低い原料ガスとが、熱分
解温度の低い原料ガスのガス供給口6の近傍で混合され
ながらサセプタ2により加熱される。そしてこの混合さ
れたガスが、被処理体4上に到達する直前に各々の熱分
解温度を超えるように、ヒーター3の加熱能力と冷却機
構7の冷却能力とを、適宜調整しておけばよい。
ス供給口6が有するガスの供給角度は、上述したように
サセプタ2における被処理体4を載せている面に対し、
好ましくは45°以下、さらに好ましくは30°以下の
角度でガスを供給するので、熱分解温度の低い原料ガス
と熱分解温度の高い原料ガスとは、サセプタ2における
被処理体4を載せている面上で効率的に混合される。こ
の構成により、熱分解温度の低い原料ガスによる、所望
の気相薄膜成長が可能な範囲を制御すること、および拡
張することが可能となった。
温度の高い原料ガスにより所望の気相薄膜成長が可能な
範囲と、熱分解温度の低い原料ガスにより所望の気相薄
膜成長が可能な範囲との両者が可能な領域を拡張するこ
とが可能になった。このことで、サセプタ2上におい
て、被処理体4を設置可能な領域が拡張されると同時
に、被処理体4上に成膜された膜組成のばらつきも減少
させることが可能になった。そして、サセプタ2上に設
置できる被処理体4の設置枚数を増加できると共に、各
被処理体4における生産の歩留まりをも上げることが実
現できた。
ことにより、各流路を流れる原料ガスを例えばパルス状
に制御することで、被処理体4を設置可能な領域をさら
に拡張したり、被処理体4上に成膜された膜組成のばら
つきをさらに減少させる構成を採ることも可能になっ
た。
温度の高い原料ガス流路8と、熱分解温度の低い原料ガ
ス流路9との2つを有する原料ガス供給ノズル16を例
として説明した。ここで、原料ガスが3種類以上あり、
さらに各々の原料ガスの熱分解温度が異なるため、上述
した2本の原料ガス流路では、サセプタ2上における被
処理体4を設置可能な領域の拡張が困難な場合は、上述
した2本の原料ガス流路の間に、適宜な本数の中程度の
熱分解温度を有する原料ガス流路を設けることにより、
被処理体4を設置可能な領域を拡張するのも好ましい構
成である。
の熱分解温度を有する原料ガス流路へも冷却機構を設け
ることも好ましい構成である。さらに、この中程度の熱
分解温度を有する原料ガス流路のガス供給口を、上述し
た熱分解温度の高い原料ガスのガス供給口5と熱分解温
度の低い原料ガスのガス供給口6との間の適宜な位置
に、サセプタ2における被処理体4を載せている面に対
し、適宜な角度を持たせて設けることも好ましい構成で
ある。
供給口等を、原料ガス供給ノズル16内に収納した結
果、反応室1と原料ガス供給ノズル16とを脱着可能な
構成とすることもできる。この構成を採ると、装置の設
計および保守点検が容易となり、同時に原料ガスが変更
される際にはその原料ガスに適した原料ガス供給ノズル
16に交換することも容易である
ハを用い、熱分解温度の高い原料ガスとしてアルシンガ
ス、熱分解温度の低い原料ガスとしてトリメチルガリウ
ムガス、キャリアガスとして水素ガスを用いた。ガスの
供給量はアルシンガス200SCCMと水素ガス20S
LM、トリメチルガリウムガスと水素ガスとの混合ガス
10〜50SCCM、水素ガス20SLMである。
スの供給口は、サセプタ回転中心部にガスを供給するよ
うに設置した。一方、トリメチルガリウムガスと水素ガ
スは途中の冷却ジャケットにより50〜200℃のガス
とし、サセプタ上のウエハに向けて全方向へ供給される
ように供給口を設けた。この供給口の位置はサセプタの
回転中心より130mmの円周上へガスを供給するよう
に設置した。
と、サセプタ回転中心とが200mmとなるようにサセ
プタ上に設置した。この結果3インチサイズのウエハを
