JPH049333Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、調理済み冷凍食品などを包装して
おくとともに、そのまま電子レンジやオーブンな
どによる高温加熱を施す、食品の高温加熱用容器
に関するものである。

従来技術とその問題点 従来、電子レンジにより食品の解凍、加熱を行
なう際に用いられる容器としては、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニルなどの熱可塑性プラスチツク
製のものあるいは陶器がある。しかしこれらの容
器は、耐熱性が充分ではないため電子レンジには
耐えるが、オーブンには使用することができな
い。

そこでオーブンを用いて加熱する場合には、耐
熱性にすぐれた磁器やガラス容器の他、金属製容
器が用いられている。これらの容器のうち金属製
容器は、金属が電波をはじいてしまい、食品の表
面しか加熱されないため、電子レンジには使用で
きない。

この考案は、上記の実状に鑑みてなされたもの
であつて、電子レンジおよびオーブンの両方に用
いることができる食品の高温加熱用容器を提供す
ることを目的とする。

問題点の解決手段 この考案による食品の高温加熱用容器は、アル
ミニウム箔製容器本体およびプラスチツク製蓋か
らなり、容器本体が、主側壁部の上縁に連なる水
平張り出し状段部、これの外縁に連なり上方へ略
垂直に立ち上がる副側壁部、これの上縁に連なる
水平張り出し状鍔部、およびこれの外縁に連なつ
て立ち上がり、先端が外側へカールされているカ
ール部を備えており、蓋が、容器本体の段部と副
側壁部とで形成されたコーナーに周縁で当接する
水平被覆部、これの周縁に連なつて上方内側へ傾
斜状に立ち上がり、高さが容器本体の副側壁部の
高さに略等しいテーパ壁部、これの上縁に連なつ
て外側へ張り出され、下面の所定部分で容器本体
の鍔部上面の所定部分に当接する下部水平縁部、
これの外縁に連なり、高さが容器本体のカール部
の高さに略等しい立ち上がり壁部、これの上縁に
連なつて外方へ張り出され、下面の外縁寄り部分
においてカール部の頂上に当接する上部水平縁
部、これの外縁に連なつてカール部の外側を下方
へ伸びる垂下縁部、およびこれの下縁に連なつて
内側へ折曲状に伸びており、内側の面が蓋の着脱
時に容器本体のカール部に強制的に当接せしめら
れる折曲縁部を備えていることを特徴とする。

実施例 以下、この考案の実施例を図面を参照しながら
説明する。

第１図および第２図において、この考案による
食品の高温加熱用容器は、アルミニウム箔製容器
本体１およびポリプロピレン樹脂製蓋２からな
る。容器本体１は最大径123mm、深さ35mmの丸鉢
状であり、その厚みは120μmである。また蓋２は
透明であり、最大径126mm、高さ８mmである。

容器本体１は、平面円形の底壁部３、これの周
縁に連なつて上方外側へ傾斜状に立ち上がつた主
側壁部４、これの上縁に連なる水平張り出し状段
部５、これの外縁に連なり上方へ垂直に立ち上が
つた副側壁部６、これの上縁に連なる水平張り出
し状鍔部７、およびこれの外縁に連なつて立ち上
がり、先端が外側へカールされているカール部８
からなる。

一方、蓋２は、容器本体１の段部５と副側壁部
６とで形成されたコーナー９に周縁で当接する水
平被覆部１０、これの周縁に連なつて上方内側へ
傾斜状に立ち上がり、容器本体１の副側壁部６の
高さに略等しい高さを有しているテーパ壁部１
１、これの上縁に連なつて外側へ張り出され、下
面の内縁側部分を残して下面で容器本体１の鍔部
７上面の内縁側部分に当接する下部水平縁部１
２、これの外縁に連なつて上方外側へ傾斜状に立
ち上がり、高さが容器本体１のカール部８の高さ
に略等しい立ち上がり壁部１３、これの上縁に連
なつて外方へ張り出され、下面の外縁寄り部分に
おいてカール部８の頂上８ａに当接する上部水平
縁部１４、これの外縁に連なつてカール部８の外
側をカール部８との間に所定間隔をおいて垂直下
方へ伸びる垂下縁部１５、およびこれの下縁に連
なつて内側へ約45°の角度で折曲状に伸びており、
内側の面が蓋２の着脱時にカール部８における外
側の側面および下側の面に強制的に当接せしめら
れる折曲縁部１６、これの下縁に連なつて垂直下
方に伸びる折曲縁補強壁部１７、およびこれの下
縁に連なつて外側へ伸びるフレヤースカート状の
指掛け用フレヤー壁部１８からなる。

