JPH0589221U - 断熱用容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用後の処理が簡単にでき環境汚染の問題を
解消できると共に、部品点数の減少及びコストの低減を
図り、容易に製造することができるようにする。 【構成】 本考案は、紙材料を基材とするシート体３を
屈曲することにより、底壁５と、側周壁６と、該側周壁
６の上縁から延設され少なくとも該側周壁６との間に断
熱用の空間20を形成する外側壁13とが設けられてなる容
器本体１を備えたことにある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えば、インスタント食品のように熱湯を注いだり、電子レンジで 調理する食品を収容するのに最適な断熱用容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、例えば、インスタント焼きそば，ラーメンのように熱湯を注いで調理す る食品を収容する容器として、プラスチック成形品（シート成形品及び発泡容器 ）が存在する（従来例１）。 また、紙容器本体の外周面に、断熱効果を持たせるために別部材の紙シートを 巻いたものもある（従来例２）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記従来例１の容器は環境問題が重要視されている今日におい て使用後の処理の問題があり、好ましいものではない。 また、前記従来例２の容器は、紙コップ本体の外周面に別体の紙シートを巻く 構成であるため、部品点数が多くなると共に、製造工程が増加してコストが高く なるという欠点があった。

【０００４】 本考案は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、使用後の処理が簡単に でき環境汚染の問題を解消できると共に、部品点数の減少及びコストの低減を図 り、容易に製造することのできる断熱用容器を提供することを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案が、上記課題を解決するために講じた技術的手段は、紙材料を基材とす るシート体３を屈曲することにより、底壁５と、側周壁６と、該側周壁６の上縁 から延設され少なくとも該側周壁６との間に断熱用の空間20を形成する外側壁13 とが設けられてなる容器本体１を備えたことを特徴とする断熱用容器。

【０００６】

【作用】

本考案の断熱用容器において、該容器本体１に熱湯を注いで内容物であるイン スタント食品を調理する場合、側周壁６と外側壁13との間には、断熱用の空間20 が形成されていることから、容器本体１内の温度が外側壁13に伝わり難い。従っ て、この外側壁13を持って安全に食したり、あるいは安全に持ち運ぶことが可能 となる。 しかも、容器は紙材料を基材としており、使用後の処理が簡単で取扱が容易と なる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例について図面に従って説明する。 図１及び図２において、１は一枚のシート体３から構成されてなる容器本体を 示し、シート体３は、図２に示すような形状を呈し、280 〜460 ｇ／ｍ² 程度の 厚紙を基材にして表面（容器本体１の外側面）に印刷が施されたもので、容器の 内側となる面全体にはポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の薄肉フ ィルム（12〜40μ程度）がラミネートされている。

【０００８】 シート体３は矩形状の底壁５と、該底壁５の縁部5aから屈曲線Ｌ１を介して上 方に屈曲自在な４片からなる側周壁６と、各側周壁６間に設けられた角壁10と、 各側周壁６から連結部12を介して延設された外側壁13とから構成されている。

【０００９】 前記各側周壁６は屈曲線Ｌ１を介して上方に屈曲され、このとき、各角壁10は 屈曲線Ｌ２，Ｌ３を介して内側にくの字状に屈曲されている。更に、各連結部12 を屈曲することにより、各外側壁13を下向きに設け、各外側壁13の先端部分が屈 曲線Ｌ４を介して前記底壁５側に屈曲され、先端部13a が該底壁５に接着剤によ り固着され、ここに、各側周壁６と外側壁13との間には、断熱用の空間20がそれ ぞれ形成されると共に、各外側壁13の屈曲部13b は底壁５よりも下方に突出形成 されている。

【００１０】 上記の如くシート体３から構成された容器本体１には、インスタントの焼きそ ば，ラーメン等の熱湯を注いで調理可能な食品22が収容されており、容器本体１ の側周壁６の上縁の連結部12の上面12a には、ポリプロピレン、ポリエチレンテ レフタレート等のフィルムと熱接着性を有するシート体からなる蓋21が固着され ている。

【００１１】 次に、食品22を調理する場合には、蓋21の所定部分を剥離して容器本体１内部 に熱湯を注ぐ、このとき、シート体３はポリプロピレン等のフィルムがラミネー トされており、且つ、各側周壁６間は角壁10を折り込んであるので、熱湯が洩れ ることはない。

【００１２】 そして、所定時間経過後に、食品22を食するのであるが、各側周壁６と外側壁 13との間には、空間20が設けられているので、断熱効果があり、該外側壁13部分 を持って安全に食することができるのである。 また、各外側壁13の屈曲部13b は底壁５よりも下方に突出しているので、該突 出部13ｂを持って容易且つ安全に持ち運ぶことも可能である。

【００１３】 なお、本考案は上記実施例に限定されるものではなく、上記実施例では各外側 壁13を底壁５まで延設したが、図３に示すように外側壁13は側周壁６に固着した り、各外側壁13を更に延設して底壁５との間にも空間20を設けることも可能であ る。 また、外側壁13は必ずしも各側周壁６に対応して設ける必要はなく、互いに対 向する側周壁６に設けることも可能である。

【００１４】 更に、ラミネートするフィルム及び蓋21としてバリアー性を有する基材を用い ることにより、食品等の保存性を向上させることができる。 しかも、容器本体１の形状は矩形状に限らず、多角形状あるいは円形状であっ ても良く、収容物はハンバーグ等のように電子レンジで調理可能なものであって も良く、その他食品に限定されるものではない。

【００１５】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、容器本体が紙材料を基材とするシート体から構 成されているので、プラスチック成形品で容器を形成するのに比し、使用後の処 理が簡単となり、取扱が便利で環境汚染の問題を好適に解消できる利点がある。 また、容器本体には側周壁上縁から延設され少なくとも該側周壁との間に断熱用 の空間を形成する外側壁が設けられているので、容器本体に断熱効果を持たせる ことが可能となり、しかも、部品点数の減少及びコストの低減が図れ、容易に製 造することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示し、（イ）は断面正面
図、（ロ）は断面平面図。

【図２】シート体の平面図。

【図３】本考案の他の実施例を示す要部断面図。

【符号の説明】

３…シート体、５…底壁、６…側周壁、13…外側壁、20
…空間

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 紙材料を基材とするシート体３を屈曲す
   ることにより、底壁５と、側周壁６と、該側周壁６の上
   縁から延設され少なくとも該側周壁６との間に断熱用の
   空間20を形成する外側壁13とが設けられてなる容器本体
   １を備えたことを特徴とする断熱用容器。