サセプタ上に10枚設置することが可能となった。サセ
プタの加熱条件は前記GaAsウエハ上において700
℃となるように設定した。
s薄膜の成膜を実施した。この成膜において、トリメチ
ルガリウムとアルシンとの分解反応により生じたメチル
基(CH3)に由来するカーボンが薄膜中に取り込ま
れ、キャリアとなる。この成膜操作の結果、得られた1
0枚のGaAsウエハにおいて、成膜された膜中のキャ
リア濃度のばらつきはウエハ面内で±3%以内、同バッ
チ内の各々のウエハ間においては±1%以内であった。
この結果、成膜操作の1バッチ当たりの生産量を、約
1.7倍に増加させることができた。
ハを用い、熱分解温度の高い原料ガスとしてアルシンガ
スおよびホスフィンガス、熱分解温度の低い原料ガスと
してトリメチルガリウムガス、トリメチルインジウムガ
スおよびトリメチルアルミニウムガス、キャリアガスと
して水素ガスを用い、GaAsウエハ上にInGaP薄
膜、およびInGaAlP薄膜、InPウエハ上にIn
GaAs薄膜の成膜を実施した。た。
においては、フォスフィンガス400SCCMと水素ガ
ス20SLM、トリメチルガリウムガスと水素ガスとの
混合ガス10〜30SCCM、トリメチルインジウムガ
スと水素ガスの混合ガス800〜1000SCCM、水
素ガス20SLMのガスを供給した。また、InGaA
lP薄膜の成膜においては、フォスフィンガス400S
CCMと水素ガス20SLM、トリメチルガリウムガス
と水素ガスとの混合ガス10〜20SCCM、トリメチ
ルインジウムガスと水素ガスの混合ガス900〜100
0SCCM、トリメチルアルミニウムガスと水素ガスの
混合ガス50〜100SCCM、水素ガス20SLMの
ガスを供給した。さらにInGaAs薄膜の成膜におい
ては、アルシンガス300SCCMと水素ガス20SL
M、トリメチルガリウムガスと水素ガスとの混合ガス1
0〜30SCCM、トリメチルインジウムガスと水素ガ
スの混合ガス800〜1000SCCM、水素ガス20
SLMのガスを供給した。他の成膜条件は、実施例1と
同様におこなった。
の異なる少なくとも2種以上の熱分解温度の低い原料ガ
スを用いる気相薄膜成長においては、熱分解温度のより
低い原料ガスから順に途中で熱分解を受け、被処理体へ
到達する以前にサセプタ上に堆積してしまうため、原料
ガス供給口からの距離が大きくなると、薄膜中の組成の
均一性を維持することは困難なことであった。例えば、
トリメチルインジウムガスとトリメチルガリウムガスの
場合、トリメチルインジウムは分解温度が約350℃
で、トリメチルガリウムの465℃に比較すると低いた
め、これらのガスを同時に用いる成膜の場合、上述の理
由により、成膜された薄膜中のインジウムとガリウムと
の、組成の均一性を維持することは困難なことであっ
た。
様に、各々の薄膜について調製された10枚の3インチ
GaAsウエハおよびInPウエハにおいて、成膜され
たInGaP、InGaAlP、およびInGaAs膜
中の膜厚ばらつきはウエハ面内で±1.0%以内、各組
成のばらつきはウエハ面内で±0.5%以内、同バッチ
内の各々のウエハ間においては±0.2%以内であっ
た。この結果、成膜操作の1バッチ当たりの生産量を、
約1.7倍に増加させることができた。
アガス、サセプタおよびヒーターは実施例と同様のもの
を用い、サセプタの加熱条件も前記GaAsウエハ上に
おいて700℃となるように設定した。ガスの供給量は
アルシンガス200SCCM、水素ガス20SLM、ト
リメチルガリウムガスと水素ガスとの混合ガス10〜5
0SCCMである。この混合ガスがサセプタ回転中心上
に供給されるようにした。
一応満足できるGaAs薄膜の成膜が可能な範囲は、G