考案の効果 この考案による食品の高温加熱用容器は、上記
のように構成されており、蓋を容器本体に嵌めか
ぶせると、蓋の水平被覆部の周縁が、容器本体の
段部と副側壁部とで形成されたコーナーに当接
し、また蓋の下部水平縁部下面の所定部分が容器
本体の鍔部上面の所定部分に当接し、さらに蓋の
上部水平縁部下面の外縁寄り部分が容器本体のカ
ール部の頂上に当接するものである。したがつ
て、容器本体内に調理済み冷凍食品などの食品を
入れて蓋を嵌めかぶせておき、この食品入り容器
を電子レンジやオーブンで高温加熱すれば、食品
中に含まれていた水分が蒸発して一定時間、容器
本体内にたまるため、食品は高温水蒸気により解
凍され、あるいは温められる。

また、この考案による食品の高温加熱用容器
は、上記のように蓋と容器本体とが所定箇所で当
接された状態で用いることができるため、食品を
容器本体内に入れておき蓋を嵌めかぶせておけば
密封容器の代用となり、食品入りの容器を冷蔵庫
に入れておいても、冷蔵庫特有のいやなにおいが
食品に移るおそれがない。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はこの考案の１つの実施例
を示すもので、第１図は容器本体に蓋を嵌めかぶ
せる前の状態を示す斜視図、第２図は容器本体に
蓋が嵌めかぶせられた状態を示す要部拡大断面図
である。 １……容器本体、２……蓋、４……主側壁部、
５……段部、６……副側壁部、７……鍔部、８…
…カール部、８ａ……頂上、９……コーナー、１
０……水平被覆部、１１……テーパ壁部、１２…
…下部水平縁部、１３……立ち上がり壁部、１４
……上部水平縁部、１５……垂下縁部、１６……
折曲縁部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アルミニウム箔製容器本体１およびプラスチツ
   ク製蓋２からなり、容器本体１が、主側壁部４の
   上縁に連なる水平張り出し状段部５、これの外縁
   に連なり上方へ略垂直に立ち上がる副側壁部６、
   これの上縁に連なる水平張り出し状鍔部７、およ
   びこれの外縁に連なつて立ち上がり、先端が外側
   へカールされているカール部８を備えており、蓋
   ２が、容器本体１の段部５と副側壁部６とで形成
   されたコーナー９に周縁で当接する水平被覆部１
   ０、これの周縁に連なつて上方内側へ傾斜状に立
   ち上がり、高さが容器本体１の副側壁部６の高さ
   に略等しいテーパ壁部１１、これの上縁に連なつ
   て外側へ張り出され、下面の所定部分で容器本体
   １の鍔部７上面の所定部分に当接する下部水平縁
   部１２、これの外縁に連なり、高さが容器本体１
   のカール部８の高さに略等しい立ち上がり壁部１
   ３、これの上縁に連なつて外方へ張り出され、下
   面の外縁寄り部分においてカール部８の頂上８ａ
   に当接する上部水平縁部１４、これの外縁に連な
   つてカール部８の外側を下方へ伸びる垂下縁部１
   ５、およびこれの下縁に連なつて内側へ折曲状に
   伸びており、内側の面が蓋２の着脱時に容器本体
   １のカール部８に強制的に当接せしめられる折曲
   縁部１６を備えている食品の高温加熱用容器。