aAsウエハはこのウエハの中心と、サセプタ回転中心
とが130mmの付近であった。このため3インチサイ
ズのウエハをサセプタ上に6枚設置することが可能であ
った。上記の条件で、GaAsウエハ上にGaAs薄膜
の成膜を実施した。この成膜操作の結果、得られた6枚
のウエハにおいて、成膜された膜中のキャリア濃度のば
らつきはウエハ面内で±15%であった。
アガス、サセプタおよびヒーターは実施例2と同様のも
のを用い、サセプタの加熱条件も3インチGaAsウエ
ハ上において700℃となるように設定し、InGaA
lPの成膜を行った。ガスの供給量は、フォスフィンガ
ス400SCCMと水素ガス20SLM、トリメチルガ
リウムガスと水素ガスとの混合ガス10〜20SCC
M、トリメチルインジウムガスと水素ガスの混合ガス9
00〜1000SCCM、トリメチルアルミニウムガス
と水素ガスの混合ガス50〜100SCCM、水素ガス
20SLMとした。その他の成膜条件は、比較例1と同
様である。この成膜操作の結果、調製された6枚のGa
Asウエハにおいて、成膜された膜膜中の膜厚ばらつき
はウエハ面内で±3.5%、各組成のばらつきはウエハ
面内で±2.5%であった。
ーと、前記ヒーターによって加熱されながら回転するサ
セプタと、前記サセプタ上に設置される被処理体へ原料
ガスを供給する少なくとも2本以上の原料ガス流路とを
有し、前記被処理体上に所望の薄膜を成膜する気相薄膜
成長装置であって、前記原料ガスの熱分解温度に応じ
て、前記原料ガス流路の温度制御をおこなうことで、被
処理体上に成膜される薄膜の膜厚およびキャリア濃度の
均一性を損なうことなく、成膜操作の1バッチ当たりの
生産量を増加することが可能となった。
式図である。
の模式図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ヒーターと、 前記ヒーターによって加熱されながら回転するサセプタ
と、 前記サセプタ上に設置される被処理体へ原料ガスを供給
する少なくとも2本以上の原料ガス流路とを有し、前記
被処理体上に所望の薄膜を成膜する気相薄膜成長装置で
あって、 前記原料ガスの熱分解温度に応じて、各々の原料ガス流
路に原料ガスを流すとともに前記原料ガス流路の温度制
御をおこなうことを特徴とする気相薄膜成長装置。 - 【請求項2】 前記少なくとも2本以上の前記原料ガス
流路の、少なくとも1本は、前記原料ガスを冷却する冷
却機構を有していることを特徴とする請求項1に記載の
気相薄膜成長装置。 - 【請求項3】 前記原料ガスを冷却する冷却機構を有し
ている原料ガス流路は、前記サセプタの回転中心と、前
記被処理体の中心とを結ぶ距離の2等分点より被処理体
に近い位置のサセプタ上または被処理体上に、原料ガス
を供給するガス供給口を有していることを特徴とする請
求項2に記載の気相薄膜成長装置。 - 【請求項4】 ヒーターと、 前記ヒーターによって加熱されながら回転するサセプタ
と、 前記サセプタ上に設置される被処理体へ原料ガスを供給
する原料ガス流路とを有し、前記被処理体上に所望の薄
膜を成膜する気相薄膜成長装置を用い、 前記原料ガスの熱分解温度に応じて、前記原料ガス流路
の温度制御をおこないながら、前記被処理体上へ所望の
薄膜を成膜することを特徴とする気相薄膜成長方法。
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JP2001293879A JP4910105B2 (ja) | 2001-09-26 | 2001-09-26 | 気相薄膜成長装置および気相薄膜成長方法 |
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